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1(1)海溝型地震

「海溝型地震」計画推進部会長 小原一成(東京大学地震研究所)
副部会長 西村卓也(京都大学防災研究所)


海溝型地震の発生機構を科学的に解明することは,それらの発生予測やそれに伴う地震動,津波などによる災害に備えるための基本として重要である。プレートが沈み込む境界で発生するM7〜8級の海溝型地震については,過去に発生した地震や周辺発生場の調査研究を通して,その発生機構についてもある程度理解が進んできた。しかし,2011年東北地方太平洋沖地震は,プレート境界が摩擦特性の固有な空間分布を有するという単純なアスペリティモデルの限界を露呈し,アスペリティの多様性,階層性,相互作用,摩擦特性の動的変化を考慮する必要を示した。それらを踏まえ,現行計画の海溝型地震計画推進部会では,主としてプレート境界で発生する海溝型地震を対象に,地震現象に関する過去データの収集と整理,地震現象の解明,地震発生場の解明,地震現象のモデル化,モニタリングによる地震活動予測,先行現象に基づく地震活動予測,及び観測・解析技術の開発を進めてきた。さらに,海洋プレート内部で発生するスラブ内地震についても発生機構の解明に関する研究を行なってきた。以下では,これらの項目において,平成26年度(2014年度)の成果の概略と今後の展望について述べる。

1.地震・火山現象の解明のための研究

(2)低頻度大規模地震・火山現象の解明

ア.史料,考古データ,地質データ及び近代的観測データ等に基づく低頻度大規模地震・火山現象の解明

千島・日本海溝,相模トラフ,南海トラフ,琉球海溝で発生した巨大地震の履歴と発生様式を明らかにするため,津波堆積物,地形地質調査等に基づいたデータ収集と整理が行われた(北海道大学[課題番号:1002],名古屋大学[課題番号:1703],海洋研究開発機構[課題番号:4002],産業技術総合研究所[課題番号:5004])。
下北半島で発見された津波痕跡は浸水規模が特に大きく,17世紀に巨大な津波が発生したことを示唆しており,これまで知られている1611年慶長三陸津波,または17世紀の北海道超巨大地震津波のいずれか,あるいはその両者が同一イベントである可能性を示した。千島の巨大地震のサイクル(平均400-500年間隔)はほぼ満期のため,1611年慶長と17世紀千島との関係の解明は急務である状況の中で,これらの結果は重要な知見を与えた。相模トラフでは隆起パターンから関東地震の多様性を検証し,また南海トラフでは,地形地質調査から最大クラス地震の規模の上限の評価を行なった(産業技術総合研究所[課題番号:5004])。
南海トラフでは,詳細な海底地形データなどを新規取得し,海底活断層の位置形状や活動履歴など,歴史地震の発生源や将来の巨大地震の断層モデルに関して変動地形学的観点からの方法論を提示し,巨大地震断層面と海底地形との関連の検討を行なった(名古屋大学[課題番号:1703]).

イ.プレート境界巨大地震

(北海道沖)
根室沖で行なわれた海底地震観測により,根室半島沖アスペリティでは活動が静穏であり,地震は主に水深が2000mより浅い陸寄りの海域で発生していること,海底地震観測による震源は深さが気象庁一元化震源より浅く,主にプレート境界と上盤側で発生していることが明らかになった。また,2004 年にプレート境界固着域の下部で発生した2つの根室沖M7 地震の破壊過程は非常に類似した特徴を持っていたことが示唆され,遠地の波形解析による先行研究結果と同じく,ともに明瞭なディレクティビティは見られなかった。一方,広範囲で長期にわたる巨大地震の影響を評価するため,ロシア極東地域でのGNSS 観測から2011 年東北地方太平洋沖地震の余効変動データを解析し,概ね1018 Pa·sの中盤程度の粘性率を与えることでロシア極東地域の余効変動が説明できる可能性が示された(北海道大学[課題番号:1002])。

(東北沖)
東北沖では太平洋沖地震の発生前から継続的に海底地震観測(気象庁[課題番号:7002])及び既設の海底基準点において海底地殻変動観測(海上保安庁[課題番号:8001])を実施している。太平洋沖地震発生後の平成26 年8 月までの観測から得られた電子基準点「福江」に対する移動速度(図1)を見ると,太平洋沖地震により24m東南東へ移動した「宮城沖1」海底基準点で,54cm 西北西に移動しているのをはじめとして太平洋沖地震の震源域周辺では陸域のGEONET の観測結果とは整合しない複雑な変動を示している。一方で,「福島沖」や「銚子沖」などでは陸域と同様に東南東に向かって移動している。
太平洋沖地震震源域北限である北緯39度付近の日本海溝陸側斜面下では,1996年と2001年に海底地震計とエアガンを用いた構造探査実験が行われており,微小地震活動が活発な領域ではプレート境界からの反射強度が弱く,非活発な領域では反射強度が強いという結果が得られている(Fujie et al.,2002,Mochizuki et al., 2005)。太平洋沖地震発生後のプレート境界の特性変化を抽出するため,2013年に,以前の構造探査実験と同一仕様で,また2014年にはさらに海側の領域で構造探査実験を行った結果,プレート境界からの反射波の振幅については太平洋沖地震の前後で差異が見られ,プレート境界の特性が変化している可能性がある(図2)(東京大学地震研究所[課題番号:1503])。

