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核融合科学技術委員会(第15回) 議事録

1.日時

平成30年10月31日(水曜日)16時~18時

2.場所

文部科学省15F特別会議室

3.議題

  1. 平成30年度核融合科学技術委員会における評価計画について
  2. 「ITER計画(建設段階)等の推進のうち幅広いアプローチ(BA)活動(フェーズ2)」の検討状況について〈一部非公開〉

4.出席者

委員

小川主査、大野主査代理、渥美委員、五十嵐委員、植竹委員、牛草委員、岡野委員、尾崎委員、岸本委員、兒玉委員、高梨委員、高本委員、竹入委員、村上委員

文部科学省

増子大臣官房審議官、新井研究開発戦略官、阿南室長補佐、吉澤核融合科学専門官、上田科学官、秋山学術調査官

5.議事録

【小川主査】  それでは、定刻になりましたので会議を始めさせていただきます。
 本日は、御多忙のところをお集まりいただきありがとうございます。
 それでは、最初に事務局から定足数の確認をお願いいたします。
【吉澤専門官】  本日は、全員御出席いただいております。定足数は過半数となっておりますので、本会議は定足数を満たしております。
【小川主査】  ありがとうございます。
 本日はお忙しい中、全員集まっていただきましてありがとうございます。
 それでは、ただいまから第15回核融合科学技術委員会を開催します。本委員会は、委員会運営規則に基づき非公開の部分を除き議事を公開いたします。御発言は議事録に掲載され、ホームページ等で公開されますので御承知おきください。
 本日の議題2のITER計画(建設段階)等の推進のうち幅広いアプローチ(BA)活動(フェーズ2)の検討状況についての後半部分は、審議の円滑な実施に影響が生じるものと認められますので、委員会運営規則第4条第3号に従い非公開とさせていただきます。非公開の議事になりましたら、傍聴者の方々には御退席いただきますので御了承ください。
 それでは、審議に入りたいと思います。審議に先立ちまして、事務局に異動がありましたので、御紹介をお願いいたします。
【吉澤専門官】  7月31日付で新井研究開発戦略官が就任しております。
【小川主査】  では、新井戦略官、お願いします。
【新井戦略官】  今御紹介いただきました、7月31日付で新しく研究開発戦略官に着任しました新井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 核融合の推進については、この委員会で去年おまとめいただいた原型炉研究開発の推進に向けて、あるいは7月の原型炉研究開発のロードマップ、こういった報告書に基づいてチェックアンドレビューを累次繰り返して、原型炉に向けて頑張っていくということだと思いますけれども、特に2030年代の原型炉への移行判断という次のステップに向けて、この時期というのは非常に大事な時期になってくると思っています。ITERについては2025年初プラズマ、あるいはBA活動も新たなフェーズに入っていくということで、これから数回にかけて御議論いただきますけれども、まさにそういった非常に大事な時期に差し掛かりますので、先生方に御指導、御鞭撻を頂きながら力を尽くしてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【小川主査】  新井戦略官、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 次に、配付資料の確認をお願いいたします。
【吉澤専門官】  配付資料一覧は議事次第に記載しているとおりでございます。読み上げは省略させていただきますが、議事を進めていく中で落丁等がありましたら事務局にお知らせください。
 また、ファイルの中に参考資料等を付けさせていただいておりますので、適宜御参照ください。その他、本日は皆様に情報を共有させていただきたいものといたしまして、前回策定いただきましたロードマップの英語版ができましたので、日英合わせたロードマップの完成版を置かせていただいております。そのほか、御紹介したいイベントのチラシを2枚付けておりますので、お持ち帰りいただきますよう、よろしくお願いいたします。
【小川主査】  ありがとうございました。資料の方は大丈夫でしょうか。ロードマップの英語版が今回完成しましたし、昨年12月に作成しました新推進方策、それから人材育成の報告書、これらも全て英語版を作成し、文部科学省のウェブサイトにアップされております。我々としては是非とも世界に発信していただきたいと思いますので、活用していただければと思います。よろしくお願いいたします。
 続きまして、前回に続きまして増子審議官に御出席いただきましたので、議事に先立ちまして御挨拶いただきたいと思います。
 増子審議官、よろしくお願いします。
【増子審議官】  増子でございます。本日は大変お忙しい中、第15回核融合科学技術委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 前回の委員会で原型炉の研究開発のロードマップを取りまとめていただいたところでございます。その中の国際協力の重要な取組として、BA(Broad Approach)活動は2020年4月以降にフェーズ2に移っていくということがございます。今後、この委員会では事前評価をしていただくことになろうかと思います。このことから、本日はQSTの方からBAフェーズ2の検討状況等についての御説明があると思っております。BAの活動については、日欧で積極的にこれまでも取り組んできました。BAの運営委員会では、私も共同議長を務めさせていただいておりまして、これまでも年2回、また12月にもフランスのグルノーブルで開催する予定ですが、IFERC、IFMIF/EVEDA、それからサテライト・トカマク計画の三つの事業はともに非常に順調に進んできております。文部科学省もフェーズ2に向けてしっかりと頑張っていきたいと考えております。
