大強度陽子加速器施設評価作業部会(第9期)(第2回) 議事録:文部科学省
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大強度陽子加速器施設評価作業部会(第9期)(第2回) 議事録

1.日時

平成30年3月29日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 3階 3F2特別会議室

3.議題

  1. 大強度陽子加速器施設(J-PARC)の中間評価について
  2. その他

4.出席者

委員

石切山委員、長我部委員、鬼柳委員、熊谷委員、久保委員、住吉委員、高梨委員、福山委員、山縣委員、横山委員

文部科学省

西山量子研究推進室長、轟素粒子・原子核研究推進室長、藤川学術機関課連携推進専門官、大榊量子研究推進室専門職、松本原子力課専門職

オブザーバー

斎藤J-PARCセンター長、二川J-PARC副センター長、金谷J-PARCセンターMLF Div.長

5.議事録

【大榊専門職】  定刻になりましたので、ただいまから第2回大強度陽子加速器施設評価作業部会を開催いたします。
 本日は、皆様お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございます。本日、菊池主査が御欠席でございますので、議事につきましては、福山主査代理に進行をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
【福山主査代理】  おはようございます。今日もどうぞよろしくお願いいたします。
 本日は10名の委員に御出席いただいております。菊池主査と田村委員は御欠席です。本日の会議は作業部会の運営規則にございますとおり、公開という形で進めさせていただきます。
 まず事務局より配付資料の確認等をお願いします。
【大榊専門職】  配布資料の確認をさせていただきます。お手元の資料を御確認ください。議事次第のとおり、資料1-1から資料2、参考資料1-1から参考資料2まで配布しております。また、第1回作業部会の資料、それから、前回までの報告書等につきましてはドッチファルに綴(と)じております。また、机上には、『ニュートン』のJ-PARC特集の抜刷をお配りしてございますので、こちらも御参照いただければと思います。
 資料に不備等ございましたら事務局まで御連絡いただければと思います。
 また、本日初めて御出席の委員の皆様について御紹介させていただければと思います。お名前を呼ばせていただきますので、簡単に御所属と御専門を御紹介いただければと思います。
 まず、鬼柳委員でございます。
【鬼柳委員】  名古屋大学の鬼柳です。加速器中性子源と中性子応用を専門としております。配られております『ニュートン』に刀の写真がありますが、こういったものも解析しております。中性子透過法、それから今、BNCT(ボロン中性子補足療法)も少しやっております。よろしくお願いいたします。
【大榊専門職】  ありがとうございます。
 横山委員でございます。
【横山委員】  東京大学の横山と申します。現在の専門は、現代科学論と申しまして、社会と科学の構造的理解及びコミュニケーションを専門としております。出身分野がニュートリノ科学で、加速器分野にも大変お世話になってございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【大榊専門職】  ありがとうございます。
 また、J-PARCセンターからは齊藤センター長、二川副センター長、金谷MLFディビジョン長に御出席いただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
【福山主査代理】  それでは、議事に入ります。
 まず議題1、前回の議論等について事務局の方から御説明をよろしくお願いします。
【大榊専門職】  それでは、まず、資料1-1、資料1-2を御覧いただければと思います。
 資料1-1につきましては、第1回の大強度陽子加速器施設評価作業部会の議事録の(案)をお示ししているところでございます。こちらにつきましては、何かございましたら会議の終了までに御連絡を頂ければと思います。
 それから、資料1-2でございますが、第1回の議論の際にいろいろ御審議を頂いた内容につきまして、概要をまとめさせていただいているところでございます。J-PARCの概要及び現状の説明ということで幾つか御議論いただきました。上から少しなぞらせていただきますが、ビーム強度を目標値に上げるために新しい機器の追加が必要になるのかということにつきまして、Main Ringについては電源設備を交換する必要がある、RCSについては高周波電源の増設が必要であるといった御議論をいただきました。ハドロン施設の取り出しについては、100kW達成に対しての課題について、技術的なブレ-クスルーが必要であるといった議論がありました。MLFにつきましては、放射化した中性子ターゲットをどう取り扱っていくのかということにつきまして、御審議をいただいたところでございます。
 また、J-PARCは未(いま)だに「建設期」であるのかという御質問もございまして、これは、大型の施設整備というのは終了しておりますけれども、今後運転しながら整備を進めていく必要があるという御議論をいただいたところでございます。
 Main Ringの電源設備の交換に関連して、アメリカとの競争状態について、J-PARCでの研究状況について御紹介をいただいたところでございます。
 また、中間評価に当たって、研究開発課題の中間評価結果の項目も踏まえて議論するべきではないかという御議論をいただいたところでございます。こちらにつきまして、参考資料1-1に平成29年度の研究計画・評価分科会における研究開発課題の評価の実施についてという資料を付けております。こちらの資料の11ページをご覧いただきますと、研究開発課題の中間評価結果というものがございます。この作業部会で報告書をまとめていただく際に、こういった中間評価シートを併せて作成いただく必要がございます。例えば14ページを開いていただきますと、中間評価票という形式が出てまいります。こちらにつきまして、例えば施策の目標ですとか、評価の結果、それから、各観点の再評価といったようなものがございます。一番下の方にございますけれども、必要性、有効性、効率性といったような各観点における評価項目、評価基準の妥当性を評価いたしまして、必要に応じて項目、基準の変更を提案する、というような内容とか、その必要性、有効性、効率性について評価基準の要件を満たしているか評価する、とかいったことが記載されてございます。
 15ページをおめくりいただきますと、評価項目の例として、幾つか書いてございます。例えば、科学的・技術的意義といたしまして、独創性、革新性、先導性、発展性等について。それから、社会的・経済的意義として、産業・経済活動の活性化・高度化、国際競争力の向上といった評価項目が挙がっております。こういった視点で、必要性、有効性、それから効率性につきまして具体の評価をするということになりますので、前回、委員から御指摘頂きましたように、このような評価票の作成も念頭に置きながら御議論いただきますと、よりアウトプットが明確になるのではないかということで、そのように進めさせていただけるとありがたいと思っております。
 資料1-2に戻らせていただきまして、一番下のところにございますように、作業部会の今後の進め方等についてということも御議論いただき、諸外国の同様な施設等との比較についてはしっかり検討するべきという御議論をいただきました。これにつきましては今後、J-PARC側からの御発表も含めて、諸外国等の状況というのをしっかり御議論いただければと思っているところでございます。
 続いて、参考資料1-2でございますが、第1回作業部会でJ-PARCの中間評価に当たっての主な論点について御議論いただいたところでございまして、最終的に(案)を取らせていただいたものでございます。
 3ページ以降に、本日議論をする内容について、赤い四角で囲わせていただいております。本日は、前回の中間評価の主な指摘事項に対する対応ということで、例えば3ページ目でございますが、研究能力の更なる向上というところについて、J-PARC側から御発表いただいて御審議をいただくということです。
 それから、5ページ、加速器・ニュートリノの観点で、ビーム強度の増強ということで、本日はビーム強度の増強のうち、MLFについて御審議をいただければと思っております。ハドロンやニュートリノにつきましては、次回御審議をいただければと考えているところでございます。
 それから、中性子につきまして、一貫した分析サービスの提供について。6ページ、生命科学分野の装置整備等と、ミュオンについて、このそれぞれ四角で囲わせていただいた項目に沿って、J-PARC側から御説明をいただいて御審議をいただくという形で、それぞれ分けて御審議をいただきたいと考えているところでございます。
 それから、核変換、教育及び研究者育成の役割について。本日は、8ページの前半のところまでの議論をさせていただければと考えているところでございます。以上でございます。
【福山主査代理】  ありがとうございました。いろいろございました。順番に行きましょう。まず資料1-1。これは前回の議事の内容、議事録の(案)でございます。次に資料1-2、これは第1回の作業部会における議論の概要、事務局でまとめたものです。最後に中間評価に当たっての主な論点、作業部会の進め方等に関してのコメントもございました。これは第1回の議論のまとめの(案)でございます。例によって、第2回の作業部会中に、どの時点でも結構ですから、この2つの記録の(案)に関して御意見、御質問あれば適宜お願いします。
 今の段階で何か御意見ございますか。仮になくても、最後までに何か言っていただければと思います。これは資料1-1と1-2でした。
 続いて、評価票についてなのですけれども、参考資料1-1にございます。これはほぼ1年前に研究計画・評価分科会での評価の実施についての考え方、それから、別添様式2として、中間評価の結果のまとめ方、こういう形でまとめて、そのまとめたものがどう使われるか、どういう視点で将来のいろいろなところでの議論に役に立つかという、その使われ方、どういう視点が問題なのかということが14、15ページで書いてあるところ。各施設の必要性、有効性、効率性等が座標軸になると。例えば評価の結果の形として、評価項目の例として、どういう論点、どういう見方があるかという、そういう紹介がございました。
 こういうのを念頭に置きながら、これからのこの作業部会の議論を進めていただければと思います。
 参考資料1-2はJ-PARCの中間評価に当たっての主な論点について。最初に経緯が紹介されていて、3ページ目から前回の中間評価における主な指摘事項に対する対応という形で項目が整理されております。
今回の作業部会ではこういう指摘事項に対して、逐次どう対応していくかという、そういうことに関して、これから御議論いただくということであります。
 ビーム強度に関して、これは関心の強いところですけれども、今回の作業部会ではMLFを中心にと。ニュートリノ等々に関しては次回以降と、そういう予定だという御紹介でした。
 事務局、今ので全てでしたかね。いろいろ資料が行ったり来たりしましたけど。
【大榊専門職】  済みません。補足で、言葉足らずで申し訳ありませんでしたが、参考資料1-1に付けさせていただいている中間評価のシートに関して、こちらのシートも作成いたしますが、もちろん全体を通して、報告書を作成することとしております。前回御説明をさせていただきましたとおり、この主な論点に沿って肉付けをしていく形で、報告書を作っていただいて、それに添付する形で中間評価票というものも別途作成すると。そういったアウトプットになるかと思います。
【福山主査代理】  参考資料1-2にある論点、これを十分、この作業部会で肉付けして、それをまとめたような形でシートが付くと。よろしいでしょうか。この作業部会が何をするか。その結果、どういう意味を持つ、どういう使われ方をする可能性があるか。それを意識しながら議論して、論点を整理すると。御質問、御意見、よろしいでしょうかね。これはこれからの作業を進めていくときに絶えず戻ってくることがあるかもしれません。この段階ではこれにいたしましょうか。
 それでは、2番目の議題に入りたいと思います。前回中間評価の主な指摘事項に対する対応ということで、まず研究能力の更なる向上について、このうちトップダウン型の研究開発の可能性について、産業界との連携の問題、効果的な広報、大規模先端施設、その有機的な連携・活用、イノベーション創出と国際競争力について等々、齊藤センター長の方から御説明をお願いします。
【齊藤センター長】  それでは、資料2に基づいて御説明申し上げます。
 表紙のページは、MLFの中の写真でございますけれども、4月の下旬に委員の先生方にはお越しいただいて、中を見ていただけるチャンスを設けておりますので、是非またそのときにじっくり見ていただければと思います。
 それでは、次のページ(2ページ)に行きますが、前回中間評価の主な指摘事項に対する対応ということでございます。(1)研究能力の更なる向上ということで、指摘された課題としましては、トップダウン型の研究開発、産業界との連携、効果的な広報、大規模先端施設との有機的な連携・活用ということを御指摘頂いております。
 各施設における課題としまして、加速器・ニュートリノ、ビーム強度の増強。中性子に関しましては、ほかの計測手法や計算科学との相補的・効果的な活用、一貫した分析サービスの提供、そして、生命科学分野の装置整備といったことが指摘されております。
