2(4)地震発生・火山噴火の素過程

「地震発生・火山噴火の素過程」計画推進部会長 矢部康男
(東北大学大学院理学研究科)
「地震発生・火山噴火の素過程」計画推進部会委員 寅丸敦志
(九州大学大学院理学研究院)

 より信頼性の高い地震発生モデルを構築するために必要な、地震発生の各過程を支配する破壊・摩擦構成則の物理を理解するための実験的・理論的研究を行った。地震波速度や減衰(Q値)、比抵抗等の観測可能量から地震発生場の環境を精度よく推定するために、岩石物性の環境依存性を明らかにすることを目指した実験・計測を行った。時空間的スケールが数桁以上異なる自然地震へ室内実験の知見を適用することの妥当性を検討するために、摩擦・破壊現象の規模依存性を明らかにするための実験・観測を行った。火山噴火過程の多様性を支配する要因を明らかにし、噴火の推移を正確に予測することを目指した実験的・理論的研究を行った。

ア.岩石の変形・破壊の物理的・化学的素過程

(破壊核形成時のガウジの挙動)

 ガウジ層を有する模擬断層を三軸圧縮すると、固着-すべりの核形成時にガウジ層が膨張することを明らかにした。実験後に観察されたYシアに沿う溶融層の分布や高速すべりの開始点の位置から、固着-すべりの核形成時のガウジ層の膨張は、ガウジ層内のリーデルシアに沿ったすべりによって引き起こされたと考えられる(東北大学[課題番号:1215])。
 比較的等粒のガウジを有する断層をせん断すると、固着状態のガウジ層内に応力鎖が形成されることが光弾性実験や個別要素法を用いた数値実験により明らかになった。そして、すべりの開始直前に応力鎖が回転し、ガウジ層は膨張する(東京大学地震研究所、海洋研究開発機構[課題番号:1427])。
 これらの結果は、固着-すべりの破壊核形成過程にガウジの力学的挙動が重要な役割を果たしていることを示している。リーデルシアに沿ったすべりと応力鎖の回転は同一の現象の異なる表現であるといえるが、三軸試験で用いたような幅広い粒径分布を持つガウジでは応力鎖が形成されないという指摘もあるので、上記の実験結果を統一的に解釈できるかどうかはさらに検討が必要である。 

(高速摩擦特性)

 ロータリ式摩擦試験機を用いて、これまであまり調べられていなかった中速での摩擦すべり特性を調べた。付加体である丹波帯1型地層群から採取したチャートを用いて、およそ1‐100mm/sの速度範囲で速度ステップ実験をおこなったところ、特徴的すべり距離が1-10mの速度弱化を示した。特徴的すべり距離がきわめて大きいことや速度を増加させたときと減少させたときの非対称性が強いため、この速度弱化は、速度・状態依存摩擦構成則で記述される現象とは異なると考えられる。摩耗により生じたガウジは非晶質であったが、実験中に摩擦溶融は見られなかったので、この非晶質ガウジは、大変位によるガウジの細粒化と水和により生じたと考えられる(京都大学防災研究所[課題番号:1814])。
 摩擦強度に対する温度の効果を見るために、1000℃までの背景温度で中速すべり実験を行った。400℃までは温度の上昇にともない摩擦強度が低下したが、400-800℃では、温度上昇にともない摩擦強度が増加した。さらに1000℃まで温度を上げると摩擦強度は再び低下した。この実験でも、背景温度800℃までは非晶質ガウジが生成された。一方、背景温度が1000℃の時にはガウジは結晶質であった。このことからも、非晶質ガウジは溶融ではなく水和化によって生じたと考えられる(千葉大学[課題番号:1427])。

(透過弾性波試験)

 三軸圧縮試験による断層面形成過程を明らかにするために、広帯域圧電センサを用いた透過波試験を行った。広帯域圧電センサを用いた計測はこれまでに、一軸圧縮試験や二軸せん断摩擦試験ではおこなわれたことはあるが、三軸条件下では初めての試みである。図1に示すように、ダイラタンシーの開始後は、載荷の増加にともない、載荷軸と平行な透過波のP波速度と初動振幅は減少した。降伏荷重以降は、初動振幅の減少率が増加した(立命館大学[課題番号:2909])。

(岩石‐水相互作用)

 岩石‐水相互作用は、断層強度の時間変化に大きな役割を果たしていると考えられる。H2O‐NaCl系の流体に対する花崗岩の溶解度を予測するアルゴリズムを開発し、溶解度の温度依存性を計算したところ、300‐400℃で石英や白雲母が急激に沈殿する可能性があることが分かった。今後、この予測の妥当性を実験により検証する(東北大学[課題番号:1214])。