 今年の1月、林文部科学大臣が欧州の担当の欧州委員と会談いたしまして、BAの活動をお互いに非常に高く評価して、今後も一緒にしっかりやっていこうということで合意しているところでございます。ただ、ロードマップにも書かれておりますように国民の理解の増進、これはやはり非常に重要だと思っております。特にITER、BAともに非常に巨額の予算を使うことになります。非常に財政事情の厳しい中でこういう取組をやっていく上で、こういうITER計画の考え方、それからBAの必要性等について、しっかりと国民に直接訴えていく活動というものも今後重要になってくると思っております。こうしたことも含めて本日は忌憚(きたん)のない御意見を賜ればと思っております。本日はよろしくお願い申し上げます。
【小川主査】  増子審議官、ありがとうございました。国会審議中のいろいろとお忙しいところを出席いただき、ありがとうございます。
 それでは、まず議題1、平成30年度核融合科学技術委員会における評価計画について、に入ります。内容につきましては、事務局より御説明をお願いいたします。
【阿南補佐】  事務局の阿南でございます。資料1に基づきまして、核融合科学技術委員会における評価計画について御説明いたします。
 今回、これから、先ほどありましたとおりBAフェーズ2の評価をしていただくということで、それに当たっての計画を資料の形で整理させていただいて、これに基づいて評価を進めていくということにさせていただけたらと思っております。
 評価の目的について、核融合委員会としては文部科学大臣決定の「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」や、研究計画・評価分科会決定の「平成30年度研究開発・評価委員会における研究開発課題の評価の実施について」に基づいて評価していくことになっていきます。
 その評価の対象としては、BAフェーズ2ということでございます。
 実際の評価の進め方としては、3ポツの(1)のところで書いているとおり、まずは、文部科学省、QSTからこれまでの活動状況とか、BAフェーズ2の展望等を説明いたします。委員会に置いては、それについて質疑応答をしていただき、それに基づいて、必要性、有効性、効率性の観点から評価を行っていただき、評価書案としてまとめていただきます。評価書の決定は、研究計画・評価分科会において行っていただくということになります。
 具体的な日程について、本日10月31日は、まずQSTからフェーズ2の検討状況の内容をQSTから御説明いただくということになります。その後、文部科学省がBAフェーズ2の活動の担当しているところですので、今後、文部科学省としてもよく検討した後に委員会において御説明させていただきます、その説明に基づいて評価書を作っていただくこととなります。また、これらの日程については、BAフェーズ2を共同実施している欧州側との検討状況もあることから、日程調整中ということにさせていただきたいと思っております。
 また、留意事項としまして、利害関係者の範囲については、今回はQSTが実施機関になるということなので、牛草委員は説明には加わっていただきますが、評価そのものには加わっていただかないということになろうかと思います。
 その他、委員会の効率的な運営ということで、メール等の手段によっても議論をさせていただきたいと思っております。
 具体的に評価書の作りとして、参考資料で、前回の評価書を付けております。このときは、ITERとBA活動、両方とも一緒に評価したということで、このときはBAフェーズ2が余り具体化されていませんでしたのでしっかり載ってはいないので、今回改めてBAフェーズ2の評価が必要ということでさせていただいていますが、こうした形で評価書をまとめていただくことになろうかと思います。
 また、資料1の3ページ目において、評価の観点・項目・基準の案を示しておりますが、今後評価するに当たっての評価の観点として、大きく必要性、有効性、効率性と、評価項目も示しております。これは前回の中間評価において使った観点や項目、基準であり、これに基づいて今回も評価させていただけたらと思っております。
 この評価計画について御審議いただいて、御了解いただけたらと思います。よろしくお願いします。
【小川主査】  ありがとうございました。BAフェーズ2について、事前評価を行うということです。まず確認ですけれども、1ページ目の3ポツの(2)の実施日程ですが、10月31日、本日がQSTからの検討状況の説明です。それで、その後は調整中となっております。事前に皆様の日程調整をさせていただいて、11月30日を次回とするということになっていましたけども、これはなくなりましたということを確認させていただければと思います。そのかわり、事務局の方から数日前に1月、2月ぐらいの日程照会があったと思いますけれども、1月、2月ぐらいにこの件に関する2回目の委員会をさせていただきたいと。その日程に関しましては、今皆さんに日程照会させていただいて、改めて日程が決まるということです。よろしいでしょうか。
 それから、その辺の実施日程がそのように割合フレキシブルに変わってきたという背景を、もしよろしければ事務局又は新井戦略官の方から、もう少し欧州との関係の経緯も含めまして説明しておいていただいた方がよろしいでしょうかね。
【新井戦略官】  後ほどまた御説明したいと思いますけれども、先ほど申し上げましたとおり、BAフェーズ2に当たって欧州と日本で協議しながらというところで、お互いにどのタイミングで決定するかというのも協議しております。それに対応した評価の日程についても調整する必要が出てきたということでございます。
【小川主査】  分かりました。
 それから、評価したときに、前期の委員の方々には、先ほどの参考資料3のITER計画(建設段階)等の推進の中間評価のときにお願いしましたように幾つかの評価の観点、必要性、有効性、効率性等でコメントを頂きまして、それに基づき評価していただきました。その上でこの委員会で中間評価票というのを、この参考資料3の5ページ目以下を作成しました。今回も基本的にはこのようなものを作成する予定です。ただし、先ほど阿南補佐の方から説明がありましたように、きょうのヒアリングを聞いて、すぐ関してこのシートで皆さんからの評価をお寄せいただくという段階では今はないと。ですので、本日は聞いていただき、いろいろ議論していただくだけで、宿題はまずはないということで理解しておりますけど、事務局、それでよろしいでしょうか。
