参考7-1 宇宙開発の現状報告(平成24年11月8日~11月26日)

平成24年11月27日
宇宙開発利用部会事務局

宇宙開発に関する国内の動向

・放射性物質を可視化する「放射性物質見える化カメラ」を開発

 11月15日(木曜日)、JAXAは、衛星搭載用ガンマ線検出器の技術を応用し、放射性物質の分布を可視化する「放射性物質見える化カメラ」のプロトタイプ機を三菱重工業株式会社(MHI)と共同開発したと発表した。
 JAXA、MHIに名古屋大学を加えた開発チームは、科学技術振興機構の協力を得て、プロトタイプ機の実用化に取り組んでおり、その成果をもって今年度内にMHIが商用機を市場投入する予定。

・星出宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(31S/TMA-05M)の帰還について

 11月19日(月曜日)、JAXAは、国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在を終了した星出宇宙飛行士が搭乗するソユーズ宇宙船が、10時56分(日本時間)、カザフスタン共和国内に無事着陸したと発表した。星出宇宙飛行士は、ISSに124日間滞在し、宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)のドッキング作業や、水棲生物実験、小型衛星放出など多くのミッションを行った他、船外活動を実施し日本人最長記録を更新した。

・平成24年度「きぼう」利用テーマ募集 重点課題区分の選定結果について

 11月22日(木曜日)、JAXAは、平成24年度「きぼう」利用テーマの募集に関して、重点課題募集区分として、31件の応募提案から、外部委員会等での選考評価を経て、以下の3テーマを候補として選定したと発表した。今後、これらのテーマの代表研究者とJAXAが協力して宇宙実験研究プロジェクトを立ち上げ、実施内容の具体化を進めていくとのこと。

テーマ名 

代表研究者 

 マウスを用いた宇宙環境応答の網羅的評価
(生命科学分野)

筑波大学生命科学動物資源センター
高橋 智

 宇宙環境における健康管理に向けた免疫・腸内環境の統合評価
(宇宙医学分野)

理化学研究所 免疫・アレルギー科学総合研究センター
大野 博司

 火災安全性向上に向けた固体材料の燃焼現象に対する重力影響の評価
(物質・物理科学分野)

北海道大学大学院工学研究院
藤田 修

宇宙開発に関する海外の動向

・アリアン5ロケット、静止通信衛星「ユーテルサット21B」と「Star One C3」の同時打上げに成功 【仏】

11月10日(土曜日)21時5分(世界標準時、以下同じ)、仏アリアンスペース社は、ギアナ宇宙センターより、アリアン5ロケットを打上げ、欧州の通信衛星運用企業ユーテルサット(Eutelsat Communications)社の静止通信衛星「ユーテルサット21B(Eutelsat-21B、旧称W6A)」及び、ブラジルの衛星運用企業スターワン(Star One)社の静止通信衛星「Star One C3」の所定の軌道投入(静止トランスファ軌道)に成功した。

・ロシア、ソユーズ2ロケットによる軍事通信衛星「メリディアン」の6機目の打上げに成功 【露】

11月14日(水曜日)11時42分、ロシアは、プレセツク射場から、ソユーズ2-1a(Soyuz 2-1a)/フレガトロケットを打上げ、軍事通信衛星「メリディアン(Meridian)」の6機目の所定の軌道投入に成功した。

・中国、長征2Cロケットによる災害・環境監視衛星「環境1C」等の同時打上げに成功 【中】

11月18日(日曜日)22時53分、中国は、太原衛星発射センターから長征2Cロケットによる、災害・環境監視衛星「環境1C(HJ-1C)」、技術実証衛星「新技術験証衛星1号(Xinyan-1、XY-1)」及び技術試験衛星「蜂鳥1号(Fengniao-1:FN-1、HummerSat-1)」の同時打上げに成功した。

・ILS社、プロトンロケットによる静止通信衛星「エコースター16」の打上げに成功 【米】

11月20日(火曜日)18時31分、インターナショナル・ロンチ・サービシズ(ILS)社は、バイコヌール宇宙基地から、プロトンM/ブリーズMロケットを打上げ、米エコースター(EchoStar)社の通信衛星「エコースター16(EchoStar-16)」の所定の軌道投入に成功した。

・ 中国、長征4Cロケットによる地球観測衛星「遥感16号」の打上げに成功 【中】

11月25日(日曜日)4時6分、中国は、酒泉衛星発射センターから、長征4Cロケットによる地球観測衛星「遥感16号(Yaogan-16、Remote Sensing Satellite-16)」の打上げに成功した。

お問合せ先

研究開発局宇宙開発利用課

-- 登録:平成25年03月 --