用語集

(注1)全球地球観測システム(GEOSS:Global Earth Observation System of Systems)10年実施計画

…衛星観測、地上観測、海洋観測等の国際的な連携によって、地球全体を包括的に観測するシステムを2005年からの10年間で構築するという計画。地球観測サミットの第3回会合(2005年2月・ブリュッセル)において了承された。

(注2)地球観測に関する政府間会合(GEO:Group on Earth Observations)

…GEOSS構築を推進する国際的な枠組みとして設立された。2008年7月現在、74ヶ国、EC及び51の国際機関が所属。

(注3)気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)

…人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された。2007年に、米国前副大統領のアル・ゴアとともにノーベル平和賞を受賞した。

(注4)地球観測サミット

…地球観測システム構築に関する国際協力を推進するため、これまで4回開催されている(第1回:2003年7月・ワシントン、第2回:2004年4月・東京、第3回:2005年2月・ブリュッセル、第4回:2007年11月・ケープタウン)。

(注5)気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC:United Nations Framework Convention on Climate Change)

…地球温暖化問題に対する国際的な枠組みを設定した条約。気候変動がもたらす様々な悪影響を防止するための取り組みの原則、措置などを定めている。1992年6月にリオ・デ・ジャネイロで開かれた「環境と開発に関する国際連合会議(UNCED、地球サミット)」で採択され、1994年3月に発効。

(注6)地球温暖化観測推進事務局

…環境省と気象庁が、地球温暖化対策に必要な観測を統合的・効率的なものとすることを主な目的とする「地球観測連携拠点(温暖化分野)」の活動を推進するため、独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター内に設置した事務局。

(注7)世界気象機関(WMO:World Meteorological Organization)

…世界の気象、気候、水文に関連する事業の調和的発展を目標とした国際計画の推進・調整を行うため、昭和25年(1950年)に世界気象機関条約に基づいて設立され、翌昭和26年(1951年)に国際連合の専門機関となった。平成20年(2008年)8月現在、182か国と6領域が構成員として加盟している(日本は昭和28年(1953年)に加盟)。加盟構成員により、衛星等の観測網、通信網、地域センター等が運用されている。

(注8)ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC:Intergovernmental Oceanographic Commission)

…海洋と沿岸域の性質と資源に関する知識を深め、その知識をメンバー国における海洋環境の管理と持続可能な開発、保護及び政策決定プロセスに適用するため、国際協力を推進し、研究やサービス及び能力開発のプログラムの調整を行う。1960年に、国連教育科学文化機関(UNESCO)内に設立。

(注9)構造及びデータ委員会(ADC:Architecture and Data Committee Meeting)

…GEOの下に設置された4つの常設委員会の1つであり、GEOSSの全体構成やデータ流通方策、観測機器やデータ形式の標準化等の技術的要素について議論を行う。

(注10)地球観測衛星委員会(CEOS:Committee on Earth Observation Satellites)

…地球の観測・研究を目的とする宇宙からの観測ミッションの国際的な調整を行なうため、1984年に設立された。地球観測衛星を運用または開発している政府機関や国際機関が参加している。

(注11)全球気候観測システム(GCOS:Global Climate Observing System)

…第2回世界気候会議(1990年)による勧告に基づき1992年に設立された。WMO、IOC、国際学術連合会議(ICSU)およびUNEPがスポンサーとなり活動している。GEOSSにおける気候に関連する活動を担っている。

(注12)全球陸面観測システム(GTOS:Global Terrestrial Observing System)

…UNEP、国連食糧農業機関(FAO)、UNESCO、WMOおよびICSUがスポンサーとなり、地球システムの全球規模の変化を理解するための全球観測システムとして1996年1月に設立。

(注13)全球海洋観測システム(GOOS:Global Ocean Observing System)

…既存の海洋観測システムの利用・改善を通じて、海洋に関する科学的なデータおよび成果物を長期にわたり収集し、広く社会に提供して持続可能な発展に資することを目的とした計画。IOC、WMO、UNEPおよびICSUがスポンサーであり、IOCが中心的な実行機関。

(注14)世界気候研究計画(WCRP:World Climate Research Programme)

…気候の予測可能性と人間活動の気候への影響について研究を行い、その成果を広く社会に提供して持続可能な発展に資することを目的とした計画。WMO、ICSU、IOCがスポンサーとなり活動している。

(注15)地球圏・生物圏国際共同研究計画(IGBP:International Geosphere-Biosphere Programme)

…全地球システムを制御する物理的、化学的、生物的相互作用の諸過程を解明し、現在の地球システムがどのように変動していくかを理解しようとするための複合的・学術的な国際共同研究プログラム。1990年にICSUの提唱により研究開始。

(注16)アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN:Asia-Pacific Network for Global Change Research)

…アジア太平洋地域における地球変動研究を推進し、科学研究と政策決定の連携を促進することを目的とする政府間ネットワーク。1990年に、地球変動研究のためのヨーロッパネットワーク(ENRICH=European Network for Research in Global Change)、全アメリカ地球変動研究機関(IAI=Inter-American Institute for Global Change Research)とともに設立。

お問合せ先

研究開発局海洋地球課地球・環境科学技術推進室

(研究開発局海洋地球課地球・環境科学技術推進室)