 ミュオンにつきましては、新しいビームラインの波及効果の明瞭化などということで言われていると。
 ハドロン実験施設につきましては、Main Ringの高度化及びビームラインの効率的整備の検討。
 また、核変換につきましては、今後の原子力政策における位置付けを踏まえた柔軟な対応等。
 あと、施設整備としまして、総合研究基盤施設及び放射化物使用棟の整備ということで指摘されております。
 また、方向性としまして、イノベーション創出と国際競争力及び産業競争力の強化に貢献しなさいということと、あとは情報発信と広報活動の更なる工夫と強化を図るということが御指摘されているところでございます。
 次のページ(3ページ)へ行きまして、前回指摘された内容としまして、特にMLFにおいて、課題解決を目指したトップダウン型の手法によって、センターやコミュニティが主導して重点的に研究を推進する仕組みが必要であると。また、グリーン・ライフイノベーションに貢献するために、学術界が産業界と連携したような戦略的な取組が必要であるというふうに指摘されております。
 次のページ(4ページ)へ行きまして、我々の対応としまして、この御指摘以外にも様々なところから御指摘頂いていることなのですが、とにかく成果をもっと上げていきましょうということなわけですね。特に建設の時期が終わりまして、成果を出していくという時期への転換期であるということ。あとは、特に量研室様からいろいろと留意事項も頂きまして、その中では、ユーザーの数から考えても、現在の年間の論文数を倍にするということを試みるべきではないかというような御指摘を頂いております。
 あとは、元素戦略プロジェクトから施設への要望対応という点もあります。実際、MLFでの課題を議論する施設利用委員会、あとは課題選定委員会というところでの議論もございまして、どういうふうに成果を最大化していくかというところを我々なりに様々な形で話し合ったところなわけです。右の絵が一つの回答でございまして、いい成果を出すためには、いい課題を、きちんと選んで、それを十分なビームで実行し、そこからきちんと結果を出して、その結果を具現化していくということ。つまり、論文化するというところですね。それを戦略的に公表して、更なる研究展開へ続けるという、こういうループを、研究の非常に一般的なループになると思うのですけど、これがきちんと回るように、それが回っていかない理由がどこかにあるとすれば、つまり、ボトルネックがあれば、それを見つけ出して解決していくということを行っていくべきだというふうに我々は捉えまして、こういうサイクルを回すための様々なボディを考えてきたところであります。
 次のページ(5ページ)に行きまして、トップダウン型の研究開発(1)というところですけれども、その成果創出を加速するために、まずは研究企画会議というのを設置させていただきました。これはMLFディビジョン長の下に、それぞれの組織の枠を超えて、日本原子力研究開発機構(JAEA)、高エネルギー加速器研究機構(KEK)、総合科学研究機構(CROSS)、茨城県とありますけれども、研究企画会議のメンバーとしてリーダーたちを集めて、そこで研究の基本方針、重点課題などについて議論することにしていると。
 さらに、サイエンスグループというものを設置しまして、このサイエンスグループが中心になって、外部の研究グループとのコンタクトであったりとか、外部のプロジェクトであったりとか、産業界とのコンタクトであったりとか、はたまた、海外の機関との連携というようなところをリードしていくという形にしていきたいということです。
 さらに、そこでのサイエンスを行うところにおいて、様々な運営方針について助言を頂くべく、サイエンスプロモーションボードというものを設定させていただいているというわけですね。サイエンスプロモーションボードは当然、MLFのディビジョン長に対して助言を与えるという形になっています。このような組織を設定しまして、その運営を始めているというところでございます。
 次のページ(6ページ)に行きまして、トップダウン型の研究開発(2)ということですけれども、MLF研究企画会議で5つの重点研究エリアを決定させていただきました。特に、MLFで生成される中性子やミュオンの特徴が生きるようなサイエンス及び産業利用にインパクトのある分野としまして、ハードマター、磁性とか超伝導といったものを含めますけれども、あとは非晶質・ソフトマターというエリアですね。さらに、エネルギー材料分野。電池もここに含まれてきます。あと、工学材料の分野。さらに、ミュオンの科学分野ということで、5つの重点エリアを決定して、そこをしっかりプッシュしていこうということを決めたわけであります。それぞれの分野に関連するマテリアルがここに絵として示されているところであります。
 次のページ(7ページ)に行きまして、例えば元素戦略プロジェクトにおける成果としましては、新しい磁気秩序相の発見ということでありまして、これは新しい超伝導相を、アンチフェロマグネティック2という領域ですけれども、これ以上、水素をドープしても新しい相はないだろうと思われていたところに新しい相を見つけたという発見でございます。これは中性子とミュオンの両方を使って、この相を同定するということを行った研究であります。
 ほかにも光誘起の永続電気伝導性の発現とか、あとは強度延性を持つ鉄鋼材料の研究とかいうところに貢献してきたわけであります。
 さらに、このトップダウン研究からの派生ボトムアップ研究というものも誘起していこうというわけでありまして、有期-無機ハイブリッド型のペロブスカイト半導体の特性を解明し、次世代型太陽電池の実用化というところへの期待というところでございます。これは昨年の夏、プレスリリースにこぎつけた内容でございます。こういう形で様々な成果を生み出しつつあるというところでございます。
 その中で、研究開発の成果という形で、論文の数は一体どうなっているのかというところなのですけれども(8ページ)、横軸は年度になっておりまして、縦軸がペーパーの数ですね。論文の数です。この緑色の線がトップ10%の割合ということになっていますけれども、まず論文の数について言いますと、特にこのプロシーディングスにつきましては、どちらかというと、会議がある、ないに左右されて、多い、少ないというのはございますけれども、単純に査読付きの論文というのは増えていっているというふうに言えると思います。
 もう一つ、トップ10%の論文の割合につきましても、こちらはまだある意味、少数統計であるということもあって、特にサイテーションの数でこれは考えますので、過去2年程度というのは大分変動も大きいわけですけれども、それにしても大体上がる傾向を作りつつあるのではないかなというふうに考えているところであります。
 そういう意味で、高インパクトな成果が増加しているということは、ある意味でプレスリリースの増加にも反映していると言えると。さらに、ビーム強度の増強に伴って論文数が増加しているということも言えるかと思うのですけど、非常に我々としても気にしておりますのは、欧米の類似施設に比べて、論文化率が低いのではないかということを感じているところであります。
 したがって、様々な分析を進めているところです。右上の絵は、プロポーザルを出すPIになっている方々が、今まで何回申請したことがあるかというのが回数なのですけれども、その人たちの課題がどれだけ論文化されているかというのがこの赤い点で示されております。
 やはりだんだん経験を重ねてくると、論文化率が高まってくるという傾向がここでは見えていて、したがって、やはりリピーターを増やすということが、今後の結果をもっと飛躍的に上げていくことの一つの要因になるのではないかなと考えています。
 ですので、もう一つ、この下の絵もそうですけれども、利用頻度が上がれば上がるほど、論文化率は上がるという傾向が見て取れるというのはこちらの絵になります。そういう意味で、初心者や新規ユーザーのサポートが必要であって、それは実験の立案、つまり、いい課題を提案してもらい、それを選定して、データ解析等々も含めてしっかり援助していくということが重要なのだろうと考えているところであります。
 次のページ(9ページ)に行きたいと思います。トップダウン型の研究開発に対する今後の課題(案)というところですが、学術利用に関して高い研究成果を創出していくために、いわゆるIR、論文分析を含めた研究分析力ということやベンチマーキングが必要なのではないかということでございまして、課題審査などにきちんと生かしていくべきではないかというところでございます。こちらにつきまして、我々も既に始めているところではございますが、各ビームラインで開始年度が異なるという、少し難しさもあるのですけれども、それぞれのビームラインについて、より詳細な解析が必要と考えて、もう少し綿密な解析を進めようということで進めているところであります。
 例えばこれは各ビームラインの論文化率でございますけれども、平均20%ということですが、ご覧のように非常にばらつきがあるというところが見えている状況ですので、各ビームラインの状況や課題を綿密に捉えていくということが実は重要だと考えているところであります。
 次のページ(10ページ)へ行きまして、産業界との連携というところですけれども、J-PARCのMLFにおける産業利用の目的とその方策ということで、もともとの目的に関して言いますと、質の高い産業利用によってイノベーションの加速を図るということであります。産業利用につながる新たな科学的な現象、原理の発見とかですね。特にこの非競争領域での研究。これは成果公開なわけですけれども、こういうものを高めていくということが一つの目的であると。もう一つ、地域・経済界の活力を用いて、J-PARCの活性化を図る。これはある意味、J-PARCの外にあるような活力をなるべくJ-PARCの方に向けていただくことによって、共に成果を上げていくということを考えていきたいというようなことです。
 これまでの実績なのですが、産業界の利用者の勧誘ということを、比較的積極的に進めてきたと思っておりまして、茨城県の勧誘活動でありますとか、サイエンスコーディネーターの企業への働き掛けですとか、中性子産業利用推進協議会の設置、あとは産業界に向けて講習会や研究会の開催ということを行っているというわけです。あとは大学共同利用機関法人ということで、産業利用が比較的難しいと思われていたKEKの方でも、産業界の課題受付ということを積極的に始めているところであります。
 したがって、この右にありますように、産業界の利用率というのは30%ということになっておりまして、これは海外の施設と比べても非常に高い値を維持しているというところであります。
 次のページに行きます(11ページ)。その例でございますけれども、企業ポスドク制度の設置。これも一つの具体策として現れているというところでありまして、これも何遍も使っていて、もう耳にたこができたと言われる場合もあるのですが、住友ゴムさんと協力して進めさせていただいているこのADVANCED 4D NANODESIGNというフレームワークです。この成功に立脚して、フェローシップの創成ということで、企業の人がJ-PARCの中で施設の人間として働いて、施設の隅々まで知っていただいた上で、企業の提案をしていくというようなシステムですので、非常にJ-PARCの利用価値を最大限、産業利用方向に引っ張る可能性があるやり方であります。
 これは非常に好評でもございまして、今、2人目の雇用を新年度より始めるという状況になっております。
 そして、下の方は茨城県の中性子産業利用推進協議会、CROSSの産業利用推進の取組ということでございまして、産業利用に向けた研究会の開催、あとは産業界団体の設立支援・活動連携ということを行っておりますし、県の産業利用コーディネーターによる利用支援活動ということも行っているという状況であります。
 次のページ(12ページ)に行きます。産業界との連携という問題に対する今後の課題(案)なのですが、社会・産業が抱える重要課題に対してソリューションを提供する大型共用研究施設として最大限に利活用を進めていくことが特に重要であると。このため、「組織」対「組織」の本格的な産業連携を進めていくことが重要ではないかということでございますけれども、我々も連携の形としまして、幾つかの形を考えています。企業のコンソーシアムとの連携でありますとか、総合企業との連携という形でありますとか、あとは企業やコンソーシアムと我々の施設の方も連携という形で進めていくということも大いにあり得るというわけでありまして、こういう主な3つの形で進めていけるのではないかということで、既に様々な取組を始めさせていただいているというところであります。
 次のページ(13ページ)へ行きまして、今度は、効果的な広報というところなのですけれども、効果的な広報を通して、科学技術や学術の最先端に挑戦する研究活動が行われていくことを示していく取組が必要であると指摘されておりまして、前回示された方向性としましては、情報発信と広報活動について、更に工夫しなさいと言われているところであります。
 その結果ですけれども、次のページ(14ページ)、効果的な広報(1)ですが、やはり全国的に我々の活動を知っていただく必要があるということで、プレスリリースも積極的に行うようにしてまいりました。これは基本的にどんどん増えなければいけないものですけれども、平成24年度におきましては1件しかなかったところが、特にここ2年間ぐらいは、10件以上というようなプレスリリースを保てていると。こちらの絵(右上図)にもございますけれども、この絵の中には実は成果以外のプレスリリースも入っています。例えば「課題の受付を始めました」のような、そういったプレスリリースも少し入っていたりするのですけれども、そういうのは除いても12件以上成果の公表があるという状況になっています。
