ここからサイトの主なメニューです

第9期 環境エネルギー科学技術委員会(第3回) 議事録

1.日時

平成30年1月22日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 15F1会議室

3.議題

  1. 環境エネルギー分野における平成30年予算案について
  2. 「気候変動適応技術社会実装プログラム」の中間評価について
  3. 「気候変動リスク情報創生プログラム」の事後評価について
  4. 研究開発計画(環境エネルギー分野)における指標について
  5. 環境エネルギー科学技術を巡る最近の状況について
  6. その他

4.出席者

委員

高村主査、花木主査代理、市橋委員、江守委員、奥委員、加藤委員、河宮委員、瀬川委員、関根委員、田中委員、谷口委員、本郷委員、山地委員

文部科学省

佐伯研究開発局長、藤吉環境エネルギー課長、佐藤環境科学技術推進官、三木課長補佐、石橋課長補佐、滝沢専門官、森課長補佐、直井地球観測推進専門官、國分課長補佐

5.議事録

【高村主査】  それでは,ただいまより,科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会の第9期の環境エネルギー科学技術委員会の第3回会合を開催いたします。本日は,お足元悪い中,お忙しい中をお集まりいただきましたこと,改めてお礼申し上げます。
 それでは,まず事務局より本日の出席者及び資料の確認をお願いできればと思います。
【三木課長補佐】  亀田の後任として先週着任しております三木と申します。よろしくお願いいたします。
 事務局に1件人事異動がございますので,御報告させていただきます。研究開発局長の田中の後任に佐伯が着任いたしましたので一言御挨拶申し上げます。
【佐伯研究開発局長】  佐伯でございます。本日はお忙しい中,またこの足元の悪い中,御出席いただき,まことにありがとうございます。1月1日に研究開発局長を拝命いたしました佐伯でございます。委員の皆様方におかれましては,日頃から精力的に御審議を頂き,厚くお礼申し上げます。この環境エネルギー分野の研究開発につきましては,パリ協定の発効以降,温室効果ガス排出の削減と経済成長の両立,あるいは気候変動への対応に対する貢献という観点から,ますます重要になっていると考えております。また国連サミットにおいて採択されたSDGsにつきましても,政府といたしましては特に重視しておりまして,昨年12月にはSDGsアクションプラン2018が決定されまして,その折には安倍総理からも,取組のさらなる具体化及び拡充を進めるよう御指示があったところでございます。このような状況の下,文部科学省といたしましても,環境エネルギー分野の研究開発を一層強力に推進していきたいと考えておりますので,引き続き先生方の皆様から大所高所から様々な御意見を賜り,御指導を賜りながら進めていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【三木課長補佐】  続きまして,出席の確認となりますが,本日,御出席の委員数でございますけれども,16名中,現段階で11名の先生方に御出席いただいております。一部遅参の先生方がいらっしゃいますけれども,現在で過半数に達しておりますので委員会は成立となってございます。
 次に,資料の確認となりますが,座席表,議事次第,資料1から6,参考資料1から6がお手元にあることを御確認ください。もし不足等ございましたら事務局までお申し付けください。よろしゅうございましょうか。なお,参考資料1,2はメーンテーブル席のみ配付している非公表資料になってございます。したがいまして本資料の取扱いについては御留意いただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,本日の議題に入ってまいりますけれども,議事次第にございますように,きょうは5つの議題を予定しております。委員の皆様から忌憚(きたん)ない御意見を頂ければと思っております。
 本日,会議の終了時刻は12時を予定しております。そのようなことで,早速ですが議事を進めてまいります。
 議題の(1)でございますけれども,環境エネルギー分野における平成30年予算案についてでありますが,30年度予算案について,事務局より御説明をお願いできればと思います。
【三木課長補佐】   環境エネルギー分野における来年度予算案の概要につきまして御説明をさせていただきます。ごらん頂く資料は資料1でございます。
 1枚おめくりいただきまして,クリーンで経済的なエネルギーシステムの実現とある3枚目,ページ番号で右下に2ページと記載されているものをごらんください。こちらが文部科学省における環境エネルギー分野の予算案の全体像となってございます。平成30年度予算案としては,総計で377億円程度となっております。ITERの計画の推進が額としては大きいところでございますが,それ以外にも環境・エネルギー,それぞれ計上させていただいているところですので,その内容について御説明をさせていただきます。
 1枚おめくりいただきまして,3ページをごらんください。施策マップというところになってございますが,当課で行っております事業を模式的にマップの形でお示ししているものでございます。まず上から順に参りますが,左側,全ての気候変動対策の基盤となる高精度の気候変動予測情報の創出,また右側,地球環境ビッグデータを蓄積・統合解析する情報システムの構築,そしてこれらを国内外の政策形成に役立て,下の方に進んでいきますけれども,これら政策形成に基づきまして,緩和・適応ということで施策を展開しているといった構成になってございます。
 続きまして,具体的な施策について御紹介をさせていただきます。4ページをごらんください。当課における環境系の3事業を束ねたプログラムである気候変動適応戦略イニシアチブでございます。詳細は個別の資料でお話をさせていただきます。
 1枚おめくり頂きまして,5ページでございますけれども,統合的気候モデル高度化研究プログラムでございます。今年度から開始した事業でございまして,来年度5年事業の2年目に当たるということになってございます。額としては引き続き5.8億円を計上しておるところでございまして,この資料の左下,色が4つある四角囲みがございますけれども,ここに書いてありますとおり,全球規模の気候変動予測,炭素循環・気候感度等の解明,統合的気候変動予測,またハザード予測といったことを今年度に引き続き着実に進めていただくということにしてございます。
 続きまして,6ページでございます。地球観測情報プラットフォーム構築推進プログラムでございまして,データ統合・解析システム(DIAS)の高度化に取り組んでいるものでございます。こちら,引き続き産業界を中心に活用を進めてもらうための取組を進めることとしております。こちらにつきましては,平成30年度予算案では3.7億円となってございますが,1ページおめくりいただきまして,このDIASの老朽化しているストレージの更新のために,平成29年度の補正予算案において1.7億円を計上してございます。
 続きまして,8ページでございますけれども,気候変動適応技術社会実装プログラム(SI-CAT)でございます。こちらについては,後ほど中間評価結果原案の御審議を頂きますけれども,来年度は5年事業の4年目ということで,これまで近未来予測,ダウンスケーリング等をしてきた情報を実際のニーズに合わせて自治体の方に試行していただきまして,それを5年目につないでいくことを想定しております。3.7億円を計上させていただいております。
 続きまして,9ページでございます。こちらはJSTの運営費交付金の中になりますけれども,フューチャー・アース構想の推進でございます。こちらにつきましては,国際的優先課題に対する拠出とともにステークホルダーとの共同によるネットワーク型の研究推進を行うものとして,1.3億円を計上してございます。
 10ページでございますが,ここからがエネルギー分野の事業になってございます。まず省エネルギー社会の実現に資する次世代半導体研究開発でございます。こちらにつきましては,平成28年度から開始をしている事業でございまして,3年目の来年度につきましては,高周波デバイス領域を新たに開始するための1.9億円増の14.4億円を計上しておるところでございます。
 1ページおめくりを頂きまして,JST事業の未来社会創造事業の中の「地球規模課題である低炭素社会の実現」領域でございます。こちらにつきましては,2050年の社会実装を目指して革新的なエネルギー科学技術の研究開発を推進するために,本年度から開始している事業でございます。運営費交付金中の推計額になってございますが,来年度2.8億円増の6.8億円という形で計上をさせていただいておるところでございます。
 続きまして,12ページの方へ進みますけれども,先端的低炭素化技術開発(ALCA)でございます。こちらにつきましては,先ほどの未来社会創造事業と比べまして2030年の社会実装ということで実施している事業でございますけれども,既存課題の継続・拡充ということで50億を計上しておるところでございます。
 1ページ進ませていただきます。13ページでございます。低炭素社会実現のための社会シナリオ研究事業ということで,JSTの中のLCSの取組になってございます。明るく豊かな低炭素社会の実現に貢献するために,低炭素社会実現のための社会シナリオあるいは戦略を提案するということで取組を進めていただいておりまして,2.5億円を計上しております。
 下側,進みまして,14ページ以降でございますが,理化学研究所における環境エネルギー分野の取組を掲載させていただいてございます。金額は全て運営費交付金の中になっておりますけれども,まず14ページでございますが,創発物性科学研究事業ということで,理研の中の創発物性科学研究センターの中の取組でございますが,こちらは平成30年度におきましては生体親和性が高いセンサー,あるいは量子コンピューティングに特に着目をして進めていただくということを想定してございます。
 また,1枚おめくりを頂きまして,15ページになりますけれども,環境資源科学研究事業ということで,こちらは環境資源科学研究センターにおける取組でございますが,平成30年度におきましては,これまで有用遺伝子あるいは環境条件の特定に時間が掛かっていたものを,AIを活用して短期間化するような形の研究開発を進めていただくことを想定してございます。
 少し駆け足になってしまいましたが,私からの説明は以上でございます。
【高村主査】  ありがとうございました。
 それでは,今,御紹介いただきました平成30年度の予算案について,委員の皆様から御意見,御質問がございましたらネームプレートを立てていただければと思います。
 江守委員,お願いします。
【江守委員】  ありがとうございます。ちょっとじゃあ2点ほど,最初にお聞きしたいと思ったことを申し上げますけれども,DIASのところで,6枚目ですかね。御説明の中で産業界の利用を期待しているというか想定しているというようなことは一言おありになったかと思うんですが,事業スキームのところに民間企業等というのが書いてあるんですけれども,こういうの,必要性を主張するときに,これは経済的に,何ていうんですかね。産業界の利益に資するというような言い方をすると,そんなに本当に役に立つんだったら産業界は金を出すはずですよねという言い方をされるというのはよくあると思うんですが,このDIAS,僕,以前に検討に参加させていただいて,DIASの今後みたいなものを含めた議論をさせていただいたときも,その利用者からお金を取って,資金的に自立するようなシステムを最終的に目指すというような議論があったと思うんですけれども,それに向けた現在のDIASの状況というのがどうなっているのか。具体的に民間が本当に利益になるので喜んでお金を出して利用するようなシステムにどの程度向かっているのかというところを教えていただきたいと思いました。
 それからもう一つは,9ページ目のフューチャー・アースなんですけれども,つい,おととい,フューチャー・アースの日本委員会運営委員会というのがありまして,そのときにちょっと話題になっていたんですが,フューチャー・アース,御存じのとおり日本が国際事務局の分散した一部を担当していて,それで実情を聞くとほかの国の事務局に比べて非常に少ない予算と人数でやっていると。これをいろいろな制度的な制約があってそういうふうになっているということは聞いたんですけども,恐らく制度的な制約によって,ここに書いてある予算からそういう事務局予算は出せないということは多分,なっているんだとは思いますが,是非,何というか,そこのところを何らかの,どんなやり方があるか知りませんけれども,文科省さんからもフューチャー・アースの事務局のことを少し気に掛けていただいて,何らかの御協力を頂けるとうれしいなと思いました。
 とりあえず以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 事務局から,今の点について何かございますでしょうか。
【直井地球観測推進専門官】  DIASについて,お答えします。DIAS,説明資料6ページの右下にございますように,水資源分野というところが先行しておりまして,この部分については,電力会社のダムで検証をするということを平成30年度から始めることになってございます。
 これ以外にもJICAですとかADBの案件について,実際にプロジェクトが進んでいるものが2件ございます。また,企業名はまだ言えませんが,実際に企業で使っていただくという方向で話を進めている案件も何件かございますので,産業界の利用に向けた芽は出つつあるという状況でございます。
【江守委員】  お金を取って使ってもらうというのはまだこれからですか。
【直井地球観測推進専門官】  まだです。今,お金を取るための仕組みを検討しているのと同時に,ADBやJICAという意味では,実際に事業を実施している東京大学との契約になっているという状況でございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 フューチャー・アースの点で佐藤さん,お願いいたします。
