アジア太平洋地域地震・火山ハザード情報整備

課題番号5009

(1)実施機関名:

独立行政法人産業技術総合研究所

(2)研究課題(または観測項目)名:

アジア太平洋地域地震・火山ハザード情報整備

(3)関連の深い建議の項目:

4.(2)イ.地震・火山現象のデータベースとデータ流通

(4)その他関連する建議の項目:

1.(1)ア.史料の収集とデータベース化
3.(5)地震・火山噴火の災害軽減のための情報の高度化
4.(6)国際共同研究・国際協力

(5)優先度の高い地震・火山噴火との関連:

(6)平成25年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

 第49回東・東南アジア地球科学計画調整委員会(CCOP:注)の総会(2013 年10 月,仙台)における技術セッション等で産業技術総合研究所が行なっている「アジア太平洋地域大規模地震・火山噴火リスクマネジメント(G-EVER)」プロジェクトや地震・火山研究に関連したデータベースについて説明し、各国で地震・火山情報を共有化することの重要性を訴えた。その後、2014 年3月のCCOP管理理事会において、G-EVERの地震火山災害図プロジェクトがCCOPのプロジェクトとして承認された。
注:CCOP (Coordinating Committee for Geoscience Programmes in East and Southeast Asia)は、東・東南アジア地域における経済発展と生活レベルの向上を目的として、地球科学分野のプロジェクトやワークショップなどの推進・調整を行う政府間機関.創立は1966年で本部はタイ・バンコクに置かれている。現在13カ国(カンボジア・中国・インドネシア・日本・韓国・ラオス・マレーシア・パプアニューギニア・フィリピン・シンガポール・タイ・東チモール・ベトナム)が加盟しており、また、協力国として米・英・露・豪・加を含む15カ国が参加している。
 インドネシアのCVGHMとフィリピンPHIVOLCSと共に、地震・火山ハザード情報システムの構築を開始し、プロトタイプを作成した。
 2012年3月に第1回アジア太平洋大規模地震・火山噴火リスク対策ワークショップ(G-EVER1)を開催、2013年3月に第1回G-EVER国際シンポジウム、2013年10月に第2回G-EVER国際シンポジウムを開催し、アジア太平洋地域における地震・津波・火山災害軽減のため、活発な討議を行った。また、今後10年間の活動の指針となるG-EVER1 AccordやSendai Agreementを採択した。

(7)本課題の5か年の到達目標:

 アジア地域の地震及び火山関連情報をCCOP関連国等と協力の上収集整備する。また、未整備な地域のデータを統一的基準で取りまとめ、「アジア太平洋地域地震火山ハザード情報システム」として公開する。
 ユネスコ、世界地質図委員会(CGMW)の最新版災害図として「東アジア地域地震火山災害図」を出版する。

(8)本課題の5か年計画の概要:

 CCOP関連諸国の研究機関等と連携し、一定の基準・精度をもった地震・活断層・津波・火山関連データを東~東南アジア地域において作成し(あるいは作成をサポートし)、各国で共有できるようにする。具体的には、(1)過去の地震の観測データをディジタル化した上で、震源パラメータを再決定し、統一した広域地震データを整備する、(2)各国の活断層分布データを収集し、統一的な活断層分布データを整備する、(3)東南アジア地域の火山について、世界的な統一基準で火山データベースの再検討を行う。以上の情報を元に、「アジア太平洋地域地震火山ハザード情報システム」の構築と公開を行う。
 東アジア地域地震火山災害図(1:7,500,000)を作成し、ユネスコ、世界地質図委員会(CGMW)から、最新の地震火山の災害関連情報図として出版する。
 GEM(Global Earthquake Model)やGVM(Global Volcano Model)と連携し、アジア地域の地震火山関連データの国際標準化を図る。
 CCOP関連諸国と定期的にワークショップ、会合、技術講習会等を開催し、アジア各国の研究機関との連携、人材教育を推進する。

(9)実施機関の参加者氏名または部署等名:

活断層・火山研究部門

他機関との共同研究の有無:有
CCOP,GEM,GVM, PHIVOLCS (Philippine Institute of Volcanology and Seismology), CVGHM(Center for Volcanology and Geological Hazard Mitigation), INGV(Istituto Nazionale di Geofisica e Vulcanologia), CGMW(Commission for the Geological Map of the World)

(10)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:活断層・火山研究部門
電話:029-861-3656
e-mail:g-ever-ml@aist.go.jp
URL:http://g-ever.org/

(11)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者

氏名:小泉尚嗣・宝田晋治
所属:活断層・火山研究部門

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成26年07月 --