課題番号7016
気象庁
地磁気精密観測
4(2)ア.観測基盤の整備
4(2)イ.地震・火山現象のデータベースとデータ流通
柿岡、女満別、鹿屋、父島での地磁気4成分連続観測、及びいわき、北浦、阿蘇山麓での全磁力精密連続観測を実施し、地震及び火山噴火予知等に関する電磁気的観測研究に対して高精度の地磁気基準値を迅速に提供した。地磁気4成分観測は、定期的に絶対観測及び観測値の較正を行い、観測データの精度向上、編集・解析作業の効率化、及びデータ取得の安定性を図りながら連続観測を実施している。H22(2010)年に、柿岡、女満別及び鹿屋の地磁気3成分磁力計、女満別及び鹿屋の全磁力磁力計を更新整備し、柿岡と父島に加えて新たに女満別と鹿屋の全磁力1秒値の提供を開始した。また、地磁気観測点への車両等による磁気擾乱の監視観測を強化し、異常値の検出・補正処理の効率化を図った。
H24(2012)年に、地磁気観測所ホームページから地磁気4成分連続観測点のデジタルデータに加えて新たにメタデータの提供も開始した。また、柿岡、女満別、鹿屋における3成分(X、Y、Z成分)0.1秒値の提供も開始した。H25(2013)年1月分からは、1分値・1時間値の絶対値に加えて新たに1秒値についても観測基線値を補正した絶対値の提供を開始した。
平成23年(2011年)の東北地方太平洋沖地震に伴って、いわき、北浦、柿岡を含む東北地方から関東地方にかけての観測点で全磁力値の減少が観測され、カルマンフィルタを用いた定量的解析では変動が女満別に及ぶことが確認された。
日本中央部、北日本、南西日本、日本南方の地磁気基準点である柿岡、女満別、鹿屋、父島の4観測点において、観測データの精度向上及び編集・解析作業の効率化を図りながら数十年~100年スケールにわたる安定した地磁気観測を実施し、大学等による地殻活動・火山活動を評価する電磁気的観測研究のために、精密な磁場データを毎日リアルタイムで提供する。また、日本域の全磁力分布を解析するために、全国にわたる全磁力精密観測網を構築する観測点として、いわき、北浦、阿蘇山麓において、データ取得の安定性を図りながら精密連続観測を継続実施する。
日本における地磁気基準点である柿岡、女満別、鹿屋、父島の4観測点において、観測データの精度向上及び編集・解析作業の効率化を図りながら、地殻活動・火山活動を評価するために安定した地磁気観測を実施し、精密な磁場データを毎日リアルタイムで提供する。また、日本域の全磁力分布を解析するために、全国にわたる全磁力精密観測網を構築する観測点として、いわき、北浦、阿蘇山麓において、データ取得の安定性を図りながら精密連続観測を継続実施する。
気象庁地磁気観測所
他機関との共同研究の有無:
なし
部署等名:気象庁地磁気観測所調査課
電話:0299-43-6909
e-mail:kakioka@met.kishou.go.jp
URL:http://www.kakioka-jma.go.jp
氏名:笹岡雅宏
所属:気象庁地磁気観測所観測課
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成26年07月 --