火山部会 火山噴火予知計画実施状況等レビュー委員会(第1回) 議事録

1.日時

平成18年8月31日(木曜日) 13時30分~15時40分

2.場所

三菱ビル地下1階 M1会議室

3.出席者

委員

 石原
臨時委員
 清水、平林、藤井、鵜川、濱田
専門委員
 大島、中田

文部科学省

 加藤学術調査官、他関係官

4.議事録

(○…委員、△…事務局)

(1)主査代理の指名について

 藤井主査より、主査代理として清水臨時委員が指名された。

(2)第7次火山噴火予知計画の実施状況等に関するレビューについて

 まず始めに事務局より、既に決定されているレビューの実施方針等について説明があった。これに引き続き、レビューの全体構成や執筆方法等について審議を行った。主な意見は下記の通り。

委員
 建議に基づき本計画が実施されているわけであるから、レビューについても建議の柱に沿って実施していくのが適当だと思う。

委員
 地震に関する前回レビューにおいては、実施状況を別紙として取りまとめている。火山については、本文中に「実施状況」という項目を設け記載している。

委員
 現計画の柱のうち「1(2)実験観測の推進」と「2(2)マグマ供給系の構造と時間的変化の把握」については、相互に重なる部分があるので、厳密に書き分けるのは難しい。前回のレビュー時にも、この部分については大変苦労した記憶がある。各委員が分担してレビュー草案を作成する場合には、大項目ごとに当該項目内の記載内容を調整する大項目担当者を設け、その大項目担当者同士で大項目間相互の記載内容の調整をする必要がある。

委員
 現時点ではっきりしたことは言えないが、次期計画を策定し引き続き火山噴火予知計画を推進していくことを考えると、次期計画というのは、国立大学の法人化等といった大きな状況変化もあり、これまでの火山噴火予知計画の大きな転換点になるものと思う。今回のレビューにおいては、そのような状況も考慮に入れつつ実施していく必要がある。

委員
 全くそのとおりである。ただし、現在の状況として建議のあり方を含めた今後の方向性といったものは全く分からないので、とりあえずは前回と同じように総括的な評価の部分で次期計画につなげていけるようなことを記載するという方向性を念頭に、作業を進めていきたい。

委員
 総括的評価の部分でこれからの方向性について触れておく必要があるということは分かったが、もっと前の部分、例えば各項目の課題と展望等においてもこれからの方向性を出していくということもできるのではないか。

委員
 レビューと外部評価の関係はどのようなものか。また、前回のレビューと今次計画の構成の関係というものについても教えて欲しい。

委員
 前々回の話しであるが、外部評価委員のコメントに対応し、レビュー自体の見直しを行った。今回のレビューについては、分科会の下に外部評価委員会を設けるため、レビューと外部評価が並列な関係にあり、このような見直しは行わない。また、前回のレビューと今次計画との関係については、全く別々に作られたわけではなく、第6次計画のレビューを受けて第7次計画が作られた。その結果、ほとんど同じ構成になっている。

委員
 レビューの結果を踏まえて次期計画が作られるというのであれば、今のうちから何らかの方向性を持ってレビューをすべきではないか。

委員
 方向性というのは前もって決めるものではなく、評価をした結果見えてくるものではないか。今後の方向性については、総括的評価の部分である程度出すべきであると思うが、レビュー資料からだけではなく、レビューを策定する作業の中で本委員会と火山部会との対話の中でそれらを見いだして行けば良い。

事務局
 今回のレビューについては、とりあえず今次計画の実施状況等についての評価を行うことが目的であるので、今次計画の柱に沿ってレビューを行うということが一つの方法として考えられる。その結果、次期計画を策定する際に、引き続き今次計画の柱が重要であるということであるならば、次期計画起草委員会においてその柱立てを取り入れるということになるのではないか。

委員
 関係各機関からのヒアリングについてはどうするのか。

委員
 前々回はヒアリングを行ったが、前回についてはヒアリングを行っていない。不明な点があった場合には、事務局を通じて、関係各機関に対し追加資料の提出を求め、調整を行ったと思う。今回についても、特段ヒアリングを行う必要はないのではないか。

委員
 前回のレビュー時の状況についてだが、レビュー起草委員会の会議時間が1日、10時間以上かかったこともあると聞いているが、どうしてそんなに時間がかかったのか。

