試験部会(第28回) 議事録

1.日時

平成30年11月6日(火曜日)15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省(合同庁舎第7号館東館)3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 平成30年度技術士試験の結果について
  2. 技術士法施行規則等の改正に伴う試験制度の改定について
  3. 平成31(2019)年度技術士第一次試験実施大綱について
  4. 平成31(2019)年度技術士第二次試験実施大綱について
  5. 平成31(2019)年度技術士第一次試験の実施について
  6. 平成31(2019)年度技術士第二次試験の実施について
  7. 平成31(2019)年度技術士試験委員の選出について
  8. 総合技術監理部門におけるキーワード集の作成について
  9. 第9期制度検討特別委員会等における現在の検討状況について
  10. 平成31(2019)年度技術士試験合否決定基準について(以降非公開)
  11. その他

4.出席者

委員

岸本主査、鈴木(桂)主査代理、伊丹委員、酒井委員、土井委員、太田委員、柳本委員、鈴木(克)委員、鈴木(忠)委員、上ノ山委員、中村委員、吉野委員、榎委員、下保委員、三村委員、望月委員、江藤委員、粕谷委員、矢部委員、桑原委員、児玉委員、養王田委員、森谷委員、可児委員、上蓑委員、北橋委員、山下委員、三宅委員、勝地委員、岡田委員、中川委員、青木委員、笹尾委員、柴山委員、千木良委員、佐藤委員(名簿順)

文部科学省

坂本人材政策課長、渡邉専門官ほか

5.議事録

【岸本部会長】  それでは、定刻になりましたので、ただいまから科学技術・学術審議会技術士分科会試験部会の第28回になりますけれども、開催いたします。
 本日は、御多忙の中、御出席いただきましてまことにありがとうございます。
 会議に先立ちまして、4月1日付で科学技術・学術審議会学術政策局人材政策課の塩崎課長が異動となり、後任の坂本修一課長が着任しておりますので、一言御挨拶を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
【坂本課長】  本日は、委員の皆様には大変お忙しいところ、試験部会のためにお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。岸本部会長から御紹介いただきました、人材政策課長の坂本です。
 この課は今は人材政策課でございますが、以前は基盤政策課という名前でございまして、今から20年近く前になりますけれども、私はそちらの課長補佐もやっておりまして、そのときにちょうど総合技術監理部門の検討に少し関わったことがございます。技術士の制度についても、そのとき少し勉強させていただきましたが、それから様々な状況の変化もございまして、技術者に求められる役割というのは非常に多様化、複雑化しているということもございますので、しっかりと勉強させていただきたいと思っております。
 4月からこのポストに就いておりますが、その前は3年半ほど産学連携を担当しておりまして、特に大学発イノベーションの推進をやっておりました。したがって、先端技術をいかに社会実装していくかというところも私は取り組んでおりまして、その過程で、産業界の皆様とも大変いろいろ連携をさせていただいて、あるいは勉強させていただいたところでございます。そういったことで、技術者の方々の役割というのも、少し土地勘があるということもございますので、是非今後もこの技術士制度の発展のために努力してまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
【岸本部会長】  どうもありがとうございました。
 では、事務局より資料の確認をお願いいたします。
(事務局より資料の確認)
【岸本部会長】  よろしいでしょうか。 これから議事に入るわけですけども、その前に、本日の議題のうち、本会議の終盤に説明いたします、「平成31年度技術士試験合否決定基準について」、この内容につきましては、「試験問題に関する情報の公開等公正かつ適正な試験を実施することが困難になるおそれのある案件」に該当いたしますので、技術士分科会運営規則第4条第3号により非公開でございますので、資料等の取扱いも含めてよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入ります。まず議題1、平成30年度技術士試験の結果についてです。
 第二次試験筆記試験の結果について、事務局から説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】  御説明いたします。資料1、平成30年度技術士第二次試験筆記試験の結果についてでございます。
 今年度の技術士第二次試験につきましては、受験申込者数3万2,744名、うち、実際に受験された方が2万5,914名でした。これに対しまして、7月15日及び16日に、北海道から沖縄までの12都道府県で筆記試験を行いまして、2,573名を筆記試験合格者と決定いたしました。
 なお、筆記試験合格者に対しましては、今後、口頭試験を実施の上、最終合格者は、来年3月8日に官報公告等により公表予定でございます。細かい数字等につきましては後で資料をごらんいただければと思います。簡単ですが以上でございます。
【岸本部会長】  ありがとうございます。ただいまの事務局の説明に対しまして、何か御質問等あれば伺いたいと思います。いかがでしょうか。
【土井委員】  5%合格率が減っているんですが、このあたりはどのような分析がなされているんでしょうか。
【渡邉専門官】  これにつきましては、現在、日本技術士会を中心に分析中でございまして、この場では申し上げられない状況でございます。申し訳ございません。
【岸本部会長】  全体的に見ていただくと、2ページのところで、大方の部分の合格率はそれほど大きく変動していないですが、建設部門の、受験者が多いところで減っているというのが今回の特徴というふうに見れるんじゃないかなと思います。内容的には今、事務局の方からのお話のようにこれから分析ということになろうかと思います。大幅に合格率が減ったので、これについては今後検討が必要じゃないかということかと思います。
