第十二期食品成分委員会(第24回) 議事録

1.日時

令和5年6月27日(火曜日)16時00分~17時00分

2.場所

Web会議

3.議題

  1. 運営規則の確認等について(非公開)
  2. 作業部会の設置について(非公開)
  3. 第12期食品成分委員会について
  4. 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の公表について
  5. その他

4.出席者

委員

門間主査、瀧本主査代理、佐々木委員、上田委員、吉田委員、石原委員、金庭委員、小竹委員、小林委員、鈴木委員、高橋委員、竹林委員、立木委員、平出委員、府川委員、渡邊委員

文部科学省

一関資源室長、松下室長補佐

5.議事録

○  運営規則の確認等、企画作業部会の設置、部会の主査の選任及び主査代理及び部会委員の指名を行った。
 
【門間主査】  これより会議を公開にて行ってまいります。
 続きまして、議題3に入ります。第12期食品成分委員会について、事務局から説明をお願いします。
【一関室長】  説明させていただきます。
 御説明する資料は、資料5、資料6になります。資料を共有いたします。
 資料5「食品成分委員会について」でございます。
 こちらの資料につきましては、科学技術・学術審議会資源調査分科会が、本年4月26日に開催されまして、食品成分委員会の設置と検討事項が示されておりますので、それにつきまして、御説明させていただきます。
 まず、1の「目的」でございます。
 資源調査分科会では、資源の総合的利用に関する重要事項の1つとしまして、日本食品成分表を位置づけているところでございます。
 食品成分表につきましては、昭和25年に初版を取りまとめて以降、これまでに2022年には八訂、本年4月には「増補2023年」ということで、改訂・拡充を重ねてきたところでございます。
 食品成分表は多様な分野で活用していただいておりまして、一般家庭はもちろんのこと、給食調理の現場での栄養管理や栄養指導、または行政の面、国民健康栄養調査や、食料需給表策定の際の参考資料、また、近年では食品の栄養成分表示にも活用していただいているところでございます。
 また、科学技術の面からしましても、様々な社会課題を解決するために、科学技術・イノベーション基本計画の中に、価値創造の源泉となる「知」の創造というものが求められ求められておりまして、これにも資するものと考えております。
 こういった観点から、12期の食品成分委員会におきましては、次に掲げられた4点について検討を進めるとされております。
 食品成分表の目的、あるいは性格、どのような食品や成分情報を収載すべきか、改訂に当たっての趣旨、また、公表の年度、公表の方法といった観点から検討を行うこととし、さらには次の(1)、(3)の部分を進めるとされております。
 (1)「収載食品の更新・充実」でございます。
 先ほど御説明しましたように、これまでも収載食品の更新・充実を図ってきておりまして、八訂では2,478の食品、本年4月の「増補2023年」では2,538の食品を収載しております。
 今後も引き続きまして、これらの更新・充実を進めていくことが大事と考えておりまして、それに当たりましては、摂取量や、あるいは流通している食品の変遷といったものを考慮しまして、優先順位を考えながら、既に収載された食品の再度の分析や、あるいは新しい食品の収載、まだ調査できていない成分の分析を進めてまいりたいということでございます。
 その際、何を優先するかでございますけれども、七訂から八訂に変わる際に分析方法が変わりまして、まだその分析値、組成成分といったものが収載されていないものがございますので、そういったものを優先してはどうかということ。また、類似の食品からの推計という手法も使ってはどうかということ。また、分析方法を見直しました食物繊維の分析値が収載されていないものもございますので、そういったものを優先してはどうかということでございます。
 続きまして、(2)でございます。「デジタル社会での対応な利用を見据えた食品成分データの利活用推進方策の検討と精度・信頼性の向上」ということでございます。
 食品成分表につきましては、データとして非常に多くの方に利用していただいておりまして、まさにオープンデータとして、今後も皆様方にたくさん御利用いただくことが非常に重要だと考えております。
 これを進めるに当たりましては、現在、組成成分からの積み上げとなっている成分値の計算方法のシステム化を進めることが大事だと考えておりまして、今年度はどのようなシステムを構築するといった検討を、昨年度に引き続き進めてまいりたいと思っております。