 あとはメディアの取材、記事化の強化ということでございまして、例えばNHKの番組に取り上げていただくとかですね。あとは、今日お手元にありますように、『ニュートン』という雑誌などへの公表というようなこともやってきているところであります。
 あとは利用者のための広報の改善ということで、特に利用者から見て、一体どういう可能性があるかということが、我々の施設の可能性を広く知っていただくためにも、Meet@MLFというページを設けまして、こちらの方で多くの人たちに研究の可能性について知っていただくということをやっております。こちらはアクセス数も増加傾向にありまして、多くの方々に興味を持っていただいているという状況ではないかと思います。
 あとは地元との関係作りも非常に重要だというふうに考えておりまして、イベント・アウトリーチの推進ということで、毎月、東海駅のそばでサイエンスカフェのようなものを開かせていただいておりますし、あとは、施設公開というのも毎年やらせていただいて、1,500人ぐらいなのですけれども、来ていただいて、見ていただいているところでございます。
 あとは例えばノーベル賞の直後になりますが、我々のコラボレーターでもあります梶田先生ですね。東大宇宙線研の梶田先生に来ていただいて、特に東海村の若い人たちとの交流会ということで、これは700人入るホールに、700人以上、立ち見も出るような状況で開催するというのでやっていただきました。その時点では、本日、委員としてお世話いただいている横山先生にも大分お世話になったところであります。どうもありがとうございます。
 かように広めてきているところではございますが、次のページ(15ページ)へ行きまして、効果的な広報(2)ということですが、専門家層や科学ファンを対象とした広報ということで、まさに『ニュートン』も、これは科学に興味のある方々がご覧になるというわけでございますけれども、そういうところに我々は発信していっているところでございます。
 動画についても随時拡充している状況ですけれども、まだまだここは広げていく必要があると思っています。
 あとは、直接、科学に興味がない方々にも訴えるような取組というのも考えておりまして、もちろんその中には行政関係者ということも含まれると思うのですが、あとは文系のインテリジェンスというところですね。そこにはやはりマスメディアの活用ということが非常に重要であって、先ほど申し上げたようなNHKの番組とかそういうものを使って、今、広報を広げていっているという状況であります。
 したがって、効果的な広報に対する今後の課題(案)というところですが(16ページ)、情報発信と広報活動においては、国内唯一の大型陽子加速器かつ複合研究施設としての特徴を生かした費用対効果の高いプロモーションを行っていくべきではないかという課題案が考えられますが、J-PARCとしては、広報戦略を作れる人をパーマネント職員として雇って、あとはそういったチームをきちんと組織上作っていくことが重要だと考えております。今のところ、まだそういうチームがきちんと形成できているわけではないという段階ではございます。あとは、更にオープンアクセス可能な施設として、現在は、核燃料施設の中にあるということもございまして、出入りは非常に難しいのですけれども、例えばアクセス道路というものを作ることによって、オープンアクセスな施設を作ることによって、社会や地域との交流を深めていくというような環境整備が必要と考えて、アクションしているところでございます。
 少し急いでいきますが(17ページ)、大規模施設との有機的な連携・活用ということで、ほかの大規模施設と有機的な連携・活用を進めることによって、我が国の強みとして研究開発を推進することが重要であるという指摘課題につきまして、我々の対応としましては、次のページ以降になりますが(18ページ)、特にSPring-8、SACLA、「京」との連携利用課題制度というものを設定させていただきまして、既に89課題を採択して進めているというところであります。
 あとは、登録機関連携によるシンポジウムということで、こちらも同じくMLF、SPring-8、「京」の登録機関を通じてそれぞれの連携を図るということで研究会を行ってきて、こちらも非常に盛況に進んでいる状況であります。
 次のページへ行きまして(19ページ)、原子核・素粒子におきましても、そのような取組は進みつつあるというところでございます。特に宇宙の基本法則と進化の解明というところで、ポスト「京」重点課題のナンバー9というところでございますけれども、特にここでは物質創成史の解明と物質変換というテーマの中で、J-PARCとの連携を提唱されているというところであります。
 具体的には、理論/シミュレーションとの連携を進めているところでございまして、例えば少数多体系の精密計算というのが必要になる原子核の拡張系であるところのハイパー核ですね。こういうものを計算していくということをやっております。これは実は第一原理からの計算、時空間をグリッドに切ってシミュレーションする計算方法であるところの格子QCDという方法がありますが、そういうものとの連携。ほかにも6つのクォークからなる未知の粒子の探索というようなところで、具体的な連携を進めているところであります。
 特に中性子星がこういう文脈でよく取り上げられるのですけれども、昨年の夏、重力波の観測にもあらわれた中性子星なわけですが、こちらは通常の原子核の10倍以上の密度を持つという、非常に高密度の物質になっているわけです。そういう高密度の物質ができるか否かということも、どういう形でできるのかということも実はこの原子核・素粒子の理解ということにも結び付いているので、そういうところで連携を深めているという状況であります。
 イノベーション創出と国際競争力というところでございます(20ページ)。これを強めていくことを頑張りなさいというところでございますけれども、次のページへ行きまして、例えば電池研究開発に向けた国家プロジェクトRISINGへの参画ということで実現させていただいているところでございますし、あとは新奇水素貯蔵材料の開発という形で、イノベーションに貢献し、あとは全固体セラミックス電池を開発しまして、これは2022年までに国内販売というような具体的なマイルストーンができているということでございます。これもまた再度、耳にたこができる状態かもしれませんけれども、高機能タイヤの開発というところですね。住友ゴムで新しいフレームワークを作っていただいたというわけであります。
 国際競争力につきましては、特にこのニュートリノやハドロンというところで顕著でございます。世界に先駆けている、世界を牽引(けんいん)している日本のニュートリノ物理のプログラムでございますけれども、これは今後も勝ち続けて、世界をリードしていくという形を作れるというところを、もちろん施設整備ということも重要なのですけれども、それがあれば、今後も率いていけるというピクチャーを今も保持しております。
 あとハドロンにつきましても、世界で唯一の大強度でK中間子ビームを出せるというところでございます。K中間子というのは素粒子の標準模型の中でも第2世代のクォークを包含しているビームですので、そういう意味で、世代間の役割を明らかにしていく上で非常に重要なテーマ、ビームなわけです。それを使った研究というのは、J-PARCのハドロンホールドが非常にユニークですので、そういうところで進めさせていただいているというところであります。
 以上、イノベーションのところまで御説明させていただきました。
【福山主査代理】  ありがとうございました。前回の中間評価での指摘事項に対しての対応状況。中性子、MLF、いろいろなテーマがございました。資料の22ページまで御紹介いただきました。
 御質問、御意見、いろいろなテーマを紹介されました。いかがでしょうか。
【熊谷委員】  ちょっとよろしいですか。
【福山主査代理】  どうぞ。
【熊谷委員】  4ページのこのサイクルの中の(2)と(3)の中に、人手のことが書いてありますね。人材の話。(2)では、多分、装置整備とか高度化とか、そういう、人が少ない、それを解消しようと。それから、結果を出すためには支援者、力量を上げるとか、量的なものもあるのだと思うのですが、この辺のスケジュール感というのはどういう感じですか。
【齊藤センター長】  我々は、これは一体的にやっていくことが非常に重要だと考えているのですけれども、ここから1、2年のうちにこのフレームワークを見出していきたい。当然、その1、2年で全て完了するというものではないと思うのですけど、やはり人不足の解消という点につきましても、利用支援の強化という点につきましても、現在、必要とされる専門家というのが、ビームラインごとという仕切りもございますし、あとはそれぞれの組織という仕切りもあって、そこの壁のために、全体的に必要な専門家が少し増えてしまっていると。だから、この垣根をなるべく取り払って、全体的に運営していくという構造を生み出そうというふうに考えているところです。そこの議論を始めつつあるという状況でありますので、一体的な運営という言葉につながっていきますけど、そこについては手を掛けているところですが、恐らく1年では完結しないと思っておりまして、2年ぐらい掛けてやっていくというふうにスケジュール感としては考えているところです。
【熊谷委員】  それは人的なリソースというのはもうあって、その人たちをきちん活用すれば良いのか、そのリソースがないので、新規にそういう適任者をある程度持ってこないと、この輪が回らないのかという、そこはどうなのですか。
【齊藤センター長】  ここは新たに必要とする部分もあると思うのですけど、まずは現存のリソースですね。どこまでできるかというところを明らかにすることが最初だろうと思っています。我々はそこを踏まえた上でも、人不足というところは全体的にあると思いますので、ここも自動化や、あとは必要以上の冗長性を持たせている部分もあるので、そういうところをもう少し全体的に効率的に運営するというふうに考えていきたいと思っているところです。
【熊谷委員】  そのときに既存のビームラインに付いている既存の装置を高度化するというのは、それはいいと思うのですが、こういう新しい利用の仕方を模索しているときに、新しい検出器だとか、新しい測定手法だとか、そういうものを開拓しないと、なかなかこのサイクルはうまく回らないような気もします。そういう経験をお持ちの方たちというのは、この分野の界わいにはいらっしゃるのですか。
【齊藤センター長】  はい。組織的には開発チームは存在します。ただし、やはりそこだけで全部の開発ができるわけではないので、ユーザーの方々と一緒に使いながら、高度な検出方法、高度なデータ解析の方法、そういうものを一緒に生み出していくと。必ずしも全部施設側で準備してお渡しするような施設ではないのだというふうに考えています。むしろ外部の方々と一緒にワークアウトしながら、そういう新しい技術及び先進的なデータ解析方法ですね、そういうものを見出(いだ)していきたいというふうに思っているところです。
【福山主査代理】  今のMLFの成果最大化のサイクルを回す、それを最初にきちんと実行するというときに、実際どうやるかと。そのときに人の問題があると。その人に関しては、もちろん単に増やせばいいということではなくて、まず、いる人の特徴をどうやって活かすか。それを見極めながら次のことを考えるという、当面はそういう戦略だというお答えと理解していいですか。
【齊藤センター長】  そうですね。はい。
【福山主査代理】  よろしいですか。熊谷さん。
【熊谷委員】  はい。
【福山主査代理】  ほかに。横山さん。
【横山委員】  御説明ありがとうございます。主に広報関係のことをお伺いしたいと思うのですが、前回の評価というのは、ハドロンの事故があった後の評価ということで、こういう指摘があったという理解でよろしいでしょうか。
 要するに、一般広報については、J-PARCは非常に熱心にやられてきて、ハドロンの事故があった後もセンター長を中心に、非常に丁寧な回復をされて、信頼の回復という意味においては非常にうまくやられたというふうに理解してございます。
 前回の評価で、広報、特にポイントとして指摘を受けた理由というのはどのように理解されているか、まず確認をさせていただければと思います。
【齊藤センター長】  前回の評価、福山先生が主査でおられたので、御記憶があるかもしれないですが、これはハドロン事故の前にあった評価でございます。
【横山委員】  前でございますか。
【齊藤センター長】  ええ。ですので、前回の評価の段階で、ハドロンがあったからこういう指摘になったというわけでは多分ないですね。でも、その時点では、恐らく広報の媒体が結構限定的であったというふうに考えます。今よりも飛び出ていた部分もあったと思うのですけどね。例えば『サザエさん』のオープニングにJ-PARCが出てくるというのが1か月ぐらいあったということもありまして、あれは今、僕らがやろうと思ってもできない、なかなかすばらしい宣伝の一つだったとは思うのですが、やはりなかなか結果を直接訴える機会というのが限定的であったというところが、多分こういう評価につながっていったのではないかなというふうに想像しています。
