第12期研究費部会(第3回) 議事録

1.日時

令和5年8月2日(水曜日)10時00分~11時00分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 科研費の改善・充実に向けた当面の取組事項について(案)
  2. その他

4.出席者

委員

白波瀬部会長、鷹野委員、大竹委員、尾辻委員、塩見委員、新福委員、城山委員、中野委員、長谷川委員、華山委員、山本委員、岸本委員、速水委員

文部科学省

田畑学術研究推進課長、松本学術研究推進課企画室長、梅﨑学術研究推進課企画室室長補佐、他関係官

オブザーバー

水本日本学術振興会理事、大野日本学術振興会学術システム研究センター所長、岸本日本学術振興会学術システム研究センター副所長、西田日本学術振興会学術システム研究センター副所長

5.議事録

【白波瀬部会長】 
 おはようございます。時間となりましたので、ただいまより第12期第3回の研究費部会を始めさせていただきたいと思います。
 本日は、科研費の改善・充実に向けた当面の取組事項案等について御説明をいただいた後に、先生方に御議論していただきたいと思います。では、梅﨑補佐から配付資料の確認等をよろしくお願いいたします。
【梅﨑企画室長補佐】
 次に、事務局から配付資料の確認とオンライン会議の注意事項について御説明いたします。
 資料につきましては、事前にお送りしましたファイルを御参照ください。
 また、オンライン会議の注意事項についてですが、音声の安定のために、発言時を除きまして常時ミュート、マイクをオフにしていただきますようよろしくお願いします。また、部会長、委員、オブザーバーを含め、メイン席の方は常時ビデオをオンに、その他の方は常時ビデオをオフにしていただきますようよろしくお願いします。
 また、発言される場合は挙手ボタンを押していただきますようお願いします。その後、部会長が御指名されますので、ミュート解除、マイクをオンにしていただき、その都度お名前を御発言いただくとともに、オンラインにおいて聞き取りやすいよう、はっきりと御発言いただきますようよろしくお願いします。また、資料を参照される際は、資料番号、ページ番号などを分かりやすくお示しいただきますようよろしくお願いします。トラブル発生時は電話にて事務局に御連絡いただきますようよろしくお願いします。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございました。
 では、議題に入ります。資料1に基づきまして、前回に引き続き科研費制度の現状等について、また資料2に基づき、改善・充実に向けた当面の取組事項案について、事務局より説明をお願いいたします。松本室長、よろしくお願いします。
【松本企画室長】 
 それでは資料1から説明させていただきます。資料を御覧ください。
 まず2ページ目です。前回6月20日に開催した研究費部会における主な意見です。少し復習をしたいと思います。
 1番目。こちらは、産休・育休が繰越事由に当たらず困っている人がいるのではないか。育児で研究に遅れが生じることがあって、今後そういう人に向けて、未就学児の養育期間を配慮した制度改善、基金化などが必要ではないかという御意見です。こちらについては短期的な取組ということで、後ほど資料2で当面の取組事項でも触れたいと思っています。「概算要求に向けて」という資料となります。
 それから次に、中長期的な人口変動を踏まえると、女性研究者に加え、外国人研究者という多様性の観点も重要ではないか。また、評価者のダイバーシティーも合わせて重要であるという御意見がございました。こちらは後ほど資料で少し説明をさせていただきますが、評価者のダイバーシティーについては、前回御議論の中で中野委員からも、JSPSのセンターのほうでも相当配慮した選考を行っているという御意見がございました。
 それから、3つ目以降は中長期的な取組の事項かなと思っています。3つ目。分野融合的な研究の場合、審査区分が細かいため、分野外の人が審査委員にならざるを得ない状況も出てくるのではないか。こちらについては、審査部会とかJSPSのほうで引き続き御議論していただくのかなと考えています。
 4つ目。基盤(S)に応募する研究者は日本を代表する人が多いと思われるが、その8割9割が採択されないのは日本の競争力の観点から問題ではないか。それをレスキューする形で基盤(A)の重複応募があると思うが、結果として基盤(A)だけ応募している人の採択率は厳しくなっているのではないかという御意見でした。こちらも資料で後ほど説明させていただければと思います。
 それから、日本の場合は例えば基盤(A)が終わった後に、次また基盤(A)を出すか基盤(B)に変えるのかなど、下手すれば落としてしまって研究が継続できなくなってしまう不安定な面があり、研究者は困っているのではないか。アメリカのNIHのR01のように、複数の課題を申し込むことができ、研究費を長期的に継続できるシステムはどうかという御意見。
 それから、諸外国の研究開発費の政府負担割合等に鑑みると、抜本的に科研費の予算規模を増加すべきではないかということ。それから研究種目の枠組みの再設定が必要ではないかという御意見。
 後半3つについては、基盤研究種目群を含めた科研費の研究種目の枠組みの再検討ということで中長期的な課題かと捉えていまして、引き続き研究費部会でも議論させていただければと思っています。
 次にこちらは科研費の男女別応募資格者数の推移です。前回、研究種目ごとに男女の応募比ですとか採択比の資料をお示ししましたけれども、もともと応募資格者がどれくらいの割合で存在するのかということを示したグラフになります。女性の割合が約25%ということで、年々微増だと思いますが、増加傾向ではあります。割合としては右のほうのちょっと細かいグラフになりますが、23.5%から令和4年度では25.1%くらいになっているという資料です。