【佐藤環境科学技術推進官】  フューチャー・アースについて御説明いたします。江守委員も出席されましたおとといの会合に私も参加してきましたので,フューチャー・アース国際事務局日本ハブが資金繰りに難儀されているということは承知しています。文科省としては,フューチャー・アースの国際事務局に対して数百万円の拠出金を支出しているところであります。しかしながらそれは国際事務局の共通経費で使われているということで,委員御指摘のフューチャー・アース国際事務局日本ハブが事務運営経費について難儀しているということと理解しています。これについては,おとといのフューチャー・アース日本委員会の運営委員の間でもお話がありましたように民間からのクラウドファンディングの検討ですとか,そういうことを総合的に考えながら関係者と一緒に検討していければと思っております。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,河宮委員,お願いいたします。
【河宮委員】  ありがとうございます。予算の構造の御説明をありがとうございました。説明してくださった一つ一つの項目の中で,お金について運営費交付金中の推計額というものとそうでないものとがあるんですけれども,これは運営費交付金中の推計額として進めている事業は,文科省からの管理としてはどういうことをしているんでしょうか。
【石橋課長補佐】  運営費交付金の中に,ちゃんとミシン目が入っていて,この分はこれに使いますよということで,我々環エネ課の方も,その予算の策定については関与して,所管課と調整しながらやっているということです。運営費交付金の中にこういう形としてちゃんと組み込まれており,書き方としてこういう形になっているというだけで,根拠のない形になっているわけではないです。
【河宮委員】  それで,一研究者として余り評価,評価と言いたくないんですけれども,例えば評価なんていうのは具体的にしているわけなんでしょうか。
【石橋課長補佐】  評価につきましては, JSTを所管している法人担当課の方で総合的に評価することになるということになります。それはJAMSTEC等の運営費交付金の事業評価と一緒の形になると思います。
【河宮委員】  自戒の念も込めて言いますけれども,研究開発法人としてこういうことをやりますと言って,ミシン目が一応付いているようでいて,その後が少し曖昧になるところはちょっとあるので,言わない方が私の立場でいいかもしれないんですが,今がそうなっているとは言いませんが,モラルハザードのつながりかねない側面があると思いますので,気を付けていただけたらなと思います。
 ありがとうございました。
【石橋課長補佐】  ありがとうございました。我々の方でも実際,事業担当に直接関与しております。そこの全体的な資金運用であるとか,中での評価,運営,我々の方でもウォッチしていますので,そこは御安心いただければと思います。
【高村主査】  ほかにございますでしょうか。
 江守委員,お願いいたします。
【江守委員】  もう一つはちょっとナイーブな意見なんですけれども,11ページの未来社会創造事業のところで,全く専門外ですが,いつも何か繰り返し申し上げていることなんですけれども,いわゆるイノベーションをどうやって進めていくかということだと思うんですが,非常にリスクが大きいのでパブリック・インベストメントが行かなくちゃいけないということはいろいろなところで聞きますし,またスモールスタート,ステージゲートという形で多様なアイデアの中からいいのを育てていくという仕組みを作っていらっしゃることというのは非常によく理解できるんですけれども,いつも申し上げているように,例えばアメリカのイノベーションカルチャーと比べて,これでスピードとか規模が,歯が立つのかなというのがいつも一国民として気になるところでありまして,これもナイーブな言い方ですが,イノベーションってすごく生物の進化と似ているんじゃないかと思うんですけれども,突然変異と自然淘汰(とうた)ですね。例えばウイルスなんかは物すごい早さで進化しているみたいな言い方がありますけれども,一方で大型の動物はゆっくりでしか進化できないわけですよね。同じような仕組みで進化しているんだけれども,すごく早くて規模が大きいウイルスの進化みたいに似ているのが,アメリカでスタートアップがどんどん出てきて,どんどん潰れて,物すごいベンチャーキャピタルが動いていてという世界で,それに比べて,似たような仕組みを作ってはいるんだけれども,それをよりゆっくりとしか進化できないような,もしかしたら日本の仕組みというのはなっていないか。ここでやっているのが全てではないというふうに理解していますけれども。ちょっと毎度ではありますが,もう一度コメントさせていただきました。
【高村主査】  ありがとうございます。
 ほかに委員からの意見はございますでしょうか。
 本郷委員,お願いいたします。
【本郷委員】  すみません,例えば先端的低炭素技術開発とか,将来,実際に使ってもらうところを相当近くで見ているようなものもあるので,ちょっと思ったんですけれども,今出ているのは,支援というとお金を出す支援,交付金あるいは補助金という形で出すわけですが,もう一つのやり方として,江守委員のアメリカの話が出て気が付いたんですけれども,税制の優遇みたいな話というのはできないのかなと。ある程度芽が出てきて,その先大きくなろうとするときというのは,必ずしも企業は補助金に頼らないんですね。場合によっては補助金を出すのに頼ると情報が漏れてしまうということもあって自分でやりたいというものもあるだろうと。そうしたものに対応するために税制優遇がという考え方はないのだろうかと。今,法人税減税とかいろいろ言われていますけれども,研究開発において大型の税制優遇があるというのは,もう少し取り組んでもいいかなという印象を持ったというところでございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。幾つかこちらの予算額に関わって御意見を頂きましたけれども,最後の江守委員あるいは本郷委員の御意見というのはイノベーションをどうやって生み出していく,日本としての体制なり支援の在り方全体について問われているんだと思いますが,そこも踏まえて検討をまた事務局のところでも頂きたいと思います。よろしいでしょうか。
 それでは,続きまして,議題の(2)に移ってまいりたいと思います。議題の(2)は「気候変動適応技術社会実装プログラム」の中間評価についてでございます。前回の委員会で,このプログラムの中間評価に関わる点,恐らくこのプログラムだけではなりませんで,気候変動分野の研究の在り方全般に関して,かなりいろいろな御意見を頂いたと思っております。頂きました意見を踏まえて,事務局と評価グループのところで修正案を今回作成してお手元にお示しをしております。これから議論していきたいと思いますけれども,前回,確認をさせていただいたときに本事業の利害関係者はいないということだったかと思いますが,特に変更がございませんでしたら事務局から御説明を頂きたいと思います。よろしいでしょうか。
 それでは,事務局からお願いいたします。
【石橋課長補佐】  それでは,事務局から前回の各委員のコメントを踏まえまして修正案を御説明させていただきます。修正部分を中心に御説明させていただきたいと思います。
 まず早速でございますが,9ページをごらんください。そこの2つのポツ,丸2,研究開発の進捗状況の2つ目のポチでございますけれども,そこの地方の地方公共団体が本プログラムの成果を用いて主体的な気候変動適応策の策定を行うことが可能な手法の構築のところで,ここにつきましては手塚委員のコメント,取り残される自治体のないようですとか,それから本郷委員のコメントの対応,広範に政策を対応しているところ,それから瀬川委員のコメント,地域バランスの偏りについて,SI-CATの基本的な考え方といたしまして,先駆的・先進的な自治体の取組でありますとかノウハウの共有・提供がプロジェクト内に内包されておりますので,まずそこを明確にさせていただいたというところが1点でございます。
 進みまして, 15ページのところでございますが,ここは4行目の「また」以降,大幅に加筆・修正しております。まず,瀬川委員のコメント対応,先ほどと御一緒でございますが,地域バランスの偏り,全国全ての都道府県が同じ課題を持つということ,それから手塚委員のコメントの対応,国によるプロモーションで横展開の必要性,あるいは本郷委員のコメントの対応,広範に自治体政策担当への働き掛けが必要ということ,それから奥委員のコメントで,適用の観点をいかに組み込んでいくかというようなところをこの辺に全部組み込んでおります。それから更に申し上げますと,「なお」のところですね。「これら社会実装を図る際には,気候変動の影響・インパクトの側面に偏ることなく」というところでございますが,山地委員のコメントの対応で,広報への注意というところで追記しております。それから最後,「これらに加え,これまでの技術開発で得られた」というところでございますけれども,沖委員のコメントの対応で,これまで2年間はトランスディシプリナリーのための期間であったというところをコメント対応として修正しております。
 それから最後,その他でございますが,環境省との連携についてのところ以降でございますけれども,河宮委員のコメントの対応,環境省の役割分担・連携,それから花木委員のコメントの対応,環境省の連携でございますけれども,環境省とのブリッジについてはこれまでどおり国環研が担うというところでございますが,もう少しその辺を,省庁間連携のモデルケースというような言葉も追記をさせていただきまして,積極的に取り組むようにというようなところを芽出しさせていただきました。それから最後でございますけれども,「これらと平行して,都市開発等の適応に関心を有する民間企業等への働きかけ」の部分。田中委員のコメント対応で,国際貢献の観点,これはなかなかちょっと難しいところではあるんですが,SI-CATはもともと国内向けのプログラムでございます。そのため,単体でおいて国際貢献展開というのは困難な一方,環境省の連携においては,そのデータの提供であるとか知見の提供で,環境省事業の方に,その知見が今現在も既に提供されている状態であり,今後もその枠組みでの提供が考えられますので,そういう意味でも環境省との連携を進化させていくべきでということでコメントしております。それから最後,そことまた同じところでございますけれども,本郷委員のコメントで,「民間企業等への働きかけ」というところも追記させていただきました。民間企業からのニーズ調査は行ってございますけれども,それを民間企業の方に直接ちゃんとつないでいくんだということもコメントさせていただきました。
 一応これで全委員のコメントを漏れなく,ちょっと事業的に難しいところもありますが,特に国際貢献のところはですね,難しいところではありますが,全部取り込んだ形で修正させていただきましたので,この内容にて御意見賜れればと思いますのでよろしくお願いいたします。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,御説明いただきました中間評価結果案について,御質問,御意見がありましたらネームプレートを立ててお知らせいただければと思います。かなり多様な議論を前回頂きましたけれども,特に後半部分ですね,できるだけその御意見の御趣旨を反映する形での結果案になっていると思っております。
 いかがでしょうか。花木委員,お願いします。
【花木主査代理】  字のコメントですが,一番最後のその他のところ,環境省あるいは民間企業との連関入れて頂きまして,大変ありがとうございます。これでよろしいと思っております。ポイントは下から2行目の「これらと平行して」って書いてありますが,この平行の「平」が,並木の「並」の方がいいんじゃないかと思うんですが,「平(たいら)」じゃなくて。
【石橋課長補佐】  修正いたします。
【花木主査代理】  それだけです。
【高村主査】  ありがとうございます。
 ほかの委員から御意見ございましたらお願いしたいと思いますけれども,いかがでしょうか。
 失礼しました。市橋委員,お願いいたします。
【市橋委員】  自治体とか企業の方の適応に関する意識が,まだ,なかなか進んでいないという話もあったかと思うんですけれども,どうしても今の日本のやり方は気候変動予測から影響予測という流れを踏襲しているやり方がメーンになっていて,気候変動のリスク分析の手法などの情報が非常に少ないので,キャパシティービルディングやシナリオプランニングに,そういうリスク分析,自分たちの事業であるとか資産がどういうリスクに直面しているのかというのをきちんと把握できるような手法などを少し盛り込んでいただけると,より地方自治体や企業の考えが進んで,うまく実装に結び付くのではないかなと考えます。
 以上です。
【石橋課長補佐】  ありがとうございます。今の市橋委員のお話ですけれども,さっきSI-CATのところでも,環境省とのデマケのところで悩んでいるところでございまして,我々はハザード予測まではよかろうと。ただ,その間の影響評価予測をする側と研究者との連携について,今やっと環境省がそこの重要性に気付いているところであって,今,必死にワーキンググループであるとか,我々のところの委員,先生に参加いただいて調整しているところでございます。やっとそこは環境省が気付いてくれたので,我々の方から知恵を相当程度入れて,どういう形で外に提示していくか。ただ,一方で,不確実性とかもございますし,更に影響予測評価の研究者もグラデーションがありまして,気候予測,モデルの方に近い方と,それから実際,影響予測評価を持って社会的にどう発信していかなければいけない,その発信の任を持っている方もいらっしゃるので,どういう形でそれを解釈し,外側に言っていくかという形が大分違うので,そこは今後すごく課題になるというところだと思っています。
【高村主査】  よろしいでしょうか。
 それでは,田中委員,その後,山地委員,お願いいたします。
【田中(加)委員】  「その他」のところで,私の意見について取り込みづらいとおっしゃりながらもいろいろ考えてくださって,まことに,ありがとうございました。大筋理解いたしましたし,こういうことなのかと理解しましたが,1点だけ確認です。私が国際展開とか海外に目を向けた方がいいと言ったことですが,いろいろな視点があると思います。例えば実際にそれを,そのままどこかに使って終わりとかそういうことでもないし,それをただそのまま適用するというよりは,もう少し相互のやりとりをイメージしておりました。例えば,余りそういったことに全く目を向けていなかった他国の人々にとっては,こちらに書いてある活用先の拡大というところで非常にうまくやっていけるところがあると思いますが,同時にそういった日本とは規模感が違うところ,あるいは気象条件が違うところ,今現在では違うところだとしても,そのような地域からフィードバックするデータを,今度は日本の方で活用することで,今後大きく気候変動の流れがある中で気象や影響が変わっていく中で,実は活用できる部分が出てくるのではないかと思います。もう少しそういう相互のやりとりをイメージしたところもございましたので,その観点も考えてくださっているのであればいいと思います。
