第7期 技術士分科会 制度検討特別委員会(第13回) 議事録

1.日時

平成27年1月23日(金曜日)9時59分~11時47分

2.場所

文部科学省15階 局1会議室

3.議題

  1. 今後の技術士制度の在り方について~第二次試験・第一次試験「専門科目の範囲」適正化~
  2. その他

4.出席者

委員

池田主査、福山主査代理、岩熊委員、奥野委員、岸本委員、中谷委員、吉田委員

文部科学省

片岡人材政策課長、杉浦専門官ほか

オブザーバー

経済産業省、公益社団法人日本技術士会、一般社団法人日本技術者教育認定機構

5.議事録

9時59分開会


【池田主査】 皆さん、おはようございます。ただ今から、科学技術・学術審議会技術士分科会第13回制度検討特別委員会を開催いたします。御多用中、御出席いただきましてありがとうございます。
 今回は、今期最後の特別委員会ということで、今回の議題は第二次試験の在り方の取りまとめと、それから第一次試験の「専門科目の範囲」の適正化ということで作業部会の検討報告がございます。
 それでは、まず、事務局から資料の確認をお願いします。
【小林係長】 お手元の資料の確認をお願いいたします。
 議事次第の下に配付資料が資料1から8までございます。資料3は3-1、3-2に分かれております。その下に参考資料が参考1から7までございます。いつもながら皆様の左上に机上資料としまして封筒に入っています今年度の第二次試験の機械部門の必須科目、選択科目の問題、技術士関係法令集、紙のファイルの論点整理等をまとめたものがございます。
 加えて、メイン席のみでございますけれども、「(メインのみ)」と書かれた資料がございまして、機械部門における専門知識のイメージ案というふうにカラーで書いた1枚にクリップどめでその下に問題例を付けております。これとは別に、「(メインのみ、閉会後回収)」という、今年度の試験問題作成要領の案をお付けしております。こちらの作成要領につきましては、本日終了後にこのまま置いておいていただければと思います。お願いいたします。
【池田主査】 よろしいでしょうか。
 それでは、早速ですが、議題1「今後の技術士制度の在り方」についてに入ります。
 前回の特別委員会において、今後の第二次試験の在り方の事務局案をもとに御議論を頂きました。各委員から頂きました御意見等を事務局において集約していただきましたので、前回の主な発言について説明をお願いします。
【小林係長】 資料1を御覧ください。これは昨年11月26日にありました前回の特別委員会におきまして皆様より頂きました発言をまとめたものでございます。
 前回は第二次試験の在り方につきまして事務局の案をお示ししたところでございます。大きく分けますと、業務説明書の内容、また筆記試験の専門知識、口頭試験という三つに分けられるかと思います。
 業務説明書のところにつきましては、資料1の1ページ目の上の方でございますけれども、コンピテンシーという言葉、これから技術士資格を取得しようとする方がコンピテンシーを十分に認識した上で業務説明書に記入できるのかという点が出てくるのではないかと。こういったことを受験者に求めることなのか、技術士であれば具備すべき能力とは何かという具体的な説明を求めるだけで、受験者が減るのではないか、また志願者、受験者が非常に混乱するのではないかというような御意見を頂いたところでございます。
 また、特別委員会では、コンピテンシーを第二次試験全体を通して確認するということは一致しているのではないかという御意見を頂いた上で、コンピテンシーという言葉を知っているかどうかということではなくて、今IEA、技術士分科会でお決めいただいたコンピテンシーの内容をやはり知ってもらわないといけないのではないかという御意見を頂いたところでございます。受験者の方がこれまでどのようなことをやってきているのかということを、コンピテンシーに照らして試験の中で確認していくという視点が大事ではないかという御意見を頂いております。
 1枚めくっていただきますと、2ページ目の上の方に今の業務経歴票のままではどんな点に苦労して問題や課題を解決してきたかという記述を期待できないのではないか。もっと制度の趣旨とかコンピテンシーも含めまして、受験者に対して丁寧に説明していくと。例えば受験申し込み案内の中でこういったものをやはり記入に当たって説明していくということが必要ではないかという御意見を頂いております。
 また、「業務説明書」の位置付けにつきましては、受験者がどのような仕事をしてきたかということを確認する証明書のような位置付けということと、第二次試験を通じて技術士として業務を行うことができるかという点を確認するという二つの側面があるのではないかという御意見を頂いております。また、「業務説明書」の分量についても、今後の課題ではありますけれども、こういった受験者のことを考えますと、分量についても検討しなくてはならないのではないかという御意見を頂いております。
 筆記試験の専門知識につきましては、前回の特別委員会の中で「技術士ハンドブック」を例に出しまして、例えば「安全工学」、「環境」、「エネルギー」等がハンドブックの中で述べられております。これはいろいろな分野の技術者の方に最近求められていることではないか、広く身に付けていないと複合的な問題を解決することができないのではないかという御意見を頂いております。
 事務局の資料の中では、「汎用的な専門知識」というふうに書きましたけれども、これはどの程度、どのような性格の知識のことなのかイメージが湧かないというような御意見を頂いておりまして、例えば「広く応用される基本的な知識」「実社会で実務をやりながら身に付けた、広く使われる専門知識」のことかという御意見を頂いております。これは本日の議題の一つになってまいります。
 また、択一式か記述式かということもございましたけれども、「技術士ハンドブック」にあるような「安全についてどう考えるのか」、「環境についてどう認識しているか」というような問題が適当になるのではないかと。どう考えるのかということになると、記述式にならざるを得ないのではないかという御意見を頂いています。
 あと、最後に第一次試験と第二次試験の違いのところで、第二次試験は技術者として一定期間働いてきた中で身に付けるべき専門的な能力は何かという観点から出題するという考え方だろうというような御意見でございます。
 口頭試験のところにつきましては、筆記試験の中で問題解決能力を確認するのであれば、口頭試験では「倫理」、「コミュニケーション」、「CPDへの姿勢」などを中心に確認していった方がよいのではないかと。また、現行の試験時間は20分でございますけれども、この時間を今後どうするかという議論になってまいりますけれども、この20分をオーバーすれば受験者、試験実施側双方に負担が大きくなるのではないかというような意見がございます。
 口頭試験の試問事項の中で何を確認するのかということを例示することによって、現行の試験時間の中で、試験委員の方が要領よく確認することができるのではないかと。一番重要なのは、受験者の方が業務を行ってきたかどうかを口頭試験を含めて試験の中で確認できればよいのではないかという御意見を前回頂いたところでございます。以上です。
【池田主査】 どうもありがとうございます。
 前回の御発言を確認していただきましたが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、早速ですが、本日はこれまでの委員の御意見を踏まえて事務局にて修正案を作成していただきました。事務局から説明をお願いしたいと思います。
【小林係長】 私の方から資料2、3、4とメインのみの資料を説明させていただきます。
 資料2につきましては、前回の特別委員会の中でこの修正案の前の段階のものはお示ししたところでございます。その中で御意見を頂きまして、まず基本的な考え方のところにつきましては、第2段落の「複合的な問題とは」というところについて修正した方がよいのではないかという御意見を頂きましたので、今赤字でお示ししておりますように、この複合的な問題というのはIEAのGAまたはPC、プロフェッショナルコンピテンシーの中でも定義付けられているものを参考にしまして、このような表現で御提案させていただきたいと思っております。
 1ページ目の3ポツのところにつきましてポイントが二つございます。まず、受験申し込み時の業務説明書について何を書いていただくのかという点と、筆記試験の「汎用的な専門知識」と申し上げたところをもう少し分かりやすく書くにはどうしたらよいのかということで案をお示ししております。
 業務説明書につきましては、これまではコンピテンシーに掲げるキーワード等を書きまして、これらを受験者の方が、御自身が素養や姿勢を備えているかどうかを記載してほしいという趣旨で書いたんですけれども、これまでどのような業務をされてきたのか、従事した業務の中で複合的な問題にどのように関わってきたのかという点についてお書きいただくという位置付けでどうかというふうに今回提案させていただきたいと思います。
 筆記試験のところにつきましては、「専門の技術分野の業務に必要な汎用的な専門知識を確認する」とありましたけれども、「必要で幅広く適用される原理等に基づいた有機的・多元的な専門知識を確認する」というような表現で書かせていただいております。これは前後しますけれども、メインのみの閉会後回収とございます資料をちょっと御覧いただければと思いますけれども、こちらは1枚めくっていただきますと、第二次試験の必須科目の問題、必須科目につきましては技術部門全般にわたる専門知識を確認するというふうにございますけれども、その中の概念、出題内容等がございますが、留意事項としまして、当該技術部門の中で広く話題とされているものですとか、社会的に話題となっており知っておかなければならないというものを問題として出すというふうに留意事項を付けた上で試験を作っていただいているという経緯の資料でございます。
 3ページと書いてあるところでは、まさに出題例を書いておりますけれども、これまではこのような形で試験委員の方にお考えいただきまして、実際の試験を検討いただいているという経緯がございますけれども、今回の在り方の検討の中では、IEAの話ですとか技術士コンピテンシーを定めていただいた中で、もう少し具体的な、汎用的なというところを、逆に言いますと断片的とか暗記的な知識の確認である問題を、概念をしっかり定めた上で問題を作成していただくという観点から考えたところ、こういった有機的、多元的な専門知識を確認するとしてはどうかと思っております。
