共同利用・共同研究拠点の国際化に関する論点整理の方向性(案)

1.「国際化」の目的

○優れた研究資源を有する共同利用・共同研究拠点の「国際化」を促すことにより、当該拠点をハブとした大学等における国際共同研究を推進し、我が国全体の基礎科学力の向上、ひいてはプレゼンスの向上を図ることとしてはどうか。

○学術研究の観点から目指すべき「国際化」については、当該拠点の優れた研究活動が海外の学術界からも認知され、国際的な共同研究が活発に行われることを指すと考えられる。他方、分野等の特性により、目指すべき「国際化」の内容は多様であることから、一律的かつ外形的な「国際化」として捉えることは避けるべきではないか。

2.新たな認定制度

○拠点の国際的な活動の可視化により、さらに認知度を高め、より多くの海外の優れた研究者を惹きつけるため、一定の基準に基づき、特定の拠点を「国際共同利用・共同研究拠点(仮称)」として認定、「国際化」に向けた取組を支援する仕組みを取り入れてはどうか。

○対象となる拠点については、分野の特性に応じ、下記のような観点から専門的かつ総合的に評価して決定してはどうか。
 (1)国際的にも有用な質の高い施設、設備、資料等を具備
 (2)国際的にも中核的な研究施設であること
 (3)外国人研究者に対する支援体制が充実
 (4)国際的に開かれた運営体制  等

○評価の際に適用すべき指標等については、分野の特性や大学の状況等に応じ、多様なかたちで設定すべきではないか。

認定された拠点に対する支援としては、国際共同利用・共同研究の実施に必要な経費(技術支援職員や事務職員の人件費、外国人研究者招へい費用、設備費等)が考えられるのではないか。

3.その他留意事項

○単独の拠点ごとでなく、大学本部と協力したり、他の拠点と連携したりして「国際化」に取り組む方法も効果的ではないか。

○拠点の「国際化」を進めるとしても、国内の研究者も引き続き拠点を利用できるようバランスを図ることにも留意が必要ではないか。

○国内の研究者が拠点における国際共同研究に参画できる機会を提供するなど、国内の研究者コミュニティに還元する仕組みも必要ではないか。

お問合せ先

研究振興局学術機関課