ここからサイトの主なメニューです

研究計画・評価分科会(第65回) 議事録

1.日時

平成30年8月20日(月曜日)15時~18時

2.場所

文部科学省3階3F1特別会議室

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 研究開発課題の評価について(一部非公開)
  2. 研究開発プログラム評価について
  3. その他

4.出席者

委員

大垣分科会長、栗原分科会長代理、甲斐委員、春日委員、白石委員、辻委員、雨宮委員、五十嵐委員、小川委員、長我部委員、北川委員、小林委員、土井委員、永井委員、長谷山委員、三島委員、山口委員、李家委員

文部科学省

藤野サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官、松尾科学技術・学術政策局長、渡辺大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)、勝野科学技術・学術総括官、齊藤参事官(ナノテクノロジー・物質・材料担当)、角田科学技術・学術政策局政策課長、井上科学技術・学術政策局企画評価課長、工藤科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官、國分科学技術・学術政策局企画評価課課長補佐、村山防災科学技術推進室長、ほか関係官

5.議事録

非公開部分(議題1の一部)については概要のみとしている。

【大垣分科会長】  それでは、ちょうど時間になりましたので、ただいまから、第65回科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会を開催いたします。
 何を着たらいいのだか分からない気候の中、お集まりいただきありがとうございます。御審議よろしくお願いします。
 議事に入る前に、配付資料等について、事務局から説明をお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  科学技術・学術政策局企画評価課の國分でございます。
 初めに、事務局に人事異動がございましたので、御紹介いたします。
 科学技術・学術政策局長、松尾泰樹でございます。

【松尾科学技術・学術政策局長】  松尾でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)、渡辺その子でございます。

【渡辺大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)】  渡辺でございます。よろしくお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  科学技術・学術政策局政策課長、角田喜彦でございます。

【角田科学技術・学術政策局政策課長】  よろしくお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  企画評価課長、井上惠嗣でございます。

【井上企画評価課長】  よろしくお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  また、今回から企画評価課の評価・研究開発法人支援室が事務局を担当することとなりました。同室長で、科学技術・学術戦略官(制度改革・調査担当)の工藤雄之でございます。

【工藤科学技術・学術戦略官】  よろしくお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  本日は、研究計画・評価分科会の委員・臨時委員25名のうち、現時点で16名に御出席いただき、科学技術・学術審議会令第8条第1項に定める定足数の過半数を満たすことを御報告いたします。なお、小林委員及び甲斐委員から、遅れて到着されるとの連絡を頂いております。
 また、今回もペーパーレス会議を実施させていただきます。本日の配付資料については、配付資料一覧のとおりでございまして、全ての資料はタブレットPCで御覧いただけますが、一部の主要な資料については、紙でもお配りしております。特に、座席表につきましては修正がございまして、データのアップロードができておりませんので、座席表につきましては、紙の方を御覧いただきますようお願いいたします。
 また、タブレットPCに不具合が生じた場合や操作方法が不明な場合は、事務局に適宜お申し付けいただければと思います。
 また、今回は会議時間を3時間取ってございます。議題の進捗によりますが、4時から4時半頃、議題1が終了したところで、10分程度休憩を取らせていただければと存じます。
 以上です。

【大垣分科会長】  資料はよろしいでしょうか。
 それでは、議事に入ります。
 議題1の「研究開発課題の評価について」であります。今回は、事前評価4件、中間評価4件、事後評価1件、合計9件を審議いたします。
 なお、事前評価については、非公開で審議を行います。事前評価の4件が終了しましたら、時間を取って、一般傍聴者に御入場いただくことにいたします。もし関係者以外の一般傍聴の方がいらっしゃいましたなら、御退席くださいますようお願いいたします。よろしいでしょうか。

(非公開部分の概要)

 
      以下について各委員会より概要の説明があり、各事前評価案については特段の修正なく評価結果として決定された。
    ・ナノテクノロジー・材料科学技術に関する施策マップ(資料1-1-1)
    ・ナノテクノロジー・材料科学技術委員会によるナノテクノロジー・材料科学技術に関する研究開発課題の事前評価結果(資料1-1-2)
    ・ナノテクノロジー・材料科学技術に関する研究開発課題の事前評価結果(案)(資料1-1-3)
    ・量子科学技術に関する施策マップ(資料1-2-1)
    ・量子科学技術委員会による量子科学技術に関する研究開発課題の事前評価結果(資料1-2-2)
    ・量子科学技術委員会による研究開発課題の事前評価結果の参考資料
      (科学技術・学術審議会 量子ビーム利用推進小委員会による調査検討結果報告概要)(資料1-2-3)
    ・量子科学技術に関する研究開発課題の事前評価結果(案)(資料1-2-4)
    ・防災科学技術に関する施策マップ(資料1-3-1)
    ・防災科学技術委員会による防災科学技術に関する研究開発課題の事前評価結果(資料1-3-2)
    ・防災科学技術に関する研究開発課題の事前評価結果(案)(資料1-3-3)
    ・ライフサイエンス委員会によるライフサイエンスに関する研究開発課題の事前評価結果(資料1-4-2)
    ・ライフサイエンスに関する研究開発課題の事前評価結果(案)(資料1-4-3)
  【※資料は概算要求資料の発表後に公開予定】

(以下公開部分)

【大垣分科会長】  それでは、引き続き、研究開発課題の評価を続けてまいります。
 ここからは、中間評価4件、事後評価1件を審議いたします。先ほどと同様、タブレットPCに入れております資料のうち、1-4から1-7を基に御審議をお願いいたします。
 それでは、先ほどに続き、ライフサイエンス委員会から説明をお願いいたします。

【永井委員】  それでは、1-4-4、ライフサイエンスに関する研究開発課題の中間評価結果を御覧いただければと思います。
 ライフサイエンス委員会におきまして、医療分野研究成果展開事業の中間評価を実施いたしました。資料の10ページ、先になりますが、中間評価票を御覧いただければと思います。
 事業概要でございます。平成27年度より実施しております医療分野研究成果展開事業でございます。JSTからAMEDに移管した4つのプログラムと、AMED設立後に新たに開始された1つのプログラムで構成されております。代表するプログラムとしましては、日本発の国際競争力が高い革新的医療機器の研究開発を推進する「先端計測分析技術・機器開発プログラム」、また、産学連携による研究開発を推進する「産学連携医療イノベーション創出プログラム」等がございます。
 これらのプログラムを通じて、大学等で行われます「科学技術の基礎研究」と企業で行われる「応用研究・開発」とをつないで、将来のイノベーションが期待される科学技術のシーズを実用化し社会へ還元することで、社会経済や科学技術の発展等に資することを目的としております。
 資料の11ページに、運営体制と評価、研究開発課題の進捗と評価が掲載されております。こちらを御覧ください。
 まず、本事業の運営体制についてでありますが、PS、PO、課題評価委員等による適切な課題管理が行われており、適切に実施されていると判断いたしました。
 また、研究開発課題の進捗についてでありますが、各プログラムともに着実に成果が上がっており、中間評価時点における事業の進捗状況は適正と判断しております。
 13ページに、各観点の評価が掲載されております。必要性・有効性・効率性の3つの観点でございますが、まず必要性については、研究開発の比較的早期の段階から産業界とアカデミアが連携し、アカデミアにおける研究成果を最大化するための研究体制を構築するものであり、本事業の「必要性」は高いと評価いたしました。
 有効性でありますが、事業化という高い目標の達成に向けて、各研究開発課題が着実に進捗しております。各プログラムの支援施策の違いの明確化、あるいは、各研究開発課題の状況に応じた支援方策において一部課題は見られたものの、事業の「有効性」は概ね妥当であると判断いたしました。
 効率性の観点でございますが、各研究開発課題の進捗管理や支援が丁寧に行われているということとともに、産学連携医療イノベーション創出プログラムでは、産学連携によりまして、事業化を見据えた課題の克服、あるいは、企業の支援の下での知財戦略の実施を可能としております。本事業の「効率性」は高いと評価いたしました。
 資料14ページ、最後に、一番下ですが、今後の研究開発の方向性でございます。以上を踏まえまして、事業全体の目標発生状況及び運営方法は適正であり、今後も成果が多数輩出されることが見込まれるということで、継続して実施すべきと判断しております。
 以上でございます。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、御意見、御質問等ございましたら、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 よろしいですか。ないということでよろしいでしょうか。どうぞ。