 これは、資料が飛び飛びになって申し訳ございませんが、資料4にございますように、これもイメージではございますけれども、資料4の1ページ目につきましては、現状こうなっているというものでございます。技術士法施行規則の中で必須科目について、機械であれば「機械一般」を問うと。選択科目のところで選択科目が10それぞれ出てくるということになっていまして、必須科目につきましては技術部門全般にわたる専門知識を問うというところは、分科会の中でお決めいただいている試験実施大綱の中で出てくる表現でございます。選択科目のところにつきましても同じように出てくるのですが、必須科目の不可欠な技術、業務遂行に際して必要な社会制度等に関する専門的な知識ですとか選択科目のこのポツのところにつきましては、これまで概念としまして受験者の方の申し込み案内にてお示ししているというものでございます。
 これは1枚めくっていただきますと、「汎用的な専門知識」という言葉のままでいくのか、それともいろいろなもっと分かりやすい表現はないのかというふうに考えました上で、知識体系というのが例えばこういう例があるとしたら、Aという知識からA、B、C、DからGまで例示させていただましたけれども、問うべき知識の範囲というのはAだけというものもありますし、例えばCとDの間の結び付けられた専門知識ということもあろうかと思います。また、A、F、Gの間の密接に絡み合うような専門知識もあろうかと思いまして、こういった問題を第二次試験の中では問うていくことでどうだろうかというような御提案でございます。
 3ページ目のこのイメージも、これも漠然としたものでありますけれども、第一次試験と第二次試験で問うべきものの役割分担というか、ぴったり分けてということにはならないかと思いますけれども、こういったイメージを描くことができるのではないかというふうに作っております。有機的・説明的という軸があれば、その180度反対の概念としまして断片的・暗記的というようなものもあったり、学問・観念ですとか、実践的、また普遍的・共通的と、限定的というような軸を作ったところ、赤の線で第二次試験についてはこういった範囲を問うことが必要になってくるのではないかということを考えております。また、一方で第一次試験につきましては、大学のエンジニアリング課程で身に付けたことの知識の確認という位置付けで御提案頂いておりますので、こういった青の点線で示したものなのかなと思っています。
 赤字で、「知っている」、「理解している」「解釈できる」というものはいろいろな教育関係の理論書も参考にさせていただいたんですけれども、単に「知っている」だけを問う問題でいいのかという問題、「理解している」とかもう少し「分類できる」「比較できる」「説明できる」というようなところまで問うべき知識の性格があるのではないかというところで、こういったイメージではありますけれども、作成したものでございます。
 今日は御意見を頂きながら、専門知識の性格というのはどういうものが適当なのかということを、御意見を頂ければと思います。
 事務局の中で、例えばということで機械部門に限ってではありますけれども、一つ問題例というのを作らせていただきましたので、それは金友から説明させていただきます。
【金友技術参与】 それでは、私から先ほどの小林さんの説明のあった内容で、機械部門について問題を作成してみました。これは、メインのみと書いてある資料でございます。
 それで、最初に、1ページ目に全体の専門知識のイメージ図ということを書かせていただいておりまして、その下に問題事例を付けさせていただいています。
 まず、機械部門の専門知識のイメージ例なんですけれども、まず回転、円周方向に機械部門に関する選択科目をリストアップしております。その中に二重円がございまして、中心の方に「汎用知識」、それが外周に行くほど「専門知識」が強くなるというイメージでございます。それで、機械部門の技術士に要求される知識というのは、機械部門に関する中心的な汎用知識、それぞれの選択科目に関する汎用知識を持っておって、なおかつある選択科目に関して高い専門知識を持っているというのが技術士に要求される知識じゃないかと考えております。
 ここに赤い線で結ばせていただいているんですけれども、これは工作機械というものを、例えば製品として対象とした場合、汎用知識に加えてこの高い専門性の範囲、複数にわたった専門性の範囲を持っていてこれに対応していくということで、複合的というキーワードを強調させていただいているというようなものでございます。
 こういう考え方をもとに、2ページ目以降に関して問題事例を作成させていただいています。ちょっと問題数が多くあるので要点のみをお話しさせていただきますけれども。まず、機械部門の1という必須科目。これに関する内容でございます。これは現状の必須科目と申しますのは20題出題されまして、この中から15題を選択して、5択の問題ということで必須科目が出されております。この必須科目というのが第一次試験の問題とどう違うんですかとか、単なる知識を問う問題じゃないですかという話をちょっと漏れ聞いておりまして、そういうことに関しても第二次試験としてふさわしい内容はどうかという観点から、前の考えの下に作ったものでございます。
 最初の「問題事例1」というのは、「解説」というところの下側に問題の解説をさせていただいているわけでございますけれども、設計ということと加工というようなキーワードで問題を作らせていただいて、こういう機械の部品の図面を読み解いて、この中からどういう機械で加工したときにうまくこれが加工できるか、そういう機械を選択してくださいというような格好で、図面を読み解く力、それから加工機を選ぶ力という複数の分野にわたって技術が要求されるというような内容のものでございます。これは問題の評価というところに、単なる知識ではなくて、専門性が余り高いと問題なので、専門性はそんなに高くないというような、なおかつ経験的な要素が、ある程度要求されるというような観点から作らせていただいた問題でございます。
 続いて、その裏の問題事例2というのを紹介させていただきます。これは、機械の技術者が実務で使用する機械要素に関する表記法ということで、経験的な要素の強い内容でございます。解説のところに書いておりますように、分野としましてはこういう機械工学の分野、設計学の分野、それから機構学の分野、機械理学の分野という、ある程度の分野をまたがっております。内容としては、こういう機械要素、歯車とかねじというのが一般に使われるんですけれども、そういうものの表記法でございます。これは基本的なところの原理の表示の理解でございまして、この上の事例をちょっと見ていただきますと、例えば右のねじというのは右方向に回すと前に進んでいくのがねじなんですけれども、これをどういう形状の図面で書くかというような話でございまして、これに類するもので歯車、それからあとはモーターですね。モーターの右回転というのはどういうのを右回転というか。それからCCW、これは反時計回りということですから、この方向はどちらですかというような、要はそういう経験を加味しながら実務で使っていくようなところを問う問題というところでございます。
 続きまして、ちょっと早いのですけれども、問題事例3に話が飛びます。これも複数にわたる問題でございまして、機械の設計、それから機械の力学関係に関する問題でございます。振動現象というのは機械の技術者が大体遭遇して頭を抱える問題なんですけれども、こういう問題を除振というキーワードで考えた内容でございます。これは問題を見ていただきますと、機械、モーターが高速回転で回っていると。その隣で精密な仕事をしていると、モーターの振動が伝わって精密機械がうまく動いていないというようなときにどうしますかという話の内容でございます。ここで基本の中で書いてある除振法という方法は、これは一般に機械の教科書に書いてある方法でございまして、この除振法をどういう形で展開していくかというところが一歩掘り下げた問題で選択的要素、経験的要素を加味した内容でございます。こういうところを機械振動というキーワードで問う問題として例示させていただいております。
 それから、次のページ。4ページでございまして、問題事例4という内容でございまして、これはねじの機械的な、要素部品でねじというものがございますけれども、ねじというのは皆さん御存じのようによく緩むんですね。緩んじゃいかんねじが緩んで事故が起きるわけなんですけれども。この緩みどめについて古典的な方法から新しいものまでを、その特徴を問うものでございます。この分野はねじというキーワードで狭いんですけれども、比較的経験というところを問う問題でございまして、先ほどちょっと言いましたように機械の技術者はこういう問題に遭遇する問題でございまして、これをどう対応していくかというその解説に関する選択問題でございます。例えば一番上の1番の座金関係は非常に古い技術内容でございまして、2番目の事例は最近ヨーロッパの会社が実際に造っているものでございまして、そういう新しいものから古いものまで含めて内容を記載させていただきます。
 次の5番目。これが熱の問題ということで分野は狭いですけれども、専門性がやや高いかなというところで気になるところなんですが、経験的要素が強い内容でございます。物を温めるというような技術をここで問うているんですけれども、物を温める場合にこういう項目があるわけでございます。それぞれの項目の考え方を記載しているんですけれども、この中で間違った記載はどれですかというようなものでございます。分野としては、解説に書いてございますように伝熱の分野で、内容としては均熱に加熱するというようなところでございまして、それぞれの要素の考え方が間違っているものを消してくださいという内容でございます。
 最後に、6枚目の問題事例6という内容でございます。これは今までの5択の問題とはちょっと毛色が違っておりまして、今までの問題というのは、問題を出題者が回答者に問題の内容をこれで答えなさいと問う内容なんですけれども、6番目の問題は、回答者が自分でそういう問題を作れるというような内容でございます。言ってみれば、回答者に優しい問題と言えるんですけれども、基礎的な知識という、得た知識を実務経験に適用したときに、実際に経験しないと書けないようなところすなわち、知識と実務の間のところを問う問題でございます。これは具体的には振動の問題になるんですけれども、振動の教科書というのを見ますと、中盤以降にこういう問題の事例が出てまいりまして、そういう内容でございます。くるくる回るものに重さがあって負荷が付いたときにどういうふうにこれが動きますかというようなところを、経験と理論による説明を800文字ぐらいで書いていただく内容でございます。
 以上が私からの説明でございます。
【小林係長】 今、例示を申し上げましたけれども、こういったものも含めましてお考えを頂きたいと思います。資料2に戻りますけれども、ポイントとしましては、業務説明書の位置付けと筆記試験の専門知識、汎用的というふうにあったところについては、どういった性格の専門知識を問うのかということでございます。
 資料2の2枚目以降につきましては御覧いただければと思います。1ページ目の変更に伴ってこういうふうに赤字のとおり変更してはどうかなというふうに提案させていただきます。以上でございます。
【池田主査】 どうもありがとうございます。
 それでは、事務局の案について、御意見を頂戴したいと思います。
 資料2につきましては、本日の御議論を踏まえて、次回の技術士分科会に報告する資料となります。
