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研究環境基盤部会(第101回) 議事録

1.日時

平成30年11月30日(金曜日)15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 大学共同利用機関の今後の在り方について
  2. その他

4.出席者

委員

稲永忍部会長、相田美砂子委員、井本敬二委員、勝悦子委員、小長谷有紀委員、小林良彰委員、佐藤直樹委員、藤井良一委員、松岡彩子委員、観山正見委員、森初果委員、八木康史委員、山内正則委員、横山広美委員、龍有二委員 

文部科学省

磯谷研究振興局長、千原大臣官房審議官(研究振興局担当)、西井学術機関課長、錦学術研究調整官、早田学術機関課課長補佐、吉居学術機関課連携推進専門官、その他関係者 

5.議事録

【稲永部会長】  皆さん,こんにちは。定刻になりましたので、ただいまより、科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会第101回を開催いたします。
 委員の先生方におかれましては、御多忙の中御出席いただき、誠にありがとうございます。まずは、事務局から、委員の出欠、配付資料の確認をお願いします。
【錦学術機関課学術研究調整官】  本日は、松本部会長代理、天羽委員、伊藤委員、瀧澤委員、フクシマ委員、永田委員が御欠席でございます。
 配付資料の確認をさせていただきます。本日の配付資料につきましては、議事次第に記載のとおり、資料1及び資料2となっております。不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。
【稲永部会長】  それでは、議事に入ります。本日は、これまでの大学共同利用機関の在り方についての議論などを踏まえ、審議の取りまとめの議論を行いたいと思います。
 まずは、事務局から資料の説明をお願いします。
【錦学術機関課学術研究調整官】  それでは、資料1をお願いいたします。研究環境基盤部会におかれましては、9月21日に中間まとめとして、意見の整理をおまとめいただいたところでございます。その後、全ての大学共同利用機関、あとは小原国立大学共同利用・共同研究拠点協議会会長、森東京大学物性研究所所長、草野名古屋大学宇宙環境学研究所所長からヒアリングを行いまして、その結果等を踏まえて、その9月21日の意見の整理をベースに解説等して作成したものが、こちらの資料1でございます。本日は、その解説した部分を中心に御説明いたします。
 1ページ目に「はじめに」といたしまして、第9期の本部会において、大学共同利用機関について検討することとなった経緯を中心に記載しております。具体的には丸の3つ目ですけれども、おさらいで読み上げますが、第8期研究環境基盤部会においては、2017年2月に「今後の共同利用・共同研究体制の在り方について(意見の整理)」を取りまとめた。この「意見の整理」では、現在の4つの法人に枠にとらわれず、学術研究全体の現状及び今後の動向を見通して、大学共同利用機関を時代の要請に沿った構造とするため、第9期の部会において、第4期中期目標期間における法人及び機関の在り方を整理することとされたところでございます。
 これを踏まえまして、当部会で5月以降、本日を含め9回御審議を頂いてきたところでございます。
 それではおめくりいただきまして、3ページをお願いいたします。1としまして検討の背景、これを整理してございます。丸の1つ目ですけれども、近年、我が国の基礎科学力については、諸外国に比べ相対的に低下している傾向にあります。
 2つ目の丸、その原因としては、基盤的な研究費が減少しており、独創的な研究に挑戦することが困難になっていること、また研究者の様々な負担が増加しており、研究時間の減少が顕著になってきていること等が考えられます。
 1つ飛ばしまして、4つ目の丸ですけれども、上記のような基礎科学力を取り巻く状況を踏まえると、我が国の中核的な研究拠点である大学共同利用機関には、今後、その特長を最大化し、我が国の基礎科学力の復権を牽引することが求められております。
 最後の丸ですけれども、「また」といたしまして3行目から、今日の社会・経済的な動向を踏まえると、大学共同利用機関には、イノベーションの創出、地球規模の課題や地域社会の課題といった多様な社会的課題の解決に向けて、可能な限り貢献することも求められるというように整理してございます。
 4ページをお願いいたします。ここからが具体的な施策に関する部分ですけれども、2、具体的な取組の方向性としまして、1つ目の丸の4行目からですが、具体的に4つの論点について検討いただきました。1つ目は大学共同利用機関における研究の質の向上、2点目が人材育成機能の強化、3つ目が関係する他の研究機関等との連携、4つ目が大学共同利用機関法人の枠組み、こういった4点について検討したところでございます。
 以下、具体的に申し上げます。(1)大学共同利用機関における研究の質の向上、そのうちの1つ目、大学共同利用機関法人のガバナンスの強化という部分でございます。この内容は基本的に9月21日の意見の整理と大きく変えておりませんけれども、おさらいといたしまして1つ目の丸、大学共同利用機関の運営におきましては、研究者コミュニティの意見を効果的に取り入れることが必要である。
 1つ飛ばしまして3つ目の丸、一方で、今後ますます社会が大きく変化する中、時代の要請に合わせて、機構長のリーダーシップの下、迅速かつ戦略的に改革を進めていくことも必要でございます。このための具体策として、人材の面、予算の面から2点の施策を5ページ以降で記載しているところでございます。
 5ページの2つ目の丸、まず人材面ですけれども、3行目からですが、研究者コミュニティに属していない産業界等の外部人材の登用を促進することで、客観的で、多様な意見を運営に反映し、機構長のリーダーシップを、ひいては法人の経営力を強化することが求められる。
 次に、予算面といたしまして、機構長裁量経費について記載しております。最後の丸の5行目からですけれども、大学共同利用機関法人においては、外部評価を通じて、機構長裁量経費の活用の成果を可視化し、より効果的に活用するよう努めるとともに、国においては、その充実方策について検討することが必要とまとめてございます。
 次、6ページをお願いいたします。丸2、大学共同利用機関の人的資源の改善と記載されている部分でございます。1つ目の丸の4行目から。大学共同利用機関は、多様な能力や価値観を有する人材が集まる場であることが求められる。「このため」といたしまして、クロスアポイントメント制度等の導入により、研究者の流動性を確保することが重要である。
 1つ飛ばしまして次の丸、「また」としまして、5行目からですけれども、各大学共同利用機関は、ポストドクターが、研究の現場において様々な経験を積み、その能力を高めることができるように配慮するなど、ポストドクターのキャリアパス支援について取り組むことが必要である。こうした支援については、各機関における個別の取組に加え、より広範な支援体制を構築することが、研究者の流動性向上の観点からも重要であるとまとめてございます。
 次の7ページ、丸3、物的資源の改善の部分でございます。1つ目の丸、大学共同利用機関は、保有する施設・設備を全国の研究者の利用に供することを主な役割としており、物的資源のマネジメントは極めて重要。
 「しかしながら」ということで2つ目の丸ですが、こういった施設・設備には、老朽化が進行し、経年劣化による故障や不具合が発生しているものや、陳腐化したため研究者コミュニティから最先端の高性能機器に更新することが求められているものもございます。
