課題番号7003
気象庁
地殻変動観測による火山活動評価・予測の高度化に関する研究
1(5)ア.マグマ噴火を主体とする火山
(4)その他関連する建議の項目:
1(3)ウ.内陸地震と火山噴火
3(5) 地震・火山噴火の災害軽減のための情報の高度化
4(1) 推進体制の整備
4(2)ウ.観測・解析技術の開発
伊豆大島など活動的火山における地殻変動の観測やデータ収集を行い,マグマ
等の蓄積状態の把握など火山活動を定量的に評価するための手法開発を進めた.また,全国の火山の地殻変動解析事例を整理するとともに,伊豆大島の過去30 年に渡る体積ひずみ計のデータを再解析し,噴火に至る地殻変動のシナリオを検討した.
地殻変動データが得られる活動的な火山において、火山活動の異常検出のために地殻変動観測データ等のモニタリング手法を高度化するとともに、地殻変動源のモデル化とシミュレーションによりマグマ蓄積・挙動の推定手法を高度化する。
噴火に至る多様な地震活動や地殻変動などについて過去事例の整理・解析を通して、事例の少ない火山も含め火山活動の推移の想定を行う。
伊豆大島等の活動的火山におけるGPS、光波測距、傾斜、ひずみ、重力等の各種地殻変動データや地震活動データ、および合成開口レーダー(SAR)データの取得・収集を行い、火山における長期的および短期的な地殻変動の捕捉、解析を行う。また、観測データのSN比の向上などによる異常検出手法の高度化や、高品位なひずみや傾斜、光波測距、GPSなどの観測データを活用した火山活動のリアルタイム・モニタリング手法の高度化を行う。
マグマがどこに存在するか、マグマは周辺にどのような力学的影響を及ぼすかをより正確に把握できるように、力学的な地殻変動源モデルの設定・改良やマグマによる地殻変動・応力場のシミュレーションを通して、地殻変動によるマグマ蓄積状態の時間空間的な推定手法や地震活動、地殻変動によるマグマの挙動の推定手法の高度化を図る。
マグマの移動・上昇など噴火に伴う活動様式は多様であることから、複数の代表的な活動ケースについて、マグマの移動・上昇に伴う地震活動と地殻変動の多様性・共通性を過去事例等で整理・解析する。また、その結果に基づいて、マグマの状況や火道の形態等から噴火に至る地震活動や地殻変動の推移を想定し、確率的な噴火シナリオの作成に貢献する。
気象研究所火山研究部
他機関との共同研究の有無:
神奈川県温泉地学研究所、京都大学防災研究所、防災科学技術研究所
部署等名:気象研究所企画室
電話:029-853-8536
e-mail:ngmn11ts@mri-jma.go.jp
URL:http://www.mri-jma.go.jp/
氏名:山本 哲也
所属:気象研究所火山研究部第1 研究室
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成26年07月 --