資料22-2-2 国際宇宙ステーション(ISS)に提供するISS構成要素及び搭載物の安全性確認のポイント
平成27年7月2日
科学技術・学術審議会
研究計画・評価分科会
宇宙開発利用部会
調査・安全小委員会
1.全般
- 調査審議の結果、JAXAが実施した「高エネルギー電子、ガンマ線観測装置(CALET)」に係る安全審査の方法や結果等は妥当であると評価する。また、このことから、JAXAが実施している安全審査のプロセスや考え方は適切に機能していると判断する。
2.調査審議の観点
(1)安全確保の考え方
- ミッションから要求される機能・性能を踏まえて、安全対策が検討されていることを確認
- 必要に応じて、安全審査の結果が設計にフィードバックされていることを確認
(2)安全審査プロセス
- JAXAの搭載物に関する安全審査の権限は、基本的にNASAからJAXAに委譲されており、開発フェーズごとに一貫した視点で審査を行っていることを確認。ただし、宇宙飛行士の船外活動に関するハザードについては、NASAの審査が必要であり、受審し承認済みであることを確認
(3)ハザード及びハザード原因の抽出手法
- 複数の手法(不適合のトップ事象から求める手法、部品の故障発生から求める手法、及び標準ハザードによる識別)を用いてハザードを抽出することで、ハザード予測の網羅性を高めていることを確認
(4)抽出されたハザード及びハザード原因への対処
- ハザード原因別にCALETの運用フロー(打上げから船外における実験運用・後処置まで)に応じた安全対策が講じられていることを確認
- 高電圧による放電現象に対しては、設計・製造による対策のほかに、試験により問題の無いことを確認