【栗原分科会長代理】  中間評価ということで、大変大事なプログラムで、成果もよく上がっているということが分かりましたが、今後について、もう少しこういうところをというような点に関して、どのような意見交換がされたか、もう少し丁寧に御紹介いただけますか。

【宮武ライフサイエンス課係長】  ライフサイエンス課でございます。事務局よりお答えさせていただきます。
 説明の中でもございましたとおり、審議の中で、先端計測分析技術・機器開発プログラムと産学連携医療イノベーション創出プログラムと両プログラムあるのですが、例えば、医療機器の方では両プログラムを対象にしておりますが、先端計測分析技術・機器開発プログラムの方が適している研究課題が産学連携医療イノベーション創出プログラムの方に応募されてしまって、趣旨に合致していないということで、研究としては大変すばらしい研究ですけれども採択には至らない、そういう事例が見られたという御指摘を受けましたので、例えば、今後、公募要領を必ず両者のプログラムを同時に説明するとか、そういったマネジメントをしっかり行って、よりふさわしいプログラムの方にいい研究が応募されるように、てこ入れをしていきたいと考えております。

【大垣分科会長】  よろしいでしょうか。

【栗原分科会長代理】  はい。

【大垣分科会長】  ほかには。ないようですか。それでは、どうもありがとうございました。
 次に、航空科学技術委員会から、中間評価と事後評価について、2つ続けて説明をお願いいたします。

【李家委員】  まず、きょう御報告させていただくのは、資料1-5-1の施策マップの下の方で、緑色の枠で囲まれております2件です。1つが、静粛超音速機統合設計技術の研究開発です。こちらの方が中間評価になりまして、もう一つが、その下の次世代航空技術の研究開発で、こちらの方が事後評価になります。
 最初に、資料1-5-2の方から、静粛超音速機統合設計技術の研究開発の中間評価の結果を報告させていただきます。
 まず、3ページ目に概要があります。横になっておりますけれども、この課題は、静粛超音速機技術の研究開発の研究成果を引き継ぎ、これまで磨いてきた低ブーム、それから、低抵抗性に加えて、低離着陸騒音、軽量化技術といった、鍵となる技術の研究開発を進めるとともに、アジア圏内をノンストップで到達できる航続距離とソニックブーム、離着陸騒音の基準適合の両方を同時に満足する、システム統合設計技術を世界に先駆けて取り込むことで、超音速機に関する我が国のプレゼンス向上、国際競争力の強化等に資していくことを目指しております。課題実施期間は、平成28~31年度の4年間となっております。
 続きまして、この中間評価ですけれども、6ページ目の下の方の段落に記載されておりますが、本研究開発は予定どおりに進捗しておりまして、今後は、国際基準策定に向けた活動に対する貢献の継続、飛行実証機に関する候補となるエンジンを絞り込んでのより詳細な概念検討、風洞実験棟による要素技術の確認等に取り組むこととされております。
 次に、各観点の再評価ですけれども、まず次の7ページの必要性につきましては、移動時間短縮の社会的要求は引き続き高く、本研究における低ソニックブーム設計技術は、陸域上空も超音速飛行を可能とし、更なる移動時間の短縮を実現するものであります。一方で、技術リスクが高く、多額の研究開発投資が必要なため、国費を用いた技術課題の解決が必要であるため、本研究開発の必要性は維持されていると判断されます。
 それから、9ページの有効性についてですけれども、世界における超音速機の開発動向、それから、ソニックブームと離着陸騒音に関わる国際標準の検討状況、それから、過去に文部科学省内で立てられました戦略的次世代航空機研究開発ビジョンにおける方向性等と照らし合わせて、本研究開発の各技術目標は引き続き妥当であり、目標の有効性は維持されていると判断されます。
 それから、次の10ページの下の方に効率性がありますが、メーカー・大学等と共同の機体システムの検討、国際基準策定に関するNASA等他国の研究機関との共同研究による研究リソースの有効活用など、現時点では効率的に進められていると判断されます。
 以上から、11ページの一番下の行になりますが、今後の研究開発の方向性ということで、本研究開発が目指す超音速旅客機実現に向けた開発気運は引き続き高く、国連の専門機関である国際民間航空機関(ICAO)における基準策定状況から、本課題が掲げる目標が妥当であること、現時点で効率的に研究開発が進められていることとともに研究開発の進捗が順調であることから、本課題の「継続」が妥当であると判断いたしました。
 ただし、海外での研究開発が活発になりつつある状況ですので、研究開発の進捗に応じた、運航者をはじめとする航空関連機関に対する積極的な情報発信及び意見聴取、国内外の民間事業の動向の注視及び、これを踏まえた国内企業を通じた研究開発成果の活用について、12ページ目のその他のところに追記いたしたところであります。
 以上が、この中間評価結果です。
 続けて、次の次世代航空技術の研究開発に関する事後評価ですが、こちらの方が、資料1-5-4の3ページ目に、また次世代航空技術の研究開発の概要を示しております。横向きになっておりますが、この課題は、大きく2つの研究開発で構成されています。1つが、天候等の影響を受けない高高度で従来の有人航空機をはるかにしのぐ長時間の運航を可能とする滞空型無人航空機に関するもので、これは人工衛星や航空機による観測・監視能力を補完・補強する通信及び観測プラットフォームと言えるものです。
 もう一つが、航空機の燃費や整備を大幅に削減可能とする電動化航空機に関するものです。
 いずれの技術についても、関係する機関と連携を図りつつ、キーとなる要素技術を確立することを目標としたもので、課題実施期間は、平成25~29年度の5年間となっております。
 続いて、事後評価票の方ですが、各課題の達成状況を各観点から評価いたしますと、5ページ目の上の方から必要性になりますが、まず滞空型無人航空機システムにおける軽量機体構造や、電動化航空機技術における世界トップレベルの高効率・高出力密度の性能を有する多重化モーター等については、防災や環境負荷低減等の社会的要請に応えるための革新的技術を獲得していることから、本研究開発の必要性は高いと判断されます。
 同じく、その下の有効性につきましては、滞空型無人航空機システムにおける防災機関や、電動化航空機技術における航空以外の異分野も含む産業界・大学等の関連機関との連携の下、新たな知を創出し、研究の質の向上に貢献したものであることから、有効性は高いと判断されます。
 次のページの効率性につきましては、有効性のところでも述べました、他機関との連携の研究内容に応じた体制を構築し、進捗管理を適切に行うことで、限られたリソースにより最大限の成果を出すよう取り組まれたことから、効率性も高いと判断されます。
 以上を踏まえまして、6ページの一番下から始まります総合評価ですが、7ページに移りまして、滞空型無人航空機システムの高空過給エンジンシステム技術といった要素技術に関する実用エンジンでの実証が課題として残っているものの、電動化航空機の要素技術に関する飛行実証など、優れた成果が得られており、関係機関との連携体制の強化も含めて、更なる技術開発や機体概念への適用などの今後の取組が期待されるところです。
 最後に、10ページの一番下の今後の展望といたしまして、まず滞空型無人航空機システムについては、技術成熟度の向上を引き続き取り組むだけでなく、関係機関との連携強化によって新規用途及びユーザーの開拓に取り組み、実装可能でかつ社会に実質的に貢献できる利用方法を見いだした後、飛行実証試験及びミッション実証試験に取り組むことが求められること。
 それから、2番目の電動化航空機技術については、国内の企業や研究機関、大学等との連携強化のための航空機電動化技術に関するコンソーシアムを設立し、国際競争力の高い技術を効果的に創出していくことが期待されること。そして、本成果を展開する形で、既に海外の研究機関との共同研究にも着手しておりますけれども、こういった連携の継続が期待されること。以上のことを、今後の展望としてまとめました。
 以上でございます。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまの航空科学技術委員会の中間評価と事後評価2件について、御質問あるいは御意見ありましたらお願いいたします。どうぞ。

【春日委員】  御説明ありがとうございました。
 事後評価について御質問させていただきたいと思います。
 まず滞空型無人航空機システムですが、本分科会の下に、大垣分科会長が主査を務めていらっしゃる地球観測推進部会がありますが、その部会の対象となるような地球観測に是非活用していただきたく、その御展望について伺えればと思います。
 それから、電動化航空機技術については、これは脱炭素化、CO2排出削減に関して大変有効な成果が得られたということなので、これは中間評価の方で御説明のありました静粛超音速機の方にもこの観点を取り入れていただくと有り難いと思いますけれども、そういうことは可能でしょうか。御質問させていただきます。

