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研究開発基盤部会(第2回) 議事録

1.日時

令和元年6月25日(火曜日) 14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省17階 17F1会議室

3.議題

  1. 第6期科学技術基本計画に向けた検討について
  2. 新たな共用システム導入支援プログラムの今後の展開

4.出席者

委員

岸本部会長、網塚委員、飯島委員、市川委員、江端委員、木川委員、菊池委員、佐藤委員、杉沢委員、高橋委員、田沼委員、中村委員、野村委員、原田委員、横山委員

文部科学省

科学技術・学術総括官 角田喜彦、研究開発基盤課長 渡邉淳、研究開発基盤課 課長補佐 黒川典俊

5.議事録

【岸本部会長】  それでは、第2回になりますけれども、研究開発基盤部会を始めさせていただきたいと思います。
 お忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日は、議事次第にございますように、二つの議題がありまして、一つ目が、第6期科学技術基本計画に向けた検討についてであります。二つ目が、新たな共用システム導入支援プログラムの今後の展開ということであります。
 それでは、まず、事務局から、本日の出席者と資料の確認をお願いいたします。
   ―事務局より資料の説明―
【岸本部会長】  よろしいでしょうか。
 それでは、議題の方に入りたいと思います。まず、1番目の方ですけれども、第6期科学技術基本計画に向けた検討についてということであります。委員の皆様には、短期間の間でしたけれども、多くの意見を頂きまして、ありがとうございます。それが後の方でまとめられていると思いますので、御確認いただければと思います。
 それで、この頂きました意見を基に、事務局の方で、中間取りまとめということで資料を作成していただきました。本当に事務局の方も、この短期間でこういう形で資料を取りまとめていただいたのは有り難いと思います。
 それでは、まずは事務局の方で説明をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
【黒川課長補佐】   前回の部会と、それから、その後、委員の先生方に書面で頂いたものを参考資料1として付けさせていただいています。これを事務局の方で整理をさせていただきまして、資料1-1ということでまとめさせていただきました。本日は、こちらを中心に御議論いただければと思ってございます。
 資料1-1ですけれども、まず、基本認識といたしましては、産学官が有する研究施設・設備・機器は、あらゆる科学技術イノベーション活動を支える重要なインフラであるということで、これは基盤的・先端的研究施設・設備・機器の持続的な整備と、運営の要としての専門性を有する人材の持続的な確保・資質向上が不可欠であると。
 併せて、研究フロンティアの先頭を切り拓く力を持った機器や日本発の先端施設・設備・機器を開発することによって、我が国にふさわしい研究インフラを国として保持するべきである。また、これらのことは国家の基幹的な役割ですので、国が広く専門家の意見を聞きながら、中長期的な計画を政策的に検討する必要がある。また、文科省の中だけで考えるのではなくて、省庁の枠を超えて、産学官の組織を超えたオールジャパンの体制を構築して、長期的な展望を持って総合的に取り組むべきである。
 これらの研究インフラは、多数の研究者に活用されてこそ、その価値が高まるものということで、広く共用されるべきであって、このような考え方を文化として根付かせていく必要があるということを書かせていただいております。
 その上で、この部会では、現場で実際に起こっている課題を解決するという観点から御議論いただきまして、その今後目指すべき方向性ということを中間的に取りまとめさせていただきました。
 3.の第5期科学技術基本計画中に顕著になった課題として、1、2、3という3つに整理をさせていただいております。
 一つ目が、「研究基盤の共用」を阻むボトルネックということで、第5期の科学技術基本計画に基づきまして、幾つかの共用に関する取組を進めてきました。実際、大学・研究機関における共用体制の整備というのが促進をされてきたわけですが、「共用が文化」として根付くには更なる施策が必要ということです。
 まず、「組織」の理解が不十分ということで、まだまだ研究機器が研究室単独で使われるケースもあって、そういったときには、その機器の維持だとか技術職員の人件費に研究室が責任を持つ場合があるという指摘もあります。機器の共用というのは、組織が恒常的に支援をしないと維持はなかなか難しいということで、そういった取組を基幹機能として位置付けるマネジメント体制の構築を促すことが必要ではないかということです。
 二つ目ですけれども、「利用者」の理解が不十分ということで、利用者側の「全てを自分で持つという」意識の改革も共用の促進には欠かせないということでしたが、利用者側に対して、限りあるリソース、予算、設備、人材の積極的な有効活用と、利用に係る負担ですとか、あるいは、論文等で扱った場合の謝辞等をしっかりとしていただくということを促していくようなことも必要ではないかとさせていただいております。
 次の二つ目の「研究基盤の整備・更新」を阻むボトルネックとしまして、設備の更新に充てることができる予算というのが減少して、老朽化も進んでいる中で、国内有数の研究設備を共用している現場からは、自助努力に頼った運営によって設備の更新が滞りつつあるとか、携わる人員が疲弊をしていて、運営持続性の担保がなかなか困難であることが利用促進の足かせになるといった声も上がっていると書かせていただいております。
 その上で、三つ目が、「技術職員の育成・確保」を阻むボトルネックといたしまして、技術職員は、研究者とともに課題解決を担うパートナーとして、成果創出に必須の存在でございますけれども、キャリアパスが明確でないことなどから、人材確保が困難になりつつあると。 実際、今年の1月に、研究基盤整備・高度化委員会におきまして、技術職員の方々からお話を伺いましたところ、下に掲げたような課題が浮き彫りになりまして、技術の伝承ですとか、技術職員の一層の組織化ですとか、あるいは、人事評価、適切な処遇、キャリアパスの明確化・多様化、持続的な人材育成というのを、組織の中、あるいは、組織の枠を超えてやっていく、技術力の向上も必要ではないかという御意見が実際に出てきておりました。
 このような課題を踏まえまして、第6期の科学技術基本計画に向けて特に取り組むべき事項としてまとめさせていただいております。
 まず、目指すべき姿と検討の方向性といたしましては、今年4月に文科省の方で取りまとめました「研究力向上改革2019」におきまして、研究人材・資金・環境の改革を大学改革と一体的に展開をすることで、研究力向上に資する基盤的な力を強化するという方向性が出ております。特に研究環境については、「全ての研究者に開かれた研究設備・機器等を実現」することで、研究者がより自由に打ち込める環境の実現を目指すというふうにされてございます。
 具体的な方向性としては、1、2、3、4の4点、太字で書かせていただていますが、このような姿を実現していく上では、研究基盤を設備とだけ捉えるのではなくて、研究基盤をハードとソフトの両方と捉えて、組織及び研究分野ごとに分けて考える必要があろうと。
 また、一口に「共用」といっても、実態は様々ですので、ケース別に分けて考える必要があるということで、例えば、具体的な取組を検討する上では、真ん中辺りにダイヤで書いておりますような観点別の検討、世界トップレベルの基盤、国内有数の基盤、汎用的な基盤、地域別の基盤、分野別の基盤といった観点での検討が必要ではないかと書かせていただいております。
 その上で、検討をするに当たっては、我が国の研究基盤の全体像を俯瞰する観点から、国全体の研究基盤の現状を把握するような取組が必要である。あるいは、その大学共同利用機関ですとか、共同利用・共同研究拠点といった学術研究の振興の観点からの取組とも連携を図る必要があるとさせていただいております。
 特にボトルネックの克服に向けて取り組むべき事項として、一つ目が、(1)大学・研究機関の基幹的機能としての「研究基盤の整備・共用」の位置付けということで、第5期の科学技術基本計画中にも、分散管理されてきた研究設備・機器を「ラボから組織」へ移行するという取組を進めてきております。それを一層進めていく上では、大学・研究機関の経営陣のトップマネジメントによって、大学・研究機関全体に共用の意識を一層浸透していく必要があると。さらに、統括部局が、そういった取組を進める上では重要であろうと。
 また、各分野の専門的な共通機器、技術ノウハウの集約化によって、予算が取れなくて速やかに機器を用意できない若手研究者等に研究環境を組織として提供して、すぐに必要なときにすぐに使えるようにしていくことが重要であろうと。
 二つ目については、そういった取組をやる大学・研究機関については、その機能としての位置付けを明確化して、共用に戦略的に取り組む大学を前向きに評価するということが重要である。他方で、その共用化自体が目的になってしまうと、疲労感ばかりが漂ってしまいますので、研究機関の戦略的な選択に任せる「自由度」というのも必要ではないかという御意見もございます。
 そういった取組について、経営陣への啓発ですとか好事例の展開も必要であろうということでして、一つ目、共用のための「意味のある」ガイドラインを作成することなどによって、好事例の展開ですとか、ルールの浸透、あるいは、共用を妨げている「自己規制」のようなものを是正していくことも有効ではないかと。
 また、機器の導入につきましても、購入だけを考えるのではなくて、レンタルですとかシェアリングですとか、いろいろな手法が登場しておりますので、検討した上で最適な手法を選ぶことが推奨されるのではないか。あるいは、設備のライフサイクルを考慮して、内外にリユースをするだとか、リプレースに留まらない方策もあるのではないか。また、事務処理の合理化・システム化も重要ではないかといった御意見もございました。
 三つ目、機器・場所・人材を提供する側へのインセンティブということで、特に共用について、各研究者のボランティア精神による「サービスの提供」だとなかなか長続きしませんので、機器の共用化に協力した研究者についても前向きに評価をするような明確なインセンティブが必要ではないかということで、幾つかの御意見を頂いております。
 四つ目、産学官連携による中長期的な研究基盤整備計画の検討ということで、特に国内有数の大型研究施設・設備については、我が国全体の設備を長期的視点で俯瞰をして、全体最適化をした計画を検討していく必要があるのではないか、それは10年、20年先も見据えて検討していくべきではないかといった御意見がございました。
