資源調査分科会(第46回) 議事録

1.日時

令和3年8月27日(金曜日)10時30分~11時20分

2.場所

Web会議にて開催

3.議題

  1. 分科会長の選任及び分科会長代理の指名について(非公開)
  2. 運営規則の確認等について(非公開)
  3. 食品成分委員会の設置について(非公開)
  4. 第11期資源調査分科会の検討課題について
  5. その他

4.出席者

委員

宮浦分科会長、門間分科会長代理、小長谷委員、白波瀬委員、瀧本臨時委員

文部科学省

千原局長、松下資源室長、原室長補佐

5.議事録

分科会長の選任及び分科会長代理の指名、運営規則の確認等、食品成分委員会の設置、委員会の主査の選任及び主査代理の指名を行った。

【松下室長】  これより会議を公開にて行います。先ほど互選により宮浦委員が分科会長に選出されましたので、引き続き、進行をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
【宮浦分科会長】  宮浦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まず、千原科学技術学術政策局長から、御挨拶をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【千原局長】  ありがとうございます。ただいま御紹介いただきました、科学技術学術政策局長を拝命しました、千原でございます。第11期資源調査分科会の開催に当たりまして、一言、御挨拶をさせていただきます。
 委員の先生方におかれましては、御多忙中にもかかわらず、委員をお引き受けくださりまして、誠にありがとうございます。
 さて、資源調査分科会は、歴史は古く、昭和22年に資源委員会として発足し、平成13年の省庁再編を経まして科学技術・学術審議会資源調査分科会に改組され、現在に至っております。この間、時代の要請にかなった資源の総合的利用に関する重要事項について、調査・審議を行っていただいてまいりました。その重要な活動の一つといたしまして、昭和25年より改訂を続けております、日本食品標準成分表がございます。成分項目や収載食品の充実を図り、昨年末に当分科会の報告として日本食品標準成分表2020年版(八訂)が公開をされました。御尽力をいただきました当分科会とその下の委員会の先生方の御尽力に、感謝を改めて申し上げます。成分表に対する国民の皆様の関心も高まっておりまして、当局が公開する食品成分データベースは、昨年度は全世界から2,800万ページビューを超えるアクセス数となってございます。今般、令和3年3月に第6期科学技術・イノベーション基本計画が閣議決定され、新たなフェーズとなる中において、近年の健康志向の高まりや食品の栄養表示義務化の動きなどから、各般の食品の標準的な成分値を示す本分科会の成分表の果たす役割が今まで以上に大きくなってまいっております。第11期におかれましては、より一層の社会のニーズにより的確に対応するため、成分表の充実・利活用を含めた在り方等の御議論を踏まえ、引き続き科学的見地から成分表の次期改訂に向けた検討に御尽力いただきたいというふうに考えてございます。
 本日、食品成分委員会も設置されましたが、今期を通じて委員各位からの忌憚のない御意見や御提言を賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私の御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【宮浦分科会長】  御挨拶を頂戴いたしまして、ありがとうございました。
 それでは、次に、今期の検討課題についてでございます。まず、事務局から、御説明をお願いいたします。
【松下室長】  今期の検討課題について、資料8に基づきまして御説明したいと思っております。資料8をご覧ください。
 第11期、本日、初回ということでございますが、こちらの資源調査分科会の検討課題(案)ということで、第11期におきましては、日本食品標準成分表の充実・利活用を含めた在り方等の検討を目標として、関連する調査を推進するということを提案したいと思っております。先般、科学技術・イノベーション基本法に基づく科学技術・イノベーション基本計画が閣議決定されましたけれども、こちらでは様々な社会課題を解決するための研究開発・社会実装の推進と総合知の活用が示され、その価値創造の源泉となる「知」の創造が求められています。それらに資するため、当資源調査分科会では、資源の総合的利用に関する重要事項の一つとして、戦後の国民栄養改善の見地から、食品に含まれる栄養成分の基礎的データ集として、昭和25年より取りまとめられてきました日本食品標準成分表を引き続き位置づけまして、以下のとおり検討していくこととしたいと思います。
 1、日本食品標準成分表の充実・利活用を含めた在り方の検討ということで、資源調査分科会の下に食品成分委員会を設置し、資源の総合的利用のための日本食品標準成分表の次期改訂方針や在り方に加え、次の検討も進めるということにしたいと思っております。
 大きく、三つございます。(1)収載食品の更新・充実ということで、成分表2020年版(八訂)におきましては2,500の収載食品数がありましたので、それを引き続き、更新としての再分析を含めまして、新規食品または未調査成分の分析を行いつつ、複合食品は計算による収載値の維持を検討していくということと、素材系の食品は摂取量が多い食品を優先するなどを検討するということ。それから、限られた予算の中では、食品のエネルギーの算出基礎となる成分につきまして、今、まだ分析し切れてないものも八訂ではございますので、それらを優先して収載していくということを考えていきたいと考えております。特に、食物繊維につきましても、分析法を見直した関係によりましてまだ分析し切れていないものもございますので、そういったものも優先度に留意していきたいと思っております。