(断層深部すべり)

 内陸地震は、断層深部延長の下部地殻での超塑性流動による上部地殻への応力集中が原動力となって発生すると考えられているが、下部地殻の岩石が塑性流動するメカニズムはよく分かっていない。天然の岩石は、地表に運ばれてくる過程で生じた微小亀裂を含むため、超塑性変形させるのは困難である。そこで、極細粒緻密な人工岩石をもちいて超塑性実験を行った。400%の伸び変形をした試料では、伸び方向と直交した方向に粒子が配列しているのが見いだされた(図2)。このことは、粒界すべりによる粒子の再配列によって超塑性変形がまかなわれていることを示唆する(東京大学地震研究所[課題番号:1427])。
 かつての断層深部が地表に露出している三重県中央構造線で、震源相当震度において破壊核となった可能性のある場所とそれ以外の場所で、応力履歴にどのような違いがあるかを検討した。いずれの場所でも、北北東-南南西の横ずれ場を経験したあと、150-200℃の環境下で南北圧縮を受け、さらに鉛直圧縮を受けるというように応力場が大きく変化した時期があったことが明らかになった(産業技術総合研究所[課題番号:5010])。

イ.地殻・上部マントルの物性の環境依存性

(アンチゴライトの物性測定)

 沈み込み帯のマントルウェッジと沈み込んだスラブの境界付近の主要構成鉱物は、温度・圧力・化学組成・含水条件から、アンチゴライトであると考えられる。地震学的観測からアンチゴライトの存在を確認するためには、アンチゴライトの弾性波速度を知る必要がある。アンチゴライト岩は多くの場合、結晶方位の選択配向性を持つので、地震波トモグラフィーなどで得られた地震波速度を、室内実験の測定結果と比較するためには、測定でえられた速度と選択配向した結晶方位の関係を知っている必要がある。そこで、静岡大学においてSEM‐EBSD法により、アンチゴライト岩の結晶方位測定をおこない、弾性波速度の異方性を岩石組織と対応づけた(図3)。また、比抵抗探査から、アンチゴライトの存在を確認するためには、アンチゴライト岩の電気伝導度を知る必要がある。このため、現有の高温電気伝導度測定システムに酸素濃度測定器を組み込み、測定条件をより明確に規定できるようにした(東京大学地震研究所、富山大学[課題番号:1428])。

(多結晶体の非弾性特性)

 観測からえられる地震波の減衰パラメタ(Q値)から、温度や流体の存在を推定するためには、多結晶体の非弾性特性をあらかじめ知っておく必要がある。岩石のアナログ物質として有機物多結晶体を用いて、非弾性特性をきわめて広い帯域(0.1mHz‐100Hz)で測定することが可能な実験装置を開発した。使用したアナログ物質の室温(26℃、融点規格化温度0.6)での非弾性特性は、オリビン結晶体の1100℃(融点規格化温度0.6)での非弾性特性とよく似ていた。このアナログ物質を用いた測定により、鉱物粒径やメルトの存在が非弾性特性に与える影響を調べることができる(東京大学地震研究所[課題番号:1428])。

ウ.摩擦・破壊現象の規模依存性

(M2級地震の震源直近観測)

 南アフリカ大深度金鉱山の地下3.3kmにおいて発生したMw1.9の地震を、震源から30mに展開した観測網で観測し、2万個以上の余震の震源を精密に決定した。本震前の震源域での歪変化と本震後におこなった断層貫通掘削から、震源域にはほぼ鉛直方向の最大圧縮が作用していることが推定された。余震のならびと本震のモーメントテンソル解から、この地震の震源断層は最大圧縮方向と30度の角をなしているので、室内実験に比べて数桁大きい、差し渡し100mの断層破壊も、室内実験と同様にモール・クーロンの破壊として表現できることが明らかになった(立命館大学[課題番号:2402])。

(高周波波動生成過程)

 断層面での高周波波動生成のメカニズムを明らかにするために、ロータリ式せん断試験機を用いた高速すべり実験をおこなった。波動を観測するために、固定軸側の試料直下に加速度計とAEセンサーを設置した。実験開始直後のすべり強化のステージでは波動は観測されなかった。ピーク強度に達したあと、すべり弱化の開始とともに波動が観測されるようになる。断層強度の弱化率が大きい、すべり弱化開始直後に波動の強度は最も大きく、弱化率の低下とともに波動の強度も低下した。摩擦溶融の開始とともに高周波波動の強度は著しく低下するが、低周波波動の強度にはあまり変化は見られない。摩擦溶融層が発達すると低周波波動の強度も顕著に低下した(防災科技研[課題番号:3015])。