 また、我が国の財政状況は厳しさを増しているとともに、民間企業でもなかなか高額な機器を単独で持つことは難しくなっておりますので、基盤の民間企業との共同設置ですとか、あるいは、その設備整備と運営に当たって、一層の産学官連携を促進してはどうかということで、この下に書いてありますような種々の御意見を頂きました。
 また、こういう多額の費用を要する設備については社会への還元ということが一層重要でございますので、成果を分かりやすく説明をしていくですとか、あるいは、利用した際には謝辞に書くとか、成果を公表するとかいうことを課してはどうかという御指摘もございました。
 (5)が技術職員の活躍促進ですけれども、研究の個人プレーから、チームプレーとしての意識改革を図るということで、技術職員のキャリアパスの多様化というのも実現が重要ではないか。また、技術職員は、その専門性に応じた役割を担うべき存在として大変重要ということで、組織としてのマネジメント体制を構築する必要があると。
 その上で、その技術職員は、多岐にわたっている役割を担っていらっしゃいますので、研究者コミュニティがこのような人材をどう評価するかという観点も重要でございます。さらには、そういった人材の育成、確保・育成・組織化・モチベーション向上が必要であるとさせていただいております。また、その優秀な人材を確保する上では、学生にとって積極的なキャリア選択肢の一つになることが必要であるということで、幾つかのアイデアを書かせていただいています。
 また、共用システムを確立していく上では、教員、技術職員、事務職員、URA等がチームとして機能して、様々な事務コストを軽減しながら取り組むこと。あるいは、技術職員、事務職員、教員をつないで、大学執行部ともつながるような人材を配置していくことが有効ではないか。さらには、高度技術系専門職人材として位置付けとして、そういう人材を有用な人材として明確化することも考えられるのではないかといった御意見も頂きました。
 以下、3.ですけれども、世界で戦える新技術の開発ということでございまして、世界トップレベルの研究開発を行う上では、先端研究機器の開発は不可欠ということで、少し先の共用技術との位置付けで、先端基盤技術、あるいは、先端機器の先鋭化を目指していく必要があるのではないか。また、研究開発の生産性を高める研究の重要性というのが増しているのではないかという御意見を頂きました。
 文科省では、JSTの未来社会創造事業におきまして、共通基盤領域を新設し、ハイリスク・ハイインパクトで先端的な分析技術・機器の開発、データ解析処理技術、研究現場の生産性向上に資するような技術の開発ということで取組をさせていただいておりますけれども、今後の支援の在り方ですとか、研究開発として今後こういうことをやるべきではないかということで、大きく分けますと、四つの御意見を頂いております。
 一つ目が、開発の初期段階から製品化までのバランスの良い支援ということで、初期段階では自由な発想が重要ですけれども、そこから得られた技術の芽を確実な開発につなげていくための取組も重要で、実用化に向けた段階では、こういったことが必要ではないか。あるいは、製品化の段階では、戦略性ということで、こういったことが重要ではないかということで御意見を頂きました。
 そういったことを進める上では、我が国の強みの分析、世界における動向とかを認識をした上で、今後、国として維持・発展させるべき技術の領域について議論する必要があるのではないかといった意見を頂きました。
 また、三つ目は、機器から発せられるデータに関して、それらを収集し解析をした上で、新発見やソリューションにつなげていくことも重要であるとの御指摘を頂きました。
 最後ですけれども、生産性の向上につながる基盤技術ということで、分析、解析に加えて、その物質の合成や製造に関する技術も生産性を左右するので重要ではないかという御意見を頂戴いたしました。
 6月27日、総合政策特別委員会に、きょう御議論いただいた案を取りまとめて報告をさせていただきたいと思ってございます。
 その際には、概要一枚ものを別途作成するようにということになってございますので、資料1-2に事務局としてまとめております。きょうはこの資料1-1と資料1-2について、更に御議論を頂ければと考えてございます。
 最後に、本日、波多野委員が急遽御欠席になりましたので、御意見をメールで頂戴いただきました。簡単に事務局より紹介をさせていただきます。
 読み上げさせていただきます。「皆様の御意見は多様ですが、おまとめいただいた文書は個々の御意見が反映され、さらに、ストーリー性や論理性が一貫しており、感心しながら拝読しました。まことにありがとうございます。」
 その上で、2点、キャリアパスの多様性、人材の流動性と、それから、新たな価値創出について御意見を頂きました。
 まず、「資料1-1の5ページ目、(5)研究基盤の運営の要である技術職員の活躍促進に関して、技術職員は、研究支援から研究主体者になる機会、あるいは、研究主体者から研究支援になる機会、すなわち、多様なキャリアパスに転換できる機会を作ることが必要と思います。これにより、博士やポスドクのキャリアの多様性、ライフイベントに合わせたキャリアのフレキシブル性、シニア研究者の活用などにつながると考えます。」
 それから、二つ目の御意見が、「国内外の様々な機器で測定されるデータの総合・解析等、IT技術との連携に関して、今後は、取得され、蓄積されるデータが重要となり、それを活用して新たな価値創出、融合的な分野、さらには、新規な市場を生み出すと考えています。 このため、各研究基盤で得られたデータを整備し、オープンな活用をし、イノベーションを生み出すことが重要と思います。要素技術レイヤとシステムレイヤにギャップがあるというのが従来の問題の一つであると考えます。これを一気通貫できる研究基盤が必要と思います。特に、オランダ(デルフト大学)やドイツでは、高度な装置やハードを制御するソフトをサポートする技術者が育成され、グループとして研究センターや学内に研究者とともに対等に議論しながら研究進展のために貢献しています。このような人材が日本は不足しておりますので、育成していく必要があると考えます。」
 このような御意見を頂戴いたしました。以上でございます。
【岸本部会長】  どうもありがとうございます。
 ただいま、資料1-1と資料1-2について説明いただいたわけですけれども、この資料1-2については、6月27日の科学技術・学術審議会の総合政策特別委員会に報告ということで、本日御意見いただいた後に、少しバージョンアップしまして、そちらで報告というふうに考えておりますので、その辺のところも含めて、これからの時間、御意見を頂きたいと思います。
 まずは、意見をあらかじめ出された委員の方々、あるいは、きょう改めてこれをご覧になって御意見ある方々、まずは自由に御発言いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。はい、どうぞ。
【網塚委員】  北海道大学の網塚ですけれども、メールでお送りした内容を取り上げていただいて、大変感謝しております。
 メールをお送りした後で、現場の技術職員の方から少し意見を頂いて、確かにそうだなと思うことがあったのですが、(5)研究基盤の運営の要である技術職員の活躍促進というところですが、この会議自体が研究設備の高度化と、それから、共用促進を中心に議論していますので、例えば3番目の丸のところも、共用支援を担う人材の育成、それから、一番最後の、設備・施設・機器の開発や運用を担う人材ということで、機器関係、あるいは、機器分析に特化されており、かなりこの点が強調された内容になっています。ですが実際、例えば北海道大学の技術職員の方々というのは、病院の職員の方を除く300名ぐらいのうちで、機器分析に関わっている方は50人程度となっています。ですので、もう少し技術職員の方が多様な職務を遂行されているということをどこかに入れてほしいと思います。
 一番最初のところに、「技術職員は、その専門性に応じた役割を担うべき存在として大変重要」と書かれておりますので、ここに若干具体性を持たせていただいて、例えば、括弧書きで、分析、工作、観測、情報ですとか、フィールドですとか、そのような広い専門性を持っていることが少し具体的に見えるような形にしていただけるといいかなと思いました。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 その観点で言うと、一番最後のところは、技術職員の方全体を指しているので、だとすると、ここの施設・設備というところだと、限定してしまうので、もう少し広く書いておいていただいた方が広がりが出ると思いますので、修正したいと思います。
 ほかはいかがでしょうか。
【木川委員】  ちょっと今の話と、それから、先ほど黒川さんから御紹介いただいたコメントを考えると、もしかしたら、技術職員、研究職員という何か明確な定義分け自体ももう少しそろそろ見直すべきという提言も入れた方がいいんじゃないかと。先ほどの、確かに、支援と研究の主体者というのをもう切り分ける時代ではなくなってきているということが一つはあると思います。
 研究が主体的にできる人でも、何かほかの人の研究を支援することによって、非常に高度な研究支援というか、研究のテーマを進めることができて、それがたまたま自分が主体者だったり、たまたま自分が誰かを手伝うと、そういうような、ただ、今までの技術だからあなたはもう支援しなさい、研究者だから主体的にやりなさいというんじゃない、新しい職業、何ていうんですかね、という切り分けもそろそろないと、高度な本当にことができないので、何かちょっと言葉遣いをどう入れるべきか、よく分からないんですけど。
【岸本部会長】  要するに、そうですね、マルチタスクじゃなきゃいけないという。
【木川委員】  もうマルチタスク、マルチディシプリンとか……。
【岸本部会長】  ディシプリンみたいな。
【木川委員】  何かそういう人がもういるべきで、そういう人がどんどん活躍する何か土台を作るべきというのは、たしか前回、原田先生もそのようなことをおっしゃっていたと思うんですけれども、ということは何かちょっと、すみません、文才がないんであれなんですけど、書けるといいと。
【岸本部会長】  だから、人と仕事だけを1対1に付けちゃいけないと。
【木川委員】  はい、そうです。はい、そういう。
 科研費も取っているし、その人がちゃんとその研究支援というか、研究支援という言葉もいいかどうか分からないですけど。
【岸本部会長】  両方がこうやる。
【木川委員】  やるという、何かそういうのがいいかなと思います。