(3)地震・火山噴火の発生場の解明

ア.プレート境界地震

(プレート境界すべり現象を規定する構造的特徴)
南西諸島のトカラ列島東方海域で実施された海底地震観測の初期的解析として一次元速度構造と観測点補正を推定し震源再決定を行なったところ,稍深発地震面の形状がトカラ海峡の北東海域と南西海域とでは異なり,スラブ上面の形状の違いが示唆された(鹿児島大学[課題番号:2301])。
南九州では,稠密リニアアレイ観測データを用いたレシーバ関数解析により,宮崎-阿久根測線と宮崎-桜島測線において,西北西に傾き下がるフィリピン海スラブ内の海洋モホ面をそれぞれ深さ120 km及び80 km まで明瞭にイメージした(図3).両測線のウェッジ部において大陸モホ面が不明瞭になるが,ウェッジ部がスラブ起源流体の影響で低速度化し,モホ面が高速度層上面ではないためと考えられる。このウェッジ部には流体が存在するか,強度の弱い蛇紋岩に変成していると考えられ,ここに接するプレート境界面は安定すべり域である可能性が高い(京都大学防災研究所[課題番号:1904])。
四国沖南海トラフの海域において,地殻構造について調査観測を実施し,データ解析を進めた。昨年度までに実施した調査観測の成果として,室戸沖南海トラフでは地震断層が海底に現れているトレースの分布と内閣府が2012年に想定した巨大地震震源域上限が概ね一致していることを確認した(海洋研究開発機構[課題番号:4002])。
紀伊半島では,スラブ上面の深さが30~40 kmの深部低周波微動発生域とその周辺のP 波及びS 波はともに-5%程度の低速度異常を,Vp/Vs比は1.75~1.8とやや高い値を示した。海洋地殻内の含水鉱物の脱水分解が進み,流体が放出されたためと考えられる(京都大学防災研究所[課題番号:1904])。また,既存地震観測データの再解析で得られたVp/Vs 構造と低周波地震の分布をIwasaki et al.(2008)によって示されたフィリピン海プレートの形状と比較すると(図4),スラブマントル内にモホ面と平行な北傾斜の震源分布を確認でき,その近傍でVp/Vs 値が大きくなる傾向が見られた。低周波微動は,沈み込むフィリピン海プレートが島弧下のマントルウエッジと接する近傍で発生し,スラブマントル中の北傾斜の震源分布とフィリピン海プレート上面との間で活動度か高くなっており,これらの結果から,プレート間の滑り現象を規定する地下構造の異常が微動発生域やその近傍に存在することが示された(東京大学地震研究所[課題番号:1509])。
伊勢湾付近に沈み込むフィリピン海プレートの3次元的形状を明らかにするため,GNSS観測やプレート境界面トラップ波を用いた研究を行ない,変換波およびSP 変換波について過去のデータの整理を行ったところ,プレート形状が静岡県の下でたわんでいることが明らかになった(川崎・他,2014)(名古屋大学[課題番号:1703])。
東海地域南部において実施したMT法による電気伝導度構造探査データから2 次元構造を推定した結果,宝永地震時に活動した可能性があるとして測地学的手法によりその存在が推定されていた伏在断層の位置に,高電気伝導度の領域が存在することが判明した(防災科学技術研究所[課題番号:3001])。
 ニュージーランド北島の東方沖合において海底地震観測を実施し,海域―陸域観測網下の3 次元地震波速度構造および震源の決定を行い,地震活動および速度構造との関係について検討した(東京大学地震研究所[課題番号:1524])。
東北地方を対象に相似地震波形を用いた地震波干渉法により地震波速度変化を推定した結果,観測点がない海底下やリソスフェア深部の速度変化をも検出することができ,また得られた速度変化の空間分布は,地表から数100m 深までの地震波速度を数%低下させることで説明可能であることが分かった(防災科学技術研究所[課題番号:3002])。

(広域のプレート相対運動)
海上保安庁では1982 年から下里水路観測所において,SLR観測を継続的に実施しており,ITRFの原点決定への貢献ならびに日本周辺のプレート収束速度の高精度検出に寄与している(海上保安庁[課題番号:8002])。

(プレート境界地震震源モデル)
2012年12月7日に東北沖で連続して発生した2 つの地震の位置関係を,津波記録の詳細解析によって陸上地震波記録解析よりも高精度に推定したうえで,これらの地震の因果関係を考察した(防災科学技術研究所[課題番号:3001])。2011年東北地方太平洋沖地震の最大余震について,現在開発中の周波数毎のウェーブレット係数を直接求める逆解析手法を適用した。この解析では深部側で,高周波側のすべりへの寄与が大きい結果が得られている(防災科学技術研究所[課題番号:3002])。
2014年4月1日に発生したチリ北部(イキケ)地震において,短周期加速度波形放絡線のバックプロジェクション法による短周期地震動(5-10 Hz)の放射特性を調べた結果,短周期地震動は陸側に移動しながら放射された後,陸に近い領域で最も強く放射されていた事が分かった。一方,それと同時に沖合において最大すべりが解放されたことが長周期波形インバージョンから推定されている。このような地震動放射特性は2011年東北沖,2010年チリ地震,2007年ペルーの巨大地震の際においても見られている(防災科学技術研究所[課題番号:3001])。