 御意見を頂く主なポイントは、今御説明していただきましたように、業務説明書、それから必須科目の専門知識、今金友さんがおっしゃった、説明してくださったようなものだと思いますが、こういうものについて御議論を頂戴したいと思います。それでは、よろしくお願いします。
 資料2は前回の御意見を踏まえて修正したものだと思いますが、いかがでしょうか。
 それでは、私の方から一つ皮切りに。
 技術士試験における確認内容ということなんですけれども、3番目ですね。業務経歴票で従事した業務において複合的な問題にどのように関わってきたか、あるいは相反する要求事項を考慮してその解決策の提案にどのように関わってきたかを書きなさいという御提案だと思いますが、私がちょっと心配だと思うのは、若い人がなかなかこれは書きづらいかなという気がするんですけれども。これでよろしいかどうか、委員の先生方の御意見を頂戴したいと思います。
【吉田委員】 よろしいですか。
 この複合的という問題にと言われたときに、果たして受験者がどういうイメージを抱くかということなんですよね。業務経歴ですから、実際に自分が何かのプロジェクトとか何かの事案に関わってきたわけですよね。それをどういう立場でやったかというのをるる書く際に、書く方的に問題にどのように関わってきたかと言われると、こういうのってイメージできるかなと。同じ複合的な表現を別な形でそういう従事してきた中で、様々な課題にどのように関わってきたのか、そして相反する要求事項をどう考慮して解決策を見出したのかといった方が、書く方としては確かにいろいろな仕事があればいろいろな側面で課題がありますよねと。それにこういうふうに対応してきましたという書き方ができるんじゃないでしょうかね。
【池田主査】 おっしゃるとおりだと思うんですね。私もこれまでの業務経歴票だと自分が何をやってきたかということだけを、どういう立場でというのは普通ですが、やはりそういうものに携わることによって、例えばコンピテンシーを去年3月に作っていただきましたね。その中にどういうものが特に身に付いたかとか、そういうことについても書いていただいた方が私はいいんじゃないかと思っているんですけれども。そうしないと、単に自分が主任としてやったとかそういうことになるので、業務経歴票の趣旨はもう少し説明する必要があります
。経歴というとやっぱり経歴だけ書いてしまうので、少し名前を変えた方がいいかもしれませんね。吉田委員がおっしゃったようなこととか、今私が申し上げたようなことが分かりやすく理解できるような書類にした方がいいんじゃないかと思います。
 ほかの委員の方々はいかがでしょうか。
【岸本委員】 よろしいでしょうか。
 一つは、自分がやってきた仕事をきちんと振り返って、それに対して自分がどういう力を身に付けたのかということを分析的に書いてもらうのがいいと思うんですね。現在はの、単に、具体的にやった業務について書いてくださいとなっているんですけれども、むしろ、例えば、行った業務において複合的な課題がどこに存在し、具体的にそれに対してどのように取り組んだのかを書いてもらう、そうでなければ、現在の視点で、どういうことが考えられ、それに対して、どのような解決策があるかというような問いかけでもいいと思います。したがって、必ずしも実際にやったことだけを書かせるというよりは、やってきた業務について分析的に書いてもらうということで、どのような力を身に付けたということが分かるようになればいいのではないでしょうか。このようなことができる能力を身につけることは、これからの技術者にとって大事なことじゃないかと思うんですね。それを常にやっていれば、こういうような文章が書けるようになると思うんですけれども。
【池田主査】 ありがとうございます。それはコンピテンシーの中でたしか評価があったと思うんですけれども、この資料3-2の5ですね。これを「複合的な活動の成果及びインパクトを評価する」というようなことが考えられます。技術士の方だと、「業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、次段階や別の業務の改善に資すること」と。これに該当するようなことを書いていただくとよいですね。
【岸本委員】 書き方です。
【池田主査】 書き方ですね。それは非常に大事な視点であると思いますね。多分、この書き方だとそれが汲み取れない可能性があるので、そこは難しい。
【岸本委員】 実際に全部やったことだけでないとだめですよとなるよりはいいと思います。
【吉田委員】 ただ、私は入り口論ですから、自分がやってきたことに対して課題を抽出させてどのように解決してそのプロジェクトを遂行したのかということを書かせればいいと思うんですよ。その分析、評価、あるいはやってきた中で現在の、最新の技術を使った場合においてはどういう形で解決策が変わりましたかというようなのは、試験の何か経験の設問の中で問えばいい問題だと思うんですよ。前は、たしか私たちが技術士試験を受けたときは、そういうものが設問の中にあったんですよね。
【岸本委員】 そうですが、きちんと最後までプロジェクトを推進し、成し遂げたというのが実績として持って居いる人は書けるかもしれないけれども、池田主査の話があったので、そこまででなくても、途中段階で振り返って分析した書き方でもいいんじゃないかという、両方の書き方があるんじゃないかということをで申し上げたかたんです。
【池田主査】 ほかに。ここはもう大事なところだと思いますので、もしほかに御意見があれば。
 福山委員、いかがでしょうか。
【福山主査代理】 福山でございますが、私はどちらかと言いますと、吉田委員のお考えに賛成であります。やっぱり入り口のところの確認事項としてどういう実務を4年間または7年間の間にやってきて、どういうことを自分としては学び、どういうことを今後に向けてやっていこうかという姿勢が受験申込書の中から酌み取れればいいんじゃないかなと思います。そういう意味においては、やっぱり複合的という言葉が非常に抽象的なんで、戻って恐縮ですけれども、赤字の後、「関わってきたか」の後に二重線で消しましたけれども、技術的な内容、立場・役割、成果等が、技術士コンピテンシーに掲げる「問題解決」これこれ等に関する素養や姿勢を備えていることをできるだけ記載していただくというふうにしたらどうかなと思います。
【池田主査】 今おっしゃった入り口で振り返ってみてというのは、これは要するに先生がおっしゃった評価と非常に深い関係があるので、矛盾していることではないと思いますね。おっしゃっていることは似ているんじゃないかと私は思います。
【岸本委員】 もちろんそう思っていますけれども。
【福山主査代理】 やっぱり複合的という言葉が、すごく受験者にとって理解しづらい文言だと思うし、その人によって解釈が変わってくるような気がするんですよね。
【池田主査】 ありがとうございます。
 ほかに御意見、いかがでしょうか。
【岩熊委員】 私も二重線で消してしまったところは必要と思います。書くときにどういう問題意識を持っていたか、自分はどういう観点で取り組んできたかということが盛り込まれていればいいと思いました。
【池田主査】 もし書くとしたら、備えているというよりも、やっぱりそういうものがいかに開発されたかとか身に付いてきたかとかですね。そういう書き方の方がいいかもしれませんね。
【岸本委員】 身に付けてきたかをですね。
【池田主査】 ええ。
【岩熊委員】 どんな問題意識を持っているか。
【岸本委員】 その業務を遂行することによって、その能力がいかに身に付いたか、あるいは研さんしてきたかという方が、より分かりやすいかと思いますね。
【奥野委員】 ここでの表現と参考2に業務経歴票の様式があるんですね。ここでの業務内容の詳細というのは今書いていただいている様式だと思うんですけれども、ここにどういう表現をするのかなんですよね、多分。受験者が分かりやすい表現をする。ここに複合的な問題にどのように関わってきたか記述しなさいと言われてもそれじゃ書く人が分かんないでしょうというのが今の吉田委員の御意見だと思うんで、そこにやっぱり、じゃあコンピテンシーに掲げる問題解決とか何とかって、これを書いてもここじゃ分からないんですよね。そこをどう書くかというところの問題と、何を求めるかというのと、両方ちょっと解決しなければいけないんじゃないかなという気がするんですけれども。
【池田主査】 ここはやっぱり書き方を参考2の方は変えないといけないですね。
【奥野委員】 これは変えなきゃいけないと思います。
【池田主査】 今だと当該業務での立場とか役割とか成果等なので、例えばここは主任さんとしてやったとかですね。
【奥野委員】 そうですね。今はそういう感じですよね。
【池田主査】 所長さんをサポートしたとか、あるいは成果、これはうまくいったとかそういうことで、自分がこの仕事をすることによってどういうふうに技術者として成長したかとか、そういうのはちょっと分かりづらいので。そういうのはやっぱり自分で振り返ってその仕事を分析したり、何か振り返ってみて、それで自分がいかに成長したかということを振り返る、あるいはもうちょっとこういうふうにすればよかったとか、そういう書き方がここにできるといいですよね。
【奥野委員】 そうすると、それは今の議論の中で岸本委員がおっしゃったような、自分がどのように業務を通じて成長してきたかということを、記述していただくということ。吉田委員の方は、多分御意見としては、携わった業務でどのような相反する課題があって、自分なりにそれをどう抽出してどう解決できたか、あるいはできなかったかとか、そういうことを書いてくれというお話だろうと思うんですよね。どちらがというと…。やっぱり成長の過程なんですかね。
【池田主査】 両方あってもいいと思うんですよね、書き方としてね。それぞれの業務をいくつか書いていただくんだと思うんですけれども。その業務によってやっぱり自分が得るものがいろいろ違ってくるので、それは可能じゃないかと思うんですね。
【岩熊委員】 受験する年齢によって。
【池田主査】 違いますよね。
【奥野委員】 確かにそうですよね。
【池田主査】 それこそ複合的に書いていただいていいんじゃないかと思います。
【岸本委員】 例えばポートフォリオ的になるかもしれませんけれども、例えば具体的にどういう業務をしていましたかと簡単に書いてもらって、それに対してあなたは技術者としてどういう力を身に付けたと思いますかというような項目を書いて、分類して記述してもらうというのでもあり得るかなと思うんですね。
【池田主査】 そのあたりは、私は今後の課題じゃないかなと思う。今回は、この基本的な考え方を確定していかないといけないので、今吉田委員がおっしゃったことも非常に重要だし、岸本委員がおっしゃったことも非常に重要なので、そういうものがちょっと分かるような書き方にしておいた方がいいんじゃないかなと思いますけれども。