 次の丸に3つの具体策を書かせていただいておりまして、1つ目が2行目からですけれども、保有する施設・整備の重点化を図ること。2つ目が、3行目からですが、全国の大学等の研究機関と協力して、ネットワークを構築し、参画大学等が所有する研究設備を相互利用できる環境を整備するなど、可能な限り設備の共用化を進めること。3つ目といたしまして、一国だけでは整備・運用が困難な施設・設備につきましては、国際的な役割分担の下で整備・運用し、国際的に共同利用することが必要、こういったことを書かせていただいております。
 次、丸4、大学共同利用機関の構成の在り方といたしまして、ここで書いてある内容は、現在の大学共同利用機関を定期的に検証しまして、その在り方を検討する旨記載しているところでございます。具体的な記述としては、8ページを御覧いただければと思います。8ページ3つ目の丸、「国においては」からですが、「大学共同利用機関として備えるべき要件」を明らかにした上で、各機関について中長期的な構想に基づく学術研究を推進する観点から、中期目標期間の2期分に相当する12年間存続することを基本としつつ、学術研究の動向に対応し、大学における学術研究の発展に資するものとなっているか等を定期的に検証する体制を整備し、この検証結果に基づき、再編・統合を含め、当該機関の在り方を検討することが必要としてございます。
 今、要件という言葉が出ましたけれども、その要件について次の丸で具体的に書いてございまして、主に以下のような内容が考えられるとしております。この内容は、大学共同利用機関の19の機関からヒアリングで頂いた内容を踏まえて整理しているものでございまして、今後文部科学省において、審議会の意見を聞き、具体的に定めることが必要な内容とでございます。
 具体的な要件の案ですけれども、まず1つ目、開かれた運営体制の下、コミュニティ全体の意見を取り入れて運営されていること。2つ目に、研究者コミュニティ全体を先導し、最先端の研究を行う中核的な学術研究拠点であること。3つ目、国際的な学術研究拠点として、我が国の窓口としての機能を果たしていること。4つ目、個々の大学では整備・運用が困難な最先端の大型装置等の研究資源を保有し、これらを全国的な視点に立って共同利用・共同研究に供していることでございます。
 次に、9ページですけれども、時代の要請や学術研究の動向に対応して、新たな学問分野の創出に取り組んでいること。最後に、優れた研究環境を生かした若手研究者の育成に貢献していること。こういったものを要件として考えておるところでございます。
 次、9ページの1つ目の丸ですけれども、検証については、その結果が国の学術政策に反映されることから、科学技術・学術審議会が行うものとしまして、その体制は、学術研究の特性を踏まえつつ、各機関の研究成果や将来性等を専門的かつ客観的に評価することができる研究者を含む有識者で構成することが適当であるとさせていただいております。
 次の丸、検証の周期については、中期目標期間と同様に6年間としまして、以下のプロセスで検証を実施してはどうかということでございます。なお書き以下ですけれども、検証の実施に当たっては、機関等における関係データの収集、書類の作成等に係る負担の軽減にも配慮することが必要としてございます。プロセスを具体的に4点まとめております。
 まず、1つ目のプロセスですけれども、科学技術・学術審議会において、先ほどの要件、を踏まえまして、検証の観点、参照すべき指標等を示した「ガイドライン」を策定いたします。
 丸2、大学共同利用機関法人の中期目標期間の最終年度より前々年度が終了後、要するに中期目標の期間の4年目終了後の5年目に実施するということになりますが、各機関及び各法人において、先ほど御覧頂いたガイドラインに基づいて自己検証を実施する。
 次に丸3、その自己検証の結果を踏まえて、審議会において検証を実施するということでございます。
 最後、丸4、この検証の結果は、文部科学大臣が行う組織及び業務の全般にわたる検討の内容に反映させ、直近の中期目標期間の開始に向けて、法人の意見を聞いた上で、中期目標の策定、法令改正等の必要な措置を講じるとしてございます。
 10ページをお願いいたします。(2)人材育成機能の強化といたしまして、総研大の取組の強化策について記載をしているところでございます。
 4つ目の丸ですけれども、総研大の現状を整理してございます。総研大全体の入学定員充足率は横ばい傾向にあるものの、博士後期課程及び博士課程3年次編入学の入学定員充足率については、昨今、減少傾向にあり、専攻によっては、優秀な学生を継続して獲得することが困難になりつつあります。「このため」といたしまして、総研大の人材育成機能を強化するための改革を進め、教育の質及び知名度の向上を図ることが急務となっております。
 5つ目の丸ですけれども、総研大の独自性、すなわち、大学共同利用機関における研究環境を活用して、主体的に分野の後継者を育成するという特色を踏まえた上で、どのような人材を育成するかを明確化し、他大学における教育との差別化を図り、自らの強みを社会に向けて発信するとともに延ばしていくことが必要としております。
 具体的には、総研大における人材育成の目的を「他の大学では体系的に実施することが困難な研究領域や学問分野における研究者人材の育成」とした上で、設置する学位プログラムを当該領域・分野に対応するものとし、かつ、個々の学生のニーズにきめ細かく対応し得るものとすることが考えられます。
 次の丸、2行目からですけれども、こういった改革を組織的に進めていくためには、大学共同利用機関法人のより一層の協力が必要であり、各法人は、総研大の運営に積極的に協力することが求められるとしてございます。
 最後の丸ですけれども、このため、総研大と各大学共同利用機構法人で構成する新たな組織を設けることが適当であり、具体的には後ほどまた述べますけれども、連合体といったものを作り、その連合体において、総研大の主導の下、各法人の枠を越えて、ここに記載しているような重要事項についての方針を決定しまして、必要な取組を進めていくことが考えられると整理してございます。
 次に、12ページをお願いいたします。(3)関係する他の研究機関等との連携といたしまして、丸1、大学の共同利用・共同研究拠点との連携の部分でございます。
 2つ目の丸の3行目からですけれども、我が国におきましては、厳しい財政状況の下、限られた人員・予算の中で、より一層効率的かつ効果的に研究を推進していくことが求められる。このため、大学共同利用機関が、大学や研究者コミュニティ全体を先導し、最先端の研究を行う中核的な拠点となっている分野においては、この大学共同利用機関が中心となって、関連する研究分野の共同利用・共同研究拠点等とネットワークを形成し、それぞれの役割を明らかにした上で、相互補完的に協力して研究を推進するための体制を構築することが重要としております。
 次の丸ですけれども、こういったネットワークを形成することによるメリットを整理してございます。学生を含む研究者の交流の活性化、スケールメリットを生かした柔軟な資源配分、施設・設備の効率的な整備・運用、共同利用に際しての手続の一元化、こういったことが可能となり、個々の研究機関では実現できない基盤を構築することができると考えるとしております。
 次の丸ですけれども、このため、国においては、ネットワークの形成に向けた取組やネットワークの下で行う共同研究プロジェクトに対して重点的に支援することが必要である。
 次、なお書き以下ですけれども、この部分については、ヒアリングの際、森先生、小原会長からも御指摘頂きましたが、こういったネットワークを形成する際に、各共同利用・共同研究拠点の多様性の確保が大事だ、と言われておりましたので、そういった趣旨の内容を入れております。