【新井戦略官】  議論を活発にしていただくことを非常に期待しておりますし、また事後にコメント等ございましたら、我々としては非常にウエルカムですので、どうぞよろしくお願いします。
【小川主査】  というのが今後の日程、それから本日のヒアリングの進め方ですけれども、それも踏まえまして質問等は何かあるでしょうか。
【五十嵐委員】  今日の午前中に研究計画・評価分科会がございまして、そちらで今後の評価のあり方についての検討が進んでいるところなのですけれども、こうした事前、中間、事後の評価に科学技術基本計画への貢献について、その見込みや貢献状況を記載するということが今議論されております。そちらの方もまだ決定したわけではないので、まだ先になるとは思いますが、核融合の方も時間が掛かるということになると、そういった点についても評価の中できちんと考えていく必要があるのかなと思いましたので、事務局というか、文部科学省からそのことについて御説明をしていただければと思うんですが。
【吉澤専門官】  きょうの午前中に、まさに研究計画・評価分科会の方でその議論がございました。こちらのまとめをいつ研究計画・評価分科会に上げるのかというタイミングがはっきりしていないので未定の状況なんですけれども、我々のこの評価がそのフォーマットに必ずのっとらなければいけないかというのは、これから研究計画・評価分科会の方とも御相談させていただきたいと思いますので、次回以降の委員会で、皆様に御説明させていただきたいと考えています。
【小川主査】  ありがとうございました。
 今、五十嵐委員から御指摘がありましたように、けさ、私も出席したんですけども、今ここにあります必要性とか有効性、効率性の総合評価の中に科学技術基本計画への貢献見込みについても書き込みなさいという提案が出ています。ですので、その辺を必要に応じて事務局の方で研究計画・評価分科会の事務局と相談していただきまして、議論させていただければと思います。ありがとうございました。
 ほかに何かあるでしょうか。どうぞ、髙本委員。
【髙本委員】  評価につきましては、三つの事業がございますけども、三つの事業を個別に評価していくのか、一括して評価するのか、方向性を教えていただけますか。
【新井戦略官】  今おっしゃった三つというのは、サテライト・トカマクとIFMIF/EVEDAとIFERCの3事業のことと承知しておりますがこれらの事業について詳細を御説明した上で評価していただくということになりますので、それを踏まえた上で全体をどうまとめていくかというところも、最初に方針を立てるよりは、御議論を踏まえながらと考えております。ちなみに、前回のITER、BAを合わせた評価については、各々事業に触れつつ、ただ個別に立ててということではなくて、ITER、BAを合わせて1本の評価ということでまとめさせていただいたと思っています。
【髙本委員】  承知しました。
【小川主査】  ありがとうございます。多分基本的なたてつけは参考資料3の書き方になると思いますので、それでお願いいたします。総合的な部分と、それから各プロジェクトに対してのそれぞれのコメントを踏まえてということだと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、次に移りたいと思います。議題2、ITER計画(建設段階)等の推進のうち幅広いアプローチ(BA)活動(フェーズ2)の検討状況について、に入ります。ただいま事務局から説明がありましたが、本日はBA活動の概要等について、実施機関である量子科学技術研究開発機構(QST)から、これまでの実績とフェーズ2の検討状況について御説明いただきますが、後半部分より非公開とさせていただき、その後で質疑応答を行いたいと思います。
 それでは、実施機関のQSTより御説明をお願いいたします。牛草部門長、40分ほどでよろしくお願いします。
【牛草委員】  それでは、資料2に基づきまして、幅広いアプローチ、BAと以下呼びますが、幅広いアプローチ(BA)活動(フェーズ2)の検討状況について、量子科学技術研究開発機構(QST)の牛草が御説明させていただきます。
 1ページめくっていただきまして、きょうのお話の概要です。最初に核融合エネルギー研究開発におけるBAの位置付けを簡単に紹介させていただきまして、これまでのBAフェーズ1の達成状況を国際核融合エネルギー研究センター事業、IFERC事業と以下呼びますが、それから、国際核融合材料照射施設の工学実証工設計事業、IFMIF/EVEDAと以下呼びます、それからサテライト・トカマク(JT-60SA)計画について、達成状況を説明し、それをまとめ、更に国内活動への展開を御紹介します。その後、BA活動フェーズ2の基本的な事項、それからフェーズ2におけるIFERC、IFMIF/EVEDA、JT-60SA計画の事業の検討状況を御紹介させていただきます。これは、先ほども文部科学省さんからありましたように現在、まだ検討状況の途中であります。
 それでは、まずBA活動の位置付けということで3ページ目をごらんいただきたいと思います。原子力委員会の第三段階核融合研究開発基本計画等に基づきまして、核融合エネルギーの技術基盤構築を進めるために、国のプロジェクトとしてITER及び核融合エネルギー研究分野における幅広いアプローチ、これは正式な言い方ですが、BA活動を国際共同で実施しています。BA活動の実施機関としまして、以前は日本原子力研究開発機構、現在は量研(QST)が実施機関として指定されて実施しております。