【横山委員】  承知しました。その観点から言っても非常に順調に媒体を増やして、発信力を上げていらっしゃるのだというふうに発表からお見受けしまして、大変心強く思います。1点、視点として付け加えられたらと思ったのは、国際的な広報という意味においても、コミュニティにおいてはインタラクションゾルグ(interactions.org)というグループが非常に強力にやっておりますし、恐らくスタッフにもその辺が強い方がいらっしゃると思います。国際協調のプレスリリースも今、国際的に主導権争いが激しくて、非常に強くアピールすることをコラボレーションとして求められていると思うのですね。その辺の取組が少し書かれていないようにお見受けしたので、是非追記と思いました。
【齊藤センター長】  はい。
【横山委員】  あと1点だけ質問としては、一般的な広報は着実にやっていただくことが必要だと思うのですが、特に運営に沿ったやり方、広報というのが非常に近年また重視されていると思います。例えば研究者コミュニティなのか、産業界なのか。今のJ-PARCの状況から、どこに一番注力したいのか、そこへのコミュニケーションをどういうふうに誰が考え、誰がリードしていくのかということで、その機構の中へのマネジメントの担当のセンター長、副センター長の先生方、あるいは理事の方々がどういうふうにそこをコントロールしているのかというのを少しだけお聞かせいただければと思います。
【齊藤センター長】  J-PARCにおいての広報セクションというのは、実はセンター長に直属の形になっています。特に広報の在り方というのは、J-PARCが外にどう見えてほしいか、どういうふうに見えるのかということを直接的に表すものですから、したがって、ある意味でトップマネジメントと直結している必要があるという意識で、そういうふうにしてあります。ですので、特に広報セクションのリーダーたちと広報戦略について日常的に練り上げているとともに、それをどういうレイヤーに、訴求先ですね。そこを明確にしながら戦略を練っていくということをやっているのが、今、J-PARCの中でできることであります。
 ただ、J-PARCは、両機構に支えられていますから、その両機構の広報室との連携というのが非常に重要でありまして、そこを巻き込む形で、あらかじめきちんと球を投げ、情報共有しながら進めていくということも非常に重要だというところで、両機構に大分理解いただきながら進めているというところではあります。ただし、両機構とも必ずしもJ-PARCそのものの広報というところに特化したセクションを持っているわけではないので、かなり視点の違うところというのは出てき得るのですね。だから、そういうところについてはやはりJ-PARCが率先して前に出てやっていく必要があるというふうに考えています。ここは国際的な戦略も含めて、今後も特にトップマネジメントとセクションリーダー及び実はそこにもっと外部の知識も入れる必要があると思っているのですけれども、そこを取り込んで進めていければと考えているところですね。
【横山委員】  ありがとうございます。
【福山主査代理】  確かに広報は極めて大事。ただ情報を出せばいいというのではなくて、どういうものをピックアップして、どういう戦略、どういう手順で御紹介するか。今、話題になった、今の時代の広報というのは絶えず世界を相手にしないといけないので、そこはそういう戦略を、J-PARC独自の切り口ややり方があるのだろうと思います。
【齊藤センター長】  今日は御紹介できていないのですけれども、MRSテレビという、マテリアル・リサーチ・ソサエティですね。そちらの年会で5分程度のビデオを作らせていただいています。今年の春はAPSTVという、これはアメリカの物理学会の年会で紹介されるビデオを、素粒子・原子核中心で作りまして、紹介して、今、ホームページで出ているところでございます。なかなかみんなの硬い表情ではありますが、我々の研究を紹介できている。だんだん慣れてきているところもあるので、そういう練習もしようかなと思っています。
 ビデオの話をしますと、最近は東海村が東海村の広報のビデオを作りたいというところで、ダンスをしているところを撮っているビデオなどもあります。ちなみに、僕はやってないです。苦手ですので。そういうことで、地域の広報ということも、交流も含めてやらせていただいています。
【福山主査代理】  山縣さん、さっき御質問。
【山縣委員】  よろしいですか。
【福山主査代理】  最後にしましょう。
【山縣委員】  そうですか。最初に言われたこと(2ページ)と関係があるのですけれども、私が第1回のこの部会に出席したときから、生命科学分野の方の話題が非常に少ないということが気になっています。前回(平成24年の大強度陽子加速器施設評価作業部会)のときは前の永宮センター長は、これから生命系は大分増えると思いますということをおっしゃって、でも、そのためには装置がやはりまだ足りないということで、新しい生命系の装置を整備していただくのがいいのではないかということで、前回中間評価の文言にもあったと思うのですけれども、そのあたりのところはいかがでしょうか。
【齊藤センター長】  ありがとうございます。これはまさに後半で紹介させていただきますけれども、やはり我々、更に進めていくためには、大型たんぱくのビームラインと我々は呼んでおりますけれども、そのビームラインの建設が非常に重要だと思っておりまして、それが残念ながらまだ実現してないのですね。既存のビームラインを使って、幾つか生命系に関するプレスリリースも行わせていただいておりますけど、やはり山縣先生が御指摘のように、圧倒的に数としてはまだ少ない。我々はもっとやりたかったということもありますので、そういう意味でも、後半御説明させていただきますように、パワーアップとビームラインの両方をきちんと整備する形で進めていきたいというふうに考えています。
 金谷先生。
【福山主査代理】  金谷さん。
【金谷MLFDiv.長】  我々としては、大型たんぱく結晶構造解析装置は、世界的にも非常に注目されている分野であると認識しております。コミュニティの方々もそう言われるということで、これはやはり進めていきたいと思っております。それから、生命科学全体としては溶液構造でありますとか、我々が得意とするダイナミクスについてもやはり同じように進めていって、MLFのLなので、しっかりと生命科学に力を入れて、今後やっていくつもりでございます。その中の大型たんぱく結晶構造解析装置というのはやはり非常に重要な位置付けであると認識しております。
【福山主査代理】  どうもありがとうございました。まだ大変テーマが多種ございまして、いろいろ御質問、御意見あるかと思いますけど、当面、まず先に進めさせていただいて、また後の機会に御意見賜れればと思います。
 それでは、ビーム強度の増強に関しての御説明お願いします。
【齊藤センター長】  それでは、引き続き23ページからの御紹介になります。加速器・ニュートリノと書かれているページからですけれども、前回の指摘課題としましては、MLFで1MW、ハドロンの実験施設では100kW、ニュートリノでは750kWというところで、こういうゴールに向けて一刻も早く達することが必要であると指摘されています。
 この1MWがなぜ必要なのかということなのですけれども(24ページ)、ユーザーからすれば、これは実は何MWでもとにかく高ければ高いほどいいというのが本当だと思うのですけど、ただ、施設としては、いきなり施設で10倍のパワーとか出せるようなものでは到底なくて、2倍、3倍というところを積み上げていきながらやっていくということが非常に重要になります。
 したがって、そのときのパワーでどういうサイエンスを出せるのかということと、更には、世界的にどういう位置付けになり得るのかというような観点を含めながら、この1MWというところを想定してきたというのがこのページの中に書いてあることです。
 ここにもありますように、大型たんぱく質というところをカバーするためには、やはり1MWのビームがなければ、ある期間できちんとデータを取ることができないと、結果を出すことができないということが明らかになってきたというところも、1MWと設定した理由でありました。
 下にありますのが、電池反応のオペランド測定というところで、この充電、放電を繰り返している、その電池の過程をきちんと測っていくためにはやはり一気に大強度でビームを当てて、取っていかないといけない。つまり、非常にデータ数を増やすことによって動画的に反応を調べることができるという種類のものであります。
 あとは、例えば高圧力を掛けて研究するような分野でありますと、あまり長いこと時間を掛けていると、例えばダイヤモンドになってしまうというようなこともございます。要するに、質的な変化が生じてしまうので、それが生じる前に測定を終えなければいけない。つまり、それは大強度で行わなければいけないというところがございます。もう一つは、世界の三極の一つを担っていくためにもJ-PARCは少なくとも1MWというレベルをキープするべきであるということ。
 次のページ(25ページ)へ行きまして、こちらの方は、技術的にはどういう対応ができるのかという観点であります。これは材料損傷の寿命という観点からも、熱負荷という観点からも、1MWであれば、到達可能ではないかというような観点もございまして、1MWを想定したところでございます。
 実際問題としまして、ビーム出力としましては、かように、順調にとは多少言い難い点もあるのですが、どんどんビームパワーを上げてきているところであります。言い難い点は3つありまして、1つはメジャーなブレーク(長期の運用停止期間)が大震災によってまず1つありまして、もう1つは、ハドロン事故によって、これも約1年間となったところであります。その後、500kWにビームが到達した途端に、水銀標的の方で不具合がございまして、これも合わせますと、1年間に近いブレーク(運用停止期間)をユーザーに対して与えてしまったということで、この辺は我々としても非常に痛恨の極みです。したがって、一旦ビームパワーを落としまして、しっかり所内で技術検討して、多少、羮に懲りて膾(なます)を吹く的なアプローチにはなるのですけれども、今度は非常に堅牢な標的を入れまして、昨年の夏に入れたものを今、300kW、400kWというふうに出力を上げてきているところでございます。
 かように、ビーム出力は、どんどん上げていくということがユーザーからも求められていますし、それによって施設のユニークさということも世界的にも主張していけるという状況だと思っています。
 次のページ(27ページ)に行きますと、こちらは実際、加速の試験がどういうところまで進んでいるかというところです。MLFにつきましては、基本的に1MWに相当するような粒子数の加速実績がございまして、この1MW相当のビームが成功したので、今後は高出力条件下での安定運転の技術の確立及び構成機器の経年劣化に対する対策が非常に重要だと思っております。
 J-PARCは運転開始して10年になりますので、そういう意味で、経年劣化もある程度起こってきているということは目に見えてきていますので、それに対応しながら安定的に運転していくということが重要だと考えます。
 (5)になりますが、標的の運転履歴です(28ページ)。これは稼働率をどれだけキープできてきたかというところです。とにかく90%以上はユーザーの期待どおり、ビームを出せるようにしましょうと、みんなに号令を掛けて、みんなで協力したところ、それ以降は、常に90%を超える形でビームを供給できているという状況であります。ご覧のように、ビームパワーはどんどん上がってきておりまして、この4月からは500kWというところに手を伸ばすという予定にしております。
 次のページ(30ページ)に行きまして、アメリカのSNSの水銀標的との比較でいいますと、SNSの方は60ヘルツで走っているために、実は1パルス当たりの負荷というのはそれほど高くないのですけれども、それにしましても、たくさん壊して経験を積みながらやっているというのが向こうでございます。我々の方は、なるべく壊れないものを作りながらも、それでも不具合を起こしてしまった標的は幾つかありますが、それでも今、ナンバー8で400kWを達成して、これは実は500kWまで動き得る、そういうものだと思っています。
 そのときに特にピッティングと言われる、ビームによって発生してしまう水銀の中の衝撃波によって標的容器の内部がえぐられるという状況があるわけですけれども、そこを軽減するために振動を抑えるようなバブリングというものを入れて、それが、非常にうまく機能しているということも、J-PARCが世界に率先して行っているところでございます。
 したがって、今後のスケジュールですけれども、今、500kWに手を掛けようとしているところだということは申し上げました。この標的の後、更に堅牢(けんろう)なシステムを導入することになっておりまして、夏の標的の交換以降は、1MWに到達可能な、そういう標的になっています。
 今後重要なのは、それにしましても、安定してビームを出せるためにきちんと標的の状態をモニターしながら、我々の考えるモデルどおりなのかどうかということを考えていく必要はあると思います。あとは照射後の標的を切り出して、Post Irradiation Examinationと言うのですけれども、きちんとその材料の変化が我々の想定の範囲内に入っているのか、それを超える現象があるのかということについて調べていく必要があるというふうに思います。
