第22回及び第23回技術士分科会における主な発言に基づく技術士制度の論点(案)
第22回技術士分科会(6/27)及び第23回技術士分科会(9/28)において、「技術士制度の在り方について」議論した。
以下は、これらの分科会における主な発言を基に、技術士制度の在り方の議論を進める上での論点を列挙したものである。
(下線:第23回技術士分科会(9/28)における発言に基づき追加)
【技術士資格の必要性】
- 産業界で技術士の資格を使わずとも、産業活動が行われており、必ずしも技術士を重視していない。
- 単に技術士では何ができるのかわからない。技術士であればこれができるというコンピテンシーのようなものが必要ではないか。
- 産業界が求めている技術者とはどのような能力を有する者かということを明確にすることが必要ではないか。
- 企業における技術者像は、いわゆるT型、Π型というように、深い専門技術とともに、技術横断的に広く問題をとらえる能力を兼ね備えた者ではないか。
- 多くの企業では、技術士資格の取得が、技術士としての業務の始まりではなく、「仕事の到達点」「あがり」等になっていないか。技術士になったとしても、業務の幅の広がりにつながっていない。
- 技術士資格は多くの部門・分野があるが、さらに広い分野の一般的知識、コアコンピテンシーのようなものを持った国家資格という位置付けが大事ではないか。
【技術士資格の活用促進】
- 産業界において、技術士の資格を取得することのインセンティブ、例えば給与が上がるといったことが、若い人にとってはうれしいことではないか。
- 総合技術監理部門の活用を図ることができれば、技術士のステータスが上がってくるのではないか。これが十分でないのは、産業界のニーズはあるが、公的活用の度合いが低いからではないか。
- CPD登録者数は、技術士登録者数全体の10%程度に留まっている。CPD登録者数の増加を図り、充実させるべき。
- APECエンジニアが活用されているかというと、まだ十分ではない。技術者の国際的な展開が重要になってきており、IEAが示すプロフェッショナルコンピテンシーをどうやって確保するかという点も非常に重要である。
- 技術士を評価する仕組みはあるが、それを積極的に活用する仕組みが機能していないのではないか。
- 技術者が業務を行いながら、技術士資格を取得するために必要な知識を積極的に得ることが必要ではないか。また技術者に対してキャリアパスを提示することも必要ではないか。
- 将来性のある若い技術者をターゲットとして技術士資格を取得させることが大事。建設部門ではっきりしているが、技術士資格が運転免許証であるというようにインセンティブがあれば資格取得を目指すだろう。建設以外の部門でインセンティブが生じないのであれば、公的活用をもう少し図るべきではないか。
【技術士資格の取得方法(技術士試験)】
- 国際的には、プロフェッショナル・コンピテンシーを持っているかということを資格試験で明らかにする方向ではないか。
- 30代の半ばぐらいで、もっと多くの人が技術士の資格を取得して、技術者として活躍することが重要である。
- 企業側から見て、JABEE認定課程が何ら魅力になっていないのではないか。
- 第1次試験合格後に、実務経験を経て、第2次試験を受験するシステムが、受験者にとって負担になっていないか。
- 知識を問う問題の比重が非常に高いのではないか。
- 技術士資格が、技術者として現在及び将来の力量を有することを証明する資格とするために、産業界のニーズにマッチした試験内容にすることが必要ではないか。
- 技術士資格が、総合的・経営的に判断・管理する能力を有する資格とするために、総合技術監理部門の位置付けを明確にし、他部門との差別化を図ることが必要ではないか。
- 総合技術監理という名前にもあるように、世論は、総合技術監理部門の技術士資格を、もう1つ高い見地の資格に位置付けることを求めているのではないか。
- 技術士資格が、専門知識と幅広い応用能力を有する資格とするために、部門制の廃止又は5部門程度に統合することが必要ではないか。