 なお、こうしたネットワーク形成の支援において、各研究機関における自由で多様な研究活動をいたずらに損なうことがないよう、各研究機関や研究者コミュニティにおける自主性・自律性に十分配慮することが必要であるということでございます。
 次に、13ページをお願いいたします。1つ目の丸、「また」ですけれども、大学共同利用機関と共同利用・共同研究拠点等は、ネットワークを活用しまして、恒常的に、当該分野における今後の研究推進体制の在り方について検討することも重要であるとしております。
 次の丸の3行目ですけれども、この検討の結果、共同利用・共同研究拠点から大学共同利用機関への移行が適当であると考えられる場合や、またその逆、5行目ですけれども、大学共同利用機関から共同利用・共同研究拠点への移行が適当であると考えられる場合においては、以下のようなプロセスにより移行に向けた検討を進めることが必要としております。
 まず、共同利用・共同研究拠点から大学共同利用機関への移行の場合ですけれども、ステップを3つ書いてございます。
 1つ目に、文部科学省から、国立大学の共同利用・共同研究拠点に対して、大学共同利用機関への移行に係る要望を調査すること。
 丸2の1の通り、移行に係る要望を示した拠点について、審議会において移行の是非を審議いただくとし、その際の観点を4つ整理してございます。まず1つ目は、「大学共同利用機関として備えるべき要件」を満たしているか。その次に、当該分野の発展のために、当該大学共同利用機関の設置が必要であるか。3つ目、関係の研究者コミュニティから、大学共同利用機関への移行についての要望があるか。4つ目、大学本部、また、その当該大学共同利用機関を設置することとなる大学共同利用機関法人の同意が得られているか。こういった観点から審議会におきまして、移行の是非を御審議頂きます。
 丸3ですが、この審議結果を踏まえ、文部科学省において、中期目標の策定、法令改正等の必要な措置を講じるということでございます。
 次に、それとはまた別のパターンで、大学共同利用機関から共同利用・共同研究拠点への移行の場合のプロセスを整理しておりまして、14ページをお願いいたします。プロセスとして2つ書いてございまして、まずは1つ目、国立大学法人から大学共同利用機関の共同利用・共同研究拠点への移行に係る要望が示された場合、審議会において、当該大学共同利用機関の移行の是非について御審議を頂く。
 その際の観点は4つございまして、1つ目が、その大学が有する特色や強みとの相乗効果により研究の進展が期待できるか。2つ目に、我が国の学術政策上、大学共同利用機関として存続させる必要はないか。3つ目に、共同利用・共同研究拠点の認定基準を満たしているか。4つ目に、当該大学共同利用機関及び当該大学共同利用機関を設置する大学共同利用機関法人並びに関係の研究者コミュニティの同意が得られているか。こういった観点から移行の是非について御審議を頂きます。
 丸2は、丸1の審議の結果を踏まえ、文部科学省において必要な措置を講じるということでございます。
 次の丸、なお書き以下ですけれども、3行目から、上記の検討に当たっては、共同利用・共同研究体制の強化の観点から、国立大学法人の第4期中期目標期間の開始時期、2022年4月からですけれども、これを見据えまして、共同利用・共同研究拠点制度の中長期的な在り方についても検討する必要があるとしております。
 次の論点は丸2イノベーション創出や地方創生のところでございます。1つ目の丸、3行目からですけれども、大学共同利用機関においても、産業界と連携し、優れた学術研究の成果をイノベーションに結び付けていくことが重要であり、そのための施策を次の丸で幾つか例示しているということでございます。
 次、15ページをお願いいたします。15ページの1つ目の丸、産業界との連携以外にも、「また」としまして、地域社会の課題の解決に貢献することも、大学共同利用機関の重要な役割の1つです。このため、大学共同利用機関は、地方公共団体に対して、専門家の立場から助言するとともに、地域社会の課題の解決に向けた大学の取組を積極的に支援することが必要であるといったことを書かせていただいております。
 次に、16ページでございます。これは最後ですけれども、(4)大学共同利用機関法人の枠組みという部分でございます。今の4法人を第4期中期目標期間に向けてどのように構成していくかという部分でございまして、3つ目の丸のところでございます。本部会においては、第4期中期目標期間における大学共同利用機関法人の枠組みについて、3行目ですけれども、各大学共同利用機関が、時代の変化に対応しながら、現下の厳しい財政状況においても、その機能を十分に発揮し、我が国の学術研究の発展に資することができるような体制の在り方を検討した。「具体的には」としまして、現在の4法人を統合して、1つの法人を設立し、その法人が全ての大学共同利用機関を設置する案、いわゆる1法人化案というものですけれども、これについて検討したということでございます。
 次の丸、この1法人化の案の利点を整理してございますが、2つありまして、1つは、現在の4法人の人員・予算及び各法人本部が現在実施している業務が全て一元化されるため、柔軟な資源配分及び効率化が図れること、2つ目、全ての大学共同利用機関が1つの法人に属することになりますので、異分野融合などが進めやすくなること、こういったことを挙げております。
 次の丸ですけれども、一方で、この1法人化の懸念される点として整理してございます。1つ目に、法人本部が、研究分野や研究目的が多岐にわたり、地理的に広く分散して所在している17の機関を適切にマネジメントできないこと、次に、分野ごとの自立的かつ迅速な意思決定が困難となること、次に、現在の4法人がこれまで各々築いてきた対外的な知名度や信頼が維持されないこと、こういったことが懸念される点として挙げられます。
 次の丸ですけれども、これらを踏まえまして、第4期中期目標期間における大学共同利用機関法人の枠組みとしましては、現在の4法人を存続することとした上で、4法人で構成する「連合体」を創設し、5行目からですけれども、これにより、運営の効率化や異分野融合の推進等による研究力の強化を図ることが適当であるとしております。
 次、「更に」といたしまして、大学院教育の充実を図るため、この連合体には総研大を加えることが適当であり、連合体については、例えば一般社団法人の枠組みを活用して構築することが考えられるとしてございます。
 次に、18ページの1つ目の丸、連合体において、具体的にどういった取組を行うかということでございまして、今のところイメージとして、3つ挙げております。
 1つ目が、運営の効率化に向けた取組でございまして、各法人がこれまで各々で蓄積してきた技術・経験・ノウハウを持ち寄って、共同で取り組むことで効率化が見込まれる業務を実施する。括弧内は飽くまで例えばということで、今後議論していくことになると思いますけれども、例えばこういったことを共同してやってはどうかということでございます。
 丸2、研究力の強化に向けた取組といたしまして、異分野融合による研究領域の拡大と新分野創成に向けた研究プロジェクトを実施していただき、また、大学共同利用機関の国際化を促進するため、海外リエゾンオフィスや外国人研究者の相談窓口を共同して設置するなどの取組を実施していただくとしております。「更に」といたしまして、研究力の強化として、ポストドクターのキャリアパス支援等、若手研究者の育成に取り組むとしております。
 最後に丸3、大学院教育の充実に向けた取組といたしまして、総研大における大学院教育に関して、基盤機関である大学共同利用機関が有する海外の研究機関とのネットワークを生かして、国際共同学位プログラムを策定するとともに、留学生のリクルート等を実施する。
 次の丸、連合体の管理経費につきましては、各法人が一定額を拠出する。一方で各事業に係る経費については、当該事業への関与の度合いに応じて拠出するものとすることが適当。