イ.海洋プレート内部の地震

スラブ内地震の発生メカニズムとして考えられる脱水脆性化の検証を室内実験,シミュレーション,観測データ解析の複合的手法で行なった。北海道東部において海洋性地殻内を伝播するトラップ波の解析を行い,海洋性地殻のP波速度構造を推定した結果(Shiina et al., 2014)(図5),深さ80km以浅の速度は含水MORBで期待される速度よりも5-10%程度低速度であることが明らかになった。このことは,その深さでは含水鉱物と水が共存している可能性を示している。また,関東下のP波減衰構造を推定し,フィリピン海スラブのマントル東端部は顕著な高減衰を示すことを明らかにした(Nakajima, 2014)(図6)。この高減衰域の広がりは蛇紋岩化していると解釈されている地震波低速度域とほぼ一致する。1921年(M7.1),1987年(M6.7)の2つのスラブ内地震は地震波高減衰域の西縁で発生しており,スラブ内地震の発生には構造の不均質が密接に関係していることを強く示唆している。温度モデリングでは,東北・北海道と関東における現実的なスラブの形状を用いたモデルの構築とマントル対流パターン・温度構造の推定を行った。東北・北海道で得られた対流パターンは地表の火山配列やS波スプリッティング解析で推定された異方性の方向とよい対応を示す(東北大学[課題番号:1201])。

(4)地震現象のモデル化

ア.構造共通モデルの構築

機動的自然地震観測,地下構造探査,地震波動伝播解析,既存データの再解析などから,南西諸島海溝から南海トラフに至る沈み込むフィリピン海プレート形状及びプレート周辺の構造の解明を進めた(鹿児島大学[課題番号:2301],京都大学防災研究所[課題番号:1904],名古屋大学[課題番号:1703],東京大学地震研究所[課題番号:1509],海洋研究開発機構[課題番号:4002])。

イ.断層滑りと破壊の物理モデルの構築

日本海溝に沈み込む太平洋プレート表層部の想定・実試料を粉砕したガウジ試料を使用し,プレート境界断層深度の圧力・間隙水圧・温度条件・変位速度を与えて三軸摩擦実験を行い,遠洋性粘土の摩擦強度が約0.1と著しく小さいことを明らかにした(図7)。これは,日本海溝付近では遠洋性粘土層にデコルマが形成されやすいことを示す。また回転剪断摩擦実験により,三陸沖太平洋プレート表層から掘削された遠洋性粘土の定常摩擦係数が幅広い速度領域で著しく小さく,破壊エネルギーも他の断層物質より数桁小さいことが明らかになり,東北沖プレート境界浅部では摩擦強度の著しく小さい遠洋性粘土層沿いに選択的に地震性破壊が伝播し,大きなすべりを引き起こす可能性があることが示唆された。水に完全に飽和したスメクタイトガウジについて三軸摩擦実験を行い,定常摩擦係数とその変位速度依存性(a-b値)の垂直応力による変化について調べた結果,定常摩擦係数は含水量が16~100wt%の3層スメクタイトとほぼ同じで,水に完全に飽和しても摩擦強度は変化しないが,a-b値は垂直応力の増加に伴って低下する傾向が認められた(図8)。この傾向は従来の湿潤下で行われた実験の傾向と逆であり,含水量によってスメクタイトの摩擦すべりの安定性が変化することを意味する(東京大学地震研究所[課題番号:1503])。
IODP日本海溝緊急掘削で得られた断層浅部物質の低~中速摩擦特性を考慮した,太平洋沖地震の準動的地震発生サイクルのモデル化を行った。断層浅部に低速で速度弱化,中速で速度強化の摩擦特性を与える(Ikari et al.,2013)ことで,浅部のスロースリップイベントを再現することができ,低速での速度弱化特性のため,浅部で地震時に大きなすべりが生じることも示された。東北地方太平洋沖地震の破壊開始20 秒間の初期破壊過程について,すべり速度の履歴(Uchide et al.,2013)を用いて,動弾性応答を考慮した動的応力変化の履歴を数値計算により推定した結果,応力降下量の空間分布は断層面上で非一様であり,すべり速度の大きな所で比較的大きな応力降下量が得られた(東京大学地震研究所[課題番号:1503])。
実験データ,構造探査,熱的モデル等から,2011年東北地方太平洋沖地震の震源域を含むプレート境界の強度プロファイル(図9) を作成した(Shimizu, 2014)。深部のM7級宮城沖タイプ地震,および浅部のM9東北地方太平洋沖地震タイプの震源域の下盤には,構造探査や重力異常などから,高温でも塑性流動を起こしにくいはんれい岩質の沈みこんだ海山(Matsubara and Obara, 2011)が存在し,海山のない部分でのプレート境界物質として堆積物などの石英質海洋地殻表層を仮定すると,上盤と下盤とのあいだに深部では強度コントラストをもち,浅部ではもたないことが,両者のタイプの地震のアスペリティの空間規模の差を生んでいることを提案した。一方,地震サイクルにおけるプレート境界の摩擦強度の変化を,プレート境界面での接触コンプライアンスによる音響反射の観測から検知できるかの理論的検討を行ったところ,プレート境界断層でのコンタクト半径を10cm とし,摩擦強度を100MPa とすれば特性周波数は10Hz となり,フィールドでの反射法探査等で実現しやすい値であると予想した(Kame et al., 2014)。また,速度・状態依存摩擦則を用いた地震サイクルのシミュレーションにより,地震前2年間に滑り速度がプレート運動程度の速度から1mm/s まで加速する間に摩擦強度が数10MPa低下することが予想され (Kame et al., 2012),この強度低下による反射率の増加は,断層の初期強度を200MPa とすれば5%,30MPa とすれば50%程度となり(図10),検知を目指せるレベルであると考えられる。また,プレスリップのほとんどが地震のごく直前に集中するが,強度及び反射率は,ほぼプレスリップの滑り速度の対数に応じて変化するので,前述の変化量は地震の数ヶ月前から顕著な変化として見えることが期待される(東京大学地震研究所[課題番号:1507])。
岩塩の粉末を模擬断層ガウジとしてスティック・スリップ時の歪変化を計測した結果,スティック・スリップ挙動は法線応力の増加に伴って鋭く瞬間的なものから滑らかでゆっくりとしたものに変化した。応力降下量と繰り返し間隔は法線応力が10~30MPaまではほぼ一定であったが,30MPaを越えるといずれも段階的に減少した。破壊伝搬の特徴は法線応力の増加に伴って変化し,低い法線応力下では破壊核形成後,岩塩のS波速度に匹敵する速度にまで加速するのに対し,高い法線応力下では低速での伝播が継続した。これは,臨界サイズが断層面以上であることを示す。本実験結果は,岩石の変形様式の変化が断層のすべり挙動に大きな影響を与えることを意味する(静岡大学[課題番号:2929])。
バックスラスト断層が破壊される条件についてシミュレーションによる系統的な検討をおこなった結果,分岐点付近の強度不均質によって生成が促進されるとともに,バックスラスト断層が破壊するとより大きな海底変動を生じることとなり,津波被害を増幅する要因となりうる事が分かった。一方,大型振動台を利用した二軸摩擦実験によりメートルスケール試料を使った幅広い条件下での実験が可能となり,この実験で得られたスティックスリップの挙動を1自由度バネ-ブロックモデルを用いて速度・状態依存摩擦則のもとでモデル化したところ,変位量が大きくなるとうまく説明できない事が分かった。この実験において観測されている前震と前駆すべりの関係をさらに詳細に調べるため追加実験をおこない,実験後に生成されるガウジとの関係を調べたところ,灰色ガウジの生成と前震の活動が関係するかもしれないことが分かった。また,大型二軸摩擦試験機で得られた定常すべりの摩擦特性と,高速せん断摩擦試験機で得られた摩擦特性とを比較し,それらがスケールによって異なることを発見し,数値シミュレーションにより,そのスケール依存性が空間的応力不均質によって引き起こされていることを確認した(防災科学技術研究所[課題番号:3001])。
商用ソフトウェアABAQUSを用いて2次元粘弾性地震サイクルシミュレーションコードの作成を目指し重力の与え方に伴うモデルの検討,及び沈み込むプレートの屈曲を扱うプレート相対運動の与え方の検討を行った。また,Kaneko et al.(2011)による地震間を扱う準静的計算スキームに従い,コードを改良し,動的・準動的地震サイクルシミュレーションコードを作成した。Kaneko et al.(2011)のanti-plane問題をin-plane問題として地震サイクル計算を行った結果,最初は固着していた断層中心部の速度弱化(a-b<0)領域に3年後にすべりが浸透し,震源核が形成され,さらに3時間後に動的破壊,波動伝播,余効すべりが生じた。動的・準動的計算では地震時すべり速度およびすべり量が大きくなるため,地震の繰り返し間隔は4.02年であるが,準動的計算では3.13年と短くなることがわかった(京都大学[課題番号:1801])。