【菊池委員】  すみません、ちょっと補足させていただきますと、私たち民間の研究所で、実は10年前から、この高度技術員と言われているのを技師系と呼んでやってきたんですが、実はもう3年前からやめることを検討し、既に実行しています。研究員と技師系の技師職をもう一体化しようと。そのときに、昇格要件をちゃんと両方が満たされるような形に書き直しまして、今、その運用を進めていますので、もうそろそろ、民間だけでなく、国の機関でもそういう方向に動く時代に入っているというふうに、今回また改めて認識いたしました。
【佐藤委員】  評価要件というのはどういうふうに何か変えられたのですか。
【菊池委員】  以前は、研究員のところでは、例えば論文とか特許とか、何かそういうようなものを重要視していました。技術員の場合は、やはりちゃんと外に出せる報告書、論文にはならないまでも、報告書とか、その機器類の改善の提案をするというふうなことをほぼ論文と同じような観点で1件というふうに評価、KPIのところにちゃんと入れ込むことで、今、何とか運用を進めることができて、技師系の方で、実は研究所の中で最高位のランクのところまで上がる人も、そういうふうな変革をしましたら、出てきましたので、そういうふうなインセンティブが技師系には必要だったと思って、今、皆さんからの意見を聞いて、やったこと、そんなに違っていなかったなと改めて思っております。
【木川委員】  その職名はどのようにしているのですか。
【菊池委員】  今はもう技師系とか言わずに、もう全て研究系という形で分けております。事務の方は主事系というので、今、研究所の方では、かつては研究系、技師系、主事系と三つあったんですが、今はもう二つにしようと。
 さらに、今、改革を進めようとしているのは、事務系であっても、やはりこれから新しい技術を使ったオペレーション企画をしていかなくてはいけませんので、そこも近いうちに取り払いたいと思うくらい、今、進めております。KPIさえしっかり固めておけば、そこの問題はある程度解決できるのではないかというふうに思っております。
【佐藤委員】  ちょっとその質問で、そのとき非常勤の人たちはどうするのですか?なかなか難しいですね。
【菊池委員】  非常勤の方も、また一律の評価体系ではなくて、実は非常勤の方はもっと大まかに、松竹梅的な三つのランクに分類して評価をするという方向に、今、向かっております。以前は、非常勤の方は一つの枠組みでしか評価しませんでしたので、そこもやはり問題ありということで、三つの分類に従って、今、やろうとしております。
【岸本部会長】  貴重な御意見、ありがとうございます。
 ほかはいかがですか。今、人材のことについて御意見いただいたところでありますけれども、ほかの部分も含めて。どうぞ。
【杉沢委員】  人材のところで、一言追加させてください。4ページに産学連携による研究基盤整備計画の検討と書かれています。ここに人材の産学間の交流が重要であると書かれています。この観点について、これまでコメントできていなかったのですが、この重要性を強調していただきたいと思いコメントいたしました。
 特に技術系の職員のキャリアパスを考えたときに、民間企業の解析部門、受託分析会社ですとか、我々のような機器メーカーも含めた、そういったところとの交流はとても有効だと思っています。技術系職員と民間企業との交流を促す言葉があるといいと思いましたので、このような観点で一言追記いただけないかということです。
【岸本部会長】  ありがとうございます。その辺りの追加もお願いしたいと思います。
 ほかはいかがでしょうか。じゃあ、先にどうぞ。
【木川委員】  ちょっと我田引水になっちゃうかもしれないんですけれども、資料1-2の真ん中の上の方の研究基盤の整備・更新という話ですけれども、先週、OECDの会議に文科省の依頼で行ってきたんですけど、そこでもこのような議論がちょうどされていました。それで、アメリカでは特にミッドスケールと言われる研究基盤の促進、支援というか、そこのちゃんとした制度を作って、予算的に措置をすることが研究開発に非常に重要だという認識をして、NSFがそういうプログラムを今動かしています。それは実際には二つのカテゴリーになっていて、600万ドルから2,000万ドルのクラスと、2,000万ドルから7,000万ドルのクラス、5年間ということで、それより大きいスケールは何かまた国家の仕組みがあるそうなんですけれども、そういうようなので今ちょうどプロポーザルを集めていて、第1次のスクリーニングをした後に、もう少し選ぶという。
 そこが非常にやはり国としても支援が抜けていると。菊池先生が先回お話しされたように、企業としても抜けているし、国としても支援が抜けているというのがアメリカでも同じ事情ということで、そこを充実させないと、国の研究が動かなくなっていると、NSFが今そういう活動をしているということは聞いてきました。
 実は、先週、この基盤といってこのペーパーを英訳したのをちょうど映したら、ちょっとみんなが書き写して、あの資料は非常に役に立ったと言われてしまって、僕は単にこれをコピーしたとは言えなかったので、そうだなと言ったんですけど、アメリカの人からも、ヨーロッパの人からも、このペーパー、こういう何かいいことが書いてあって、すごい役に立ったと言われたので、それはちょっと冗談ですけど、そういう同じような状態にみんなちょうど陥っているということで、多層的に支援をしていかないと、研究が進まないという認識は世界中で共通認識なんだということを思ったということがあります。それをコメントさせていただきました。もちろん、あと、先ほどの人材の話はすごく議論になっていました。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。はい、どうぞ。
【江端委員】  人材の話でまず1点お話しさせていただきます。これまでの先生方のご意見はまさにおっしゃるとおりで、是非その方向で記載していただきたいと思いますが、先ほどは事務系とか技術系と教員系、研究者系というのがいろいろな形で交ざっていくのがいいというのがこれからの方向性ではあるとは思う一方で、そもそも実態として、技術職員の方々が現場にどれだけいるのかということについては、どこにも情報がないということが現状だと思います。
 私の方から、「研究基盤IR」という言い方で提案させていただきましたが、やはりしっかりとしたエビデンスに基づいて、技術職員の方々の実態をしっかりと把握した上で、彼らの特徴を生かした戦略をしっかり作るべきだと思います。戦略の話はこちらにも記載していただいていますが、人事戦略的なところですね。そういったものが各機関でうまく機能しないという実態もありますので、そもそものエビデンスがないといったことについてしっかりと課題意識を持つということで、是非、記載していただきたいと思います。
 この概要の資料については、目指すべき方向性というところの一番下ですね、三つ目に、研究基盤全体の全体像を把握するということは書かれておりますが、この上の方で、研究基盤というのはハードだけではなくて、ソフトも含めたものだと表現しておりますので、エビデンスとなるデータをしっかりと収集する仕組みをしっかりと入れていことを特に重要なポイントとして上げていただきたいと思います。 以上です。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。
 それでは、また後で御意見頂きたいと思うんですけれども、資料1-2を御覧になっていただいて、これが今回のまとめということでありますが、例えば、この基本認識と書いてあるところが、こういう認識なのかなということでどうでしょうかということなんですが。
 今、この基本認識に書かれた文章は余り緊迫感がないような気がしていて、だから、共用化をすればいいことが起きますよと言っているんだけれども、かなり共用化していかないと、これから駄目になっちゃうのというか、かなり皆さんの意識としては危機意識が強かったんじゃないかなと。
 ある程度お金が潤沢にあって、人もたくさんいれば、そういうことは考えないでも自然に動くんだけれども、今そういうことを考えなきゃいけない時代にあるということが少し抜けているというか、そこのところがもうちょっと基本認識のところに入るといいかなと思ったんですけど、どうでしょうかね。この辺、少しその辺りも意見いただければと思います。
【佐藤委員】  では、ちょっと今、部会長がそういう提言をしたので、これという案は実はないのですが、全体見ていて、確かに皆さんの今までやってきたこと、我々委員会で検討したこと、課題、かなり網羅されていて、よくまとまっているなというふうにつくづく感心したのですけれども、この1枚のページを見ていて、これで、うん、なるほど、第6期は、Society 5.0を含めて、この研究基盤が重要だなと、これをやるべきだなという、ぱっと入ってこない。
 それがないとやっぱり琴線に触れないから、では、IoT社会だとかSociety 5.0と言っている割には、研究力向上を支える研究基盤を充実させて何ができるのと、具体的にどういうことを期待して、こういうことを要求するのということをやっぱり最初に書かないと、これはあくまでも見方を変えると、何というか、研究基盤を現実にやっている人たちの目線で書かれていて、実際に社会で実装して社会にどういうインパクトをもたらして、使う側の、あるいは、ユーザーの社会にとって、これはいいよねという観点ではちょっと弱いなという気がするので、そこの何か、今、文言は考えていますが、何かIoTだとかSociety 5.0、何かキーワードが要るなというふうに感じたので、そこを付け加えると、インパクトが出るかなという気はしたので、付け加えさせてもらいました。議論している間にアイデアが出てくればいいです。
【菊池委員】  参考になるか分かりませんが。実は、産業的なイノベーションを起こす元になる多くのベンチャー、特に研究寄りのベンチャー企業の大半は、この10億円以上するような、その前後くらいの機器類を自前で持つということはほとんど難しいんです。そうしますと、次の社会を作る、そういう産業的にイノベーションを起こすベンチャー企業を本当に充実させようとしたら、やっぱりこの研究基盤、共用の研究基盤が出来上がっていないと、それは無理だというふうなことを何かもう少しいい言葉で表現できれば、Society 5.0の実現版のところに必要なものというふうなことになるんじゃないかなとは思っております。
【田沼委員】  簡単なことですが、私が気になったのは,特にこの真ん中の研究基盤の共用のボトルネックのところです。その2番目の利用者の理解、「全て自分で持つという考えからの脱却」とありますけれども、もうナノてくぷらっとフォームの経験とか物質・材料研究機構の経験からいって、ほとんどの人は自分で持つということはとっくに諦めています。もう装置が高額過ぎて。ですから、これはもうちょっと、利用者の理解じゃなくて、実際問題として持つことが不可能ですよ。そういうふうなことを多分強調した方がいいと思います。
