原子力科学技術委員会 核融合研究作業部会(第42回) 議事録

1.日時

平成26年8月1日(金曜日)10時30分~12時

2.場所

文部科学省15F1会議室

3.議題

  1. 核融合原型炉開発に向けた現行の取組について
  2. 原型炉開発の技術基盤構築を進める体制について
  3. その他

4.出席者

委員

小森主査、疇地委員、牛草委員、海老塚委員、岡野委員、小川委員、尾崎委員、金子委員、佐藤委員、東嶋委員、伴委員

文部科学省

坂本研究開発戦略官、竹之内補佐、中塚核融合科学専門官、山田科学官、江尻学術調査官

5.議事録

【小森主査】  定刻となりましたので、ただいまから第42回核融合研究作業部会を開催いたします。
 本日は、大島委員、笹尾委員、髙津委員、堀池委員より御欠席との連絡をいただいております。
 本日の議事について御紹介いたします。本日は、核融合原型炉開発に向けた現行の取組について、原型炉開発の技術基盤構築を進める体制について、その他、について御審議いただく予定です。
 続いて、事務局に異動がありましたので、配付資料の確認と併せまして、事務局からお願いいたします。
【中塚専門官】  まず事務局について、審議官と戦略官は所用で少し遅れております。申し訳ございません。
 それから、先月の異動でございますけれども、研究開発戦略官付の原子力国際協力室長補佐といたしまして、竹之内が就任いたしております。
【竹之内補佐】  竹之内と申します。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
【中塚専門官】  続きまして、本日の資料の確認をさせていただきます。まず、議事次第に配付資料の一覧を記載してございますけれども、資料1といたしまして、原型炉開発に向けた研究の進捗状況というA4横版の資料でございます。資料2が、核融合科学研究所における原型炉開発に向けた取組の現状ということで、こちらもA4横版の資料になっております。それから資料3といたしまして、JAEAにおける原型炉概念設計の実施体制というホチキス留めの資料が入っています。それから参考資料の方が大部になっておりますけれども、まず参考資料1といたしまして、コアチームの報告書の最終版が入っております。分厚いので、一番後ろに別とじにしております。それから参考資料2といたしまして、合同コアチーム中間報告を受けての核融合研究作業部会の見解、これも一部修正がありましたので、今回最終版ということで、参考にお配りしております。参考資料3-1、3-2は、コアチームを中心とした原型炉開発の技術基盤構築を進める体制の在り方ということで、ポンチ絵と体制の案。それから参考資料4といたしまして、前回の作業部会の議事録が入っています。
 資料につきましては以上です。過不足等ございましたら、お知らせください。
【小森主査】  よろしいですか。
 それでは、本日の議題に入ります。まずは核融合原型炉開発に向けた現行の取組についてとしまして、日本原子力研究開発機構と核融合科学研究所より、それぞれ現行の取組状況を発表いただきます。それぞれ説明時間15分、質疑応答10分とさせていただきます。
 まずは資料1になりますが、原子力機構の牛草委員より、よろしくお願いいたします。
【牛草委員】  それでは、報告させていただきます。原型炉開発に向けた研究の進捗状況。原子力機構の核融合部門は基本的には原型炉に向けての活動をやっているところでございまして、ほぼ全ての事業がそれに対応します。
 資料がたくさんございますので、かいつまんで報告させていただきたいと思います。1ページ目を見ていただきまして、今年4月の機構改革に関連しまして、組織を再編しました。マネジメントの意思をより直接的に伝えるということで、役員の方が部門長をやる。その部門長の下に企画調整室と、那珂核融合研究所と、新たに六ヶ所核融合研究所というのを作りました。六ヶ所核融合研究所では三つの部、従来は二つのユニットからなっておりましたが、3部構成にいたしました。
 次のページを見ていただきまして、核融合炉システム研究開発部、これは原型炉の設計、それから理論・シミュレーション、遠隔実験などを行います。材料・中性子照射関係で、核融合炉材料研究開発部、これは現状のBAの事業であるIFMIF/EVEDAに加えまして、中性子工学、これは東海にありますFNSも含みます。それからブランケット及び機能材料開発ということで、ブランケット研究開発部というのを設けております。これはITERのTBMの開発、原型炉のブランケットの開発に加えて、機能材料だとかリチウム回収、それから同じく東海にありますトリチウムプロセス研究等も含んでおります。
 次のページをめくっていただきまして、原子力機構の業務で、年表のような格好で書いてありますが、一番上がITER計画です。その次にブローダーアプローチ(BA)が書いてございまして、IFMIF、IFERC、JT-60SAと書いてございますが、その他というのはBAではやっていない、交付金でやっている事業であります。例えばIFMIF、IFERCの分野ではトリチウム工学、中性子工学、機能材料・構造材料開発、ブランケット、理論・シミュレーション、炉システム、それから国際協力。JT-60SAの方は、その他としまして実験解析、実験の参加、モデリング、ITER・JT-60SAのリサーチプラン、既存設備の維持・改造、それから国際協力という事業をやってございます。
 予算規模としては、ITER、BAが非常に大きいので、基本的にはITER、BAの進捗が原子力機構の原型炉に向けた研究開発の大きなものであると御理解いただければと思います。
 4ページ目に行きます。ITER計画です。ITERの進捗ですが、ITER機構におきましては、現在サイト・建屋の整備中であります。一番右にありますように、トカマク複合建屋の基礎工事をやっておりまして、ちょうど今、コンクリートを入れつつある状況だと聞いてございます。ITER機構の職員は519名、うち日本人が専門職員23名、支援職員が6名という構造になっています。
 下の方に、日本の国内機関JAEAの活動としまして、ものづくりのことが年表で書いてございます。現在は平成26年でございますから、黄色い帯で示してございますように、トロイダルコイルの実機の製作、それからダイバータの製作、遠隔保守機器の製作、その他ほとんどの実機の製作に入りつつあるという状況でございます。建設フェーズは、あと5年ぐらいするとある程度先が見えてくるということになります。
 5ページ目、詳細な説明は省かせていただきますが、日本が分担する機器調達の現状を簡単にまとめてございます。特に超伝導コイルの話だけをさせていただきますと、超伝導コイルに絡んだ契約は全て締結済であります。トロイダル磁場コイルの導体は、ほぼ終えております。センターソレノイドコイルの導体を、今、量産している状況であります。
 6ページ目、御紹介させていただきたいのは、トロイダル磁場コイルの製作の状況ということで、二つの会社、三菱重工と東芝さんでございますが、双方で実機の熱処理炉だとか実機のラジアルプレートのトランスファーだとか、巻線装置が現在稼働中であります。