【李家委員】  どうもありがとうございます。
 まず1点目の滞空型無人機に関する件ですけれども、御指摘ありがとうございます。この辺のところは、様々な分野、関連する機関等から連携した研究会等を設けて、どういった需要があるかとか、そういったことを調べているところです。例えば、土砂災害の防災研究ですとか、海洋状況の把握のミッションといったところを考えているようです。御指摘いただいた点、私の方も詳しく把握しておりませんけれども、ミッションがどういったところに活用できるかということで、今後うまく情報共有しながら、教えていただきながらやっていければよいかなと思います。
 それから、2番目の電動化航空機の件ですが、それを技術的に最初に述べた静粛超音速機の方に適用できないかということで、御指摘ありがとうございます。
 電動化が将来できるようになれば、超音速機の方でも環境適合性とか、そういった面はかなり向上しますので、是非そうなればいいとは思います。ただし、超音速で飛ぶというところ自体で制約が大きくて、最初の開発段階としては、もっと速度の遅い域での電動化、そこから始まって、将来的には超音速の方に行くのではないかと期待しております。
 以上です。

【大垣分科会長】  よろしいですか。ほかになければ。

【土井委員】  御説明ありがとうございます。
 事後評価の方に関して2点質問させていただきたいのですが、1点目は、知の蓄積がなされたということなのですが、具体的に、例えば、特許など、どのような出願になっているかを教えていただきたいというのが1点目です。
 2点目は、滞空型無人航空機の今後の展望のところで、「新規用途及びユーザーの開拓に取り組み」と書いてあるのですが、無人航空機の分野は、そういう意味では、今、レッドオーシャンで非常に競争が厳しいと思うのですが、あえてユーザーの開拓と書かれているのは、どのような意図があるのでしょうか。まだ既に見ていないユーザーがいるということであれば、具体的に今後飛行実証試験とか、どのような取組をされるのかがちょっと分からないので、教えていただければと思います。

【李家委員】  どうもありがとうございます。
 1点目の事業評価の方の蓄積等に関しては、これは事後評価票の8ページに、アウトカムということで出ております。これは5年間のことで、これを見ますと、特許が8ページの3つ目の四角ですが、まだ0件ですね。この5年間の間にそこまでは至らなかったけれども、それ以外の共同/委託/受託研究ですとか、そのことで今のところは進んでいると。今後、また年数が経てば出てくるのではないかと期待しているところです。
 それから、2点目の滞空型無人機の今後のユーザーの開拓という御意見、ありがとうございます。ここの部分は、我々の委員会の中でも議論が少しありまして、どうしても航空の分野ですと、まずハードウェア、プラットフォームを先に作りたいという、そういったところの意図がどうしても出がちです。ですから、もっとミッションとか需要を増やすべきであろうという、そういった観点から、最後の今後の展望のところで追記させていただいた点がありました。
 ただし、最近はやりの無人航空機等に比べますと、ここで考えているのは、非常に高い上空を飛ぶもので、なかなか一企業が作れるようなものではなくて、かなり国家プロジェクト的に作って、それで大型のものを飛ばしていくということになって、言ってみれば、人工衛星よりは低いところを飛ぶという、それぐらいの規模になってしまいます。そういった意味で言いますと、やはり費用対効果ということで、多額の費用が掛かるところに更なる効果が出るように、きちんとミッションをたくさん組んだ上で飛ばすようになるべきであろうと、そういった考えで書かせていただいたところです。

【土井委員】  分かりました。まだ完全に納得できたわけではないですが。
 今ので少し気になりましたのは、知財が0件のままドイツの研究機関と共同研究をするというのは、少し問題かなと。5年間やって知財ゼロというのは、かなり問題があるかなと、エンジニアとしては思います。

【李家委員】  ありがとうございます。

【大垣分科会長】  よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
 それでは、次に、量子科学技術委員会から説明をお願いいたします。

【大榊量子研究推進室室長補佐】  それでは、量子科学技術委員会事務局の科学技術・学術政策局量子研究推進室から御説明させていただきます。
 資料1-6-2、量子科学技術に関する研究開発課題の中間評価結果について御覧いただければと思います。
 まず、3ページ目をお開きいただければと思います。大強度陽子加速器施設につきまして評価を行ったところでございまして、この評価の位置付けについて簡単に御説明させていただきます。
 2ポツにございますように、大強度陽子加速器施設、すなわち「J-PARC」でございますが、日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構が共同で設置したものでございまして、世界最高レベルの陽子加速器により、物質科学とか素粒子物理学といった広範な研究分野を対象とした研究開発を実施するというものでございます。
 1ポツにございますように、評価の時期でございますが、前回、平成24年度に評価を行ってございまして、こういった事業は、概ね5年に一度評価するということでございまして、5年に一度の評価を行ったというところでございます。
 前回同様に、3つの委員会の下に共同で設置いたしました大強度陽子加速器施設評価作業部会におきまして、計5回の議論を行って、報告書をまとめたところでございます。その報告に基づき本資料を作成してございまして、今回は、そのエッセンスを御説明させていただくということでございます。
 5ページ目をお開きいただければと思います。中間評価票が出てまいりますが、評価報告書の概要を、本資料の2ポツの評価結果にまとめてございますので、そこをかいつまんで御説明させていただきます。
 まず、平成24年から5年間の進捗状況ということでございまして、平成30年度に至るまで、所期目標のビーム強度実現に向けて着実に準備が進んでおり、素粒子物理学とか物質科学といった分野で極めて高い成果が創出されているところでございます。
 一方、平成25年でございますが、ハドロン実験施設におきまして、放射性物質漏えい事故が発生いたしまして、約9か月間運転を停止するといったこともあり、センター全体で安全管理体制の強化を行ってきたところでございます。
 また、平成27年でございますけれども、これは中性子線の利用施設でございますが、中性子標的の容器に不具合が発生いたしまして、3か月間停止したというところです。こちらにつきましては、設計の変更を行い、現在、500キロワットでの連続運転というところまで進んでいるというところでございます。
 前回評価の指摘事項への対応状況というところを御覧いただければと思います。この評価でございますが、平成24年に指摘を受けた事項への対応と、それから、今後重要となる論点という、大まかに2つの章に分けて評価を行ってございまして、前回評価の指摘事項への対応状況というところを御覧いただきますと、概ね着実な取組が行われていて、各実験施設においても質の高い研究成果が上がっているという評価を頂いたところでございます。
 この対応状況、また留意点といたしまして、(1)から(4)に挙げてございますように、研究能力の更なる向上という点において、費用対効果の高い戦略的な研究推進、研究プロモーション等が課題であるという留意事項をいただいているところでございます。
 また、教育及び研究者育成の役割という点について、積極的に教育の機会を提供していくべきであるという評価を頂いたところでございます。
 6ページ目の上の方でございますが、(3)のところ、国際研究拠点化の役割について指摘を頂いてございまして、真の国際研究拠点となるために、J-PARCとして一体的な組織運営やオープンアクセスの推進を進めて、投資対効果を踏まえた具体的な検討を進めるべきだという御評価を頂いたところでございます。
 また、中性子線施設の共用の促進の役割という点でございますが、こちらも今後、より費用対効果の高い潜在的利用者の掘り起こしの仕掛けの検討ですとか、利用者のニーズに即した課題審査ですとか、そういった点で効率的な成果創出に努めていくべきであるという評価を頂いたところでございます。
 6ページ目中段でございます。今後重要となる論点というところでございます。J-PARCは、運転開始からおよそ10年を迎えたところでございます。建設期から本格的な運用期へと移行している段階でございまして、中長期的な視点に立った運営が重要である、その上で、3点、今後重要となる論点をお示しいただいたところでございます。
 (1)にございますように、経営的視点の導入ということでございまして、J-PARC、今後、中長期的な計画を策定して、経営基盤を強化していくべきであるという評価を頂きました。
 また、(2)にございますように、本格的産学連携の実施ということで、非競争領域におけるコンソーシアムの設立ですとか、正のサイクルが構築されるような取組が重要であるという御指摘を頂いてございます。
 また、成果指標の検討ということでございますが、J-PARCにもIRによる組織力の評価とか、論文化率を改善するような取組が課題であるといった評価を頂いたところでございます。
 6ページ目の下の方でございます。各観点の再評価ということで、今、御評価を頂いたような内容につきまして、必要性・有効性・効率性の点で再評価をした結果をお示ししてございます。
 必要性のところでございますが、J-PARCにおきましては、科学的・学術的意義、社会的・経済的意義、また、国費を用いた研究開発としての意義は変わらずに深いという評価を頂きました。また、我が国の科学技術のイノベーション政策の重要な推進に関しまして、J-PARCの貢献がますます期待されているということで、引き続き必要性が高いという評価を頂いたところでございます。
 7ページ目を御覧いただければと思います。7ページ目上段にございますように、有効性の点でございます。原子核・素粒子物理学分野におきましては、世界をリードする我が国の学術的地位を支えていること、それから、物質・生命科学分野におきましては、基礎研究から社会実装まで全段階を通じた取組が行われているということで、有効性が高いと評価を頂いたところでございます。
 また、効率性の観点でございますが、JAEAとKEK、2つの機関が共同運営しているということで、J-PARCとして一体的な運用に取り組んでいるという形でございます。また、外部委員会による評価を定期的に行っておりまして、改善に取り組んでいるということございます。
 (3)の御覧いただければと思います。今後の研究開発の方向性ということでございます。本課題につきましては、「継続」ということで、J-PARCにつきましては、我が国の科学技術イノベーション政策における重要な大型研究基盤施設ということで、引き続き開発、利用を行っていくことが重要であるという評価をいただいたところでございます。
 今後の方向性につきましては、先ほどの評価結果の「今後の重要となる論点」と重なるため、詳細については割愛させていただきます。
 以上でございます。御審議いただければと思います。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、御意見、御質問ありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。どうぞ。