 また、今年度につきましては、より具体の仕様にも踏み込んだ検討をしていきたいと考えております。
 また、食品成分表は国の様々な調査や食品の成分表示にも活用されておりますので、それら関係省庁とも連携しながら、利用状況などを把握しつつ、データの利活用を検討してまいりたいと考えているところでございます。
 さらには、次の(3)とも関係しますけれども、データの精度、あるいは信頼性の向上を目指しまして、国内外の食品成分データの構成、作成方法の比較調査を進めてまいりたい。また、成分表の英語版も検討してまいりたいと考えております。
 (3)でございます。「国内外動向調査」ということで、食品表示法が施行されまして、特に食品事業者の皆様への利用が進んできております。このような民間も含めた関係団体の食品事業者の団体の皆様方の動向も踏まえまして、食品分析データの受入れや、あるいは情報提供を進めてまいりたいと考えております。
 また、(2)のところでもありましたけれども、海外の食品分析データの状況なども把握しまして、今後の食品成分表の検討につなげてまいりたいと考えているところでございます。
 次の2番「調査事項」につきましては、ただいま御説明したことを端的に箇条書にしております。
 日本食品成分表の次期改訂の方針、在り方、収載食品の更新・充実、食品成分データの利活用推進方策の検討と精度・信頼性の向上、国内外の動向調査、その他、必要な事項。これらを今回の食品成分委員会における調査検討事項とされたところでございます。
 最後に、3番の「調査体制」でございますけれども、資源調査分科会の運営規則に基づきまして、食品成分委員会が設置されたところでございます。
 食品成分委員会におきましては、門間主査、瀧本主査代理をはじめまして、16名の委員の皆様で構成しておりまして、今後、検討を進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、資料6に移ります。「作業部会の設置について」ということでございまして、こちらが御審議していただきたい事項でございます。
 先ほど資料5で御説明しました食品成分委員会での検討事項につきまして、より機動的かつ具体に検討する場ということで、企画作業部会というものを立ち上げてはどうかと考えております。それについて御説明させていただきます。
 「設置の目的」の部分でございますけれども、こちらの前段部分は、先ほどの食品成分委員会と共通しますので割愛させていただきます。最後の部分、「これらについて」というところでございますけれども、食品成分委員会の運営規則に基づきまして、部会を設置してまいりたいと考えてございます。
 食品成分委員会では、収載食品の更新・充実、デジタル社会を見据えた活用方策の検討と精度・信頼性の向上、国内外動向調査といったものを進めるとされてきたところですが、これらを進めるために作業部会を設置しまして、より具体の内容、例えばということで、そこに書いていますけれども、成分表の編集方針や、分析食品の検討といったものをこちらの作業部会の中で進めてまいりたいと考えております。
 この部会の検討結果につきましては、規則にありますとおり、食品成分委員会に報告することとし、作業部会の運営に必要な事項につきましては、主査と調整の上、部会の中で定めてまいりたいと考えております。
 3番の「検討体制」でございますけれども、次のページの図で御説明させていただきます。
 企画作業部会は、先ほど申し上げました調査事項に関しまして、食品成分表の横断的な課題、全体的に係る議論を行ってまいりたいと思います。
 食品成分表につきましては、植物、動物、加工食品と多岐にわたってございますので、それぞれ専門的な検討を行う場としまして、ワーキンググループをつくってはどうかと考えております。
 ワーキンググループは、植物、動物、加工食品という3つをつくりまして、それらの中で、分野ごとに収載値案の検討や、文献調査、あるいはニーズ調査といった、より専門的な部分を検討してまいりたいと思っております。
 また、ワーキンググループにつきましては、文部科学省の委託事業を活用しまして、アウトソーシングする形で実施することとしまして、ワーキンググループの検討結果につきましては、企画作業部会あるいは食品成分委員会に報告をしまして、作業部会あるいは委員会での検討に生かしてまいりたいと考えているところでございます。
 御説明は以上になります。
【門間主査】  ありがとうございます。
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等ありましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。何かコメント等ございましたら。