 次にこちらは研究課題名が英文である応募件数の推移ということで、科研費の場合、応募資料、交付申請書等で国籍等を記載させていませんので、研究課題名が英文かどうかということで作成したものです。これは研究代表者の名前でやってもほぼ同じような傾向だったので、今回、課題名が英文である応募件数の推移ということで資料として出しています。10年前に比べると約2倍に増加はしています。割合的にはごく一部で、全体の約2.6%程度となっています。特に平成25年度から30年度にかけてはかなり急に増えているのですが、はっきりした原因がまだ分析できていません。想像するに、公募要領の英語版、かつてはかなり英語版を公開するのが遅かったこともあったのですが、大分早期化に努めたことも多少影響しているのかなと思っています。それからこの2,000人余りの研究者の所属機関の内訳を見ると、研発法人であったりOISTであったり、そういったところの方がかなり多い傾向がございます。
 次にこちらは基盤研究(S)と(A)の重複応募の状況です。基盤研究(A)の新規応募のうち大体2割、20%から25%ぐらいが基盤(S)との重複応募になっています。左側のグラフでいうと、例えば令和2年度、一番左ですけれども、基盤研究(A)だけ応募している方が2,012人、それから(S)と重複している方が507名ということで、全体2,519件のうち、重複で応募している方が507ということで20%ぐらい。令和4年度になりますと、基盤研究(A)だけの方が1,426人、重複されている方が494人ということで、全体の25.7%が重複されているということです。
 このグラフを見ていただくと、基盤研究(A)だけ応募されている方だけが結構な数、減ってきていて、(S)と重複の方はあまり減っていない傾向があります。この基盤研究(A)の新規応募の数がかなり減ってきている要因ですけれども、コロナの影響で研究期間を延長していて出せないという人が増えているのか、ほかに要因があるのかというところはJSPSのほうでも今分析していただいていますが、令和5年度の応募動向を見ていきたいなと思っています。
 右側のグラフが採択率の推移です。一番下の緑の部分が基盤研究(A)だけを応募した方の採択率になっています。黒の折れ線グラフが基盤研究(A)の全体の採択率、それから青い折れ線グラフが(S)と(A)の重複で出している方の(A)の採択率に、それぞれなっています。確かに重複者、(S)と重複で出されている方のほうが採択率は高いことになっています。
 次にこちらは最終年度前年度応募の状況ということで、重複応募制限の特例ということで継続的にやれるような仕組みをつくっています。研究の進展を踏まえて、研究計画最終年度の前年度に応募できることになります。採択されれば研究費の切れ目がなく継続が可能になります。少し細かいですけれども、その下からいろいろ条件が多少ありまして、大体4年以上の研究課題のものが対象になっているということです。若手研究の場合は3年の研究課題が対象となっています。それぞれ新しく基盤研究のほうに最終年度の前年度に応募可能となっており、平たく言うと2回チャンスがある形になります。
 次に資料2について、続けて説明させていただきます。「科研費の改善・充実に向けた当面の取組事項について(案)」ということで、令和6年度概算要求に向けて、資料のような方針で臨みたいと思っています。
 少し読み上げます。「経済財政運営と改革の基本方針2023」「統合イノベーション戦略2023」等の政策文書を踏まえまして、以下の事項を中心とした必要な予算の確保・充実に努めるとともに、中長期的な制度改善の議論を進めたいと思っています。
 柱を2つ立てておりまして、「若手・子育て世代の研究者への支援強化」ということで、若手・子育て世代の研究者を含む多様性の高い研究チームがより挑戦的・独創的な研究に取り組める環境を整備するため、研究の進捗に応じた研究費の柔軟な使用により研究の質を抜本的に高める基金化を推進する。
 もう一つ、研究者コミュニティーの持続的発展や男女共同参画の推進等に向け、若手・子育て世代の研究者の研究活動のスタートを支援する「若手研究」、それから「研究活動スタート支援」の応募要件の緩和、それから「研究活動スタート支援」の採択率等の向上による支援の拡充を図る。
 それからもう一つの柱、「国際的な研究活動の推進」ですが、こちらは国際頭脳循環を加速するために、令和3年度補正予算により創設した「国際先導研究」の着実な実施、基金化等による制度改善により、ボトムアップ型の国際共同研究を推進するということで、こちらの方針で概算要求に臨みたいと思っていますので、こちらの御審議をお願いしたいと思っています。
 次の資料、こちらは基金化と補助金の区別の表になっていまして、上半分、緑の部分がまだ基金化されていない種目になっています。令和6年度については、赤で囲っている基盤研究(B)、科研費では一番ボリュームがあるゾーンだと思いますけれども、こちらに加えて、学変の(B)の基金化をまずは検討していきたいと考えています。
 次にこちらは基金化による効果ということで、これまで何度も基金化の効果は説明してきているので、言わずもがなのところもあると思うのですが、こういう形で基金化の効果を整理させていただいて、説明をしているということでございます。
 次にこちらは先ほど少し触れました、「研究活動スタート支援」「若手研究」における応募要件の緩和についての案でございます。若手・子育て世代の研究者がより積極的に研究に復帰・参画できる環境を整備することが急務だろうということで、現在でも産前・産後の休暇、育児休業期間への配慮はしているのですけれども、育休から復帰後に研究と育児の両立を目指す研究者への配慮まではまだ至っていないということで、これまでの産前・産後の休暇、育児休業の期間だけではなく、未就学児の養育期間を新たに配慮期間として追加しつつ、採択研究の向上も図る方向で考えています。
