課題番号:1442
東京大学地震研究所
超巨大地震に先行する前震活動の特性把握にむけて
1.新規に研究課題を立ち上げる
5(1)ア.超巨大地震の発生サイクルの解明
(3-1)地震発生先行過程
イ.先行現象の発生機構の解明
(2-1)地震準備過程
イ.非地震性滑りの時空間変化とアスペリティの相互作用
2011年東北地方太平洋沖地震の発生約1ヶ月前から、本震の震央近傍で前震活動が見られた。この地震活動を解析することで、本震に向かうゆっくり滑りの伝播が2度起きていたことが示された。これらのゆっくり滑りの伝播が引き起こす応力集中により、本震発生が促進された可能性が考えられる。本課題では、このようなゆっくり滑りの伝播が、東北・北海道太平洋沖で過去に発生したM7級の地震前にも同様に見られたのかを系統的に調べ、前震活動の特性を把握することを目標とする。
過去10年間に東北・北海道太平洋沖で発生したM7級のプレート境界型地震に対して、その地震の発生前後の連続波形記録を収集する。収集した連続波形記録に対して、波形相関処理を施し、検出限界に迫る前震カタログを構築する。この前震カタログを用いて、本震に先行する前震活動の特徴を抽出する。特に、前震活動の移動速度、相似地震の検出、b値の推定、潮汐応答、活動度の時間変化に焦点を絞る。これらの特徴を摩擦滑り法則から予測される数値モデルと比較することで、ゆっくり地震の伝播と地震発生との関連について検討する。
加藤 愛太郎・五十嵐 俊博・小原一成・鶴岡 弘・平田直(東京大学地震研究所)
他機関との共同研究の有無:無
部署等名:東京大学地震研究所
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氏名:加藤愛太郎
所属:地震火山噴火予知研究推進センター
電話:03-5841-5684
FAX:03-5689-7234
e-mail:akato@eri.u-tokyo.ac.jp
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成25年04月 --