 下の絵を見ていただきまして、現在は実験炉の段階、核融合研究開発は段階的に進めるということで、現在は第三段階です。実験炉の段階です。この実験炉の段階と申しますのは持続的な核融合燃焼の実証、50万キロワットを出すということで、核融合のエネルギーの科学的・技術的実現性を実証するというフェーズであります。この熱核融合実験炉ITERを、7極の国際協力で現在進めております。これと並行しまして、BA活動を日本と欧州の国際共同で実施しております。中身は、先ほど申し上げたJT-60SA、IFERC、IFMIF/EVEDAの三つの事業を進めております。こうすることにより、BA活動でITERを支援しつつ、ITERでできないことを補って、できる限り早く第四段階の発電実証、原型炉段階に進もうという戦略でございます。
 次のページ、4ページ目に行きまして、BA活動の経緯を簡単に御紹介させていただきます。ITERのサイト、日本と欧州でなかなか決まらなかった状況を打開するために、2005年5月、日欧共同文書というのが出来上がりました。日欧が各々460億円相当の資金を負担しまして、ITERホスト極にならなかった日欧のどちらかでBA活動をやりましょうという共同文書が合意されました。
 2005年6月にBA活動を日本で実施することが決定され、逆に言いますとITER計画は欧州で建設するということが決まりました。
 これを受けまして、2005年8月から9月にかけて国の有馬先生を座長とするITER計画推進検討会というところで、我が国からどういうものを提案しようかという議論がなされまして、その結果、IFERC、IFMIF/EVEDA、サテライト・トカマク、JT-60SA、これは国内重点化装置という名前で当時は言っておりましたが、これをやるべしという答申がなされまして、それを受けて日欧協議を実施し、2007年6月にBA協定が発効したというわけであります。
 次のページ、5ページ目、再度の繰り返しになりますけれども、BA活動は三つのプロジェクトからなってございます。IFERC事業、これは原型炉の設計あるいはR&D、それからITERを遠隔で実験する施設、それから計算機シミュレーション、このような事業をIFERC事業としてやってございます。それからIFMIF/EVEDAと申しますのは、核融合材料の中性子照射施設に必要な原型加速器あるいはリチウムターゲットなどの工学的な実証活動と、照射施設の工学設計をやるという内容です。この二つは青森県六ヶ所村で実施しています。
 それからJT-60SAは、ITERの支援研究並びにITERの先の原型炉のための挑戦的な研究をやるということで、茨城県那珂市で実施しております。期間としましては2007年6月から2020年3月ということで、現在その後ろのフェーズ2と申すようにしておりますけれども、2020年4月からのフェーズ2について、日欧で現在協議しているところであります。
 6ページ目を見ていただきまして実施体制ですけれども、幅広いアプローチ協定の下に日欧の運営委員会というのがございます。これは日本では審議官が代表のヘッドであります。それから日欧の実施機関として欧州側はFusion for Energy、それから日本側はQSTが実施機関に指定されております。運営委員会の下に各事業の事業委員会があり、事業長が指定され、事業チームがあると、こういう構成で事業を実施しております。これはそれぞれの事業は、全て日本で実施しております。
 次のページを見ていただきまして、今度は量研(QST)の中の実施体制でございます。QST核融合部門は二つの研究所、那珂核融合研究所と六ヶ所核融合研究所の2か所で、それぞれ管理部を含めまして四つの部構成になってございます。研究所とは別に、研究企画室というのが全体のマネジメントに関連することを実施しております。数字がございますが、数字は職員等の数字で、括弧の中の数字は定年制職員の数字です。全体をまとめますと那珂核融合研究所で管理部も含めまして職員等が220名、そのうち定年制職員が147名です。六ヶ所核融合研究所は全体で106名、定年制職員が61名ということで、部門全体では職員数が340名、そのうち定年制職員が218名ということになってございます。
 右上の棒グラフは部門の職員数の推移ですが、これは、管理部は抜いてございます。研究部隊だけです。定年制職員は徐々に減っていっています。任期付きの職員等は2015年をピークに下がっておりますが、これは任期付きの雇用形態が変わりまして、派遣だとかそういうふうなのに移していっているので数的には減ったように見えますが、トータルの人員数としては徐々に上がっているという感じになってございます。
 8ページ以降、9ページに行きましょうか。これまでの達成状況ということで、まず9ページ目の全体のスケジュールを見ていただきます。平成19年から開始されまして、平成30年にフェーズ1が終わります。IFERC事業につきましては、原型炉の設計・R&Dはずっと継続してやってございますが、平成26年度の末あたりに第1中間報告書、それから28年の終わり頃に第2中間報告書を作りまして、最後に最終報告書を作ることになっています。
 それから計算機シミュレーションセンターでは、平成20年から23年まで機種選定だとか調達を行いまして、平成24年度、平成23年の終わりから運用を開始して、平成28年の終わり頃に運用を終えました。その後、更にスパコンの運用をしているところです。遠隔実験センターにつきましては、平成24年、25年に設計・検討を行いまして、26年度から整備・運用をしているところであります。
 IFMIF/EVEDAは、加速器設備の実証試験は現在も続いております。標的設備の実証活動は、既に平成26年度で終わりまして、現在分解してその束を分析しています。試験設備の実証試験については、既に平成26年度に終わってございます。工学設計も平成25年の頭ぐらいに終えて、設計報告書をまとめてございます。
 サテライト・トカマクにつきましては、現在も組立て中でございまして、ちょうどこのBAフェーズ1が終わる平成31年3月で組立てが完了する予定になっています。組立てと並行していろいろな設備の調整運転を現在もやっているところであります。