2.地震・火山噴火の予測のための研究

(1)地震発生長期評価手法の高度化

(2)モニタリングによる地震活動予測

ア.プレート境界滑りの時空間発展

(釜石沖繰り返し地震)
釜石沖の繰り返し地震活動が,東北地方太平洋沖地震後から頻発し,発生間隔のみならず規模や地震時すべり量の空間分布も揺らぐ現象について,速度・状態依存摩擦則に基づく数値シミュレーションによって再現することに成功した。その結果,通常発生している繰り返し地震は,摩擦不安定域の中心付近を部分破壊しており,太平洋沖地震直後に発生した規模の大きな地震の震源域が摩擦不安定域に相当するというモデルであれば,整合的に説明出来ることを示した。また,シュミレーション上での破壊域の空間的な揺らぎは余効すべりの伝播方向に沿うことから,釜石沖における東北沖地震後の余効すべりは東南東から西北西へ移動したこと,部分破壊する現象は,摩擦構成則がslip-law では説明が困難であることもわかった。また,孤立したアスペリティに一定速度のせん断をかけた場合でも,アスペリティで発生するすべりは周期的にならず,カオス的な振る舞いをする場合がある。さらに,3自由度のバネ-ブロックモデルを用いてアスペリティの相互作用を考慮した数値シミュレーションからは,条件によっては,周期的な地震発生とカオス的な地震発生とが不規則に繰り返す間欠カオス的な振る舞いが見られた(東京大学地震研究所[課題番号:1510])。

(相似地震)
これまで東北地方で行われていた研究(Uchida and Matsuzawa, 2013)と同じ手法で,南西諸島,日向灘,伊豆-小笠原地域での小繰り返し地震を抽出した結果,南西諸島中部では,東北日本の福島県や岩手県沖と同様にプレート境界浅部(深さ約15 km)と深部(約45 km)に2 列の繰り返し地震の集中帯が見られたのに対し,日向灘では宮城県沖と同様に深部のみ(深さ20-30 km)に,また伊豆-小笠原では浅部のみ(深さ0-20 km)に集中帯があった(図11)。東北日本での繰り返し地震と大地震のすべり域の分布の関係を参考に固着域の推定を試行すると,2 列の集中帯をもつ南西諸島中部はその間に,深部のみの日向灘はその浅部側に固着域が存在する可能性がある。BPT分布更新過程から拡張した時空間更新過程モデル(Nomura et al,2014)を用いて,太平洋沖地震までに観測された相似地震カタログからプレート境界上の準静的滑りの時空間的変化を推定した結果(図12),福島県沖における2008 年からの長期的スロースリップのすべり分布とその時間推移,太平洋沖地震の半年程前から震源より北側で発生したすべり加速と,それが南へと伝播していく様子が捉えられた(東京大学地震研究所[課題番号:1510])。

