アジア太平洋地域地殻変動監視

平成20年度年次報告

課題番号:6031

(1)実施機関名:

 国土地理院

(2)研究課題(または観測項目)名:

 アジア太平洋地域地殻変動監視

(3)最も関連の深い建議の項目:

 1.(1)ア.日本列島及び周辺域のプレート運動

(4)その他関連する建議の項目:

 2.(2)エ.その他特定の地域

(5)本課題の平成16年度からの5ヵ年の到達目標と、それに対する平成20年度実施計画の位置付け:

 平成18年9月の国連アジア太平洋地図会議(UNRCC‐AP)及びアジア太平洋GIS基盤常置委員会(PCGIAP)の決議に基づき、南太平洋においてGPS連続観測等による地殻変動監視を行う。

(6)平成20年度実施計画の概要:

 国土地理院が観測を実施してきた南太平洋のGPS連続観測点(平成18年度までの課題番号6002)において、継続して観測を実施するとともに、アジア太平洋地殻変動監視システムを用い、データの解析及びWebによる提供を開始すると共に、システムの更なる開発を行う。

(7)平成20年度成果の概要:

 南太平洋のGPS連続観測点(キリバス共和国 クリスマス島、ニュージーランド領クック諸島ラロトンガ島)においてGPS連続観測を継続した。得られた観測データを国土地理院内に設置された地殻監視センターへ集約したのち、アジア太平洋地域地殻変動監視システムにより統合管理した。観測データや解析結果等の成果を関係各国間で共有化するため、このシステムを通じてWebによる提供を試験的に開始した(http://pasia.gsi.go.jp/RINEX_Download/top.HTML).

(8)平成20年度の成果に関連の深いもので、平成20年度に公表された主な成果物(論文・報告書等):

 町田 守人・村上 克明・松坂 茂・和田 弘人・小谷 京湖:”アジア太平洋地域の地殻変動監視事業”,日本測地学会第110回講演会予稿集(2008),p.179‐180
 国土交通省:“アジア太平洋地域の地殻監視”,内閣府 IT戦略本部 重点計画‐2008(2008),p.96  ( http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/080820honbun.pdf )

(9)本課題の5ヵ年の成果の概要:

 アジア太平洋地域における防災・減災に対する測地学的寄与と地域基準座標系の確立を目的として、平成18年度から立ち上げられたアジア太平洋地域地殻変動監視事業を基盤として本課題に対応してきた。先端的宇宙測地技術等による観測体制の強化、プレート運動等による地殻変動の把握、基礎的データや解析結果の関係各国間での共有化を基軸として、次に掲げる取り組みを進めた:

  1. 南太平洋地域の拠点的な島嶼部におけるGPS連続観測の実施
  2. PCGIAPの国際測地観測プロジェクトであるAPRGPの調整・仲介のもとで実施するキャンペーン観測への参加
  3. 国土地理院内に設置された地殻監視センターへの観測データの集約
  4. オーストラリア地球科学機構(Geoscience Australia)に設置されたデータセンターとの観測データの共有
  5. 情報共有の基幹となるアジア太平洋地域地殻変動監視システムの開発
  6. 同システムによる関係各国へのWebを通じた情報提供

(10)実施機関の参加者氏名または部署等名:

  松坂茂、和田 弘人、町田 守人(国土地理院 測地部 宇宙測地課)
  小谷 京湖 (国土地理院 測地観測センター 衛星測地課)
  村上 克明 (国土地理院 中国地方測量部 測量課)
  宗包 浩志、今給黎 哲郎      (国土地理院 地理地殻活動研究センター)
  他機関との共同研究の有無:無

(11)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先:

 部署等名:国土地理院 地理地殻活動研究センター 研究管理課
 電話:029‐864‐5954
 e‐mail:eiss@gsi.go.jp
 URL:http://www.gsi.go.jp

アジア太平洋地域地殻変動監視

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)