 次の丸ですが、こういった連合体における具体的な詳細部分、管理体制や業務内容、こういったものについては、今後、4大学共同利用機関法人及び総研大、5法人におきまして、2022年4月からの第4期中期目標期間に向けて計画的に検討を進めるとともに、本部会においても、定期的にその進捗状況を確認することが必要としております。
 最後のページ、19ページでございます。1つ目の丸、その際、連合体が担う役割と各法人が担う役割、この関係がいたずらに複雑になり、屋上屋を架す、そういったことにならないように、連合体に付与する実質的な権限を明確化するなど、慎重に制度設計することが重要であるとしております。
 次の丸で、また、連合体が正式に発足する前であっても、各法人が先行して改革に取り組んでいくことが重要であり、国は、こうした動きを促すため、重点的に支援すべきであるとしております。
 最後の丸ですが、この連合体の活動状況につきましては、発足後、一定期間経過後に科学技術・学術審議会において検証し、その結果に応じて、法人の枠組みについて改めて検討する。具体的には5期以降になるわけですけれども、5期以降の法人の枠組みについて、この連合体の活動の状況を検証した結果として検討するとしております。
  あわせて、時代や社会の要請及び国際的な研究動向を踏まえるとともに、分野の特性に応じた適切なマネジメントが可能となるよう、各法人が設置する大学共同利用機関の適切な構成の在り方についても、引き続き検討するものとする。これは連合体を発足させた後でも、4法人は存続することになりますので、それぞれの法人が設置する機関について、その適切な構成の在り方については引き続き検討する必要があるということを書かせていただいております。資料1については以上でございます。
【稲永部会長】  ありがとうございました。それではただいま説明のありました審議のまとめ案について、議論をしたいと思います。御意見等のある方はお願いします。どうぞ、松岡委員。
【松岡専門委員】  御説明いただきありがとうございます。私はこの会議を2回くらい欠席しているものですから、いきさつが分からずに申し上げていたら、大変申し訳ないのですけれども、改めて今最初から最後まで読ませていただいて、そもそもの検討の背景、3ページのところで少し気になる点がございました。ここでは我が国の基礎科学力について、少々論文数が伸び悩んでいるということ、その原因として4つが挙げられていて、そういった状況を改善するために大学共同利用機関を、今後、在り方も含めて考えていきましょうということを書いているのだと思うのですけれども、この原因で4つ挙げているものが、そもそもどうして大学共同利用機関をよくすることによってそれらが解決されるのか。
 実際に、その原因は、例えば研究費の減少ということが挙げられると思いますが、必ずしもこれは研究費をアップするということを提案しているわけではなく、大学共同利用機関がより効率のよい運営をすることで、研究費が削減されても研究力をアップさせようということを提案しているのだと思うのですけれども、そのあたりが、必ずしもすんなりと読める形になっていないような印象を受けました。
 大学共同利用機関を改善すると、こういった原因はあるけれども科学力のアップが期待されるということを読みやすいようにしていただけると、非常に読みやすくなるのではないかなと思いました。もし既に御議論いただいているところでしたら申し訳ありません。
【稲永部会長】  検討させていただきます。ほかに御意見はございますか。では、佐藤委員。
【佐藤臨時委員】  今の松岡委員が御指摘になった、同じ箇所ですけれども、今更そんなことを言ってという話かもしれないのですが、「その原因としては」の前に「相対的に低下している傾向にある」とあるものですから、申し上げたいと思います。
 確かにここへ挙がっている4つは、どれも該当するものだとは思っています。一方で、「相対的」と言った背景には、例えば中国などの、諸外国が国策的に大学や研究機関を非常に積極的に支援していて、研究力の強化を図っているといった事実があると思います。ですから、「原因としては」と言うのであれば、そういった点についても触れておいた方がフェアではないかなと思います。以上です。
【稲永部会長】  確かにおっしゃるとおりですね。中国は多大な科学予算を基礎研究の分野には投じていますので、そういうところも事務局と相談して、その背景ということにも触れていければと思います。よろしいでしょうか。では、横山委員。。
【横山臨時委員】  今の2人の先生に続くことですが、それぞれの御指摘はおっしゃる通りでして、私からも入れるとよろしいかなと思いましたのは、海外の諸外国の状況についてです。例えばKEKの小杉先生からもコメントがありましたように、いろいろな情報がありますので、少し整理して入れていただいたけると、説得力が増すかなと思いました。
 といいますのは、14ページの丸2のイノベーション創出や地方創生というところでございます。こちらの理由付けも非常によく分かるものなのですけど、例えばドイツなどでは、マックス・プランク型のほかにフラウンホーファー型という、イノベーションを起こすための研究所が全国に100ほどあって、その研究所に大学の研究者が全部兼任することで、もう必然的にイノベーションが生まれるようなシステムが、そのマックス・プランク型とは別に用意されている、そういう現状があると思います。
 大学共同利用機関というのはもともとマックス・プランク型でボトムアップ型なので、そこに無理やりというのは言い方が悪いですが、丸2のような組織を付け加えるというときに、ロジックが必要になると思います。そのロジックのためには、そのフラウンホーファー型とマックス・プランク型があるとか、あるいはフランスの状況であるとか、少し論を整理されると、より通る話になるかなと伺いました。
【稲永部会長】  それについても検討させていただきます。では、八木委員。
【八木専門委員】  私も今更かもしれませんが、この審議のまとめを見つつ思ったことが、基本的にこの大学共同利用機関というのが、ある特定の分野をサポートするという観点で定義されているところはあるとは思います。恐らくそういう背景で出てきたのでしょうが、最近、情報化社会の発展の中で、それこそSINETや情報セキュリティなど、全ての学問分野に関わってくる、日本中の学問を支えるような基盤整備というのが、強力に進めないと進まない。それが、実はこの共同利用の中でも入ってきているという事実が、うまく反映されていないのかなという気がいたしました。
 これは各学問分野というよりも、全ての学問に関わってくる基盤だと思います。そういったものはきちんと作らないと、今の時代、日本自体が上がっていけないということが起きると思いますので、その観点が、本来あってもよかったのかなと、今ふと思った次第です。
【稲永部会長】  では、小林委員。
【小林臨時委員】  今の件に関連しまして、検討の背景のところですが、その原因として、比較的ネガティブなことが書かれています。これはその通りですけれども、それだけではなくて、ポジティブな意味で言えば、例えば情報・システム研究機構と人間文化研究機構の融合的な研究である日本古典籍は、情報・システム研究機構の協力なしにはなしえていないと思います。何かネガティブなことだけが出発点になるよりは、お互いに幾つかの機構の枠を越えた融合的な研究が生まれているといった、もう少しポジティブなものも入れていいのではないかなと思います。
【稲永部会長】  先ほど八木委員が言われたのとは少し違って、それも大事だと思いますが、やはり全ての学問分野の基盤になっている情報学の分野を、より強固なものにする1つの方策というものが、例えばここで今まで検討してきたことだとつながるようにという意味でしょうか。