 そこで、強度の増強に関してMLFの1MWに対する今後の課題としましては(31ページ)、安全運転を第一としつつ、1MWを着実に目指していく必要があるのではないかということで、我々もそのように考えております。これは着実に実現していくということだけではなくて、実は将来のことも見据えた開発ということも進めていく必要があると思っております。特に、数年の間に稼働するヨーロッパのSpallation Neutron Sourceは、5MWが一応デザインでございまして、我々も将来のニーズ、その5MWが存在するという時代に一体我々がどういうことが求められているのかということをきちんと想定しながら開発していくことが必要と思っておりまして、そのためには、第二ターゲットステーションと言うのですけれども、ミュオンの強度としては10倍以上、中性子としましても、恐らく10倍という強度を目指すような研究ができるようなものをデザインしております。そういうのを使って、例えば地球科学を更に進展させるとか、あとはたんぱく質の構造解明というようなところについても手を伸ばしていきたいと思っております。こういうことに将来的には手を伸ばしていけるように取り組んでいるところです。
 以上であります。
【福山主査代理】  どうもありがとうございました。
 今の御説明で、先ほどの山縣さんの御質問と関係しているところが幾つもありました。よろしいでしょうか。
 それでは、全体で御質問、御意見。どうぞ、住吉さん。
【住吉委員】  1MWを目指すのに、標的以外に懸念材料は何もないというふうに理解をしてよろしいですか。
【齊藤センター長】  今のところはそうですね。やはり標的が主要な懸念であります。実はこの1MWの運転をする、3 GeV( RCS) という加速器は、ニュートリノを作るため、若しくはハドロン実験ホールへビームを出すためのMain Ringへの供給源になっていますので、そことの運転の共存性ということも実は重要なので、そういうオペレーションスキームをきちんとステップ・バイ・ステップでやっていくということももちろん重要と思います。ですので、今後の課題としましては、加速器の大きな問題は、1MWについてはそんなにないというふうに考えております。標的が中心と。
【福山主査代理】  鬼柳さん。
【鬼柳委員】  1MWに向けて着実に進んでいくというのは非常に重要なことではあるのですが、ターゲットにトラブルが起きる可能性がある。これまでは、一度トラブルが起こると非常に長い期間止まっていて、ユーザーが少し離れたということもあるのですが、その後、リカバリは大分工夫されたということでしょうか。
【齊藤センター長】  はい。
【鬼柳委員】  これからトラブルが起きたときには、どれぐらいでリカバリできるのでしょうか。
【齊藤センター長】  そうですね。今までは標的の交換には90日ぐらいですね。それぐらい掛けていたところです。特に放射化が進んだところを交換するので、非常に慎重に作業を進める必要があるというところで、それぐらいの時間を取っていたところもあるのですけれども、今後それをまずは3週間というレベルまで縮めようというふうにアクションしてきまして、そこまでは多分行けるのではないかなと思っています。
 それ以降、更に縮めるためには、もう1つ手が必要だと思っていまして、その辺の開発も進めていきたいというふうに考えております。
 やはり短期間で交換できるということが非常に重要で、SNSの方はもう10日間ぐらいで交換できるという状況なので、バンバン壊して、そこで経験を積んでいるというところなのですね。我々も実は壊すということも非常に重要な経験なのですが、やはり今御指摘のように、早く交換できるということがなければ、もちろん壊し続けてはいけないことになりますので、そこはもう率先して短期間で交換できるようにしていきたいと思っています。
【福山主査代理】  確かに、宣言したパワーに早く到達して欲しいと同時に、あまり無理されて、リカバリが大変なことになると、またユーザーが離れるということになってしまう。そこら辺の確実性を意識しながらチャレンジしていく。なかなか難しいところだと思います。
 ほかに御質問、御意見。高梨さん。
【高梨委員】  よろしいでしょうか。前半の部分に関連するところなのですけれども、私、核融合の部会にも参加させていただいていて、そちらで議論になっているものですから、確認というか、今後の検討課題になるかと思うので、少しお話しさせていただきます。
 資料の8ページ。これは成果なのですけれども、成果指標として論文の本数というのを書かれています。非常に分かりやすい絵になっているので、わざわざここで寝てる子をたたき起こす必要はないのかなとは思うのですけれども、気になる点が2つ。
 1つが、他国、欧米の類似施設と比べて論文数や論文化率が低いというふうに書かれていますが、これは比較軸が明確にあるのでしょうか。これが1点です。
 もう1点が「産業利用課題は、論文化率が低い」とあるのは、これはある意味、当然であって、別の指標が必要なのかなというふうに思いました。特許ですとか製品化。応用なので少し分からないのですけれども、指標を変えることによって成果が出ているとも言えるかもしれないので、是非その辺は検討してみてもいいかなというふうに思いました。
【齊藤センター長】  どうもありがとうございます。
【福山主査代理】  今の点は確かにJ-PARC、MLFでアウトプットが少ないという意見は、外国の方から、外国の視点で見ると、よくそういうコメントが出てくる。今日御紹介のあったとおり、J-PARCは産業利用が他の国に比べて大変多い。確かに産業界が関わってくると、論文という成果をアウトプットとするのではなくて、実際、物にして何ぼか、知財か何かわかりませんが、別の重要な要素がある。それが見えにくくなっているのは事実で、産業利用がもう断トツだということを強調している一方で、論文が云々というのは、そこは単純に矛盾しているところがある。J-PARCの良いところ、社会に役に立つところが見やすい、見えるような説明の仕方というのは懸案だと思う。
【齊藤センター長】  まず前半の方の平均論文化率のところなのですが、これは海外の施設は50%程度。
【金谷MLFDiv.長】  40から50%ぐらいです。
【齊藤センター長】  ということが実は分かっておりまして、そこと比べて、我々は半分ぐらいだなというところなのですね。これはもちろん海外の施設は歴史が長くて、きちんと発展してきたところもあるので、そこといきなり比べるというのも何だという御意見もあったりします。でも、我々はやはりそういうレベルを目指していく必要があるので、何が欠けているのかということを考えた結果、こちらに一部書いてありますように、ユーザーに対するサポート、ユーザーとともに我々ももっと力をつけないといけないということです。それが多分一つのきっかけになると思っています。そこに向けてやっていく。そのときには当然比較する指標があって、その指標として一つこれを使っていきたいと。
 もう一つの産業利用に関する評価なのですけど、これはまさに今も金谷先生と常に日常的に議論させていただいているところですが、やはり新しい指標が確かに必要ですね。これは論文化率が低いのは当然という部分もありますけど、一方、公開する公開課題については、非公開の課題でないものについては、実は論文化を進めるということを我々も積極的に行う必要があると思っています。やはりそれは論文になるということによって、実は結果の抽出のクオリティも上がるし、次のステップのクオリティも上がるということを意味しているというふうに考えています。
 あとは特許の数とか製品化とか、様々な指標を取り入れた多変数解析をしないといけないなと思っていまして、その議論を今進めているところです。
 ですので、新しい指標を生み出して、産業利用という点についても成果が、ほかとよく比べられるというような状況を作り出していきたいというふうに考えているところであります。
 何か欠けている点がございましたら。
【金谷MLFDiv.長】  今、センター長がおっしゃったことでほとんど尽きているのですが、特に産業課題の評価というのは非常に難しくて、例えばトラブルシューティングなども一つの成果だと企業の方は言うのですが、それは外に出てくるのはまず無いわけですね。それからやはり論文も少ない。我々も産業利用で(論文が)少ないのは承知しているのですけれども、例えば会社のホームページに、我々は製品の開発をしたよとか、我々の商品の性能を確認しているよということを載せていただくとか、そういうことも一つの評価の基準に今後はしていこうかなと考えております。まさに今、センター長も含めて議論させていただいているポイントでございます。
【福山主査代理】  確かにJ-PARCならではの良い指標が見つかるといいですね。
 今の話題は次のテーマ、中性子につながっているので、これに関して御説明いただけますか。
【齊藤センター長】  はい。それでは、引き続き32ページ以降で御紹介いたします。
 中性子に関しまして、前回指摘された事項ですが、一貫した分析サービスの提供というのがやはり重要であろうということですね。もう一つは、1MW運転が実現される頃までに大きな格子を持つ超分子複合体の結晶に対応できるものと。これがいわゆる生命科学用の、我々が大型たんぱくと言っているビームラインになります。
 一貫した分析サービスの点ですけれども(33ページ)、これは茨城県のビームラインがまず先行してやっていただいている部分でございますが、メールインサービスというものをやっております。これは試料だけポーンと送られてきて、それで結果をポーンと返すというものでございます。これは企業からすると、非常に使い勝手がいいシステムとなっております。
 もう一つはやはりリアルタイム性というか、即効性ですね。すぐに研究できるということが非常に重要ですので、これも茨城県の方で始めていただいているのですが、最短45日で緊急課題として実験に至ることができると。やはり企業の方々の御意見を聞いてみますと、年に2回しかプロポーザルを出せなくて、しかも当たるか当たらないかというのが半分ぐらいの確率であるということになると、なかなか、常にあてにできる手法ということにならないので、それ以外のやり方が必要ということになるだろうということで、こういう形で取り組ませていただいているところではあります。そこに触発されて、ほかのビームラインでも漸次導入しているという状況でございまして、直接、1対1対応ではないのですけれども、Fast Track Proposalというのを導入しまして、これをまず限定的に2つのビームラインで開始しております。これがうまくいけば、ほかにももう少し広げていきたいと思っておりますし、また、その解析サービスにつきましても、多分有料になるというふうに我々は考えていますけれども、こういうものの導入も検討しているということでございます。
 今後の課題ですけれども(34ページ)、メールインサービスなどの利用者のニーズを踏まえつつ、MLF全体としての対応を検討していくべきではないかということで、我々としましては、ビジネスモデルという言い方が恐らく当たっているかと思うのですけれども、きちんと自立できるような、そういうシステムとして構築していく必要があると思っておりまして、そのためにボトムアップ及びトップダウンの両方の議論を深めながらやっていこうと。それによって、海外に貴重なサンプルを持っていかれてしまうというような、そういうことがないようにしていきたいというふうに思っているところでございます。
 将来的には、重水素化試料調製とか高度解析サービスと、こういう新たなビジネスモデルの構築の議論も行っていくということ。まさにそういう議論を深めているという状況であります。
 生命科学分野の装置整備というところですけれども(35ページ)、たんぱく質の構造研究の位置付けと進展ということで、このページで御説明しております。研究の背景としましては、やはり生体高分子の階層的な構造を読み解いていくためには、中性子線だけではなくて、X線やクライオ電子顕微鏡など、そういう手法を相補的に使っていくことが非常に重要であるというところでございます。中性子線は特にたんぱく質の細胞内での反応ダイナミクス・電子の振る舞いと直接関係する水素原子や水分子の挙動というものをきちんと見ていくところで、最終手段であるというわけです。これは放射光X線やクライオ電顕では分からない生命活動に必須のたんぱく質の相互作用及び機能発現の解明というところを狙えるというところであります。
 世界的に、中性子利用として創薬やエネルギーを含むイノベーションにつなげる努力が進められているところではございますが、中性子の最大の課題であった測定効率について、これまで40日程度、つまり、1か月以上掛かっていた測定を1MWになれば、4日間で終わると。1週間以内で実現できるわけですから、そういう意味で、この装置の存在というのは圧倒的に重要であろうというふうに我々は常々考えているところでございます。
 主なたんぱく質構造解析手法と特徴というところで、右の表にまとめてございますけれども、こちらの方でもX線に比べて中性子というのがどういう位置付けなのかということを書いております。特に長所、短所とありますが、中性子としましては、全原子構造情報取得というところであると。短所として、試料調製がなかなか難しいとか、長時間の測定であるというところがネックになってきたわけですけれども、ここを先ほど来申し上げているようなビームパワーと、あとは大きな分子を測定できるような装置というところで取り組んでいこうというわけであります。
 こちらにも中性子回折、X線回折、あとはクライオ電顕との比較でございますけれども、例えばクライオ電顕の場合には、機微な機能情報の取得というのがなかなか難しいという点があるわけですが、そういう点について中性子は対応していける方策を持っているところでございます。下にございますように、中性子たんぱく質構造解析の具体的な必要性としまして、上皮成長因子受容体、EGF-Rと言われるようですけれども、それをターゲットにした医薬品の例ということで、バイオ医薬品のハーセプチンですが、これは全世界の売上げが約70億ドルということです。あとは低分子薬のイレッサ。副作用が大きな社会問題になった件でございますが、解決には、医薬品との相互作用によるこのEGF-Rの状態変化及び結合場所を知るということが非常に重要になりまして、医薬品の結合を全原子レベルで中性子で解明することが期待されているという状況であります。かように、中性子を用いたたんぱく質の構造研究というのは非常に重要であると考えているところです。
