課題番号:2207
九州大学・大学院理学研究院
新世代通信データ伝送システムの開発
3 新たな観測技術の開発
(3)観測技術の継続的高度化
イ.地震活動や噴火活動の活発な地域における観測技術
なし
新規研究
火山観測においては,多種目の地球物理観測を同時に行うことから,各種のセンサーが接続可能であり,データがリアルタイムに伝送されるシステムが不可欠である.しかし,火山周辺地域は観測網を構築するための社会基盤(電力,通信,インターネット)が弱く,必ずしも十分な観測体制が取れていない.これを解決するためには火山観測に特化した通信方式の開発が必要である.
商用の無線LANシステムの利用もいくつかの火山で進められているが,消費電力の問題や長距離・高信頼度通信のために新たな無線システムが必要とされている.しかし,新規の無線帯域の使用は,無線行政の動向に左右されるため,これまで日本国内での開発は難しかった.
本研究では,多種目観測システムを接続する共通BUSとして最近利用が始まっているCANBUS規格の採用も念頭に置いて,無線や光ファイバーなども用いた小型低消費電力低価格のデータ伝送システムの開発を目的とする.
平成21年度 共同研究者と無線や光ファイバーを用いたデータの伝送方式についての仕様検討会を実施し,機器作成メーカを策定する.
平成22年度 機器の開発を行う.適宜検討会を実施し,仕様の再検討を行う
平成23年度 プロトタイプ機器により試験観測を実施し,量産型への検討を行う.
平成24年度 量産タイプ機器により,実地試験を行う.
平成25年度 量産タイプ機器により,実地試験を継続する.
本運用での問題点について改良を行う.
九州大学大学院理学研究院 松島 健・清水 洋 他2名
他機関との共同研究の有無:
北海道大学大学院理学研究院 大島弘光
東京大学地震研究所 森田裕一・及川 純
京都大学大学院理学研究科 大倉敬宏
そのほか,火山噴火予知研究グループ内で適宜意見交換し,よりよい機器開発をめざす.
部署等名:九州大学大学院理学研究院
電話:0957‐62‐6621
e‐mail:takeshi_matsushima@kyudai.jp
URL:http://www.sevo.kyushu‐u.ac.jp
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成24年08月 --