【小林係長】 ちょっと1点ありまして。現行の参考2にある業務経歴票について、資料2で提案させていただいているのは、客観的な事実という意味での業務経歴を書いていただくのとは別に、業務説明、今おっしゃっているのを書いていただくという、別の役割を担う書類というんですか、この中に併せて書いていただくのでしょうか。
【池田主査】 例えばどういう仕事をやって、その説明としてその中でどういう複合的な問題があってそれをどうやって自分として解決したかとか、あるいはその仕事を振り返ってみて、自分がどこでどういう能力がこの仕事によって身に付いたかということがあって、その後に書いていただければよろしいんじゃないですか。別個にするとちょっと分かりにくいので。
【小林係長】 別個にはしないですか。
【岩熊委員】 業務内容の紹介の代わりに、何かいい言葉を探して書いていただくっていうことでは。
【奥野委員】 この前からの議論、A4、1枚ぐらいかなというふうな御議論もありましたけれどもね。
【岩熊委員】 ええ。720字というのもどうするか。
【奥野委員】 もう少し書いてもらわないと読み取れないんじゃないかという御意見もあったかと思いますけれどもね。
【吉田委員】 ただ、前の制度では、筆記試験に合格した後、自分が携わった幾つかの技術的体験論文を書かせて口頭試問の前に出していますよね。そういうことはイメージしてないと思うんですよね。だからやはりこの延長線上でここをどう書かせるかということだろうと私は認識しているんですけれども、どうなんでしょうか。
【小林係長】 参考までに、参考1では、平成24年度まで受験者の方に求めていた技術的体験論文の当時の資料でございます。参考1の中の、全部めくっていただいて一番裏に6ページと書いてありますが、まさに筆記試験に合格した方が口頭試験がある期日までに3,000字以内で書いてもらうという内容でして、御本人の実際に行った業務のうち2例挙げてください、その概要を書いてください。そのうち1例挙げて、ここにある(1)から(5)のようなものを書いてくださいという書類でした。
【池田主査】 3,000字でしたっけ? 3,000字。
【小林係長】 3,000字以内。当時はこういうのが。
【池田主査】 そうすると、少し細かく書くと、A4用紙で2枚ぐらいですかね、3,000字だと。ちょっと2枚書くのは大変なので1枚ぐらいかな。1,500字ぐらい。
【奥野委員】 そうですね。一番入り口ですと2枚はちょっと大変だと思いますね。
【吉田委員】 1,200とか1,500ぐらいでいいんじゃないですかね。
【岸本委員】 例えば文章を単に書いてもらうというよりは、ちゃんとカラムを作ってそこの中に埋めてもらうような。
【池田主査】 そうですね。それも一種のコミュニケーション能力なので、自分をうまく説明できるかどうかというのは。
【吉田委員】 確かに岸本委員の言うように、フォームの中に書いてもらう内容を分けて印刷しておいて、そこに書かせた方がいいかもしれません。そうすると誤解をしないかもしれない。まず業務の説明をさせて、その後どういう問題がありましたかと。どういう分析をしてどういう提案をしましたかと、別々に問えば書きやすくなるかもしれないですね。
【池田主査】 そうですね。今の書き方だと多分どういうことをやったかということだけしか書かないので。
【岩熊委員】 役所に出す技術提案書がそのようなフォーマットで、発注業務をどう自分が理解しているかとか、会社としてどう取り組む姿勢を持っているかとか、イメージとしてはそれに近いですね。
【吉田委員】 入り口ですから、余りざくっと書かれるとどういうことを問われているか分からないから、書き方もばらばらだと思うんです。だけど、分けて書いて、ここにこういう問題を書きなさいよと、こういう点を書きなさいよとしてやれば理解しやすいんじゃないかと思うんですね。
【池田主査】 それはほかのいろいろな分野でも共通的にそれでよろしいでしょうかね、今のような。
【吉田委員】 多分、全分野同じでいいんじゃないですかね。
【池田主査】 同じでよろしいですか。分かりました。そういうことで皆さんよろしいでしょうか。大変皆さんいい議論ができたと思います。
 それから、私もう一つ、もうちょっと前のところで、試験の目的のところを読んでいて、「民間企業等において」というのはもう要らないんじゃないかという気がするんですね。上は民間企業とか公務員とかコンサルタントとかいろいろ書いているんで。
【岸本委員】 括弧がですね。
【池田主査】 はい。「民間企業等においては」は要らなくて。
【吉田委員】 最初のところですね。
【岸本委員】 1行目のところの。
【池田主査】 これは要らない、取ってはどうでしょうか。
【奥野委員】 こっちだと思いますよ、先生。今のお話は。「1.試験の目的」の一番冒頭の。
【岸本委員】 なるほど。上の方じゃないですね、済みません。
【奥野委員】 こっちの方だと思います。
【池田主査】 それから、「調査・分析することによってその解決策を導出する能力」と書いてあるんですが、導出し、やはり遂行しないといけないので、導出、提案するだけじゃなくて、やっぱり自分で実行して遂行していかないといけないので。導出し…。
【岸本委員】 「解決策を提示し」しかなさそうですね。「解決策を提示し、実行できる能力」でしょうか。
【池田主査】 「実行できる能力を確認することを目的とする」ぐらいの方がいいんじゃないかと思います。技術者はやっぱり実行していかないといけないので。ちょっと読んでいて気が付きました。
 その後、試験の程度も、「論理的かつ合理的に考察できる」でいいのか、あるいは「遂行できることを確認する」のか、そのあたりはどうでしょうかね。そこは要るか、ここの試験の程度のところに要るかどうか。試験の程度のところでは、「遂行する」は要らないかな。
【吉田委員】 うん、要らないと思う。
【池田主査】 要らないかな。どうかなと思って。
【吉田委員】 そういうことが考えられれば、当然合格した後は実行していただけると。
【池田主査】 よろしいでしょうか。あと、それから言葉として「有機的・多元的な専門知識」というのがちょっと分かりにくいような気もするので、もしいい言葉があれば御議論をお願いしたいと思いますけれども。
【吉田委員】 私もちょっと分からなかったんですが、ここにメモを書いたんですが、幾つか関わるものを多元的と。それで、この幾つかに関わっても有機的でもあるんだと思うんだけれども、こういうイメージ図が説明をされましたよね。こういうことが言葉で分かるよっていうのはなかなか難しいですよね。しかも単純な言葉で言葉を表現する…。
【池田主査】 おっしゃりたいことは何か分かるんですね。多分第一次試験はそれぞれ汎用的な原理を理解してそれを個々の問題に適用できるかどうかを確認するというのが多分第一次試験の基本的な能力の確認だと思うんですね。
 第二次試験はここでも強調されているように、もう少し複雑な問題についてそれを取り組めるかどうかということを確かめようということで、恐らく有機的というのはそういう意味じゃないかと思うんですね。ただし、言葉としてそれで理解できるかどうかということだと思うんですけれども。
【岸本委員】 4のところに関わってくるかと思うんですけれども、筆記試験のところですね。現行を踏まえてA、B、C、三つに分けて試験問題を作ろうということで、提案されているんですが、それでAのところについて具体的な例題という形でお示しいただいたんですけれども、どうもやはり断片的な知識を問うような設問になってしまうんじゃないかなと思います。5択の試験をやるとですね。そういった意味から、、AとBのところは一緒にして、記述式でいいんじゃないかなと思います。要するに、知識そのものの個別的なことについては出題をしなくてもいいんじゃないかなと。むしろ、広く適用される原理等を応用できるかどうかという観点で問題を作って、AとBを統合した形にして、その中に専門知識が入っているような位置付けでできないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
【池田主査】 そうした場合にちょっと心配なのが、択一式だと今25問でしたっけ。
【小林係長】 20問のうち15問。
【池田主査】 そうか。で、かなりある程度の領域をカバーするんですが、記述式になるとそれがカバーできるかどうかというのがちょっと心配な気もするんですが。
【岸本委員】 要するに、単なる知識項目をここで試すかどうかなんですね。そのような確認は既に第一次試験でも終わっているだろうし、そのような知識は、調べれば済むことなので、むしろ、基本的な知識を課題解決に活かせるかというところを試験する方が重要であるように思っているんですけれども。
【池田主査】 金友さんが作ってくださったのは、これは複合をイメージしているわけですね。
【金友技術参与】 はい。多岐にわたっているという。
【池田主査】 そういうのを有機的だとか多元的なという表現の仕方をしているんじゃないかと私は理解したんですけれども。
【金友技術参与】 それで結構です。
【岸本委員】 せっかく作っていただいた中で、これが機械分野全体の人たちで、第二次試験を受ける人たちに対してこれが汎用的かというと、やや機械工作分野に偏っているという印象を持つので機械工学の分野を受ける人にふさわしい問題かというとなかなか判断が難しくなると思うので。
【池田主査】 これは例だと思うんですよね。
【岸本委員】 すごく作りにくいんですね、やっぱり。この必須問題が普遍的な知識かというとなかなかそうでもないということからすると、択一でやるということの難しさが出ているんじゃないかなと思うんですね。
【奥野委員】 この技術部門全般のこのAのところは択一式とはまだ決まってないですよね。今後検討するということになっていますよね。今の段階では。
【岸本委員】 そうですね。
【奥野委員】 だから、択一式である前提で議論しない方がいい。
【岸本委員】 でも、記述式にすると限りなくBに近づいてくるんですね。
【奥野委員】 そこで、前回か前々回でしたけれども、日本技術士会で作られた「技術士ハンドブック」があって、あの中に安全だとか環境だとかそういういろいろな項目があって。やはり技術部門全般というと、こういうような項目に関する出題というイメージもあるのかなというような議論があったと思うので、やはり機械部門の専門分野がこれだけあるようですけれども、建設分野なんてもっともっと十幾つあったりして、これがいかがかという議論も別途あるんですけれども、やっぱりそういう専門知識と技術部門共通の汎用的なというのとは、やっぱりちょっと一つの答えでは確認しにくい面があるんじゃないかという気が、私はいたしますけれどもね。記述式にしてもですね。
【池田主査】 それからもし、例えば建設系でその部門全般にわたるものを、例えば今金友さんが作ってくださったようなことで作ると相当難しいですね。そんなことないですか。