 そこで、MLFの生命科学の方向ですけれども(36ページ)、これは階層的な構造解明に向けて、空間スケールと時間スケールにおいて測定領域を広げるというところで、装置としましては、TAIKANとかDNAという装置がございます。あとはiBIXという装置、こういうところを使った研究ということを進めているところです。新たな発見としましては、古典的には予想されないような宙に浮いたプロトンというのが量子効果として観測されているという状況です。こういう研究を更に進めていくということは、世界の中でも大きな競争になっているところであります。
 したがって、この世界の競争に打ち勝つためには、既存の装置だけで世界の装置に伍(ご)していけるわけではなくて、やはり我々が考えている大型たんぱくという装置を用いることによって、特に非常に結晶格子が大きいものについて研究していけるということになっております。J-PARCでは、これは単なる予定で来たというところでございますが、ESSは本格的な稼働は数年先であるにもかかわらず、もう当初からここに焦点を当てているというところであります。彼らがオンラインになる前に我々の方もオンラインにして、主要な結果は先んじてこちらの方で出していくということをやっていきたいというふうに思っております。
 自然を理解するにはあらゆる手法を集結することが必須であるということは言うまでもないのですけれども、世界競争の中で、世界は大型たんぱくの解析を達成できていないという現状認識に基づき、大型分子解析可能な装置をJ-PARCで稼働するということを実現すれば、世界に対して圧倒的な優位に立つことができるというふうに我々は考えていますので、この整備は本当に重要だというふうに位置付けているところでございます。
 (3)になりますが(37ページ)、それに向けて手をこまねいているわけではなくて、様々な形で既存の施設を使ってできること。また、将来どういう発展のさせ方があるのかというところについても、生命科学分野の専門家による研究グループの強化ということを行っております。最近は登録機関であるところのCROSSを使わせていただいて、その協力を頂きながら、どんどん強力なグループを広げているというところでございます。例えば、J-PARCでサイエンスをどんどん広めていくために、J-PARC Workshopという枠組みを作ったのですけれども、それを使って何度か研究会が行われ、その中にも、こういう国際的な参加によって議論を深めたというところでございます。
 したがって、これに関する課題の案ですけれども(38ページ)、生命科学分野の装置整備については、中長期的なニーズや代替測定手段などの状況も踏まえて、改めて必要性を検討するべきではないかということで、我々も必要性を検討してきたところ、ますます、実はその必要性が高まってきたという認識であります。学術界、産業界の専門家を交えた検討を重ねて、学問的な重要性も非常に明らかであるし、将来のイノベーションへの期待という意味でも、国際競争の観点からも、この領域は是非ともプッシュするべきであるというふうに考えています。
 生命科学分野の研究は、クライオ電顕など新しい代替手段の出現はあるけれども、それにしても、機能に関わる水素原子も含めた全原子構造の決定などにおいて、中性子の優位性・特異性を十分に生かしつつ、これらの新しく出てきた方法も併せて相補的に活用することで、更に中性子線の重要性ということが際立っていくのではないかというふうに考えているわけです。
 同時に、産業利用ビームラインの建設においても、産業分野のニーズや中性子の有用性について議論を重ねて、今後の可能性を検討していくということが重要だと思っております。放射光施設などに比べてビームラインの本数が少ない中で、特定の産業利用専用装置を設置するというよりは、各ビームラインに産業利用ビームタイムや共用ビームタイム枠を設ける方が恐らく効果的ではないかというふうに現在考えているところです。こういう検討を進めながら、この生命科学分野というところを更にプッシュしていきたいというところが我々の今の思いであります。
 ミュオンの方のご指摘ですけれども(39ページ)、新規ビームラインの波及効果を明確にしなさいというところでございます。こちらはそれぞれ新しいビームライン、御説明申し上げていきますけれども、ミュオンは、次のページから見た方が分かりやすいかと。前に説明したところで、Hラインというところ、Uラインというところ、Dラインというところ、Sラインというところ、4本のビームラインがあるわけですが、その中で、ウルトラスローというビームを出しているUラインの説明から始めたいと思います(40ページ)。
 ここはミュオンを作って、それをレーザーでイオン化することによって、非常に冷えたミュオンビームを作ることができるわけです。それを使った研究ということで、ミュオンビームのエネルギーとしまして、7桁下げているということで、これを使うことができればnm領域のスピンや水素状態の測定ができるとか、あとはスピントロニクスの測定装置ということにもなり得るということでございます。そのための予備実験を進められるぐらいのビームが出つつあるのですけれども、更にビームの量を増やしていく必要がありまして、フル稼働に向けての装置整備と予備実験が今、進行しているという状況であります。
 次のページ(41ページ)ではSラインですが、ここはスピンリラクゼーション、スピン回転μSRという手法について、幾つかのビームラインを作ろうという計画なわけです。ここでは今年度、一般共同利用というのを開始させていただくことができまして、早速様々な方々に使っていただきながら成果を上げていただいているところであります。国内だけではなくて、スウェーデンの王立工科大の方からも、これも学生さん数名連れてやってきまして、実験をしているというところでございます。
 Sラインがうまくいっていますので、更にS2、S3、S4というところも継続して整備していきたいというふうに考えてございます。それぞれのビームラインに特徴を持たせるということで書いてありますけれども、強磁場の分光でありますとか、例えばS3においては、充放電過程の電池について、更に測定を深めることができると。S4については、スピントロニクスデバイスなどに特化したものをやっていきたいというようなアイデアです。
 次にHライン(42ページ)。これは今のところ未整備でありまして、ここを使うと比較的大規模な素粒子実験になりますけれども、ミュオンg-2という、ミュオンの異常磁気モーメントの性質を精密に測って、実は素粒子の標準模型から既にずれが見つかっているというものを更に精密に測ろうという研究でありますとか、それの前段階としましても、ミュオンという、μ+の周りを電子が回っている束縛状態の分光を精密に行う研究ですとか、あとは将来的には透過型ミュオン顕微鏡ということで、これはミュオンビームの干渉計がきちんと組めるということが分かれば、それを用いた透過型のミュオン顕微鏡ということを作ることが想定されまして、これも非常に今までにないような性能を発揮する顕微鏡になるのではないかと。そういう整備のためにもこのHラインの建設をなるべく早く進めたいというふうに考えているところであります。
 これらを用いて、産業利用ということも進めていきたいと思っておりまして(43ページ)、負ミュオンによって非破壊分析を行うということで、例えばリチウム電池の産業利用。超低速ミュオンを再加速して、ミュオンを波として利用するとか、あと、ミュオン顕微鏡と、これは全く新しい手法になりますので、こちらも産業に大きく貢献することになると思われます。あとは負ミュオンによる3次元イメージングというのも既にいろいろ行っているところではございますが、それを更に深めていけるのではないかというふうには考えているところです。
 したがって、課題としましては(44ページ)、学術・産業界のニーズを踏まえた装置整備の優先順位を明確にしつつ、当面はSライン・Hラインの整備に向けた取組を進めていくべきではないかということでございまして、これは全く御指摘のとおり、Sラインを何とか整備しまして、今現在はHラインの整備に努めているところであります。
 その後、S2、S3、S4というエリアの建設を行っていくことによって、優先順位を付けながら、このミュオンという施設もきちんと拡充を図っていきたいというふうに考えております。
 以上です。
【福山主査代理】  どうもありがとうございました。研究能力の更なる向上に向けてということで指摘された課題について、中性子、ミュオンの御説明ございました。いかがでしょうか。長我部さん。
【長我部委員】  中性子の方なのですけど、38ページに生命科学分野のまとめが書いてあり、このとおりだと思うのですが、幾つかコメントがあります。まず、クライオ電顕は代替手段ではなく、むしろ中性子はX線との関係で特長を議論すべきかと思います。そのコンテクストで水素の位置が見えるという話になっていると思います。これは構造決定だけではなくて、研究を通して生命科学的に大きな意義のある研究がここから出てほしい。そのためのテーマのプランニングなどをトップダウンできちんと考えるなどのアクションが必用かと思います。生命科学研究のための整備がまだ整っていない状況ですが、今のうちからきちんと準備していただきたい。その科学的研究成果の後ろに産業利用が続きます。製薬業界が主張してきたのは、産業利用に先導する科学的成果をきちんと出てほしいということだったと思います。そうしたら我々は使う準備があると随分言っていたと思います。この辺は、構造決定だけではなくて、それがやはり生命科学的な発見とそこからつながる産業応用になると思います。そこを是非意識していただきたい。それから、34ページに分析サービスのお話があり、ビジネスモデルとか書いてあるのですけれども、ここで言っていることはビジネスモデルというよりは、むしろ非常に価値の高い、この施設でしかできないようなオンリーワンの分析であって、かつ、有用性が高いことをやることだと思います。
 以上です。
【福山主査代理】  今のことに関して、確かに、強度が高くなったときにどういうことを最初にやっていたら、本当にこれぞJ-PARCという、そういう世界的な認識を得られるかどうか。これは結局、サイエンスのアウトプットとして、どういうものがあるかという。これに関しては、本当にできてからではなくて、できる前に研究者がかなり突っ込んだ意見交換をする必要があるのではないかと。今の長我部さんのご意見はそういう要素があって。
【長我部委員】  まさにそのとおりです。
【福山主査代理】  そのためには放っておいたらできない。本当に見識のある方の率直な意見交換の場をどこかに作らないといけないのではないですかね。このことは強度が高くなったときに注目されるバイオ分野の場合が今、問題なのですけど、既に動いているというか、中性子で研究するときにやはりどういう良いテーマをピックアップするか、持ち込めるか。これは一緒の問題ですよね。
【齊藤センター長】  はい。そうですね。
【福山主査代理】  それはやはり、サイエンスの研究推進のときに、戦略的にテーマを選んで、実効性のある成果を出す。そういう戦略を持った、ビジネスというのは結局戦略の問題ですから、それをどうJ-PARCとしてシステマティックにこれから活動するか、それが問われますね。御意見。
【西山室長】   事務局の方からよろしいですか。生命科学分野の装置整備については、事務局の方でもJ-PARCと少し議論をさせていただいております。これは前回の中間評価でも早期の整備をした方が良いというようなことがあって、我々の方も、例えば補正予算等で整備ができるかどうかということも含めて、いろいろ検討はしてきてはいます。
 こういう状況なのですが、38ページにある「生命科学分野の装置整備等については、中長期的なニーズや代替測定手段等の状況も踏まえて、改めて必要性を検討すべきではないか」というのは、前回の作業部会で、事務局からお出しした資料に書かせていただいているものです。ここの問題意識は2つございまして、単に学術から見てニーズが高いというだけでは、今の厳しい財政状況の中では優先順位は必ずしも高くないというふうに思っています。今、主査と長我部委員から御指摘があったとおり、投資に対して成果が上がるような仕組みなりも含めて準備をされているかということは大事な話だと思っていまして、一つは、J-PARCでは、例えばMLFの研究企画会議ですとかサイエンスグループという新しくトップダウン的に、若しくは相互に連携する仕組みを準備されてきていますので、そういったところでこういった問題についてもしっかりまず議論をされるようになってほしいというのが1点。あと、おっしゃったとおり、ニーズがあって、その先にどういう戦略、仕組みで、イノベーションを加速していくかというようなしかけについても、例えば企業とのコンソーシアムだとか、若しくは競争力をどう設定するかとか、その中でエマージングな課題をどうするかとかですね。そういったイノベーションを加速する仕組みについても併せてご検討いただいて、それと同時並行で予算措置も考えていくべきだというふうに思っております。そこら辺はやはり引き続き議論をしっかりしていくべきだと思っています。