【飯島委員】  どんな言葉がいいかというところまでは浮かばないんですけれども、この表題のところにあるように、研究力の向上を支えるという文言があるんですけれども、研究力の向上を支えるって二重に支えていますよね。ということは、逼迫した雰囲気が足りないというのはそういうスタンスの問題じゃないですか。
 あくまで支援する技術だというスタンスで書かれているので、JSTのプログラムがなくなったときに、私は強く主張させていただいたんですけれども、皆さん、イノベーション、イノベーションとおっしゃるけれども、情報も皆さん共有している、世界中で共有している段階で、どうやってほかよりも優れたものを出すかって、今、これ、一つの大きな力なんですよね。
 新しい分析機器を使って新しい事実を発見するということが非常に大きいと私は理解しているので、だから、イノベーションの原動力の一つとして位置付けてもっと強化しないと、どんどん遅れるというふうな認識、個人的にはそういう認識だったので、研究向上の支援だったら少し待ってもらってもいいんじゃないのと思われるんじゃないかと思って、そこはちょっとすごい危惧します。
【岸本部会長】  だから、イノベーションを牽引するとか。
【飯島委員】  そうですね。
【岸本部会長】  研究基盤の充実に向けてとかという、これがないと引っ張っていけないみたいなイメージで、皆さん、考えられているのかなと思いますので。
【飯島委員】  現実に、ノーベル賞も、質量分析装置だったり、カミオカンデだったりして、もう日本は今後出ないと言われているので、それはやっぱり研究に対する資金がすごく不足しているので、今後、日本がノーベル賞を取るのは難しいとまで言われている状況で、そういう危機感がもっと強く出てもいいんじゃないでしょうか。
【岸本部会長】  だから、そういう状況において新しいことをするために、これをしなきゃいけないというような位置付けをもう少し出した方がいいということですね。ありがとうございます。はい、どうぞ。
【野村委員】  私は意見で出させていただいたんですけれども、これまでの研究ってどちらかというとかなり個人プレーで、極端に言うと、身近にいるコンペティターが一番強いコンペティターになって、それに勝つことだけを考えてきた面がなきにしもあらずかと。
 これまで我々研究者は、どちらかというと、支援というと、研究と支援にはちょっとギャップがあるような意識でいたけれども、もう今、日本の国がこれから世界と戦っていくためには、やっぱり全体のベクトルをそろえながら、限られたリソースの中で最大の成果を出す仕組みを作っていかないと、一人一人のベクトルがいくらでかくても、ベクトルの方向が違っていると、全体の力にならないという。
 そういうものをやることの一つとして、こういう機器共用だし、機器共用というのは、この文章で見ると、ちょっとハードの共用だけに見えますけれども、そこにたまっているいろんなノウハウを含めた共用というものが大事じゃないかなというふうには思いました。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
【佐藤委員】  これって、中間取りまとめをやって、次の最終的に決まる段階って何かまた検討する機会があるのでしょうか。 つまり、スケジュールがよく分からないのですが。
【渡邉課長】  今、親部会の方で、基本計画に向けての我が省全体の取りまとめをして、内閣府で更に検討していくわけなんですけれども、結局そこのタイミングを見ながらやっていくということで。
 今、一番早いタイミングでやろうとしていますので、様子を見ながら、タイミングがあれば、次の打ち込みもということかなと思っています。今の時点で結構要素については入れ込んでいるのではないかなと思ってはいるんですけれども、さらに、例えば今後、内閣府の方で研究力向上について、検討していくという話がありましたので、そこの検討状況なども踏まえながら、例えば必要なところをここで議論をして、更に打ち込めるかということがあるのではないかなと思っています。
 それは最終的な内閣府での議論の進み方を見ながら考えるべきかなと思っています。
【佐藤委員】  余りタイミングじゃないケースもあるのですか。
【渡邉課長】  そうですね。多分に、ほかの組織でやるところではありますので、早め、早めに入れていくことは重要だと思ってはいますけれども、何らかのタイミングはあるのではないかなと思ってはいます。
【佐藤委員】  今の、ちょっといいですか。野村さんの言ったのはすごく重要なのだけど、これ、ものすごい全体に掛かってきますよね。第6期科学技術基本計画自体が何を目指しているのかと。Society 5.0というふうにして一言でまとめとして第5期は言ったけれども。では、第6期は何を目指しているのということをまずそのキャッチフレーズがあるのかという話と。
 それと、全体を見渡してやるとしたら、お金はない、人材も限られている、うんぬん、かんぬんすると、やっぱりIoTクラウドとかエコシステムみたいなことで全体をつないで、世界はそういうふうに動いているわけだから、そういうふうなことが日本としてできないと、勝負にならないですよね。
 午前中も、私、別でいろいろ議論してきたのですが、要するに、いろんなシミュレーションだとか何かソフトだとか何かが、2,000万円するソフトがもうクラウド系で5万円でできると、5万円払えばできますよと。そういう世界になってきて、もうそんなものすごい、昔でいえば、これは大変なソフトだよねといったものが、もう世界中の人たちが共用して、共有してやるものだから、ものすごいエコシステムになってきているんですよ。
 そうすると、今の継続研究基盤自体も、いわゆるIoTデバイスに本来ならなきゃいけなくて、IoTデバイスの一つとして集積されていくみたいな形にいずれなっていかないと、まさにデータドリブンな解析、あるいは、それの出る価値を取り上げてやれるという形になかなかなっていかないので、その辺も何か言わないと、いわゆるエコシステムだよね、そういう意味ではね。そういう形になっていかないといけないのだなというふうに、午前中、ちょっと感じたものだから。
 そういう何かそういう、どうやってまとめていけばいいのだろうというのが何か要るなという気はしたので、言わせてもらいました。
【渡邉課長】  そういう意味では、多分、Society 5.0なり、そういうキャッチフレーズ、多分、基本計画を作り上げる最後にしていて、まさに我々みたいなところ、いろんなところが問題点を結局上げていったときに、さて、問題点はどうだ、こういった方向に向かっていくべきだという全体像を見るチームが、今後はこういうことをやっていこうということを考えていくのだろうと思っています。
 我々は、そういう意味で、そこの一部分の研究基盤というものを通したときの問題点、課題、今後の方向性というのを訴えていくのであって、その中で一つ、ワーディングとして何かあるのかもしれないのですけれども、更にそれを統合する、プロデュースするチームは新しい何らかの次の5年間に向けたコンセプトを出していくのだろうというふうに思っております。
【佐藤委員】  なるほど。
【岸本部会長】  ありがとうございます。まだ御意見いただいてない方、改めて。はい、どうぞ。
【中村委員】  非常によく皆様の意見をまとめられていると拝見したんですが、先ほど飯島委員が研究力向上の話をされましたけれども、緊迫感に欠けるのがどこなのかなとつらつら眺めまして、この基本認識といったところ、これ、確かに正しいとは思うんですけれども、ここに本来あってもいいかなと思うのは、社会から見た課題とか、ユーザーですね、そういったところから見た課題が入るべきなのかなというふうに感じました。
 具体的にどうしたらいいかということは今時点でお話しできないんですけれども、コメントまで。
【岸本部会長】  ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。
【網塚委員】  私は、大体、これまで話し合われた要点は網羅されていると思うんですけど、単にスライドのまとめ方の問題じゃないかと、多分これを作り込めばいいだけのように見ていました。
【岸本部会長】  そうですね。うまく私の方からも言えるかどうか分からないんですけれども、第5期のこの中では、ここでは一つ共用化ということを重点に、組織化することによって研究インフラを整えて、その力で研究、ここでいうと、研究力を伸ばそうということをしてきたわけですけれども、きょうの議論を聞いていると、共用化が目的じゃないんですよね。だから、それを通じて、まだやらなきゃいけないことがあるというのを、皆さんの意見をうまくここに表現できていくといいのかなと。
 余りうまくいってないことかもしれませんけれども、目的が共用化になっているんじゃいけないんじゃないかなということかなと思いますけれども。
【田沼委員】  1点、いいですか。私はもうちょっと具体的なことを言いますと、例えば「『技術職員の育成・確保』を阻むボトルネック」とありますけれど、逆に言うと、これを読むと、もう技術系職員の数は足りているように読めます。現状では数は足りているけど、育成も確保も引き続き必要になると。多分、今の現場では絶対数が、足らないですよね。だから、絶対数がもう足らないというようなことを書いた方がいいと思います。
 あと、もう一つ。基本認識でいうと、一番最後のところにある、研究インフラを多数の研究者が広く共用するという考え方を文化として根付かせる。これは、もう考え方の時代は終わったと思います。ですから、研究インフラというのはみんなで共用して作っていくものだという文化をもっと積極的な言い方をした方がいいと思います。
【菊池委員】  その意味では、今、共用化を強調していますよね。実はドイツのフラウンホーファーの動きは、もう20年、30年前から始めているのですが、既に共用化と拠点化を進めて、ドイツはインダストリー4.0でもうIoTを入れるというので、実はここに書かれていたことの更に先を実は具体的に進めているというのが実態じゃないかなと。
 ですから、共用化からもう拠点化、それぞれ、例えばミュンヘン工科大学の周りにあるフラウンホーファーは、どっちかいうと、IT関連のものとか、ベルリン工科大学を中心とするようなところだったら何々と、燃焼系だったらカールスルーエとか、だから、そういうふうな形で、もう大学とかなり密接に結び付いた形で、産業界と大学と国が持っていた研究機関の三者連合でフラウンホーファーをやって、共用化と拠点化、さらに、IoT化を既に進めているという実態がありますので、そういう視点から見ると、この表現の仕方だと、相当何か遅れてしまっているような状態が見え隠れするので、何かしらもう一歩踏み込んだ方がいいのかなとは、これを見て、思っておりました。
【佐藤委員】  だから、僕は似たようなことを意見で書いたような気がするのですが、もっとグローバル拠点化も含めて5拠点ぐらい要るのではないかということを、そう書いたような気がする。これ、中に入っていますか、これは入ってない。