 ほかに御意見いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、続いて、議題2、技術士法施行規則等の改正に伴う試験制度の改定についてです。来年度から試験方法等が改定されることは既に昨年度からお伝えしておりましたが、新試験制度の実施が来年度に迫っておりますので、まず事務局から新しい試験制度等について改めて御説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】  関係する資料は、資料2と資料3、及び参考の4から7でございます。昨年の11月の試験部会でも御説明いたしましたが、科学技術・学術審議会の技術士分科会から、平成28年12月に、「今後の技術士制度の在り方について」が公表されたところでございます。文部科学省では、この報告を踏まえまして、平成29年12月に省令及び告示の改正を行いました。その主な内容は、第二次試験の試験科目、選択科目の改正と、他の国家資格との相互利用の促進でございます。
 なお、この施行日につきましては、来年の4月1日を予定しております。
 他の国家資格との相互活用につきましては、具体的には、資料2の2、第一次試験(他の国家資格との相互活用)、及び、資料3の2にありますように、情報処理技術者試験の高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の合格者に対しまして、情報工学部門の第一次試験の専門科目を免除するもの。及び、中小企業診断士第二次試験合格者等に対しまして、経営工学部門の第一次試験専門科目を免除するものでございます。
 次に、第二次試験の選択科目につきましては、参考の4と5をごらんいただければと思います。現在の技術士には、複合的なエンジニアリング問題を技術的に解決できる能力が求められていることを踏まえまして、20部門96科目に細分化されている第二次試験の専門科目を、技術部門の中核的な技術、専門知識に基づく各選択科目の内容の類似性、重複性を考慮いたしまして、20部門69科目に大くくりいたしました。
 次に、省令改正以外の部分でございますが、筆記試験及び口頭試験の内容が資料2の後半の方にございます新旧対照表のように改正される予定でおります。大きな変更点といえば、例えば必須科目の問題の種類に、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力に関するものが追加されまして、試験方法が択一式から記述式に変更になっております。
 簡単でございますが、事務局からは以上でございます。
 なお、質問でございますが、現在、公開の場でございますので、試験の細かい内容等につきましては、後の方にあります非公開の部門で御質問の方をお願いいたします。以上でございます。
【岸本部会長】  ありがとうございます。今の説明にもありましたように、細かい試験問題の内容については、公開の場では答えが難しい場合がございますので、最後の議題の「11、その他」で、改めて質疑応答の時間を設けますので、試験内容に関する御質問等につきましては、その際にお伺いしたいと思います。
 次の議題で、これから来年度の試験について実施大綱等を決定していくことになりますが、現時点で、それに関した内容で御質問等ある方がいらっしゃいましたらお受けしたいと思いますので、お願いいたします。
 よろしいでしょうか。では、先に進めたいと思います。
 次に、議題3、平成31年度技術士第一次試験実施大綱について及び議題4、平成31年度技術士第二次試験実施大綱について、です。
 平成31年度技術士第一次試験及び第二次試験を実施するに当たり、試験の基本的方針を定める実施大綱を決定する必要があります。そのことにつきまして、事務局から資料の説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】  資料4、平成31年度技術士第一次試験実施大綱(案)、資料5の同第二次試験実施大綱(案)でございます。
 主な改正点、修正点でございますが、先ほども少し御説明しましたが、第二次試験の方で、総監以外の技術部門の必須科目の問題の種類に、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力が加わりまして、択一式から記述式に変更になっております。
 また、解答時間も2時間に延びております。さらに、筆記選択科目や口頭試験にも問題解決能力や課題遂行能力が求められるようになりました。また、口頭試験において、諮問事項にコミュニケーション、リーダーシップ評価、マネジメント、継続研さん等が加えられてございます。簡単でございますが、以上でございます。
【岸本部会長】  ただいまの事務局からの説明に対しまして、何か御質問、御意見等ございますでしょうか。基本的に一次試験の方は変更がなく、二次試験につきましては、説明がありましたような形で変更があったということで、既に御承知のことかと思いますけれども、改めて御確認いただければと思います。特に御意見ございませんでしょうか。それでは、平成31年度技術士第一次試験実施大綱及び平成31年度技術士第二次試験実施大綱につきましては、資料4、資料5のとおり決定したいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【岸本部会長】  それでは、皆さんに御承知を頂いたということで、このとおり決定したいと思います。ありがとうございます。
 それでは、次に、議題5、平成31年度技術士第一次試験の実施について、及び議題6、平成31年度技術士第二次試験の実施についてに入ります。
 平成31年度技術士第一次試験及び第二次試験を実施するに当たり、実施の基本的な内容を決定する必要があります。事務局から説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】  資料6、平成31年度技術士第一次試験の実施について、資料7、同第二次試験の実施について(案)でございます。こちらにつきましては、日時等を変更した以外は、ほとんど変更事項はございません。以上でございます。
【岸本部会長】  それでは、資料6、資料7につきまして、御意見等ございますでしょうか。基本的に変更はないということでよろしいでしょうか。はい、どうぞ。