【福山主査代理】  そうですね。今のつながりというか、学理の究明、先端的な研究が社会的ニーズと無縁では困るし、無縁のはずもない。少し最初に工夫すれば、学術の学理の究明の先端が社会的ニーズの解決に割合スムーズに結び付く。そういう可能性が絶えずある。それは学理究明する際に、ニーズがどこに本当にあるかということを認識すれば、それがよりスムーズに行く。これはやはりお話のレベルでは分かるのだけれども、実際それをグルグル回す仕組み、これはやはり国として何かそういうのを持っていないともったいないですね。放射光も中性子も全てそういう側面がある。だから、今の御指摘の点は非常に大きなテーマが含まれている。それをうまくこの際工夫できれば。
 今の西山さんからのコメント、そういうことで、行政の方が学術界と意見交換しながらそういう方向で動く。その仕組み作りの工夫がもう始まっているということでしょうか。
【西山室長】  これまでも一部の分野等ではそういった仕組みなりを作るような動きも当然ございますし、そういった先進的な事例等も踏まえながら取り組んでいければと思っています。
【福山主査代理】  是非これはうまくいくといいですね。
 ほかにいかがでしょう。
 最後に核変換の話まで伺って、またいろいろ総合的な議論をしましょうか。お願いします。
【齊藤センター長】  それでは、45ページになりますけれども、核変換の御説明をさせていただきます。
 前回の指摘事項としましては、今後の原子力政策における位置付けを踏まえて、状況の変化に応じた柔軟な対応ということが必要であるというふうに言われております(46ページ)。柔軟な対応を取っていくためには、我々は一体何ができるのか、何をやりたいのかということをしっかりとまずは位置付けることが非常に重要だと思っておりまして、したがって、我々がやるべきこととして、必要だと思っている施設のテクニカル・デザイン・レポートというのを出して、これはなぜそういう設計仕様になったのか。何をやるために、どういう時期に何をやっていかなきゃいけないのかということを非常に定量的に議論していくための資料になっております。こちらは、我々の現在のタイムスライスをしっかりまとめ上げるということも踏まえてやったつもりでございます。これは今、日本語版ができて、ただし、内容については海外的なレビューも受けてやってきたというのが、このTEF-Tの技術設計書でございます。
 今後この英訳作業を進めるという段階に入っておりますけれども、あとはこの閣議決定のエネルギー基本計画として、「加速器を用いた核種変換など」というところで言及もされているところもありますので、これは海外の計画とも連携をしながら進めていくということをやっているところでございます。
 あとは実験施設の要素技術の検証のための研究開発などを実施ということで、鉛ビスマスの取扱い技術の開発ということ。あとはビームを少量でも安定に取り出すための技術としてレーザー荷電変換技術というものを試してきているというところであります。
 次のページ(47ページ)に、今後の課題がございますが、基礎研究や技術蓄積の観点から着実に実施することが重要であるが、より合理的、効率的な進め方についても検討するべきではないかということで、これは基礎研究を引き続き行っていくとともに、海外協力の中で、我々が我々の専門性の中で最も手が届くところというのをきちんと同定して、そこを広げていくという形で、国際的にも貢献しながらやっていくべきではないかというふうに思っているわけです。その中で、例えばスイスのPSI施設を用いた材料照射試験というのを既に行ってきましたけれども、これを更に一般的なレベルに拡大する必要があるではないかなと思っています。
 あとは今後検討され得る技術開発の方向性ですけれども、J-PARCで既に得ている大強度陽子ビームを扱う技術というのをADS向けに展開すると。したがって、大強度ビームの作り方というものを将来的なADSに向けての発展系を考えていくということ。
 もう一つは、ADS材料の開発に対する陽子線照射場の提供ということで、新しい施設を作らなくてもできるということで始めていきたいと思っています。それは下の絵になりますが、将来的にはシステマティックに照射をして、それを検査できるという施設を作っていく必要があると思っております。そういうものをより効率的に進めるために、いわばシミュレーションで全体をモデリングでつないでいくということも重要なので、計算科学のフレームワークというのは常に重要だというふうに考えているところであります。
施設整備の方も続けていきますけれども(48ページ)、前回指摘された課題としましては、総合研究施設と放射化物使用棟の整備ということでございます。それぞれ次のページ(49ページ)に御紹介しています。総合研究基盤施設はJ-PARC研究棟という名前にしていますけれども、それが完成しまして、そこで様々な研究会も行いながら、異分野間の研究者の交流ができる場にしております。まだ環境整備が十分ではないこともあって、必ずしも十分な利用になっているというふうに今のところは思っていないです。更に施設が完成してくれば、ここをより多くの人たちに開放して、どんどん使っていただけるようにしていきたいと考えているところです。
 あとは放射化物使用棟につきましても、使用済みの水銀標的を今度の12月から初めてこちらに移設するという予定になっています。そういう準備がようやく整ったというところでございます。
 以上、施設整備です。
【福山主査代理】  どうもありがとうございました。
 それでは、御質疑をどうぞ。横山さん。
【横山委員】  27ページの材料照射のことについて少しお伺いをしたいのですが、同じJAEAの中で、これからの材料照射にあたっては、やはり原子炉の方も新しいものが必要だということで、研究用原子炉の議論が随分と進んでいると思います。フラックスが7桁ほど違うのでしょうかということで。ただJ-PARCを作るときには、これからは加速器でできることは、このシミュレーションと加速器でやっていきましょうという議論の流れがあったと思うのですが、現状、JAEAの中での議論であるとか、そこの材料照射という分野におけるJ-PARCの優位性というのはどのように位置付けられているかお教えいただければと思います。
【齊藤センター長】  ここは二川さんにお願いします。
【二川副センター長】  では、私の方から。もちろん御存じのように、加速器でプロトンを照射した場合のエネルギーによって、材料の中にできる生成物の量とか随分変わってくるので、それによって材料の強度も随分変わります。というか、劣化の具合が変わります。なので、ADSの場合には加速器でやることをシステムとして考えていますので、そこに特化するような材料の評価を、とりあえずJ-PARCで何らかの形でできるようにステップを踏んでいくということを考えております。
 そこが全体的な現実の中で、例えばJMTRとかそういうところで材料照射がなかなかできないというようなこと。今、そういうような現状に直面しておりますけれども、そこがそういったことで(J-PARCで)代替できるかというと、そこは一足飛びにはならないと考えています。ただ、ここに計算科学の活用と書いてありますよね。この素過程のところは何らかの形で貢献できるようなデータが蓄積されるのではないかということを考えていると。
 もちろん、ここはJ-PARCばかりではなくて、特に材料のところは、JAEAは随分歴史がありますので、照射データに関連する研究開発ですね。そういった方たちもここに巻き込んで、もちろん我々も一緒に議論して進めていくような計画になってございます。
【横山委員】  ありがとうございます。
【福山主査代理】  これは材料科学としても先端的なチャレンジですね。すごく興味がある。
【齊藤センター長】  今日御説明していないですけれども、国際的な研究フレームワークとして、RaDIATEというのに我々は参加することにしまして、これはアメリカのブルックヘブンとかフェルミとかセルンも参加していますし、そういうところの協力で、どこも実はこういうことをやりたいのです。材料研究をやりたいので、そのフレームワークを全部つないで、国際的に研究できるというようなフレームワークを今、進めているところです。
【福山主査代理】  この問題に関して、さっき高強度にして、例えばバイオ分野では大きな分子を見ると。そのときにここの問題は理屈の上でつながっているように思うのですけど、強度を高くしたときにデータがやたらに取れるのは確か。問題はそのデータをどう処理するか。従来のようなやり方の整理だと絶対追い付かないですよ。それこそ機械学習、AI的な。どこでどう使うかは別として、大量なデータの中で本当に意味のあるシグナルをどうやってピックアップするか。
 1MWにしたときにどうなるか。そのときに出てくるデータの恐ろしい量。その中に埋もれている情報をどうピックアップするかということと、この材料科学開発のときに、これはもう物質・材料の中でも既にAIやマテリアルインフォマティクスで新しい機能性材料を見つけるときにいろいろと行われているのだけれども、根は一緒だと思うのです。けれども、桁違いにいろいろな要素がある。だけど、それはサイエンスとしてつながっているはずだから、J-PARCでそういう要素、問題を意識して、何か巨大な量のデータから情報をピックアップする。データ科学的な視点をできるだけ早くから埋め込むことが必要で、そこを埋め込んだら、かなり先に行く可能性があるのではないかと。
【齊藤センター長】  おっしゃるとおりですね。我々も十分そこができているとは思っていないのですけど、少し手を掛け始めているという表現が恐らく正しいかなと思います。ディープラーニングにしましても、スパースモデリングにしましても、少しそういうものを導入した場合にどこまで行けるかというような検討を始めているぐらいでしょうかね。それぐらいの段階だと言えると思いますが、まさに出てくるデータに対して従来の活用の仕方だけでは非常にもったいないということになると思って。
【福山主査代理】  もったいないですよ。
【齊藤センター長】  ええ。ですので、そこをある意味できっちり整備していくと。逆に言うと、もっと飛躍的に成果を出していけるようになったらいいなという期待の下、進めているところですね。
【福山主査代理】  それは是非そういう準備を早めに。
【熊谷委員】  質問があるのですけどね。データの取り方は多分、放射光とか中性子というのは、どちらかというと、積分型でどんどんためていくという、昔はそうだったと思うのですが、今はイベントドリブンでバンチごとに取っていくとか、後で再構築するという。原子核とか素粒子はやっていますよね。そういうところとの連携、データ解析のところの連携というのはやってらっしゃるのですか。やったらいいなとは思うけど。
【齊藤センター長】  やったらいいですね。是非やるべきだと思っていて、今、十分に連携があるかというと、多分十分ではないと思っている節があるのですよ。僕自身もあるのですけれども、特に検出器の読み出しの仕方ですね。データの取り方は、ビームがパルスになって、非常にシャープに違うのですね。そこの解析の仕方というのは、確かに素粒子・原子核でやっていた手法が大きく適用できるところもあるので、そこは我々も今、踏み込んで。我々というのは、素粒子・原子核の部分から、この中性子やミュオンという領域に踏み込んで、一緒にやらせていただいているというところです。
【熊谷委員】  是非ともそこのところは。
【福山主査代理】  そう。せっかくのデータだから。
【齊藤センター長】  はい。
【福山主査代理】  重力波検出するときも、あのときもやはり本当にほとんどノイズみたいなところからピックアップしていますよね。きっとあの業界はそういうことでかなりいろいろなことを既に試しているのではないかなと。だから、やはりそういう情報がこういうところにも利用されるようになる。
【高梨委員】  今はどのようなデータの解析をされているのですか。
【齊藤センター長】  現場で測定し、ある割合をセミオフラインで解析するか、若しくはオンラインで解析して、それに基づいて、現在取れているデータの傾向をつかんで、その残りのビームタイムでの指針を決めながらというふうにやって、ある程度の解析をして測定を終えますよね。ビームタイムが終わった後、自分のところに持ち帰るなり、若しくは、我々の施設のところで使って、解析を進めて、それで結果を抽出していくというような形で、データ解析は進んでいるところです。そこで計算資源としましても、我々は今、更に補充していこうとしていますので、きちんと補充が終われば、ユーザーにも積極的に使っていただいて、結果を出してもらうという環境作りをしていきたいと思っているところです。
【高梨委員】  では、自前で用意されるつもりなのですか。
【齊藤センター長】  自前で準備するパートというのは、計算資源の部分はもちろん増強していくつもりなのですが、予算措置に基づき進めていく予定なのですけれども、そのデータ解析やモデル解析というところについては、これは各研究グループ、サイエンスグループでもいいのですけれども、そういうところが周りとの連携の中で実際進めているところ。自分たちで率先してやるところもあります。そういう共同研究的な形で進めているところということでよろしいですよね。
【金谷MLFDiv.長】  まあ、いろいろなステップがございまして、センター長が言われましたように、今のところ、リアルタイムで実際にデータを見るということ。それから、リモートコントロールができるということ。自分の研究室に帰られた後、やはりデータをもう一回処理できる、ところまではほぼ終わっています。次のターゲットは新しい、AIであるとか、ディープラーニングであるとか、どれだけそこのデータから新しい情報を我々は引き出せるかというところを、まだ本当に始まったばかりだと思うのですが、その重要性を考えながら、各テーマについては、各研究グループも考えていますし、全体として我々はどういう方向を目指すべきかという議論が今、進んでいるところであります。