 下半分に書いてあるのが応募要件の変更案でございます。左から、研究活動スタート支援のほうの応募要件、ここの応募要件を「産前産後休暇を取得または未就学児を養育していたため、応募していない者」というように、未就学児の養育を追加したいということ。
 それから右側、若手研究については、赤字で書いているとおり、「博士の学位の取得後に産前産後の休暇を取得または未就学児を養育していた場合は、当該期間を除くと博士の学位取得後8年未満となる者」と改善していってはどうかという案でございます。
 こちらは次年度の公募要領からこのような改善をしていってはどうかということです。この部分は要件の部分だけを抜き出していますので、こちらの要件緩和の趣旨等は、実際に公募要領を出すときにはしっかり趣旨を書き込んでいくことを考えています。今回の要件緩和については若手・子育て世代の支援のためということで検討している施策になりますけれども、実際はそれ以外の理由も未来永劫排除するとか除外するということでもございませんので、まずは今回のこの未就学児の養育期間を新たに配慮期間として追加することからスタートして、それによる応募動向とか、またほかのニーズとかに応じて、今後また追加を検討していければと思っています。
 なお、今週8月4日、金曜日、JSPSのセンターのほうでまた御議論いただけるということですので、そちらでの御議論も踏まえて、次年度の公募要領に反映できればなと思っています。
 次にこちらは国際先導研究の資料になります。来年度に向けても概算要求をしていきたいと考えています。中身については説明を省略させていただきます。
 次のページ以降は参考資料でございます。こちらはNIHにおける研究グラント、R01について、公開されているホームページ等からの資料になります。ただ、最近結構制度改正が行われていて、かなり中身は実は細かく分かれているのですが、公表されている資料が結構丸まった形のデータしか載っていない状況ではあります。ただ、四角の中に書いてありますけれども、平均的な配分額が58万5,300ドル余り、採択率が22%ということで、現在のレートで換算すると1年間で8,000万ぐらいという規模にはなっているということです。
 下の(例)に書いていますNIAIDというところ、国立アレルギー・感染症研究所はNIHの組織の一つですけれども、こちらのR01の平均単年度の単価は37万4,391ドルとなっています。こちらは直接経費のみの額です。さっき申し上げた58万5,300は間接経費も入っている額になっています。これぐらいの金額規模であるということです。
 左側のグラフ、こちらは2種類折れ線がありますけれども、上のほうがCurrent Dollarsと書いていますけれども、実際金額としてはこういう形で58万5,000ドル余りで伸びていっているんですけれども、下のほうがConstant Dollarsということで、物価上昇の影響を差し引くと、1998年当初の大体二十数万ドル辺りの額ぐらい、体感としてはこれぐらいの感じだというグラフでございます。
 それから右側が全体の応募数と採択数と採択率を示したグラフになっています。ただ、下の注に書いているとおり、結構、種目群というか、中身を細かく見ると9タイプぐらいに分かれていて、純粋に新規だけではなくて、延長とかリニューアルとか、そういったものも含まれているような数字になっているようです。もうちょっと細かい分析が必要なのかもしれないと思っています。
 14ページ以降は以前出している過去10年間の実績推移ということで、説明は省略させていただきます。
 一番最後、令和6年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針が出ていますので、参考に載せています。大きな枠組みは例年と変わらず、裁量的経費のところは10%減らすけれども、その削減の3倍は要求できますよという大きな枠組みは変わっていませんが、下のほうに「こども・子育て支援加速化プラン」の内容等については予算編成過程において検討とか、そういったところが新しく加わっている部分だと思いますので、一応紹介させていただきます。
 資料の説明は以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございました。前回御意見があった各種データ、あるいはデータ請求、あるいは概算要求に向けた当面の取組事項案、こういう方向性でということでの御説明をいただきました。
 では、先生方からデータに関する御質問・御意見、または当面の取組事項案について御意見がありましたら、どうかよろしくお願いいたします。大体20分程度で時間を取ってお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。新福委員から手が挙がりましたので、よろしくお願いいたします。
【新福委員】 
 御説明ありがとうございました。また、前回御意見差し上げたとおりに産休・育休及び未就学児の育児に関しましても御考慮いただきまして、誠にありがとうございます。こうした配慮がされますと、もちろん女性研究者のみならず、育児に積極的に参加したいと考える男性研究者、また最近では不妊治療も進んでいますし、また養子を迎える研究者もまだマイノリティーではありますがいらっしゃいます。そうした方々がなかなか養子の制度ですと育休・産休が取りにくいような現状もありまして、産休・育休だけにとどまらずに未就学児の養育期間を設けていただいたことは、家族の多様性を認めていくという国の方向性に合致しているのではないかと思います。また、外国人の研究者を日本に多く迎えていくに当たっても、多様な家族の在り方が今後ますます増えていくと思いますので、このような制度は日本がそうした姿勢を見せていくのにとてもふさわしいのではないかと思いました。