【児玉委員】  情報工学の児玉ですけども、情報工学は、情報処理技術者試験の指定の試験合格者に対して一次試験免除になるということですけれども、ここの受験資格の中には明示されてないんですが、これはそれでよいのですかね。
【野島係員】  こちらは、資料6の3番の(3)のなお書きのところに「なお、一定の資格を有する者については、技術士法施行規則第6条に基づいて試験の一部を免除する」と記載がありますが、省令改正を行い、こちらの第6条の部分に、これまでの規定に加えて、その情報処理技術者等との相互活用に関する条文を加えましたので、この、第一次試験の実施についてのペーパーには、詳細の追記は今現状していないという状況です。
【児玉委員】  了解しました。
【岸本部会長】  よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。はい、どうぞ。
【土井委員】  今の御質問に絡んでなんですが、ウエブ上に掲載されるときには、例えば資料6のこの技術士法施行規則6条というところにリンクが張られるような形でちゃんと参照できるようになるんでしょうか。
【野島係員】  資料自体はこのお配りしているもののまま掲載する予定でしたが、御意見を踏まえまして、こちらの施行規則第6条についてはホームページ上で細かく記載するようにしたいと思います。
【土井委員】  はい。よろしくお願いします。
【岸本部会長】  よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。
 それでは、特にないようでしたら、平成31年度技術士第一次試験の実施及び平成31年度技術士第二次試験の実施につきましては、資料6、資料7のとおり決定したいと思います。いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【岸本部会長】  それでは、どうもありがとうございます。
 それでは、次に、議題7、平成31年度技術士試験試験委員の選出についてに入ります。
 平成31年度技術士第一次試験及び第二次試験の試験委員の推薦時期及び推薦数について御審議いただき、本部会において決定を頂きたいと思います。事務局から説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】  まず資料8の平成31年度技術士試験委員の推薦方針(案)でございますが、こちらにつきましては、例年と大きな変更はありませんが、こちら、読み上げさせていただきます。
 1、試験委員は、技術士第二次試験合格者等の技術士試験の執行について必要な学識経験及び実務経験の豊富な者とするとともに、できるだけ広い視野に立って選考するものとする。
 その際、部門及び科目における試験委員の構成が特定の業種、職種に偏ることのないよう配慮する。
 なお、推薦に当たっては、所定の候補者名簿を提出するものとする。
 2、試験委員は、秘密保持義務等の重要性を十分に認識し、遵守する者であり、以下の全ての条件を満たすこと。
 1)技術士法や指定試験機関の定める技術士試験事務規程に定める秘密保持に関する規定等を正確に理解し、これを遵守すること。
 2)現に行っている職務が、試験委員としての適正な業務の遂行に支障を及ぼさないこと。
 3)技術士試験の受験の指導等に試験委員の任期中に関与しないこと。
 4)試験委員の任期中には、技術士試験を受験しないこと。
 3、必要に応じて関連する部門等の間で試験委員を兼務することができる。また、部門間をまたぐ兼務については、部会長に報告し、了承を得るものとする。
 4、試験委員の任期は1年以内とし、作問に係る試験委員(作問委員)を再任する場合は、原則として第一次試験又は第二次試験のそれぞれの試験において連続して5期までとする。
 なお、連続して再任した作問委員が、退任した試験において作問委員に再任されるときは、原則として3年以上の期間をおいて行うものとする。
 5、試験委員は、過去の試験との継続性を考慮し、第一次試験は各試験科目(専門科目は各技術部門)において、また、第二次試験は1選択科目において、原則として1名以上は前年度の試験委員とする。
 6、試験委員は、試験部会の専門委員が推薦することとし、専門委員からの試験委員の推薦については、部会長の承認をもって、当部会の決定とする。
 以上のように、推薦方針(案)としては提示させていただいております。
 次に、資料の9と10でございますが、特に資料10の第二次試験の推薦数でございます。第二次試験は、20部門での、先ほど申しましたように、択一式が廃止されますので、択一制廃止のために審査委員が不要という形になります。なお、総監につきましては、例年どおりでございます。
 しかしながら、経過措置といたしまして、その他、科目減少にかかわらず、暫定的に二次試験の作問委員は、全体で昨年とほぼ同数で推薦依頼をする予定でおります。
 なお、再来年度以降につきましては、状況を見て検討させていただくということを考えております。
 次が資料11の来年度の試験の流れでございますが、こちらにつきましては、ほぼ例年と同じような流れになっております。最後に、試験部会で推薦方針等を御決定いただきましたら、近日中にメールで試験委員候補者の推薦を各専門委員の方にお願いすることになることと存じますので、よろしくお願い申し上げます。以上でございます。
【岸本部会長】  ありがとうございます。ただいま御説明がありましたように、来年度から、第二次試験の科目が大くくり化されるということでありますけれども、来年度は、経過的なこともありますので、委員の数については、本年度と同じ数で、その次の年度から人数を調整していく予定であります。あと、人数については、次の議題になりますけれども、総合技術監理部門の試験委員数に、昨年度と同じような形でキーワード集作成のためということもあって、25名を追加して推薦していただく予定であります。この点については、次の議題で説明させていただきます。
 それでは、この推薦数等につきまして、ただいま事務局から説明のありましたことについて、何か御質問等ありましたらお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。はい、どうぞ。
【矢部委員】  森林部門の矢部でございます。確認ですが、資料10の1の第二次試験試験委員構成のマル2に、審査委員というのがございまして、この役割が択一式の出題問題の正確性と、こうあるんですが、次年度から、第二次試験の択一式の問題というのは存在するんでしょうか。