 次のページをめくっていただきまして、そろそろ計測器の開発も本格化しなければいけないということで、ITERには計測器をこちらで製作して試験をした後、カダラッシュに搬入するということですので、その試験をする施設、先進計測開発棟というのを、現在那珂核融合研究所で建設しているところであります。
 8ページ目に行きまして、幅広いアプローチ活動ですけれども、国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)、国際核融合材料照射施設の工学実証・工学設計(IFMIF/EVEDA)、サテライト・トカマク(JT-60SA)の三つの事業を進めているところであります。
 次のページをめくっていただきまして、IFERC事業の原型炉設計の進捗であります。大体、日欧の設計チームが年6回ぐらい設計会合を開きまして、原型炉のシステム・機器概念を検討中であります。2017年5月までに原型炉の基本的な概念を構築しようとしております。
 下の左の絵にありますように、各コンポーネントの設計、それからシステム全体の設計、それに加えて、右下にありますようにプラント・建屋の概念設計を進めているところであります。
 また、国内活動ですけれども、日本チームの活動に16の大学・研究機関から、約70名が参画をいただいて進めているところであります。
 10ページ目、IFERC事業の原型炉のR&Dのテーマが五つございます。構造材料として、1.SiC/SiC複合材料、2.低放射化フェライト鋼、3.三重水素の増殖材、4.中性子増倍材、それから5.三重水素の取扱技術がございます。
 11ページには、それぞれの進捗が書かれてございますが、一つだけ、現在進めているものを紹介させていただきます。SiC/SiC複合材料に関して、ENEAが作った腐食試験装置を六ヶ所サイトの研究所に搬入してございます。現在SiC/SiC複合材料とリチウム鉛液体金属との共存性試験を行っているところであります。
 12ページ目、三重水素取扱技術に関連して御紹介したいと思います。欧州にあるJETというトカマク装置、これでITERを模擬する実験をやっています。その真空容器内のタイル及びダストを六ヶ所核融合研究所で分析するということを、BA活動としてやっています。世界で唯一、トリチウム、ベリリウム、その他放射化物を同時に扱うことができ、かつ微細加工機を備えて透過型電子顕微鏡など、分析装置を持っておりますので、欧州からタイルを持ち込んで、材料の変化だとか、タイル中のトリチウムの吸蔵量などを測定して、ITERや原型炉の計量管理に役立つデータを取得しようというものであります。もうしばらくするとJETからタイルとダストが届きます。
 次のページに行きます。13ページ目、これは補助金ではなくて交付金でやっている事業であります。米国のHFIR炉を用いて材料照射をやっています。2013年に80dpaまでの照射が完了しました。現在、その照射後試験をやっているところであります。右の方の赤丸で囲んだ部分を見ていただくと、照射量80dpaになると照射後の硬さというのが飽和するのが明らかに見えてございます。このような照射後試験を今後継続してやっていこうと考えてございます。
 14ページ目、これもブローダーアプローチの活動ではないのですが、リチウムの回収技術をやっております。絵にありますように、真ん中に黄色いイオン伝導体というのを設けまして、右側に海水あるいはにがりなどを入れて、左側に回収液として希塩酸を置く。電極をくっつけて、つないでやりますと、勝手に電気が発生し、リチウムだけが選択的に回収できるというシステムであります。まだ基礎研究の段階でございますが、将来のリチウム資源の確保ということで、精力的に研究開発を続けていきたいと思っております。
 15ページ目、今度はIFERC事業です。計算機シミュレーションセンターであります。六ヶ所サイトにあるスパコンは国内で3位、世界で30位のスパコンであります。2012年1月から運転を開始して、直近の3箇月では利用率が88%から97%と、ほとんど休んでいる間がないような状況です。この3月までに145編の論文と400件の学会報告がされております。利用者数も、最初の頃は300名弱というのが、現在は500名近くになっています。
 こういう状況もありまして、今年の1月末に加速演算器付のシステムを0.4ペタflops分増強しました。2月から運用開始しています。したがって、もっと利用者数が増えるだろうと思っております。
 右の方を見ていただきますと、手前の方に増強システムの写真がございますが、増強システム、下に書いてありますように、本体システムと比較して1ノード当たり約7倍の計算能力があるにもかかわらず、計算能力当たりの消費電力は約3分の1ということで、かなり先端的なスーパーコンピューターになってございます。
 16ページ目、そのスパコンを使った原型炉の設計研究例が書いてございます。ダイバータを設計するに当たって、例えば不純物の注入による熱制御のシミュレーションだとか、下の方にはダイバータの形状を最適化して、ダイバータにどの程度まで熱を下げることができるかというシミュレーションをやってございます。
 また、17ページでは、実験で観測されたMHD揺動を、高エネルギー粒子を模擬したシミュレーションを行いまして、その揺動が高エネルギー粒子モードであるということを同定してございます。このような成果がどんどん上がってきている状況であります。
 18ページ目、IFERC事業のITER遠隔実験センターであります。下の黄色い部分の右側に書いてございますように、2013年から検討を始めまして、今年2014年から遠隔実験のためのソフトウェアと実験室の整備を始めようということで進めてございます。
 次のページに想像図がありますけれども、今がらんどうの実験室に下の絵にあるような遠隔共同研究スペースだとか、メインの実験スペースだとか、共同研究者用のスペースを設けようということで、現在検討を進めているところであります。
 20ページ目、IFMIF/EVEDAです。原型加速器の進捗ということで、入射器は既に搬入されて、据付をほぼ終えています。右下の絵にありますように、加速器室の中に既に入射器が搬入されて、電源だとか冷却系周りの整備をやっているところであります。
 次のページを見ていただきまして、その他の加速器の進捗ということで、高周波四重極線形加速器、これはレニャーロ研究所で現在製作中です。3セクションのうち、1セクションがほぼ完成しまして、カプラを組み合わせた試験を行って、来年4月にはなんとか六ヶ所サイトに持ってこられるという工程で進んでおります。
 その次の超伝導線形加速器ですけれども、現在超伝導空洞の高圧ガスの材料特認申請をやらなければいけないということで、そのデータを取得し、申請しようというところであります。許可が下り次第、空洞を製作開始する予定であります。
 また、関連しまして、高周波源のシステムも、現在欧州で作られておりまして、175MHz、CWのモジュール9式が搬入予定であります。既に3台のものについては、連続運転を実施しておりまして、今年度中には電源関係が順次六ヶ所核融合研究所に搬入される予定です。