 意見になります。以上です。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございました。では意見ということで承ります。
 では次、中野先生、お願いいたします。
【中野委員】 
 どうも御説明ありがとうございました。これからどんどん進めていくことに対して非常に期待しております。
 既に御説明のあったライフイベント等に対する対応とかそういうこと以外にも、特に基盤(B)ですね、基盤(B)を基金化することによって、近年非常に基盤(C)に人気が集まってしまって、応募数も多くなって、充足率も下がることが起こっていたんですが。幾分、基盤(B)に流れることによってそれが緩和されるんじゃないかという期待もあります。
 一方で、基盤(B)の応募数それから充足率を見てみますと、ほぼ一定で、充足率も7割程度ということですので、これは増えますと充足率は下がってしまいます。今回の基金化に合わせて予算増、基金化するに当たってただ基金化するのではなくて、予算増ということも今回要求されるのでしょうか。
 以上、質問になります。
【白波瀬部会長】 
 では、事務局からお願いいたします。
【松本企画室長】 
 新福先生、中野先生、ありがとうございました。
 まず、新福先生に対してちょっと追加のコメントですけれども。実は今回の未就学児の養育期間を配慮期間として追加するのもそうですけれども、これとは別に、結構何人かの研究者の方から育休中の研究費の執行についての御意見もいただいています。科研費では既に育休中の研究費執行についても対応できるようにFAQ等で周知はしていますが、大学によっては認められない等というところもあって、そういう御意見をいろいろいただいていますので、このような若手・子育て世代の研究者に向けたいろいろな施策の周知方法については検討しているところです。まとめてどこかのタイミングで全研究機関に周知する必要があると思っています。
 それから中野先生の御質問ですけれども、当然、科研費全体としては増額で要求はしていきますが、一つ、先ほどの補助金と基金の区別をしている資料、8ページを見ていただくと、非常にテクニカルな話ですけれども、お金の種類が分かれていると、実は応募動向とかで基盤(C)と(B)とかで応募がすごく多い研究種目の方に流用するみたいなことが、お金の種類が違うとできないので、(B)が基金化することで、(C)と(B)の応募動向を見ながら、実際に配分計画とかが立てられていくようにもできるので、最終的には全部基金化するのが目標ですけれども、少しでもそういう対象種目を増やしていきたいということでございます。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。今の質問で追加です。充足率と全体の予算との話、そして基金化の話はそれぞれ制度的にも別なような気がします。充足率についてはやはり上げていく方向というのが、全体の方向性としてあったのではないかと思いますが、基金化の議論とは少し区別するのがよいのではないでしょうか。基金化については今期の目標としては優先順位が高く、この基金化は今期においては実現したいと個人的にも思います。その辺りの説明の仕方というか、位置づけのすみ分けはどうでしょうか。再確認です。
【松本企画室長】 
 まずは基金化だと思っています。それから充足率の問題は採択率の問題とも関係しますので、こちらの研究費部会でいろいろ御議論いただいて、中長期的な検討課題としている研究種目の区分とか、そこにも大きく関係してくるので、そちらのほうで引き続き議論させていただきたいと思っています。
【白波瀬部会長】 
 分かりました。ありがとうございます。
 では次、大竹先生、よろしくお願いいたします。
【大竹委員】 
 大竹でございます。御説明いただきましてありがとうございました。
 先ほどの育休中の研究実施について非常に重要かなと思います。これはやはりダイバーシティーに関することかなと思っている中で、私自身、今日の説明を伺っていて、やはり研究自身のダイバーシティーの重要性を再認識したところでございます。その文脈で2点申し上げたいと思います。
 1つ目は、2ページ目で取り上げていただいた科研費全体の充実です。これは前回1.6倍にしてくださいというようなお話を申し上げたところではあるのですけれども、やはりこれは非常に重要なのかなと思っております。今、日本自身が選択と集中のほうにかなり予算を振り向けている中で、選択と集中するための学術の種を生むところを大切にする時代になってきているのではないかと思っています。そのためにはやはり科研費のように裾野を広げて未知の課題を発見していくような、発見と実験と申し上げていいのかもしれませんけれども、そちらがいかに重要なのかということについて我々としては言及していったほうがいいのかなと思います。
 その結果として科研費が増えるのは一つプラスなことかもしれませんけれども、科研費でなくて基盤的な研究費が増えることでも十分対処することはできるのかなと思いますので、科学技術全体として、そちらの発見の方向を大切にしていただけるといいのかなというのが今日の感想の第一です。感想で恐縮です。
 もう一点、研究のダイバーシティーの文脈で申し上げたいのが国際先導研究のところで、これについてはぜひ、11ページだと思いますけれども、推進していただきたいなと思います。この中で今日非常によかったなと思うのは、ボトムアップという言葉が入ってきたのが非常に重要な点だと思っております。