 よろしければ、続いて、議題4に入らせていただきます。資料7、「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の公表について、事務局から説明をお願いします。
【松下補佐】  「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」につきまして、令和5年4月28日に公表されましたという御報告です。
 資料7が報道発表の資料ですが、これを使って説明させていただきます。報道発表も4月28日にさせていただきました。
 文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会は、「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」のデータを更新・追記して、この4月に「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」として公表しました。
 成分表につきましては、令和2年に「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を公表しましたが、その後に、食品成分の検討を続けておりました107食品、うち新規では60食品について、食品成分の追記・更新を行ったものです。
 なお、ウェブサイトのみでの公表としております。
 公表する資料の名称等ですが、今までの八訂やその前の七訂と同様に、本表である「増補2023年版」と、「アミノ酸成分表編」、「脂肪酸成分表編」、「炭水化物成分表編」という構成になっております。
 ウェブサイトのみでの公表としておりますので、こちらにあります文部科学省ホームページの「日本食品標準成分表・資源に関する取組」のページで見ることができます。
 概要といたしまして、データの更新のポイントです。まず、新たに追加した食品としましては、例えば、穀類としてバンズや、野菜類ではアイスプラント、嗜好飲料類では缶コーヒー、調理済流通食品では、とりから揚げなどを追加しました。
 2つ目に、「新たな調理形態の追加」としまして、あずきのつぶし生あん、だいずもやしの油いためなどを追加として収載しております。
 3つ目として、「生産・流通実態に合わせ再分析・細分化した食品」としまして、例えば、野菜類、キャベツカットの次亜塩素酸洗浄や、果実類としては、シャインマスカットなどを再分析・細分化した食品として収載しました。
 また、参考に、「日本食品標準成分表の沿革」ですが、昭和25年の最初の公表の食品数で538から始まりまして、今回の令和5年「増補2023年」では、食品数2,538を収載したものとなっております。
 以上です。
【門間主査】  それでは、ただいま説明のありました「八訂増補版」の公表について、御意見、御質問等ありましたら、よろしくお願いします。コメント等でも結構ですが、よろしいでしょうか。
 高橋先生、お願いいたします。
【高橋委員】  ウェブサイトの公表で、併せて食品成分データベースの更新もしてまいりますという一文があるんですが、実際には、もうデータベースも更新されたのか、それとも今後そういう予定なのか、その辺りをお願いいたします。
【一関室長】  御質問ありがとうございます。
 食品成分データベースの更新につきましては、今、作業をしているところでございまして、更新次第、皆様にお知らせしてまいりたいと思っておりますが少し遅れております。
【高橋委員】  分かりました。ありがとうございます。
【門間主査】  ありがとうございます。
 ほかに御質問、コメント等ございましたら、お願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、次に、その他になりますが、本日は特にその他事項はないと伺っております。事務局、いかがでしょうか。
【一関室長】  本日は特段ございません。
【門間主査】  ありがとうございます。
 それでは、予定していました議題について、全て終了しましたので、閉会としたいと思います。
 再度の確認となりますが、本日の会議の議事録については、委員会運営規則第5条によって、人事に係る案件の部分以外については公表となります。
 次回の食品成分委員会につきましては、事務局と調整の上、追って御連絡させていただきます。
 では、第12期も皆様、よろしくお願いいたします。
 本日はどうもありがとうございました。

── 了 ──

(科学技術・学術政策局政策課資源室)