 22ページ目、IFMIF/EVEDAのリチウム試験ループです。リチウムは、大震災を受けまして、一生懸命修復をして、なんとか早期に再開しまして、ループ性能確認試験、リチウムターゲット診断機器試験、それから不純物除去試験、これらのミッションはほぼ達成しております。現在ENEAのキャビテーション計測機による試験をやって、その解析中であります。現在は長時間安定運転で実証ということで、その準備をやっておりまして、リチウムターゲットループのプロジェクトは、今年の10月ぐらいに一応完了しようということで、今、一生懸命進めているところであります。
 次の23ページはサテライト・トカマクの事業であります。ポンチ絵で、二輪車で前輪の小さいのが方向を決めるという役割を持つのだろうなということで、実際JT-60SAはITERのちょうど半分ぐらいのサイズになります。
 24ページ目、現状は真空容器の製作と組立が、非常に順調に進んでおりまして、真空容器360度分全て完成しております。要求の精度も満足し、現在クライオスタットベースの上に組立を開始したところであります。
 次のページを見ていただきますと、それ以外の超伝導コイルなどの状況ですけれども、センターソレノイドも導体としてはほぼ半分を作り、パンケーキも4個完了しています。また、核融合科学研究所との共同研究でターミナルジョイントの試験なども成功しております。EFコイルにつきましては、装置下側の3個について全て完成し、現在残りの上3個を作っているところであります。サーマルシールドも試作をいろいろ行っている状況であります。
 26ページ目、トロイダル磁場コイル、これは欧州分担です。CEAとENEAで作っております。ENEAにおきましては2個目のトロイダル磁場コイルを製作、CEAについては1個目の巻線が終わったところ。コイルケースもENEAで作ってございます。ほぼ順調に製作を進めているという状況であります。
 次のページ、組立の状況ですけれども、左上、平成24年10月に前のJT-60の解体を完了しまして、平成25年1月には組立を開始しました。クライオスタットベースを置いて、今年の1月にはその上に下側のEFコイル3個を仮置きしました。現在、その上に真空容器を並べているというところで、40度セクター二つがクライオスタットベースの上に乗っています。ちょうど今、二つの40度セクターの溶接を、現地でやっているところであります。
 その後、トロイダル磁場コイルを欧州から搬入しまして、順次入れて並べて、センターソレノイドを入れて、クライオスタットで囲むということで、平成31年3月の運転を目指して、職員全員で一生懸命頑張っているところであります。
 28ページ目、リサーチプランです。全共著者331名、うち日本が150名の研究者によりまして、JT-60SAをこうやって使おうというようなリサーチプランを既にまとめてございます。更にこれをベースに改良するとともに、実施計画を具体化するために欧州側といろいろ検討しているところであります。
 29ページ目、これはブローダーアプローチではない事業です。プラズマ解析・モデリングの進捗ということで、例えば左側ですけれども、Hモードペデスタルの幅の変化を考慮したシミュレーションで実験を再現するようなこともできております。また、右側、運動論的MHDモデルへの回転効果をうまく導入する。プラズマ回転とともに動く局所座標系の運動方程式をベースに定式化しまして、シミュレーションをやった結果、下の絵に描いてございますように、新しい運動論モデルでは、回転が進むにつれて抵抗性壁モードが安定化されるという実験とコンシステントなシミュレーション結果が得られています。
 最後、まとめです。原型炉基盤構築に向けた組織改編を実施しております。ブローダーアプローチが終わった後、我々が事業を進めていくのに適した体制を組んだつもりであります。
 ITERの実機調達はほぼ順調に進捗しております。実施機関側とITER機構との連携を更に強めて、より円滑に事業全体を推進するように頑張っていきたいと思っております。
 ブローダーアプローチ活動の3事業とも、ほぼ順調に進展しております。IFERC事業では、予定どおり遠隔実験センターの整備に着手しております。IFMIF/EVEDAでは、加速器整備に若干の遅れはあるものの、その他は予定どおり進んでおります。サテライト・トカマクも順調に組立中であります。
 その他の研究でございますけれども、材料研究、モデリングなど、BA事業以外の研究開発も、非常に限られた予算と人員の中でできる限り進めているところであります。
 最後に、ITER計画・BA活動を進めつつ、原型炉の基盤構築に向けて準備を進めていこうと思っているところであります。
 以上です。
【小森主査】  ありがとうございました。
 ただいまの牛草委員の発表につきまして、御質問等、何かございましたらお願いいたします。
【江尻学術調査官】  欧州との原型炉の設計ですけれども、日本の目指す原型炉と、欧州の描く原型炉は必ずしも同じではないと思うのですけれど、その辺はどのようにやっているのですか。
【牛草委員】  原型炉の概念を、それぞれに作ろうということで動いておりますが、共通部分がたくさんございますので、その辺の課題の摘出だとか、解決策の方向性というものを議論しております。
 基本的には考え方が違うので、そういった意味では、同じ概念にはならないのです。
【小森主査】  ほかにございますか。それでは、また御質問ございましたら、後でお受けすることにします。続きまして、核融合科学研究所の取組につきまして、金子委員よりお願いいたします。資料2です。
【金子委員】  それでは、資料2に基づきまして御説明いたします。まず1ページを見ていただきまして、まず私どもがどういう形で進めているかということについて御説明いたします。私ども、基本的にはヘリカル原型炉というものを目標といたしまして、炉の概念設計と、それから設計の基盤となるであろう工学R&Dを展開するということで進めてございます。
 事業の中心は、核融合工学研究プロジェクトというものを平成22年に立ち上げました。私どもは6年間の中期計画というものを持ってございまして、現在第2期ですけれども、第2期、第3期の12年間をかけてこのプロジェクトを行おうと想定しております。そして設計と同時に、設計基盤のR&Dでございますが、これも欲張ってもたくさんできませんので、五つの課題を選択しております。この五つの課題をどう選択したかといいますと、ヘリカル原型炉の独自性も考慮しつつ、ちょうどここにいらっしゃる岡野先生がまとめられた、平成20年のフォーラム提言にあるITER・BAで成されない技術開発項目の中から、大学が得意とする分野を選択したものでございます。
 この五つのR&Dの内容でございますけれども、現在合同コアチームが検討しているシナリオにおいては、主案と副案という形で整理されてございますけれども、副案として位置付けられるものが多いということになってございます。
 それから次のページでございますが、理論関係ですけれども、これもヘリカル核融合炉の数値実験炉構築ということを目指しまして、炉内で起こり得る諸現象の物理的モデル構築と、その統合化、体系化を図るということで、同じように数値実験炉研究プロジェクトというものを立ち上げまして、これも12年間の計画でもって数値炉構築まで頑張ろうということでございます。
 この中身でございますけれども、当然のことながら、コアプラズマからプラズマ・壁相互作用まで、幅広い領域を包括するような形になってございまして、特にヘリカルの特徴でございます3次元モデルの構築、これに注力しております。3次元モデルでございますので、トカマク配位への応用は次元を下げればよろしいので、そういう意味ではトカマクにも応用は十分可能な研究開発をしてございます。