(余効すべり)
逐次データ同化により速度・状態依存摩擦則に基づく断層すべりのシミュレーションモデルの摩擦パラメータと初期条件を同時推定する手法の開発を行った。余効すべりに対するこれらのデータ同化手法の特性や問題点を明らかにするために,模擬観測データを用いた数値実験を行った。数値実験では,模擬観測データから1 自由度モデルの摩擦パラメータとシミュレーション変数を推定した。粒子フィルタ/スムーザを用いた場合,アンサンブルの退化(アンサンブルを構成する粒子のほとんどが同じ値を持ってしまう現象)が発生しやすく,多数の粒子を用いても未知変数の確率分布を推定することは困難であることが分かった。一方,アンサンブルカルマンフィルタ/スムーザを用いた場合は,粒子数が少なくても退化は発生せず,確率分布を推定することができた。このときに推定されたシミュレーション変数の時系列と摩擦パラメータの確率分布(図13)から,すべりとすべり速度については真値に近い値が推定されているが,摩擦パラメータと状態変数は分散が大きく,真値から大きく離れているものもある。この結果は,状態変数と摩擦パラメータの間にはトレードオフがあり,余効すべりのみからモデル全ての変数・パラメータの拘束が困難であることを示す(京都大学[課題番号:1803])。

(豊後水道SSE)
豊後水道における次の長期的スロースリップイベント(SSE)は2016年と予想されていたが,2014年に入ってから深部低周波微動の活動度が通常よりも高くなり(図14),微小なSSEが発生したものと考えられる(東京大学地震研究所[課題番号:1509])。国土地理院GNSS観測でも夏ごろから僅かな変位が捉えられ(図15),Mw6.6程度のエネルギーが2015年1月までに放出された(国土地理院[課題番号:6003])。微動活動度や地殻変動量は2003年や2010年のSSEに比べると小さいが,2006年後半の現象に比べるとやや大きい。また2010年のSSEは,2009年の初めに僅かに微動活動度が増加してその後低調となり,一方GNSSには同年の夏ごろから僅かな変化が現れ,2010年2月からの活発な微動活動を伴う変位速度の大きなSSE(Mw6.8)に発展したため,これらを一連の活動とみなすこともできる。

(房総SSE)
2013年12月から2014年1月にかけて房総半島沖で発生したSSEとそれに伴う群発地震活動について,東大地震研と国土地理院GEONETの観測点におけるGPS時系列データを用いて,フィリピン海プレート上面におけるすべり・すべり速度の時空間発展を時間依存インバージョン解析により推定した。また,SSEと群発地震活動の関係を明らかにするために,matched filter解析により地震の検出を行った。推定された1日毎のすべり速度を図16に示す。すべりは12月上旬から中旬頃に解析領域の東側でゆっくりと始まり,12月下旬にかけて徐々に加速した。この期間のすべりの西方への伝播速度は1km/day程度あるいはそれ以下だった。その後,12月30日頃からすべりが急激に加速すると同時にすべりの伝播も加速し,西方への伝播速度は約10km/dayに達した。すべり速度は1月3日に最大に達し,1月9日にかけて急激に減速した。震源分布と比較すると,12月上旬から下旬にかけてのすべり速度が比較的遅い期間には顕著な地震活動はなかったが,12月30日頃に起きたすべり速度と伝播速度の急激な増加に同期して地震活動も活発化した。12月30日以降の地震活動はSSE域の深部に隣接した領域で発生し,すべり速度と地震の発生個数及びすべりの伝播と震源の移動の間には強い相関が見られた。これらの結果は,群発地震活動がSSEによる応力変化によってトリガーされたことを示唆する(東京大学地震研究所[課題番号:1509])。
太平洋沖地震の応力変化により誘発された房総SSEの検出を目指して,2011年3月の連続波形記録から既知のSSE時に発生した群発地震に類似するイベントの検出を行ったところ,3月12日から群発的な地震活動が房総半島沖で始まり,13~14日にかけて活動の活発化が見られた。この際,地震活動の移動と小繰り返し地震も検出されたことから(図17),フィリピン海プレート上面付近ではSSEが起きていたと考えられる。2007年,2011年11月,2014年の3つのSSE発生期間中に発生した地震活動についても同様の手法で再解析を行い,地震活動度・すべり量を比較した結果,2011年3月の房総スロースリップの規模は2014年のイベントと同程度,もしくはそれよりも小さいことが予想された。房総半島ではこれまで群発地震を伴うSSEが約6年間隔で発生してきたが,太平洋沖地震以降,2011年3月,その7カ月後の2011年11月,さらに2014年1月にSSEが発生したと考えられ(図18),その発生間隔は少しずつ延びている可能性が示された。一方,この地域の相似地震活動から推定されるすべり速度は,2007年のSSE発生を境にして,やや増加した様子が見られた(東京大学地震研究所[課題番号:1509],[課題番号:1510])。
2014年1月のSSEに伴う地震活動をDD法により詳細震源分布を決定し,2007年・2011年房総SSE に伴う群発地震と比較した。いずれの場合も,房総半島沖の地震発生域の北部で主に地震が発生した。一方,2014年は2007年より地震が少なく,2011年は勝浦周辺でも地震が多く発生した。傾斜変動データおよびGNSS データを用いて断層モデルを決定したところ,すべり域はこれまでと重なるが,地震モーメントは約1/2と小さく推定された。このため2014年は地震が少なく再来間隔が短かった可能性が考えられる。また,時間発展インバージョン解析により,2011年は勝浦の南でもすべりが推定され,2011年は勝浦周辺でも地震が発生した可能性が示唆される(防災科学技術研究所[課題番号:3002])。