委員
 関係各機関同士の意見の相違等で議論が長引くことが多かった。

委員
 今回のレビューについては、日程が厳しいことなどを考えると、積極的にメール等を活用し会議前に事前調整を行い、極力効率的に審議を行っていくべきであると思う。

委員
 分担については、前回と同様に、大・小項目に分けて担当者を決め、分担して執筆するということで良いのではないか。

委員
 大項目担当者というのは、具体的にどのような役割を果たせばよいのか。

委員
 必要に応じて、各大項目の前書きを執筆する。また、各小項目担当者が執筆した草案の内容について項目間の調整を行い、評価と課題をまとめる。

委員
 具体的な分担についてだが、
1.前書き 藤井委員
2.1 火山観測研究の強化 清水委員
 (1)火山活動を把握するための観測の強化 濱田委員
 (2)実験観測の推進 鵜川委員
2.2 火山噴火予知高度化のための基礎研究の推進 中田委員
 (1)噴火の発生機構の解明 中田委員
 (2)マグマ供給系の構造と時間的変化の把握 大島委員
 (3)火山活動の長期予測と噴火ポテンシャルの評価 石原委員
 (4)火山観測・解析技術の開発 鵜川委員
 (5)国際共同研究・国際協力の推進 中田委員
2.3 火山噴火予知体制の機能強化 平林委員
 (1)火山噴火予知体制の機能強化 藤井委員
 (2)火山活動に関する情報の向上と普及 濱田委員
 (3)基礎データの蓄積と活用 中田委員
 (4)地震予知観測研究等との連携強化 清水委員
2.4 特定火山
 (1)浅間山 中田委員
 (2)三宅島 濱田委員
 (3)阿蘇山 清水委員
 (4)桜島 石原委員
 (5)その他(第7次計画で活動のあった火山) 濱田委員
2.5 富士山 藤井委員
3.第7次計画に対する総括的評価 藤井委員・清水委員
のように、分担して草案を執筆することにしたいと思うがどうか。

委員
 桜島が、特定火山として含まれている。特定火山は、浅間山、三宅島、阿蘇山だったと思うが、追加するということか。

委員
 昨年度のレビュー調査検討委員会で事前の資料収集として、特定火山の資料をまとめていた時には、桜島の活動は比較的落ち着いていたため、特定火山としてはいなかった。その後、桜島の活動が活発化したので加えるべきであると考える。

委員
 桜島については、石原委員に草案の作成をお願いしたい。

委員
 「1(2)実験観測の推進」についてだが、大学関係の状況についても重要であるので、大項目担当の清水委員にも加わってもらった方が良い。

委員
 先程も話が出たが、「1(2)実験観測の推進」と「2(2)マグマ供給系の構造と時間的変化の把握」については、相互に重なる部分がある。そのため、「2(2)マグマ供給系の構造と時間的変化の把握」についても「1(2)実験観測の推進」の担当である清水委員に担当してもらえば、両項目の書き分けがスムーズに行くのではないか。

委員
 雌阿寒岳については、通常の特定火山にすべきか、その他の特定火山にすべきか。

委員
 その他の特定火山で良いと思う。

委員
 参考資料(1)-3 海外状況調査のイタリアの部分についてだが、防災科学技術研究所の研究者がイタリアの機関に滞在していたので最新の情報を収集してもらった。そのため、今後追加資料として提出する予定である。

委員
 この資料については、レビューのどの部分で活かすのか。

委員
 特に、海外状況に関する特別の項目を設ける必要はないと思う。総括的評価の中で海外の状況にも触れ、次期計画に向けての方向性とすれば良いと思う。

委員
 レビューの参考資料についてだが、基本的には前回レビュー時の参考資料を更新したもので良いのではないか。

委員
 共同利用機関の共同研究リストについては、東京大学地震研究所と京都大学防災研究所に更新を依頼すれば良い。

委員
 他に追加する必要があれば、作業を進める中で意見を出してもらえれば良い。

委員
 JICA(ジャイカ)の火山学研修の資料があったと思うが、それを追加して頂きたい。

事務局
 前回レビューの50ページ「予算額及び機構定員」については、今回のレビューにおいても参考資料として添付する必要はあるか。既に多くの機関が法人化され、予算・定員の区分けをすることが困難になってきており、この部分を参考資料とする必要性は薄れてきていると思う。

委員
 この部分については、ある意味では火山噴火予知計画の過去の歴史が分かる資料なので、そのままにしておけば良いと思う。

委員
 参考資料の45ページの全国の活火山(86火山)となっているが、現在は108火山であるので、この部分は気象庁に更新してもらわなければならない。

委員
 国立大学法人、防災科学技術研究所や気象庁等の観測点が何点あるのかというのは、気象庁では分からないか。活火山総覧の改訂版を作成した際に、取りまとめたように記憶している。

委員
 確かにCD-ROMでまとめている。

委員
 もし分かるとするなら、それを最新の情報に更新すれば良いということになる。

委員
 昨年度にレビュー調査検討委員会において、海外状況調査のための我が国の状況を取りまとめる際に、各機関の観測点数等を更新したと思う。

委員
 そのデータの方が気象庁のデータよりも新しいと思うので、それらを最新の状況に更新すればよい。

委員
 いずれにせよ主査と事務局でもう少し検討してみるが、基本的には前回レビュー時の参考資料を更新するという方向で進めたいと思う。

委員
 各担当委員がレビュー草案を作成するに当たって、ページ数の制限等はあるのか。

事務局
 特に設けていないが、前回のレビューを参考にして同程度のページ数を目安に作成して頂きたい。

委員
 地震部会でのレビューの進捗状況についてはどうなっているか。

事務局
 地震部会では8月2日に開催された観測研究計画推進委員会において、レビューの全体構成及び執筆分担等を決定しており、現在各担当委員が分担に基づき草案を作成している状況である。10月3日の同委員会においてレビュー草案の審議を開始する予定となっている。

 以上の議論を踏まえ、決定した執筆分担に基づき9月中にレビュー草案を執筆し事務局へ送付することになった。また、今後の予定として、10月16日(月曜日)13時~18時と11月20日(月曜日)13時~18時に委員会を開催することとした。

以上

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研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)