 また、統合化モデルの手法も、これもトカマクと共通の部分がございますので、こういった理論シミュレーションに関しては、かなりトカマクの原型炉研究とオーバーラップする部分があるだろうと思っております。
 3ページ目でございますが、これは、私ども大学共同利用機関の特徴でございます、共同研究システムを最大限に活用して、大学における核融合の基盤研究も支援しながら、一緒になって原型炉に向けた研究をやっていこうということでございます。
 その中の一つ、双方向型共同研究でございますが、これはプラズマと炉工学の連携を中心に推進してございます。具体的にプラズマを研究するセンターと、中性子照射あるいはトリチウム照射設備等の連携によるPMI研究の推進などを行っておりまして、また、一般共同研究というものがございますが、これは幅広い基盤的研究が可能で、いろいろな大学の方が来られて研究ができるように、例えば材料関係であるとか、プラズマの関係であるとか、計測手法の関係であるとか、もちろん理論シミュレーション関係、それから特徴的には研究会形式による知識の集約がございまして、こういったものを一般共同研究という枠組の中で展開してございます。
 今日は時間があまりございませんので、この中から核融合工学関係の現状について御説明したいと思います。次のページでございますけれども、核融合工学研究プロジェクトということで、先ほど申しましたように、ヘリカル型原型炉、これは私どもFFHR-d1と呼んでおりますが、この概念設計活動と主要5課題のR&Dを推進ということで、原型炉の設計の方は、ヘリカルですので、ここでは省略いたしまして、R&Dとして何をやっているかということを御紹介いたします。
 この五つの課題というのは、一つは超伝導マグネット、二つ目がブランケット、それから三つ目が材料開発研究です。それから四つ目がダイバータ、五つ目がトリチウム・安全ということでございます。
 次のページでございますが、これはロードマップを示したもので、第2期中期計画の中で工学基盤の構築を行って、次の2016年からの第3期で実規模・実環境工学実証試験まで行きたいと考えてございます。それで、第2期でございますが、私どもこのプロジェクトの中で幾つかの設備を整備してございます。その代表的なものが、その次のページに載ってございまして、超伝導マグネットについては、非常に強い磁場の試験設備を導入したり、あるいはブランケットにつきましては、先進ブランケットの開発をしてございますので、液体金属とか溶融塩、こういったものの研究ができるような設備も導入しております。
 それから材料関係では、低放射化材料の研究ということで、幾つかの試験装置も導入いたしましたし、また、ダイバータ関係では、熱負荷装置の導入とか、表面を解析するための加速器であるとか、こういったものを核融合科学研究所(核融合研)の中に準備して共同研究として進めてございます。
 ただ、トリチウムに関しては、核融合研の中では使えないものですから、これは大学との共同研究を中心に展開してございます。
 それでは、五つのR&Dについて、一つずつ具体的に御説明いたします。次のページでございますが、これはお手元の合同コアチームの今回の報告書の中に入っている図でございまして、この中の超伝導コイル開発の、まだロードマップはないのですけれども、こういった方向で進めていくという図になってございます。パッケージと呼ばれているものですけれども、この中で丸で囲んだ部分、ここを核融合研は今やっているということでございます。
 具体的に言いますと、次のページでございますが、まず、先ほど牛草委員からも御紹介ありましたけれども、私どもの試験設備を用いましてJT-60SAあるいはITER用のケーブルの試験をやってございます。これは現状の導体の試験です。それから、更にこれを高性能化できないかということで、新しい冷却方式として、直接ではなく間接冷却方式の導体の開発などというものをやってございます。
 それから、その次のページですが、更に私どもとしては高温超伝導のケーブルを開発してございます。これはヘリカルコイルを作る上で、どうしても途中で連続巻線の接続をしていかないといけないのですが、作り方を考えたときに、高温超伝導体を使うのは非常にメリットがあるということで高温超伝導体、しかもこれは積層型のコイルを作ってございまして、その方式がうまくいくかどうかを今検証している最中でございます。
 実際のデータが右の方にございますけれども、現在のところ20ケルビンでもって磁場5.3テスラで、100キロアンペア到達ということで、実機として遜色ないような値を達成しております。電流が時間的に変わってございますのは、電源の関係でループ型のコイルを用い、電磁誘導で電流を流してございますので、このような時間変化になってございますが、特に不安定を起こさずにここまで達成できたということでございますので、これからこういった高温超伝導導体についても、開発をもっと進めていきたいということでございます。
 それから、開発用設備でございますが、現在私どものところは、これまで9テスラまでの超伝導マグネットの試験ができる試験装置がございましたが、それを改良いたしまして、現在のところボア半径70センチで13テスラまでいけるようになりました。これを更に追加のコイルを入れることで、15テスラまで、ボア半径は少し小さく60センチになりますが、そこまで試験できる装置を完成させますので、これを用いまして原型炉での磁場強度に相当するような環境下での試験ができるということでございます。
 次に、ページをめくっていただきまして、ブランケット開発でございます。これは先進ブランケットということで、先ほど言いましたように、液体金属とか溶融塩を使ったシステムを開発しようということでございまして、次のページに研究の一部を紹介してございますけれども、まず、こういったものを使いましたときに腐食の問題が出てきますので、そのあたりの耐腐食性はどうかということの共存性の研究をやってございます。今のところ、かなり良い結果が出てございます。
 それから、具体的にこういった溶融塩あるいは金属の中にトリチウムができるわけですが、それをどうやって回収するかといった試験も、基礎的な研究でございますけれども、やってございます。それから更に絶縁の問題も大でございまして、絶縁の被覆等、また水素透過の研究もやってございます。
 その次のページを見ていただきますと、これは具体的にそういった液体金属あるいは溶融塩を流す流動ループ試験ができる設備でございます。現在、核融合研で作っているところでございまして、特徴は途中に強い横磁場が印加できるようになってございまして、流れが磁場の影響をどう受けるかということをきちんと試験できる装置になってございます。
 それからリチウム鉛とFLiNaKの2種類の流体が同時に試験できる並列構造になってございます。現在、そこの写真にございますとおり、ほとんどできておりますが、まだ超伝導磁石が入ってございませんので、そちらの方もこれから設置するということでございます。この3テスラという磁場は、この目的としては世界最強の磁場でございまして、原型炉を見たときには、このぐらいの磁場は最低ないといけないといった大学の専門家の方々の御意見もいただいて設計・構築したものでございます。