【黒川課長補佐】  参考資料1に、各先生方から御提出いただいた生のものをお配りしておりますので、これをめくっていただいて、特にここをとかいうことを言っていただけると、大変有り難いのですけれども。
【岸本部会長】  そうですね。なかなかこの短時間でこれだけまとめていただいたのがあれですし、これがあるから、皆さんがまた更に意見を言っていただけたので、あと何日かでどこまで行けるかはありますけれども、できるだけ皆さんの意見を入れた形でまとめたいということと。
 また、報告した後に、これを改定することはあるんですよね。
【渡邉課長】  それは可能です。まだ様子を見ながらと思うんですけれども。
【岸本部会長】  なので、全部反映できないかもしれませんけれども、皆さんのコメントをできるだけたくさんインプットしていっていただいて、これをまた更に改定していくということでやっていきたいというふうに考えてよろしいですよね。
 そういう意味で、まだまだ御意見あると思いますので、もう少し御意見いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。はい、どうぞ。
【江端委員】  資料1-2についてですが、スペースの問題もあると思いますが、前回の部会で出していただいた資料4-5の記載のあった研究基盤に対する投資がかなり減っているというデータは非常にインパクトがあって、資料の見せ方の問題で、ここには、エビデンスになるようなデータがないので、やはり見せ方としてあった方がいいのではないかと思います。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 あと、そうですね、目指すべき方向性ということがこう三つ掲げられてありますけれども、改めてごらんになっていただいて、この三本柱というのがどうでしょうか。
【佐藤委員】  菊池委員の言われたことが、そうなのですけれども、第5期から第6期に向けて、世界の科学技術の進化がものすごいわけですよ。第5期に我々が描いたときに書いたことと今の状況が余りにも飛躍的に伸びているので、そういうことをちゃんと踏まえた上で、第6期の目指すべき方向はこうだというのが書かれてないと、じゃあ、第5期に対して、第6期は世界の状況、そういう状況を踏まえてどうなのということをやっぱり言わないといけないのではないかという気はちょっとしたのですよね。
【岸本部会長】  そうすると、例えば、全ての研究者に開かれた研究設備・機器等により自由に研究に打ち込める環境を実現する、だとちょっと弱いかなと。
【佐藤委員】  うん。当たり前にそうしたいよねというか、だけど、社会の情勢はそれだけじゃないよね、求めているのは。それだけで大きなイノベーションを起こせるというふうにはならないから、だから、さっきの拠点化みたいなのが出てくるわけでしょう。
【岸本部会長】  この辺り、少し言葉を考えてみたいと思いますね。
 それと、2番目が、この最適な基盤と研究基盤の全体像を把握すると。これ、同じことを言っているような気もするので、きょう出た意見の中とか、今までの中で、うまくもう少し三つ拾えるといいかなとは思いますけれども。
【野村委員】  先ほども、利用者の理解、共用ということで進んでいるというのがあったんですけれども、使う側の理解は進んでいるんですけれども、そのシステムをサステナブルにしていくところの理解はまだまた不足していて、使えるものは使いたい。でも、それを面倒見る側には入りたくないというのが多分多くの研究者の正直なところで、やっぱりそれではサステナブルにならないので、ちゃんとサステナブルな仕組みをこれからちゃんと作っていかないといけないんだろうと思います。
【木川委員】  そういう意味では、誰かがお金は負担してくれるけど、自分は一切しなくていいというような意識は多分すごくまだ強いんだと思うんですね。結局どこかで誰かがお金を負担しないといけないんですけど、それは余りやり過ぎると、いわゆる受益者負担だ、何とかだという話に行き過ぎるんですけど、ただ、やっぱり投資するという、そこに集中投資をするなりしなきゃいけないということは、それなりのお金を入れるということで、それはみんなで支えなきゃいけないんですよという何かアプローチがないといけなくて、受益者負担じゃないにしても、何かそういうことですよね、きっちりと投資をする。
【菊池委員】  すみません、何か繰り返すようなんですが、先ほど述べましたように、共用のところはもう必須のところで、まず、共用はもう済んだんじゃないかなと、ある意味。いろんな課題点はあるとは思うんですが。
 ドイツは、それを国内の拠点化まで進めたんです。でも、やはり日本が、これからのことを考えますと、具体的にはSociety 5.0のことを考えますと、やはりその拠点化がグローバルな拠点化で、そこは人材のところも入っておりまして、恐らくこれからこういうふうな技術員を完全にこの国内だけで賄うわけではなくて、やはり留学生も含めて、新興国から可能な限り有能な研究者、技術者を入れて、そういうものまで含めて、この技術員を形成していくのではないでしょうか。
 何かその3段ステップのホップ、ステップ、ジャンプの、共用はまだ本当にホップのところで、ステップが国内の拠点化で、ジャンプが恐らく国際的なグローバルな拠点化なんじゃないかなと思っていまして、それに応じて、日本の、何ていうんですか、少子高齢化に伴い、また、たくさんの、移民じゃないんですが、外部人材を入れるという方向に動いているということからしますと、やはりそういうふうな研究力なり、また、それを支えるような人たちを、国内の視点だけではなくて、グローバルに見るというところに入ってきているんじゃないかなと思います。
 そこまで踏み込まないと、第6期にはちょっと進めないような気がいたします。
【田沼委員】  その点は私も、菊池先生に非常に賛成です。それに一つプラスですが、共用で多分一番抜けているのは、お金を受益者負担で払うようになったことで、逆に悪くなった点があることです。
 どこかというと、一つには、お金を払ったから、取ったデータは自分のものだと、絶対に共用しないというのがあります。それはやっぱり将来に向けては、装置の共用に加えて、取ったデータの共用というような文化をどこかに、100%とは言いませんけど、それを作っておかないと、将来は多分,装置共用文化の空洞化が起こるのではないかと思います。
【飯島委員】  いいですか。今の御意見に近いかもしれないんですけれども、かなり前から、ドイツでは、一企業とか一研究所とかで太刀打ちできないような、例えばシンガポールとか、中国とか、採算を度外視した投資みたいなのが行われる国が出てきて、だから、連合しなければならないという意識があったというふうに理解しているんです。それはやっぱり取りあえず危機感がものすごくあった上で、そういった連合が進まれたんだと思うんです。
 今のお話と近いと申し上げたのは、ここが微妙なところで、国として戦う部分と、やっぱり一企業、一研究者として世界と戦う部分があるので、簡単なようで、データの共用というのは案外難しいと私は理解しています。
 すごくそれによってメリットも大きいんですけれども、痛みも伴うということで、企業は自分の持っている良いデータは出したがらない。機器管理でいろんな知識を共有することは比較的簡単にできると思うんですけれども、実際に製品に結び付くようなデータについては非常に難しいと思います。
 だから、世界と戦うときのそのスタンスというか、どこまで危機感が本当にあるかと。正直言って、日本はまだその危機感がそこまでないかなと。さっきお話が出たように、実際にどれだけ基盤のところが世界に太刀打ちするには費用が足りないかとか、どれだけ今後にこれが影響しそうかということをちょっと広めて、実際にこの基盤技術が重要な、今後すごく重要なインフラだということを印象付けることが重要じゃないかなと思います。
【岸本部会長】  世界との比較をきちんとして、立ち位置を考えた上で、日本はどうするかということをやっていかなきゃいけないということでしょうかね。
【原田委員】  いいですか。予算がないとか、ネガティブな、確かにそうなんですけれども、そうすると、何かあんまり元気がなくなっちゃうんで、そうじゃなくて、最近の最先端の設備というのがどんどん精密な機械とか高度な機械になって、要するに、価格がすごく跳ね上がって、例えばNMR、木川先生、よく御存じだと思うんですけど、すごく大きなマグネットを使うんで、値段が上がっている。電子顕微鏡にしても、クライオ電顕とかというのはすごく値段が上がっていて、そういう最先端の技術とか、だから、さっき言った企業、一企業でも買えないというのは物すごく値段が上がっているということがあると思うんです。
 そういう要するに世界と戦える研究をするためには、そういう最先端の機器を使うことが必要で、そのためには、もうそういう機械はものすごく高い値段なので、みんなで国として戦略的に拠点で配置して、いろんな人たちが共用して作って扱って、企業も大学の研究員とかも、そういうふうにしなくてはならないふうに世の中は変わってきているという感じのことを盛り込めたらいいのかなと思いました。
【杉沢委員】  菊池先生の拠点化のご提案は、私も強く同感いたします。この施策に産学連携をもっと書き込みたいと思っていたのですが、なかなか良いアイデアを思いつけず思案しておりました。菊池先生のご提案された拠点化は研究基盤施策における産学連携の重要な目標になるものと思います。一般に、科学技術政策で産学連携と言われたときに大きくは二つの方向性があると考えています。一つは、大学等で作られたシーズ技術を実社会に実装するというパターンと、もう一つは、実社会でこういった研究をしてほしいという基礎研究のニーズを大学等で実施していただくという形です。現在は、産学連携をより発展させることによって、民間の研究リソースを大学等に持ち込むことが一つの流れとして要請されていると理解しています。
 しかし、研究基盤の強化・充実における産学連携の形は、多分そのどちらとも当たらないと思っておりました。当社は研究基盤用の機器を作っている会社ですが、当社における産学連携は、大学等からシーズ技術を導入して、製品化して社会実装するというサイクルでの産学連携ではなく、大学等と一体となって研究基盤を構築し、そこで新たなシーズとニーズを見いだすという形の産学連携の形をとっております。これなどは、まさに、産学連携拠点においてシーズの創出とそれらとニーズとの結合を同時に行うというものです。研究基盤施策における産学連携施策はこのような拠点化こそが大きな目標となるのではないかと思います。また、菊地先生が指摘されたとおりで、この拠点はグローバルであるべきです。グローバルな研究交流拠点としての機能は必須でしょう。さらに、このような拠点はイノベーションを創出する基盤としての機能を持つことになると考えております。
【佐藤委員】  それ、分析メーカー、ちょっと逃げてない?
