宇宙線観測による構造探査技術の高度化

課題番号:1438

(1)実施機関名:

東京大学地震研究所

(2)研究課題(または観測項目)名:

宇宙線観測による構造探査技術の高度化

(3)最も関連の深い建議の項目:

3.(3)ア.地下状態モニタリング技術

(4)その他関連する建議の項目:

3.(3)イ.地震活動や噴火活動の活発な地域における観測技術

(5)平成20年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

「新規研究」

(6)本課題の5ヶ年の到達目標:

 宇宙線など透過力の強い素粒子を用いて火山体のラジオグラフィー(透過像撮影技術の技術開発を行い,火山体や活断層の密度構造の高空間分解能・実時間モニタリングを目指す.特に有珠山,北海道駒ケ岳,浅間山,桜島,薩摩硫黄島等の火山で,開発機器を用いた試験観測を行い,技術の性能確認および問題点の把握を行う.同時にこの新技術によって得られる結果を,独立の手法である絶対重力連続観測によって検証する.

(7)本課題の5ヵ年計画の概要:

 平成21年度は、FPGA(プログラマブルロジックデバイス)を用いたデータ取得システム等を完成させる。より深部の密度構造を明らかにするためのS/N比の向上を目指した試験観測を有珠山、桜島等で実施する。絶対重力観測は桜島で連続観測を実施し、連続観測を続けるためのノウハウを蓄積する。
 平成22年度は、カロリメータ方式による、宇宙線雑音低減の試験観測のためのプロトタイプを製作し運用する。同時に必要となるソフト開発を実施する。同方式を大型化したときに想定される課題を洗い出す。絶対重力観測は桜島で連続観測を継続する。宇宙線による火山体のイメージ変化と、絶対重力変化とを照合し、整合性をチェックする。
 平成23年度は、前年度試作したプロトタイプを大型したモデルを製作する。
 平成24~25年度は、23年度に製作した大型モデル、及び絶対重力計を用いて、活動的な火山の1ないし2を同時観測する。観測イメージの変動から、活動の推移予測を試みる。

(8)実施機関の参加者氏名または部署等名:

東京大学地震研究所 大久保修平・武尾実・田中宏幸
北海道大学大学院理学研究院 大島弘光
京都大学防災研究所 井口正人
産業技術総合研究所 篠原宏志
他機関との共同研究の有無: 有
高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所 田中真伸

(9)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:東京大学地震研究所 地震火山噴火予知研究推進センター
電話:03‐5841‐5712
e‐mail:yotik@eri.u‐tokyo.ac.jp
URL:

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成22年02月 --