【奥野委員】 こういう択一式にしますと、岸本委員おっしゃるような第一次試験と余り変わらないんじゃないかと。多分建設部門で共通的にというと、やっぱり昔ながらのストレスとかストレインとかそういったようなのがまたある程度のボリュームを占めるんじゃないかと思うんですね、水理学とか応用力学とかですね。そうしますと第一次試験とどこが違うんだというようなことになるので、社会制度などについても身に付けていなければいけないので、共通的な基礎知識を理解した上で、社会制度なども含めてどのように考え、解を見つけるかを問うということを問うような設問になるんじゃないかと今思いますけれどもね。
【池田主査】 ちょっと私のイメージなんかですと、例えば振動とか流体力とか、これは第一次試験だと別個だと思うんですね。例えばベルヌーイの定理が分かっているのかとか、それから振動の単振動はどうとか、そういうことが分かっているかとか。第二次試験というのはそういうものがお互いにどういうふうに関係しているかというような問題を作って、それでちゃんと理解しているかどうかと、そういうイメージを持っていたんですけれども。
【奥野委員】 そういうのだと択一式でも出題できるという感じなんですかね。
【岸本委員】 にはしにくいんじゃないかな。
【池田主査】 しにくい。
【岸本委員】 はい。要するに、択一式というのは答えが一つある問題を解くわけですよね。むしろ今おっしゃっているのは、答えが必ずしも一つじゃないですよね。いろいろな分析をすることによって答えさせる問題なので、択一式にはなかなかなじまないんじゃないかなとは思うんですね。
【吉田委員】 ですから、合っていることをずっと書いておいて、間違っているやつはどれだという問いかけですよね、使っているのは。やっぱりそうなるんですよね。正しいものが幾つもあるわけですよね。だから、その中で間違った答えを入れておいて、間違っている記述を答えよと。そうすると、考えた上で、これは合ってるね、これは合ってるね、あ、これ間違ってるねってなるんだと思うんですよね。
【岸本委員】 それでもやっぱり答えは一つしかない問題を作っているわけですよね。
【吉田委員】 だから、択一だとこういう問い方になっちゃう。
【岸本委員】 どうしてもなっちゃうんですね。
【池田主査】 記述式で、幅広く適用される原理等に結びついた有機的・多元的な専門知識をそれぞれの部門について確認するというのはなかなか大変な作業だと思うんですね。それが私は記述式でやるかどうかというのはちょっと心配なんだけれども。
【奥野委員】 逆にですね。
【中谷委員】 ちょっと気になっているのが、「汎用的な専門知識」の、この汎用性というのをどこまでの範囲で期待しているのかというのがちょっと分からないんですね。必須科目の場合には、選択式(択一式)ですので、その部門の方たち全員に汎用的な知識である必要はないと思うんですね。受験者たちがその中から自分の解ける問題を選択していくわけですので、ちょっと全体に関わるというか、余り汎用的ということにこだわらなくてもいいのかなという気はします。
 試験問題の作り方ということですけれども、まだまだこれは試験をこれから変えていこうという段階ですので、いろいろな選択肢を設定、4択にするのか5択にするのかまだまだこれから議論があると思いますけれども、その解答例を作りながら例えば間違った選択というのを全員が選択できるような解答例というのは問題があるとか、それを改定していくとか、随時成績を見ながらどういう問題であれば技術士の技術力を検査できるのかといったところをいろいろ検討するということを前提にして試験問題をどうしていくかということを話さないと、今現状で余り問題の内容をどうしましょうということを議論しても、ちょっと結論が出ないような気がするんですけれども。
【岸本委員】 そういう意味から、筆記試験を私もA、B、Cと最初から決めて提示するよりは、汎用的な知識、あるいは応用能力、課題解決能力を筆記試験で計るというところまで決めておいて、具体的な内容についてはもう少しその問題を作ってみるとか、具体的なところでやっていかないと、ここでもう三つに分けたら三つのものでいきますよ、というふうにすると後に戻れなくなるのかなという、危惧がないでしょうか。
【中谷委員】 ただ、イメージとしてはこういうイメージだと思うんですね。その部門で必要な知識というのはこれだけ、A、B、C、D、E、F、Gまでありますけれども、単一のBという分野に関しての知識を問うのではなくて、必ず二つ以上の科目といいますか分野に関係している問題を作るようにという指定を作問委員の方々に伝えて、こちらの趣旨を伝えて問題を作っていただくというふうにするしかない。
【池田主査】 ちょっと難しくなるんですけれども、出題内容がね、そうなると。やっぱりいろいろなものが、ファクターが絡んでいる問題というのはやっぱり解きにくいので難しくなるので、そこのところはやっぱり作ってみないと分からないところがあると思いますね。
 私がイメージするんだったら、例えばこの流体が流れているところに温度計を入れたと。それは多分振動しますので、その流体力で振動するのと…、流体力と振動って両方入ってくるわけですね。そのときにそれをどういうふうに防げばいいかとか、そういう問題みたいなのを例えばイメージするんですけれども、複合的な問題ですと、専門だとね。第一次試験だと、例えば単に振動の問題とかベルヌーイの定理がどうとか、それをどうやって使うかとかそういう個々の問題になってくると思うんですけれども、第二次試験の場合はそういう、やや複雑になってくると。
【岸本委員】 そうなると、例えば、ある状況を説明した文章があって、その中から先生のおっしゃるような流体とか振動力があって、これを分析してそれに対してどういう解決策があるかとか、どういうことをしなきゃいけないかという出題になると思うんですね。そうなったときは、やっぱり5択というよりは文章で書かせて、きちんと分析できているかとか、複合的な課題を捉えられているかという観点から採点していくことになるように思われます。
【池田主査】 そうすると、この4の試験科目でいうとBとかCの観点になるね。
【岸本委員】 そうです。BとかCの観点の中で、実際に知識が使われているかというような観点で採点していくんじゃないかなと。
【池田主査】 Aの書き方ね。
【岸本委員】 Aだけ切り出すと、どうしても断片的な知識になるんじゃないかなというのがあるんですね。
【池田主査】 いや、そうなんですけれども、そのときに第一次試験と違う中身で出せないかなというのが僕の考え方なんですが、どうなんでしょうね。
【岸本委員】 実はOECDでAHELOをやったときも、どういう問題作りになるかといったときに多肢選択式はやっぱり基礎知識をきちんと問うところで使うもので、応用的なものについて使うように問題を作るというのは相当難しいかなと。
【池田主査】 そうですかね、やっぱり。
【岸本委員】 いい問題が作れればなんですけれども、そこができるかどうかというのが分からないわけですので、ここではそこまで限定しなくてもいいのかなと思うのです。
【池田主査】 じゃあ、最初からもうA、B、C、Dと分けずにちょっと考えておいた方がいいと、そういうことですね。
【岸本委員】 はい。で、どういう能力を筆記試験で問うかというところまで書き込んでおいて、具体的な作業については、今後固めるというのもあるかなと思うんですけれども。
【岩熊委員】 今のOECDの話を聞くと、技術士第二次試験に5択みたいなものが入っていると試験そのもののグレードが上がらないというふうに受け止めましたけれども。技術士試験がそういう試験ではないとするには、今先生がおっしゃったように慎重に考えないといけないと思います。
【池田主査】 福山さん。
【福山主査代理】 今、池田主査がおっしゃっている第一次試験と第二次試験をどういうふうに差異を付けるかという話にちょっと戻らせていただきたいんですけれども。この金友さんが書いていただいたメインのみという、周辺にある「専門知識」と「汎用知識」とか図がありますけれども、その周辺にあるそれぞれの専門知識を問うのが第一次試験だと定義にすると、例えば、第二次試験で問うべきことは、専門知識の二つまたは三つを応用して解いた課題を具体的に書くとそれが複合的と解釈できるというふうにすると、受け取る側はもう少し何かイメージが湧くんじゃないかという気がしますけれども、いかがですかね。多元的とか有機的とかという言葉は、何かすごくやっぱり分かりづらいところがあります。
 金友さんが書かれたこういうそれぞれの部門がその部門をやるための専門知識から成り立っているようなのと、その専門知識の一つを代表的なものを使ってやるのが第一次試験と。じゃあ、例えば機械設計という材料力学とか機械力学とかそういうものを二つまたは三つ使って解いた課題について筆記試験のところで問うとかいうふうに分けると、もう少し絞り込めるような気はするんです。全体的には先ほど中谷委員がおっしゃったような考え方でいいと思うんです。何か全体のガイドラインみたいなものを少し示しておいた方がいいんじゃないかと思います。
【池田主査】 そうしないと多分、第一次試験と第二次試験が同じになっちゃうんですよ、恐らく。放っておくとですね、放置しておくと。そこははっきり定義しておいた方がいいですよね。
【福山主査代理】 そうですね。
【岸本委員】 もう一つは、今機械部門における専門知識と書いてありますけれども、先ほどからあるように安全のことだとか、技術部門全体に関わるキーワードってありますよね。
【福山主査代理】 あると思います。
【岸本委員】 それがやっぱりここに入ってきて、それと組み合わせてどういうことができるのかということになるわけですよね。そういう内容をきちんと入れて作った方がいいということですかね。
【福山主査代理】 はい、そうです。きっと横軸で入ってくる話もありますよね、縦軸以外に。そうだとすると、今岸本委員がおっしゃったような、一般的に持っていなくちゃいけない倫理観のところも出てくると思うんですね。
【池田主査】 そうですね。それは付け加えておいた方がいいかもしれないな。これはどちらかというと金友さんが作ってくださる図はハード系ですよね。
【金友技術参与】 そうですね。
【池田主査】 だから、今はもう少し技術部門全体として理解しないといけないのは環境に対するインパクトとか安全とかですね、そういうのが大事なので。そういうものがファクターとして入ってくるのは大事ですよね。
【福山主査代理】 あると思うんですよね。
【岩熊委員】 基本的な考え方の中にそういうことが出てきていません。技術的な問題の解決ということに集中して、実は技術は何のためにあるかと考えれば、安全とか環境とか社会等があって、そのへんが何も書いてないですね。技術士として求められる基本的な考え方の中にそこが書いていないのが少し気になってはいました。
【吉田委員】 よろしいですか。
 今、岩熊委員がおっしゃったことは、実は現行の技術士もそういう知識というのは身に付けているんですよね。そこでずっと振り返ると、私が委員だったときは総合技術監理部門がそういう知識を持っているんだから、上か下かという議論だったと思うんですが、技術士っていうのは広く様々な社会制度を含めた安全知識だとか環境配慮ですとか倫理観とかを持たないと、複合的な問題は解決できないんですよ。それを解決してきているんですよね。だから、あえてそこに書くのか、言葉として。そうすると、今の総合技術監理部門とどうすみ分けるのかという問題が出てくるわけです。だから、僕はあえて書かなくても極めて当然だと思うんですよ。様々な問題解決に社会のいろいろな要素が絡まずに、純技術的に解決できるなんて問題、数少ないと思うんですよね。