【石橋課長補佐】  ありがとうございます。その辺の観点は,事業の中にそもそも実装されていると考えておりまして,SI-CATだけではないですが,この後,御説明いたしますが,事後評価した創生の中でも,もともとの考え方では,我が国が温暖化でどういう状況になるかというと,やっぱりアジアモンスーン地域の気候と近くなるわけで,そういうところから興味があるということで,今のアジアモンスーン地域の方々のキャパビルでもやってございます。その説明もちょっと今後,事後評価で出てまいりますし,あとは,また双方向という形であれば,例えば適応の対策が進んでいるイギリス,英国なんかからの状況なんかも,環境省と一緒ですけれども,通じて入手したりという我々の方のこともフィードバックしたりしているので,実際,事業の中で,実際やっているということで御理解いただければ十分かなと思っております。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,山地委員,お願いいたします。
【山地委員】  今の田中委員のと少しかぶると思うんですけれども,一番最後のページのちょうど真ん中あたりの「なお」というところから3行,私のコメントを含めてという話なんですが,ここもこれだけ単独で読むと,やっぱりこの事業,どうしても国内の自治体とかに目が向いているので,この後半の適応の重要性とか必要性というのは,私の意識の中ではやっぱり国際的な視野,国際貢献とか国外活用とか,そういう方がより大きいんですね。文章を変えろとまでは申しませんけれども,そういう意図だということは御理解いただきたいと思います。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 ほかに御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは,若干,漢字表記,あるいは少し御意見,表現ぶりのところで御意見をうまく反映できるところがあるかどうか事務局とは御相談したいと思いますが,基本的には本件案の内容で御了承を頂いたということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは,細かな修正のところは事務局と相談して,私のところに一任を頂きたいというふうにお願いをしたいと思います。
 それでは,この中間評価結果案につきましては,次回以降の研究計画・評価分科会で,私あるいは事務局から説明をし,報告をしたいと思います。
 それでは,次の議題の(3)でございますけれども,「気候変動リスク情報創生プログラム」の事後評価についてでございます。この議題について説明を事務局から頂きます前に,留意事項について申し上げたいと思います。事後評価を実施するに当たりまして,文部科学省における研究及び開発に関する評価指針に従って,公正で透明な評価を行うという観点から,原則として利害関係者は評価に加わらないようにするという必要がございます。その範囲については研究計画・評価分科会で定められておりまして,本委員会でもそれに従うことといたします。具体的には利害関係者の範囲といたしまして4つの分類がございますが,評価対象課題に参画をしている者,2つ目に被評価者,実施課題の代表者と親族関係にある者,3番目に利害関係を有すると自ら判断する者,そして4番目に分科会において評価に加わらないことが適当であると判断をされた者ということでございますけれども,今回の評価対象の課題について,利害関係を有するというふうに御判断を頂く,自ら御判断される委員というのはいらっしゃいますでしょうか。
 ありがとうございます。河宮先生はこのプログラムのチームのプロジェクト長ですので,こちらからもその旨申し上げないといけなかったところですが,ありがとうございます。
 ほかにいらっしゃいますでしょうか。よろしゅうございましょうか。
 それでは,河宮先生には議論に加わらないようにお願いを,この議題についてですね,お願いをいたします。
 ほかにいらっしゃらないということで,それでは,事務局から評価実施状況について,説明をお願いしたいと思います。
【三木課長補佐】  まず参考資料2に自己点検結果報告書がございますけれども,研究代表者より提出されました自己点検結果報告書でございますが,これを踏まえまして事務局にて評価結果案のたたき台を作成いたしました。その後,評価グループにたたき台をお送りし,各評価項目について御確認を頂きまして,本評価結果案を作成いたしました。
 事務局からは以上でございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,引き続き本評価結果案について,事務局から御報告を頂きたいと思います。よろしくお願いします。
【石橋課長補佐】  それでは,引き続き事務局から御説明申し上げたいと思います。気候変動リスク情報創生プログラム,今後,創生と言わせていただきますけれども,昨年度で終了しております。そのため,今年度終了の翌年に事後評価を行うということでございます。ただ,事業の後継という観点からは,平成28年の3月31日のときに高村先生を主査に「今後の気候変動研究の在り方について」という報告書をおまとめいただいておりまして,実際この事後評価の今後の展望におきましては,その在り方報告書の内容をほぼ引き写した形になっておりますので,今,これまでの気候変動研究の反省点であるとか,今後研究していく眼目,主題でありますとか,そういうところにつきましては,今の後継プログラムの方に引き継がれているということで御理解いただければと思います。
 早速,事後評価に参っていきますけれども,創生の大きなポイント,成果ということでございますが,これまで3プログラム,創生は3代目のプログラムでございまして,15年間やってきたわけでございます。その中で,ちょっと本文にも書いてございますけれども,気候モデルを縦横に使ってあらゆる実験が可能になったというのは,創生の最後の数年のところでございます。そのおかげで,より下流側のリスク評価の使えるデータの拡大でありますとか,更にどのようにそのデータを使いこなすかということということで成果の拡大が行われまして,より成果が広がったと言えると。当初やはりIPCCへの科学的知見の提供というものが中心ではありましたけれども,その知見についても,提供した知見がIPCCの下でオーソライズされ,報告書という形でまとめられ,結果として政策変更などにつながるという社会実装につながってきているという枠組みになっておりますし,先ほど申し上げました成果の拡大というものがハザード評価を,ひいては影響予測というものの拡大につながっているということが一番大きなところだと思います。
 それでは,3ページ目,よろしくお願いします。平成24年から28年度まで行われております。そもそもの目的というものは,気候変動に伴うリスクというものを精度の高い科学的評価というもので把握するというところから本プログラムは構成されておりまして,国際的にはIPCCへの知見の提供,もう一つ,国内的には気候変動リスクに対する情報の社会的な提供ということが大きな2本柱という形になっております。
 もう1ページおめくりください。これ,当初の研究開発の必要性でございますので,ここはこういう形で課題設定当時は置かれていたということで御理解いただきまして,4ポツ,予算の執行額についても,当初8億3,000万ぐらいから順調にといいますか, 6億ぐらいまで減っておりますけれども,何とか成果ということでは十分達成できたということを考えております。
 5ページ目に行っていただきまして,課題実施機関・体制というものはここに示されているとおりでございます。当時,国環研理事長でありました住先生を中心に,以下のような体制で組んでおります。ということで,ここもお読みいただくということで,6ページ目をお願いいたします。
 6ページ目は研究開発計画との関係でございますので,簡単に御説明いたしますと,大目標のところでスーパーコンピューター等を用いたモデル技術,シミュレーション技術の高度化というもの,それから発生確率を含む気候変動予測情報の創出。中目標も大体同じことを書いておりまして,気候変動のメカニズムの解明,モデルの高度化,より精緻な将来予測に基づく温暖化対策目標・アプローチの策定に貢献。重点的に何をするかというところで,IPCC等による議論をリードというところ。それから国内外における気候変動適応・緩和の立案・推進に貢献。一番大きな,全ての気候変動対策の基盤になる気候モデルの研究の高度化に必要な研究開発を進めるとなっております。
 ちょっと,この後に議論があるかと思いますが,一応,本課題が関係するアウトプット指標,累計論文数というもの,それからアウトカム指標,国家の論文の数,それから海外連携実績というのは以下のようになって順調に伸ばしているということでございます。
 それでは,評価結果の方に入りたいと思います。必要性,有効性,効率性でございますが,ここも特段問題がないところだと思います。必要性については当初計画していた成果であるモデリング等の我が国の強みを生かしたIPCCへの知恵の提供でありますとか,各種気候変動メカニズムの解明というものが必要だということで,成果としては国内外における気候変動対策の基盤となる科学的知見の構築に成功しているということでございます。
 それから有効性でございますけれども,いかに科学的知見を気候変動対策や国民への情報発信の方に具体的に結び付けるかということ。その中で気候変動リスクに知見を充実させる,特に大きなところですけれども,低頻度の極端気象現象に関する確率情報を高解像度で算出するd4PDFというデータを作り上げたということ。それから気候変動リスクのマネジメントに資する情報の創出に達成したということ。それから,なかなか今まで困難であった異常気象に対する温暖化の寄与の定量評価。イベントアトリビューションという新手法であると。こういうものを社会に伝えるアウトリーチというものにも積極的に取り組んだということでございます。また,その事業で得られた研究の成果は環境省,国交省,外務省などの関係省庁において我々の方から提供したり,向こうからこれこれこういうことに使いたいので提供してくれないかというお話がございまして,種々に提供して,その辺のデータの,それぞれどのように使いこなせるのかという評価が進んでいるところでございます。それから国際貢献についてはUNFCCCでありますとかSBSTA会合など,東南アジア諸国についても気候変動予測の実施というものもプログラムの中でやってございますので,そういう意味でも国際貢献を果たしているということでございます。
 それから効率性でございますけれども,やっぱりプログラム全体の中で,全球の気候モデルの最上流からリスクマネジメントに役立つ情報の創出という形で一気通貫でやってございますので,そういう意味では気候変動予測研究と影響評価,それから社会経済シナリオというのをシームレスにつないでいるということです。一方,ただ,人を集めて枠組みを作っただけでは駄目ですので,それを双方の研究者,あるいは国もそうですけれども,そういう連携が進むような形で事業を推進するというようなところが重要でございました。そういう形で過去,先ほど申しましたけれども,15年にわたるプログラムでございますので,その辺は大分,双方の相互理解も進んでいるので,非常にうまくいったところでございます。
 8ページの下から総合評価でございますけれども,ここも若干繰り返しになりますが,スーパーコンピューター等を用いた気候モデル研究を中心としまして,施策目標であります最先端の気候変動予測・対策技術の確立に取り組み,気候変動リスクを現時点の最先端の科学的知見をもって正確に把握することを目指しました。その結果として,温暖化の寄与する,先ほど申し上げたイベントアトリビューションという手法の開発もできましたし,それから炭素循環等を加味した地球システムモデルの開発,それから極端降水,台風等の極端事象を把握できる地域気候モデル,あるいはそのデータを用いた影響評価技術の開発など,まとめて気候変動リスクのマネジメントに必要となる基盤的情報の創出,これを達成しました。更にもう一つ社会経済分野との連携のための研究というところも取り組みまして,将来の気候変動リスクに対する多角的な評価,成果というものを出しましたということでございます。論文ではもう1,200を超えておりますし,それから各プログラム内,テーマA,B,C,D,Eと分かれておりますけれども,全体としても連携してやっておりますし,それぞれの研究課題に役立つところで国際貢献というのを進めておりまして,そこに書いてあるとおりでございます。更に特に大きいのは,G7の「気候変動と脆弱(ぜいじゃく)性」作業部会における議論に,丸ごと本創生プログラムの成果が引用されており,外務省が直接これに参画した研究者のところに出向き,コメントを求め,それがその作業部会に報告書として提出されるというような,非常に今までにないようなアプローチにより,成果という形でつながっていると考えております。
 それから行きまして,あと評価概要でございますけれども,ここも大体今までと若干繰り返しになると思いますが,いずれにせよ今まで申し上げたような気候モデル研究を中心に,将来の気候変動リスクに対して多角的な成果・評価につながる評価というものを達成しています。これまで申し上げたように施策の目標達成は当然のことながら,それらの波及効果,つまりデータを作ってそれだけでありますとか,それから研究をやりました,温暖化が進むのが分かりましたというだけではなくて,実際の成果が現業官庁である国交省であるとか,環境省であるとか,気象庁は一緒にプログラムをやっていますので当然ではありますけれども,そういう中で生かされる,更に外務省でありますとか, G7の場においても活用されるというようなところになっておりまして,非常にこれまで5年間やった成果というものが大きいのではないかということでまとめてございます。
 最終的に,あと10ページ以降は具体的な研究成果等になりますが,ここに関して今まで御説明したとおりのところを詳細に書いてございますので,割愛させていただきたいと思います。