 国際先導研究はトップレベルであることが既に顕在化しているような研究者あるいは学術領域について国際的な協調を図ることだと思うのですけれども、やはりここもunknownなところですね、既にトップレベルですよというのではなくて、次のトップレベルをつくるような若手の取組をボトムアップで支援するような国際的な協調の研究ができるといいのではないかなと思います。もしかしたらDC1とかDC2とか、その辺りの人たちに海外に行くことを支援することによってそういうことに近づくのかなというところもありますので、今後その辺り、これは直近ではないかもしれませんけれども、御検討いただけるとありがたいなと思っています。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございました。大変重要な点、2点あったと思います。事務局から何かありますか。
【松本企画室長】 
 いえ、もう先生のおっしゃっていただいたことは、我々、随分前からそういう認識で頑張っているところですけれども、引き続き努力したいと思います。予算増に向けては努力したいと思います。
【白波瀬部会長】 
 でも、本当にここは諦めることができないというか、絶対どこかには明記してもらわなきゃいけません。選択と集中についてある意味で間違った方向で行き過ぎた部分もあるかのようにも思いますし、全体像については当然の需要です。ただ、今、大竹先生もおっしゃったように、やっぱりそのあたりの弊害はもうそろそろ自覚していただいて、人への投資が現政権についてもかなり重要だということを一応現時点では言われていますので、この潮目にうまく乗っけるような感じで文章化していただくのがよいのではないかと。事務局さんともやり取りして、先生方にも御意見をいただいて、ぜひ入れていきたいと思います。
 あと、今、国際先導のところでボトムアップということがありましたけれども、DC1、2より上の世代というか、考えたら本当に中堅まで入りますけれどもその辺りももう少し考慮できればと思います。これを研究費部会でやるかといったらちょっと分からないですけれど。でも重要な点なのでよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 では次、城山先生が私のほうで見えているのですけれども、よろしくお願いいたします。
【城山委員】 
 ありがとうございます。
 ちょっと細かな点の確認ですが。基金化を徐々に一歩一歩進めていくことは極めて重要な話で、今回、(B)等をはじめとしてそこに広げていくのはすごく重要なステップだと思います。
 そこでの理屈の立て方ですけれども、7ページの資料では「若手・子育て世代の研究者を含む多様性の高い研究チームが」という書き方をしていて、ここでも若手・子育て世代を含む多様性の高いチームを促進することが書かれています。これは一般論で言ってしまうと、これは必ずしもその(B)とかだけに限られるわけではなくて、あらゆるチームについて言える話になるのだと思います。
 他方、(B)からやることの意味は、多分、裾野を広げるということなのだと思います。やっぱり上のほうの費目に比べて当然数も多いので、より多くの人が関わり得る。そういう意味で言うと、若手・子育て世代の多様性を含むチームがより多くつくられることが、まずは(B)をターゲットにすることの意味かなと思うので。何かそういうニュアンスのことを、文章なのか説明なのか分かりませんが、若干付加していただけるといいのではないかなと思いました。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございます。事務局、よろしいでしょうか。
【松本企画室長】 
 城山先生のおっしゃるとおりで、基盤(B)だと代表者だと1万人ぐらいいらっしゃって、分担者も含めると4万人近くの研究者に裨益すると思っていますので、その辺りをうまく説明していくようにしたいと思っています。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。私の中で次は尾辻先生になっていたと思いますけれども、塩見先生のほうが先と。尾辻先生、まずよろしくお願いいたします。
【尾辻委員】 
 塩見先生のほうが先かも。
【白波瀬部会長】 
 失礼しました。塩見先生、よろしくお願いします。
【塩見委員】 
 すいません。英語での申請書が増えているというデータがありましたが、以前、学振でうわさになったのは、英語で申請書を書くと通りにくいということがあって、それで採択率を知りたいのですけれども、これ。これから多分ますます英語での申請書が増えると思うのですけれども。何となくある種のバイアスみたいなものがあるのではないかということを言われた時期があって、それがどうなったのかなと思います。実際、2,000以上申請書が出されて、どれぐらいの割合で採択されているのかなと。つまりほとんどが外国の方だと思いますけれども、そういう人たちの採択率が出てくるとありがたいと思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。事務局、その点よろしくお願いいたします。可能でしょうか。
【松本企画室長】 
 10年ぐらい前にそういう声があって、一部調べた気がします。ちょっと記憶がおぼろげですが、顕著な差がなかったと思います。最近どうなっているかは改めて調べたいと思います。
【白波瀬部会長】 
 アップデートをよろしくお願いいたします。
 では次、尾辻先生、お願いいたします。
【尾辻委員】
  尾辻です。ありがとうございます。
 科研費の状況等の御説明、ありがとうございました。基盤(B)が基金化されると。基金化が広がる方向は大変結構だと思います。