【杉沢委員】  いやいや、逃げていませんよ。戦いますよ。
【佐藤委員】  さっきの値段が高いということもそうだし、世界で戦えるという話もそうなのですが、やっぱりちょっと知恵を出さないといけない。例えば10億円するシステムだとすると、それは分析機器メーカーが努力も足りないよねという気もするのだけど、では、どのぐらいの人たちがそれを使って研究開発に使っていくのかと。例えばそれが数百人ですか、1万人ですか、1億人ですか。それによって、10億円というものが、全然安いようにも見えるし、でも、すごく高いというふうにも見えるから、どうしても少ない場合は、拠点化というのは多分重要だと思うのだけど、みんなが時間を割り振りしながら使えるうまい仕組みを作りさえすれば、10億円って結構やれるのではないかというふうに思うので、何かそういう知恵を出さなければいけないというのが1点と。
 それから、もう「世界で戦える」というのはやめませんか。 世界、要するに、日本はやっぱり遅れているのか、というふうになる。だから、資料の一番下に書いてある「世界で戦える新技術の開発」。これは、要するに、やっぱり負けているのだよね、日本は。という見方をしているのですよね。
 だから、そうではなくて、世界の課題解決を……。
【岸本部会長】  「世界に貢献する」とかって古いよね。
【佐藤委員】  「世界の課題解決に貢献する新技術を開発」とかね。
【岸本部会長】  いいですね。
【佐藤委員】  そういうふうに言わないと、今をもってもう既に負けている、負け犬根性でいるなという感じがしないでもないので、だから、その辺の修正が要るんだなという気はしました。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 いろんな意見を頂いたので、これ、まとめるのが大変かもしれませんけれども、これをもう少しいい形で出したいという御意見だと思いますので、全てを取り入れるのは難しいかもしれませんけれども、考え方としては、共用化は、菊池委員がおっしゃられたように、一つのステップで、その先を見通したような形での目指すべき方向性というのを書けたらどうかなということで、この辺のところについては、頂いた意見をかなり盛り込んだ形で直したらいいかなというふうに思いました。
 それで、そろそろこの議論に費やす時間の予定時間は終わりですけれども、何か、この議論の中でもう少し言っておきたいなと思われることがあれば、御発言いただきたいと思いますけれども。はい、どうぞ。
【高橋委員】  かなり現場に近いところにいるので、共用だったり、それから、最適な目指すべき方向というところなんですけれども、共用だったり、最適な分野での基盤だったり、組織でも、その単位となるところで、共用だったり、最適だったりということを考えると、どうしても、何というんでしょうか、お金のやり取りと、それから、どこがどういうふうに使うのか、使わないのかとかということも含めたその最適性というのがどうしても入ってくる話になるので、本当に世界をリードする分野というものとか戦える形を作るためにはどうしたらよろしいのかということを真剣に議論できる場があるのか、ないのか、ちょっとよく分からないので、是非そういう場を作っていただきたい。
 ここ、もしかしたら、ここなのかもしれませんけれども、例えば、Cの中でも、Cの間での共用というのはありますけれども、本当に新しいところで戦うとすれば、Cをつなぐような、突き刺すような共用というのもあってしかるべきで、そういった軸みたいなものをどうするのかということを、今後、何らか、どんな形で議論ができる場を作っていただけると、もう少し突っ込んだ、何というんでしょう、方針というのが出せるのかなというふうな気がいたしました。
【市川委員】  皆さん、お話をお伺いしていまして、ちょっと私、専門ではないので、少し離れた立場からの意見になってしまうかと思うんですけれども、どんな本作りでも、映画作りでも、最近、「アベンジャーズ」という映画が今すごく話題になっているように、ヒーロー集団、その分野でのベストの人たちが集まってきて一つの課題を解決するというように、科学技術のというか、この基盤整備の面でも、例えば東京大学、この機械、このプロジェクトを遂行するためには東京大学の機械、人材はリードする人は名古屋大学の先生、技術スタッフは東工大の方々というような、横断的な大学の垣根を払ってのプロジェクトができるようでなければ、やはり世界には伍してというか、世界をリードするような結果は生み出せないというふうに感じておりまして、それは別に科学技術に限らずですから、先ほど菊池先生がおっしゃったように、拠点化というのはまさにそのことででも思うんですけれども。
 その拠点となる場所で、人材、もの、人をきちんとコーディネートして、その還流が、還流というか、共用できるような方にポジション、権限を与えて、お金を与えて、それを評価するような仕組みというのはやはり日本にも必要ではないかと思っておりますが、これが、すみません、きょうの議論にどういうふうに、プロデューサーというんでしょうか、人も必要ではないかと思いました。
【佐藤委員】  参考資料1の7ページ目に、そういう意味での意見を私は書いたんですよ。「ソリューション創出を可能とする俯瞰的共用・高度化システム開発新拠点の構築」。要するに、ソリューションを出さないといけないと。いろんな専門家、いろんな拠点、いろんな装置があって、でも、解決しないといけないわけです、ちょっとある問題に対して。それが実現できるような共用システム、あるいは、高度化システムが要るんじゃないかという。いつまでもそれぞれでやっているだけじゃなくて、これを目指したいという。
【市川委員】  そうですね。
【岸本部会長】  その好事例をちゃんと作ってくださいということですね。
 次の課題の中にも反映すると思いますので、それでは、まだ御意見あるかしれませんけれども、(1)についてはここまでにしまして。
 続きまして、2番目の新たな共用システム導入支援プログラムの今後の展開ということで、これ、現在進めているところと、これから始まろうとするところのお話になります。
 それでは、まず、資料の説明をお願いいたします。
【黒川課長補佐】  このプログラムは、各研究室等で分散管理されてきた研究設備・機器の共用化を進めようということで2016年から始まったものでございまして、左側の右の図のいつも3Cと呼んでいる図のところのこのちょうど一番外側の青の部分に相当するところでございます。
 ここにつきましては、背景でございますけれども、2016年度、プログラムが始まったとき、競争的資金などで個々の研究者、研究室がばらばらに機器を持っていたり、あるいは、研究科などの組織単位ですら、研究科内にどのような機器があるのかを把握できていないという状況が課題でした。それを踏まえ、プログラムの目的ですけれども、主に、基礎的研究費等で購入・運用されて、各研究室単位で分散管理をされている設備・機器等について、研究組織単位(センター、部門、学科・専攻等)で一元的にマネジメントをしていけるような仕組みを作っていけないかということで、組織の研究、あるいは、経営・研究戦略の下で効果的・効率的に基盤を整備運営する新たな共用システムということで導入促進をしてまいりました。
 支援としましては、1期、2期、3期ということで、3回に分けて採択をしております。初年度1期採択の23研究組織につきまして、2016年から2018年度までの3年間で支援が終了しましたので、そこで明らかになった成果なり課題を少し御紹介させていただいて、今後の展開について御議論いただければと考えてございます。
 このプログラムで支援をさせていただきましたその研究組織ですけれども、北は北海道から南は九州、沖縄まで、部局で実施されてございます。この事業でやってきた好事例の例としましては、3ページ目ですけれども、例えば、東工大では、キャンパス内のクリーンルームの統合共用化を実施しています。大学改革と連動して、全学の共有組織を刷新、大くくり化するのと併せて、この事業を使って設備の移設経費を手当てしまして、キャンパスに点在をしていたクリーンルームを集約することによって、スペースの有効活用、光熱費の削減、あるいは、技術職員の集約のみならず、いろいろ研究環境でのメリットも出してきたというのがございます。
これまで支援をしてきました全ての研究組織についての施策効果を全体的に聞いたものでございますけれども、使える共用機器が年々増加をしているということで、計3,000台以上の機器が使えるようになり、かつ、その4分の3以上の研究組織では、学外にも利用を開放されています。また、利用件数や利用収入も年々増えておりまして、機器の稼働時間で見ますと、総稼働時間の7、8割が既に共用されているということが実績として取れてきてございます。
 さらに、共用機器を使用した研究成果が着々と出ているということで、左側が機器を利用した論文、右側が特許ですけれども、既に成果の7割近くは機器の所有者以外が出しているというふうな実績が取れました。
 全ての研究組織に対して、この事業の波及効果として最も強く感じたものを一つ選んでもらいまして、もう少し具体例を併せて書いてもらうということをさせていただいたんですけれども、一番大きな波及効果としましては、学生への教育・トレーニングが32%ということで、技術職員、若手研究者、学生のスキルアップの講習会ができたとか、あるいは、トレーニングコースができた、機器の概要説明とか操作デモをすることができたというふうな御回答がありました。
 二つ目の波及効果としましては、分野融合や新興領域の拡大、産学連携の強化ということで、これも3割近くの機関が一番効果があったと回答していらっしゃいます。これまでに利用のなかった分野からの利用が増えたということで、例えば、これまでは材料、化学系のユーザーだけだったものが、建築、生命、環境の方にも利用が広がった。あるいは、地球惑星科学用の機器だったのが、金属・有機材料ですとか太陽電池、創薬、生体試料などの分野も使ってくださった。それから、物理と化学の間での利用ですとか、ノウハウの共用、それから、これまで交流が盛んでなかった民間企業との共同実験ができたというふうな回答でございました。
 三つ目が2割近くの機関が機器所有者の負担軽減ということで、機器の集約化、メンテナンスの一元化によるメンテナンス時間の削減、あるいは、技術職員だとか学生RAによる管理ということで、メンテナンスをやる教員の負担を減らすことができた。
 四つ目が、18%の機関が若手研究者等の速やかな研究体制構築ということで、スペースを無料で貸し出したり、光熱水料を無料にすることによって、若手研究者の研究体制構築に貢献をしたりだとか、外国から来られた教員の方が、すぐに共用施設を使って研究できるようになったというふうな回答がございました。
 さらに、今年の1月に、第6回の研究基盤整備・高度化委員会でプレゼンいただきましたが、このプログラムの参加機関の方々が自主的に全国連絡協議会というものを立ち上げていただき、採択機関からの提言をいただきました。提言の中では、このプログラムへの成果と、こういったことを是非次にやってほしいということを少しまとめていただいております。具体的には、この新共用のプログラムでは、どのレベルの研究機器でも共用を促進することで底上げにつながる、あるいは、多くの研究者や技術者が参加する素地が整っていると、それで、基盤の強化につながるということ。一方で、共用機器の促進というのが、機器を持っている側からすると、デメリットもあるので、積極的なインセンティブを導入することで、メリットを享受する体制を整えることが必要ではないかということで、具体的には、その次の点に留意する必要があるということを書いていただいています。また、その最先端機器だけではなくて、データベースとか、解析手法、ノウハウ、あるいは、機器要素技術の開発、機器更新の長期ビジョンといったことも必要だという御提言を頂きました。
 さらに、その第1期の採択機関の方々に、どういうことが今後の課題かということをお伺いしましたところ、大きく分けて四つの御意見を頂きました。