【白石委員】  1つお願いですけど、僕、2010年ぐらいにここを見せていただいて、非常に面白かったという記憶はありますけれども、当時から企業との連携というか、つまり、財源の多様化に関連して、もっと企業がここを使ってもらえるようにするということを言われていたような気がしますが、今これを見ますと、企業がどのくらい使ったかというデータは入っていないのですよね。ですから、そこは、経営を強化して財源を多様化するというのであれば、そこをちゃんと国として見ていますよということは、やっぱりやっていただいた方がいいと思うので、是非それをお願いします。

【大榊量子研究推進室室長補佐】  承知しました。報告書の方に少し記載をしてございますので、評価票の方にも入れさせていただければと思います。

【大垣分科会長】  どうぞ。

【小川委員】  実は、私も全く同じ観点で質問しようと思っておりました。今後の重要となる観点で、本格的に産学連携の実施ということが挙げられていますが、私から見ると、J-PARCは非常に重要な原子核研究を中心としたファシリティだと思っていました。それが、どういう産学連携に興味を持っているのでしょうか。私には余り直感的に思い付かないので、具体的にどの辺の産業界が興味を持っているのか、教えていただければと思います。
 具体的なデータも、先ほどの委員の方がおっしゃったように、出していただきたいとお思います。

【大榊量子研究推進室室長補佐】  中性子線利用施設は放射光施設と違いまして、軽い元素がよく見えるという特徴がございますので、そういった点を生かしまして、例えば、リチウムイオン二次電池ですとか、全固体電池ですとか、そういったような電池材料について、特に自動車産業の方が、自動車向けの電池の開発、高度化ということでよく利用されているというのが、最近のトピックでございます。また、中性子、もちろん、磁界とか磁場を見ることもできますので、モーターですとか駆動器の関係、それから、従来どおりの鉄鋼材料ですとか、そういったものの中がよく見えるということで、また放射光とは違った利用の仕方でもって中性子を活用されているという企業が多くございます。主に鉄鋼業界、それから電気自動車ということで自動車メーカーが多く参加されていると聞いてございます。

【小川委員】  そうですか。分かりました。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 ほかには、よろしいですか。
 それでは、一部追加記述するということで、後ほど確認させていただきます。
 それでは、次に、脳科学委員会からお願いいたします。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  脳科学委員会の事務局のライフサイエンス課から御説明いたします。
 資料1-7-2に基づき、説明を御覧ください。脳科学に関する研究開発課題の中間評価でございます。今回は、10か年計画の5年目に当たる「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト」、我々としては、「革新脳」と申し上げているプロジェクトでございますが、こちらの中間評価となります。
 本資料の8ページを御覧ください。本プロジェクトの事業概要でございますが、本プロジェクトは、ヒトに近い高次機能を持つ霊長類(このプロジェクトではマーモセットを用いております)の神経回路に関する全脳の構造と活動のマップの作成、ヒトの精神・神経活動にとって重要な神経回路に対応する霊長類の神経回路機能をニューロンレベルで解明、マップの作成及び神経回路機能の解明に必要な革新的な技術開発を実施する事業でございます。
 本プロジェクトは、平成26年度から平成35年度までの10か年で実施する予定でございまして、平成27年4月から、日本医療研究開発機構、いわゆるAMEDに移管されて実施してございます。
 こちらについては、必要性・有効性・効率性の観点で評価してございます。
 まず必要性についてですが、9ページを御覧ください。本プロジェクトにおいては、革新脳データポータルにおける遺伝子発現マッピングの公開や、レット症候群モデルマーモセットの作出などで成果を上げております。
 一方で、各グループの研究などから得られたデータを活用して新知見を得るという成果に乏しいことから、霊長類の脳の情報処理原理を抽出するための戦略及び方法を明確にすることが求められてございます。
 以上より、事前評価で示した必要性への要求事項は一部不十分であり、改善が望まれると評価してございます。
 続きまして、本資料の10ページを御覧ください。有効性の観点でございますが、こちら、本プロジェクトにおいては、ヒトの脳の理解として、統合失調症患者の脳MRI画像撮像やゲノム解析などによって、同疾患に特異的な脳構造の変化など、病態メカニズムの一端を解明するとともに早期診断の可能性を示唆しました。
 また、霊長類の脳構造・機能マップ作成に寄与する革新的な技術開発においては、脳深部の標識神経細胞からの発光を自由行動下、非侵襲的に可視化する新規発光システムを開発するなど、国際的にも極めて競争力のある成果を上げてございます。
 以上より、事前評価で示した有効性への評価基準は満たしていると評価してございます。
 続いて、11ページを御覧ください。こちら、効率性の観点でございますが、本プロジェクトにおいては、これまでも探索的な研究開発によって、マーモセットの脳の構造・機能マッピングに必要な技術開発や疾患モデルマーモセットの作出などで進捗が見られてございます。
 一方で、霊長類の脳の情報処理原理を抽出するための戦略及び方法が不明確なまま各研究が進められており、プロジェクト全体のマネジメントが実現されていない点において改善が求められてございます。
 以上より、事前評価で示した効率性への要求事項は、不十分であり、改善が望まれると評価してございます。
 続いて、11ページから12ページを御覧ください。今後の研究開発の方向性についてでございます。本課題につきましては、特に概要、目的については、変更はございませんので、「継続」としてございます。
 続けて、さらに、その理由でございますが、本プロジェクトは、有効性の項の評価で述べたとおり、脳科学の発展に大きな貢献が期待される成果及び国際的に極めて競争力のある成果を上げてございます。また、米国のブレインイニシアティブなどに匹敵して、国際的にも認知されているところでございます。また、「健康・医療戦略」においても、認知症等発症に関わる脳神経回路・機能の解明に向けた研究開発及び基盤整備を進めることが明記されているところでございます。
 一方で、必要性や効率性の項の評価で述べたとおり、プロジェクト全体のマネジメントが実現されておらず、各研究グループ等から得たデータから霊長類の脳の情報処理原理を抽出するための戦略及び方法が明確にされないまま研究が進められている点においては、中核拠点である理化学研究所脳神経科学研究センターにおいて、一層の成果創出に向けて戦略を示し、総力を挙げて取り組む必要があるとしてございます。
 同ページに記載しましたその他、留意事項としましては、本プロジェクトは「社会に貢献する脳科学」を目指すという使命が定められていることから、代表研究者等は、実施機関において、社会還元を目指しリーダーシップを発揮するとともに、PS・POの指導・助言の下、プロジェクト内の連携を深め、研究を推進する必要があるとしてございます。
 以上でございます。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、御意見、御質問ありましたら、お願いいたします。どうぞ。

