大規模噴火時の火山現象の即時把握及び予測技術の高度化に関する研究

課題番号7010

(1)実施機関名:

気象庁

(2)研究課題(または観測項目)名:

大規模噴火時の火山現象の即時把握及び予測技術の高度化に関する研究

(3)関連の深い建議の項目:

3(4)地震・火山噴火の災害誘因の即時予測手法の高度化

(4)その他関連する建議の項目:

3(5)地震・火山噴火の災害軽減のための情報の高度化
4(1)推進体制の整備
4(2)ウ.観測・解析技術の開発

(5)優先度の高い地震・火山噴火との関連

 桜島火山噴火

(6)平成25年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

 降灰予測及び火山灰拡散予測手法に用いる噴煙、移流拡散モデルの改善を進め、そのために、既存の気象レーダー等で捉えられた火山噴煙の解析、噴煙の力学的予測モデルによる解析を行った。

(7)本課題の5か年の到達目標:

 気象レーダー等リモートセンシング手法や震動観測等を活用した噴火現象の即時的な把握技術を開発するとともに、噴煙柱及び移流拡散モデルを活用した火山灰等の高精度な予測技術を開発する。さらに、観測値と予測値に基づく火山噴出物データ同化・予測システムを構築し、即時的に把握した噴火現象から高精度な火山灰等の拡散予測を行う。

(8)本課題の5か年計画の概要:

 活動的な火山である桜島等を対象として、気象レーダーにより噴煙のエコー強度やマルチパラメータ等を観測し、噴煙状態等を速やかに把握する手法を検討するとともに、火山灰検出技術の開発や噴出する火山灰・礫の量や挙動を定量的に推定するための研究を行う。また、次期気象衛星で観測される火山灰雲のマルチチャンネルデータ等を、噴火検知や噴煙の高さ、広がり等の噴火規模の即時的な推定に活用するための研究を行う。また、噴火発生直後の地震、空振、地殻変動及び監視カメラによる爆発映像等からも即時的に噴火規模等を把握する手法を検討するとともに、火山岩塊等、防災上重要な火山現象に対する予測技術の高度化を行う。
 気象レーダー・衛星等のリモートセンシング観測データの解析結果に基づき、気象庁非静力学モデル等により噴煙-降灰過程の動力学的側面を明らかにし、噴煙柱モデルの改良に資する知見を得る。改良した噴煙柱モデルを初期値に用いて、移流拡散モデルによる火山灰や礫の落下範囲や落下量を即時的かつ高精度に予測するための技術研究を行う。これらモデルを組み合わせて、火山噴出物に対する観測データの解析から予測までを一貫して実行できるデータ同化・予測システムの構築を目指す。

(9)実施機関の参加者氏名または部署等名:

気象研究所火山研究部

他機関との共同研究の有無:
鹿児島大学、京都大学防災研究所、防災科学技術研究所、東京大学地震研究所

(10)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:気象研究所企画室
電話:029-853-8536
e-mail:ngmn11ts@mri-jma.go.jp
URL:http://www.mri-jma.go.jp/

(11)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者

氏名:福井 敬一
所属:気象研究所火山研究部第二研究室

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成26年07月 --