 あとはブランケットの設計と書いてございますが、このあたりはヘリカル炉特有の部分もございますので省略いたしまして、次、ダイバータでございます。ダイバータにつきましては、これはヘリカルの特徴という意味では、その次のページを御覧ください、私ども銅合金を考えてございます。これはヘリカル炉ですと、中性子に直接さらされないところにダイバータを持っていけますので、銅合金の耐中性子特性を少しでも上げて、それでもって銅合金が使えるようにできないかということで、その辺の開発をしてございます。いろいろな銅合金に対して物性特性を評価しつつあります。
 その次のページはプラズマ対向壁のところも含めまして、一番表面にタングステンを用いまして、その後ろに銅合金でもって冷却しようというときに、その間を接続あるいはろう付けする、その辺の評価もしてございまして、幾つかの銅とろう材を組み合わせて試験をしてございます。
 それから次に、核融合燃料システムの開発ということで、これはパッケージの図を見ると、実線ではなくて点線で囲ってございますが、これは、大学との共同研究を主体にやっておりますので点線で書かせていただいております。これは大学でございますので、多種多様な展開でやってございまして、燃料サイクルシステムから、環境の評価、あるいは生体への影響といったものを、いろいろな大学の先生方の御参加を得て進めているところでございまして、その次のページを見ていただきますと、このような大学で、このようなことをやっていますということをリストとして載せさせていただいております。
 トリチウム生体影響、最近これが少なくなって、なんとか加速しないといけないと思っておりますが、環境トリチウムの影響、それから環境放射線・放射能研究などがございます。一方、燃料関係では、燃料循環システムとか、計量関係、当然このあたりもしっかりやらないといけないということです。燃料循環システムに関しましては、当然ペレットを使った燃料供給をやるのですが、そこからトリチウムを高温ではなくて低温状態でうまく循環させるシステムができないかということも、所内では検討してございます。
 その次が材料開発でございまして、これにつきましては核融合研では、パッケージの図で御覧いただくと右下のところですが、私どもバナジウムの研究をやってきてございますので、先進材料開発ということでバナジウムの試験。それから、点線で書かれている部分は大学関係で、いろいろな照射データであるとか、データ蓄積といいますかデータベースを作るためのいろいろな活動をされておりますので、それを含めてございます。
 具体的な例を御紹介しますと、その次のページでございますけれども、まずは低放射化バナジウム合金につきましては、かなり大きなブロックが製造できることは、これまでの研究で分かっておりますので、具体的なものづくりに当たっては、接合技術が大事ということで、接合技術の開発をやってございます。
 それと同時に、これを高温で使うため、どう高温特性を良くするかということで、最近はここにナノ粒子を入れまして、ナノ粒子を分散させることによって高温化に成功したという例を御紹介させていただいております。
 それから、その次の例でございますが、バナジウムだけでなく、トカマク原型炉設計では低放射化フェライト鋼が主流になってございますので、こちらの方も強化材として、こういった酸化物を入れることによって強化できるのではないかということで試験をやっていることを御紹介させていただいております。
 以上、走って御説明しましたけれども、こういった工学R&Dをやってございます。最後に一言だけ、次の理論計算シミュレーション研究でございますが、これは先ほど言いましたように、共通の部分が多うございますので、これもJAEA、NIFS、それから大学含めまして一体となって進めるべきことかなと思います。
 私どもは3次元が特徴でございますが、それ以外にも、次の数値実験炉プロジェクトの絵が描いてございますように、コアプラズマから周辺プラズマまでやりますけれども、手法として、マルチスケールというのをやらないといけない。これは時間的にも空間的にもそうですけれど、ミクロとマクロをどうつなぐかという、ここの手法を開発してございます。こういった手法のもとに統合化が図られていくわけでございまして、更にいろいろなタイプのコードがございますが、それらをどううまくつなげていくかというインテグレーションも必要でございまして、トカマクで行われているTASKコードに相当したものを、私どもはTASK3コードということでやってございまして、これをグレードアップをしている最中でございます。
 最後は、私どもとしては第2期中期計画の間に、いろいろなモデルとか、基本的な計算手法といったことを確立いたしまして、それを使って、第3期の中期計画期間にはインテグレーションも進めていきたいというロードマップになってございます。
 以上でございます。
【小森主査】  ありがとうございました。
 今の金子委員の発表につきまして、御質問等ございましたらお願いいたします。
【坂本戦略官】  もし、先生方御質問なければ、一つコメントなのですが、先週、日中の核融合に関する二国間会合がございまして、超伝導磁石の件について、中国の工学試験炉CFETRに高温超伝導導体を使うということを真剣に考え始めているという発表がございました。実際そのコイルの試作も始めている。これは原型炉を考える際には、非常に有力な技術になり得ると思いますので、JAEAも当然情報をお持ちだと思うのですけれども、NIFS、JAEA、それから関連する東北大学とか、そういったところの関係機関で御協力いただいて、日本でも是非研究を推進していただければと思います。よろしくお願いします。
【金子委員】  はい、分かりました。
【小森主査】  ほかにございますか。
【牛草委員】  よろしいですか。ヘリカル原型炉を目標として事業を進めていかれる、それはそれで結構かと思うのですが、同時に今、作業部会でも、あるいは合同コアチームでも、コミュニティの中でも議論している次の原型炉、この原型炉をオールジャパンで進めてなんとか実現しようという形で議論されているわけですけれども、そういった意味では、核融合科学研究所としてヘリカル原型炉を目標として進めているのだけれども、オールジャパンの検討に貢献するのだと理解して良いのですね。
【金子委員】  今日は現状を紹介しなさいということでしたので、これまでの現状を紹介させていただきました。牛草委員の今の御質問は、これからどうするのだというお話でございます。私どもも、今後、核融合工学の占める位置付けというのは大きいと思ってございまして、私ども現在六ヶ所サイトに六ヶ所研究センターというものを持ってございますが、そこを現在は理論シミュレーション、特に六ちゃんを対象とした理論シミュレーション関係の共同研究の場所と位置付けてやってきましたが、今後は工学のR&Dも含めた共同研究拠点にしていきたいと思ってございますので、そういう意味で、今後は六ヶ所サイトに少し注力をしていきたいと思ってございます。
