SAR衛星の位置情報の高精度化を通じた地盤変動抽出の高度化に関する研究

平成20年度年次報告

課題番号:6032

(1)実施機関名:

 国土地理院

(2)研究課題(または観測項目)名:

 SAR衛星の位置情報の高精度化を通じた地盤変動抽出の高度化に関する研究

(3)最も関連の深い建議の項目:

 3.(4)宇宙技術等の利用の高度化

(4)その他関連する建議の項目:

(5)本課題の平成16年度からの5ヵ年の到達目標と、それに対する平成20年度実施計画の位置付け:

 「だいち」に搭載されているGPSデータから、様々な軌道計算ソフトウェアを用いて異なる推定条件(軌道力学モデル、解析戦略等)による軌道解析を行い、「だいち」SAR干渉解析による地盤変動抽出のために最適化された軌道推定技術を確立する。平成20年度は、「だいち」の軌道解析手法について、SAR干渉解析による推定軌道の評価をあわせ、軌道推定手法の最適化を検討する。

(6)平成20年度実施計画の概要:

 平成19年度に開発した、重力観測衛星GRACEの軌道推定手法を「だいち」に適用し、「だいち」の軌道推定を行う。その際、SAR干渉解析による推定軌道の評価をあわせ、軌道推定手法の最適化を検討する。

(7)平成20年度成果の概要:

 「だいち」の軌道解析の事前調査として実施している重力観測衛星GRACEの軌道決定について、衛星の姿勢データを考慮するよう高度化した。その結果、本手法を「だいち」に適用した場合、より高精度に軌道推定ができる見込みが得られた。また、「だいち」の軌道解析に必要となる「だいち」搭載GPSデータおよび関連データについて、JAXAと協議の上その仕様を決定し、試験データの提供を受けた。

(8)平成20年度の成果に関連の深いもので、平成20年度に公表された主な成果物(論文・報告書等):

(9)本課題の5ヵ年の成果の概要:

 「だいち」に搭載されているGPSデータから、「だいち」SAR干渉解析による地盤変動抽出のため最適化された軌道を推定するための要素技術として、衛星搭載GPSデータを用いた軌道計算の技術を確立するとともに、「だいち」の軌道解析に必要となる「だいち」搭載GPSデータおよび関連データについて、JAXAと協議の上仕様を決定し、試験データの提供を受けた。「だいち」GPSデータの入手が予定よりも遅れたため、5ヶ年の目標として掲げた「だいち」SAR干渉解析による地盤変動抽出のために最適化された軌道推定技術の確立には至っていないが、軌道推定のための要素技術はすでに完成しており、また「だいち」GPSデータおよび関連データの取得が完了したことから、次年度本課題を継続して実施することで、当初目標が達成される見込みが得られた。

(10)実施機関の参加者氏名または部署等名:

 地理地殻活動研究センター 宇宙測地研究室
 他機関との共同研究の有無:有
 JAXA(ジャクサ)

(11)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先:

 部署等名:地理地殻活動研究センター 研究管理課
 電話:029‐864‐5954
 e‐mail:eiss@gsi.go.jp
 URL:http://www.gsi.go.jp

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)