【八木専門委員】  そうですね。それは恐らく全ての学問が強くなっていく上で必要なことではないかと思います。もちろん情報学としての先駆的な研究は、やられているのでしょうけれど、それ以外の役割をもう一つ持っているのかなと思った次第です。
【稲永部会長】  お金が限られているという現状からして、情報基盤の整備に、より多くの資源を投入することができる。それを生み出すための方策の1つであると。もちろん国からたくさん予算を取ってきていただくというのもありますが、これは自助努力でできるところはどんどんやっていきましょう、という意味でよろしいですか。そういうことを背景のところにも加えたらいかがかという御提案だと思います。検討させていただきます。
では、観山委員。
【観山専門委員】 簡単なところから,8ページ、9ページに書かれている大学共同利用機関を、2期分存続することを基本として、6年ごとに評価、検証を行うということであれば、6年後、法人評価もあるわけですので、切り分けをはっきりする必要があると思います。もちろん、随分切り分けられているとは思うのですけれども。要するに、ここでは、大学共同利用機関が備えるべき要件に基づいて検証の観点をガイドラインとしてまとめて、海外の研究者の意見も聞く。それから、それを基に中期目標を文部科学省として文部科学大臣の下にまとめるということで、それなりにしっかりと切り分けられているとは思うのですけれども、具体的になりますと大学共同利用機関の評価ですので、大学共同利用機関として中期目標、中期計画に書いたものの評価をされるわけですから、二つの評価で重なってくる部分はあると思います。負担を軽減するということは非常に重要なので、内容はこのままでいいと思うのですけれども、恐らく4年目、5年目は、機構や機関の人たちはいろんな評価で走り回されることになってしまい、そのため、研究時間が減っても困りますので、具体的に設計するときにはその点については、よく考えられた方がよいと思いました。
 それから、16ページぐらいからの法人の枠組みに関してですが、これは前回も少々議論しましたけれども、今回は明示的に、一般社団法人と書かれています。これになるかどうかはまた別としても、単純な協定で今すぐできるような話ではなく、もう少ししっかりした枠組みで、そのお約束の下に5機関、4法人と総研大が一緒にやるということは、私は評価したいと思います。
 その上で言うのですけれども、ここの18ページの丸1から丸3まで、取組をどういう形でするかということですが、恐らく今から法人同士が話し合われて、いろいろ第4期中期目標・中期計画に向かって設計されるのだと思いますが、その際、やはり連合体というのは、その場限りのものではなくて、この1、2、3で成果が必ず求められるわけで、その成果が出るように設計しておかないと、また6年後か何かに慌ててもしょうがないので、相当大変な労力が必要だと思います。
 特に丸1の運営の効率化は、難しいところだと思います。また、研究力の強化や、総研の中に入ることがどうメリットになるのかということを、出口志向でしっかり設計されることが非常に重要だと思います。私は、方針としては非常に評価したいと思いますが、一方でなかなか作るのには大変な努力が必要かなと思いました。ありがとうございます。
【稲永部会長】  今の点について、ここで議論をしているのは、やはり基本的にはこの科学技術・学術審議会であり、それを具体的にやるのがこの部会ですので、この部会が全責任を持って基本的なことをやるということで、主語が省いてあると思います。ほかはきちんとでてきていると思いますが、そういう理解ではいけないでしょうか。
【相田専門委員】  しかし、ここだけ読んだときに、本当に大丈夫なのかという感じが少しいたしますので、明確にしていただいた方がいいのではないかと。
【稲永部会長】  では、事務局、その辺がもう少し分かりやすいようにということでいかがでしょうか。
【錦学術機関課学術研究調整官】  おっしゃっていただいたとおり、18ページの一番下のところで、その連合体でどういったことをやっていくのかということについては、今後4法人と総研大、この5法人が中心となって、まずは御検討いただきたいと思います。その進捗状況をこの本部会で確認していただいて、本部会の方からいろいろと御指導、助言等を頂き、そこに文部科学省も参画しながら、この連合体を作り上げていくことをイメージしております。
【相田専門委員】  そういった意味でしたら、これはこの部会において検討するのではなくて、検討するのは、4法人と総研大ということですね。
【錦学術機関課学術研究調整官】  まず、当然実施することになるのは5法人ですので、そこにまずは考えていただき、その内容を当部会で聞いていただき、それを受けて、指導、助言等を頂き、進めていくといったイメージです。
【相田専門委員】  要するに、ここの意図としては、法人が自主的に制度設計をして、それをこの部会でチェックする、そういう書き方ですか。
【錦学術機関課学術研究調整官】  18ページの一番下はそういうイメージで書いております。
【稲永部会長】  よろしいですか。
【相田専門委員】  あくまでも、法人の自主的な努力を私たちは期待する、そう書いてあるということですね。
【稲永部会長】  連合体について法人と総研大で計画的に検討を進め、この研究環境基盤部会で定期的にその進捗状況を確認するという内容になっていますので、やはりその原点は、当事者の4法人と総研大が検討するということです。課長の方から御意見ございますか。
★【西井学術機関課長】  この部会の中で、これまで何度か御検討いただいてきて、こういう連合体を作るという一つの方向性が示されてございます。その間、大学共同利用機関法人にもヒアリングをさせていただいて、それについての御意見を伺っていき、今日を迎えたところでございます。この19ページの2つ目の丸にございますように、文部科学省におきましても、本日このような形でおまとめいただきましたが、この連合体というのも2022年、直ちにできるわけでもありません。そういう意味で、先行していろんな準備が必要になって参りますので、そういった方向に進むよう、各法人の取組を適切に評価し、重点的な支援ということも検討していきたいと思っております。
 しかし、そういった際には、やはり、この本研究環境基盤部会において定期的に、その準備に向けた取組についても各法人より御報告を頂き、それについて評価をし、それに対して何らかの形での行政的なサポートもさせていただきます。こういった政策的な流れの中で、この研究環境基盤部会にて確認された事柄でありますので、4法人と総研大の5法人が、任意でこれを自主的に進めるというよりは、大きな流れの中でこういったことも進めていただく。
 その一方で、そういったことが十分にうまく機能しないということでございましたら、この19ページの一番後にございますように、当部会における、この法人の枠組みの検討というものも、また改めて再開させていただくことも含めて記載されていると御理解いただければと思っております。
【稲永部会長】  よろしいでしょうか。
【相田専門委員】  すみません、何回かヒアリングさせていただいて、それぞれの法人の方々から既に連携したり、いろいろ話合いの場を設けたりしているということは、大分伺ったように思います。だから更にこういったように記載されることによって、それにより強化されることが期待されるというレベルであろう、と私は理解しましたが、現段階でその程度でいいのですか。その程度で済むのでしたら、こんなにずっと何回にもわたって議論していた意味はなかったのではないかと、少し心配になってきました。
【稲永部会長】  それについて、ほかに御意見はございますか、小林委員、いかがですか。
【小林臨時委員】  17ページの最下方にございます、一般社団法人の枠組みを利用してというのは、具体的にどなたが社員になるのですか。4機構法人と総研大、それとも17機関と総研大ですか。