【中谷委員】 だとすると、必須科目での選択肢というのは、ある問題に対して単純に一つの知識を適用して解決策はこれという選択肢であったり、いろいろなことを考慮して出せる解決策というような選択肢があって、その中から技術士として選択すべき解はこういうことを考慮した解であるからこれというような、そういう選択肢の中から選ぶということにすると、第一次試験との差異も出てくるんじゃないかと思うんですね。
【池田主査】 特にこのCなんかはそうなんですよね。社会というのは要するに安全とか環境を多分考えているんだろうと思うんですよ。ここにもちょっと入っているんだけれども。「社会や技術の様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し」云々と書いてありますね。で、「解決策の導出にあたって論理的かつ合理的に説明する能力を確認する問題とする」と。これが今中谷委員がおっしゃったような。
【中谷委員】 これは記述式になりますよね。
【池田主査】 ここは意識しているんですよ、ええ。
【中谷委員】 そうですね。非常に重要なことで、まさに技術士のコンピテンシーがあるかないかということを評価するための試験になると思いますので。
【池田主査】 Aの問題をもしこういう形でやろうとすると、恐らくハード系の試験になるでしょうね。ソフト系も入れると、C、B、あるいはC、業務遂行、業務上留意すべき点になると社会とか環境もやっぱり考えていかないといけないので。B、Cで入ってくると思うんですけれどもね。それをどういうふうに考えるかと。Aのこれを別個にしておくと、第一次試験と差別化できなくなるかなという可能性があるので、もし残すとすればそこで工夫が必要だという気がするんですね。先生はなかなかそれは作るのは難しいと、OECDでは難しいんだとおっしゃったのが先生の御意見だと思うんですけれども。
【岸本委員】 一つの道はAとBを組み合わせた形にして、それ自身を必須問題にする。その中で、ここで言っているBの中にという専門知識というのがどういう知識なのかというのを明確に設置していくと。
【吉田委員】 ただ、択一式の設問を作るのは大変難しいとおっしゃったのは私も理解できるんだけれども、中にはそういう問題も作れるんではないかという思いもあるんですよね。ですから、つまり択一式というのは何も数値だけを選ぶんじゃなくて、何か設問があって記述式の問題、解答の中から解を選ぶということになれば選べないこともないんで、形式を記述式か択一式にするかというのは、この辺は余り、それこそ最初に言ったように記述しない、書く必要もないんじゃないかと。
【岸本委員】 最初から、私は必須、選択、選択って三つに分けないでいいということと、選択、記述式にするかはまだ余地はあるというのは確かにそうだと思います。
【池田主査】 ここは書いてないんですね。
【吉田委員】 ええ、書いてないんですけれども。
【岸本委員】 書いてないけれども、三つに分けて出すっていうことではもう決めちゃった…。
【吉田委員】 必須だとか、選択1、2と、こういう分け方でいいのかということが。
【岸本委員】 そうです。そもそも。
【吉田委員】 だから、これを分けずに網羅的に書いておけばいいんじゃないかと。
【奥野委員】 以前はあれですよね、CがなくてAとBだったんですよね、全部記述式で。
【池田主査】 で、Cが加わってきたんですよね。
【奥野委員】 で、Aを選択式にした時にCが入ってきたという経緯ですよね。
【池田主査】 そうすると、AとBは一緒でもいいのか。
【岸本委員】 私は一緒でもいいんじゃないかなと。
【中谷委員】 そうするとちょっと。改定案ですけれども、2ページのAのところですが、今「技術部門にかかる業務に必要な汎用的・複合的な専門知識を理解しているかどうかを確認する問題とする」というふうになっているんですけれども、ここを例えば「汎用的・複合的な視点から問題を解決するための専門知識を理解しているかどうか」というふうにしてはいかがでしょうか。
【池田主査】 そういう視点を持っているかどうかということですか。
【中谷委員】 ええ。つまり、何かの問題に対して複数の視点から問題をどういうふうに解決すべきかということを評価して検証して、この解決策を選択しましょうという意思決定をしていただきたいですよね。
【吉田委員】 そうすると、専門的応用能力でいいですね。
【中谷委員】 そうですね。
【池田主査】 そうそう。専門的応用能力ですね、まさにそれは。だからBに。
【中谷委員】 Bになりますか。
【池田主査】 なりますね。
【岸本委員】 Bの中に、「これまでに習得した知識や経験に基づき」って書いてあるんですけれども、そのいわゆる知識というのが幅広く適用される原理等々や有機的な専門知識という意味と考えると、一緒にできるかなということなんですね。
【池田主査】 じゃあ、御意見を踏まえて、AとBを分けずに書いておいて、Cはこれでいいですね。
【岸本委員】 はい。
【池田主査】 ですから、どちらかというとAとBはやや専門的なニュアンスが強いですよね。Cはもう少し広くて社会を意識してとか環境とかそういうのを意識してどういうふうに課題を解決していく能力をここで問うかということに私はなってくるような気がするんだけれども。
【奥野委員】 Cの問題をやり始めてまだそんなに時間がたってないんですけれども、最初はこれをやろうといった議論があったときに、このCの問題作成が非常に難しいんじゃないかという議論というか、私はそういう感じがしていたんですね。私は建設部門に関係が深いんですけれども、11の選択科目があるんですが、その選択科目に関して課題解決能力を問うと。これは論文ではなくて設問でそれに答えるんですよね。ですから、その設問の設定が大変難しいんじゃないかという感じがして。その後何年かたって、既にこれは出題されていますから、そういう今まで出題された問題が本当にこのCにふさわしい…。何か前回そういうのをチェックしたというようなこともあったようですけれども、そういうものの検証もしなければいけないんじゃないかなとは思いますが。そういったところを踏まえて、今後の試験の中身を考えていかなきゃいけないなと思いますね。
【池田主査】 A、BとそれからCはちょっと違いますね、中身を見ると。
【奥野委員】 違いますね。この意識は全然違うと思います。
【池田主査】 違いますよね。
【奥野委員】 ええ。問いたい中身は違うと思うんですけれども、現実問題として問題を作るのがかなり難しいんじゃないかなという気がしていました。
【池田主査】 じゃあ、AとBに最初から分けてしまうとあれなので、一緒にしておいて、Cはこれは別個だと思いますので、そういう書きぶりにしておいて、これまでの分析を踏まえてどうするかということですね。
【杉浦専門官】 それで、項目の変更というのはちょっと想定していなかったものでお願いがあるんですが、御趣旨を踏まえて科目の変更、3科目への分類をやめて科目の見直しをするという方向にさせていただいて、この場で突然出てきたものですから、ちょっと拙速に決めかねるところがありまして、ここは分類という書き方ではなくて、内容を踏まえて科目の変更を含めて検討する報告でやらせていただくということではどうでしょうか。ちょっと自信がなくて申し訳ありません。もともと技術部門全般にわたる専門知識という項目を立てて、それと選択科目に関する専門性等を養成、そしてまさしく解決能力ということで、それを分類して3科目にして今やっているということがあります。それを平成25年度技術士試験のときに、その前の経緯を含めてその3分類にしていますので、その科目自体を変えるとなれば、変えること自体は全然問題ないですし、何度も言いますように選択式にするということもでもないんですが、ちょっと精査をしていかないといけないかなという気がしますがいかがでしょうか。
【池田主査】 結構です。それは非常に大事なことなので、1回だけの議論で決めるというのは難しいので。先生がおっしゃっているのは多分これまでの経緯等を振り返って検討しましょうと。その結果として今の分類でいいかもしれないし、一緒にした方がいいかもしれないので、そこはやっぱり検討する必要がありますね。
【岸本委員】 そうです。
【杉浦専門官】 少しそこら辺の検討をさせていただいた方が多分ここの必須科目の趣旨、それと選択科目の趣旨と1、2という内容をもう少しと、それとあと役割を精査した上で決めていかないといけないかなという気がしますので。
【池田主査】 そういう御意見があったということで。
【杉浦専門官】 ですので、例えばですけれども、事務局で案を作りますが、例えばこの試験科目を何々とするという形ではなくて、前の条項を、3の内容をもう少し詰めていただいた上で、その趣旨を踏まえて科目の内容、区分について今後引き続き検討するような形で精査しまとめるということで趣旨を書いて、それを踏まえてセットするという形にさせていただきたいと。
【池田主査】 そうですよね。これまでの経緯等の分析がないのでね。それはやっぱりやらないといけない。
【杉浦専門官】 今の段階で、一緒にしていいかと自信がないものですから、よろしいですか。
【吉田委員】 いいんじゃないですか。
【池田主査】 はい。了解しました。
【岸本委員】 これ、在り方ですからね。
【岩熊委員】 今のお話は、5のところに、下の3行に書いてあることですよね。
【杉浦専門官】 そうなんですけれども。
【岩熊委員】 これとは違う?
【杉浦専門官】 はい。試験科目の区分ということで、書き方を、科目は以下のとおりというふうにしているので。
【岩熊委員】 はい。
【杉浦専門官】 この書き方自体がこうなるともうAとBをまとめて一つという形になって、もう決定になってしまいますので、少し精査をしたいと思います。
【池田主査】 分かりました。
【片岡課長】 あともう一つ、済みません。第一次試験の方の議論もあるので、先ほど第一次試験と第二次試験の違いという観点がありましたけれども、第一次試験の方も大くくり方で変わっていますので、それも踏まえて第二次試験をどうするべきかというのも考えないといけないのかなと思います。
【池田主査】 そうですね。ありがとうございます。
 それでは、この議論はこれで終了しまして次へ移りたいと思います。
 各委員から頂きました御意見を基に、今御議論がありました点につきましては事務局が案を作成し、私が預かった上で次回技術士分科会に報告したいと思います。よろしくお願いします。
 それでは次に、第一次試験適正化検討作業部会における検討結果について報告があります。よろしくお願いします。
【小林係長】 まず、私から報告の概要を御説明したいと思います。資料5から8まででございます。
 こちらの作業部会につきましては、昨年3月に本特別委員会におきまして決定いただきまして設置したところでございます。