 さて、10ページ目に参りましてIFERC事業の中身の御紹介です。まず、IFERC事業として、原型炉の概念設計に向けた研究開発活動を行っております。原型炉の共通概念を確立すべく、安全性等の検討を行っています。また、R&D活動としては、主に材料関係のR&Dをやっています。構造材料だとか、あるいはトリチウム技術、ブランケットの材料、中性子増倍材料、それからトリチウム増殖材料などの開発をやっています。核融合計算機シミュレーションセンターは、プラズマ挙動や材料開発等に関連するシミュレーションを行うための計算機を運用しています。ITER遠隔実験センターでは、ITERの実験条件の提案あるいはITERの実験データの収集、解析等を行うための整備を行って、現在その機能試験をしている段階であります。
 11ページ目に行きまして、原型炉の設計ですが、これは日欧の共同で技術検討等を実施しております。したがって、原型炉設計の技術会合だとかタスク会合、それから技術調整会合等を開催して議論を進めております。重要課題、これは欧州も日本も共通の重要課題を抱えていますので、ダイバータとか遠隔保守などについての分析活動をやっています。
 その技術検討等を踏まえて原型炉基本概念を探索するということで、日本は定常炉の原型炉を想定しています。欧州はパルス炉を想定しておりますので、基本概念は日欧で共通ではございません。それから、日欧共同による設計報告書を2015年2月に中間報告書、2017年2月には第2中間報告書を作りまして、2020年3月までに最終報告書を作る予定であります。
 12ページ目は原型炉の研究開発(R&D)の部分です。細かなことは省略させていただきますが、シリコンカーバイドの複合材料の腐食試験だとか、低放射化フェライト鋼の照射、イオン照射によるスウェリング特性だとか、トリチウムの取扱い技術、中性子の先進的な中性子増倍材、先進的なトリチウム増殖材の開発など数々の成果を上げてございます。特にトリチウムの取扱い技術につきましては、欧州のJETという大型装置がございまして、その容器内のタイルをわざわざ日本に持ち込んで、それを日欧で分析してという活動を行っております。
 13ページ目に参りまして、計算機シミュレーションセンターです。これは先ほども申しましたように2012年1月からスパコンを欧州が調達し、日本に設置して運用してございます。この運用は2017年2月に既に運用を止めて撤去してございます。スパコンを5年間にわたり円滑に運用して、成功裏にプロジェクトは終了しております。第2サイクル以降、85%を超す高い平均利用率を達成と書いてございますが、右下の表にサイクルで平均利用率と書いてございますが、最初は65%ぐらいしか利用率がなかったんですが、5年目に入りますと94%と、ほとんど止まっているときがないという、スパコンとしては非常に驚くべき利用率になっています。こういうふうな利用で日欧併せて640編の論文が刊行されてございます。大変優れた成果もたくさん生まれてきました。
 その例として高エネルギー粒子シミュレーションの例が左下に書いてございますが、これはJT-60SAの実験データ、赤の方が実験データですが、それがバッチリと再現するようなシミュレーションがなされ、これは『Nature Communications』に掲載されてございます。
 14ページ目、ITER遠隔実験センターでございますが、現在平成30年で大体の整備が終わって、今それを試験運用している段階です。最初に左下ですが、整備が完了した後、実際にITERと遠隔実験センター間で高速データの転送試験をやりました。30分ごとに1テラバイトのデータを50時間にわたり繰り返しまして、非常に安定してそういうことができるということを実証しました。更に昨年12月には六ヶ所の遠隔実験センターと東大柏キャンパスのTST装置をつなぎまして遠隔で実験して、成功裏に終わることができました。更に今年はフランスのトカマク(WEST)との遠隔実験を予定しております。来年度については、英国のJETという大きな装置の遠隔実験を計画しております。このようにセンターも順調に整備し、その機能が十分であるというような実証をしつつある段階でございます。
 15ページ目はIFMIF/EVEDA事業です。このIFMIF/EVEDAといいますのは国際核融合材料照射施設なんですけれども、核融合では中性子がたくさん出てきます。しかもエネルギーが14メガ電子ボルトと高いんですね。そういう施設は世界のどこにもなくて、したがって核融合中性子に材料がさらされて大丈夫かどうかという試験が全くできていないという状況です。どうしてもそういう施設が必要だということで、その施設の工学実証設計活動をBA活動としてやっている状況です。IFMIFの構成と申しますのは、15ページの上にありますように重水素の加速系があり、液体金属リチウムのターゲット系があり、それで中性子を受けて材料に当てる照射テストセル系、この三つから構成されております。
 それぞれに実証活動を進めていこうということで、16ページ目を見ていただきますと、もともとのIFMIFという施設はそういった重陽子ビーム、これは40メガ電子ボルトの重陽子を2ビームラインで加速して、一つの液体金属ターゲットに当てて中性子を発生させるというのが本来のIFMIFです。我々がやっているIFMIF/EVEDA事業は、このうちの1ビームラインの9メガ電子ボルトまでの加速の部分、この部分までに相当するものを作って実証しようということで、原型加速器としては9メガ電子ボルトの125ミリアンペアの重陽子ビームの加速を確認するということで、構成としましては入射器、高周波四重極線形加速器、超伝導線形加速器の三つのコンポーネントで9メガ電子ボルトまで加速してという施設になります。現在は第2段の高周波四重極線形加速器まで整備を終わり、その試験を現在やっているところであります。
 次のページを見ていただきまして、17ページ目ですけれども、イオン源入射器と高周波四重極線形加速器、この部分は実は10メートルぐらいございまして、世界で一番長い高周波四重極線形加速器です。しかも8系統の高周波を同時に入れて加速するという、今までやったことのないようなことをする加速器であります。今年6月13日にRFQで陽子ビームの加速(2.5メガ電子ボルト)に成功してございます。そのときの波形だとかガンマ線の計測結果が記載されておりますけれども、成功裏にビーム加速に成功しています。重水素でやると5メガ電子ボルトになります。重水素でやっていないのは、重水素でやると放射化しますので、このフェーズではなるだけ放射化しないように軽水素で今進めているところです。