【小森主査】  核融合研ではヘリカル原型炉を目標に進めていますが、アドバンストの部分については、相補的に原子力機構さんと行っています。したがって、ヘリカルだけではなく、トカマクにも使えますので、御理解いただきたいと思います。
 ほかにございますか。
 それでは、先ほどの牛草委員の御発表への御質問も含め、全体的にお願いいたします。
【岡野委員】  簡単なコメントだけなのですけれど、牛草委員がおっしゃった、ヨーロッパと日本の設計の考え方が違うというのは、全くそのとおりなのですが、そうすると10年前に言っていたのと同じだなという印象を、もしも持たれたらいけないと思うので、補足します。10年前の考え方の違いとは、物理とか工学の設計基準、例えば材料はどこまで使いますかとか、物理の性能はどこまでいきますかというところからして、そもそも考え方が違うということだったのです。しかし、今は、設計に関しての考え方の違いというのは、例えばヨーロッパはヘリウムで冷却したいとか、日本は水冷却にしたいとか、そういった設計方針が違って、それぞれの国の事情で設計の目標も少し違うので、違う設計になっているけれども、そのベースになる科学技術的なところ、設計基準はほとんど同一という状況です。つまり、考え方が違う、といっても、10年前とは違った状況であるというのを補足したいと思います。
【小森主査】  ありがとうございます。ほかに御質問等ございますか。よろしいですか。
 それでは、最初の議題は以上とさせていただきます。牛草委員、金子委員、ありがとうございました。
 次の議論に移りたいと思います。前々回の作業部会より、今後の原型炉開発の技術基盤構築を進めるための体制はどうあるべきか、議論を続けております。前回は参考資料3-1、3-2に基づいて議論いただき、総合司令塔的組織としては、本部会の下にタスクフォースを置く。また原型炉概念設計等については、原子力機構を中心としつつも、オールジャパン体制で取り組む仕組を原子力機構内に整備していただくという点について認識を共有いたしました。
 その上で、今回は原子力機構内において、タスクフォースの方針の下に原型炉開発に向けた基盤技術構築に関する総合的な戦略を実現するため、オールジャパン体制で取り組む仕組について、原子力機構より御提案いただきます。
 それでは、資料3に基づきまして、牛草委員より御説明いただきます。よろしくお願いいたします。
【牛草委員】  原子力機構の案ということで、いろいろな方々と議論していただいた結果をまとめたものを御紹介させていただきたいと思います。拡大コアチームを作業部会のタスクフォース(TF)として位置付けて、その上で原子力機構にそのような実施体制を組みなさいということでしたので、最初に、我々が理解した内容を整理させていただきました。
 TF以下の組織案で構成組織の機能の整理ということで、基盤構築に向けたオールジャパンを図1のように想定した上で、機構内の実施体制を検討いたしました。図1では原型炉設計合同特別チームと書いてございますが、これがそれに対応します。その中に、総合調整グループというのを置きなさいということで、そこに置いてあります。
 総合調整グループの位置付けというのは、原型炉の設計チーム及びTFの双方にまたがって研究開発戦略上の調整を行うという位置付けですので、確かに組織上は原子力機構のチームの中にあるのかもしれませんが、実際は両方にまたがるような形ではなかろうかと理解しております。TFですけれども、原型炉設計合同特別チームの活動について評価・助言などを与える役割、それから、より俯瞰(ふかん)的な視点で我が国の基盤技術がどういう状況であるか、どうなっていくのか、いくべきかというのを整理する、全体方針を示すというものであります。
 総合調整グループは、各要素技術の把握・調整などを行うための体制をチームの中で整備して、そのための経費を原子力機構の予算から捻出するという形であります。その上で、特別チームの方から、例えばJAEAやNIFSの関連グループとの連携、それから産業界との契約、大学、研究機関への委託、共同研究、シンクタンク等への委託調査、そういったことをやっていくのだと理解しています。
 一つ目のJAEAにおける原型炉概念設計に向けた戦略実現のための体制ということで、これは専任スタッフを含むオールジャパン体制で組みなさいということであります。最初のぽつですけれども、六ヶ所核融合研究所、那珂核融合研究所及び核融合科学研究所六ヶ所研究センターを中心に、原型炉設計合同特別チームを設置します。チームの所在地は六ヶ所核融合研究所としたいと思っております。
 次のページをめくっていただきまして、ポンチ絵ですけれども、合同特別チームというのは、原子力機構の六ヶ所、那珂、それから核融合研の六ヶ所研究センターが中心になって進める。大学等については、客員だとか、そういう形で入っていただく。産業界には研究開発協力員だとか任期付職員という形で入っていただこうと考えております。それぞれの組織の下には、それぞれの各部だとかがぶら下がっておりまして、そこから人を集めて合同のチームを組もうというものであります。
 チームの構成員の案ですけれども、当面は20名ぐらいで始めようかと考えております。まず、核融合炉システム研究開発部長、これは1名で常勤です。核融合炉システム研究グループ職員が4名、そのほかの人もいますが、とりあえず職員4名を専任にする。常勤です。JAEAのほかのグループからは兼任者、当面は5名ぐらいで始めようと。それから六ヶ所核融合研究所の中に核融合科学研究所の青森研究開発センターがございまして、そこの職員の方2、3名を合同チームのメンバーにしたいと。
【小森主査】  これは誤りです。青森研究開発センターではなくて、六ヶ所研究センターです。
【牛草委員】  六ヶ所研究センター。すみません、直しておきます。
 それから、産業界の方から任期付職員あるいは外来研究員等、最初は2名ぐらいの常勤に、非常勤3名ぐらいから始めて、徐々に増やしていこうと。それから、大学からは客員研究員の方を2名程度参加いただこうかと考えています。これもあくまでも当面の案でございまして、その他必要に応じて兼任・外来、客員を増やしていこうと考えております。
 体制構築に当たっては、原型炉世代への技術継承に留意しなさいということで、基本、若手を中心にメンバーを集めることになろうかと思います。
 原型炉設計合同特別チームリーダーは、原子力機構のメンバーとしまして、一方で、総合調整グループリーダーは原子力機構以外のメンバーが担うようにしたいと思います。
 原型炉設計合同特別チームの中に、総合調整グループを設置するわけですけれども、タスクフォースとの両方にまたがって戦略上の調整を行います。このグループは、原型炉設計活動についてオールジャパンで取り組むための総合的な調整を行う。それからタスクフォースからの助言などや、原型炉設計の進捗に応じて学術研究、他分野、様々な学協会との連携協力に必要な調整を行う。タスクフォースと総合調整グループは非常に強く連携して進める必要があり、総合調整グループのメンバーの一部は、タスクフォースのメンバーを加えることとしたいと思います。リーダーも一緒の方が良いのではないかという意見もございました。