 今回の全体的な資料の方向性としては、やはりボトムアップという言葉に象徴されるのかもしれませんが、若手支援の拡大と国際化の一層の推進という色合いが非常に強いですけれども、今日の資料の2ページで、真ん中の4つ目の丸で、基盤(S)に応募する研究者は日本を代表する人が多いのですが、採択率は極めて低いのは問題ではないかと思います。私が申し上げたいのは、特に特別推進研究と基盤研究(S)という科研費の中核の一番大型種目の採択率がずっと低いままになっていることです。特別推進だと今たしか11%台で、基盤(S)だと12%台だと思います。
 ちょうど今回13ページでNIHの研究グラントが比較として提示されているので非常に分かりやすいですけれども、R01が58万ドル単年度、採択率22%とあるのですね。これは今の為替レートで言うと、多分特別推進研究が単年度当たり今ちょうど1億円ですから、ほぼこの額に相当して、採択率が倍の水準であると。特推に比べてですよ。それからNIAIDのほうは37万ドルですから、ちょうど基盤研究(S)クラスになると思います。採択率は恐らく同じ程度だろうと予測すると、特別推進研究クラスも基盤研究(S)クラスも米国の代表的な制度に比べると採択率が半分にとどまっている。で、これら大型種目の採択率が上がらないこと。これはトップを伸ばすところが科研費制度の中では弱いまま今に至っている。このところはやはり大きな問題として、もっと重点化する予算配分も必要があるのだろうと思います。
 大きなハードルになっているのが、やはり基盤研究(C)の応募件数がずっと伸び続けて10万件になったことです。その結果、充足率は下がるわ、デュアルサポートの劣化で基盤的経費の肩代わりはするわというところで、科研費制度の競争的研究費制度としての本質的な部分が揺らいでいるところです。
 ですから私としてはやはり大型種目、トップを伸ばす部分を科研費制度として今まで以上にケアしていく必要があるし、予算を投じる必要があるのだと。そこのところを忘れていただきたくはないなということを申し上げて終わりにしたいと思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございます。事務局からいかがでしょう。すごく重要なところだと思います。
【松本企画室長】 
 ずっと問題だと思っていますし、気持ちとしては尾辻先生と全く同感でございます。今回ちょっと短期的というよりも、少し中長期的に考えていく問題かなと思っています。そこは応募の研究種目の区分も併せて検討していければなと思っています。
 最近、特別推進研究も基盤研究(S)も、応募件数がかなり減少傾向というところも非常に気にはなっているところです。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。いろいろあるようですが、少し分析をしていただくというか、分野別にも区分の1のところに1件しかなかったということもあるので、全体として応募件数は少ないと思いますけれども。ただ、短期的な実行性を優先しているからという申請だけでは、説得力に欠けるかもしれません。この大型科研についても決して無視はできないので、やっぱり入れていただきたい。よろしくお願いいたします。大変ありがとうございました。
 では次、岸本先生、お願いいたします。
【岸本委員】 
 岸本でございます。
 ちょっと話を戻してしまって恐縮ですけれども、10ページ目のことで念のため教えていただきたい箇所がございます。応募要件の緩和案についてですけれども、これは女性研究者だけでなく、男性研究者も対象にされているという理解でよろしいでしょうか。
【松本企画室長】 
 はい。その通りです。
【岸本委員】 
 ありがとうございます。それならば非常に安心しました。企業でも、最近では女性の研究者は物すごく活躍されていて、育休後に復帰されてばりばり働いておられる方も非常に多くなってきています。
 一方、男性からすると、奥様の仕事を支援してあげたいということで、積極的に育休を取ったりとか家事を引き受けたりということで、そういうこともあるので、こういうことが男性にも波及していって、相互的に高まり合うというか、そういうことになっていくと非常にいいなと思いました。また、いろんなパターンが増えてくると思うので、柔軟にこの項目を見直していかれるのがいいのではないかと思ったので、コメントさせていただきました。ありがとうございます。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。男女ともに、ジェンダーに関わりなくということでよろしくお願いいたします。
 では次、華山先生、お願いします。
【華山委員】 
 どうもありがとうございます。私からは「選択と集中」についての意見ですけれど、日本の研究費を考える上で、この科研費以外にもJSTとかAMEDとかNEDOとかの大型の予算が、CRESTとか、そういった形でいろいろな事業が進んでいると思います。
 ですので、先ほどNIHのR01の話もございましたが、アメリカの場合は非常にシンプルでして、生命系はNIH系のグラント、理工系はNSFのグラントといった形で、窓口が一本になっているといった違いがあります。大型の予算は、我々の感覚では基本的にはJSTとかAMEDからいただく形になっておりまして、科研費からもまた大型の予算をつくってしまいますと、偉い先生が全て取ってしまう。特推も取りながらCRESTも取りながら他も取るという先生がかなりいるのが研究費の偏在を引き起こし、私は問題なのではないかなと思っております。
 ですので、今後、科研費を考える上では、先ほどの尾辻先生とは話が反対になってしまうのですけれども、むしろ科研費は裾野を広げる方向で、ボトムアップのほうに集中させて、「選択と集中」をなるべく回避する。そういう方向のほうがより多くの方々がいろんな機会を得て効果的な研究も出てくるのではないかなと感じております。