 18ページ目はサテライト・トカマク(JT-60SA)の事業です。JT-60SAと申しますのは、ITERのサイズの長さでいうとちょうど半分ぐらい、体積でいうと一桁ぐらい小さい装置を日欧で超伝導トカマクとして作ろうということで始まった計画でございます。目標領域としましては右下に縦軸にプラズマの圧力指数(βN)と書いてございますが、これは核融合炉の出力に相当する、規格化した出力に相当するようなものです。横軸は持続時間です。ITERと申しますのは標準運転ではβNというのが2弱ぐらい、非常に安全なところで運転します。ITERの定常運転はもう少し厳しい状況で、βNというのが3ちょいという値になります。ところが、これではなかなか経済性が見込めないということで、JT-60SAは規格化βNというのが5程度の非常に高いところを設定して、こういう高性能プラズマの定常運転を実証しようというのがSAの目標領域でございます。
 次のページへ行きまして、これまでのJT-60SAの建設状況を全部まとめたものがこれです。平成24年10月に前あった装置の解体を終了しまして、25年3月から本体の組立てを始めました。いっぱい書いてございますが、現在は真ん中あたりのTFコイルの組立てというのも全部終わりまして、本体の大体の部分が完成しているという状況です。装置の完成は平成32年3月でございます。この本体の整備に合わせて電源だとか冷凍機システム、加熱装置、計測装置といった装置の整備も並行して進んでおります。非常に順調に建設が進んでおります。
 20ページを見ていただきますと、現在のJT-60SAの状況として今年6月、9月の段階の写真が載ってございます。TFコイル全18機の組み込みが終わりまして、真空容器の最終セクターの溶接も終わりまして、真空容器全体、360度が完成しており、その上に超伝導コイル、EFコイルというコイルを三つ載せてある状況です。是非委員の方には、今年じゅうぐらいにこれを見ていただいた方がいいかなと思います。来年になりますとこの外側をクライオスタットというもので覆われてしまいますので、本体が見えなくなります。なので、是非見に行っていただければなと思います。
 次のページへ行きまして、もうそろそろJT-60SAが動き始める頃ですので、サテライト・トカマクのリサーチプランというのを検討しております。実は日欧の若い研究者を中心に検討いただきまして、左下の方に共著者数が435名、日本が174名で欧州が261名、こういった研究者の方々に議論いただいて、JT-60SAはこういうふうに使っていこうというようなリサーチプランが現在できておりまして、現在バージョン4が完成しております。このようにJT-60SAを動かすプランも着々と出来上がっておりまして、多分実験開始後は国内の研究者250名規模、欧州の研究者も200名規模の人たちが集まって、プロジェクトをみんなでやっていくという体制になろうかと思います。欧州の方々はJT-60SAを自分の装置だと思っていますので、日欧でしっかりと活用していきたいと思っております。
 さて、これまでの達成状況を簡単にまとめまして、まずアウトプット指標の予備的な原型炉設計活動と研究開発活動を完了するというような指標につきまして、予備的な原型炉設計活動に関しては、原型炉プラント全体概念、それから機器概念、コストなど幅広い課題を日欧で分析して、中間報告書として取りまとめてございます。日欧の異なる原型炉のコンセプトを比較することで効率的にそれぞれの課題を明確化し、検討を行っております。
 原型炉のR&D活動に関しては、シリコンカーバイド複合材料、低放射化フェライト鋼、トリチウム工学、先進中性子増倍材、先進トリチウム増殖材の五つのタスクが順調に進展しまして、原型炉技術基盤構築に必要なデータをしっかりと蓄積することができました。更に材料データの拡充と、それから現在もJETタイルの分析を継続しています。
 これらの成果を今後の原型炉開発に有効に活用・拡充するため、2020年3月までに原型炉設計最終報告書を取りまとめる予定であります。したがって、基本設計から概念設計へ移行する技術基盤の構築が大きく進展したと我々は考えてございます。
 アウトカムでございます。原型炉の工学設計に向けた見通しがどうかということで、これまでの日欧共同の活動により、原型炉システム全体を俯瞰(ふかん)して、特にダイバータ、あるいは遠隔保守など原型炉の成立性に関わる重要課題が効率的に明確化されておりまして、原型炉の工学設計に向けた見通しがある程度得られていると思ってございます。
 その見直しの下にアクションプランで設定されている2020年から2025年の原型炉の概念設計において、工学設計に向けて必要な重要設計課題の解決方策を検討し、2025年から始まることが想定されている工学設計へ円滑につなげていくことが可能だと考えております。
 BA活動での成果を基に日本固有の原型炉設計合同特別チームというのが形成されまして、原型炉開発に向けた産学官による全日本的な活動に有効に発展してございます。
 次のページです。これまでの状況のまとめの二つ目ですけれども、BA協定に基づくJT-60SAの組立て工程を完了し、運転を開始するというようなアウトプットでございます。BA運営委員会で承認された事業計画に従って欧州としっかりと打合せを行い、設計、製作の統合、合理化、検討・調整を行って、効率的にJT-60SAの製作、組立ての作業を非常に順調にというと簡単にできたように聞こえますが、様々な困難を乗り越えて計画どおり進めております。
 精密な調整が必要な本体の組立てでは、18機の超伝導トロイダル磁場コイルの設置を組立て精度プラスマイナス1ミリ、要求が3ミリに対して更に高いレベルで、高い精度で設置を完了し、真空容器360度の組立ても完了してございます。量研が組み立て手順、方法、治具等を考案して、様々な計測方法をメーカーに指導した結果でございます。これらはITERの建設の先駆的な実績となるとともに、更に原型炉の組立てにとって極めて重要な知財となり、原型炉開発に有効に貢献するものと理解しております。この成果により、例えばJT-60SAは非常に誤差磁場が小さくなりまして、将来の実験でプラズマ不安定制御など先進プラズマの重要な研究課題の解決が期待されるんではなかろうかと考えてございます。