 それから12ページでございますが,冒頭申し上げましたとおり,今後の展望でございますけれども,現在行われているプログラムの方に,先ほど申し上げました今後の気候変動研究の在り方報告書の内容をそのまま反映してございますので,ここにはその報告書の内容をそのまま反映させております。特に,冒頭も申し上げましたけれども,今後の展望,12ページの一番頭でございますが,トランスディシプリナリーな研究体制の気候モデル開発,あるいは気候変動リスク情報の創出及びその成果,全ての気候変動対策の基盤となる一方で,やはり気候モデルを使いこなして種々の問題に活用していくことが可能になったのは近年のことでございまして,今までの成果あるいは現行のプログラム含めてより拡大していくことが重要だということだと思います。あとそれから「また」以降ですが,2段落目の「また」,5行目ですね。「その際には,気候リスク情報のリスク・インパクトの側面に偏ることなく,気候変動予測やそれを基に行われる影響予測・評価が内包する不確実性うんぬん」,「必要に応じて社会的コストとのバランスの在り方についても考慮しながら,社会との“対話”に努めるべきである」というところで,ここ,山地先生,先ほどコメントございましたけれども,やはり当然この創生プログラムは,国内向けにも,それから国際両方に開いておりますので,山地先生のおっしゃっていただいたコメント・意見というのは,ここに含まれていると考えております。
 大体そのぐらいで,一応あとはそれぞれ各テーマの中身になりますので割愛させていただいて,事務局から以上という形とさせていただきます。
【高村主査】  ありがとうございました。
 こちらの創生のプログラムについては,先ほど事務局からも御紹介がありましたように,2016年の3月に報告書をまとめています。今後の気候変動研究の在り方に関する検討会のところで,そういう意味では4年度終わったところで一定の成果を評価して,今の統合プログラムにつなげていった経緯がございます。この委員のメンバーの中でも,市橋委員,江守委員,河宮委員はもちろんですが,それから手塚委員,つまりプログラムに関わっていらっしゃる研究者だけではなくて,実際にその成果を使っていく社会のステークホルダーにも参加を頂いて総括をしていったというものをベースにした事後評価案ということでございます。
 それでは,御説明いただきました事後評価結果案について,御質問それから御意見等ありましたらネームプレートを立ててお知らせいただければと思います。
 花木委員,お願いいたします。
【花木主査代理】  この経緯を見ますと平成26年の8月に中間評価をしておられますよね。事後評価の中に中間評価のことをエクスプリシットに書く必要はないと思うのですけれども,口頭で,中間評価でどのようなコメントがあって,それがどのように反映されたかということで,主な点がありましたらちょっと補足いただければ大変理解が深まるのですが,いかがでしょう。
【石橋課長補佐】  中間評価のところに関しましては,それほど大きな指摘がなかったと存じ上げております。一応その中で,受けたコメントに対して,すみません,ちょっと明確に記憶してございませんが,それほど事業の中身を大きく変更するようなことがなかったと理解しておりますので,今回の事後評価のところに関しては,既に対処済み,あるいは特段大きな対応をすることはなかったということで必ずしも書いてございませんということです。
【高村主査】  ありがとうございます。
 山地委員,お願いいたします。
【山地委員】  極めて高い評価に値するという結論に異論はないんですけれども,ちょっと,何ていうか,興味からの質問なんですが,さっきスキップされたんですけれども,10ページ目ですね。10ページ目の具体的な内容のところで,特にイベントアトリビューションに興味があったものですから。特にこのテーマAのところの,気候感度に関しては不確実性を限定し,狭めることができる可能性を示すことに成功って微妙な表現ですけれども,成果のところ。アトリビューションの方は,温暖化の寄与の推定とか,あるいは人為・自然要因の貢献の定量化による再現解明に成功していると,かなり,何ていうかはっきりした評価なので,特に私はやっぱり先の予測というのはなかなかいろいろな可能性があるんだけれども,過去の評価というのは非常に大事なところだと思っていて,この九州豪雨とか猛暑の温暖化寄与の推定というのが,結論がどうだったのかというのにちょっと興味があって,私,どっかで多分,公表されているんだと思うんですけれども,どんなものだったのか,それが知りたいんですが。
【石橋課長補佐】  まず委員の御質問のところを言いますと,温暖化なしの実験と温暖化ありの実験の差分をとるということで,このイベントアトリビューションを出しておりまして,例えば2013年の夏の熱波の発生リスク10%増加させたでありますとか,そういうところが今のところ成果として出ております。それで,実はかなりイベントアトリビューションみたいなところができるようになったのは創生最後のタイミングなので,今の統合の後継プログラムの同じくテーマAにおいては,そういう,できる限りタイムリーに,豪雨でありますとか熱波でありますとか,そういうものをどれだけ気候変動の影響が寄与したのかというのをタイムリーに情報提供するような形で社会に発信していこうというのも1つのプログラムの眼目になっておりますので,もう少し,研究が進むのをお待ちいただけると,もうちょっといろいろ出せると思いますので,またそこはまとめて御説明したいと思います。
【花木主査代理】  今ちらっとおっしゃった2013年の猛暑に関しては,10%,何ていうんだろうな,発生確率を増やしたとか,そういうのが温暖化の効果として定量化された,そう理解していいんですか。
【石橋課長補佐】  はい,結構です。
【花木主査代理】  豪雨は?
【石橋課長補佐】  豪雨まではまだ出ていなかったと思います。
【河宮委員】  付け足してよろしいですか。議論に加わるなということではありますけれども。
【高村主査】  事実だけ。
【河宮委員】  事実関係の確認ということで。雨に関しては,まだ気候モデル,この異常気象をきちんと再現したいなと思ったターゲットに対して,それをきちんと再現するというところまで行っていない面があります。苦肉の策かもしれないんですけれども,その豪雨をもたらすような,もうちょっと大規模な気圧配置であるとか水蒸気の配置であるとか,そういうものに関して特徴的なところを見いだして,そこに関して温暖化によって発生確率がどれぐらい違うかという話をしています。
 それで,今まで出てきた結果,雨に関してはなかなか温暖化の寄与というのがはっきり出ていないケースが多いような印象があります。私,1つ思い出すなら,結局そういう結論になったと思うんですけれども,去年のやつじゃなくって何年か前の九州豪雨ですね,それに関してそういう事例があると思いますので,雨に関してはまさに今回の事業ですね。統合プログラムでの焦眉の課題となってくると思います。
 あと,これ,話がずれますけれども,字句の修正というか提案なんですが,さっきの10ページの太字テーマBとある,そのすぐ上ですね。「人為・自然要因の貢献の定量化」というの,「貢献」じゃなくて「寄与」の方が日本語として自然だと思います。
【高村主査】  ありがとうございます。
 ほかに御意見ございましたらお願いいたします。
 市橋委員,お願いいたします。
【市橋委員】  すみません,評価調整グループでもう少し早めにお伝えすべきだったかもしれないのですが,13ページから14ページにかけての影響評価のところで,この気候変動予測のプロジェクトで影響評価をどこまでやるのかというのを恐らくかなり悩まれているところかと思います。この評価の中で,テーマDがすごく重要なことも十分理解しているのですが,手放しで褒められていて,波及効果が大きいと見込まれるために継続して取り組んでいくべきであるというふうになっています。一方で気候変動予測の重要な課題がまだまだたくさんあるので,余り影響評価の方に行き過ぎないように,少し歯止めを掛けられたらいいかなと思います。1つの案としては,気候変動予測と適応策の文脈で考えたときに,必ずしも精緻に気候変動予測から影響予測のつながりを精緻にやらなくても済むような適応策もたくさんあると思います。例えばインフラみたいなものというのは相当精緻に気候変動予測から影響予測へ持っていかないといけなくて,データもかなり精緻に連携しないといけないので,そういうものを中心に将来的にもやっていくのですよというような書き方で少し歯止めを掛けておいた方がいいのではないかなと思いました。
 以上です。
【石橋課長補佐】  ありがとうございます。先ほど市橋委員がおっしゃったとおり,どこまで含めるか,何をターゲットにするのかなかなか難しくて,やはり文部科学省としては,一番上流側の研究開発のところ,本来,文部科学省がやるべきところから中心に,あと出口とか社会実装をどうつなげるかというところも見ていかなきゃいけないので,すみません,その辺はよく考えて,今の御意見を取り込ませていただきたいと思います。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,本郷委員,お願いいたします。
【本郷委員】  この情報を聞いてどう使うかと,使う側からの視点なんですけれども,どういうリスクがあるかというのが分かると,先に,どういう対策をとっていくか。ディシジョンとして言えば,リスク・アンド・リターンを計算しながら決めていくということになるだろうし,リスクって何だろうかと考えたときは,起こる確率とそれからインパクトの大きさでリスク,これはディシジョンメーカーにとって蓋然性とインパクトの関数で考えるというようなことだと思うんですけれども,実際,先ほど石橋さんからシームレスに議論がやられるようになってきましたよという報告があったんですが,例えば環境省だとか,あるいは国土交通省だとか,あるいは自治体だとかいろいろあると思うんですけれども,そういうような使い方というのは,ちゃんと想定されているのか。ちょっと心配なのは,例えばメディアとかですと,やたらあおるようなことを言いますよね。確かにそういう可能性はあるけれども,そうならないかもしれないし,その確率はどうだとか,そういうことを考えていかなきゃいけないと思うんですが,知ってもらうということは非常に大事だし,それは今すごくよくなった,状況としては改善してきていると思うんですけれども,その先の使い方ですね。ちょっとそこをどういう対話をしていくのか。ちょっとそのあたりについて補足を頂ければと思います。
【石橋課長補佐】  ありがとうございます。その辺は我々も悩んでいるところ。結局,出た研究開発の成果をどう社会実装していくのか,もらうのか。やはりそこはすごく重要で,例えば国交省なんかの場合は,気象庁は,研究グループに入っているというのはあるんですけれども,国交省の場合には,実際,特に水門関係ですね,防災の,風水害の方に関しては,京大の防災研究所がチームに入っておりますので,そっちがパイプでつながっております。別途,我々も国交省サイドとはつながっておりまして,先ほどちょっと御説明しましたがd4PDFというデータは,ちょっと国交省側が評価したいのでデータを提供してほしいということで全部渡しまして,向こうでどういうところの再現性がいいのか,悪いのか。こういう河川系であれば使える,こういうところは再現性が悪いので使えない,あるいは信頼性が低いというような評価をしているところでございます。あと環境省のところについては,先ほど市橋委員からの質問のときにちょっと御説明いたしましたけれども,やっと今どういう形で文部科学省がデータを作り,それをどういう形で環境省が引き受けられるかというのを今,両省で検討しているところでございます。環境省は環境省で審議会の下にワーキンググループを作ったりいたしまして検討しているところでございますが,我々事務的に,今の先ほど中間評価を御説明したSI-CATでございますけれども,そこのデータも,まだ完成はしていませんけれども,環境省でやる影響予測評価に活用いただくために,今の段階でもリリースしている状態でありますので,そういう意味からしてもうまく連携が,事務的にはですけれども,うまくいくような形になっていると思います。あとはそれをもう少し大きな形に引き上げて,両省庁間での明確な協力体制を作る。つまり,これは文科省,お願いします,ここから環境省,お願いしますでありますとか,そういう形をよりちょっと,今,担当レベルでやっているものを上まで引き上げて,そういう関係を各省庁と作っていくというのが1つの出口であろうと考えております。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,江守委員,お願いいたします。
【江守委員】  今ちょっとついでにといいますか,本郷委員の問い掛けに関して思ったことがあるので少し応答させていただきたいと思うんですけれども,コミュニケーションに関して僕の肌感覚で申し上げると,2009年ぐらいまで温暖化とか,異常気象は温暖化で増えるみたいな話というのは報道とかですごく多くて,御存じかと思いますが,その後,何か日本国内において,世界的にもある程度そうかもしれませんけれども,気候変動の報道とか国民の関心とはすーっと引いていく期間があって,今もまだ,割とその余波の中にあるような感じがしていまして。当時は,すごく,これも温暖化のせいだ,あれも温暖化のせいだと言い過ぎにならないように気を付けるようなことっていうのは僕もすごく気を付けていた覚えがあるんですけれども,最近むしろ余り,異常気象自体は騒ぎますが,温暖化でそれが増えるみたいな言い方は余り報道でもしてくれないことが多くて,むしろ今の報道とか世論においては,割とある意味では冷静に,ある意味では科学的に,そこのつなぎのところは余り理解できていない状態でそのことを捉えている人というのは結構多いんじゃないかというふうにちょっと想像しております。ちょっと今のは私の思ったことですけれども。
 あともう一つちょっと,ほかに申し上げようと思っていたことは,これは直接評価とは関係ないかもしれない,ちょっと一般的なコメントですけれども,強いて言うと12ページの今後の展望に関係すると思いますが,この5年ごとの事業の,何ていうか将来の持続性というか,これをどういうふうに考えていくかということが非常に気になるんですけれども,研究開発事業としては,5年間やって,論文もたくさん出たし,世の中の役にも立ったと。次の5年間をやりましょうという形で見直されて続いていくというのは非常に健全な姿であると思うんですけれども,一方で国際的にIPCCが,今度第6次報告書,第7次,第8次ともし続くとして,それに対応する形で国際的な気候モデルコミュニティーがCMIPという相互比較シミュレーション,膨大なシミュレーションを,今CMIP6をやっていて,CMIP7,8というふうになっていった場合に,これは非常に,何ていうか,オペレーショナルな,あるいはインフラ的な意味合いがどんどん今増していっていると思うんですね。つまり,この日本の研究グループの,例えば5年間の成果が評価されなかったので,この事業は打切りになりますといったときに,じゃあCMIPは誰がやるんだという。日本国のこの分野の対応として,その部分は残されてしまうというリスクを常にはらんでここまで来ているというのは御承知のとおりだと思うんですけれども。今回,統合プログラムが始まって非常によかったわけですけれども,その先ということを考えた場合に,やはりこの分野のコミュニティーとして,何かより,何ていうんですかね,CMIPの部分に少なくとも関しては,より安定的に継続して実施していくような体制作りというのを検討する必要があるんじゃないかとか,そういうことがあるような気がします。これはもちろんコミュニティー自体で考えて議論していくべき問題だと思いますけれども,是非,文科省さんもその点ちょっと気にしておいていただけたらと思いました。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 加藤委員,お願いしたいと思います。