 それから、(2)といたしまして、デジタル社会での多様な利用を見据えた食品成分データの利活用推進方策の検討と精度・信頼性の向上ということで、昨今のデジタル社会でのいろいろな利用方法というものを踏まえまして、オープンデータとなっております食品成分表をどのように利用していっていただければいいのかということで、当方でまずはできることといたしましては、先ほど申し上げましたエネルギー計算は組成成分からの積み上げということになっておりますので、それを決定するような手順、それから、各段階での様式をシステム化するなど、どのようにすればいいのかということを見せていけるような、そういう方法について必要な検討を行っていく。それから、成分表2020以降のデータ公開につきまして、ドラフト版という形を考えてはどうかと思っております。正式版をいきなり出すというわけではなくて、ドラフト版を出し、いろいろと御意見をいただいた上で正式版を決定していくということを考えていきたいと思っております。さらに、関係省庁、いろいろと御利用いただいていますので、その利用状況を把握いたしまして、より皆様に利用していただくような、そういう方法というのはどういった方法があるのかというのを検討して、それを提供していくということにつなげていくということを考えていきたいと思います。信頼性向上のためには、国内外の分析手法を調査いたしまして、必要な見直しについて検討を行うということ。それから、他言語で活用していくためにはどういうことをすればいいのかというのを検討していく。
 それから、(3)国内外の動向調査といたしましては、食品表示法の完全施行がありましたので、民間、特に食品事業者の皆様におかれましては利用が進んでいるところです。食品事業者におかれてはいろいろな団体等々もありますので、そういった団体の動向も踏まえまして、いまだに収載していないようなものについてはどのような食品についてはどのように収載できる方法があるのかということを検討していきたいと思います。その中には、当方が分析するものではなく、関係団体で分析したデータ、それの妥当性はどうなのかというものも食品成分委員会のほうで検討いたしまして、受け入れていくような方法も含めて考えていきたいと思っております。それから、国外で公表しているような食品分析データ、そういったものの利活用についても考えていく。それから、国際的なWebのワークショップ、その中でも当方の取組について発信していくということを考えていきたいと思います。
 今後の対応とスケジュール的には、資源調査分科会から整理すべき事項を食品成分委員会に示すという段取りをつけまして、食品成分委員会で具体的な議論を行って、次回分科会で検討結果の報告を受けるということで、下のほうに簡単なスケジュール案というものを記載しております。一つ目といたしましては、本日、第11期の食品成分委員会を設置したということになっておりますので、今後、食品成分委員会において個別成分値等の検討をいたしまして、予定ですけれども、11月頃、食品成分委員会を開催し、12月以降に資源調査分科会を開催して報告というような、そういった段取りはどうかと考えております。
 併せまして、先ほどの科学技術・イノベーション基本計画の中で、いろいろな社会課題を解決するためにどうしていけばいいのかということで、各分科会のほうではどういったことができるのかということが、先日の審議会のほうで話が出ております。当分科会といたしましては、特に科学技術・イノベーション基本計画に資するものということでは、(2)のデジタル社会での多様な利用を見据えた食品成分データの利活用推進方策の検討などといったものがそれに対応できるのではないかなと考えております。具体的には、審議会のほうから要請があったときにどういったものを報告するということになるかとは思いますが、その際には報告内容につきましては宮浦分科会長のほうに御一任いただくということについても、皆様の御意見をいただければというふうに考えております。
 説明につきましては、以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【宮浦分科会長】  御説明、ありがとうございます。
 今期の検討課題並びに食品成分表の改訂関連を含めまして、御説明をいただいたところでございます。何か、御意見、ございますでしょうか。御質問、いかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。それでは、この方向性で検討を進めてまいることといたしたいと思います。検討事項への対応等の文章は、先ほど御説明ありましたが、分科会長一任とさせていただくこともございますので、御了解ください。
 今後の予定でございますが、事務局から、お願いいたします。
【松下室長】  本日設置いただきました食品成分委員会におきまして、本日の議論を踏まえて、調査・検討を進めてまいります。先ほど御説明したとおり、年度内をめどに成分表の収載食品の更新や充実を含めて次期改訂の在り方をまとめた上で、資源調査分科会において御審議いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
【宮浦分科会長】  それでは、御議論いただいた第11期の資源調査分科会の検討項目について整理していく事項といたしまして食品成分委員会のほうにお示しをして、その結果の御報告を待ちたいと思います。食品成分委員会も、非常に詳細なお仕事、多大なお仕事をしていただくことになりますので、改めて御礼申し上げるところでございます。よろしくお願いいたします。
 本日の予定議事は以上でございますが、何か、ほかに御意見等ございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、ないようでございましたら、本日の議論はここまでとさせていただきます。再度の確認でございますが、本日の会議の議事録については、分科会運営規則第4条第2項にございますように、会長の選任等の人事に関わる案件の部分については非公開とさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【宮浦分科会長】  御了解、ありがとうございます。
 それでは、これで本日は閉会とさせていただきます。ありがとうございました。

―― 了 ――

(科学技術・学術政策局政策課資源室)