【甲斐委員】  脳科学の研究は必要であるということは、言をまたないと思いますが、この評価のところに、霊長類脳の情報処理原理のネットワークの解明と脳疾患とが必ずしもうまく連携されていないと再三述べられています。霊長類といっても、マーモセットを使っていますので、対象としているヒトの精神神経疾患、認知症やうつ病などは、判定しにくいですね。むしろイヌなんかの方が分かりやすいぐらいです。だから、解析し難いものをくっつけようとしている感じがあります。
 神経回路のネットワークの解明であれば、霊長類モデルとしてマーモセットを使うのは良いと思いますけど、それと精神疾患の臨床チームが組んでというのは組み合わせがあっていないのではないかと思います。別々に進んでいるだけの感がいたします。諸外国のヒューマンブレインプロジェクトに匹敵すると再三書かれているのですけど、本当なのかなという気がします。
 伺いたいのは、本当に両方が連携して出された成果がどのくらいあるのかということなのですが、実例としてあるのでしょうか。別々に進むのは進むだろうなとは思います。しかしながら、精神神経疾患のモデルとして、マーモセットが本当に妥当なのだろうかとか、それをどういうふうにつなげるのだろうかというような検討を、中核機関でしっかり練っていただかないと難しいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  御指摘の点でございますが、まさに精神疾患にマーモセットをモデル動物として適用できるかどうかというところで、今、研究開発を進めているところでございます。
 今回、こちらについて、あらゆるゴール地点、どこにするのかといった研究戦略についても、改めて理化学研究所において検討いただくようにというような形で評価してございます。
 このあたりでよろしいでしょうか。

【甲斐委員】  精神疾患を見るモデル動物として、マーモセットは適切ではないと思います。霊長類といっても、精神情動的なことを観察しやすいのは、チンパンジーなどの類人猿以外だと、ニホンザルは適していると思うのですよね。それより離れるとかなり難しい。新世界ザルのマーモセットは分かりにくいですよね。そのマーモセットを使って精神疾患の観察に有益であるということを何か示せるような根拠がないと、諸外国と闘うのは厳しいと思うのですけど、いかがでしょう。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  今まさに御指摘あったようなことにマーモセットが活用できるか、研究基盤として使えるかどうかというのを確認するための基盤的な技術開発として、こちらの事業を実施しているというものでございますので、将来的に、そのように本当に使えるかどうかというところに向けて、今、研究開発をまさに進めているところと、そういう事業でございますので。

【大垣分科会長】  では、関連でしたら、どうぞ。

【小林委員】  関連するのですけれども、この留意事項を読むと、かなり辛口に読めるのですよ。これは、代表研究者等が意識を変えろ、それから、リーダーシップを発揮しろ、PS・POが適切な指導・助言をしなさいと書いてありますね。これは、現状、これができていないということですかね。
 そうすると、これ、意識改革だけで何とかなるというレベルの話なのかというところが気になって、その上のところは、課題、実施体制の大胆な見直しも含めて総力を挙げてと。今まで私も見て、ここまで書くのってなかなかないですよ。
 そうすると、何か具体的にシステムとして改善するということをきちっとやるという約束があるとか何かしないと、単に頑張りましょうとか、気持ちを入れ替えましょうというのでは駄目だという感じがするのですが、大丈夫ですか。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  御指摘の点につきましては、現在、まず実施主体である、この事業を実行上予算とか配分をしているAMEDと、理化学研究所と、あとAMEDの方で指名させていただいているPS・POの先生方と、どこにこのプロジェクトの進め方について問題点があったのかということについては、8月中に課題を精査して、今度、次の段階として、研究のテーマ、ゴール地点、先ほど申し上げた戦略を明らかにして、来年度以降の研究について、どう進めていくかということで検討しているところでございます。

【小林委員】  いや、その検討結果が出る前に、継続と決めちゃっていいのですか。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  私どもとしては、今回、ここの3ページ目を御覧になっていただきたいのですが、こちらの概要と目的のところについて、こちらの目的に従って実施していくということについては、我々、文部科学省としては、変更する予定はございませんので、まずはマネジメントの部分について、どこに問題点があったのかということを洗っていただいて、こちらの目的に従って再度事業を進めていただくという形で考えております。

【大垣分科会長】  よろしいですか。どうぞ。

【土井委員】  中身を深く考えずに、ここに書いていただいている今後の研究というところを読むと、継続というところに丸が付いていますけど、ある意味、方向変換という方に丸が付くべきではないかと理解できますが、そのあたりはいかがなのでしょうか。
 私、別に脳研究が何とかとか、細かいことを考えずに、これだけ読むと、ここに書かれている内容は、継続ではなく、方向変換というところに丸が付いているのが適切であるというふうに、論理的には読めます。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  御指摘の点でございますが、まず我々としては、概要と目的、こちら、実行する事項について、要は、マーモセットの脳構造と脳機能マップの作成については、何ら変更することはなく、それを解明するということについて、進んでいただくというところについては何ら変更してございませんので。
 今回、こちらの問題になっているのは、研究の内容の進め方、マネジメントの在り方というところについて、少し考えてほしい、見直してほしいといったところで指摘してございますので、そういった意味では、事業自体につきましては、継続という形で考えているところでございます。

【大垣分科会長】  今、脳科学委員会としては、そういう結論であるという御説明ですね。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  はい。

【大垣分科会長】  いかがでしょうか。ほかに、よろしいですか。
 これの取扱いは、12ページの最後の理由の方に、先ほどの御指摘にあるように、かなり強く書いてありますので、それをもってよしということで、今後に期待するということでよろしいでしょうか。その中を直すにも、なかなか方向転換にするのではないというのが委員会の方針のようですが、いかがでしょうか。

【土井委員】  であるとしたら、当初の目標を進めるべくというのは……。だから、方向転換というのは、最初の目標を変えるということだと文部科学省では考えていらっしゃるのですよね。だから、それをちゃんと果たすべくということを書いていただかないと、少し論理的な矛盾が解決されないかなと思います。

【大垣分科会長】  12ページのところの(4)のその他、その上のところですね。今の御指摘はよろしいですか。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  承知しました。そこについては、少し検討させてください。よろしくお願いします。

【大垣分科会長】  分かりました。
 どうぞ。簡潔にお願いします。

【春日委員】  持っていき方として、この分科会でなかなか納得が得られている状況とは思えないので、もう一度脳科学委員会に持ち帰っていただくということは可能でしょうか。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  ちなみに、どういった趣旨で……。委員会で理解を頂けないというのは分かるのですが、少し具体的に。

【春日委員】  この分科会で出た意見を伝えていただいて、もう一度脳科学委員会で御審議いただくということです。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  頂いている当初の目的に対してどうこうという点につきましては、少し主査と御相談させていただくことではいかがでしょうか。

【大垣分科会長】  これの文章の修文として、先ほど土井委員からありました当初の目標というような内容のことを入れる修正を考えて、それを私と主査とで修正の作業をさせていただくということでよろしいでしょうか。委員会に戻す戻さないは主査の判断にさせていただければと思いますが。この処理の方法で、よろしいでしょうか。今の御意見に対してですが。

【春日委員】  もう少し広く委員の方々にお聞きいただければと思います。

【白石委員】  よろしいですか。私は、内容的には、正直言って、本当に分からないのですけれども、先ほど出た本当に継続でいいのか、方向転換ではないのかというのは、私も素直にこの原案を読めば、そういう結論になっても不思議がないと思います。
 ですから、最終的にこれをどちらにするか、承認するのは当分科会でございますけれども、我々の仕事としては、是非、分科会長が各委員会の主査と協議して、やはりこれは40億以上のお金を投資しているわけですから、そのお金を効率的に使うには、先ほどどなたか専門家の方が言っておられたように、筋がひょっとしたら良くないところはもう捨ててやるのか、そこはむしろそこで決めていただかないと、私では判断できないというのが正直なところです。