【加藤委員】  7ページのところの上のところのアウトカムの指標というところで,ちょっと把握できていないのでお尋ねしたいんですけれども,先ほどまた後で議論になるとかいう話もありましたが,ここのまとめのところで,アウトカム指標として国際共同研究の海外連携実績,これだけが書かれているというのは何か意図があるのか。もっとほかにもあるような気がしたので,成果のいわゆるアウトカムとしては。そこ,どういうふうに定義されているか教えていただけますか。
【石橋課長補佐】  もともと事業を立てるときに,まず論文数というものを立てた経緯がございます。先ほど,後でというのがありましたが,その制度の話をちょっとまた今後やるので,そのお話だったんですが,創生が立ったときに,どういうものをこのプログラムのアウトプットとし,アウトカムとしますかというのがそもそも規定されていると。そういうところで,それに基づいて,じゃあこういうものは成果として挙げるので,ちゃんとした,要はメジャラブルじゃなきゃいけないと,常に言われるので,じゃあ何があるんだというと,もうこれぐらいしかないのでという話で,というところもあるんですが,そういうもともとのところで決められたところを書いております。
【加藤委員】  これは,このじゃあ指標を最初に,プログラムの最初に立てたのは,このプログラムにおいてということなんですか。
【石橋課長補佐】  はい,そうでございます。
【加藤委員】  分かりました。
【高村主査】  ありがとうございます。
 市橋委員,お願いいたします。
【市橋委員】  江守委員のおっしゃったことを更に後押ししたいのですけれども,海外の自治体を見ていましても,適応戦略を策定した上で,その中に基本的に5年ごとの見直しとかは組み込まれていて,気候予測が新しくなったら見直すという状況がありますので,今後,日本においても同じようなパターンになっていくと思われます。継続的に進める枠組みというのは非常に重要だと思います。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 ほかに御意見ございますでしょうか。
 今頂きました御意見について見ますと,御提案いただいた事後評価案の結果について,幾つか字句の修正含めてございましたけれども,大筋御了承いただいたというふうに理解をしておりますが,よろしいでしょうか。
 それでよろしいようでしたら,先ほどありました若干の修正につきましては事務局と相談をして,私の方に一任をさせていただければと思います。
 これについては先ほどと同様,次回以降の研究計画・評価分科会で,私又は事務局から説明,御報告をしたいと思います。
 実は今既に御議論ありましたけれども,2件の評価に加えて,皆様のところから出ております御意見というのは,今後の環境分野の研究開発をどういうふうに進めていくかという,まさに本質的な点についての御意見をかなり多くの意見を頂いたかと思います。これについて事務局から資料4を出していただいていると思いますので,こちらについて御説明を頂けますでしょうか。
【藤吉環境エネルギー課長】  それでは,資料4でございます。高村先生からございましたように,先ほどの2つの評価の中でも,委員の先生方からいろいろな意見を頂きました。特に最初のSI-CATにつきましては,あと2か年ということもございます。今後この特に環境分野,気候変動研究についてどうやって進めていくのかといったことをこの際,忌憚(きたん)なく頂ければと思って資料4を用意いたしました。
 最初,気候変動への影響への適応を推進するために,気候変動予測に係る研究成果が実際に地方公共団体ですとか企業等における対策につながって活用されるために,実際の支援を行う環境省との密接な連携に取り組むべきではないかと考えています。これは先ほどの御議論でも,市橋先生からは,影響評価に寄り過ぎではないかといった御意見もある一方で,本郷先生からは,成果を知ってもらうことに加えてどう使ってもらうか,そういった視点も大事ではないかといった御意見を頂いております。そういった点でSI-CATの後継というものも視野に入れていただきまして,今後,この適応に関してどのように関係省庁との密接な連携,あるいは更に上流を深めるべき,そういった御意見もあるかと思います。
 2つ目につきましては,SI-CATの運営を通じて経験いたしましたディシプリナリー研究とトランスディシプリナリー研究の融合,関係者協働の成果ですとか課題を総括して,ほかの研究課題に展開するべきではないかということです。これは特に地球規模課題の解決には,今後こういったトランスディシプリナリー研究というのが非常に大事だと我々考えておりまして,今後ほかの様々な課題にも展開するべきではないかと思っております。これについても御意見を頂ければと思います。
 3点目は,冒頭,佐伯の方からも紹介いたしましたが,政府の方ではSDGs推進本部で様々な計画を作っておりまして,我が国としてもSDGsの達成に貢献しようという体制,機運が盛り上がってきております。こういった中で,この環境分野,我々の環境エネルギー分野でも科学技術の観点から,このSDGs達成に貢献する方針の下で研究開発を推進するべきだと思いますけれども,具体的にどうやっていけばいいか。一口にSDGs,17の目標がありますけれども,それぞれ個別の目標に施策をひも付けるといった方法もありますが,1つの政策で複数の目標を達成するですとか,複数絡み合った課題をどうやって施策で達成するか,解きほぐすか,そういった観点が今後ますます重要になってくると考えております。
 最後ですけれども,適応策を中心とする環境分野の研究開発につきましては,緩和策を中心とするエネルギー分野の研究開発と連携・融合の上で推進するべきではないか。この環境エネルギーというのは,ややもすると環境分野とエネルギー分野に分かれてしまう嫌いがありますけれども,適応策と緩和策,どうやって融合・連携させていくのか,そういった視点も今後,我々重要ではないかと思っておりますので,御意見を頂ければと思います。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,ちょうどもう既に委員の先生方から御意見を頂いているかと思いますが,先ほど出た意見は,また今反映をしていただけると思いますけれども,加えて事務局から御説明いただいた今後の留意あるいは検討すべき事項・課題ということについて,御意見,御質問ありましたら頂ければと思います。
 河宮委員も御発言いただけますので,どうぞお願いいたします。
【河宮委員】  御説明ありがとうございました。1つ目の項目についてなんですけれども,環境省との連携及び事業の仕分ですね。両方バランスとっていかないといけないとは思うんですけれども,特に影響評価に関わっている防災科学なんかの研究者とお話ししていると,直接この適応に役立つ方向性の研究といえども,やっぱり応用的側面が強くて,すぐにでも自治体の人にデータを渡せるような研究と,やっぱりそっちを目指してはいても,基礎研究であって,これは実務,実務と言ったんじゃ進まない研究というのはあるというふうに力強く断言しているので,そこのところ,何かもうちょっと膝付き合わせて議論して,どこに分け目があるのか。また余り,方向性はそうだけれども基礎的研究に向かい過ぎると,今度は実務に役立たないんじゃないかと言われるジレンマがありますけれども,そこのところはどうなんでしょう,ちゃんと実務に向かっているという,それこそ指標というのを併せて議論していくというようなことが必要なんじゃないかなと感じています。
【高村主査】  ありがとうございます。
 花木委員,お願いいたします。
【花木主査代理】  この4つの案について,恐らく全てイエスだと思うんですけれども,問題はどうやって何をどの程度やるかというところの難易度がかなり違うと思うんですね。一番最初に書いてある,例えば環境省等の密接な連携,これは実際にやる上で幾つか解決しなきゃいけない問題があるわけですけれども,研究者が共通している部分等々あるとすれば,これは進められるだろうと。程度は分からないけれども進められる。
 2つ目のSI-CATを通じて経験したディシプリナリー研究とトランスディシプリナリー研究の融合,これをほかの研究課題に展開するというのはかなり難しい。誰がやるかですよね。SI-CATの研究をしておられる方がほかの研究課題に入っているとは限らないので,新たにひょっとするとここは小さい研究課題みたいなのを設定して,どっちかというとフューチャー・アースに近い,RISTEXがやるような仕事になるかもしれませんけれども,そういった小グループで横方向への展開というのを考えなきゃいけないんじゃないかと思うんです。それをどの程度やるか,これは結構難しい。
 3つ目は,易しいようで難しいSDGs,それはみんなもそのとおりだと思っているわけですよね。ある意味では研究をしていると,その成果が最終的にはSDGsに貢献するというところでは異論がない。それからそれぞれの研究プロジェクトがSDGsのどの項目に対応するかという,そういういわばマッピングはできるんだけれども,それはどっちかというと予算取りのときにこれは関係しますよというぐらいで,それ自身が研究の進め方に余り影響しないんじゃないかと思うんですね。そういう意味でSDGsについては,SDGsにどう貢献するかということをそれぞれの研究の中で念頭に置いていただきながら,だけど研究の中身については恐らくそんなに変わらないんじゃないかと思うんです。
 それから4つ目は,これは従来から言われている緩和策と適応策の間の研究開発との連携・融合ということですけれども,これもやはり全ての緩和策,あるいは全ての適応策ががっちゃんこして一緒にできるものではないので,ここは関連する分野に限って進めてくということがスタート地点かなと思います。
 私が申し上げたいのは,それぞれの難易度,それから可能性が相当違う,けれども4つとも非常に重要だということは皆さん多分,御異論がないんだと思います。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,田中委員,その後,本郷委員,関根委員,お願いいたします。
【田中(加)委員】  私も4つもちろん重要だという認識はしております。その内, 2点について意見を述べさせていただきます。一つ目はSDGsに貢献するというところです。ちまたでも,いろいろな企業もそうですし,多くの国レベルでも,SDGの項目を挙げてどう関連しているのか,貢献しているのか,貢献するのかといった言葉が聞かれるようになりました。関連の度合いが様々異なっています。花木先生もおっしゃっていたことにもつながる部分があるかもしれませんが,まずSDGsに貢献するといったときに,SDGsのGはゴールなので,目標です。この目標に貢献するという言葉の中で,環境エネルギー分野の技術であれば,もちろん環境とエネルギーのゴールのところには明らかに関係しますが,では,それ以外のところに貢献するといったときに,例えば技術そのものが,研究開発そのものの目標がそれに関わっているのか,それとも技術を使うことで副次的に便益として出てくるのか,あるいはその技術の存在が,次の技術の起爆剤のような形になって広がっていくのかというのが本当にいろいろなレベルであります。一口に貢献するといったところを定量化するなり評価する定性的・定量的,いろいろあると思いますが,そのときにまず,どのような評価をしようとしているのか,枠組みあるいは定義をしっかり見せていかないといけないと思います。今度,例えば予算申請の際に研究者の方々に関係すると思うところは項目を出してくださいといったときに皆さんいろいろな考え方の下,うちは関係している,これは関係していないとまちまちに判断することが出てきてしまいます。ですので,なるべく最初のマッピングをする際,いろいろな関連というふうに言うときに,関連するものを見せたい側がどのような意図でどういうふうに枠組みを出すかというのは,最初に大分しっかり議論した方がいいと感じます。
 2点目,適応策と緩和策の話というのは非常に大事だというのは長らく言われていることです。本当に簡単なことなのですが,1点だけリマインドさせてください。適応策の場合は,適応する対象とそこにつぎ込むお金の先ですとか経済的な影響,技術を利用した影響というのがある程度地域的にずれがないことが多いと思うんですが,緩和の場合は,対策をやることで出てくる影響は多岐に渡り,いろいろな広いところに影響し,地理的にもかなり広がりを見せてしまうという点で大きな違いがあり,難しい部分があると思うので,それは気を付けてやっていくべきかなと思っています。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 本郷委員,お願いいたします。
【本郷委員】  私,企業の関係のところだけ1点。それでこういった分析の結果というのは企業もやはり関心があるところだと思うんですね。特にエネルギーインフラの分野では,予想以上に,5年,10年とかじゃなくて30年,40年とか,かなり長い先も考えて投資あるいは設計をしますので,企業というのも1つ出口になるかなと思っています。今,企業においては,余り気候変動というのは入れていないわけですね。全く入っていないです。ただ,今のような状況を考えれば,いろいろ考えて,結果として対策をとらない,それもやはり1つの決断だと思うんです。どういうふうに思考経路の中に入っていくか,ここが今ポイントになってきているような気がいたします。そのときに企業にとっては,気候変動と気象災害というのは余り大きな差はないんですね。いずれにせよ被害を受けることは被害を受けるということで判断材料にしますので,リスクはリスクということで考えたときに,余り気候変動と気象災害ということを峻別(しゅんべつ)する必要はなくて,何か情報を出すような形にするというのも1つ使い勝手がいいというところではないかなと思います。