エ.マグマの分化・発泡・脱ガス過程

(マグマの発泡過程に注目した噴火履歴・多様性・推移の定量的把握と支配要因の特定)

 噴火の長期予測と短期予測の観点から、間欠泉の室内実験を行い、次の結果を得た(図4)。時間予測型モデルに従って噴出が起こり、噴出様式としては、爆発的噴火に対応するJetと非爆発的噴火に対応するFlowがある。加熱率が大きいほどJetが卓越し、その前駆圧力変動はFlowが卓越する場合に比べて単一的である。一つの噴出終了から次の噴出に至るまでのフラスコ内圧力変動の特徴的周波数は、時間とともに単調に小さくなり、1Hz付近に達すると噴出に至る。これらの実験結果は、火山噴火への応用も含め、噴出予測に対して次のような示唆を与える。微動の特徴的周波数の減少から短期予測が可能である。また、噴出量と噴出様式は、前駆期の圧力変動から確率予想できる可能性がある。長期予測に関しては、噴出までの時間は直前の噴出の噴出量から予測可能であるが、噴出量と噴出様式に関しては、その予測可能性はいまだ不明である。今後は、フラスコから供給側への逆流や、温度および圧力不均一を含むより精度の高い測定を行い、噴出様式と噴出量を支配している要因を探ることが課題である(九州大学、名古屋大学[課題番号:2206])。

(浅部火山性流体挙動の理論的・実験的研究)

 発泡した流紋岩マグマの変形実験を行い、マグマの浸透率獲得に対する変形の効果を評価した。変形実験は、和田峠産の黒曜石を975℃で加熱発泡させた後に、その試料を上下からピストンで挟み込み上側のピストンを回転させることで行った。回収試料に対して、SPring‐8のX線CTによる気泡組織の観察・解析、及び独自に開発した測定装置によるガス浸透率の測定、を行った。その結果、歪量の増加に伴って気泡ネットワークが形成され気泡連結度が増加し、ガス浸透率も、歪量のある閾値を超えたところから急に大きく増加することが分かった。これらの結果は、火道内を上昇するマグマの開放系脱ガスが、マグマの変形の増加にともない開始する可能性を示唆する。今後は、系外流体との相互作用を含めた実験的研究に発展させ、噴火の前駆現象に関わる素過程の解明を目指す(東北大学[課題番号:1216])。
 マグマ中での気泡成長と脱ガスを考慮した2相流モデルを定式化し、それを数値的に解くことによって、繰り返し噴火する火道内マグマの上昇膨張過程とそれによって引き起こされる地殻変動を評価した。その結果、地殻変動の振る舞いは、火道径や噴火直後のマグマヘッドの深さに依存するだけでなく、マグマに含まれる水の量や観測点の火口からの距離によって違いがあることがわかった。今後は、測地学的データから火道内マグマの物性や挙動を推定することが課題である(東北大学[課題番号:1216])。

(爆発的噴火におけるマグマの波動の放出素過程に関する研究)

 噴火の爆発性を支配しているマグマの破砕過程について、マグマのレオロジーに注目し、弾性的な破壊と流動的な破壊のいずれにも適応できるものさしを開発した。マグマの変形流動と破砕では、固体力学の脆性破壊が立脚する「歪」が定義できない。そこで、流体を意識しつつ、流動破壊の脆性度、すなわち、破壊過程の変形の弾性度を、全歪エネルギー率に対する弾性的歪エネルギー率の比として、パラメータβを定義した。この量を用いて、Kameda et al. (2008)の破砕実験の結果を再検討した。この実験では、緩和時間>減圧時間で脆性破砕、緩和時間<<減圧時間で流動膨張、その間に遷移的な挙動の見られることが報告されているが、計算で求めたβの値と、破砕・膨張の挙動の遷移がよく対応していることがわかった。今後は、このβを用いて、火山の火道流モデルにおける破砕条件や、rate‐ and state‐variable friction law に基づく地震発生素過程を再検討することが課題である(東京大学地震研究所[課題番号:1429])。

(噴火に伴うマグマ中の揮発性成分変化に関する研究)