【大垣分科会長】  どうぞ。

【山口委員】  私も専門であるわけではないのですが、最後の継続の理由というのが12ページに書いてありまして、本質的なところはマネジメントの問題であるということが評価されたのがポイントだと思うのですが、12ページの理由の一番後の行のところに、「課題、実施体制の大胆な見直しも含めて」と書いてあるのですね。
 実施体制というところは、確かにマネジメントの問題として、どうコントロール、ハンドリングしていくかというのを御検討いただいて改善するということになります。一方、課題を見直すというふうに評価されたのであれば、課題についてどう見直されるかというのをこれに付記していただくことが必要で、その上で委員長に判断いただくということがいいのではないかと思います。

【大垣分科会長】  特に、「課題、実施体制」となっているものですから、非常に遠くに見直しがなる形なのですが。
 どうぞ。

【栗原分科会長代理】  もう少し前、8ページの事業の概要を見ると、これは霊長類(マーモセット等)について、遺伝子操作技術や光学技術等を活用して、全脳の構造と活動のマップを作成するというのが大きな事業です。それを他の事業と連携して、ヒトとこういう霊長類の機能の関係を対応させるということですが、ここで出ている意見については、本来のマップを作成するということについての体制が不充分なのか、それとも、更に情報をうまくヒトに適用していく、その過程についてが議論になっているのかで、大分違うと思います。そちらは、どちらかというと、連携とか、あるいは、うまく情報を組み合わせて活用するのではないでしょうか。
 もちろん、一番何がいい対象になる霊長類なのか、ヒトと対照するに適当な動物なのかとかいうようなことも課題なのかもしれないですけれども、このプログラムは全体的に、脳の機能を見るための計測法とかアプローチを開発するということも大きな目標のようなので、そのあたりについては、どういうふうに委員会で意見が出ているのでしょうか。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  ライフサイエンス課でございます。
 こちら、例えば、計測技術とか、そもそものヒトの現象、例えば、統合失調症における脳の構造の変化とか、そういった個別の課題については、非常に先進的で、技術的に進んでいる、進捗が非常に見られていると評価されてございます。
 今問題となっているのは、いろいろと出ている情報もそうですし、出てきている技術というのもそうなのですけれども、それを最終的にここで課題として申し上げている脳の情報処理の原理の抽出といったところについて、アセンブリして成果を出していくというところ、そこについて少しマネジメントの改善が必要なのではなかろうかというようなところで評価してございます。

【栗原分科会長代理】  そうしますと、後半に向かっては、従来の個別のものだけの開発だけでは駄目なので、もっと連携の体制をうまく作ることをきちっとやって研究を推進する必要があるというようなことが趣旨になっている評価の今後についての注意なのでしたら、必ずしも大きな方向転換ということではないのではないかと思いますが。

【吉田ライフサイエンス課専門官】  ライフサイエンス課でございます。
 委員の今まさにおっしゃっていただいたところでございまして、あくまでも今後の方針といいますか、そこについての指摘という形で考えているところでございます。

【大垣分科会長】  よろしいでしょうか。
 それでは、以上で、中間評価、事後評価が……。

【白石委員】  すみません、どちらの結論になったのですか。

【大垣分科会長】  今、一緒にまとめます。よろしいでしょうか。申し訳ない。もう1点あるものですから。よろしいですか。先ほどの量子科学技術委員会の件もあるものですから、一緒にさせていただきます。
 それで、今御指摘のありましたように、修正が必要と判断されるものが2つあったと理解できます。
 量子科学技術委員会の中間評価に関しましては、御指摘のあった利用者、特に産業界の具体的なデータといいますか、記述が必要であろうということですので、それを記載していただく修正をお願いするということでよろしいでしょうか。
 それから、今の脳科学委員会でありますが、最後の12ページにあります、まとめると2点かなと思うのですが、「当初の目標を果たすべく」という1点と、それから、真ん中の(4)の1つ手前のところに、「課題、実施体制の大胆な見直しを含めて」という、この課題の大胆な見直しというあたりを具体的にもう少し書き込んでいただくということでよろしいでしょうか。先ほどの御意見は、もうちょっと別の強い御意見もあったのですが、この流れの中で、できる限り良い方向に持っていっていただきたいと思いますが、そういうことでよろしいですか。
 以上の件は、事務局で修正をして、それから、もちろん御意見のありました委員会の主査と私で確認をした上、本分科会として決定をしたいということでよろしいでしょうか。
 それでは、そういう形で処理をさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、分科会として、中間評価、事後評価を修正付きで決定したいと思います。
 実は、最初に申し上げたように、4時過ぎに10分の休みを取ることになっています。あと残り少しなのですが、大分時間が経ちましたので、10分間休憩を取らせていただきます。よろしいでしょうか。
 それでは、55分にまたお集まりいただきたいと思います。あと残りはそんなに掛からない予定でありますが、よろしくお願いします。

( 休憩 )