【渡邉専門官】  すみません。表記がちょっと不正確かもしれませんが、こちらは総監につきましては択一式が存在するものですから、総合技術監理部門についてという意味でございました。失礼いたしました。
【矢部委員】  了解です。
【岸本部会長】  ほか、いかがでしょうか。御指摘ありがとうございます。
 先ほど全体の人数が同じぐらいだということですけど、部門ごとの合計が昨年と同じように今考えているというふうな理解でよろしいですよね。
【渡邉専門官】  はい。
【岸本部会長】  科目としては大くくりされていますけれども、全体の数としては、部門ごとの数は変えていないという意味で。
【渡邉専門官】  そうです。そういうことでございます。
【岸本部会長】  その分を作問委員の中に配分して入れているというふうに御理解いただければと思います。これは配分の仕方については、これでよろしいでしょうか。
【野島係員】  配分につきましては、選択科目の適正化の概要が参考4に記載されているんですけれども、こちらをごらんいただきますと、旧科目と新科目の変遷が記載してありますが、こちらの変遷に沿って、試験委員の人数を新しい形に分配し直したということになっております。
【岸本部会長】  はい。なので、2つが統合されるところは、前の2つの人数を割り当てているということです。実際に今年はこういう形でやってみて、来年度、その人数が本当に必要だったのか、ほかに分散させた方がいいのかはまた御議論いただくということで、これでスタートしたいというふうに考えているところですけれども。
 それぞれの部門、ごらんになっていただいてよろしいでしょうか。
 それでは、特に御意見がないようでしたら、平成31年度技術士試験試験委員の推薦方針並びに平成31年度技術士第一次試験及び第二次試験の試験委員の推薦時期及び推薦数につきましては、資料8、資料9並びに資料10のとおり決定したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 それでは、平成31年度技術士第一次試験及び第二次試験の試験委員候補者の推薦につきましては、添付されております名簿の様式により、担当される委員の方々におかれましては推薦をお願いいたします。推薦に当たりましては、資料8、平成31年度技術士試験委員の推薦方針に従い、指定の期日までに事務局に御提出いただくようにお願いいたします。
 指定の期日というのは。
【渡邉専門官】  今のところ、作問委員につきましては、12月13日を予定しております。あと、それ以外のものは随時また御連絡したいと思います。
【岸本部会長】  はい。12月13日ですので、あと1か月ちょっとなので、期間としては結構厳しいかもしれませんが、よろしく御協力いただければと思います。フォーマット等は後ほど。
【渡邉専門官】  はい。メールいたします。
【岸本部会長】  メールで皆さんにお配りされるということであります。
 名簿等の書き方は、昨年度と同じというか、今年度と同じ形ですね。
【渡邉専門官】  はい。
【岸本部会長】  よろしいでしょうか。
 それでは、続きまして、議題8です。総合技術監理部門におけるキーワード集の作成についてです。
 総合技術監理部門の専門委員でおられる三宅委員に御説明いただきたいと思いますが、三宅委員、よろしいでしょうか。お願いいたします。
【三宅委員】  資料12をごらんください。これはできましたキーワード集そのものでございます。まず「まえがき」を見ていただきますと、経緯等が書いてあります。
 2001年に総合技術監理部門が新設されまして、そのときに、よりどころとなる資料として、「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系」が作られております。いわゆる青本と申しておりますが、こういう青い色をしております。これが青本でございます。この内容が社会の変化とか、あるいは技術の進歩によりまして陳腐化してまいりましたので、2017年2月に絶版とされました。したがいまして、よりどころとなるものがなくなりましたので、それに代わるものとして、キーワード集を作るということで、昨年、この分科会で認めていただきまして、今回出来上がりましたので、御報告ということでございます。
 それで、目次を見ていただきますと、このキーワード集の構成としては、「まえがき」と、それから、その下の総合技術監理という部分で、総合技術監理の基本的な概念を説明いたしまして、2章以下、6章までで各監理技術分野の説明をしておりまして、その中にキーワードが並んでおります。
 2ページを見ていただきまして、その上段中頃の総合技術監理の技術体系と範囲というところに、総合技術監理の基本概念を記述しております。骨格となる監理技術が経済性等の5つの監理技術であるということと、総合技術監理というのは、業務全体を俯瞰し、これら5つの監理に関する総合的な分析・評価に基づいて、最適な企画、計画、実施、対応等を行う。そういう監理業務であるということが書いてありまして、「まえがき」と、この総合技術監理の部分で概念を説明しております。
 次のページに参りまして、4ページですが、4ページ以降、その経済性以下、5つの監理技術分野について記述をしております。その方法としては、各技術分野を幾つかの節に分けまして、その節ごとに説明を加えまして、その下にキーワードを並べております。キーワードは、重要なものと、それに続くものと分かるように体系的に並べております。
 1ページの「まえがき」の下の留意事項に戻っていただきたいんですが、このキーワード集は、全てのキーワードを網羅しているわけではないということと、それから、このキーワードが示す概念や内容については、利用者自らが、その他の参考資料等で調べて勉強していただくと、こういうことを前提としているということでございます。
 先ほど委員の数のところで御説明がありましたが、これを速やかに公表いたしまして、来年度の試験の実施に利用していただきまして、更にその過程で、恐らくいろんな意見が出てくると思いますので、その意見を踏まえて、1年後には改訂をしたいと考えておりますので、その改訂のための委員を先ほど考えていただいたということでございます。
 以上でございます。
【岸本部会長】  三宅委員、ありがとうございました。
