収束型プレート境界での地殻進化メカニズムの解明

課題番号:4002

(1)実施機関名:

独立行政法人海洋研究開発機構

(2)研究課題(または観測項目)名:

収束型プレート境界での地殻進化メカニズムの解明

(3)最も関連の深い建議の項目:

2(1)イ.上部マントルとマグマの発生場

(4)その他関連する建議の項目:

2(4)エ.マグマの分化・発砲・脱ガス過程

(5)平成20年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要

 伊豆‐小笠原‐マリアナ島弧の構造・マグマ生成過程の学際的解析を行い、大陸地殻形成モデルを提案した。さらに、新たに開発した高精度微小域同位体比分析法を用いて、島弧地殻の主要成分である安山岩マグマについて、マントル由来と地殻由来のマグマを識別し、革新的な成因論を展開した。
 また、反射法や屈折法構造調査により、伊豆・小笠原弧においては島弧地殻全体の構造を深さ20km以上まで明らかにし、火山に対応して大陸的地殻が生成されていることを示した。

(6)本課題の5ヶ年の到達目標:

 地球深部起源マグマの物質科学的解析、地球深部の状態を明らかにするための超高圧下での物性測定・相平衡実験、およびこれらに必要な実験的手法の検討などを行うことにより、地球内部の物質循環に関する地球内部ダイナミクスモデルを構築する。
 また、プレート運動から堆積層内諸現象まで海底下の様々なスケールの表層現象に関して観測、実験、シミュレーションを実施する。

(7)本課題の5ヵ年計画の概要:

 成熟度の異なる沈み込み帯(東北本弧、西南日本弧、伊豆ボニンマリアナ弧・サンギヘ弧における地殻物質・マグマの岩石学的・地球化学的特性を解析し、島弧地殻の進化と大陸地殻の形成過程に関する知見を得る。
 また、伊豆・小笠原弧で得られた地震探査データの処理・解析を進め、島弧地殻成長過程、背弧海盆拡大過程を明らかにする。
 平成21年度においては、既存及び新たに採取する資料を用いて、上記の沈み込み帯における地殻物質・マグマの岩石学的・地球化学的特性を解析し、島弧地殻の進化と大陸地殻の形成過程におけるマグマ活動の役割を評価する。
 また、これまでに得られた構造探査データを統合的に解析し、伊豆・小笠原島弧、背弧システム全体の地下構造を3次元的に明らかにする。

(8)実施機関の参加者氏名または部署等名:

地球内部ダイナミクス領域
地球内部ダイナミクス基盤研究プログラム

他機関との共同研究の有無:
東京工業大学、東京大学、インドネシア地質科学研究所、国立極地研究所、Spring‐8

(9)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:経営企画室企画課
電話:046‐867‐9204
e‐mail:egashirat@jamstec.go.jp
URL:http://www.jamstec.go.jp

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成22年02月 --