【大垣分科会長】  それでは、議題2でありますが、「研究開発プログラム評価について」に入りたいと思います。事務局から、資料の説明をお願いいたします。

【工藤科学技術・学術戦略官】  それでは、資料2-1に基づきまして御説明させていただきたいと思います。
 まず、研究開発プログラム評価につきましては、この研究計画評価分科会におきましても、2年ほど前から断続的に議論していただいているところでございます。その中で、これまでどのような扱いになってきたかということを、簡単に1枚目からおさらいさせていただきます。
 まず「研究開発プログラム」そのものは、研究開発が関連する政策・施策等の目的(ビジョン)に対して、それを実現するための活動のまとまりとして位置付けられておりまして、これに対して、政策立案者や推進する主体等の行動、その結果について評価を行うことにより、プログラムの改善や次のプログラム立案のための示唆を得るものとされております。
 ただし、どの程度の施策のまとまりをプログラムとするかについては、一様になってございませんで、この右下のポンチ絵にもございますように、非常に大きなものから小さなもの、中規模のもの、3種類ございます。
 そして、この分科会におきまして議論されてきた内容について、簡単に紹介させていただければ、まず研究開発計画に掲げる目標ごとに俯瞰(ふかん)的な評価を行うべきではないかという御議論を頂きました。
 その次に、同年、28年になりますが、第5期科学技術基本計画の期間中に俯瞰(ふかん)的な評価を行うこととされております。
 また、昨年には、これまで議論された俯瞰(ふかん)的な評価は、中目標を単位とする研究開発プログラム評価として実施するということを決定しております。
 また、前回、お記憶に新しいかと思いますけれども、この分科会におきまして、評価の参考指標について御議論いただきました。これは各委員会におきまして、各分野における必要な研究開発プログラムの参考指標の御議論を頂き、各委員会の主査の先生方から状況について御報告いただいたところでございます。これについては、今回資料2-2にまとめさせて頂いております。
 先に進ませていただきます。今回、研究開発プログラム評価をめぐる状況といたしまして、まず他省庁におきまして研究開発プログラムの実施状況がどのようになっているかについて、内閣府における調査がございました。
 結論から申し上げますと、各省庁のプログラム評価の取扱いにつきましては、複数の研究開発課題をまとめた比較的小規模の活動のかたまりをプログラムとしているケースがほとんどでございました。例示させていただいているものは、経済産業省さんの例として、研究開発課題から実証試験まで複数の研究開発課題を含むもの(複数課題プログラム)を一つのプログラムとして行うケース、それから、予算の項目や単位を研究開発プログラムとするケース、環境省さんの事業がございました。こういった形で、研究開発プログラムの粒度というのは、各省庁まちまちでございましたという点でございます。
 また、2つ目といたしまして、EBPM(Evidence-based policy making)、証拠に基づく政策立案というものが最近推進されてございます。これは、政策目的を明確化させ、その目的に本当に効果が上がる行政手段は一体何が応じるのか、「政策の基本的な枠組み」について統計や業務データの分析結果を基に客観的な証拠を抽出する、こういった活動が今行われているところでございます。特にこの点につきましては、内閣府を中心に、当該エビデンスを充実させるための情報を、現在、各省、大学法人、研究開発法人に問合せを頂いておりまして、これらがいずれ統合されて、情報の相互接続、分析を可能とする総合的なデータベース、エビデンスシステムの構築が現在急がれているところでございます。
 他方、先ほども触れましたが、資料2-2にございます我が国全体の状況を把握する参考資料の検討状況でございますが、こちらは、前回までの御議論で、プログラム評価の参考とするために、傘下の各委員会におきまして指標を検討した結果でございます。ただし、これはサブジェクトカテゴリごとの論文数、キーワード検索による論文数、特許出願数等、現段階で定量的に把握しうるものを御議論いただいたのですけれども、なかなかそれで全てカバーできるような適切な指標になるものは難しいのではないかという委員会もございました。さらに、分野によっては評価の参考に指標は使えるけれども、一律に我が国全体の状況を把握する指標を設定・活用することはなかなか難しいという点もございますし、また、先ほど2ポツで御説明いたしましたEBPMについての状況もございますので、今後、プログラム評価の進捗に当たって、当該指標を活用する場面も出てくるかと存じますが、今回は、この点については、2-2に掲げさせていただいたものを参考にとどめて、また、今後の検討に活用していただきたいと考えております。
 続きまして、研究開発プログラム評価につきましては、第5期科学技術基本計画の5年間のうちに行うとなってございますので、今回、事務局として提案させていただきたい手法の趣旨でございます。
 まず、研究開発プログラムの粒度でございますが、第1として、やはり大きな政策評価の単位を使うのは、各委員会の範疇(はんちゅう)を超える、分野をまたがるようなものは評価の単位としては難しいかと考えております。かといって、各省で行われているようなシングルな単位、1中目標に対して1研究開発課題がぶら下がっているものだと、やはり俯瞰(ふかん)的に評価するというもともとの趣旨からすると難しい点もあると考えますところ、今回、中目標に対する研究開発課題が複数該当するもの、大きさ、粒度としては、中ぐらいの規模のものを研究開発プログラムの単位とさせていただきたいと考えております。
 具体的な研究開発プログラムの実施方法でございますが、まず事後評価票、今回、この委員会の前半におきましても事後評価、中間評価、数々御議論いただきましたが、右肩の方に掲げさせていただいているのは、当該事後評価票のフォーマットそのものでございます。特に施策目標につきましては、大目標として、科学技術基本計画からの抜粋を記載してございます。さらに、中目標につきましては、各委員会におきまして設定されているものでございます。さらに、アウトプット指標、アウトカム指標、この下に必要性・有効性・効率性の観点から評価するというのが現状のやり方になってございますけれども、今後このプログラム評価をやるに当たって、新たな項目として、大目標、科学技術基本計画に対してどのような貢献をされているのかということを、各委員会において記載して、評価いただいたものを、この研究計画・評価分科会の方に上げてきていただきたいと考えております。
 また、これについて、当然、中間評価もそうなりますので、今後どのように貢献しうるのかという観点で記載していただければと思います。
 さらに、次のページに進んでいただきますと、年度ごとに当分科会において実際に評価を実施したものについて、施策目標ごとに取りまとめたものをお示ししております。
 このやり方として、まず我々、計評分科会事務局である科学技術・学術政策局の企画評価課において、それぞれ委員会で上げてきていただいた事後評価・中間評価の個票を、右側の方にお示ししているように、施策目標、すなわち科学技術基本計画である大目標ごと、その下に中目標ごとに整理し、その中に指標、発生状況としてのある程度の定量的なものの積分値、それから、事業、事業期間、予算、そして、新たに今回記載していただくことになる科学技術基本計画への貢献状況、こういったものを転記しまして、それぞれ並べることで、この赤いサークル、中目標ごとに、まず俯瞰(ふかん)的にそれぞれの事業の違い、パフォーマンスといったものについて、この研究計画・評価分科会において議論しうる状況を作りたいと考えております。
 さらに、この下に、これは仮想的にですが、ここはたまたまICTを例として採用させていただいておりますけれども、例えば、他の分野、この場合、ナノテクノロジー・材料科学技術分野を挙げさせていただいておりますが、ここはICTとの関係でございますと、マテリアルインフォマティクス、こういったものにおいて、もし貢献している事業があれば、そちらの方から再掲又は転記していただくという形で並べることによって、一つの大目標に対して複数の中目標、複数の事業がそれぞれどのようにワークしているかというのが一目できるようなものができ上がるというような囲みになってございます。
 また、これを経年的に毎年毎年終わっていっている事業、それから、中間評価が終わった事業ごとに足し合わせていくことによって、5年間の科学技術基本計画が進行するごとに、当該記載事項がどんどん増えていく。それによって、俯瞰(ふかん)的に見られる部分も多くなってございます。これらをもって、今回、プログラム評価という形にさせていただければと考えております。
 ただ、まだこれで課題がないわけではございませんで、今後、考え方としましては、そもそもカラムの作り方として、このような形で仮想的にお示しさせていただいているものではございますけれども、もう少し見やすい作りを考えさせていただいたり、また、評価の時期についても、御案内のとおり、この計評分科会、年に数回開催させていただいております。しかしながら、これをまとめる段階をいつにするか。例えば、事後評価であれば、当該事業が終わった年度をまたいだところにするのが妥当だと思いますが、それ以外にも、その年度をまたぐ前に、その年度において行われた中間評価の内容を記載して充実を図ること、タイミング等、いろいろ考える部分があるかと存じます。
 少なくとも現状、こういう形でもって今回プログラム評価をやらせていただきたいという事務局からの御提案ということになります。
 以上、私の説明とさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまの研究開発プログラム評価についての説明に関しまして、御意見あるいは御質問ありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。どうぞ。

【辻委員】  評価の仕方に関しましては、御提案いただいたような内容でよろしいかと思うのですけれども、1点、そのときに、きょうの審議も伺っていて気になりましたのが、プログラム名を少し工夫した方がいいのかなと。
 と申しますのも、例えば、案件によっては、はっきりとやられている内容が分かるプログラム名になっているものもあれば、実際やられていることとプログラム名称というのが、恐らくまだはっきり煮え切らないうちに付けるからだとは思うのですけれども、若干大きめのプログラム名称が付けられているものもございまして、そういったあたり、今回、評価のプログラムの粒度というところが課題になってこようかと思いますので、各評価委員会の方で御検討されるときに、注意深く見ていただけるといいのではないかなという気がいたしました。
 以上でございます。

【工藤科学技術・学術戦略官】  ありがとうございます。
 恐らく、各事業の事業名自体はかなり固まってしまっているものでございますので、例えばですけれども、このプログラム評価票に載せるときに、サブタイトルみたいなものを付けることで、分類をしやすくするというやり方も考えさせていただければと思います。

【辻委員】  恐らく、そのような形で工夫をしていただけると、例えば、施策マップなどで並べたときでも、そのつながりが一目瞭然で分かりやすくなるのではないかなという気がいたしました。ありがとうございます。

【大垣分科会長】  ありがとうございます。
 ほかには、いかがでしょうか。何か御意見、御質問。どうぞ。

【白石委員】  発想としては、僕、これで結構だと思いますけれども、ここで言うと、測定指標ってどう考えるかというところは、かなり工夫が要ると思います。
 それで、実際、昔、総合科学技術会議にいた経験から言いますと、大体評価というと、S・A・B・Cで、ほとんどがAになっちゃうという、何のためにやっているのかもよく分からないようなところがあるので。
 1つの理由は、ベンチマーキングをどうするのかという、そこがはっきりしないですね。ですから、例えば、論文の本数だとか、基盤構築につながった研究開発のテーマの数だとかというのを数えるのはいいですけれども、それと別に、こういうプロジェクトもなしで、全部で日本のこの分野でどのくらいあって、この分野に投資したからこうなってますとか、もしコンパラブルなケースが外国のどこかにあって、そこではこれだけのお金を投資してこうなっていますとかあると、かなり評価する方としては楽になってくるんですね。
 それがないと、正直言って、さあそれでということにどうしてもなるので、そこのところの工夫を。難しいのはよく分かっていますけれども、是非考えていただきたいと。

【大垣分科会長】  ありがとうございます。
 ほかには、どうぞ。

【小林委員】  この方向をやってみるべきだと思います。ただ、科学技術基本計画が次もちゃんと同じような構想で作られるのかどうかが分からないので、しかも、それが文部科学省のマターではなくなりつつあるような気がするので、そこが少し心配だと思います。
 あと1つコメントですが、EBPM、これ、結構なことで、今まで余りにも証拠をちゃんと積み上げてこなかったという反省でやっているのだと思いますので、結構なのですけれども、ただ、これ、モデルとしてはあまり新しいモデルでもないし、うまくいかないだろうと予想します。
 つまり、もう当初から言われていることなのですが、policy-biased evidenceという議論があるわけですね。ですので、ちゃんと証拠を積み上げることをやめろと言っているのではないですが、過大評価しないというか、これだけで何か自動的にうまくポリシーができるというふうな話ではなくて、まさしく官僚の方がやっぱりプルーデンスを使って、証拠をうまく組み合わせて政策というのは作られていくという、その部分が最も大事なので、EBPMが一人歩きだけしないように、是非、官僚の皆さんも一緒に頭を使ってやっていただきたいと思っております。