 現在、ポートサーマルシールドの設置と下側平衡磁場コイルの設置準備を行っています。また、冷凍機システムの調整運転等、電源の調整運転なども日欧で実施しているところでございます。様々なことを行い、2020年4月からは総合調整運転に移行できると、運転を開始できる見込みでありまして、アウトプットとしては十分運転を開始することが期待されるというところであります。
 アウトカムですけれども、JT-60SAについて先進プラズマ研究開発のプラットフォームが構築されるかどうかということで、先ほども御紹介したように日欧の若い研究者を中心として、JT-60SAをいかに使うかというリサーチプランがしっかりと出来上がりつつあります。また、このリサーチプランバージョン4では、最初のイニシャルリサーチフェーズでの大目標をこういうふうにしようと、研究項目の優先度だとか、あるいは現在ITERでも問題になっているタングステン壁について、いつのフェーズで移行するかとか、そういった戦略も含めて議論してプランが形成されております。
 更に現在、欧州の研究機関や日本の大学等からJT-60SAへの参加体制について議論しているところであります。JT-60SAの運転が始まりますと、日欧の研究者それから学生が参画できる先進プラズマ研究開発のプラットフォームというのを是非構築して、ITERの実験開始を見越した若い世代の人材育成に貢献できるようにしていこうと考えてございます。
 24ページ目、国内活動への展開ということで、先ほども御紹介しましたようにBAの原型炉の設計活動というのが国内のオリジナルな設計活動、原型炉設計特別チームという形で新しく動き始めてございます。平成27年6月から合同特別チームの活動が始まりまして、現在メンバーは97名、QSTが3分の1、産業界が3分の1、大学が3分の1、こういう構成で原型炉の設計チームが動いております。そういうふうに国内活動に展開しております。
 更に計算機につきましても、BAの数々の成果を受けて新たに国内の新核融合大型計算機が六ヶ所に整備されて、現在運用している状況です。このようにBA活動がいろいろな国内活動に展開しているというわけです。
 26ページ目、これはこれまでBA活動に関連した共同研究の一覧を年度ごとにまとめてございます。大体70から100ぐらいの共同研究を毎年やっているというわけです。
 続きまして、BAフェーズ2の基本事項ということで、基本的な考え方を紹介させていただきます。まず、これまでのBA活動によって、青森県六ヶ所に国際核融合エネルギー研究センターが拠点としてしっかり形成されました。2019年度にはIFMIFの開発に必要不可欠な原型加速器の完成、それから世界最高水準の先進トカマク装置JT-60SAの完成と、主立った研究環境の整備が完了されて、いよいよそれを使って成果を上げるというフェーズに来てございます。
 日欧間では、BAフェーズ1を発展的に継続することが日欧双方の利益になるという共通認識でございまして、日欧の実施機関や研究所等の専門家からなるタスクグループにおいて中間報告がまとめられまして、IFERC、IFMIF、JT-60SAを継続して進めるべきというような結論を頂いております。
 有効性ですけれども、BA運営委員会を中心にして、日欧の良好な連携体制がこれまでに構築されており、その体制を発展的に継続することによって、日欧の人材、知識を集約して有効的に研究開発を進めることができて、お互いの相乗効果が期待できるというような評価をしております。
 効率性の観点ですが、BAフェーズ2においても、フェーズ1に引き続き欧州は財政負担をする意思を示しております。それを活用しながら、我が国の核融合拠点を充実させていくことができる事業でありまして、効率性が非常に高いと思っております。
 また、上述の緊密な連携体制の中で、国際協力に伴う意思疎通の困難さ、非効率さを十分これまでの実績で改善できております。日欧間で毎年財政状況を踏まえて実施していくことにしており、効率的に事業を実施していくことができます。
 アクションプランの第2中間チェックアンドレビューの達成目標というのがございますけれども、これに関連して原型炉に関わる材料開発、あるいは原型炉の設計、技術開発、それから原型炉を見据えた高ベータ定常プラズマ運転技術の確立といった中間チェックアンドレビューの達成目標に対して、フェーズ2でどういうところができるかというのが記載されております。かなりの部分は、BAフェーズ2の中でうまく中間チェックアンドレビューの達成目標の一部を達成できるというような見通しが得られております。
 30ページ目はロードマップでございますが、BA活動のフェーズ2と申しますのは2020年の中間チェックアンドレビューからちょうど第2中間チェックアンドレビューの2025年までということで、このBAフェーズ2を活用してアクションプランでやるべしとされている項目の一部をBA活動の中で実施するという計画になってございます。
 32ページ目です。IFERCのBAフェーズ2の考え方です。もうこれも繰り返しになりますけれども日欧協力によるシナジー、それからIFERC事業内・BA事業間の協力、ロードマップ、アクションプランを部分的に実施するということを念頭にBAフェーズ2の考え方を策定しております。フェーズ1と同じように原型炉設計R&D調整センターの活動、それから計算機シミュレーション活動、これはBAフェーズ1では欧州が計算機を調達して日欧で共同で使うということでしたけれども、現在は日欧共同の研究プロジェクトを開始して、日欧にある高性能計算機の相互利用をやろうというような中身になってございます。ITER遠隔実験センターにつきましては、ITER機構及び他の事業との連携による遠隔実験、大量データ転送・保存・解析手法の開発、こういったものを進めていこうということで進めております。