 ただいまの御説明について御質問がありましたらお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。来年度の総監の試験から、このキーワードを使うという理解でよろしいんでしょうか。
【三宅委員】  はい。来年度から使います。
【岸本部会長】  それで、再来年度は、また改訂ということで、しばらくは改訂作業を続けながらの。
【三宅委員】  まずは1年後に改訂をしまして、その後は、いろんな状況の変化を見ながら適宜判断したいと思います。
【岸本部会長】  はい。分かりました。委員の皆様から御意見等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。はい。
【土井委員】  どうも御説明いただき、ありがとうございます。細かいことで恐縮なのですが、今の改訂のお話に関して、1ページ目の「まえがき」の2段落目の最後のところに、「適宜、改訂が行われることを意図している」と。これはそうだと思うんですが、来年度は。来年度というか、2020年に向けては、もう改訂することが決まっているんですよね。
【三宅委員】  これは初めて作りましたので、当然たくさん意見が出てくるであろうという想定で、もう1年後は改訂をするつもりでございます。
【土井委員】  だとすると、それはそれで、一応こう、ここに入れるかどうかは分からないのですが、この総合技術監理を受けられる方たちには、今年度、2019年度はこれでやるけれども、2020年度はもう一度皆さんのフィードバックを経て改訂する予定ですというのをどこかでアナウンスしておくということも必要ではないかと思うのですが、そのあたりはどのようなアナウンスの仕方を考えておられるのでしょうか。
【三宅委員】  当初はこれについて意見をくださいということも、その公表時に付け加えるかどうかという議論がございまして、とりあえずそういうことを言わなくても、当然意見は出てくるだろうと考えておりましたが、今の委員の御指摘がありましたので、技術士会あるいは文科省とも相談をして、どうするか考えたいと思います。
【土井委員】  はい。よろしく。
【岸本部会長】  ほかはいかがでしょうか。
 各節と言うんでしょうか。その枠組みは、当面はいじらなくて、中に出てくる個々のキーワードについて順次見直していこうという方針ですか。それともこの骨格自体まで、また少しいじくる可能性も。
【三宅委員】  これはよりどころとなるものですので、この節ごとの説明の内容自体も、それにふさわしいものであるかどうかについて意見が出てくれば考えたいと思います。
【岸本部会長】  なるほど。節の名前自身は大きくは変わらないのかなと私は思って、説明の方は変わるかもしれないけれども、構成自体は。
【三宅委員】  現在の社会、技術を踏まえ作られておりますので、節ごとの、節分けといいますか、それ自体は、すぐにはあまり変わらないと思います。
【岸本部会長】  中身をもう少し変えていくという。なので、どのくらいまでを伝えるかというのが難しいですよね。ある意味、見直すとなると、これはまた全体が変わっちゃうところまで見直すのを考えているのか、ある程度個別のところを入れ変えていくのかという。どういうふうに伝えていくかというのを少し検討していった方がよろしいかもしれないなと思いました。
【三宅委員】  はい。御意見として伺いたいと思います。
【岸本部会長】  ほかはよろしいでしょうか。事務局の方から何かアナウンスありますでしょうか。
【渡邉専門官】  こちらのキーワード集につきましては、こちらの部会で報告後、文科省のホームページに今月中ぐらいにアップできればというふうには考えてはおります。
【岸本部会長】  そういうことでございますので、この形で公表ということも含めて、皆さんの御意見があればと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、2019年度版については、この形で、今、事務局から御説明がありましたように、近々にホームページで公開ということであります。それで、来年度については先ほど委員の数をアナウンスしましたけれども、検討を進めていただくということでお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、議題9、第9期制度検討特別委員会等における検討状況についてに入ります。制度検討特別委員会では、技術士制度の国際的通用性の観点から検討を行うため、国際的通用性検討作業部会を設置し、本年の1月から8月まで作業部会での検討が行われ、報告書が取りまとめられました。
 そして、先日、11月1日になりますけれども、制度検討特別委員会で作業部会の報告を受けまして、現在今期の制度検討状況についての報告書を取りまとめるべく、検討が進められております。
 そのようなことから、本日は、作業部会及び検討委員会の主査、私が両方務めておりますが、作業部会でまとめられました報告書を中心といたしまして、今期の議論の内容について御説明させていただきます。
 それでは、まず事務局から簡単に検討の経緯について御説明をお願いいたします。
【渡邉専門官】  国際通用性作業部会につきましては、今、主査から御説明のとおり、本年1月から8月に掛けて、計4回開催し、報告書を取りまとめたところでございます。本報告を取りまとめるに当たりましては、部会とは別にヒアリングの機会を設けまして、APECエンジニアや海外業務を行う企業、英国チャータードエンジニアや米国PEなどの海外のエンジニア資格をお持ちの方、計22名から貴重な御意見等を伺っております。その結果をまとめたものがこの資料13の別紙3になります。 また、これとは別に本年6月下旬にロンドンで開催されましたIEA総会に、岸本先生と、文科省から、こちらにおります野島が出席いたしまして、技術士会がまとめた各国の資格表を基に、実際に各国の担当者に各制度に関する調査を行いました。それがこの同じ資料にあります別紙の1になります。事務局からは以上でございます。
【岸本部会長】  それでは、この資料の内容について簡単に説明させていただきたいと思います。資料13ですが、国際的通用性検討作業部会検討報告結果ということで、別紙1以降に付いているこういった基礎データを基にしまして、委員の方々と検討してまいりました。その名簿は参考資料8にございまして、この試験部会の中にも、中川委員、佐藤委員が加わってくださっておりまして、議論を重ねて、報告書という形になっています。
