課題番号:3015

平成18年度年次報告

(1)実施機関名

独立行政法人防災科学技術研究所

(2)研究課題(または観測項目)名

衛星搭載型合成開口レーダを利用した精密地表面変形把握に関する研究

(3)最も関連の深い建議の項目

なし

(4)その他関連する建議の項目

(5)本課題の平成16年度からの5ヵ年の到達目標と、それに対する平成18年度実施計画の位置付け

 面的詳細な地表面変形を捉えられるSAR干渉は、地震・火山研究における精密地殻変動モデルを構築する上で欠かすことの出来ないツールとなりつつある。これまでにも、災害が発生する規模の地震が発生した場合にはSAR干渉法を適用し、それらに伴う地殻変動を明らかにしてきた。しかしながら、より細密な地震発生機構の解明が必要とされている今日では、より高精度な地殻変動情報が必要とされている。そこで、より高精度に地殻変動を検出することを目標とし、SAR干渉法解析手法の高度化を試みる。また、災害が発生する規模の内陸地震発生時にはSAR干渉法による地殻変動検出を試みる。

(6)平成18年度実施計画の概要

(7)平成18年度成果の概要

 平成18年より本格運用が開始されたALOS/PALSARの初期性能評価を行い,過去のJERS-1のSARよりも格段に高い干渉性が得られることを確認した.さらに,10のマイナス5乗を超える地殻変動ならば,衛星軌道チューニングを行うことなく検出可能であることを示唆する結果が得られた.また,干渉画像スタッキング法の適用において,異なる入射角で得られた干渉画像も併用できることを示し,地殻変動検出精度向上につかながる結果を得た.以上は,地殻変動検出精度向上に関する成果である.地震に伴う地殻変動検出に関しては,日本の内陸でInSARが威力を発揮できるような地震が発生しなかったため,実施していない.

(8)平成18年度の成果に関連の深いもので、平成18年度に公表された主な成果物(論文・報告書等)

(9)実施機関の参加者氏名または部署等名

小澤 拓

他機関との共同研究の有無

(10)問い合わせ先