 33ページはスケジュールです。そこに書いてあるようなスケジュールで、大体全ての項目については5年を通して継続してやっていこう。ただし、スーパーコンピューターにつきましえては、現在のJFRS-1というのが2022年の頭ぐらいで終わりますので、次期のスパコンをどうするかと。これについては、ひょっとしたら日欧で調達しようかという議論になるかもしれません。これは今後の議論です。
 次のページ、原型炉設計活動の計画のうちのシステムコード、プラズマシナリオ、ダイバータ排気、燃料増殖ブランケットと燃料回収、遠隔保守、超伝導コイル、プラントシステム、安全性、こういったアクションプランに期待されている部分のどういうところを目指していくかというのが書いてございます。
 原型炉R&Dの方につきましても、例えば炉内機器の構造材料開発、これは低放射化フェライト鋼など、あるいは材料の腐食データベースの構築、増殖機能材料の中性子照射実験、トリチウム回収・インベントリ評価のための技術開発、こういったことをやる計画になってございます。
 36ページ、計算機シミュレーションセンターですが、先ほども申しましたように両方でスパコンの資源を交換しようということで議論してございますが、2019年以降の次期スパコンについては、場合によっては日欧の共同調達ということになるかもしれません。
 遠隔実験センターですが、SINET5を使って大量データの更に高速転送等の実証、あるいは欧州の装置を用いた遠隔実験の実証試験を継続して進める予定であります。
 IFMIF/EVEDA事業の検討状況ですけれども、主に加速器の高度化が中心です。2020年からシステムの最適化を行い、機器改良を含めて信頼性の実証、これはBAフェーズ1で9メガ電子ボルトの加速までやりますので、それをいかに安定に長時間できるかという高度化をこの5年でやろうということです。
 それからターゲット系についても不純物除去試験というのをしっかりとやっていこうということで、中性子源の設計についても次に、2025年以降、本当に中性子源を作るための工学設計をしっかりとやっていこうというようなことで議論を進めています。
 こういうふうな議論を経て、ロードマップに記載されています核融合中性子源A-FNSの建設につなげていこうと考えてございます。
 41ページ目ですけれども、BA活動でやるIFMIF/EVEDAのフェーズ2と並行しまして、A-FNSの工学設計、建設設計を進めていって、2025年頃にはA-FNSの建設判断ができるまでR&DをBAと国内事業の両方で進めていこうという戦略でございます。
 42ページ目、原型加速器でどんなことをやるかというようなことを書いてございます。これはもう先ほども申しましたように9メガ電子ボルト、125ミリアンペアの大電流重陽子ビームの連続加速というとてつもない難しいことをこの5年間でしっかりとやっていこうというような計画で、これによってA-FNSの建設の基盤ができると考えてございます。
 フェーズ2で行うべき中性子源のターゲット系、照射モジュール、中性子源設計について記載してございますが、特にターゲット系につきましてはリチウムの不純物を除去する純化系の試験を日欧でやっていこう、あるいは安全関連システムの強化だとか、そういったことを日欧で分担してやっていこうということで進めております。照射モジュールにつきましても、主に欧州がここに記載されているような、例えばプロトタイプのモジュールの原子炉での照射試験、あるいは実証試験をやろうということで進めております。
 44ページ目ですが、中性子源につきまして、BA活動でやる内容を、BAフェーズ2でやる内容を赤字で記載されておりますので、それ以外のところにつきましては国内作業としてA-FNS設計活動、R&D活動をやりまして、このBAフェーズ2が終わる2025年の段階で建設に移行できるように進めていこうと考えてございます。
 JT-60SAですが、46ページ目を見ていただきますと、初期研究段階、統合研究段階、拡張研究段階と段階に分けてやりますが、BAフェーズ2の計画は2025年までですので、初期研究段階の途中まで日欧でBAフェーズ2でやっていこうということになっています。そのときの実験条件だとか加熱条件というのがそこに記載されております。こういった内容をBAフェーズ2でやろうという議論を進めております。
 47ページ目ですが、2020年9月ぐらいに初プラズマをやる予定です。初プラズマはBAフェーズ2の仕事ということになります。その後、2年ほど装置の高性能化整備を行いまして、2023年から運転に入ってまいります。BAフェーズ2の成果としては、加熱装置、それからSA装置本来の定格運転まで行いまして、次の拡張段階に向けての準備を進めると、統合研究段階という実際に具体的にどういうふうな実験の中身をやるかというのがここに記載されてございます。
 次のページへ行きまして、実際の運営はどうするかというと、右の絵にあるIntegrated Project Teamというのでやろうということで、プロジェクトチームの横に日欧のホームチームがあって実施機関があるという構造で、本当に運転も組立ても整備も全て日欧の共同でやっていこうということで議論が進められております。事業長あるいは施設長、施設長というのはやっぱり安全が絡みますので、どうしてもQSTの責任ある立場の者が管理するということが必要ですが、それ以外につきましては日欧でほぼイーブンで進めていこうということで進めております。
 次のページです。研究については、何個かのトピカルグループを設置しまして、それぞれ日欧のリーダーを置きまして研究計画を議論し、データを整理し、解析していくというチームで進めていこうということで、具体的な運営の中身も含めて日欧で議論しております。こういうふうなことを実際に実現して、こういうふうなやり方がうまくITERにつながればなと考えてございます。 以上です。
【小川主査】  ありがとうございました。
(以下、議事非公開)


お問合せ先

研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付

(研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付)

-- 登録:平成30年12月 --