 それで、基礎データとして、一つは、各国のエンジニア資格との比較表ということで、次が小さくて少し読みにくいところもありますけれども、それぞれの国の関係者に問い合わせて、この数字でどうかということと、向こうからもレポートを書いてきてくれたものもあり、その中で掲載していいというものについて掲載している状況であります。数字等が抜けていたりするのは、向こうが公開をしないでくださいということもあったものについては、ここからは除いてあるということです。それが別紙資料1です。
 そういった中で、別紙2のところをごらんになっていただくと、各国との比較の中から幾つか見えてきたということがこちらにまとめられています。19ページからになりますけれども、技術部門の数だとか、資格に関する数値だとか資格要件等々書いてありまして、例えば資格に関する数値ということで、受験者に対する合格率というのが10%程度の国、あるいは30%から50%の国、60%以上ある国ということで、それぞれの国ごとに合格者数、合格割合が大分変わっているということです。
 また、平均年齢については、日本は比較的高くなっていて、アメリカ、オーストラリア、台湾に比べて、10歳から20歳、日本の方が高い。逆に言うと、向こうが低いという形であります。
 資格要件については、学歴要件をかなりきちんと入れていく国が増えてきているということで、日本で言うと、JABEEの認定校である必要が出てくるとかそういったような内容が見えてくるところであります。
 あと、試験方法については、No.8にありますけれども、試験で行う国と、技術士を育成しながら、イギリスの例もそうなんですけれども、チャータードエンジニアとして認定を行うということで、それぞれ国ごとに仕方が違っているということです。その中で、技術者の育成の方だとすると、いわゆるコンピテンシーをきちんと養成していくという形で、あるレベルに達したところで技術者資格を与えるというような内容になっているということです。
 No.9のところは、IPD、イニシャル・プロフェッショナル・ディベロップメントということで、高等教育が終わってから実業に従事して、その中でプロフェッショナル・コンピテンシーを高めるという、それに対しての仕組みが次第に用意されてきているということで、我が国についてはここのところがまだしっかりできてないので、そういった検討を進める必要があるんじゃないかということが書いてあります。
 また、11のところは、更新制度ということで、リストに挙げられている国のほとんどが更新制度を持っているということで、我が国の技術制度は更新制度がないので、そういった意味で、日本の制度の国際的通用性といったときにこのあたりは課題になるんじゃないかということが書いてあります。
 協会への加入ということで、いろんなプロフェッショナル・エンジニアの協会への加入というのが多くの国で義務付けられているというようなこと。その組織の中でのCPDの認定ということが更新制度の要件になっているということで、国際的通用性で考えたときにそういったところが比較の中から我が国の特徴として見えてきているということであります。
 次がヒアリングのことについては、これは字が小さくて見にくいということでもありますけれども、こういったヒアリングの内容を別紙4のところで、事務局の相当な御支援で、こういった表にまとめて、それぞれヒアリング項目の中からいろんな意見が出されまして、その意見を更に部会のメンバーと議論して、別紙4の右側のところに具体的にどういうことをしていったらいいかというようなことを項目別に書き出しまして、第一指標を作ったという形になっています。
 あと、別紙5は、参考資料ということで、これまでも出ている技術士に求められる資格、能力。コンピテンシー。それと、技術者キャリア形成スキーム、コアスキームの例ということで、参考資料として付けてございます。
 こういった調査、資料の検討を基に作られたのが資料13ということになっております。先ほど申しましたように、この上の部会の制度検討委員会の方でも議論いたしまして、更にこの内容を制度検討委員会での内容も含めて、技術士分科会の資料として挙げて、そこで報告書を今年度中に、今期のまとめとして作れたなというふうに考えているところであります。それの国際的通用性の観点の基の資料ということで、本日は情報共有をさせていただくという形になっています。
 それで、内容の方について御説明させていただきますと、1は、1ページに戻っていただいて、国際的通用性検討作業部会についてということで、どういう形で開かれたかということと、真ん中のところに、中段のところに、4点について検討を行うということなんですけれども、各国のエンジニア資格の状況の整理だとか、他国のエンジニアが日本に入ってきたとき、技術士と同等の取扱いができる。技術資格の保有者が他国の資格を取るメリットは何か。他国の資格と同等とされた資格を持つことが、ビジネスにおいてどう役立つか等々についても議論していこうということであります。
 2番目が検討内容の概要ということになっておりますが、1番目が国際的通用性とは何かということで、ここでは4点考えられるんじゃないかということで、マル1からマル4という形で書いてありまして、技術士の資格が他国の対応する資格と同等なものであるということ。
 2番目は、技術士の試験合格者が、IEA、プロフェッショナル・コンピテンシーと、グラデュエート・アトリビュート等を国際的な基準として決めているところでありますけれども、そういったものに示されているエンジニアとしての能力を日本の技術士が有していることを客観的に証明できる制度になっているということ。
 3番目に、実際に海外で活躍する日本人技術者が技術士資格を取得していることが通常の状態になること。
 4番目が、日本から世界に国際的なエンジニア像を提示し、技術士資格をそれに適合する内容とするとともに、技術士資格の相互承認に反映できるようになることと書いてあります。
 マル3の中に、3区分のうち、エンジニアに相当と書いてありますけれども、1ページに戻っていただきますと、御存じの方が多いかもしれませんけれども、1のところの第2段落目のところに、エンジニアという鍵括弧で書いてあるのがありますけれども、これは技術士と同等の技術能力、複合的な問題解決能力を持つ技術者を指すということで、先ほど申しましたIEAの中の枠組みとしては、技術者をテクノロジスト、テクニシャン、エンジニアも含めて、3つに分類していて、エンジニアは、そのうちの技術士と等価、技術士と同等のものというふうに考えられるものということで、エンジニアという言葉を使って記載しているということであります。