 その上で、科研費の種目においてもやはり「選択と集中」を加速する種目がありまして、それは学術変革です。学術変革は、私、学術調査官をやっていた関係で新学術領域を担当したこともあったのですけれども、あまり具体的な内容は言いませんが、いろんな意味で問題のあるシステムだと思っております。「選択と集中」を特に特定の人たちに加速させるシステムでありますので、そこを含めてこの種目の見直しをぜひ取り組んでいただければと思っております。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございました。恐らく分野の違いもきっとあるのですけれども、大変重要な指摘だと思います。何か事務局ありますか。いいですか。
【松本企画室長】 
 華山先生の御指摘のような意見があることも承知はしていますけれども、特に分野の違いも大きいのかなということと、一応制度としては、トップダウンではないボトムアップの競争的資金としてもある一定の大型の研究種目が必要ということでこれまでやってはきています。これも数年前、5年以上前ですかね、一応そのような議論もあって、かなり大型を当時取っておられる先生方にもヒアリングをしたのですが、やはり、取られている方は必要だと言っていただくのですが、制度の目的の違いも考慮しながら考えていかなければいけない点かなと思っています。あと、研究分野の違いとかで御意見にかなり乖離があるというか、違いがあるのかなとは認識しています。
 以上です。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。時間がだんだん押してきたところですが、次に山本委員、どうかよろしくお願いいたします。
【山本委員】 
 今のことですけれども、やはり額の問題ではないです。やはり、ボトムアップで大型の研究は絶対あると思います。それは例えば分野によると言いましたけれども、特に物理学だとか天文学だとか、それ以外の方法ではもう全然できないような分野があることは事実です。
 だから、やはり額の問題で整理するのではなくて、ボトムアップなのか、ある程度の政策誘導なのかというところで分けていかなければいけないということだと私は理解しています。だから、そういう意味で先ほど松本さんから御説明のあったとおりだと私は思ってサポートします。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございます。では速水先生、どうかよろしくお願いいたします。
【速水委員】 
 ありがとうございます。先ほどの外国人の率のことで、採択率についての御質問で、私は採択率とともに、もともとどれぐらいのプールの中でということがどうしても気になってしまいます。たしか前回の御説明でその数は分からない、数えられないというお話で、それもそうだなと思いますがこの2.6%増という数字を高くなっていると解釈するのか、まだこれだけだと解釈するのか。どう見てもこれは科研費だけのお話ではないと思います。これから国際化をどう考えていくかということとすごく関わってくると思います。
 といいますのは、先ほど特定の法人ですごく多かったという御説明がありましたが、私の身の回りでも何人か取っている外国人がいて、やはり取ったのはいいけれども、そこから先が大変ということもありまして。ですので、申請時のハードルを下げてくださっても、各大学での対応で物すごく大変だと。そこを丸ごとひっくるめてこれから上げていこうと考えるのか、それか国際化は基本的には日本人が外に行って頑張ることで、外から入れることはそこそこでと考えるのかというところの分かれ目かなと思って、この2.6%という数字を拝見していました。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。事務局からどうでしょうか。
【松本企画室長】 
 潜在的にどれくらいいらっしゃるのかということについては、もう少し、ざっくりでもいいので調べられれば調べたいと思っています。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございます。恐らく外国籍の研究者そのものがかなり少ないので、母集団のところで、インフラ整備については、私はあまり選択肢がないというか、マストだとは感じてはおります。御検討をよろしくお願いいたします。
 では鷹野先生、どうかよろしくお願いいたします。
【鷹野委員】 
 ありがとうございます。前回私がお尋ねしました申請資格のある女性研究者の比率の経年変化をお示しくださいましてありがとうございました。微増であることを理解いたしました。また、現状25%ということですけれども、5年間で1.6%の増ということで、もう少し増えていることを個人的には期待しておりましたけれども、こういった状況だということが分かりました。
 また、採択率の動向なども分析を引き続きしていくと思うのですけれども、そういった動向を見ていくときに、申請資格のある研究者の比率、女性研究者の比率というような基礎的なところも併せて見ていくと理解が深まるのではないかと思いました。引き続きよろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございます。一応御意見ということですけれども、事務局からありますか。いいですか。
【松本企画室長】 
 はい、特にないです。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございました。尾辻先生、手が挙がっているのですがこれは2回目のご発言ということでしょうか。
【尾辻委員】 
