参考資料1 学術情報基盤作業部会(第28回)で出された主な意見

学術情報基盤作業部会(第28回)で出された主な意見

1.大学図書館の役割・機能

○ 図書館を利用しないと不利だと言えるような図書館の位置付けを大学の中で作っていくべきではないか。そのために図書館がどのような機能を果たしていくべきかについて考える必要があるのではないか。

○ 電子化が進む状況の中で、図書館が一種の新しい機能を果たすものとして、別の名前で呼んだ方が良いような場所になっているのではないか。様々な機能を認めた上で図書館の役割を考えていく必要があるのではないか。

○ 図書館のあり方として、図書館に来館する者に対することだけがサービスではない。今後、図書館のサービスの多様化が重要な点になり、例えば統計についても、来館した人数だけではなく、提供しているサービスごとの利用者数の推移も重要になってくるのではないか。

2.大学図書館職員の育成・確保

○ 専任職員のキャリアパスをどう形成するかが大きな問題である。一方、公私立大学では、異動により専門性が確保できないという指摘がある。

○ 図書館の機能としての学習の場ということを考えたとき、図書館職員でなければできない事柄があるのではないか。従来、事務系、教育系、研究系と分かれていたが、その中間的な役割を果たす人材が必要になってきたのではないか。

○ 図書館職員の役割や機能を一般的に考えたときに、一橋大学のように専門助手としてスタッフを抱え込むということも一つの形態であろう。

○ いわゆる伝統的な意味での図書館職員がどのように学習支援に関わるかということも新しい一つの方向性であろう。現在、導入教育の重要性が盛んに言われていて、例えば学部のカリキュラムの中身に図書館の情報リテラシーが導入教育として入り込んでいくのは、必然的な流れであろう。そのプログラムを教員との協働によりどのように図書館職員として開発できるかが課題である。また、こうした流れの中で、図書館職員の役割自体はかなり変わっていくであろう。特に学習支援機能との関係では、積極的な側面が強調されるのではないか。

○ 学問の多様性が非常に高くなる中で、専門的な業務を少人数で対応することが可能なのか。学問の形が変わっている中で、情報アクセスをどうするかということをもう少し考えても良いのではないか。

3.機関リポジトリ

○ 学位論文は機関リポジトリに登載することを条件にして、その後は必要に応じて紙媒体で出版しても構わないということにすれば、博士論文の公表形態が変わり、アクセス件数も非常に増えるのではないか。

○ 国立国会図書館は、博士論文の電子化を進めることになり、博士論文の著作権の取扱いについて、大学図書館と国立国会図書館とで議論が行われている。大学図書館と学内の学位論文についての関係も含めて本作業部会において議論すれば、全体として学位論文が円滑に流通するようになるのではないか。

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