 それで、2ページに行っていただきますと、下線が引いてあるところですけれども、「国際的通用性といったときに、技術士そのものを国際的に通用するものとする」。すなわち、技術士がそのまま国際的通用性のあるエンジニアとするのか、技術士のうち、更なる研さんを積んだ者、例えば現在はAPECエンジニア等々になりますけれども、そういうふうなところに登録することで、技術士資格を国際的に通用するものとする。すなわち、技術士のうちで、更なる研さんを積んだ者がAPECエンジニア等になり、国際的通用性のあるエンジニアになるというような、大きく分けるとこの2つの方向性が考えられますけれども、これについては、この部会で結論を出すというよりも、今後の検討が必要な課題だということでまとめているという、考えているということであります。
 それで、2番目には、作業部会の検討課題についてということで、1番目が各国のエンジニア資格の状況を整理することということで、先ほど簡単に説明させていただきました。
 2番目は、他国のエンジニアの受入れに係る課題の明確化ということ。
 3番目が技術士の国際的通用性に対する意識等の現状の確認ということであります。というようなことで検討してまいりまして、3番目が検討内容の報告ということになります。
 4ページからですけれども、国際的通用性についてということで、項目としては、1番目がAPECエンジニア等について。2番目は、エンジニアの育成について。3番目が、相互承認について。4番目がその他ということで、それぞれ報告あるいは提言が書かれているという状態になっています。
 次が2番目ですけれども、普及拡大・活用促進、(国際的な資格の活用について)という観点からまとめたのが7ページになっています。
 また整理したものを後で表の中で御説明しますので、この辺を簡単にごらんになっていただきたいと思います。3番目が、継続研さんの在り方、更新制の導入ということで、こういったことについて検討した内容が8ページになっております。
 9ページが(4)ですけれども、技術士補及びIPDの在り方が若手エンジニアの育成に関しての検討ということで報告がまとめられています。
 次が5です。10ページ目です。技術士試験の適正化ということで、一次試験、二次試験ということで書いてございますが、二次試験については来年度から新しい形になるということで、この辺についてはそれを見守りながらというようなことが書いてあるかと思います。
 6番目が総合技術監理部門の在り方ということで、検討が必要だというようなことがまとめられています。
 以上のようなことを12ページ、13ページに全体をまとめて、分類、整理したのがこの表になっております。これについてごらんになっていただきたいと思いますが、12ページのところは、まず分類というところで、相互承認・二国間協定についてということで、1から4。資格の活用促進及び認知度向上の取組ということで、5から9。更新制・CPDについてで、10から12。続いて、技術者の教育ということで、13から19。技術士試験についてということで、20から23。その他として、24、25というのが挙げられています。それぞれどういうことをしたらいいかという方策と、検討項目、備考というのが挙げられています。
 右側の方のカラムは、最初の目標と書いてあります、御説明しました1から4のどれに当たるかということと、今期、第9期の検討項目のどれに当たるかということで、こちらでは6項目挙げられているんですけれども、それぞれについて国際通用性という観点からの検討でありますけれども、関係しているものがあるということで、分類して、示されています。
 この相互承認から始まりまして、いずれもこれは大事な項目であると考えておりますけれども、その中でも特にこの部会で委員の方々と意見を交換した中で、特に重要と思われることについては、網掛けがしてあるところがそれになりまして、更新制・CPDについては、10から12ということで、更新制導入に向けた検討を早急に進める必要があるということ。あと、技術士の名簿の公開について検討する必要がある。CPD制度の見直しということが必要であるというふうに書いています。
 あと、技術者の教育の観点からしますと、技術者キャリアスキームの周知と、それに合うGA、PCの獲得の援助ということで、テストだけではなくて、育成スキームをきちんと作っていく必要があるということが提言されています。
 続いて、技術士の試験については、外国人技術者の受験しやすい試験制度とするということが目標に、課題になるのではないかということですが、これは一つには日本に多くの留学生の人たちが工学系に学びに来ています。英語で授業をするということもだんだん進んでくる中で、日本語能力、特に長い文章を手書きをするという能力は、非常にこういった人たちへの障害になっているんじゃないかと。むしろそういう人たちが日本で勉強して、技術士になって、いろんな形で活躍してもらうということを考えたときに、この外国人技術者の受験しやすい制度というのは、そういう意味で考えていく必要があるんじゃないかということで、項目立てているところであります。
 そのほか、左側のページには、相互承認の中で、現在、日豪協定ができているわけですけれども、その申請の仕方をもっと分かりやすく皆さんに周知することも必要ですし、今後、相互承認、今は日豪協定しかありませんけれども、これをもっと国として進めていった方がいいんじゃないかというようなことが書いてあります。
 次に、資格の活用促進及び認知度の向上の取組ということなんですけれども、特にインタビューから見えてきたことは、海外で役に立っていますかというときに、海外に同じような技術士のプロフェッショナル・エンジニアの制度がない国については、なかなかその制度がない国の人たちに分かってもらうのが難しい。むしろそういった国については、日本として支援をして、そういった制度を作っていくというような援助から始める必要があるんじゃないかということで、そういったところがここに書いてあります。