 まず制度から申し上げますと、第一次試験につきましてはその専門科目の中で当該技術部門に係る基礎知識及び専門知識に関するもので、その試験の程度というのは、これは試験実施大綱の中でございますけれども、4年制大学の自然科学系学部の専門教育課程修了程度というふうにしております。その専門科目の範囲につきましては、文部科学省の告示の中で定めておりまして、現行告示は平成15年に定められたものでございます。大学の専門教育課程のカリキュラムの推移に応じて、その告示の内容が適当かどうか、適正化を図ることが必要ではないかという問題認識からスタートしたものでございまして、本作業部会ではその認識のもとに見直しをしていただいたという経緯がございます。
 検討の経緯の中では、こちらにございますように、第1回から第4回までございました。議論の方向性としましては、私ども事務局の方で今の技術部門、専門科目の範囲が告示に書いてありますけれども、各部門の専門科目の内容を、いろいろな学術書とかを見ながら作ってはきたんですけれども、あまり細かく定め過ぎた上で作業部会の先生方に見ていただくと、なかなかその共通するものが見えてこなかったり、くくれるのかどうかという視点もありましたので、ある程度のところでとどめた上で、もう少し技術分野の内容を大きく分けるとどれぐらいになるのかという視点が途中から入ってまいりました。第2回作業部会以降は、そういった分類の結果、5から7程度のグループ分けができるのではないかという検討をしていただきまして、第3回と第4回におきまして、五つの系に分けられるのではないかと。その系の中の専門科目の範囲はどうなるのかというようなことを御検討いただいたところでございます。詳細は後ほど資料6以降で申し上げます。
 検討の結果、こういった適正化作業を踏まえまして複数の技術部門の間で共通する基礎的な専門知識があることが分かり、その専門科目の内容や構成を共通化することが適当ではないかというような検討結果を頂いております。また、現状の大学学部教育のカリキュラムにおきましても、基礎専門力が重視されてきていると。学科編成の大くくりが進む中で基礎専門分野を確実に学修した受験者の方が出てきているということなので、第一次試験についてもその内容に、それに応じて変えていく、それによって取り組みやすくなってくるのではないかという点もございます。また、第一次試験の目的自体は制度上定められていますけれども、その目的を維持しながらもいろいろな部門ごとの試験の難易度のばらつきがあるという御指摘もこれまでございましたけれども、共通化を図ることによって試験の程度、難易度の安定化を図ること、または試験実施上においても効率的に運営できるのではないかというような点が挙げられております。
 資料6以降でございます。資料6につきましては、今申し上げた五つの系に分けて御提案頂いております。
 濃い緑の部分になっていますけれども、「機械・システム系」から「電気電子・情報系」「マテリアル系」「建設系」「環境・生物系」というふうに分けた上で、その中の専門科目というのはどういったものが入ってくるのかというのをお考えいただいたところでございます。
 作業部会の中では、この系と系に含まれる技術部門と専門科目の範囲を中心的に御議論いただきましてこういう案でどうかというような提案を頂いておりますので、本特別委員会の中でも御意見を頂きたいと思います。
 実は、ここには詳細は書いていないんですが、「専門科目の範囲」欄と現行の技術部門との関連、白とか黄色のしましまの部分の間に、実は「知識項目の例」というものがありまして、例えば「材料力学・構造力学」ではどんな知識というかキーワードが入ってくるのかというのを、作業部会の先生方の中で御意見を頂いておりました。それは例としてありますので、今後それは私どもの方で引き取っていろいろな学会の先生方とかに確認をさせていただきながら作業を進めていくというところになっております。
 現行の技術部門との関連で見ますと、今ある「専門科目の範囲」に書いてあるものの内容が今の部門のどこに関連付けられるのかという点を見ています。これは裏返せば偏った部門になっていないのか、または丸が付いていないところがないのかというチェックをするためにも設けた欄でございます。
 資料7を御覧いただきますと、「技術部門」と「系」とございまして、資料7の左側の1、2、3の少しグレーになっている部分につきましては現行の体制でございます。例えば今の機械の技術部門につきましては、系に分けると「機械・システム系」に入ってくるというような資料でございます。こういうものが、例えば金属部門では、「機械・システム系」と「マテリアル系」に出てくると。また、次のページをめくっていただきますと、環境であれば「マテリアル系」から「環境・生物系」というふうに三つの系に出てくる。また、「原子力・放射線」については四つの系に出てくるという流れになっています。
 どういった形で今後社会的に説明させていただいた上で、受験者の方がどういうふうな受験をするかというイメージを作ったものがございまして、資料8がイメージの案でございます。機械部門の第一次試験を受験する方につきましては、部門自体は今申し上げた「機械・システム系」になりますので、その系の問題冊子が配られると。その中には系に属する「専門科目の範囲」が「材料力学・構造力学」から「生産管理、品質管理」まで9つございますけれども、こういったものが問題として出てくると。それぞれの問題数は仮ではございますけれども、5問ずつであれば45問の中から一定の問題数を選択して回答してもらうというような案でおります。今の第一次試験の科目については、35問出題して25問選択回答するということになっております。
 1ページめくっていただきますと、次に環境部門につきましては系が三つに分かれますので、まず受験者の方はどの系かを選んでいただいた上で、その系の中の専門科目の中から、例えば「マテリアル系」を選ぶのであればこういった10の専門科目の範囲から選んでいただく、50問の中から一定の問題を解いていただくというような選択肢が広がってくるというイメージを作っております。作業部会の中では、こういったイメージも持っていただきながら、今ある第一次試験の専門科目をどういうふうに分けていったらいいかという御提案を頂いたということでございます。以上です。
【池田主査】 どうもありがとうございます。
 それでは、作業部会の検討結果の報告について、御意見を頂きたいと思います。よろしくお願いします。
【福山主査代理】 よろしいですか。
 現行の技術部門との関連というところなんですけれども、現在、技術部門は20までなっていますよね。これは総合技術監理部門というのをどのように考えてこういう進め方をしておられるんでしょうか。
【小林係長】 総合技術監理に関しては、当面第一次試験は実施しないとあるので、それは含めて考えていないところです。
【岸本委員】 総合技術監理はどの第一次試験を通っても受験できるという仕組みで考えていますので、大学を卒業した時点での知識ということであればこの分類になるのかなということで、作業部会としては頭の片隅でしたけれども、配慮して検討してきたつもりです。だから、もし総合技術監理部門を入れるのであれば、第一次試験を終わった後目指すという意味で今技術部門と入っている2カラム目でしょうか、そこへ全部入れていっても形としては成り立つと思います。どこを受けてもいいですよという意味にはなるのかな。
【吉田委員】 確かに総合工学というのが大学教育の中にあるとすれば、その卒業生はどこを受けてもいいよね。自分の得意なところを受けたら。
【岸本委員】 そうです。
【池田主査】 という整理でよろしいでしょうか。
 第一次試験のくくりというのは随分前から話題になっていますが、こういうふうにまとめてくださったんですけれども、これはもう五つでというので大体よろしいということでしょうかね。五つから七つということを先ほど御説明があったんですが、五つでまとまりそうだということでしょうかね。
 それから、ざっと見て、私は、原子力というのは、総合工学、日本学術会議でも総合工学という形でそこに入っていますけれども、やっぱり今回の福島の事故を見ていてもやっぱり原子炉そのものとか建物とかいうもの以外に、やっぱり自然との関連がすごく大きかったと思うんですね。そういう観点からすると、私は建設系の方にも入れておいた方がいいんじゃないかという気がするんですね。地質学が入っていますが、例えば津波の流体力はまさに水工学ですので、そういうものもやっぱり意識していただいた方が私はいいんじゃないかという気がするんですね。そういう面でちょっと抜けているので、原子力・放射線ももう少し、発電をするところだけじゃなくて、土質力学もそうですよね。汚染水はまさに土質の世界で、今やっているのは土質の先生方がいろいろやっているわけで、そういうものを少し御理解していただいた方が私はいいんじゃないかという気がするんですけれども。そのあたりはどうでしょうかね。
【岩熊委員】 先生が今おっしゃっているのは、丸を付ける場所という意味ですか?
【池田主査】 系に含まれる技術部門のところに、これは原子力・放射線、いろいろなところにありますよね。
【岩熊委員】 ええ。建設の方にはみんな入ってない。
【池田主査】 ないので。
【岩熊委員】 そういうことでおっしゃっているのですか。
【池田主査】 そうですよね。だから、例えば「環境・生物系」の専門科目「環境工学・環境管理」には丸があるけれども、「建設系」の「環境工学・環境管理」にはないと。だから、ここにもあっていいんじゃないかと。
【岩熊委員】 それは第一次試験をうけていくことに対して、受験者に必要な情報になるのかどうか、黄色い方は現在の技術部門との関連性を見ただけであって、受験者基準で言えば、この緑のところで取り組んでくると思います。そこから先にこの黄色いところがあるので、それは第二次試験へ向けて経験を積んで得るものなので、入口のところだけだと、強いて言えば関連しますねぐらいのイメージが分かっていればいいと思います。私も気になるところはたくさんあり、そうすると、みんな丸が付いてしまうような気がしました。
【池田主査】 ああ、そうか。
【岸本委員】 大学で行われている教育の分類を考えつつ、さらに現行の技術部門との関連付けということで考えましたので、全部が完璧に行くかというとなかなか難しい点もあります。大学では、例えば原子力については、学科が全国的に限られて状況からすると、原子力関係を目指される方は、大学ではいろいろ他分野で学んできた人たちがいるだろうと。その中で大多数のところを考えると、機械とか電気電子とかマテリアルとか環境だろうということになります。そして、建築系から原子力に向かう方は余りいないのでなないかということから、原子力をこの系に含まれる技術部門として入れていなかったんです。池田主査がおっしゃるように、建設部系の勉強をした上でさらに原子力を目指すことがあるのであれば、原子力というのを4にいれて、同じように丸を付けることはありえると思います。
