2.我が国が保有すべき海洋研究船について

(5)当面整備すべき海洋研究船

 我が国の周辺海域での調査・研究を行い、特に水産、海洋化学等の多様な科学的データを蓄積することは、我が国の海洋管理、各種資源の確保の観点から重要であり、我が国として早急に取り組むべき喫緊の課題である。
海洋機構が運航を行っている海洋研究船のうち、沿岸域及び近海域を主な調査・研究対象とする海洋研究船(「淡青丸」、「なつしま」)の老朽化が顕著となっている。
 以上の状況を踏まえ、我が国のEEZ内での機動的かつ詳細な調査・研究活動を行うことを趣旨とし、沿岸域・近海を主たる航海対象とした海洋研究船の整備を最優先で行うことが必要である。
 この当面整備すべき海洋研究船については、多様化する海洋研究船へのニーズへ対応することが求められる。そのため、十分な連続航行距離や研究区画の確保など基本的性能・設備は確保しつつ、各分野の研究機材等は、コンテナにて整備し、航海の内容に従ってコンテナを交換する方式が適当である。
 要求される基本的性能・設備としては、以下のものが想定される。

 また、船上での研究を効率よく行うためには、以下の事項について整備することが必要である。

 その他、以下の事項についても整備することが必要である。

 なお、海洋研究船の整備を行う期間においては、他の海洋研究船の運用を柔軟に行い、研究者への影響を少なくすることが必要である。

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