 次のぽつですけれども、特別チームの業務内容として、タスクフォースの方針・助言に基づいて、以下の業務を行います。原型炉概念の設計検討、これは産業界との契約を含みます。プラント設計と課題の抽出、全体設計・各要素技術開発の進捗分析・調整、設計会議等を開催します。原型炉課題解決に向けた具体的な企画の立案と実施を行います。関係機関との契約業務、共同研究・委託調査の契約業務なども行います。
 関係機関との調整とかタスクフォースの事務調整業務の支援も行う必要があります。
 情報発信・情報収集、成果のとりまとめ、理解増進、こういった業務も必要かと思っています。特に年1回程度、公開のシンポジウムなどを開催して、オールジャパンの活動として基盤構築の進捗を積極的に、要素技術開発に関わっていない方々にもアピールをしていきたいと思っております。
 当然、タスクフォースへの報告だとか、タスクフォースへの支援も業務の中に入ってきます。
 二つ目、必要な技術課題等について、大学等関係機関と連携しながら推進する仕組をどう構築するかということで、まず企画立案・調整業務ですけれども、特別チームがタスクフォースの方針に基づいて具体的な検討内容を企画立案して、検討内容について関係機関と調整をします。検討内容や、関連する関係機関に応じて、適切な大学等関係機関関係者を招聘(へい)して意見を聴取して、適切な助言をいただく。このような関係者のネットワークを順次拡大していって、様々なこれまでお付き合いのなかったような分野、関係機関からなる核融合原型炉の検討ネットワークのようなものを構築していければと思っています。
 原型炉概念設計検討ですけれども、原子力機構が特別チームの調整結果を基に、プラント概念設計検討を複数社に発注します。具体的なプラント設計を作り上げていくとともに、原型炉プラントを構成する各要素技術に関する研究開発課題を明確化していきます。
 我々、そのような設計検討を発注しますと、受注者と設計検討会議というのを頻繁に行います。この設計検討会議にタスクフォースのメンバーや、ほかの企業さんなども参加できるようにいたします。必要に応じて適切な大学など関係機関関係者や、他分野、学協会の方々を設計検討会議に招聘(へい)しまして、設計検討会議で明らかになった課題について、他分野、学協会等との会合を開催していこうと思っています。設計検討会議で、他分野の学協会や大学等との連携領域や調査研究課題について、新しいものを抽出していこうというものであります。
 要素技術に関する研究開発課題ですけれども、原子力機構が原型炉設計合同特別チームの調整結果を基に、大学・研究機関等と共同研究・委託調査契約を締結いたします。課題及び委託先は特別チームが提案し、必要に応じてタスクフォースからも提案・調整をいただくとしたいと思います。
 共同研究・委託調査などの進捗を随時確認して、新たな知見はできる限り早期に原型炉概念設計に反映するようにいたします。
 大きな課題については、大学連合あるいは研究機関、産業界と複数年にわたって実施して、もちろん契約自身は単年度ですけれども、年度末にタスクフォースでレビューいただいて、次年度の計画に反映していく。大学や研究機関が独自に実施する研究開発課題については、その独立性は損なわない範囲で、原型炉のための活動として位置付けを明確にして、その成果を分析して、原型炉設計に反映させることも必要だと考えております。
 原型炉に関する要素技術に関連したワークショップを必要に応じて開催するというのも、重要な業務だと思っています。
 平成27年度活動開始で、どういう経費が必要かというのを考えてみますと、任期付職員あるいは技術開発協力員などの人件費、それから原型炉設計検討費、それから社会受容性・基礎技術などの委託・共同研究費、それか情報収集・理解増進活動費、それから一番重要なのは会合費と旅費です。
 本格的な原型炉設計組織へ、この合同特別チームを発展させていきたいということで、次段階、ITERのファーストプラズマの2020年頃、中間C&Rの時期でございますけれども、それまでに本格的な原型炉設計組織による概念設計報告書をとりまとめて、移行判断に必要な具体的なR&Dを抽出することが必要かと思っております。現在、提案は20名ぐらいの規模から始めて、順次増やしていって、本格的な概念設計フェーズに入っていくべきだと考えてございます。
 以上です。
【小森主査】  ありがとうございます。それでは御意見、御質問等お願いいたします。
【小川委員】  大体のストーリーは理解したつもりでして、原型炉設計合同特別チームを設置する、これはよく分かって、何をやるかも大体分かりました。よく分からないのが、総合調整グループと、タスクフォースとの位置付け、役割です。資料の図3を見ると、総合調整グループというのは、展開していくと次は計画室のようなグループになる。だから、この総合調整グループが将来のそういう意味での計画室の卵になるということで、図3は分かるのですけれども、そうすると図1で、総合調整グループとタスクフォースの位置関係が理解できず、それはさかのぼるならば、前回の参考資料3-1の議論が十分理解し切れていないということになります。このタスクフォースの大きな枠と、左横にある原型炉概念設計との調整、役割分担が十分理解できていないので、総合調整グループとタスクフォースとの役割分担は、どう考えたらよろしいのか。先ほど、リーダーが同じでも良いのではないかというような話もあったのですけれど、その辺のお考えを聞かせていただければと思います。
【牛草委員】  まず原子力機構の答えです。僕自身は、総合調整グループというのは、全部タスクフォースのメンバーであっても良いのではないかと思っています。それに加えて、もっと違う分野の方々だとか、これまであまりお付き合いのない分野の方々を、今後必ずそのような領域は出てきますので、そういった方々も含めて俯瞰(ふかん)的に全体を見るというのがタスクフォースなのかなと思いますが、戦略官、いかがですか。
【坂本戦略官】  ありがとうございます。今、牛草さんがおっしゃったことを、もう少し敷衍(ふえん)させていただきます。役割としては、2ページ目の上から二つ目のぽつ、「「原型炉設計合同特別チーム」内に総合調整グループの設置」と書いてあるところの4行目に、特に、「タスクフォースからの助言等や原型炉設計の進捗に応じて、学術研究、他分野、様々な学協会との連携協力に必要な調整を実施する」とありますが、まさにこれに尽きると思うのです。ここの部分が、金子先生の言葉を借りると、リサーチ・アドミニストレーターの役割に似ていますねという話をされたところで、私は、なるほど、そうだなと思いました。
 これはどういうことかというと、ここから私の理解というか、認識を述べますけれども、マクロで見ると、今、原型炉設計というものは非常に幅広い情報収集あるいは情報の発信、連携、これは外国の状況を含めて情報を把握する、あるいは連携をするということを企画する必要がある。それは組織の壁を超えなければいけない。それは文書化されたものがあって、方針があって、それに従ってみんなが粛々(しゅくしゅく)とやる、そういう性格のものではない。原型炉の設計のチームも、それから各要素技術のチームもそれぞれ、国外も含めて、日々動いているわけです。ダイナミックに動いている。そこで出てくる新しいアイデア、新しい課題を常に共有する必要があるといったときに、原型炉設計合同特別チーム、これは一つのチームとして集中的に原型炉設計を徹底的に追求してもらわなければいけない、そういうチームだと思っています。