【錦学術機関課学術研究調整官】  社員になれるのは法人でございますので、4機構法人と国立大学法人総研大をイメージしております。
【小林臨時委員】  そうしますと、そこで自主的というか、もうそこが決めるということですよね。一般社団法人であれば、法人法からすればそうなります。当部会というのは、いわゆる監査のようなもので、助言、アドバイスはするけれども、最終的にそれを受け入れるかどうかは法人が決める、といった法律ということでよろしいわけですね。つまり、飽くまでも助言、アドバイス止まりという理解でよろしいのですね。
【錦学術機関課学術研究調整官】  その連合体で一体何をやるのかが決まると、各法人、中期目標もそれに従って作りますので、中期目標については法人評価委員会が意見を述べるということもありますし、そもそも中期目標自体は文部科学省が示すということですので、そういったコントロールはできると思っております。
【小林臨時委員】  ただ連合体は、法人として独立しているわけですね。
【稲永部会長】  藤井委員、どうぞ。
【藤井臨時委員】  大学共同利用機関法人と、この委員両方の立場がありますが、大学共同利用機関の立場としての私が考えておりますのは、このシステムの作り方と、その後の運営。双方がある中で先ほど小林委員は運営についておっしゃったと思います。作る方はこの18ページの3つの取組という点に明示されており、それがいかに屋上屋を架さずにきちんと実行できるかということを検討し、当部会でしっかり御覧いただいて、それらを踏まえた上で進めていくことが必要だと私は思っております。
 これらのことから、法人ごとに作り実行していくというよりも、やはりここで御議論いただいたことですので、ここでのチェックを経て、本当にこの1番目、2番目、3番目ができるのかということを御判断いただいた上で進めさせていただきたい。更に本当に進んでいるかということは、その運営を進めている中で御評価を頂く、そういう方式で進めていけたらと思っております。
【稲永部会長】  では、小長谷委員。
【小長谷委員】  同じことですが、18ページに書かれているのは社団法人を作るまでのことですね。当事者でない方が当事者にとってもいいアイデアを出せる可能性もありますし、作るまでのプロセスにおいては、それなりに助言を与えて関与することがありうるだろうと思っております。
【稲永部会長】  ほかに。観山委員。
【観山専門委員】  先ほども申したのですけれども、社団法人になるかどうかは一例として挙げられたのだと思いますが、前回と比べて私が評価したいのは、今までの相田先生が言われたような、いろいろと話合いはこれまでしているわけです。協定なども結構ありますし、そういったレベルではなくて、やはり組織体を作って、法人はそのまま残るかもしれないけれども、一般社団法人という限りは恐らく定款などを作って、約束事を明示して、それを社会に対して示すということですから、その意味では、一般社団法人を作ることについては、相当の社会的責任があって、我々としても説明責任はされなくてはならないと思います。
 なお、定款やどういう組織体にするかということは、この部会がやはり適切であろうから、具体的にどうしていくべきかということは、当事者によくよく原案を作って頂くことになろうかと思います。けれども、その原案どおり進むということではなくて、先ほど藤井委員も言われた、この1、2、3の部分がどう盛り込まれる設計になっているのかということは、仮にこの連合体でいくんだったら、相当厳しく、適切にウォッチしていくといった形で、この数年間を作業して、第4期中期目標・中期計画に向かう。
 そういったことで、何か投げ出したわけじゃないということは皆で共有しておかないと、もうこれで終わりではないですよ、ということではないかと思います。
【稲永部会長】  では、龍委員。
【龍専門委員】  前回、私はこの会議を欠席したのですけれども、前々回の時点ではこの連合体というのが非常に不明確な状況だったと思います。今回のこの在り方のまとめというのは、18ページの丸1、丸2、丸3の部分がかなり具体的になっており、そういう意味で、分かりやすくまとめていただけたのかなと思っております。私自身としては、私が委員なのに言うのもおかしいですけれども、評価する案になっているのではないかと思います。
【稲永部会長】  横山委員。
【横山臨時委員】  様々な議論を経て連合体という案に落ちついたのは、私もよかったなと思います。一方で、もともと4機構の話が中核的に始まったように拝見していたので、総研大はもちろん一緒に動いてはいるのですけれども、総研大がこの連合体の中に同格に入っていくことには、少し一種の違和感があります。
 というのも、長谷川学長が非常によいプレゼンをしてくださいまして、非常に改革意欲に満ちた内部での検討を重ねている中で、やはり自発的に自由にやって、その上で4機構と連携していった方が、よりよいものを目指すとしては、自由度を保った方がいいのかなという印象と、私自身が2005年と6年、ポスドクで所属していたときの感触からしても、やはり学位授与機構の在り方というのは、4機構の大学共同利用機関の在り方とはもう本質的に違うところもあるので、これが連合体の枠の中に入ってきて、その効率化の1、2、3の目標も一緒にやるというようになってくると、学生を抱える組織としてはやりにくい側面もあるのかなという懸念は少し持っております。
 連合体は本当にその5つの法人でよろしいのかというのは、少し確認を頂きたいと思いました。以上です。
【稲永部会長】  事務局を通じて、総研大の御意見を伺い、今後当部会で議論していきますから、そういうことも入ってくると思います。では、勝委員。
【勝委員】  連合体についてなんですけれども、私もこれに落ちついてよかったなと。やはりいろいろな委員から御意見がございましたように、1法人にするというのは非常に乱暴な議論であったので、こういう形になったのはよかったなとは思うわけです。ただ先ほど来議論になっております18ページのところに、3つの取組というのがあるわけですけれども、もちろんこの3つは非常に重要ですし、その前のページの17ページに、その連合体の理念として2つあって、特に17資源配分や効率化というスケールメリットであるとか、あるいはその次のところは時代の要請に対応した在り方の検討ということなんですが、ただ18ページの3つを見ますと、やはりこの2番と3番というのはそれぞれの法人もやらなくてはならないことであって、特に運営の効率化というのはまさにこの連合体の大きな目的の一つだと思いますので、屋上屋を架すことにならないように、どういう形にしていくのかが非常に重要になってくると思います。研究力の強化に向けて、例えば国際化についても、やはりそれぞれの機関がそれぞれの分野においての考え方があるでしょうし、大学院教育ということであれば、これは総研大に非常に大きく関わることなので、この辺の切り分けというものを明確にすることが非常に重要ではないかなと思います。
 それからもう一点、13ページのところですが、共同利用・共同研究拠点から大学共同利用機関への移行の場合ということで、真ん中辺に丸1となっていて、文科省から定期的に国立大学の全ての共同利用・共同研究拠点に対して要望を調査するとあるんですが、共同利用・共同研究拠点は公立大学、私立大学もありますし、国立大学もそのメンバーとして入っているものあります。当然、全てが国の機関なので、国立大学だけということで限定されているとは思いますが、「国立大学の」というのは取ってもいいのかなと少し思いましたので検討していただければと思います。
【稲永部会長】  確かに公立・私立大学の共同利用・共同研究拠点もございますので、そのあたりも検討させてください。次に、佐藤委員、手を挙げられたのでお願いします。
