課題番号1518
東京大学 地震研究所
データ流通網の高度化
4.(2)ア.観測基盤の整備
4.(2)イ.地震火山現象のデータベースとデータ流通
全国の地震・火山観測データ流通網を扱うため、東北地方太平洋沖地震、南海トラフの巨大地震、首都直下地震、桜島火山噴火のいずれにも関連する。
「地震活動・火山現象のモニタリングシステムの高度化」(課題1401)の一部として実施された。1980年代に9.6kbps回線による隣接交換から始まった大学間のリアルタイム観測データ交換は、1990年代に衛星テレメータシステムの導入により全国規模のデータ流通網となり、2000年代には大学・気象庁・防災科研相互データ交換開始を経て、JGN2(現JGN-X)やSINET3(現SINET4)を利用した高速広域網JDXnetとなった。現在では、大学・気象庁・防災科研等を含む各観測研究機関を結び、地震・地殻変動・火山観測データのリアルタイム全国流通を担う必要不可欠の基盤として機能するに至る。
全国の陸域および海域に展開された地震・地殻変動・火山等の各種観測網から得られる大容量・多項目のデータを、リアルタイムで効率的に流通させるためのシステムを構築・運用・高度化し、全国の観測研究をデータ流通基盤として支える。
本課題で取り扱うデータ流通網は、基本的に実施機関および共同研究機関の運営費交付金によって運用・維持されるものである。5ヶ年を通して、高速広域ネットワークを利用した観測データ流通網JDXnetの安定的な運用と機能の高度化を行う。その中で特に以下を進める。
(1)災害時に強いデータ収集・中継システムの構築。
(2)超大容量・多項目データ流通のための効率的な通信方式の開発。
(3)観測メタデータの効率的なハンドリングシステムの開発。
(4)データ蓄積機能を包含するデータ流通システムの開発。
(5)接続機関の拡大。
卜部 卓・鷹野 澄・鶴岡 弘・中川茂樹・大湊隆雄・平田 直
他機関との共同研究の有無:有
地震、地殻変動等、火山の各観測データの流通協定に参加する各機関(*)とそのデータ流通システム担当者が共同研究に参加する。
(※)北大・弘前大・東北大・東大・東工大・名大・京大・高知大・九大・鹿児島大・防災科研・気象庁・JAMSTEC・産総研・国土地理院・地震予知総合研究振興会・国立天文台・北海道・青森県・東京都・神奈川県・静岡県。
部署等名:東京大学地震研究所
電話:03-5841-5712
e-mail:yotikikaku@eri.u-tokyo.ac.jp
URL:
氏名:卜部 卓
所属:東京大学 地震研究所 観測開発基盤センター
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成26年07月 --