【大垣分科会長】  ありがとうございます。
 どうぞ。

【栗原分科会長代理】  大変分かりやすい表にしていただいて、ありがとうございます。
 この表の裏には、もちろん、今の評価の長い表があるということは理解した上で、やはり測定指標を数で表すことで基本的にやりましょうというのは結構なのですが、定性指標も可能であれば備考に書くなり、どこかに併記できるということも、今言われたような観点からも重要ではないかと思うので、そういう余地を残していただければと思います。

【大垣分科会長】  ありがとうございます。
 ほかには。どうぞ。

【北川委員】  情報科学技術委員会の北川です。
 前回の時点では、成果指標を出せということで、委員会でかなり議論しました。それで、こういう形に変えていただくという点は大変有り難く思っておりますけれども、委員会において成果指標を決めるという前提で話し合った中で、いろいろ重要な議論がありましたので、多少紹介させていただきたいと思います。
 近年、企業の研究開発は、マトリックス型になってきています。そういう意味で、評価に当たっても、分野横断型とドメイン型のクロスさせることが重要で、両者の交点で新しいものが出てくるという観点から、評価においても、そういうところを見ていくようなものにしていただきたいと思います。
 それから、一元型で考えるにしても、情報、統計、数理は、非常にいろんな分野で使われているとは思います。しかし、特定のドメインに限定して見ていくと、その貢献がよく見えないので、例えば、「京」やSinetのように、非常に広い分野に対して貢献する目的で行われている事業は、その評価が正当にできないので困るというのが、情報科学技術委員会の立場でございます。
 そのような貢献を見るためにどうしたらいいかですが、一元的な評価においても、例えば、グーグルのページビューでやられているように、ワンステップで評価するのではなくて、ツーステップで、使われたところの重要さを掛けて和を取るような方法がよいと思われます。それから、論文の中にも著者がたくさんいるので、それぞれの著者の属性を調べることによって、いくつかの分野に自動的に配分することができます。現在ではいろいろなデータベースができているし、情報技術を使うと、その辺は可能のはずで、実際やっている企業もあるわけですから、そのような方法を是非使っていただきたいと思います。Evidence-based policy makingとは大事ですが、そのときに、そのエビデンスが正当なものであるということが前提ですから、そこを是非やっていただきたいし、情報科学技術委員会としても、そこもやっていく責務があると考えております。

【大垣分科会長】  ありがとうございます。
 ほかには、よろしいでしょうか。

【永井委員】 Evidence-based policy makingは、医学会ではevidence-based medicineって、40年ぐらい前からあった話で、それが政策にも入ってきたのだと思います。医学でevidence-based medicineが始まった背景は、理論が怪しいということでした。理論で進めると間違えることがあるので、事実をしっかり見ようということです。
 ただ、見方にもいろいろあって、一番しっかりした見方は、無作為化二重盲検比較試験です。その実施がなかなか大変ですので、それに代わる方法として、最近、ビッグデータによる観察研究が重視されるようになりました。リアルワールドの観察ですが、結構危うさもあり、都合のよいデータを持ってことも起こります。evidence-based policy makingはこれからの学術と思いますが、まずその辺の研究をしっかり行っていただきたいと思います。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 ほかには、よろしいですか。

【白石委員】  念のために、それじゃ、私、今、政策研究大学院大学のSciREXセンターという、まさにEvidence-based policy studiesのセンター長をやっております。そこの限界というか、危険性はもうよく分かって、慎重にも慎重にやっておりますので、よろしく。

【大垣分科会長】  どうぞ。

【工藤科学技術・学術戦略官】  いろいろ御意見いただき、ありがとうございました。
 恐らく指標については、各委員会において、一体この研究開発をどう見ていくかというのは、長い議論をされて、今後もしていくのだと思います。ただ、この研究計画・評価分科会の評価におきましては、それぞれの委員会で徹底した事業のアウトプットとアウトカム、それから、定性的な部分についての御意見がございましたが、これこそまさに今回新たに記載していただくことになる科学技術基本計画への貢献状況という形で整理させていただけると思います。
 いずれにしても、指標につきましては、今後EBPMがどう発展していくのかは、我々も若干分かりづらいところもございますが、それぞれの委員会において設定した評価指標をまず書いていただいて、これを積み上げていくことによって、当初はなかなか難しいかと思いますが、続けていくと、いずれ評価の在り方、ちょっとメタなレベルのこと、まさにこの計評分科会の役割に即していると思いますけれども、そういったメタなレベルで評価の在り方自体が比較できて、いずれ統合されていくような流れになるのではないかと考えまして、こういう提案をさせていただいておりますので、是非よろしくお願いいたします。

【大垣分科会長】  どうぞ。

【北川委員】  我が国全体の状況を把握するという意味は、個々の委員会だけでそれをやっていていいのかという議論もありました。全体の状況を見るためには、例えば、グラフ理論的に、ある分野からからある分野への一方向の影響だけではなくて、逆方向も考えてみるべきだということが分かります。一方の流れというのはもちろんあるわけですけど。そういう観点で、全体をネットワークとして見て、現在考えている評価体系が適当かどうかを見ていった方がいいという意見がございますので、一応御紹介しておきます。

【大垣分科会長】  ありがとうございます。
 ほかにないようでしたら。よろしいですか。
 大変貴重な御意見、ありがとうございました。次回の計評委員会においても、今回提案されたプログラム評価の具体的な進め方を引き続き検討することとなっておりますので、本日まだ言い足りないこともおありかと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 本日の議題は以上となりますけれども、そのほか、皆様から何か御発言ございますでしょうか。
 それでは、事務局から、次回の予定などについてお願いいたします。

【國分企画評価課課長補佐】  本日、机上配付の資料としまして、「平成29年度科学技術の振興に関する年次報告」、白い表紙のものを置かせていただいております。これは、「科学技術白書」と同じものでございます。本当はこちらのきれいな表紙ですけれども、中身は全く一緒でございます。部数が足りなかったので、国会提出用のものを配付させていただきました。
 こちら、科学技術基本法の第8条に、政府が科学技術の振興に関して講じた施策を毎年国会に報告すると定められておりまして、この条文に基づいて、このような報告書を作成して国会に提出しているところでございます。
 この白書は、2部構成となっております。第1部は、科学技術に係る重要な施策の動向について、毎年テーマを変えて記述しておりまして、今年度版は、「科学技術イノベーションの基盤的な力の更なる強化に向けて」と題しまして、科学技術イノベーション創出の原動力となる大学、公的研究機関、産業界の人材力、知の基盤、研究資金の基盤的な力、この3つについての現状分析を行いまして、今後の取組の方向性を示しております。
 第2部は、平成29年度に科学技術の振興に関して講じられた施策について記述しております。
 また、冒頭の特集には、科学技術イノベーションを通じたSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた我が国の取組を紹介しております。御高覧いただければ幸いでございます。
 こちら、送付することが可能ですので、御希望の方は、机上の封筒に入れておいていただければ、お手元の方に郵送させていただきます。
 次回の計評分科会の開催につきましては、11月から12月頃を予定しております。日程につきましては、後日、事務局にて調整させていただきます。また、日程調整表を送らせていただきますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 また、本日の議事録でございますが、後日、事務局よりメールで送付させていただきます。御確認いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 本日の資料、先ほども申しましたけれども、封筒の中に送付希望のものを入れていただければ、こちらの方で郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

【大垣分科会長】  ありがとうございました。
 大変熱心な御審議、ありがとうございました。まだ35分以上予定の時間がございますが、これで科学技術・学術審議会第65回研究計画・評価分科会を終了いたします。どうもありがとうございました。

―― 了 ――


お問合せ先

科学技術・学術政策局 企画評価課

(科学技術・学術政策局 企画評価課)

-- 登録:平成30年10月 --