【佐藤臨時委員】  基本的には観山委員が先ほどおっしゃったことの繰り返しプラスアルファという話になります。この「審議のまとめ」の資料については、私は前回の部会を欠席させていただいたこともあって、今回に向けて事前に初めて見せていただいたとき、連合体に関しては、実はそれ自体のガバナンスはどうなっているのかという思いを抱きました。
 しかし、先ほど御説明いただきましたように、18ページ一番下の丸ですが、そこのところで、これからそれも考えていくということと理解しました。その上で、これから実際に連合体を作るまでのプロセスを、当事者の方々にいろいろと考えていただく。これが基本だとは思いますけれども、そこにやはりこれまでのこの部会での議論の成果というべきでしょうか、それをしっかりと還元していく、それにより調整を図っていくということが、これはほかの委員の先生方もおっしゃっていましたけれども、非常に重要なポイントだと思うのです。
 ですから、そういう意味で、可能な限り、総研大を入れるとして5法人、5つの代表の場に、オブザーバーという形でいいかどうか分かりませんけれども、例えば部会長さんとか、この部会のこれまでの議論をしっかりと把握しておられる方に何人か加わっていただく、そうした上で議論を進めていっていただくという方法もあるのではないかと考えまして、それだけ申し上げさせていただきます。
【稲永部会長】  1つの御提案ということで検討させていただきます。では、井本委員。
【井本臨時委員】  総研大との関係ですが、先ほど横山先生から御意見いただいたのも、確かにそうなのですけれども、今、大学共同利用機関と総研大というのは、関係があるのかないのか分からない、非常に不安定な状態になっていますので、連合体ができるまでにそれを5法人で検討することは非常に大切なことだと思っております。昔は国立だからよかったのですが、その枠が外れて、今は契約のみでつながっている状況ですので、そこを現段階に検討するのは、絶対必要なことだと思います。
【稲永部会長】  では、小林委員、どうぞ。
【小林臨時委員】  13ページの一番下のところから、大学共同利用機関から共同利用・共同研究拠点への移行ということを前提に書かれていますので、自主的にそういうことが起こり得るというのであれば、8ページ3つ目にございます丸の下から2行目、「再編・統合」だけではないということになると思いますので、「再編・統合等」と「等」を1文字入れて、場合によっては自主的に共同利用・共同研究拠点へ移行すると。要するに機関としては廃止することもあり得るとしておかないと、論理的に矛盾が起きるのではないかと思いますので、「等」を入れられた方がいいのではないかというのが1つです。
 もう一点としては、連合体を作るということは一つ大きな前進だと思うのですけれども、少し内容的に、まだファジーなところが随分あるかもしれませんので、19ページの一番後のところでこういうふうに書かれていますので、これが最終形態ではない、最終的なゴールではないんだということで、2行目の「その結果に応じて」のその「結果」が何を意味するのかが不明確でしたので、観山委員がおっしゃるとおり、何かそこはもうベンチマークで明確にするのか、そうでなければ、せめて「科学技術・学術審議会において検証し、その求めに応じて枠組みにおいて改めて検討する」と。
 要するに最終的にこれがうまくいくかどうかも、その結果によってもう一度この審議会で検証して、それによって今後もまたそれを検討していくんだということは、少し強く残しておいた方がいいんではないかなと思います。
【稲永部会長】  8ページの「再編・統合」のところに「等」を入れた方がいいとう御意見ですね。これは全くそうだと思います。廃止ということもないと、また再編・統合でお茶を濁したのかということを言われかねないので、入れる方向で検討したいと思います。「等」ですね。どういう文言がいいかは事務局と相談しますが。では、相田委員どうぞ。

【相田専門委員】  2点ありますけれども、1点目は先ほどの確認なのですがも、つまり、第4期中期目標期間は2022年に始まるので、2019年から2021年の3年間しかありませんから、2022年からこれが始まるということは、社団法人になるかどうかは分からないけれども、2022年の4月にそれが発足するように、もうこの3年間で準備するということをここで審議のまとめとして提言しているという意味ですよね。
 そうすると、その4法人と総研大を合わせた5機関が、ここに沿った形で真剣に検討していただいて、その途中経過がこの審議会にその都度出てきていて、2022年の4月に間に合う、そういう提案だという理解で正しいということですね。
【錦学術機関課学術研究調整官】  おっしゃるとおりです。
【相田専門委員】  ありがとうございます。それはそれで理解したとして、別のことなのですけれども、その18ページ目の丸2のところに、「ポストドクターのキャリアパス支援等」とか、それから前の6ページ目のところにも、「ドクターのキャリアパス支援」と2度も出ていて、非常にこれは重要なことだと思いますけれども、最近のいろいろな文部科学省の取組を見ていると、ドクターのキャリアスタート支援に関して、今データサイエンティストが足りないので、データサイエンティスト養成はもちろん重要だというのは分かってはいるけれど、いろんなドクターの養成がみんなデータサイエンティスト養成の方に流れていっちゃっているように思います。
 だからこのドクターのキャリアパス支援というのは、データサイエンティスト養成も重要だけれども、もっと一般的な意味でのキャリアパス支援というものを考えるべきだというのが必要だと思っていて、その辺りも気を付けていただいた方がいいんじゃないかなと思います。
【稲永部会長】  御意見として伺っておきます。では、佐藤委員。
【佐藤臨時委員】  今、相田委員がおっしゃった、キャリアパス支援に関することです。ポスドクのことについては時々発言させていただいていますが、やはり大学共同利用機関の各研究所における研究力の非常に大事な部分をポスドクが担っていると思っています。そうしたときに、研究力強化のところでポスドクに関して出てくる記載内容は、ポスドク期間終了後に力点を置いたキャリアパス支援が強調され過ぎているような気がします。しかし、ポスドクというのは、将来も見据えて適任者を受け入れ、更にPDからPIに育成する、そういう役割もやはり大学共同利用機関には期待されているはずですので、これらも含めた記述に改めるべきではないかと思います。
 ですから、この「審議のまとめ」が、大学共同利用機関の組織の在り方というところに重点が置かれているので相対的に抑えた扱いになっても仕方ないのかもしれませんけれども、やはり大学共同利用機関の機能の在り方としては、研究力強化に人材育成も絡む問題として、ポスドクを、送り出す方だけではなくて、いかに適切に受け入れて、しかもそれをきちんとPIに育てていくか、そういう観点をもう少し加えて、目指すべき方向性などについての加筆を考えていただけると有り難いなと思います。
【稲永部会長】  このキャリアパスというのは漠としていますから、できれば工夫を入れられればと思います。
【佐藤臨時委員】  是非、受け入れの方も。
【稲永部会長】  そうですね。八木委員、その次、森委員でお願いします。
【八木専門委員】  先ほどの小林委員の話に、私も非常に共感しておりまして、今回の話が最終形ではなくて、やはり議論を継続的にやっていかないといけないのは当然かなと思います。それを一つ発言させてもらいたかったのと、あと、これは書きぶりですが、18ページの運営の効率化に向けた取組のところが、どちらかというと自分の本務でないと、持ち寄って効率的にしましょうという観点なのでしょうけど、情報セキュリティとか、これはどっちかというとシステム機構の元のNIIがやっているサービスをもっと使いましょうというスタンスでしょうし、先ほど言った情報基盤というところは、非常にポイントなのですけれど、言葉としてここに入るのかな、うまく書くと、よりうまく作らないといけない部分でもあろうかと思いますので、何か少し言葉のニュアンスが違うかなと思った次第です。
