浅部火山性流体挙動の理論的・実験的研究

課題番号:1216

(1)実施機関名:

東北大学大学院理学研究科

(2)研究課題(または観測項目)名:

浅部火山性流体挙動の理論的・実験的研究

(3)最も関連の深い建議の項目:

2(4)エ.マグマの分化・発泡・脱ガス過程

(4)その他関連する建議の項目:

1(2)(2‐2)イ.噴火シナリオに基づく噴火予測
2(2)(2‐2)ア.マグマ上昇・蓄積過程
2(3)(3‐3)ア.噴火機構の解明とモデル化

(5)平成20年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

[新規研究]

(6)本課題の5ヶ年の到達目標:

 火山体浅部におけるマグマあるいは熱水などによって生じる火山性流体挙動の素過程について,モデリングと数値シミュレーション,および室内実験によって調べる.火山噴火の多様性を生むマグマ内揮発性成分の挙動に着目し,気泡成長や脱ガス過程の素過程の解明と,それらのマグマ全体の動態への影響を明らかにする.また,火山活動によりしばしば観測される振動現象のメカニズムを明らかにする.

(7)本課題の5ヵ年計画の概要:

 平成21年度においては,開口型火道内のマグマ上昇過程のモデリングを行い,数値計算を行うことで,マグマ物性の上昇過程への影響を明らかにする.マグマの剪断変形実験を行い,変形・破壊したマグマの浸透率と空隙率の測定を行う.
 平成22年度においては,開口型火道内マグマ上昇過程と火山性地殻変動の関係を明らかにする.また,火道・破砕帯内における火山性流体と火山体の弾性的カップリングをモデル化する.マグマ剪断変形実験を引き続き行い,マグマの破壊条件と脱ガスの関係を調べる.
 平成23年度においては,揮発性物質を含むマグマの実効的特性をモデルに取り込み,火道振動に対する流体粘性の影響を定量化する.剪断変形実験の結果をもとに,マグマの上昇距離・火道半径と浸透率との関係を求め,火山の噴火様式に対するマグマの流動の効果を明らかにする.
 平成24年度と平成25年度は,平成23年度までに数値モデリングおよび室内実験から明かとなる素過程をもとに,実際の火山で得られる地球物理学的観測量,物質科学的分析量を考察し,火道内マグマ挙動の特性を明らかにする.

(8)実施機関の参加者氏名または部署等名:

西村太志,中村美千彦,山本希
他機関との共同研究の有無:なし

(9)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻
電話:022‐795‐6532
e‐mail:zisin‐yoti@aob.geophys.tohoku.ac.jp
URL:http://www.zisin.geophys.tohoku.ac.jp/

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成24年08月 --