資料3 内発的発展の理論と実践(守友講師資料)

 2011年9月1日

宇都宮大学農学部農業経済学科
東京農工大学大学院連合農学研究科
守友裕一

1 内発的発展論の形成と展開

  1. 国際関係論からのアプローチ
  2. 民俗学から社会学への展開
  3. 社会学における内発的発展論の体系化
  4. 社会学から民俗学への再照射
  5. 財政学からの地域的不均等論の提起
  6. 経済学と人間発達の理論
  7. 地域経済学と内発的発展論
  8. 地域経済学における内発的発展論の継承と展開
  9. 地方都市研究と内発的発展論

2 人間に視意をおいた地域づぐり論の系譜

  1. ロバート・オーウェン
  2. ジョン・ラスキン
  3. ウイリアム・モリス
  4. オクタヴィア・ヒル
  5. ビアトリクス・ポター
  6. エペニーザ・ハワード
  7. ジェイン・ジェイコブス

3 内発的発展の理論形成の再検討

  1. 豊かさの概念変化と潜在能力論
  2. 豊かさの指標と参加の意義
  3. ソーシャルキャピタルと相互信頼、協力
  4. 国際関係の変化と内発的発展論の形成
  5. 日本における内発的発展論の整理
  6. 内発的発展論とパートナーシップ・協働論

4 地域社会・農山村のかかえる課題と再生の方向性

  1. 四つの空洞化
  2. 再生のための四つの柱
    1.参加の場づくり・住民総参加の道の追求・・・「場」
    2.暮らしのものさしづくり、地域に生きる誇り・思想・価値観の再構築・・・「主体」
    3.内発的なアイデアの形成によるお金と循環づくり、繋がりづくり・・・「条件」
    4.活動の柔軟な継続、持続性の構築・・・「時間」

5 近年の論点

  1. Neo-Endogenous Developmentをめぐって
    新しい内発的発展 
    内発的手法をベースに外圧を新たな可能性を拓く「好機」ととらえる
    多様な主体をつなぐ中間セクターに注目する
  2. 共発・・・外発、内発から共発へ
    Neo-Endogenous Developmentを共発と訳す
    内外の両側面より計画、組織化していく
  3. 協発的発展
    農山漁村の内発性に期待をかける内発的発展論や主体形成論も限界
    相互行為による協働・協発による互恵的発展
  4. 方向性
    従来から内発的発展論は外からの力を否定はしていない
    新しい内発的発展論として多様な主体間のパートナーシップ論として整理可能ではないか
    多様な主体をどうとらえるのか
    その主体間のパートナーシップをどう構築していくのか

<参考文献>

  • 守友裕一「地域農業の再構成と内発的発展論」、(農業経済研究第72巻第2号2000年)
  • 清水修二 小山良太 下平尾勲「あすの地域論-「自治と人権の地域づくり」のために-」の第8章「内発的発展の理論と実践」(八朔社2008年)

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