資料4 第8期学術分科会における主な検討課題について(例)

○「学術研究の総合的な推進方策について(最終報告)」のフォローアップについて

 第7期で取りまとめた「学術研究の総合的な推進方策について(最終報告)」を踏まえ、

  • 学術研究の現代的要請である「挑戦性、総合性、融合性、国際性」に着目した、思い切った資源配分の見直し
  • 学術政策・大学政策・科学技術政策の連携
  • 若手人材育成・教養形成
  • 社会との連携強化

といった改革のための基本的考え方を踏まえ、(1)デュアルサポートシステムの再生(基盤的経費の意義の最大化、科研費大幅改革等)、(2)若手研究者の育成・活躍促進、(3)女性研究者の活躍促進、(4)研究推進に係る人材の充実・育成、(5)国際的な学術研究ネットワーク活動の促進、(6)共同利用・共同研究体制の改革・強化等、(7)学術情報基盤の充実等、(8)人文学・社会科学の振興、(9)学術界のコミットメント、等の具体的な取組が進むよう定期的にフォローアップを行い、改革の実効性を高めることが必要。

○共同利用・共同研究体制の改革・強化について【研究環境基盤部会】

 大学共同利用機関や全国の大学の共同利用・共同研究拠点等によって構成される、組織の枠を越えた共同利用・共同研究体制に関し、各機関や拠点の特徴に応じ、意義及びミッションを確認し、改革・機能強化を進めていくことが必要であり、

  • IR機能やトップマネジメント、情報発信力等の強化並びに資源の積極的活用に向けた取組
  • 国際的頭脳循環のハブとしての機能強化
  • 優れた研究者人材の人材育成ハブ機能及び人材の多様化促進のための人事制度改革の促進
  • 共同利用・共同研究体制を発展させる多様な観点からの財政支援の実施・財政基盤の多様化
  • 共同利用・共同研究体制における組織的流動性確保や、大学等との連携促進に向けた改革
  • 「学術研究の大型プロジェクト」の戦略的・計画的な推進

等の取組の具体化に向けて、今般の国立大学改革に関する検討状況を踏まえつつ、今後審議を行うことが必要。 

○科学研究費助成事業(科研費)改革について【研究費部会】

 科研費については、「不易」たる特徴を堅持しつつ、

  • 分科細目表の見直しや大括り化、審査方式の再構築、種目の再整理等の基本的構造の見直し
  • 重複制限の見直しや海外在住者の帰国前予約採択の導入等
  • 実力ある若手研究者の国際共同研究や国際ネットワーク形成の推進
  • 科研費の成果を最大化するための「学術研究助成基金」の充実
  • 研究成果の可視化と活用のためのデータベースの構築

などの改革を進めることが必要であり、大学改革や競争的資金改革等を踏まえ、具体的な改革案とその工程等について、今後審議を行うことが必要。

○学術情報のオープン化について【学術情報委員会】

 学術研究のボーダーレス化、グローバル化が進む中、全ての研究の推進を支える学術情報の流通・共有のための基盤整備や優れた研究成果の国内外への受発信・普及は不可欠であり、

  • 全国の学術情報基盤を担う組織が一体となった国内・国際回線の強化
  • 情報資源を仮想空間で共有することによるクラウド基盤の構築
  • 深刻化しているセキュリティ機能の強化
  • 学術情報の活用基盤の高度化
  • 学術情報の流通促進を図る科研費等の取組の強化

等を行う事が必要。
 また、総合政策特別委員会や総合科学技術・イノベーション会議においても議論されているオープンサイエンスに関し、研究成果の元となるデータの公開・共有を含めたオープンアクセス・オープンデータを促進することが必要であることから、具体的な方策等について今後審議を行うことが必要。

○脳科学研究の今後の進め方について【脳科学委員会】

 高齢化、多様化、複雑化が進む現代社会が直面する様々な課題の克服に向けて、脳科学に対する社会からの期待が高まっている。このような状況の中、脳科学委員会での議論等を踏まえ、社会に貢献する脳科学の実現を目指し、社会への応用を明確に見据えた脳科学研究を戦略的に推進するため、平成20年度より「脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)」が実施されている。同プログラムは間もなく7年を経過しようとしており、研究課題の終了とその後の展開を見据えた事後評価を実施しているところ。この状況も踏まえつつ、「社会に貢献する脳科学」を今後も着実に推進する必要があることから、

  • 脳科学研究の現状と課題
  • 戦略的に推進すべき研究課題
  • 脳科学研究の効果的な推進体制及び連携のあり方
  • 脳科学研究の人材育成のあり方
  • 倫理的・法的・社会的課題(ELSI)

等について、第7期に引き続き調査検討を行うとともに、具体的な方策等について審議を行うことが必要。

お問合せ先

研究振興局振興企画課学術企画室

Get ADOBE READER

PDF形式のファイルを御覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要な場合があります。
Adobe Acrobat Readerは開発元のWebページにて、無償でダウンロード可能です。

(研究振興局振興企画課学術企画室)