 実際どうしてかというと,サプライチェーンが非常に長くなってきていて,世界中のどっかで何かあると企業の活動に影響が出ますし,それから都市開発とか,特にアジアで言うと,大体条件の悪いところしか今残っていないので,どんどん条件の悪いところに都市開発,インフラ開発が進んでいますので,いわば脆弱(ぜいじゃく)性の高いところですので,そういうニーズは結構あるんじゃないかなと。逆に言うと,そういうものが欲しいなというところがあります。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,関根委員,その後,瀬川委員,お願いいたします。
【関根委員】  ありがとうございました。私もちょっと2点,SDGsの方は,今,皆さん,各委員の方から,先生方から御意見が出たとおりで,今,確かにこう,何ていうんでしょう,自分がやっている研究はこれが関係していますという,そこはもちろん大事なんですけれども,そういったところぐらいしかないかなと私も感じていまして,企業の中でもそうなんですね。SDGsの別に項目が,全部軽重があるとか,ポートフォリオ的に考えなければいけないということではないんですけれども,やっぱり1段上の視点に立ったときに,偏った分野だけではなくて,やっぱりここのところは,例えば非常に少ないからもう少し力を入れるとか,そういったような見方を入れるのもいいのかなとは思っています。
 それと最後の方の環境エネルギー,これも確かに環境エネルギーって必ず一くくりにするんですけれども,例えば環境は先ほどありましたような本当に地球の気候変動とかそういった非常に大きな話で,エネルギーというと大体創エネ・蓄エネ・省エネということで,非常にいきなり技術の方にどかんと落ちるので,非常に関わりが確かに少なくなると思うんですね。企業の方でもそういうことが多いんですけれども。ですけれどもやっぱりエネルギー,省エネ・蓄エネ・創エネに関しても,どのぐらいのインパクトがあるかというのは,例えば企業でやるとどうしてもワット数当たり幾らで取れるとか,この電池は幾らで作れるとかそういったところに行くんですけれども,やっぱり全体のインパクトというのは環境分野のところできっちり評価していかなければいけないと思いますので,各技術をその観点で結び付けるのは,私はいいんじゃないか。直接結び付けるのは非常に難しいんですけれども,そういったところで結び付けていくのがいいんじゃないかなと思います。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,瀬川委員,お願いいたします。
【瀬川委員】  資料4の4つの項目,非常にバランスよく作られているかと思います。その中で前半の2つは,ある程度の実績がある。しかし,後半の2つについては,もう少し具体的肉付けが必要かなと感じます。特にSDGsは国の目標の1丁目1番地の話でございますので,是非,文部科学省としても積極的に進めていただく必要があると思います。SDGsの17の目標と169のターゲットはかなり幅広です。地球の課題解決に向けて,いずれもどれも大事な課題です。また,複数課題の同時解決という目標に向けて,いろいろ工夫していく必要があると思うんですけれども,その中でやはり一番大事なのは人材育成,これは喫緊の課題じゃないかなと思います。企業の方も,あるいは大学にしても,いろいろなセクターの方が是非取り組みたいと思っていつつも,新しいこういった形のものはなかなか浸透していないというのが実状ではないかと思います。文部科学省として一番強くできる部分というのは,やはり人材育成ではないかなと思います。これは社会に向けてのいろいろな教育活動のみならず,大学の学生に対しても早い時期から,SDGsに向けてのいろいろな教育を打っていくというのは非常に重要だと思いますので,そこは1つお考えいただければなと思います。
 それから4つ目の環境政策あるいはエネルギーの技術開発,ここをいかに,どういうふうに組み合わせていくのか。これは大事なポイントだと思っていて,これまでともすると産業界のエネルギー技術と,一方アカデミアの環境科学が全然結び付いていないというのが大きな問題じゃないかなと思います。そこのところを解決していく,作戦を練るというのがすごく大事でして,1つはどういう形でヘッドクオーターを設計するのか。特に企業の技術,それから環境に対するいろいろなノウハウ,これをどのように統合していくのかというコーディネート機能というかマネジメント機能というか,そういった部分を是非強化しなければなと思います。科学技術振興機構の中に,例えば低炭素社会戦略センターのようなものがありますけれども,ああいった部分をもう少しきちんと拡充をして,多くの方がそういうものに関われるような仕組みを少し具体的にお考えいただければいいんじゃないかと思います。
 以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 江守委員,お願いいたします。
【江守委員】  最初の項目に環境省と書いてある。何か言いたいなと思いながらずっと考えていたんですけれども。御承知のとおり適応に関しては環境省が中心になって,適応計画もそうですし,今後,法制化に向けても強いリーダーシップをとっていきたいと思っているんだと思います。ただ,実際,適応ということに関して言うと,その対象とする分野が多くの省庁の担当する領域にわたりますので,ともすると環境省というのは,本来の縄張りは自然保護ぐらいでしょと。あとの農水とか国交とか厚生とかほかの分野のことじゃないかというふうに言われて,例えば環境省の事業として何か立てるとほかと組みにくいみたいなところは,実際そういう雰囲気はあるみたいなことは聞いたことはあります。それでいくと研究開発という軸で文科省はその間に入っていただくと,環境省がほかの省庁と組んで適応のいろいろなことを総合的に行う上でも,仕組みとしてはやりやすいということは起きているんだと思います。是非そういった役割を,文科省としてその役割がいいと思ってやっていらっしゃるかどうか分かりませんけれども,環境省側から見るとそれは非常に有り難いということはあるんじゃないかというふうに,ちょっといろいろ周りから今まで聞いた話を自分なりに振り返るとそういう感想を持ちました。
 似たようなことは4点目に少し関係して,4点目に書いてあるのは適応と緩和ですけれども,ちょっとそれとは違うかもしれません。もうちょっと一般的に環境とエネルギーということで言うと,例えば気候変動の問題を議論するときに環境省と経産省では着眼点が違って,その議論の方向性は違ったりすることはあるわけですけれども,やはりそこで研究開発という軸で文科省が入っていただくと,何ていうんですかね。その間をうまくつなぐことはできるみたいなことがあるのかなと思って,そういう役割を今後とも是非期待したいと思います。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,山地委員,その後,奥委員,お願いいたします。
【山地委員】  4つとも反対する理由はない。皆さんサポートで,私もそうなんですけれども,よく見ると4つともどちらかというと戦線を広げる方向にあるわけですね。それは否定しないんですけれども,ただ,各省はじめいろいろなプレーヤーがいるので,みんなそんなようなことを考えているわけですよね。ということは重複が起こる。そうなると,全体として見ると非効率になったり,あるいは責任の曖昧さとかが懸念される。やっぱりそれは気を付けなきゃいけないんじゃないか。これまたアバウトなコメントですけれども,いいことばっかりおっしゃるんで,ちょっとそういう懸念もあるということを申し上げておきたい。
【高村主査】  ありがとうございます。
 奥委員,お願いいたします。
【奥委員】  江守委員がおっしゃった1点目,私もそのとおりだと思っておりまして,同じ意見なんですけれども,特に環境省をまず挙げていただくというのは,これはよろしいと思うんですが,それ以外の関係する省庁,特に農業分野で農水もありますし,それから水産とか国交省,それから企業との関係を考えれば経産省,考え得るものはとりあえず「等」でくくるのではなくてまず挙げていただきたいと思います。それで最後に等をつけてもちろんいいと思うんですけれども。また自治体の側から考えたときに,環境省が出てくれば,まず関係部局との,そこが対応するということになると思うんですけれど,その自治体の中も,やはりそのように,ある意味縦割りになっている状況がありますので,適応策を考えたときに,分野横断的に自治体の中でもしっかりとした部局間の連携が必要になってくるということも考えると,更に国の方の関係する省庁を全て挙げた上で,それに対応する自治体の中の横断的な対応が可能になるというような視点で,ちょっとここの表現はしっかりと書いていただきたいなというのが要望でございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 瀬川委員,お願いいたします。
【瀬川委員】  ただいま省庁連携の話がいろいろ出てきているので,1つコメントさせていただきますと,例えばSDGsについては,例えば外務省,国連大学,それから当然,環境省,それから開発目標という視点があるのでやはり経済産業省,こういったところとの連携が不可欠になるかと思います。エネルギーの分野はもちろん資源エネルギー庁を中心にして,これまでもいろいろ進めているところでありますので,委員の御発言にもありましたように,経済産業省と環境省の炭素税を取り巻く問題であるとかいろいろありますけれども,そこに本当に文部科学省が真ん中に入っていくのかどうかというのは,ちょっとこれは議論の余地があるかもしれません。ただし,広い意味で戦略策定機能を担うというところでは関われるところがあるんじゃないかなと思いますので,御検討いただければと思います。
【高村主査】  よろしいでしょうか。
 随分活発な御意見を頂いたと思います。資料4そのものは,恐らく文科省だけでということではなくて,日本政府全体としてどう環境分野,気候変動分野の研究開発を進めていくかという風呂敷を広げた上で,文科省がどういう役割を果たすかという問題意識で御提示を頂いたと思います。
 非常に多様な御意見を頂いたと思いますが,評価の議論のところで出ました点,これ多分,山地委員,田中委員等から出てまいりました国際的な協力あるいは貢献という項目は,1つ立てていただく必要があるのかもしれないなと思いました。
 もう一つ,これはここに立てるかどうかというのはありますけれども,SI-CATそれから創生の取組について,私個人的には,今までになくやはり出口を意識しながらプログラムを進めていって,あるいは進めてきたと思っていまして,社会の方もそれを求めるようになってきていると。これは地方自治体の適応計画もそうですし,あるいは投資家の要請に応えてビジネスの側での気候変動リスク評価を自らしなきゃいけなくなって,そのための情報といったような点でも,あるいは保険業界などもそうですが,そうしますと先ほど江守委員,市橋委員がおっしゃったんですが,5年サイクルで回していくという,じゃあ付かなければやらないのかということが社会的なニーズとしても耐え得るのかということは1つやはり大きな課題といいましょうか,だというふうに,これは文科省さんだけではなくて,この点については是非,ここに挙げるかどうかはおいてですけれども,検討をしていきたいと個人的に思っております。
 それでは,まだ多分,ほかにも御意見あるかと思いますけれども,この資料の4に関しては,引き続き御意見を頂くということを前提に,ここで一度議論を打ち切りたいと思います。
 続きまして,議題(4)でありますけれども,随分議論を頂きまして,少し時間が押しております。しかしこれは非常に重要な議題でございまして,場合によっては少し12時を超えるかもしれないということを,大変申し訳ございませんけれども御了承いただければと思います。議題(4)は環境エネルギー分野の研究開発計画の指標についてであります。この議題については,親委員会といいましょうか研究計画・評価分科会のところでの議論を受けたものでございますので,研究計画・評価分科会の事務局から御説明を頂いて,その後,議論してまいりたいと思います。それでは,お願いいたします。
【國分企画評価課課長補佐】  研究計画・評価分科会の事務局を担当しております國分と申します。私の方から研究開発計画における指標の再検討について御説明したいと思います。資料5-1,5-2,参考資料の3,4,5をお手元に御準備いただけますでしょうか。
 まず全体像を把握していただく必要があると思いますので,参考資料の5を御準備いただけますでしょうか。こちら研究開発計画になってございます。この研究開発計画ですけれども,第5期科学技術基本計画を踏まえまして,昨年度,第8期のメンバーで御検討いただきました。この中で,一番上,目次のところをごらんいただきますと,第2章,環境・エネルギーに関する課題への対応,ここにこの委員会で議論していただいた内容が含まれてございます。この研究開発計画ですけれども,おおむね5年程度,10年程度先を見通した研究開発の計画を立てていただいたものでございます。第1章から第6章までの構成となっておりまして,それぞれ政策評価の施策目標の体系に合わせた構成としてございます。今回,第5期科学技術基本計画では,可能な限り定量的な目標値ですとか指標を設定していくということが盛り込まれまして,研究開発計画では,それぞれ中目標に対する指標を設定していただきました。
 環境・エネルギーに関する課題への対応ということで,25ページをごらんいただけますでしょうか。真ん中のあたりに大目標達成のために必要な中目標とございます。この大目標の部分は,科学技術基本計画あるいはそのほかの重要な政策から抜き出したところでございます。それを受けて,本委員会において設定していただいた中目標というものが,環境・エネルギー分野では3つございます。その内の1つ,代表的なものを25ページ目で見ていただいていますけれども,この目標に対して,この目標を評価するための指標としてアウトプット指標,アウトカム指標を設定していただきました。先ほど事業評価の中で,研究開発計画との関係ということで,アウトプット指標,アウトカム指標とございましたけれども,それはこの研究開発計画のアウトプット指標,アウトカム指標から,対応するものを選んで書いていただいているものでございます。
