資料3-4-1 「平成24年度の我が国における地球観測の実施方針」の概略

1.背景

「地球観測の推進戦略(平成16年総合科学技術会議)」において、関係府省・機関の緊密な連携・調整の下、地球観測推進部会において、地球観測の推進、地球観測体制の整備、国際的な貢献策等を内容とする具体的な実施方針を毎年策定することとされており、本推進戦略に基づき、「平成24年度の我が国における地球観測の実施方針」をとりまとめたもの。

2.概要

第1章 課題解決型の地球観測

第1節 気候変動に伴う影響の把握

 水循環・風水害に対して、台風やゲリラ豪雨等の極端現象の監視・予測のための地球観測の重要性や、生態系・生物多様性分野での森林モニタリングや食料保全等において、衛星観測の果たす役割の重要性について指摘。

第2節 気候変動メカニズムの解明

 温室効果ガス循環や雲物理・降水過程等について、衛星、航空機、船舶、地上の包括的な観測体制を充実させ、予測の高度化・不確実性の低減から、影響評価、緩和・適応策の策定まで一貫した研究体制を確立することの重要性について指摘。

第3節 地震・津波・火山による被害の軽減

観測を通じた地震等の発生に至る諸過程の把握と、観測データの蓄積による発生予知精度の向上及びリスク・ハザード評価の高度化の重要性を記載。また、災害情報の正確かつ迅速な把握のための、衛星及び陸域・海域での観測体制の整備・高度化並びに国際協力の重要性について指摘。

第2章 国内の地球観測システムの統合に向けた地球観測データの統合化

 地球観測データの統合化の加速について指摘。データベースの連携、及びデータ利用者の利便性向上のためのデータ・メタデータの統合化に向けた取組とその利活用の一層の推進を求める。

第3章 国際的な連携の強化

 GEOSS等の国際的枠組との更なる連携及び協働と、我が国の観測衛星による途上国支援等をはじめとした地球観測による科学技術外交の推進が必要。

第4章 分野別推進戦略に基づく地球観測の長期継続の推進

 地球観測事業の長期継続的な実施に必要な基盤として、関係府省・機関間の連携を図る連携拠点の活動の推進を期待。

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科学技術・学術政策局計画官付

(科学技術・学術政策局計画官付)

-- 登録:平成23年10月 --