※詳細な検討については、さらなる精査が必要であるが、現時点で得られている情報をベースに整理すると以下の通りである。
(1)電力、通信制御、熱制御
米国側システムが冗長系を含めて機能を確保する見通し。
(2)環境制御・衛生管理
酸素生成機能については、開発中の空気再生システム(2017年頃搭載予定)の実証利用や故障時を想定した予備品確保等により、冗長系も含めてほぼ確保できる見通し。
トイレが単系(冗長なし)となり、かつロシア製であるが、消耗品及び補用品を商業ベースでロシアからあらかじめ調達したり、バックアップとしてクルー輸送機のトイレを使用することにより所要の機能を確保できる見通し。
上記より、環境制御・衛生管理機能は、ほぼ確保できる見通し。
(3)搭乗員輸送・緊急帰還機能
現在は、ロシアのソユーズ宇宙船に依存しているが、米国が民間輸送機(2017年打上げを目途に開発中)により確保する予定。
(4)姿勢制御・軌道制御
姿勢制御・軌道制御については、プログレス及びロシア側サービスモジュールのスラスタで行っているが、商業ベースでのロシアへの委託、米側物資補給機等の改造、新たな推進モジュールの開発・取付け等の代替策の検討が必要。
(4)について流動的ではあるものの、共通システム運用経費へのインパクトはおおむね限定的と見られる。
研究開発局宇宙開発利用課
-- 登録:平成26年06月 --