資料2 前回会合(懇談会)後に寄せられた委員意見

前回会合(懇談会)後に寄せられた御意見

基金化について

  • 「基盤研究(B)」を新たに続けて基金化するために、今年度予算から数十億円程度の増で済むのであれば、採択率向上や配分額拡充よりもまず基金化の範囲の拡大を優先した方が、研究者の混乱も少なくなるし、年度末に使用できることなどのメリットも大きい
  • 基金化は、長く望まれた懸案を解決するものであり、関係者の評価も高く、良いスタートを切ったと言えると思われる。ただ、実務的には、特に若手研究者の多くは任期付きであるので、現職から離れる場合の、継続または精算のルールを明確にしておく必要がある。特に前倒しで研究費を得た場合などへの対応が必要かと思われる。また、研究費の申請にあたって各機関において倫理審査が行われているが、所属機関が変更になった場合の対応も必要であろう。

採択率・配分額について

  • 「若手(B)」→「基盤(C)」、「若手(A)」→「基盤(B)」の移行を円滑に促進するためには、「基盤(C)」や「基盤(B)」の魅力を上げる必要がある。特に「若手(A)」は、「基盤(B)」よりも配分額がかなり大きいので、「基盤(B)」の条件を「若手(A)」と同程度にすべきである。
  • 採択率を何処まで上げる必要があるか。運営費交付金などが減少している現状から考えれば、ある程度上げる必要はあるとは思う。しかし例えば新規採択率を4割にすると、新規採択分・継続分を合わせると、7割位が支援されていることになるかもしれない。どの辺りが理想的な数値なのだろうか。予算が逼迫する中で、質の悪い申請書まで採択することは国民の視点からは許されないだろう。

研究種目の在り方について

  • 新たな研究者コミュニティの育成も含めた若手研究者のネットワーク形成を促進するための研究種目の見直しの検討を行うべきである。

その他

  • 研究費の在り方については、学術分科会の下に置かれた「学術の基本問題特別委員会」においても議論されているが、基礎研究の振興においてはボトムアップ型の研究費が必要かつ有効であること、政策的な観点からの重点化とは別に学術上の必要性からの重点事項を定めるとしても、あくまでボトムアップの一つの形態であることを明確にすることについて、何らかの形で基本問題特別委員会に伝えることが望まれる

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研究振興局学術研究助成課