 また、技術士の英文表記についても検討が必要じゃないかと。海外の人たちに分かってもらうような表記ということで挙げてあるということで、網掛けはしておりませんけれども、国際的な通用性の観点から検討すべきことがあるんじゃないかと。これは実は制度検討委員会の方でもいろんな意見を頂いて、こちらの方も重要じゃないかということがありましたので、そちらの方の説明もさせていただきました。
 ということで、現在、技術制度の比較の中で、国際的通用性検討作業部会の報告が出ましたので、御報告させていただいた次第であります。
 何か御意見あるいは御質問があればお受けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。この後、制度検討特別委員会で更に議論を深めまして、技術士分科会の方で最終的なレポートとなりますので、この時点でもしお気付きのこととか御意見がありましたら、そちらの方に伝えて、検討の中に加えていくということも考えられますので、もし何かございましたら、是非御意見いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
【土井委員】  すみません。よく理解できていないところがあるので教えていただきたいのですが、その国際的通用性と言うときに、12ページから13ページの表を見たときに、1番目ですかね。二国間というところがあって、要は、相互に認定し合えるような枠組みがあると。一方で、13ページの項目20にあるように、海外の方が技術士の試験を受けていただくと。そのいろいろな観点で通用性を考えないといけないとは思うのですが、あともう1点、先ほどAPECとの乗り入れという話もあって、どちらを、全部を一遍に進めるというのは、あるとは思うのですが、それはそれでなかなか大変なような気がするのですが、今、国際通用性ということで、どちらを先に進めないといけないかという、その背景などあれば。というか、ニーズですね。教えていただければと思います。
【岸本部会長】  最初の相互承認については、日本で技術士を取られた方が、この場合はAPECエンジニアに登録ということが必要になりますけれども、相手国との協定がある場合については、それを通じて、相手国のプロフェッショナル・エンジニアの資格を取ることができて、相手国で、向こうの技術者の方々、技術士の方々というか、プロフェッショナル・エンジニアと同等の資格で働けるようになる。一方で、その逆に、向こうの技術者の方、プロフェッショナル・エンジニアの方が日本の技術士になれるという制度を、お互いの国同士の相互承認の下に作っていこうと。もともとAPECの中の全体でやろうというふうになっていたわけですけれども、日本の場合は日豪協定しかないというような状況です。
 それで、今後、グローバル化を進めていく中で、日本の技術士の方々が海外でも活躍できるようにもっと進めていく。あるいは、日本の中に優れた技術者の人たちが来ていただいて、そういった人たちを、ちゃんと資格を持っている形で受け入れると、いい人が来てくれるんじゃないかということで、こういったところを国の制度として進めていこうというふうにしていったらいいんじゃないかということで、意見がこういうふうにまとめてありまして、これは技術者のコミュニティだけではできないことで、国の中でのいろんな動きということで書いてありまして、それは制度そのものをどういうふうにしていくかというような議論であります。
 もう1つの後半の方の外国人技術者の受験しやすいという意味は、海外の技術者の人が来て、日本の技術士の試験を受けるということよりも、日本の高等教育に既に留学して、勉強している人たちが卒業した後、技術士になっていくのが、この日本の試験制度のために非常に難しい状況にあると。今、全部筆記で書かなきゃいけないので、手書きで日本語の漢字を全て書くということは、相当なハードルになっているということで、日本で高等教育をきちんと受けた人たちが、日本の技術士資格を取って、グローバルに活躍してくれるということなので、こちらの方は、試験制度のことなので、この技術者のコミュニティの人たちがやろうと思えばできることではないかということと、かなり要望が強いということで、日本の技術士のダイバーシティを広げるということも必要じゃないかということで書いてありますので、これは両方やろうと思えば、それぞれタイムスケジュールは違うかもしれませんけれども、同時進行ができるんじゃないかというふうに考えていることで、両方、項目として立てているということであります。
【土井委員】  今の御説明を聞いて分かったんですが、ただ、今、この項目のまとめ方だと、何か両方が重複するというか、かぶっているようなイメージがあるので、もし今の御説明だと、20番のところは、外国人、その上とも絡むんですけど、括弧して、主として外国人留学生とか、何かそういう形で書いていただくといいのかなと。
【岸本部会長】  はい。分かりました。これはこう書いてあると、本当に外国の人が来て、日本の試験を受ける。それもあり得るんですけれども、もう少し説明すると、ワシントン・アコードの枠組みというのは、国際的な高等教育の同等性ということを考えたときに、他国の高等教育を受けた人が日本に来て、技術者として仕事をしながら、日本の制度の下で、技術士資格を取れるというのもありますので、そちらの方もあると思いますけれども、そっちは少し後でもいいかなということであります。御指摘ありがとうございました。
 ほかはいかがでしょうか。
 なかなか急いで説明したところもあって、分かりにくいところもあったかもしれませんけれども、こういった報告書を作りながら、実際の制度検討の方に生かしていきたいと思いますので、またお気付きの点がありましたら、いろんな形で御意見いただきたいと思いますというふうに思っております。
 それでは、この点よろしいでしょうか。はい。どうもありがとうございました。
 それでは、次に参りたいと思いますけれども、議題10以降は、試験問題に関する情報公開等公正かつ適正な試験を実施することが困難になる案件になりますので、これから先は非公開となります。一般傍聴の皆様は、恐れ入りますが、御退室をお願いしたいと思います。
(試験問題に関する情報の公開等、公正かつ適正な試験を実施することが困難になるおそれのある案件を含むため、以後は非公開)


── 了 ──

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