 簡便に斑晶に含まれるメルトインクルージョン中の水の濃度を測定する技術開発を行った。噴火の爆発性を最も支配しているマグマ中の水の含有量は、噴出物の斑晶に含まれるメルトインクルージョン中の水の濃度を測定することで、ある程度推定できる。しかし、その測定は、サンプルを測定に供するまでの準備が一般に効率が悪く多数のデータを収集するための技術開発が課題であった。本研究では、顕微FT‐IR装置全体を真空引きするなど分析条件を整えることによってノイズの低減と光源輝度の向上を実現し、従来の研究ではおこなわれなかった斑晶ガラス包有物の反射法分析を実現した(図5)。今後は多くの斑晶ガラス包有物を測定して、マグマだまりから噴火に到るまでの揮発性成分の挙動をさぐる基礎データを集めることが課題である(東京大学地震研究所[課題番号:1430])。

展望と課題

 いくつかの研究課題では実験装置の立ち上げや改良、解析手法の確立、観測準備に多くの時間を費やした。これは、今年度が「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」の初年度であるので、やむをえないと思われる。来年度以降、実験や解析が本格化して、具体的な成果が出始めると期待される。以前の予知研究計画から引き続き実施している研究課題では、実験結果・測定結果の理解が深化した。同時に、これらの課題でも実験・測定条件の幅を広げる準備が進んでいる。

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図1. 三軸圧縮試験時の花崗岩試料に関する差応力と軸および周ひずみ。(a)、P波速度 (b)、初動振幅 (c)の時間変化。左は載荷開始から終了まで、右は降伏応力付近の拡大を示す(立命館大[課題番号:2909]、Yoshimitsu et al., 2009)。

図1. 三軸圧縮試験時の花崗岩試料に関する差応力と軸および周ひずみ。(a)、P波速度 (b)、初動振幅 (c)の時間変化。左は載荷開始から終了まで、右は降伏応力付近の拡大を示す(立命館大[課題番号:2909]、Yoshimitsu et al., 2009)。

図2. 左図:1450度、約10時間かけて引っ張ったフォルルステライト+ペリクレース合成試料。右図:400%引張試料の微細構造。矢印は引っ張り方向。緑がフォルステライト、赤がペリクレース粒子(東京大学地震研究所[課題番号:1427])。

図2. 左図:1450度、約10時間かけて引っ張ったフォルルステライト+ペリクレース合成試料。右図:400%引張試料の微細構造。矢印は引っ張り方向。緑がフォルステライト、赤がペリクレース粒子(東京大学地震研究所[課題番号:1427])。

図3. 八方岩体から採取した蛇紋岩マイロナイト(HKB‐B)。左図:オリビンとアンチゴライトの結晶方位分布。アンチゴライトのc軸(層構造に垂直)がマイロナイトの面構造に垂直に、b軸が線構造(流動方向)に並んでいる。右図:封圧200MPa、室温で測定した弾性波速度。縦波は線構造に平行な方向で速く、面構造に垂直な方向で遅い。横波は面構造に垂直に振動する波が、平行に振動する波よりも遅い(富山大学[課題番号:1428])。

図3. 八方岩体から採取した蛇紋岩マイロナイト(HKB‐B)。左図:オリビンとアンチゴライトの結晶方位分布。アンチゴライトのc軸(層構造に垂直)がマイロナイトの面構造に垂直に、b軸が線構造(流動方向)に並んでいる。右図:封圧200MPa、室温で測定した弾性波速度。縦波は線構造に平行な方向で速く、面構造に垂直な方向で遅い。横波は面構造に垂直に振動する波が、平行に振動する波よりも遅い(富山大学[課題番号:1428])。

図4. (a)噴出の終わりから次の噴出までの間のフラスコ内圧力変動。(b)図(a)の圧力変動のランニングスペクトル。(c)活発期の圧力変動の拡大図。(d)静穏期の圧力変動の拡大図(九州大学、名古屋大学[課題番号:2206])。

図4. (a)噴出の終わりから次の噴出までの間のフラスコ内圧力変動。(b)図(a)の圧力変動のランニングスペクトル。(c)活発期の圧力変動の拡大図。(d)静穏期の圧力変動の拡大図(九州大学、名古屋大学[課題番号:2206])。

図5. かんらん石中のガラス包有物測定で得られたスペクトル。含水量が3.0+‐0.3wt%と求められた。右側は試料と分析領域(赤)の写真(東京大学地震研究所[課題番号:1430])。

図5. かんらん石中のガラス包有物測定で得られたスペクトル。含水量が3.0+‐0.3wt%と求められた。右側は試料と分析領域(赤)の写真(東京大学地震研究所[課題番号:1430])。

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