(東海SSE)
東海地域では,2000~2005年間に発生したMw7.1程度のSSE領域の南側で,2014年の初めころからMw6.6のSSEが起きている可能性があることが判明した(図19)。同じ領域で,規模の異なるSSEが共存する可能性がある(国土地理院[課題番号:6003])。

(SSEシミュレーション)
南海トラフ全域について,地震サイクル間におけるSSEの発生を再現する数値シミュレーションをおこなった。多くの地域では,地震サイクル前半から中盤にかけて短期的SSEの発生間隔が減少した。ただし,地震サイクル後半においては固着域と短期的SSEの間で発生する長期的SSEのために,発生間隔は大きな擾乱をうける結果が得られている(東京大学地震研究所[課題番号:1509],防災科学技術研究所[課題番号:3001])。

(九州~南西諸島の短期的SSE)
GNSSデータ単独での短期的SSE 断層モデル推定手法の改良を行い,九州から南西諸島のGNSS(GEONET) データに適用して,この地域での短期的SSEの発生状況を初めて系統的に明らかにした(図20)。また,GNSSデータから短期的SSEの継続時間を推定する手法のプロトタイプを作成し,大きな短期的SSEに関してはGNSSデータからでも継続時間を推定できることを示した。検出された短期的SSEの時空間分布より,1.九州では四国のSSE発生域の延長(深さ30~40km)でSSE が発生しているが,その数は南西ほど少なくなる,2.琉球海溝沿いでは,種子島沖,喜界島沖,沖縄本島南部沖,八重山諸島において短期的SSEの活発な領域が見られ,八重山諸島を除いた3領域のSSE発生深度は10~30kmと浅い,3.南海トラフ沿いでは短期的SSEの発生深度は30~40kmに限られているが,琉球海溝沿いではそれより浅い領域でもSSEが発生している,といった特徴があることがわかった。これらの短期的SSEの発生分布から,沈み込む海洋プレートの地形と関連性があることや,過去の大地震の震源域とは重ならないことが示唆される(京都大学防災研究所[課題番号:1910])。

(南海トラフ~南西諸島超低周波地震)
防災科研の広帯域地震観測網F-netにおける約11年分の記録を波形相関法で解析し,南海トラフおよび南西諸島海溝の近傍で発生する浅部超低周波地震(VLF)を検出した。その結果,浅部VLF活動の発生頻度は紀伊半島沖~四国沖では低く,日向灘・南西諸島と南西に向かうにしたがって高くなることが分かった。この傾向は,繰り返し相似地震による準静的すべりレートの地域性と良い相関があり,大きなすべりレートが浅部VLF発生域に大きな載荷レートをもたらし,浅部VLF活動を活発化させている可能性がある。南西諸島北部域における3点での広帯域臨時観測を鹿児島大とともに開始し,この臨時点も含めた記録の波形相関解析の結果,2014年5~6月に奄美大島沖で発生した浅部超低周波地震活動について,震源のマイグレーションが見られることが明らかとなった。また,CMT解析の結果,それらの浅部VLFが深さ数km~15kmで発生する逆断層型のイベントであることも分かった。これらの結果から,この地域の浅部VLFもまた,海陸プレート境界浅部におけるSSEに伴って発生しているものと推察される(防災科学技術研究所[課題番号:3002])。

(チリ・イキケ地震)
2014 年4 月1 日にチリ北部で発生したM8.1 の地震の発生に先行して顕著な前震活動が報告されているため,連続波形データに対して相互相関処理によるパターン検索を施し,テンプレート地震の波形と類似のイベントを新たに検出した(図21)。この新たな地震カタログを用いて,繰り返し地震の検出を行い,本震発生前の2週間前から見られた顕著な前震活動中に繰り返し地震も活発化しており,前震による地震性すべりに加えて,クリープのような非地震性すべりもプレート境界面上で同時に進行していたことを明らかにした。本震発生後も,多くの先行研究で指摘されているように,余効すべりに対応する繰り返し地震活動の活発化が見られた(東京大学地震研究所[課題番号:1510])。
強震動記録を用いた震源過程の逆解析の結果,沖合領域のすべり量が最も大きく,陸に近い部分についてもほぼ同時に破壊開始し,深い領域へと進展するような結果が得られた。得られたすべり量分布は,測地データから推定されている固着域とよく対応している(防災科学技術研究所[課題番号:3002])。

(3)先行現象に基づく地震活動予測

微小地震活動の時間変化モニタリングから,巨大地震の発生を検知する手法の開発を目指し,ISC の地震カタログから1964年1月から2012年6月までに千島海溝沿いに発生した実体波マグニチュード5.0以上,深さ60km以浅の地震を選択し,Zhuang et al. (2002) の方法でデクラスタリング処理した後,ZMAPで地震活動の長期変化を解析した。1994年10月に発生した北海道東方沖地震(Mw8.3)では,1981年9月から1994年10月までの13年間まったく地震が発生しない静穏化領域が震源域内に見つかった。2003年9月に発生した十勝沖地震(Mw8.3)では,1993年3月から2003年9月までの10年間まったく地震が発生しない静穏化領域が見つかった。 2006年11月に発生した中千島の地震(Mw8.3) では,1996年6月から2006年6月までの10年間,地震活動が静穏化しており,上記期間中に発生した全ての巨大地震で静穏化が見られていることが分かった(北海道大学[課題番号:1002])。