【稲永部会長】  例えばどういうふうに。
【八木専門委員】  余り知恵がないです。すみません。
【稲永部会長】  また後で思い付いたらお願いします。
【八木専門委員】  そうですね。
【稲永部会長】  森委員、どうぞ。
【森専門委員】  このような長い議論の結果、この連合体ということにまとまったということで、結構だと思います。
  一方、連合体のところで運営の効率化に向けた取組ですが、これは広報、IR、評価、施設マネジメント、調達、男女共同参画もそうかもしれませんが、やはり個々の機構で運営する部分と連合体で行う部分、結局両方が必要であると思うのですが、どういうふうに運営したらこれを二重にならずに、効率的に運用できるかは、これから考えなくてはいけない課題であると思います。
 2番の方の研究力の強化に向けての方は、この海外リエゾンを作って外国人研究者の窓口とするなど、国内だけじゃなくてグローバルな視点で若手の人材交流を行うというところは新しく、これは連合体で運営できるのではと思います。
 それから、共同利用・共同研究拠点との連携ということで、いろいろ御配慮いただきながら書き込んでいただいて、どうもありがとうございます。そこで丸の2番のところで、学術研究は、まずは研究者個人の着想に端を発するが、人材が多様で知恵やアイデアを持ち寄り、協力することで発展すると、まさにその通りでありますが、この間の発表にもありましたように、「新しい学術の創生」に関しても、もう少し積極的に書き込んで頂いてもよいのかなと思っております。
  それから、大学共同利用機関がコミュニティを先導し、中核を拠点としている分野においては、大学共同利用機関が中心になってとございますが、現時点で既に大学共同利用機関も先導していますし、共同利用・共同研究拠点も一緒になってそれぞれの強みを生かしながら相補的に連携している、そういったイーブンな関係もあると思います。そのため、両方において、実質的に各々が強みを生かしてネットワークを構築ことがよいと思いますので、「大学共同利用機関と共同利用・共同研究拠点がお互いに協力し」といったように、両方に関してネットワークで新しい学術を創生し、人材育成をするという書き方にしてもよいのではと思いました。
【稲永部会長】  タイトルが、今おっしゃられたように「大学共同利用機関の在り方」なので、そこに集中した内容になっていますが、もちろん共同利用・共同研究拠点もある分野においては中核になっていますので、そのことが少しでも分かるような書きぶりにできればと思います。お任せいただければと思います。ほかに御意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、本日、いろいろ御意見を頂きましたが、大筋ではこの方向でよいということをお認めいただいたということでよろしいでしょうか。もちろん先ほど頂いた御意見の中で、取り入れられるところについては、文言の修正を含めて私にお任せいただきたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
                            (「異議なし」の声あり)
【稲永部会長】  ありがとうございました。本件については、長々と議論してきましたが、途中の一つの段階に到達したかと思います。今後ともこの部会が積極的にこの問題に関わって、よりよい大学共同利用機関の在り方になるように働いていくことを祈っております。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。先般文部科学省のホームページでも公表されました、国際共同利用・共同研究拠点の認定についてです。その作業部会の主査を務めた、私から報告させていただきます。国際共同利用・共同研究拠点の制度は、平成29年10月の本部会における意見の整理を踏まえ、発足したものです。資料2にあるとおり、大学に附置される研究施設のうち、国際的な研究活動の中核としての機能を備え、学術の発展に特に資する拠点を、「国際共同利用・共同研究拠点」として文部科学大臣が認定するものとされています。
 資料の2番目にございます審査等の経過にあるとおり、国際共同利用・共同研究拠点の認定に関する公募は、本年5月1日から6月29日まで行い、20大学から41件の申請がありました。これらについて7月から8月上旬にかけて、作業部会の下に設置された分野ごとの6つの専門委員会における書面審査を経て、8月上旬から10月中旬にかけて、作業部会におけるさらなる書面審査、ヒアリング審査を行い、10月19日に認定候補として、次の4大学6拠点を選定しました。
 すなわち東北大学金属材料研究所、東京大学宇宙線研究所、東京大学医科学研究所、京都大学化学研究所、京都大学数理解析研究所、大阪大学核物理研究センターです。これらの認定候補については、最終的な確認を経て、11月13日付で文部科学大臣の認定に至ったものであります。
 認定候補の選定に当たっては、研究実績や研究水準などに照らし、各拠点が保有する国際的に卓越した研究資源を活用することにより、国際的な共同利用・共同研究拠点としての活動や発展性が特に高いものである点を評価しております。
 また、認定候補の選定には残念ながら至らなかった申請施設も、今回の申請を通じ、各研究所が持つ研究資源のさらなる活用や、国際化に向けた運営の改善、共同利用・共同研究活動の充実について積極的に検討されており、今後一連の検討内容をさらなる発展に結び付けていただきたいと期待しております。
 新たに発足しました国際共同利用・共同研究拠点、先ほどの4大学6拠点が、制度の趣旨に沿って国際的な研究環境の整備に貢献していくよう、本部会としても引き続き注目してまいりたいと考えています。御報告は以上です。
 何か御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。この選定の作業には、本部会の関係の方々にも種々大変お世話になりました。ありがとうございました。
 それでは御質問がないようですので、審議は以上としたいと思います。最後に千原審議官から、本日、審議のまとめができましたので、これに関連して一言御挨拶を頂ければ。
【千原大臣官房審議官】  大変恐れ入ります。稲永部会長を始め、委員の先生方におかれましては、本当に長期間にわたり、本年の5月から9回という回数を重ねて、今日審議を大筋でお取りまとめいただきまして、本当にありがとうございました。事務局を代表して御礼を申し上げます。
 我々事務局も5法人と一緒に、まさに連合体を作る、そのアイデアをしっかり温めていって、まさに部会長がさっきおまとめいただきましたように、本部会でしっかり精力的に積極的御審議、御指摘、進捗を見ていただけるということで、引き続き、御尽力を賜ることになりますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。簡単ですが、お礼まで、御挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。
【稲永部会長】  事務局の方々も大変お世話になり、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。本日の会議はこれで終了とさせていただきます。

 ―― 了 ――


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-- 登録:平成31年02月 --