参考資料4 第8回研究費部会(平成26年4月21日)における提言の概要

第8回研究費部会(平成26年4月21日)における提言の概要

 

千葉大学 村田武士准教授

 北海道大学 藤田恭之教授

 東京大学 塩見美喜子教授 

若手研究者支援 

○博士課程の進学率を増やすために、特別研究員のような支援を拡充することが重要。
○キャリア形成の観点からも若手研究者が自分のアイデアで研究に専念できるような支援が非常に重要(給料として使える研究費の枠組みなど)。
○独立の際のスタートアップ費用の支援などの研究環境整備に関する支援は若手を独立させるために重要(高額機器の共通化など)。

 
○アカデミックキャリアの流動性の向上が若手研究者の活性化にとって不可欠。
○自由な発想をもつ成長期の若手研究者のやる気を削がない工夫が必要。
○大型の研究機器を共通機器とするなど、研究機器を充実させることにより、若手を含めた研究環境を改善することが必要。

 

○ラボのスタートアップ、セットアップ費用の支援が必要。これは、研究者の流動化にもつながる。(若手の独立のときだけでなく、キャリアアップの際にも生じる問題。)

国際化支援 

○給料として使える研究費の枠組みにより、海外の研究機関でのポスト取得が容易になる。
○海外から戻る研究者のポストが必要。

○博士課程の大学院生やポスドクが海外で研究生活ができるよう、海外特別研究員の増員、奨学金支給などの制度を整備する必要。
○海外での研究経験が有利になるよう、科研費の審査で配慮。
○受入機関へ受入金を支給するなど、受入機関へのサポートも必要。
○海外からも科研費に応募可能とする、海外科研費の新設など、海外で独立した研究者、独立を目指す研究者へのサポートが必要。
○海外から帰国する研究者の受入れ機関の斡旋などポジション獲得の支援。
○海外で実績を上げた研究者を帰国させる際のセットアップ費用の支援などスタートアップ大型支援が重要。

 

女性研究者支援 

 

 

○女性研究者が研究を継続しつつ、安定した家庭が持てるよう、研究者の夫と同じ機関で雇用するなどの仕組みがあってもよい(ダブル・アポイントメント)。
○女性に特化したポジション枠を見直す必要があるのではないか。

 その他の制度改善

○基盤研究S、Aの不採択者の基盤A、B、Cとしての採択や重複申請可能とし、チャレンジやキャリアアップしやすい環境整備。
○異分野が融合し、共同研究が生まれ、イノベーションに繋がるよう、特定領域研究、新学術領域研究のようなグループ研究の制度が有効。
○特別推進研究費のようなトップダウン的に進める研究費も重要。

○大型の研究費の申請を英語にする、海外の研究者を審査員にするなどにより、日本国内の研究の国際化を進める。

○研究費の継続を担保するため、前年度の秋での交付決定が望ましい。
○基盤Aに応募し、不採択になった際の基盤B、Cでの再審査などにより、研究継続性の確保やより質の高い課題採択につながる。
○研究費の適正規模の検討。
○運営費交付金の在り方の検討。
○業績がある研究者による大型研究費の「指定席化」を防ぐ工夫が必要。

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研究振興局学術研究助成課企画室企画係