 非常にもったいないと思うのですね。放射光もそうですし、我々も非常に莫大なデータが実は出てきて、本当にそれをどれだけ利用できるかというところが次のステップだと思うのですね。
【高梨委員】  データを持てるものが一番強いと、いろいろなところから実証されていると思いますので、是非うまい、まだ私も漠然としたものしか持ってないですけれども、プラットフォームができたらいいなというふうに思いますね。計算の資源も含めてですね。
【福山主査代理】  いや、大変なチャレンジですね。教育のことも伺ってしまいましょう。そして、改めて全体を議論しましょう。
【齊藤センター長】  それでは、教育の観点ですけれども(50ページ)、前回指摘された事項としましては、学生や若手研究者が研究の最前線に触れられる教育を受けられる場として、更なる人材育成などが課題であると言われております。
 あと、方向性としまして、研究者の養成、若手人材の育成を強化するべしということでございます。
 これに対応しまして(51ページ)、大学の分室を設置することで、大学教員が常駐したりとかですね。施設の大学教育への活用などということを実施するということで、実際にこれは分室を作らなくてもできている部分もあるわけですが、それを更に実際に見えるようにして、内外の人たちに広く使っていただけるようなフレームワークにしていくというところが重要かなと思っておりまして、大阪大学が筆頭になりますけれども、大学の分室を設置していただいて進めておりまして、この3月に九州大学にも来ていただいて、設置をさせていただきました。
 あとは大学とのクロス・アポイントメントというのも増加傾向にありまして、やはりそれぞれの専門家が活きる場というのをクロス・アポイントメントすることによって、より幅広に見つけていくということになるかと思います。
 あとは、若手の研究者の受入れ等々ですけれども、スクールという形で受け入れていることもございますし、あとは夏期実習生というプログラムを我々は最近設けて行っています。特にJ-PARCに関してサマースチューデントを受け入れるというプログラムを、実はこれは総研大の協力の下でやらせていただいているのですけど、そういうフレームワークを設けて、若手をどんどん引き込んで、実際に手を動かして実験の経験をしていただく中で、興味を持っていただき、かつ、養成していくということをやっております。
 次のページ(52ページ)に行きますが、したがって、課題としましては、中性子利用研究に携わる若手・社会人の研究者のみならず、利用者の開拓、異分野研究との連携を促進する観点からも、これまで中性子利用を行っていない研究者に対しても積極的に教育の機会を提供していくべきではないかということでございます。こちらは中性子・ミュオンのスクール、研究会・シンポジウムということをやってきておりますが、企業勧誘活動というところをもう少しシステマティックにしていきたいと思っています。あとは各種学会での展示・広報活動による産業利用の促進活動というのをちゃんと、今、行っているところですが、これをもっと継続的に、システマティックにやっていきたいと。
 あとはトライアルユースという事業をやらせていただきまして、お試しで使ってみて、いいものかどうかということですね。中性子の良さについて学んでいただくということでございますが、これについても非常に好評であったので、今後も継続していきたいと考えていますし、何よりも、中性子を使ったらこんなことができるというところを広報活動する必要があります。我々はある意味で“千本ノック”とよく言ったりするのですけれども、利用者からニーズを聞いて、それは中性子でこういう実現ができますよというようなことを提案していけるような形を作っていくことで、異分野研究との連携を深めていきたいと考えているところでございます。
 以上です。
【福山主査代理】  ありがとうございました。これでセンター長から伺う予定のテーマの御紹介は全て終わりました。これから、今のことに関しての御質問、御意見及び、今日御紹介のあったテーマ、どれでも結構ですから、御質問、御意見ございましたらどうぞ。
【石切山委員】  
産業界との連携に対して意見を述べさせていただきたいと思います。今まで茨城県をはじめとして、中性子産業利用推進協議会とかいろいろな講習会を開いていただいて、中性子産業利用推進協議会も50企業団体と多くの企業に参画いただき、そのPR活動は十分に行われていると認識しております。
 それを更に活発化するために、コンソーシアムを作るという案についても賛同いたします。
 更にもっと加速するために、参考事例となりますのが、SPring-8のFSBL(フロンティア・ソフトマター・ビームライン)です。これはビームラインに関する産学連携で、産業界でビームラインを共同で作って、大学と一緒となって、施設側と一緒に運営している19グループ団体からなるもので、そのビームラインを作るということではなくて、その運営のところが参考になります。 例えば、企業コンソーシアムについてですが、同業他社とは競争していますので、先端材料の研究開発までは明かさせません。このコンソーシアムの成果非公開・公開との中間的な仕組みもあると非常によいと思います。いわゆるFSBLの方は、1企業と1大学、それに施設がサポートするというシステムです。企業側が先端材料とか、あるいはいろいろな課題、材料、研究開発テーマを提供して、企業の方では抱えている様々な課題について本質的な原因究明を行うために、それをコンソーシアムに持ち込んで、大学の方には、それなりの解析のノウハウがございますので、そこで教えていただきながら、一緒になって測定し、解析のところは大学に手伝っていただいて、一緒に論文を書かせていただくというやり方です。
 私たちも海水淡水化用逆浸塗膜について大学と連携して、J-PARCを使わせていただきました。準弾性散乱で水分子の運動性を調べて新製品につなげようとしています。プレスリリースもしています。大学の解析のサポートにより随分進捗したわけです。1企業だけで新たに取り組むとなると、そこは敷居が高く、なかなか難しいのが現状です。
 そのときに、成果公開と非公開と両方を混ぜて取り組むことができれば助かります。大学と一緒にやるときは、当然論文化できるサンプルもあれば、できないサンプルもあります。ですから、総合企業の間で成果非公開というだけでなく、成果公開との中間的な仕組みを検討していただく余地があるのではないかと思います。
【齊藤センター長】  ありがとうございます。FSBLは本当に我々参考にしたいと。というか、そもそも金谷先生がそこでリーダー的な役割を果たしてこられたので、そこの文脈を、是非とも我々も取り入れたいというふうに考えているところですね。
 今、出た中で、僕自身が少しハードルが高いと思っている部分を言いますと、非公開でやっていただいていることについての分析がなかなか進まないのですよね。企業さんの方からは両方見えているから、ここは非公開でやっていて、ここは公開でやっているのだと。このグラデーションがはっきりするのだと思うのですね。我々の方から見ると、非公開の部分が分からないので、一体どういう配分で、そこをどういうふうに展開していくべきなのかというところがなかなか見えないのですね。でも、ここはやはりそれぞれの企業さんと相談させていただく中で、適用例を幾つか挙げながら紹介していただければ、もっと理解が進んで、そこを加速度的にサポートしていけるのではないかなというふうに考えているところです。
 どうもありがとうございます。
【福山主査代理】  確かにSPring-8のビームラインの仕組みは、もちろん万全ではないけれど、非常に良い方向で動いている。さっき御紹介があったFSBLは、タイヤの成果なども結局はあそこから生まれていて放射光と中性子まで来ている。確かにモデルケースの一つで、だから、良いところをピックアップして、今、問題になっている境目、そこにもちろん両方にとって宝物がまたあるのでしょうけど、それをどうシェアできるか。これはチャレンジですね。
 金谷さん。
【金谷MLFDiv.長】  FSBLの話を出していただいたので、今のお話に少し加えたいのは、施設に私が移りましてから、やはり大学と企業との連携があるということは、施設にとっても非常に大きなメリットであると感じております。そうでないと、産業界の方が施設に来られる場合、我々施設側との協力関係だけだと、全ての企業の要求をなかなか満たすことができない。さらに、それぞれの企業の方が求められる専門性を我々施設だけでは満たしてあげることができません。それに関しましては、やはり大学の先生方がそれぞれの専門性を持って一緒に協力してくださるということは、研究が加速できるということであり、施設としても、施設がやるべきことに集中できるという、非常に大きな意味合いがあります。我々は是非その方向を考えていきたいと思います。
【福山主査代理】  そうですね。ほかに。はい、どうぞ。
【久保委員】  MLF改革のところで、成果最大化のために、トップダウン型の研究開発をされるという話がありまして、それに5つ柱が立っています。これはどれも非常に重要な分野だと思いますけれども、これらの分野の進め方について、タイムスパン的なことがここには書かれていないのですが、この成果最大化に向けたサイクルですね。これをどのくらいの速さで回していくかということについては、プランはお持ちなのでしょうか。
【齊藤センター長】  このサイクル自身は、もうそれぞれの課題に対して、あるべきサイクルでございますが、したがって、例えば3か月とか半年とかいうスケールで、これは当然回っていくものだと思うのですね。でも、これを大きな流れにしていくためには、ラーニングプロセスももちろん必要でしょうし、課題の抽出も必要でしょうから、そういう意味で我々はこれをやはり1年から2年の間で完成していきたいというふうに思っていると。
 ただし、これは当然、常に改善する種類のものですので、ここで終わったという種類のものでは多分ないはずなのですね。だから、そこも見据えて、ある程度の形をきっちり回した後、更に改善していくというのが多分お答えになるのではないかなと思っています。
【久保委員】  この研究課題によっては長いスパンでやらなければいけないものもあるし、短いのもあるということですよね。
【齊藤センター長】  はい。そうです。もちろん。
【久保委員】  例えば今のお話だと、2年ぐらいの間で成果を見ながら。
【齊藤センター長】  ああいう形をきちんと回せるようにして、それに基づいて、もちろんおっしゃるように、研究課題によってはやはり長期的なものが当然必要でしょうし、もっと早いタイムスケールで出していかなければいけないものも当然ございますから、そのフレームワークの準備としては、アズ・スーン・アズ・ポッシブル(できるだけ早く)という意味で、1年から2年と申し上げています。それを用いて展開していく様々な研究計画というのは、もちろん10年規模に届くものもございますでしょうし、数か月という規模で果たしていくというものもございますと。そういうそれぞれの研究に合わせたタイムスパンでもちろんやっていくのだけれども、フレームワークの準備としてはなるべく早くやっていきたいと考えております。
【福山主査代理】  このことに関しての仕組みというか、コンセプトは理解できるけど、実際それを個々のケースのときにどう回して、場合によっては逆戻りもあるかもしれない。それはトライ・アンド・エラーで。
【齊藤センター長】  そうですね。
【福山主査代理】  工夫されることを期待します。
 予定の時間が過ぎてしまっております。知恵熱が出そうなぐらい、いろいろなテーマのお話を今日伺って、不消化のところを皆さんお持ちだと思います。ここに紙が2枚ございますので、そこに質問事項を書いていただいても結構ですし、お帰りになってから、事務局の方にここに関しての質問、こういうのがあると、それを、お知らせいただければと思います。忘れないうちにメモ程度で結構だと思うので、書いていただくと、これは事務局が整理してくださると思います。事務局、それでよろしいですね。
【大榊専門職】  はい。
【福山主査代理】  最後に何か事務連絡事項ございましたら。
【大榊専門職】  ありがとうございました。次回の作業部会の開催につきまして、4月中旬頃を予定してございます。
 本日の資料につきましては、後日、文部科学省のウェブサイトに公開させていただきます。
 また、会議の議事録につきましては、委員の皆様に御確認いただいた後、文部科学省のウェブサイトに掲載させていただく形といたします。
 本日は、資料1-1に前回の議事録(案)を出させていただきましたが、特段、御意見なかったかと認識しておりますので、このままサイトの方に掲載させていただこうと思いますので、よろしくお願いいたします。
 本日は、資料1-1に前回の議事録(案)を出させていただきましたが、特段、御意見なかったかと認識しておりますので、このままサイトの方に掲載させていただこうと思います。
 御意見等につきましては、メールで頂けると大変助かります。
 以上でございます。
【福山主査代理】  どうもありがとうございました。いろいろ意見交換ありがとうございました。
 以上をもちまして、第2回の作業部会を閉会いたします。どうも御協力ありがとうございました。

―― 了 ――


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科学技術・学術政策局 研究開発基盤課 量子研究推進室

(科学技術・学術政策局 研究開発基盤課 量子研究推進室)

-- 登録:平成30年05月 --