 ありがとうございます。すいませんがその通りです。
【白波瀬部会長】 
 どうぞ。もちろんよろしくお願いします。
【尾辻委員】 
 ぜひちょっと一言だけ言わせていただこうと。先ほど華山委員から、科研費は小型のボトムアップに絞ったほうがいいのではないかという御発言がありましたが、山本委員がアシストしてくださったように、ここは絶対に譲れないところがございます。行政改革の立場で、例えば内閣府CSTIが推し進めようとしておられる整理の方向性に華山先生のお考えは近いと感じます。それは戦略目標を定めて、国が政策主導で特定領域を大型研究予算で支援する方向、これは必ず必要です。
 でも、山本委員がお話しされたように、科研費が全ての学術分野をカバーできていること、そしてその分野によらず大型の予算を投じなければ次の大きな発展が望めない課題はたくさんあります。ですので、我が国として科学技術を、他国に今、順位を落としてしまっている状況をいかに他国よりも先に伸ばしていくかというところは、この学術に対する国の投資がどれだけ重要性を国民全部に含めて共有できるかといったところは非常に強くて。そういう立場からいたしますと、科研費では絶対に譲ってはいけない。一度なくしてしまうともう二度と戻りませんので、戻るのにはすごく時間がかかりますから、ここはやっぱり学術に携わる者としては堅持していかなければいけないところだろうというのが私の考えでございます。
 恐らく松本室長様も同じ立場で御答弁されたものかと思います。そのところは申し上げさせていただきたくて、一言申し上げました。よろしくお願いします。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございます。華山先生、手が挙がっていますけれども、どうですか。
【華山委員】 
 私が申しましたのは小型というわけではございません。R01の話はずっと毎回言っているのですけれども、今回ここまで額が大きいとは思わなかったのですが、基本的にアメリカの場合、R01は独立している研究者用、あと独立していない研究者にはK01と2種類しか、大きく分けてないのですね。それで複数取ることができるのがアメリカの制度の非常に良いところです。
 私が申し上げたいのは、例えば基盤(A)と基盤(C)ぐらいに2つに絞って、基盤(A)を例えば複数取ることができる、2つとか3つとかという形で取っていくことができるシステムでボトムアップしていけば、多くの方々が研究費を取ることができるのではないかなということを考えている次第です。
 すいません、以上です。
【白波瀬部会長】 
 いえ、ありがとうございます。いろんな立場といろんなステージの先生方からの御意見はいつも歓迎いたしますので、このような実質的な議論の交換について、私は大変重要だと思います。ありがとうございます。私としては危機感があるので、今、尾辻先生とかに近い議論もありますし、華山先生とかほかの先生も含めまして、より積極的に御意見は今後も引き続きいただいて、検討を進めたいと思います。大変ありがとうございます。
 ではいかがでしょうか。もう一言、私としては言っておく、今日は、ということがありましたら。よろしいですか。
 時間が1時間ということでかなり限られましたけれども、内容は非常に濃かったと思います。大変ありがとうございます。本日いただきました御意見を踏まえまして、事務局におきましては概算要求に向けて取り組んでいただきたいと思いますし、制度の改善・充実方策についても引き続き検討を進めたいと思います。概算要求そのものにつきましても、もちろん事務局に汗をかいていただかなければいけないですけれども、我々としても一言も二言も言いたいところがありますので、適宜途中経過も情報共有していただいたりすると、役に立つことがあるかもしれませんので、どうかよろしくお願いいたします。
 最後に事務局から連絡事項をお願いいたします。
【梅﨑企画室長補佐】 
 事務連絡をさせていただきます。本日の議事録につきましては、各委員に御確認いただきました上で公開させていただきます。次回の研究費部会につきましては後日日程調整をさせていただきますので、よろしくお願いします。
【白波瀬部会長】 
 ありがとうございました。課長、最後に一言いかがですか。
【田畑学術研究推進課長】 
 本日は本当に貴重な意見をありがとうございました。いよいよ来年度の予算がスタートします。科研費の要求内容につきましては、本日説明させていただいたとおり、資料の7ページにあります若手・子育て世代の研究者への支援、また国際的な研究活動の推進を中心に要求したいと考えております。特に基金化につきましては多方面の方から大きな期待を寄せられておりますので、ここについてぜひ頑張りたいと思っております。具体的な内容につきましては8月末に財務省へ提出しますけれども、それまでに組み立てていきたいと考えております。また、予算が出来上がる今年12月末までの間、いろんなことが起きると思いますので、先生方におきましては引き続き御支援をいただきたいと考えております。
 また、本日、基盤経費の在り方など核心的な部分について貴重な御意見をいただきました。この件につきましては第11期研究費部会からも引き継がれておりますので、基盤経費の在り方、種目の在り方についてしっかり御議論していただき、またこの次の概算要求等に向けて頑張りたいと考えております。
 以上です。ありがとうございました。
【白波瀬部会長】 
 大変ありがとうございました。5分過ぎてしまいましたが本日の会議はこれで終了させていただきたいと思います。先生方、どうも本日は大変ありがとうございました。以上で終了いたします。失礼いたします。
 
―― 了 ――

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