3.地震・火山噴火の災害誘因予測のための研究

(2)地震・火山噴火の災害発生機構の解明

MeSO-net で得られた観測データを既存観測点のデータと併せ,震源決定法・地震波トモグラフィー法等の手法を用いて,震源分布や地震波速度と非弾性常数の三次元的分布等の解析を進め,予察的な関東地方のプレート構造を求めた。また,収集したデータ等を用いて,MeSO-net の観測点地表における震度相当値の補正値等を求め,震度予測の高度化のための手法を検討した(東京大学地震研究所[課題番号:1514])。

4.研究を推進するための体制の整備

(2)研究基盤の開発・整備

ウ.観測・解析技術の開発

(海域観測機器)
2013年の5月から9月までの約4ヶ月間,太平洋沖地震時の大すべり域延長の日本海溝に設置した3台の海底間音響測距装置の姿勢データ,音速補正のための水温データを用いて観測往復走時から見かけの基線長変化を求めた結果,海溝軸では大きな短縮速度につながる余効すべりは該当期間には発生していないことがわかった。また通常の沈み込みに伴う短縮も明瞭には見られず,陸側プレートの先端部はプレート運動と一体化していることを示唆した(東北大学[課題番号:1210])。
底層流の影響を受け難い自己埋設型広帯域センサー方式の次世代型広帯域海底地震計(BBOBS-NX) を利用した広帯域地震・傾斜同時観測システム(BBOBST-NX)による観測を房総沖で開始し,2014年1月のSSEを含むほぼ1年間の傾斜変動記録を取得した。最大傾斜は5μrad以上に達している。本観測点は陸上データによる解析では解像度がほぼ無い領域であり,単純なシミュレーション結果からでも観測値に近い値が予想されること,およびSSE発生域のほぼ直上であることから,妥当な観測結果と考えられる。また,太平洋沖地震の津波により被災し,観測が中断していた三陸沖海底光ケーブル式地震津波観測システムの復旧を行った。2014年4月から連続観測を行っており,2014年7月12日に発生した福島県沖の地震による微小な津波を観測することができた(図22)。一方,この領域に新たに敷設するケーブルシステムの新規開発を行なった。その特徴は,インターネット技術を用いた通信回線の冗長化による観測の信頼性の向上,最新半導体技術を用いた観測装置の小型化などで,地震計と津波計,拡張ポートを装備し,設置後,水中ロボットにより,新たなセンサーを接続可能である(東京大学地震研究所[課題番号:1521])。

(短スパン伸縮計)
深部低周波微動に伴って発生する短期的SSEの検出を目的として,短スパン伸縮計の開発及び紀伊半島における観測網の構築を行なった。これまでの観測により,低周波地震活動に合わせて5×10-9 程度の伸縮変化を観測し,低周波微動の移動に対応した伸縮変動率の時間変化も観測された(京都大学防災研究所[課題番号:1910])。

(6)国際共同研究・国際協力

2014年5月に日・NZ・米の共同研究により,ニュージーランド北島のGisborne沖合のヒクランギ沈み込み帯に海底観測機器を設置したとともに,2013年3月に設置した海底圧力4台を回収した。また, 2012年4月から2013年3月まで行った海底地震計を用いたパイロット観測で得られたデータの解析の結果,この期間中に観測域の南方で発生したSSEと関係する地震活動が捉えられた(東京大学地震研究所[課題番号:1524])。
インドネシア・フィリピン・チリ北部地域で発生した地震(M>4.5)のSWIFT 即時メカニズム解を行い,Web において地震パラメータを検索可能なデータベースの公開を継続した。2012~2013年にフィリピンで発生した地震のSWIFT-CMT解と,global CMT解との系統的な比較をおこなった結果,両者は調和的であり,M<5.5のイベントに関してはSWIFT-CMT解の方が多くのイベントを決めていたことを確認した。さらに,これらの地域で発生した地震に対して,SWIFT地震パラメータの自動・手動解析と連動した津波の自動予測システムの開発をおこない,Webにおいて解析結果の公開を開始した(防災科学技術研究所[課題番号:3001])。