 一つ目が、まず、研究機関全体での共用文化の定着ということで、機器利用についての取組を全学レベルですとか国レベルでちゃんと実績を評価していただくことによって、財政面、政策面での継続的にサポートを得る必要があるのではないか。また、大学の中での資金的支援制度の確立が必要ではないか。それから、今、学内での共同利用の拡大を実質化するためには、教職員の一層の意識改革ですとか、インセンティブの適正化が必要ではないかといった意見がありました。
 二つ目が研究基盤の維持・発展ということで、こちらは老朽化による課題で、計画的な更新が必要、あるいは、利用料収入では保守費や更新費を賄うことは困難だという意見がありました。NISTEPの定点調査「科学技術の状況に係る総合的な意識調査」でも、研究環境・施設についてのちょっとスコアは下がっているんですけれども、そこが下がった理由としては、老朽化ですとか維持管理・メンテナンスが難しい、あるいは、次に関係しているのは技術職員の確保が苦慮しているといった意見が出ております。
 三つ目が技術職員の組織的な育成・確保ということで、整備したシステムを継続的・効率的に運用するためには、継続的な人的サポートが要ると。それから、装置に習熟した職員の充足が必要ということで、複数の装置に習熟していただく必要がある。ただ、安定的な確保がなかなか困難になって、人材が不足していると。
 四つ目が教員の負担軽減ということで、学内外の利用増は良かったけれども、機器管理を引き続き若手の教員が担っている部分については、そこは負担が増えているので解消する必要があると。
 こういった御意見がありまして、事務局としましては、その研究基盤の整備・共用について、大学・研究機関全体としての取組を強力に後押ししていけないかというふうに考えてございます。
 大学・研究機関全体の取組として、少し御意見を頂きたいと思っていますのが、「コアファシリティ」の構築ということで、こういった取組ができないかということです。方向性といたしましては、大学・研究機関全体での戦略的・持続的な研究基盤の構築とか、若手研究者がすぐにどこでも高度な研究が可能となるような研究環境、あるいは、新興・融合分野の研究開発とか、産学連携が一層促進されるような場の構築をする。
 こういったことをやっていく上で、新共用の取組を踏まえますと、その「統括部局」の機能を強化して、学部・研究科などの研究組織での管理が進みつつある設備というのを、更に研究機関全体の基盤として戦略的に導入・更新・共用する仕組みというのを強化できないかというふうに考えてございます。
 その統括部局におきましては、リソースをいろいろ活用しながら、研究基盤を機関全体で管理をする。それから、共用設備群のネットワーク化や、統一的な規定・システムを整備する。また、技術職員の集約・組織化や、分野や組織を超えた交流機会を提供していく。さらには、大学の中だけではなくて、外部機関との連携・ネットワーク化の窓口となるような役割を担っていただいたりはできないか。
 そういったことを進めていく上で、どういった役割で、また、その「コアファシリティ」はどういうものが構成要件となって、さらには、研究機関・組織や機器提供者にどういうインセンティブがあったらいいか、技術職員の育成や活躍促進をどう進めていくか、コアファシリティを核とした研究、あるいは、産学連携の推進をどう進めていくかということをアイデアとして頂けると大変有り難いと思ってございます。
 そのうち、学外との連携につきましては、昨年の高度化委員会でも様々御議論いただきまして、研究機器相互利用ネットワーク導入実証プログラム(SHARE)ということで、予算を今年から実証実験として始めさせていただいております。研究機関が相互に研究機器を利活用するための課題を抽出・解決をする実証実験をやって、大学、企業、公設試等の機器の未利用時間を相互に有効活用することによって、産学連携の促進、地域全体の研究力を底上げしようという事業でございます。この部会の先生方にも審査委員になっていただきまして、審査を行ってまいりました。
 20件ほど提案があり、結果、4件の採択をいたしました。具体的には、阪奈機器共用ネットワーク、これは大阪大学を中心に、大阪市立大学と奈良工業高等専門学校が組んで出していただいたものです。それから、技学イノベーション機器共用ネットワークということで、長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学などを中心に、その辺が全国の高専が組んで出していただいたものです。三つ目は、次世代医療研究開発基盤ネットワークということで、東北大学、東北医科歯科大学、山形大学が組んでいただいたものです。最後はABC課題解決型共用ネットワークということで、私立の慶應大学と国立の信州大学と、公立の首都大学東京が組んで出していただいたものというのも採択することになりました。
 具体的には、各ネットワークの概要を付けさせていただいております。この採択結果については、昨日、文部科学省のWebページにも公表させていただいたところでございます。
 以上でございます。
【岸本部会長】  御説明、ありがとうございました。
 先ほどの(1)の方の議題で、最後に言い忘れたんですが、資料1-1と1-2については、今度の6月27日の総合政策特別委員会に報告する資料になります。これの改定作業については、もう日数が限られているので、頂いた意見を事務局の方で反映させていただいて、あと、私の方で確認して出させていただくということでよろしいでしょうか。
 じゃあ、そのようにさせていただきます。ありがとうございます。
 それでは、(2)の方に戻りまして、御説明いただいた資料について、いろんな形で御意見いただければと思います。
 実際に共用システムの実施もされた委員の先生もいらっしゃるかと思いますので、御経験も踏まえて御意見いただけると有り難いです。特にコアファシリティの構想ということで、これからどうしていこうかという提案もされていますので、その辺も含めて、御議論、御意見いただきたいと思います。
【木川委員】  コアファシリティのイメージとしては、学校、組織の中の何か中心的役割という感じなんですか。
【渡邉課長】  そういう意味で、今般、先日、研究力向上改革2019でまとめたんですけど、その中でのコアファシリティというのはまさに今おっしゃる感じで、組織内にある程度主要な機器をまとめておいて、コアファシリティセンターみたいなものを置こうと、そういうことのイメージで使っています。
 ですので、今回、たたき台というところにもありますけれども、組織内でそういういろいろな機器をまとめ、コアファシリティとして使いやすくするような方策を考えていきたいと、そういうことでございます。
【木川委員】  そうすると、組織の規模によっては、小さい組織であれば、何か一つ本当に一つ、この組織があるだろうし、それから、大学でも非常に大きなところとかであれば、何かそういう組織体の連合体をコアファシリティと称するというイメージでもいいんですか。
【渡邉課長】  そういうセンターが幾つもある場合もあると思います。
【木川委員】  あるような、例えば大阪大学なんかは結構いろいろとあると思うんですけれども、具体的に言うと、そういうところだと、それの連合体を何かカバーするような、というようなイメージ。
【渡邉課長】  組織全体として、こういうふうにコアファシリティセンターなりを置いてマネジメントをするということを、今ですと、部局ごとに新共用だってやっていたわけです。そうではなくて、組織全体で、どういうものをどこに置いてとかというマネジメントをしてもらう、いろんなことを考えたらどうかというのが事務局の今の案です。
【木川委員】  それとSHAREとの関係というのはどんなイメージをお持ちなのか。
【渡邉課長】  SHAREは、ある研究機関を中心とした外と連携した連合体において、まず、どういうことができるのか、どういうことが課題なのかということを2年掛けてFS的にやってみようということです。
【木川委員】  将来的には、コアファシリティがSHAREの担い手にもなるというようなイメージなのか、もう少し入り組んだ関係を想像。いや、多分、SHAREはある意味で、少し分野が限られている可能性がありますので、ある特定分野での連携と。それに対して、コアファシリティというのはかなり広い、いろんなものを包含するようなイメージに聞こえるんですけれども。
【渡邉課長】  将来的には、このそれぞれの機関にコアファシリティセンターみたいなのがあって、さらには、地域ごとにそれは連合で有機的につながって、それを担っていくと。より大きな施設になれば、更に日本全国としてどういうふうに連携してやっていくかという、それぞれのレイヤを考えて、施設・設備の整備・更新とかをやっていけたらいいなという構想はありますが、まずは、次の段階とすると、機関ごとに最適化なりを考えてもらうようなプロジェクトを組んだらどうだろうということです。
【木川委員】  分かりました。いや、もう少し先まで考えた上でのこういう位置付けがあると、逆にいろいろと整理していきやすいのではないかなと思うんですよね、ここでの議論を踏まえながら。
【渡邉課長】  そういう意味では、先生のおっしゃる、例えば共用プラットフォームは、たぶんその1段上のレイヤにある話で、今回のコアファシリティは新共用のような、一番基礎となる各部局ぐらいのものを、機関全体としてマネジメントをするような政策、施策というのを打っていきたい。
 さらに、SHAREが発展したようなものだと、近隣であるとか、似たようなことをやっている機関が連合していったらどうかとか、そういうような構想もありますが、まだ具体的な絵は示しておりませんが、そういう思いはございます。
【木川委員】  分かりました。ありがとうございます。
【岸本部会長】  ある種、こういうことで積み重ねていって、どういう状態にしていったらいいのかというゴールになるようなことから書けるといいのかなと。それに対して、ここの段階は今、第2フェーズですと示すのも一つじゃないかなと。それ全体図がいいかどうかも議論になると思いますので、その位置付けのこのワンステップかなというふうに取られると、一つの進み方だと思うんですけれども。
【網塚委員】  拝見して思ったことなんですけれども、北海道大学の場合ですと、グローバルファシリティセンターというものがまずあって、それが機器共用の全学の要みたいな組織になっています。そして、各部局でいろいろ共用をやっておりまして、新共用でも何拠点か作っていて、学内の二十数拠点をつないだオープンファシリティプラットフォームというものを作っています。そして、そのプラットフォームを一応統括しているのがグローバルファシリティセンターとなります。
ここで一つ気になるのが、資料の統括部局の役割に技術職員の集約・組織化というところがある点です。北海道大学では、技術支援本部という組織があって、違う担当理事が技術支援スタッフの方々を統括しています。それで、冒頭お話ししましたように、大学の病院を除けば、300名ぐらいおります技術職員の方々のうち、機器分析に関わっている方は50名程度で、一番多いのはフィールド系の方々が70~80名いらっしゃると。ほかにも安全ですとか、あと、情報ですとか。このような状況で、技術職員の集約・組織化ということ推奨事業として書かれて、それを統括する部局を大学に作ろうと思うと、そのマネジメント、ガバナンスをどう切り盛りしてこれをまとめていけばいいのかちょっといい案が浮かばないところです。このままの内容では、少し現場が混乱するかなと思いました。
【岸本部会長】  そういう意味で、先ほどの議論があったように、ここ、技術職員というこの固有の名前ではなくて、機器全体をマネジメントするスタッフというような形にしてもいいのかなと。技術職員というと、そこだけに特化していると、いろんな問題が逆に出てきちゃうかなということですよね。
【網塚委員】  そうですね。それもそうなんですけれども、ただ、一方で、こういう形でプロジェクトが走ると、大学としては、例えばフィールド系の方はこれを見ても余りモチベーションは上がらないわけで、自分たちはちょっと違うんだなというふうに思うでしょう。技術職員の方々は一応一元化して集約化してみんなで組織的に技術支援スタッフとして盛り上がろうとしているところで、このような形でプロジェクトが立ち上がり、新たな部局、統括部局が立ち上がったりしますと、学内で一元化して盛り上がっているところに水を差すような形にもなりかねないので、慎重に進める必要があります。