 今度は資料5-1の内容を説明してまいります。これまでの経緯を申し上げますと,研究開発計画におきまして,中目標達成状況の評価のための指標ということで,アウトプット指標,アウトカム指標を検討し,設定してきましたが,指標に統一性がない。いろいろな委員会でばらばらに検討してまいりましたので,例えば中目標によって特許数がアウトプット指標に記載してあったり,アウトカム指標に記載してあったりするという指摘がありまして,研究開発計画の策定後にも引き続き検討することとされております。またその後,文部科学省の自己評価であります政策評価におきまして,施策ロジックモデルという研究開発計画における指標と行政事業レビューにおける指標の接合を試みたものを今年度作成してみたところ,施策により指標が対応していないと考えられるものですとか,アウトカム指標の粒度に違いがあることが明らかになりました。更に中目標達成状況の評価のための指標は,文部科学省の実施した事業に限定されてございます。施策の継続や見直しを検討するプログラム評価を実施し,PDCAサイクルを効果的に回していくためには,文部科学省の施策の成果,進捗のみではなくて,当該分野に関する我が国全体の状況を把握することが必要ではないかという指摘がございました。
 ここでプログラム評価という言葉が新たに出てきていますけれども,研究開発計画の中の63ページに,研究計画・評価分科会における研究開発評価の在り方ということで,これまで各委員会におきましては,個別の課題評価のみを実施してまいっております。この研究開発の評価,個別の課題をひたすら評価しているだけでいいのかという議論がずっとございまして,この中目標の単位ごとに,幾つかある取組全体を俯瞰(ふかん)して評価するということに新たに取り組もうということで63ページの3番のところ,研究開発プログラム単位での評価というものを新たに実施することとしております。
 研究計画・評価分科会におきましては,プログラムの単位を各委員会で対応できる中目標の単位で評価させていただきたいと考えてございます。今やっている評価ですと,個別の課題の評価のみになってしまいますので,そうではなくて中目標の達成状況,世の中の全体,例えば文部科学省以外にも,環境省さんですとか経産省,農水省,いろいろなところが関与してございます。そういった全体の流れを見て,文科省としてこの施策,この取組を進めるべきなのか,あるいはもっと重点化するべきところがあるのではないかといった少し大きな議論を各委員会で実施していただきたいと考えてございます。そういったところで,日本全体を把握できるような指標をこの委員会で検討していただきたいと考えてございます。
 資料5-2をごらんいただけますでしょうか。我が国全体の状況を把握するアウトカム指標でございます。目的としましては,プログラム評価を実施するに当たり,当該分野に関する我が国全体の状況を把握するための指標を設定することで,国際比較や国内の状況を踏まえた施策の評価に資することとしたいと考えております。
 時間もございませんので指標の候補を説明させていただきたいと思います。3番,指標の候補ということで,候補の1と2を挙げさせていただきました。候補の1つ目としましては,共通の指標案としまして,各分野の研究内容(サブジェクトカテゴリー)ごとの論文数を挙げさせていただきました。個別の課題ごとに出てきた論文数だけではなくて,当該中目標に係る分野の我が国全体の論文数を用いることを考えております。具体的にはクラリベイト・アナリティクス社(旧トムソン・ロイター社)のデータベースであるWeb of Scienceにおける各分野の研究内容,これがサブジェクトカテゴリーでございますけれども,この分類ごとの論文数,論文数といって実際に見るのは推移ですとか国際比較といったことになるかと思いますが,これを共通の指標としたいと考えております。
 参考資料の2をごらんいただけますでしょうか。サブジェクトカテゴリーごとの論文数は,文部科学省にございます科学技術・学術政策研究所が2年に1度公表している「科学研究のベンチマーキング」にございます。これの2017年版から,新しくサブジェクトカテゴリーで見る研究ポートフォリオというものができました。これまでは大きく8分野,この化学,材料科学,物理学,計算機・数学,こういった大きく8分野の論文数しか今まではなかったのですが,今年度からは,更にサブジェクトカテゴリーということで,参考資料4をごらんいただけますでしょうか。
 こちら,サブジェクトカテゴリーの一覧でございますけれども,こういった細かい分野の測定をするようになりました。このWeb of Scienceというデータベースに収録されておりますのは,ピアレビューがあること,定期的な刊行であること,記事のタイトル,抄録,著者によるキーワードは英語で提供されていることなどにより選別されたジャーナルでございます。資料4に示しましたサブジェクトカテゴリーにつきましては,これはジャーナルごとに付与されるものでございまして,1ジャーナルに1つではなくて,1ジャーナルに原則最大6つまでサブジェクトカテゴリーが付与されております。
 御検討いただきたいのは環境・エネルギー分野におきまして,このサブジェクトカテゴリーのどういった分野の論文を拾ってくれば我が国全体の状況を把握できるかということです。
 次に候補の2でございます。関連する分野が多岐にわたっているというようなこともございます。そういった場合の候補としまして,特性を考慮した指標案ということで,論文ではなく社会・経済的に生み出される価値の内容等による指標も案として挙げさせていただきました。こちらは研究開発活動自体や,その成果によりまして,社会・経済的に生み出される価値の内容,例えば産業データベース年鑑の中から売上高を見たり,あるいは温室効果ガス排出量等による指標を利用したりことが考えられるかと思います。
 どちらの指標を使うのがいいのかということを検討するのが1つ。どちらにするか決定しましたら,具体的に何を指標とするかを御検討いただきたいと考えてございます。
 留意点としまして4番でございますけれども,どちらの指標にも共通として言えることとしましては,研究開発の成果・効果となるまではどうしても時差がございます。ですので施策の実施の影響が含まれた状況とは異なっている可能性があるということに留意しなければなりません。あとは指標の設定根拠,評価においての活用方法を明らかにしておく必要がございます。サブジェクトカテゴリーを使う場合の留意点としましては,施策の対象としている研究開発とサブジェクトカテゴリーの関係には濃淡がございますので,どのカテゴリーまでを含めるべきかというところの判断が難しいということがございます。異分野との融合を積極的に進める分野,新興領域が次々と生まれる分野などは,関係するサブジェクトカテゴリーをあらかじめ決めておくことも難しいということがございます。候補2の留意点としましては,研究分野によりまして,施策の結果が実用化・産業化に結び付くまでの過程に遠近や施策の対象とする主体以外の主体の影響の違いが大きい,あるいは景気,為替レートの外部要因の影響を受けやすいということがございます。
 計評分科会では,このような課題があるものの,プログラム評価の実施に当たっては,中目標ごとの特性に応じて我が国全体の状況を把握するためのアウトカム指標を試行的に設定いたしまして,参考指標として国際比較や国内の状況を踏まえた施策の評価に活用していくということになりました。
 指標の活用は,5番のところに書いてありますけれども,サブジェクトカテゴリーごとの論文数は,「科学研究のベンチマーキング」が2年に1度公表された際に全分野の状況を,私ども計評分科会の事務局から当分科会及び各委員会に報告させていただくこととしたいと思います。サブジェクトカテゴリーごとの論文数を活用する場合ですけれども,中目標達成のために重点的に推進すべき研究開発の取組が関与するサブジェクトカテゴリーごとの論文数の国際比較,状況の変化ということを確認することによって,研究開発の取組の寄与度について評価していきたいと考えております。研究開発プログラム評価におきましては,この分野の状況を俯瞰(ふかん)しまして,当該分野の国際比較,国内における研究開発,産業・経済への貢献の観点についても検討するための参考指標として活用させていただきたいと考えております。我が国全体の状況を把握する指標候補につきましては,先ほど申し上げましたような課題がありますので,各委員におかれましては,これら以外にもほかの定量的なデータですとか,国際的な学会の情報等から研究開発の特性や規模に応じて対象となる研究開発の国際水準を踏まえた評価を実施していただきたいと考えてございます。
 以上でございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,続いて,この委員会で決定する指標について,事務局から御説明を頂きたいと思います。よろしくお願いします。
【三木課長補佐】  ありがとうございます。現在お手元に資料5-1,5-2,参考資料5と御用意いただき,研究開発計画につきましては,先ほど参考資料5でごらんいただいたかと思いますが,環境エネルギー分野のみのものとして本委員会,29年2月のものとして決めましたものを参考資料6の方に御用意をしてございます。確認いただくのであれば,こちらを見ていただいた方が分かりやすいかと思いますので,そちらを見ていただきながらと考えてございますが,現在の研究開発計画におきましては,環境エネルギー科学技術分野については3つの大目標に沿いまして中目標を定めているというような状況になってございます。先ほど説明がございましたとおり中目標ごとというようなお話でしたけれども,それぞれ大目標の上で中目標が設定されておるということですので,大目標を見ながら事務局案を作成したいと思って進めてございます。
 大目標1,創,蓄,省エネルギー等に係る革新的な技術の研究開発の推進ということで設定しておるものがございますけれども,こちら,先ほどの資料5-2の別紙にございます。資料5-2の4ページ,一番最後のページでございますが,そちらに例として書かれてある形にしてございますけれども,一番下側でございますが,大目標1に対する中目標という形で書かれております,この日本の温室効果ガス排出量というものを社会・経済的に生み出される価値の内容等の指標として設定できればとまず考えてございます。
 続きまして,大目標2に対してでございます。大目標2は最先端の気候変動予測・対策技術の確立という形になってございます。こちらの方は,分野が多様ではあるものの,先ほどの大目標1よりも限定がしやすいのではないかというふうに考えてございます。資料5-2の3ページ目に戻っていただければと思うんですけれども,こちらの方,中段やや下にございます環境エネルギー科学技術分野の大目標2に対する中目標というところで書かれてございます5つの分野でございます。こちらの分野の論文数というものを大目標2に対する中目標への指標として設定してはどうかと考えてございます。
 大目標3につきましては,地球環境情報プラットフォームの構築という形で研究開発計画の中では設定をされてございますけれども,こちらにつきましても資料5-2の先ほどの大目標2に対する中目標の下に書かれてございます,大目標3に対する中目標の部分に記載されている分野の論文数を指標とすることを検討してはどうかと考えてございます。これらにつきましては,先ほどの説明の中にありましたとおり,アウトカム指標を試行的に設定して今後の評価に活用していくということで考えておりますところ,今回,委員の先生方から御意見を頂きまして,委員会の指標案として決定をしていきたいというものでございます。
 この場で多くの御意見を,当然,不明な点等も御質問いただきながらの議論になりますけれども,多くの意見を頂いた場合,後日,本日頂いた意見を参考にさせていただきまして,指標案を再度メール等で改めて御確認いただきながら,今後この委員会としての指標を設定していければとも考えてございますので,忌憚(きたん)のない御意見,御質問等を頂ければと考えてございます。よろしくお願いいたします。
【高村主査】  ありがとうございます。
 それでは,既にすみません,12時終了予定時刻になっておりますけれども,非常に重要な今後の我々の進めていくプログラムの評価にも関わってくる大事な議論ですので,できる限り御議論を頂いていきたいと思いますので,お時間のところは協力を頂きたいと思いますが,忌憚(きたん)のない御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。
 関根委員,お願いいたします。
【関根委員】  ちょっと理解が追い付いていないので教えていただきたいんですけれども,この指標は,候補1と書いてあるところが施策として実施した研究開発の成果としての論文数だけではなく,当該ここに関わる我が国全体の論文数ということは,そういった波及効果が大きいものを高く評価したいということで,例えばあるプロジェクトに関わっている研究者グループの論文だけじゃなくて,そういったところを見ますよという意味なんでしょうか。まずちょっと1つ教えていただきたいんですけれども。
【國分企画評価課課長補佐】  文部科学省のそれぞれの個別の取組に対する論文数というのは,今の研究開発計画の方で見ていますので,そうではなくて,日本全体としてはどうなのかということを見るための指標を今検討していただくということでございます。
【関根委員】  見るというのは,どういうことでしょうか。
【國分企画評価課課長補佐】  例えば環境,ここに案として出していただいております,コンピューターサイエンス学際的応用ですとか,環境サステーナビリティー科学技術といったような幾つか指標の推移を追っていくことで,日本全体として環境のこの分野,サブジェクトカテゴリーのこの分野における状況が確かに進んでいる,あるいは国際的に比較してどうなのかな,国際的にはもっと違う分野の方が伸びているが,日本は余り伸びていない,じゃあどうしましょうかといったようなことをこの委員会の方で議論していただいて,どういった施策を打っていくべきかというところに取り組んでいきたいと考えてございます。
【関根委員】  分かりました。その,今いろいろな分野が指定されているのが,今までですと,単に,それは単に論文を集めるための,どこから取ってくるのというその部分というだけですね,そうしますと。
【國分企画評価課課長補佐】  そうですね,今回はWeb of Scienceという国際的によく使われるデータベースから取ってまいります。
【関根委員】  分かりました。ありがとうございます。
【高村主査】  瀬川委員,お願いいたします。