これまでの課題と今後の展望

プレートが沈み込む境界では,これまで何度も海溝型大地震が発生し,従来私たちが経験してきた数10年~数100年といった時間スケールでの海溝型地震の発生機構については,ある程度理解が進んできた。しかし,2011年東北地方太平洋沖地震は,プレート境界が摩擦特性の固有な空間分布を有するという単純なアスペリティモデルの限界を露呈し,アスペリティの多様性,階層性,相互作用,摩擦特性の動的変化を考慮する必要を示した。また,再来性を有する繰り返し地震やスロー地震にも間隔や規模の揺らぎが存在するなど,必ずしも固有地震的ではないことも明らかにされた。従って,より長期間の地震活動や地震サイクルを俯瞰し,揺らぎを含めた発生様式のメカニズム解明は地震発生予測において必要不可欠である。そのため,発生様式の実態を観測モニタリングから明らかにすること,観測・実験・理論・シミュレーションに基づく摩擦構成則・パラメータ分布の推定を行なうこと,巨大地震だけでなくプレート境界現象としてのスロー地震及び同じプレートが関わるスラブ内地震を含めた相互作用やこれらの活動様式を理解すること,これらを踏まえた上で,プレート間すべり現象に対する発生予測モデル構築への取り組みを行なうことが重要である。
現行計画では,以上の観点で全国の大学・研究期間が協力し,海溝型プレート境界すべり現象の解明と予測に関する研究課題を実施してきた。平成26年度の主な成果をまとめると,SSEに代表されるプレート境界すべり現象については,その発生間隔・規模の揺らぎや多様性が明瞭に示された点が特筆される。房総SSEはこれまで5~6年周期で繰り返されてきたが,太平洋沖地震以降は2011年11月と2014年1月にも発生し,発生間隔が4年,2年と,徐々に短くなっている。一方,地震波形の相関性を使った解析では,2011年3月の太平洋沖地震直後にSSEの発生を示す小繰り返し地震が検知されており,そのイベントを考慮すると,太平洋沖地震でリセットされた以降は1年,2年と間隔が長くなっているとも言える。それぞれのSSEの発生規模も異なるため,発生様式のモデル化にはそれも考慮する必要がある。さらに,SSEに伴う群発地震活動に着目すると,地震活動域は毎回異なっており,すべりの広がりが異なることを示唆しているが,地震活動の移動の様子は毎回同様であることから,すべりの時間発展には共通的特徴があるのかもしれない。発生様式の多様性は,東海SSEや豊後水道SSEも同様である。つまり,東海では2013年以降Mw6.5のSSEが発生していたようであり,2000年~2005年のSSE(Mw7.1)や1988~1990年(規模不明)のSSEをも考慮すると,規模の違いはあるものの発生間隔は12年とほぼ一定である。豊後水道では,6~7年間隔でMw6.8程度の長期的SSEが繰り返され,その都度活発な深部低周波微動活動を伴うが,2014年に小規模(Mw6.6)のSSEが発生した。そのような小規模SSEは2006年にも起きており,規模の異なるSSEが交互に繰り返されていると見ることも可能である。これらのSSEの発生間隔や規模の揺らぎを含めた発生様式を解明することは,その頻発性を考慮すると,巨大地震発生予測モデルを構築する上でも大変重要である。そのためには,数値シミュレーションと観測結果を比較しながら,SSE発生域における摩擦パラメータの分布やその現象を支配するすべりの物理モデルを明らかにする必要がある。現在行われているシミュレーションでは,長期的SSEや短期的SSEの発生様式が再現され,巨大地震の発生サイクルの中での挙動も計算されているが,今後はSSE発生の揺らぎの統計的特徴を再現するようモデリングすることも重要であろう。釜石沖の繰り返し地震が太平洋沖地震後に頻発したことは,slip-lawではなくslowness-lawに基づいたシミュレーションで再現されており,室内実験や理論的研究等も併せて摩擦パラメータのすべり速度変化に対する動的依存性や適切な摩擦則を見出すことが,今後のシミュレーションの高精度化を進める上で重要である。プレート境界の状態の時間変化に関しては,太平洋沖地震の前後で同じ場所で実施した反射法探査による反射波強度の違いから,間隙水圧等の変化の可能性を示すことができるかもしれない。プレート境界における強度の時間変化が,透過波あるいは反射波の変化から検出できる可能性のあることは,室内実験と理論的研究から明らかにされており,今後,観測に実装することの検討が進むことが期待される。

なお,豊後水道については,長期的SSEの本来の発生間隔に基づくと,あと1年程度で大規模SSEが発生することが予想され,それに対する小規模SSEの影響,また,これまでと同様に浅部超低周波地震(VLF)も同時に発生するのかなど,今後のモニタリングを注意深く継続する必要がある。房総SSEも同様で,これまでの発生様式が大きく変化し新たな状況になったとすると,5カ年の計画期間中に再発生する可能性もあり,やはりモニタリングの継続は重要である。

南西諸島では,GNSSデータ解析により,多くの短期的SSEが検出された。その分布は必ずしも一様ではなく,空間的に不均質であるが,そのパターンは広帯域地震計データから推定された浅部VLFの分布とよく似ている。日向灘では,浅部VLFが深部微動/VLFと同様に移動することが明らかとなり,浅部VLFの背景にSSEが存在することを示唆しているが,南西諸島で検出されたSSEとVLFが時空間的に共存するかどうかの検証は,非常に大きな課題であろう。また,南西諸島における小繰り返し地震は岩手沖と同様にプレート境界浅部と深部に2列の集中帯を形成していることから,プレート境界における様々なすべり現象の相互関係・相互作用を明らかにするうえで,今後ますます重要な研究対象地域となるであろう。
ニュージーランド北島の東方沖では短期的SSEが頻繁に発生しており,反射法探査で検出された反射強度の空間分布との対応性が見られている。さらに,房総SSEと同様にSSE発生時には群発地震が伴うことが多く,国際共同研究プロジェクトにより,海陸における多様な観測が計画・実施されていることから,ここも重要な研究対象地域である。

プレート境界の形状やその周辺における構造異常を正確に把握することは,プレート間すべり現象の多様性を規定する条件を提示する可能性がある。既に紀伊半島では,深部低周波微動と高Vp/Vsとの関係が指摘されているが,スラブ内地震や微動の分布と構造異常の空間的広がりの相関性が詳細に明らかにされれば,スラブ内での脱水プロセスとプレート境界への流体移動プロセスについて,重要な知見が得られるであろう。スラブ内地震の発生メカニズムとしての脱水脆性化説は観測データ解析,高温高圧室内実験及び温度構造モデリングという領域横断的研究によって検証が進むことが期待される。

海溝型巨大地震の発生履歴については,津波堆積物や地形地質調査によって全国的に調査が進められている。特に下北半島で発見された17世紀の津波痕跡は,1611年慶長三陸津波と17世紀千島巨大地震との関係に新たな解釈を与えるものであり,もし両者が同じものであったとすると,日本海溝から千島海溝にまたがる広い領域を同時に破壊した超巨大地震が発生していたことを示すもので,超巨大地震の発生履歴を解明する上でも重要であるとともに,南海トラフでも同様のことを念頭に置く必要があるであろう。

成果リスト

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-- 登録:平成29年07月 --