【池田主査】 全部じゃなくていいと思うんですね。例えばコンクリートとか土質とか水工、構造力学、地震工学は関係すると思うんですよ。それが非常に今重要になってきているので。
【吉田委員】 よろしいですか。
 ただ、この表は、この五つの系に分けたときに現行との関連性がどうだとバランス的にどうでしょうかというのを示す資料であって、現実に系に分けた後であろうと現行であろうと、例えば仮に現行にしますと、私は大学の工学部の機械工学科を出ましたけれども、電気電子部門を合格して第二次試験も電気電子部門を受けて電気の技術士になっている方ってたくさん知っているんですね。だから、別にどこでも受けられるわけですよね、本人が受ければ。だから、ここをあえて細かく言うと、それこそ全部付くようになっちゃうから、いわゆるこの系でいいのかどうかと作業部会が結論を出すこの系で、現行との関連性からしていいんでしょうかというと、大変素晴らしい分け方でいいんじゃないかと。
【岩熊委員】 私も大変すばらしいと思いました。
【吉田委員】 ただ、こちらが意図してない学生がいて、原子力を出ても電気電子から入る人もいるだろうし、それは受ける方ですから妨げないわけですよね、いいと思うんですよね。
【池田主査】 私、申し上げているのは、原子力というのは非常に総合的な問題で、地震とか当然考えておかなきゃならないわけで、そういう観点からすると建設系も入るというふうに感じたものですから申し上げた。系の分け方自体は大変よくまとまっているなという印象を持ちました。
【岩熊委員】 これは大学の今教えている科目とか、そういうのを参考にされて専門科目の整理をされていますよね。
【岸本委員】 そうですね。
【吉田委員】 大筋そうですよね。現行の、大体大学はこういう系で分けてるよね、学部にしても。
【小林係長】 はい。文科省の委託研究の中で、大学の技術者教育で学ぶべき分野とか知識というのが報告書としてございまして、それも見たりなどいろいろな…。
【池田主査】 昔の、いわゆる旧制の大きい大学じゃないときに工学部を作るときに、基本はこの1、2、3、4まであるんですよね。環境とか生物系は新しいのでこれがなくて、この4学科編成というのが基本だったんですけれども。だから、これは従来の分け方と非常に合致しているし、問題、これに戸惑う人はいないんじゃないかなと私は思いますけれども、学生にはいないと思います。
【吉田委員】 逆に、こういうことで試験をやっていただくと、自然科学系の習得したばかりの若い人たちは選択肢が広がるから受かりやすいんじゃないですかね。現行の細かくこう分けるよりは。
【岸本委員】 そうですね、大学で習う基礎的な知識を問題としても作っていくという方向になるんじゃないかなと思います。
【池田主査】 そうですね。これは資料8は、幾ら出すかとか、あるいは選択の回答数をどうするかというのは、まだこれからの議論ということになるんでしょうかね。
【岸本委員】 そうですね。
【池田主査】 これはまたテクニカルな問題なので。
【岸本委員】 はい。テクニカルでいいと思います。
【岩熊委員】 大変すばらしい分け方だと思いました。
【池田主査】 随分昔からこれは話題になっていて、どうしようかっていうのがなかなか進まなかったんですけれども、作業部会の方で頑張ってくださって。
【福山主査代理】 よくまとまりましたね。
【池田主査】 ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
【奥野委員】 これは今後どういう手続というか、どういう場でどういう議論があって、こんなことが実現するとしたら、どういうふうな感じになるんですか。
【小林係長】 今後ですけれども、2月2日に技術士分科会がありますので、そこではこの特別委員会でおまとめいただいたということで出した上で、さらに先ほど申しました「知識項目の例」というのが実はここの間にたくさんあるものですから、そこも、例えばJABEEの御協力を頂きながら学会の御意見を頂いて整理をしていくというふうに。我々文科省の方で基本的には作業をすることになるんですけれども、学識経験者の方の御意見を頂きながら検討して整備を続けていくと思っています。
【池田主査】 だから、特別委員会としてはこの方向で了解しましたと。もう少しそういうことはこれから詰めてくださるんですねということでよろしいですね。
【小林係長】 はい。
【池田主査】 よろしいでしょうか。どうもありがとうございます。
 これにつきましても、委員から頂きました御意見を基に、もし修正するべき点がありましたらそれをして作成をしまして、私が預かった上で次回の技術士分科会に報告したいと思います。
 それから、議題ではその他がありますが、何かありますでしょうか。
【小林係長】 一つ前の第二次試験の在り方のところ、資料2をちょっと確認させていただきたいんですけれども、どこを直すかということですね。基本的な考え方のところは、岩熊委員の御指摘はございましたけれども、これはこのままでよろしいのか、例えばどういったところにこんな言葉があった方がいいのかというのをもう一度ちょっと確認させていただければと思うんですけれども。
【池田主査】 じゃあ、ちょっと細かいことですがよろしいでしょうか。
 基本的な考え方、言葉だけなんですけれども、2行目ですが「特定の技術問題」というのがちょっと。特定と言われるとよく分からないので、例えば「様々な」という方が私はいいんじゃないかと思うんですけれども。ちょっと細かいところを申し上げますが。「特定の」というよりも「様々な」技術問題があるわけで、それを解決できるという方がいいんじゃないかと。
 それからあと、1の「試験の目的」のところは申し上げましたね。「民間企業等において」は、これは要らないと。それから、「解決策を導出し遂行できる能力を確認することを目的とする」と。それから、2はこれでよろしいですね。3はどうでしょう。
【岸本委員】 済みません。先ほどの岩熊委員のおっしゃられたことを考え合わせると、様々な技術課題のところなんですが、「一定の基礎的学識と技術者としての倫理」とかそういう言葉があった方がいいんじゃないかというのがということですね。
【池田主査】 技術者倫理ですね。
【岸本委員】 はい。
【池田主査】 「一定の基礎的学識や技術者倫理などを有しながら」か。その方がちょっと広くなるので。ということでよろしいでしょうか。
 それからあと、「特定」のところは「様々な」ということですね。
 それじゃ、3については先ほどの議論も踏まえて、書き直していただいて。それから、4につきましても、最初から全部はっきり分けずにもう少しこれまでの結果等も踏まえてここは検討するというような言い方にしておく。
【杉浦専門官】 修正案のイメージとしてはこんなイメージを考えていまして。また御相談しますけれども、「3の議論を踏まえまして現行の試験制度は…」ということでこの内容の趣旨を書くと。趣旨を踏まえた内容とすると。この内容を踏まえて「今後の試験科目については検討する」というような形にすればいいのではと思います。その辺はすみませんが、主査一任ということでよろしくお願いいたします。
【奥野委員】 途中でちょっと議論になりかかった「有機的・多元的」っていう表現が…。これが中途半端になっちゃった。
【池田主査】 ああ、これ結論出てないね。まだちょっと時間がありますんで、ここをちょっと御意見頂戴しましょうか。元に戻りますけれども、済みません。
【小林係長】 済みません、今さらなんですけれども、いろいろ辞書を引いてみた言葉として参考に申し上げますと、「有機的」という言葉は「多くの部分が集まって一つの全体を構成している」と。「各部分が密接に結びついて互いに影響を及ぼし合っている」という状態のことで、「多元的」というのは、「物事の要素や根源が幾つもある」という意味です。
【奥野委員】 そういう解説を伺うと何か分かりやすくなるような感じで。
【池田主査】 それだと何かどういうことかなと思われるので。
【岩熊委員】 説明していただくと、ああ、そうかと思いました。
【池田主査】 何がいいかな、どういう言葉がいいでしょうかね。やっぱりここ、複合的なんですかね。
【岸本委員】 少し分からないんですけれども、この「原理等に基づいた」ってなっているんですが。原理等に関わるんですかね。要するに、幅広く適用される原理などに関するいろいろな専門知識という…、基づい…。
【池田主査】 そうすると、複合的の方がいいのかな。
【岸本委員】 原理等に…。
【池田主査】 関わる…。
【岸本委員】 関わるですよね。
【池田主査】 複合的な専門知識。
【岸本委員】 複合的な。
【池田主査】 その方が分かりやすいんじゃないかな。どうです?
【岸本委員】 原理をしっかりしているとか、要するに根源的な知識に近い方なんですよね。その汎用的知識ですかね。「幅広く適用される原理等に関わる汎用的な専門知識」。
【池田主査】 汎用的な知識か。
【奥野委員】 汎用的に戻っちゃいますか。
【岸本委員】 何が汎用的なのか分かんなかったのが、今度は幅広く適用される原理に関わる……。
【奥野委員】 「原理等に関わる汎用的な…」か。
【池田主査】 それにしてみますか。
【奥野委員】 IEAのあれにも汎用的なっていう表現ね、ありますけどね。
【池田主査】 じゃあ、そういう御意見がありましたので、そういうふうにまとめてよろしいですか。
【奥野委員】 ですね。
【池田主査】 ありがとうございます。じゃあ、ここも解決しました。
 小林さん、あとはよろしいですか。
【小林係長】 はい。
【池田主査】 疑問点があれば。
【小林係長】 はい。大丈夫です。
【池田主査】 ありがとうございます。
 その他はよろしいでしょうか。特にありませんか。
【小林係長】 それでは連絡事項ということで。
【池田主査】 それではお願いいたします。
【小林係長】 いつもながら、会議の議事録につきましては、後日、私どもよりお送りさせていただきます。御了解いただきまして文部科学省のホームページに公開することとさせていただきます。以上でございます。
【杉浦専門官】 なお、今回中身について余り外に試験内容とか少しイメージ的なもので他に影響するような内容も議事録の中にあると思います。申し訳ありませんが、削除させていただいて確認させていただくと思いますので、その点は非公開ということで。一応公開になっていますけれども、問題点があればそこは削除させていただきたいと思っております。その点御了解ください。
【池田主査】 了解しました。
 この「メインのみ、閉会後回収」の資料だけ置いておけばよろしいですね。
【小林係長】 はい、そうです。
【池田主査】 閉会後回収という。
【小林係長】 はい。それだけ机上にお願いします。
【池田主査】 これを置いておけばよろしいですね。
 どうもありがとうございました。皆様、本日までの議論に御尽力くださいまして、どうもありがとうございました。これで一応7期終了ということで、どうもありがとうございました。

午前11時47分閉会

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