【瀬川委員】  すみません,例えば上の量子科学技術分野と比べてみると,量子科学技術分野というのが,今資料5-2の別紙の3ページ目の真ん中辺に量子科学技術分野,その下に環境エネルギー科学技術分野とありますけれども,量子科学技術分野の方は随分幅広で,かなりカテゴリーを網羅しているような形になっていますけれども。例えば環境エネルギー科学技術分野の大目標2は,かなり少なく絞り込んでいるように見えるんですが,これは何か意図があってこのようにされているんですか。例えば環境のところで水が完全に抜けていたりとか,ちょっともう少し増やしてもいいんではないでしょうかというのが私の意見ですが。
【三木課長補佐】  ありがとうございます。確かに現在提示しているものは,各委員会,事務局の方でそれぞれ検討しながら,まず参考にという形でこういう形でどうでしょうということで御提案をさせていただいているものでございまして,今,委員御指摘の水の部分等々,かなり環境エネルギー分野については絞った形で今回作成をさせていただいておりますので,今の委員の御意見も踏まえながら今後考えていければと考えてございます。
【瀬川委員】  絞った方がいいのか,幅広の方がいいのかというのは,これはどういうふうにお考えですか。
【三木課長補佐】  その点は,非常に事務方としても難しいところだなと思ってございまして,というのはこの分野として,先ほどの説明にもございましたけれども,ほとんどは学際的な形で広がっていくというふうに考えるのであれば,広がっていくことを前提に最初から広めにとっておくということも考えられるでしょうし,他方,根幹的なところがはっきりしている分野であれば,当然その部分を見ることで世界的な比較というのがしやすいということも考えられると思います。ただ,分野ごとの特性というのがかなり違いますので,どちらの方がよいかと言われたときに,ちょっと我々としても非常に難しいところだなと思っているというのが正直なところでございます。
【瀬川委員】  分かりました。提案なんですけれども,少し幅広にとった方がよろしいんじゃないでしょうか。むしろ後で追加したくても,この時点で入れていないと,後でなかなか難しいかもしれないので,特に今の大目標の2の環境,地球科学分野は,一応全部網羅しておきつつ,例えばこれ,環境エネルギー科学技術分野と言いながらエネルギーが全く入っていないので,いろいろ将来的に考えたときに,少しエネルギーに関わるところも入れておいた方がいいんではないでしょうか。つまり,これ,毎回入れたら全部,必ず毎回その分野を評価しなければいけないというものでも多分ないと思うので,というのが私の提案でございます。
【高村主査】  今の瀬川委員の御質問といいましょうか御意見に関わるんですが,これ,一度決めたものをそうやすやすと変えるという性格のものではないという理解でおりますけれども,それでよろしいでしょうか。
【國分企画評価課課長補佐】  変えることはできますが,これをカウントするために,科学技術・学術政策研究所で集計のための設定をしなければいけないので,ある程度幅広に設定しておいていただかないと,急にこれを追加したいということは対応が難しいかと存じます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 加藤委員,お願いいたします。
【加藤委員】  今のお話とちょっと関連することですけれども,大目標の1の方が,逆にいわゆる候補1,分野の論文を見るという,そこが完全に抜けているというか,候補2の方に入れられていると。その理由が温室効果ガス削減の取組に関与する分野は多岐にわたるためということでこちらに入れられたという案だと思うんですけれども,逆にエネルギー分野の方は,論文で評価しやすいと私は考えますし,先ほど瀬川委員の御意見どおり,エネルギー分野が完全に分類評価が抜けていると。分野のですね。そういうところで是非,何ですか,大目標1に対するものも当然こちらに,候補の1の方でのものが同様に入るべきではないかと思います。
【高村主査】  ほかに御意見ございますでしょうか。よろしいですか。
 申し訳ありません,谷口委員,お願いいたします。
【谷口委員】  このように指標で評価するのはいいかと思いますが,論文数は余り意味がない気がします。むしろ開発した技術がどう使われているのか,本当にその技術が使われたのかどうかといった視点でのデータの集め方はないのでしょうか。大学は特に論文数だけで物事を全部判断することがやられていて,論文の出しやすい分野に人が固まっています。国際的には大きい研究資金を出した分野に多くの研究者がいて,多くの論文が出ています。我々日本人がただ単に海外の流れに追従していくのだったら若干違和感があります。論文だけに限って言いますと,例えばカテゴリーごとに引用回数が違います。そういった意味では技術カテゴリーごとに年間平均引用回数を比べて,日本の技術が高く引用されているのかを調べることが1つのポイントになりますし,日本の中で公的資金を投入して開発した技術が実際に使われるようになったのかどうかも新しい評価,指標になると思います。
【高村主査】  山地委員,お願いいたします。
【山地委員】  実はちょっとそろそろ出なきゃいけないので,発言させていただきます。本当は,先ほど瀬川委員が分かりましたと言われたんで困ったなと思って。私は全然分からなかったんです,説明が。つまり,例えば参考資料6のところを見ると,例えば大目標1に関して言えば3ページのところに,中期目標達成のための指標でアウトプット指標というのがあって論文数とか書いてあるし,アウトカム指標のところにも何か書いてあるんだけれども,これと,さっき説明されると,5-2の別紙の4ページのところの一番下が大目標のアウトカム指標だと言われて,日本の温室ガス排出量を使用する例と書いてあるんでね。例と言われても何のことか全然分からないし,その太陽光の発電効率がどうこうなったから排出削減量がどうなるかなんて到底分かるはずはないので,正直言って私は何を言っているのか分かりませんでしたので,申し訳ないけれども今回じゃなくて引き続き検討していただきたいというのが,私のちょっと最後の発言でございます。
【高村主査】  ありがとうございます。
 検討のスケジューリングが多分あると思いますので,その点,事務局から御説明いただくのがいいかもしれません。
【三木課長補佐】  こちらの指標自体は,各委員会で検討したものを踏まえて次回の研究計画・評価分科会にお示しをしていくということになってございます。本委員会の次のスケジュール等を考えますと,会議の中で御審議を頂くという時間がなかなかとりづらいという状況になってございます。ですので,冒頭少し申し上げましたけれども,今いろいろな御意見を頂きまして,再度我々事務局としても考えないといけないところがあろうかとも思いますので,再度検討させていただいたものを,先生方に再度メールや,場合によっては電話等での御説明で御相談をさせていただきながら,お示しできればと思ってございます。
【高村主査】  ほかに御意見ございますでしょうか。
 本郷委員,お願いします。
【本郷委員】  そういう意味で,ちょっと印象論かもしれないんですけれども,最初に中目標で評価しましょうという点は,しかもここだけでやっている場合じゃなくて,中目標ということは最終的な結果にどれだけ結び付いたかという全体の中で捉えましょうということだと思うので,それは非常にいい考え方ではないかなと思っています。ただ,具体的なこの指標のところは,山地委員もおっしゃっていたのと割に近い考え,印象を持っていて,これで,中目標でやりましょうというものと,何か結び付いていないなという気はいたします。
 それからもう一つ,アウトカム指標といわれている,論文の方は数値化で,中身はともかく数値化って簡単といいますか容易だと思うんですけれども,アウトカムのところですと,使われたアイデアとかいろいろなことが書いてあって,少なくともこの3つの分野を合わせて評価するというか,数量的に評価するというのはかなり難しいんじゃないか。数値としては出てきますよ。だけどその数字がどういう意味を持つかというのは非常に難しいなと。中身を見ると,むしろこれは定性的な分析に近いんじゃないかなという印象を持ったんですね。
 結論からいうと,中目標のところは非常にいい発想ではないかと。それでアウトプットの論文数というのは,やはりこういうところでやっている方々の評価の仕方としてはある程度やむを得ないのかなと。ただ,一方でアウトカムのところは,指標というより定性的な要素をもう少し盛り込んだ方がよくて,またそれから大目標が3つあるとしたら,その中で単純な横並び比較はできないので,そこのところをちょっと留意していただくというところなのかなという気がいたします。大きく変える必要はないんだけれども,何かちょっと最終的に出たものをどう使うんだろうかというところで悩みがあるという感じがいたします。
【高村主査】  ほかにございますでしょうか。
 河宮委員,お願いします。
【河宮委員】  少し具体的なこと。アウトプット指標のところで,論文数もさることながら,最近みんなに使ってもらうデータをきちんと作り出すのも科学者の仕事であろうという認識が広まってきて,データセットの引用をきちんとするという流れがあります。データセット1つ1つに,いわゆるDOIを付けたりとかいう動きが広がりつつあるのですけれども,ある意味寂しいのは,論文と違って名前が出てこないんで,引用されても,寂しいなという気持ちがあるんですが,いや,その気持ちをきちんと酌んで,DOI,どの論文にどういうデータセットが引用されているかということの追跡システムというのは,もうこれは1研究所の問題だけではなくて,ひょっとしたら世界の科学界全体の問題かもしれないんですけれども,今の議題よりはちょっと長期的な話になってきてしまうかもしれませんが,そういうふうにデータセットの引用の客観化というのが進んでいるという状況も踏まえて,そういうことを候補の中に入れていくというのは議論の方向としてあるのかなと思います。
【高村主査】  ありがとうございます。
 少し複雑なといいましょうか,議論,この御提案自身がですね。もともと参考資料6の文科省の研究開発計画の指標を変えるという話ではないと理解をしていまして,事務局から御提言がありましたように,その分野の日本全体の状況を把握する指標として何が適切かという御提案を,そういう投げ掛けをさせていただいていると思います。恐らく今出た論点を見ますと,エネルギー分野の技術開発の推進のところで,温室効果ガスの削減量というのは山地委員がおっしゃられて,それが果たして使える,そういう計測ができるのかという点と,それからほかの委員からもありましたように文科省のこの研究開発計画,それとの連携といいましょうか,関連性がどうかという点,これが1つ御指摘があったと思います。
 もう一つ,あと2つの中目標といいましょうか,に関して言うと,ここにあるカテゴリーだけでは足りないんじゃないかという多分,御指摘だったと思います。広めにとった方がいいというのが大筋,多分,御意見としてはあったと思います。
 先ほど事務局からありましたように,今頂きました御意見を踏まえて事務局と相談をさせていただいて,改めて先生方のところにメールで御意見を伺うようにしたいと思いますけれども,よろしゅうございましょうか。
 ありがとうございます。
 すみません,時間が掛かって申し訳ございませんが,最後もう一つ議題がございますので,御容赦いただければと思います。議題の(5)でありますけれども,環境エネルギー科学技術をめぐる最近の状況ということで,昨年アメリカで開催されました14回のGEOの会合について,事務局から御報告いただければと思います。
【佐藤環境科学技術推進官】  時間が超過しておりますので,説明を1分で終わらせたいと思います。
【高村主査】  ありがとうございます。
【佐藤環境科学技術推進官】  第14回GEO本会合ですけれども,GEOは何かといいますと,地球観測に関する政府間会合という国際会合であります。これは年に一度の総会ということで,重要な意思決定会合であります。こちらは10月25日,26日開催,ワシントンDCで開催されました。出席者数約500名ということで,これまでで最も多い出席者だったということでございます。
 概要について説明します。初めにGEO事務局長による講演がありました。2つ目,4つのパネルセッションがありました。公共政策,商業セクター,国際開発,国家ということで,GEOにおけるホットイシューについて議論が行われました。
 括弧3,各種承認事項ですけれども,事務事項ですので割愛させていただきます。
 括弧4,執行員国の発表ということで,日本は引き続き執行委員国ということで活躍しています。
 括弧5,一番お伝えしたい事項はこちらであります。今年のGEO本会合,第15回本会合は日本で開催されます。場所は京都,日程は10月下旬から11月上旬ということで,こちらについては文科省大山審議官よりこの本会合の場でアナウンスを行いました。写真にありますように,大山審議官の隣にうっすら見えておりますのが若田宇宙飛行士であります。非常に注目を浴びた会合でありましたので,今年において,日本会合においてもしっかりやっていきたいと思っております。
 私からの説明は以上です。
【高村主査】  ありがとうございます。
 こちらについて,特に御質問がございましたら頂ければと思いますが,よろしゅうございましょうか。今年GEOの本会合が10月か11月に開催されるということですので,御関心のある先生方は是非お願いをできればと思います。
 それでは,最後でございますけれども,本日予定されている議題は以上となります。皆様から何か全体を通して,あるいは何かおっしゃりたいことがございましたらお願いいたします。
 よろしいでしょうか。
 それでは,事務局から御連絡をお願いいたします。
【三木課長補佐】  ありがとうございました。事務的なことでございますが,本日の議事録は後日,事務局よりメールで委員の皆様にお送りさせていただきます。修正等ありましたら御指摘を頂ければと存じます。最終的には文部科学省ホームページに掲載することで公表をさせていただきたいと思います。
 また,旅費委員手当に関する諸手当の請求に当たっての確認の書類をお配りしておりますので,御確認いただき,お帰りの際に事務局に御提出ください。
 次回の会合につきましては,後日改めて日程照会をさせていただきました後,御連絡をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
【高村主査】  ありがとうございます。
 少し時間を超過いたしまして申し訳ありませんでした。
 これを持ちまして,第9期の環境エネルギー科学技術委員会の3回目の会合を閉会したいと思います。お足元に気を付けてお帰りください。どうもありがとうございました。

―― 了 ――


お問合せ先

研究開発局環境エネルギー課

(研究開発局環境エネルギー課)

-- 登録:平成30年05月 --