陸上電磁場観測における津波生成磁場の検知

課題番号7007

(1) 実施機関名:

気象庁

(2)研究課題(または観測項目)名:

陸上電磁場観測における津波生成磁場の検知

(3)関連の深い建議の項目:

3(4)地震・火山噴火の災害誘因の即時予測手法の高度化

(4)その他関連する建議の項目:

(5)優先度の高い地震・火山噴火との関連

(6)平成25年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

新規研究

(7)本課題の5か年の到達目標:

 近年、津波が電磁場を誘導すること(津波ダイナモ効果)が海洋底や離島での観測から明らかとなった。海洋底や離島では津波ダイナモ効果を検出しやすいが、理論的には陸上の磁場観測においても検知可能と考えられる。観測が比較的簡単にできる陸上で津波ダイナモ効果による磁場を津波到達前に検知できれば、巨大地震発生時の大津波警報に資する可能性がある。本課題では、さまざまな原因による地球磁場変化から津波生成磁場を効果的に検出することを目指し、理論と観測の両面から検討を行う。

(8)本課題の5か年計画の概要:

 本課題では海岸付近に磁場観測点を一点設置し、もう一点を海岸から数10km離れた内陸に設置する。この2点で磁場のベクトル観測を行い、2点間の差ベクトル磁場を求める。外部磁場変化は数10kmの距離ではほぼ同じと考えることができるので、差ベクトル磁場を求めることにより、外部磁場変化を取り除き、海岸付近に生じる津波生成磁場を検出することが期待できる。具体的には海岸付近の観測点として既設の国土地理院の室戸地磁気観測点を利用する。また、内陸の観測点として人工的なノイズレベルの低い高知県馬路村に地磁気4成分観測点を設置し、馬路観測点を基準点として、室戸観測点に含まれる津波生成磁場の検知可能性を検討する。
 その他、津波ダイナモ効果について過去の事例解析等を行い、津波ダイナモ効果の性質の解明を目指す。
 なお、本課題で実施する高知県での観測は科学研究費補助金・挑戦的萌芽研究「陸上地磁気三成分データを用いた津波ダイナモ効果の検出」(H25-26)に基づいた計画である。

(9)実施機関の参加者氏名または部署等名:

気象庁地磁気観測所

他機関との共同研究の有無:
京都大学理学研究科(藤浩明)
京都大学防災研究所(吉村令慧)
国土地理院(阿部聡)

(10)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:気象庁地磁気観測所調査課
電話:0299-43-6909
e-mail:kakioka@met.kishou.go.jp
URL:http://www.kakioka-jma.go.jp

(11)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者

氏名:山崎 明
所属:気象庁地磁気観測所技術課

 

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成26年07月 --