【岸本部会長】  これ、人員のマネジメントだという形にした方がいいかなと。教員の人も入って、先ほどあったように、教員とその事務職員を分ける必要はなくて、技術職員を、みんなでやるような人員マネジメントをどうするかというふうに持っていった方がやりやすいのではないかと。
【網塚委員】  そうですね。
【岸本部会長】  広く話を持っていった方が、いろんな工夫が出てくるかなというふうに思います。
【渡邉課長】  集約組織化って確かに一つの方向性であって、こうしないといけないというわけではないので、いろんな方法論があると思います。それは、こういうことをやって、いろんな好事例などができてくると、これはうちができるとか、これはこっちの方がいいとかという議論ができるとは思うので、これは決め打ちに過ぎるような文言かもしれないですね。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
【網塚委員】  機器共用に限って言えば、こういった統括部局のようなものがあって、そして、学内の機器共用に関する、要するにマネジメントがきちんとできる、経営センスのある人材を育成することが必須であります。大学の執行部も動かし、現場の技術職員の方の意見も聞き、企業にも出向いて話をまとめてきて、文科省にも足しげく通うというような方がいて、そういう人をきちんと立ち位置を定めてあげて、次の同様な人材を育成できるようなしくみができるといいなと思います。
 学内を見てみますと、技術職員の方にもそういうセンスのある方はいます。非常に特殊なマネジメントであり、利益も上げられず内部留保もできないという状態で、うまく外部資金を稼ぎながら運営していかなくてはいけないということで、非常に難しい立ち回りが要求されます。そのようなマネジメントができる人を育てる組織あるいはシステムができるとよいと常々思っています。
【岸本部会長】  ありがとうございます。
 その前半の方の3年間にわたってファンディングして、そろそろ最初のフェーズのところが終わっていくというところですけれども、これを、大学の方は続けますと言っているんですけど、何もしないと、またいろんなデータが集まってこないので、恒常的に見ていくところが何かこういう部会でも必要ではないかと思っています。この共用でずっと取り組んできたことを、ある種、何年かでもずっと見ていくような仕組みを持っておいた方がいいのではないかなと思いますけれども、もう少し長く見ていきたいなと思いますが、いかがでしょうか。皆さん、よろしいということで。
【渡邉課長】  追跡調査等はやっていきたいと思っています。
【岸本部会長】  追跡調査だとか、次のいろんなまたプロジェクトが出てきて、先ほどのように、もう少しゴールまで作ろうとか、そういったことを検討するような仕組みというか枠組みを、こういうのも見ながらやっていった方がいいかなと思いますので、具体的にどう作るかについてはまた御検討していただけると有り難いなと思います。
【横山委員】  明らかになった課題で、既にもう終わっているところがあるわけで、この辺りの問題点というのは、結局、今まだ棚上げされた状態なんですかね。あるいは、何かこれに対して、何かプロジェクトは終わったけど、検討を、こういうふうに解消しようとしているという、その辺りの状況はどのようになっていますでしょうか。
【黒川課長補佐】  そういう意味では、この指摘につきましては、今年の5月末に各機関から実績報告書を出していただいたわけですけれども、そこの中に書いていただいた事項でございます。こういった御指摘を踏まえて、次にどうしていくかということを議論したりですとか、あるいは、御相談したりとかいうのをさせていただきたいと思っています。
【横山委員】  だから、今年はちょっと1年待ってもらってという、そういうイメージなんでしょうかね。
【渡邉課長】  例えば1の機関全体での共用文化の定着とか、こういうものを進めていくためには、こういう例えば取組をした方がいいのではないかとか、3の技術職員の組織的な育成、そういうのは、これも組織的なマネジメント、サポート体制を作るために、取組をしたらどうかなということではあります。
 なかなか機器の導入・メンテナンスのところがどうしてもお金の話になってしまうので、そこまでの資金的な手当てはちょっとできないかもしれないんですけれども、1、3、もしかしたら、4とかも、こういったものを何らか解決するような方策について、機関全体で考えたらどれぐらいできるんだろうかというような思いはございます。それで、いい事例が出てくれば、様々な機関にそれを展開していくなり、例えばガイドライン化とかができればいいなと思っております。
【佐藤委員】  委員会でいろいろやってきた責任も私はあるから、あまり言えないのですけど、全体として見たときに、現場の課題というか問題がかなり御苦労されていて、大変だなというふうな思いで委員会としては見ていたのですけれども、いろんなそれなりの成果が出ているなというのはだんだん分かってきました。全体として捉えたときに、これをやって、共用でこれ、少し効率的にはなってきたよねということは分かるけれども、それによって、ビッグサイエンスというかビッグイノベーションみたいなことがどういうふうに出てきたのかとか、どういうふうにつながってくるのか、つながってきたのかということを何かやっぱり出すこと。このコアファシリティというのも、網塚委員が言っていたような話も前からあったことは分かっているので、さっきも言った全体像として、要するに、共用ということを使いながら、本当に大きな成果は何を生み出すのかというビジョンをやっぱり一回描かないといけないのではないかなという気はしますね。
 その上で、3Cの問題と、それから、こういう新共用の在り方のステップで、最終的にどこにつながっていくというゴールに対するビジョン、それを1回描いて進めるということをやらないと、このコアファシリティの絵を見ても、ちょっとぴんとこない。その辺を是非お願いします。
【菊池委員】  すみません、何かこのコアファシリティというのに移る段階のところで、ちょっと産業界からの危惧のようなものを話させてください。
 これでいきますと、また統括部局というのができてしまいます。私たち、何か大学なり国研なりと一緒に仕事をしていこうとしますと、必ず幾つかの部局をまたがるんです。そうすると、もうそのことだけで大変なんです。工学系と話がやっとできたとしたら、今度は情報系と話の折り合いが付かない。今度は、やっとこの二つが折り合い付いたと思ったら、今度は知財を統括する部局と折り合いが付かない。
 これ、個別、個別の機器類を使うという観点からすると、この統括部局というのは非常に助かるんですが、でも、結局また同じで、幾つかのファシリティを使うことになりますので、またもう一個の部局と交渉しなきゃいけないということになりますと、もうスピードの観点からいっても、また、それぞれの部局が持つ権限といろんな制約から、少なくともこれ作られてしまと、間違いなく、産学連携を本当は進めるためにこういうことあるのかなと思いながらも、かなりのところ、現実としてはオブスタクルになる可能性がありますので、そういうものをどう排除しながら、こういうふうな統括部局を作られるかというのは工夫が要るんじゃないかなと、お話を聞いて、思いました。
【岸本部会長】  そうですね。方向性で、最初にこれ、大学全体で戦略的だとかというふうに書くと、やっぱり自由さがなくなるのかなと。やっぱり多様なところに対応できるような、機器管理は全体でやっているんだけれども、いろんな研究が進むような仕組みを大学として作っていくということが大事かなと。そういうのをうまくやってくれるところを支援していきたいとかというふうになっていくといいんだろうなと思います。
 言うのは易しいですけど、本当にそうやって作るのはどうしたらいいかというのはこれからの課題としてやっていったらいいんじゃないかなと思います。
 ほかはどうでしょうか。
【江端委員】  ここで表現されているコアファシリティという考え方について、委員の皆さんの中で共通認識が、ほぼないという状況で今議論されていると思います。一つの考え方としては、先ほど最初の議題で、菊池先生からお話いただいた拠点というようなイメージが、このコアファシリティに当たるのかなと思います。どれがコアファシリティを指しているのかというのがちょっと、このイメージだとぱっと見、分かりませんが。
 各研究分野であったり、装置群であったり、そういったものでファシリティを、技術職員をはじめとした関係する全ての人材や、システムなど、そういったものを併せて、一つの成果を出せるような場というのが、ここで言うべきコアファシリティなのかなというイメージで私は今、見ています。そして、そのイメージに関する課題については前回の部会で提出させていただいた資料4-6の通りです。
 そのイメージで考えると、やはり統括部局というものの役割というのは、よくよく考えなければいけないところであると思っています。大学側からすると、対民間企業と協働して何かをやる場合、様々な部局で対応していることを大学として一つまとめないといけないのですが、それを今、民間任せにしてしまっている状況が多いと思います。ただ、これまでの現場での経験では、研究基盤に関しては、やはり一つまとめるような窓口が必要だと、実際試行錯誤してみて、思ったところです。
 したがって、統括部局とコアファシリティの関係性については、ここに戦略的、かつ、持続的な研究基盤と書いてありますが、その戦略性というところを特に重視しながら、よりしっかりとした形で拠点化していくようなイメージで、このコアファシリティという概念を取り入れていくと、研究支援環境が非常に活性化していのではないかと思います。
 コアファシリティという拠点の中で、多様な人材がコラボレーションすることによって、無理なく横展開することができたり、新たなイノベーションが起こったりするような場になるのではないか思います。
【岸本部会長】  一つ大事なことは、大学の中で、このファシリティが閉じていちゃいけない。だから、この戦略というのが大学の戦略じゃいけないということじゃないかなと思うんですよね。
【江端委員】  はい、その通りです。最初に佐藤先生がおっしゃっていたような全体のビジョンが重要だと思います。そのビジョンの元に、各大学、あるいは、各組織が考えていくような戦略が大事なんじゃないかなと思います。今、研究基盤に関する国のビジョンはないと思いますが。
【岸本部会長】  それと、この次が何なのかと、先ほどおっしゃっていたこの先をどういうふうに考えて、今この段階になっているのかとしないと、大学だけの中で最適化しちゃうと、やっぱりそれはまずいので、そうならないようなことも考えて、このプロジェクトをやっていったらいいのではないですかという御意見だったと思いますので。
【佐藤委員】  これだけ見ると、何かお金ないから、導入、更新するのに何とか工夫しようぐらいにしか見えないわけですよ、ある意味で。だから、もっと大きな壮大なビジョンを上げたらいいのではないかという気がします。
【岸本部会長】  全部、文科省のお金でやろうとしない、もうちょっと大きな絵をみんなで描いてしまうというのが大切かなということですね。まずは絵を描いていくということを皆さんで考えていきたいということですね。
 ほかはいかがでしょうか。そろそろ時間がいっぱいになっておりますけれども。
 それでは、また、これは最初のたたき台だと思いますので、皆さんから出していただきました意見を踏まえて、事務局の方でも御検討を進めていただけると有り難いと思います。ありがとうございます。
 それでは、本日の議題、以上になりますけれども、事務局の方から御連絡、お願いいたします。
【黒川課長補佐】  次回の部会につきましては、改めてメールで日程調整させていただきたいと思います。
 それから、議事録につきましては、部会の運営規則に基づきまして、後日公表するということになってございますので、案が出来次第、御確認をさせていただきたいと思います。
 以上でございます。
【岸本部会長】  それでは、これで終了したいと思います。本日は、どうも活発な議論、ありがとうございました。

―― 了 ――

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-- 登録:令和元年07月 --