 一方で、先ほど申し上げた、幅広い情報収集・発信、コミュニケーションが必要ですが、実際、連携活動を企画するというのは、ともすれば組織の壁もあって、一つの組織に置いたチームではなかなか手が付かない。それをもっとオールジャパンレベルというか、コミュニティレベルにまで上げて、そういったコミュニケーションあるいは連携活動の企画を行う必要がある。これを担うのがタスクフォースです。タスクフォースがそういった活動をしたときに、ある方針なり、評価なり、助言なりということを行うわけですけれども、タスクフォースというものは、そんなに頻繁に、例えば1週間に1回開くわけではありません。半年に1回なのか、数箇月に1回か分かりませんけれども、そういった節目、節目でチェックするものです。その方針立案なり、評価なり、助言なりというものが実際に原型炉設計合同特別チームに下ろされたときに、実際にオールジャパンのコミュニティレベルで方針が立案された、あるいは評価が行われたことについて、日々のコミュニケーションとして設計はどうなっているのか、要素技術の状況はどうなっているのかというのをずっと追跡する、あるいは追跡するだけではなくて、それぞれのキープレーヤーの間を情報でブリッジする。今、原型炉設計ではどういうことが起こっているのか、要素技術の現場では、例えばダイバータであるとか、ブランケットであるとか、何が起こっているのかを常にブリッジする必要がある。これは、作業を本気でやろうとすれば、原子力機構の資料に書いていただいている年1回の公開シンポジウムのような生易しいものでは済まない。そのような実際のコミュニティレベルで合意された方針なり、あるいは評価して出てきた課題について、いかに日々のコミュニティの活動にそれをフィードバックするかというところの、その中心的作業から、必要な調整と書いてあるわけですけれども、それは総合調整チームにやっていただく必要がある。
 合同特別チームは、本当は全員タスクフォースメンバーでも良いのではないかと先ほど牛草さんがおっしゃいましたが、合同特別チームには設計を実際がんがんやってもらわなければいけないのです。目の色変えて24時間365日設計のことばかり考えてほしいわけです。そういう人間に、タスクフォースの役割と両方を担ってもらうのは無理です。たまにはそういう場にも出てきてほしいですけれど。
 そういう意味で、リサーチ・アドミニストレーターの一つの良い例かと思いまして、そういう役割を持つ人間を特定してチームを作らないと、すみません、口幅ったいようですけれども、日本の研究機関も大学も、この部分が非常に弱い。私はナノテクノロジー分野を担当していて、そのことを痛切に感じました。核融合も、恐縮ですが、私はそう認識しています。そこを強化したい。原型炉設計にはなくてはならない活動であると考えております。
【小川委員】  よく分かりました。ということは、総合調整チームというのは、情報収集とかを中心とした、ある意味での実働部隊になっているわけですね。
 少し違うのかもしれませんけれど、この1年間合同コアチームが、ある意味では総合調整チームのような形で動かれたので、そういうイメージだと思って良いわけですね。もう一方のタスクフォースというのは、実働部隊のように自分たちでデータを集めているのではなくて、データを俯瞰(ふかん)して見て、それで基本的な方針とか考え方をアドバイスする。
 だから、ここにあるタスクフォースからの助言というように、ある意味では、まさにタスクフォースは助言をする。ただし、最終的に責任を持つかもしれませんけれども、そこは実働部隊ではない。実働部隊は、ここの総合調整チームですね。私は企業のことはよく分からないのですけれど、企業でいうならば、計画立案とか企画調整とか、まさにヘッドクオーターになるようなところ、ということですね。分かりました。
【岡野委員】  この総合調整グループなのですが、2008年のロードマップ報告書に、建設の時期における建設実施機関の横に総合調整会社というものが書いてあったのです。その名前を踏襲しているのかなと私は思いました。そう思って最後のページの表を見ると、この総合調整グループは、計画管理グループになって、更に工学設計段階で計画管理グループと建設準備室になるとの矢印が出ているので、これはやはり後に、総合調整会社になるということなのかなと、今改めて思ったのです。もしもそうだとすると、この1ページ目の図で何が不足していると感じるかというと、ここにだけは産業界が入っていないのです。ここに産業界が入っていて、総合調整会社に向けての第1歩だと言ってくれれば、すごく分かる。
 2008年のロードマップでも、非常に難しい調整が必要なので、実施機関は直接産業界に発注するのだけれど、全体を見る機関として、産業界を中心とする総合調整会社というのを置いたのです。総合調整グループがそういうものの1歩なのだというと、すごく分かり良いと思います。本当にそうかどうかは、今後議論いただく必要があると思いますが。
【小川委員】  逆に、総合調整グループの中に産業界が抜けている理由は何なのですか。
【岡野委員】  抜いた意識はないのではないかと思いますが……。
【牛草委員】  抜いたというか、どちらかというと、常駐にかなり近い形かなと思っているのです。だから、そういった意味では、産業界のポストを持ったままで常駐していただけるなら、入れても良いと思うのですが、それが原子力機構の任期付職員だとか、あるいは技術開発協力員という形になるとJAEAになってしまいます。ただそれだけです。意図的に産業界を外したわけではないです。
【岡野委員】  それともう一つ。2ページ目のチーム構成員のところなのですが、チーム構成員よりも下のぽつのところの役割については私は非常に賛成なのですが、そうだとすると、当面にしても、この20人は少ないな、という印象を持っています。ゼロはもう1個増えるのではないのかと思ったのです。最後のページには確かに110名と書いてありますので、来年度は当面この人数で始めるという意味なのですね。
【牛草委員】  当面と書いてございます。
【岡野委員】  そうですね。当面なのですね。私は非常に期待していて、本当に110名でもまだ足りないと思うので、これからどんどん増やせるようにしていただきたい。これは牛草さんより、戦略官にお願いしないといけないと思うのです。
 あと、これは揚げ足を取るわけではないのですが、図3の110名から横に線を引いてあるのは、切れているだけですね。このような数で建設はできないですね。
【牛草委員】  もちろんです。
【岡野委員】  この数は大きくなると考えていいですね。ITERでも500名いるのですから。
【牛草委員】  そうですね。
【小森主査】  ほかにございますか。
【山田科学官】  タスクフォースの定義について、是非委員の先生方の御意見をお伺いしたいのですけれども、戦略官はこの間、タスクフォースは将来的にはアカウンタビリティを担う主体になるとおっしゃいましたし、中間C&Rとか、移行判断というポイントにおいて、核融合研究開発の総合的進捗をレファランスにして判断をするということになっていますが、この図ですと、タスクフォースとつながっているのは六ヶ所村の原型炉設計合同特別チームだけになっているのです。
 もちろん、ここが主体なのは疑いのないところなのですけれども、タスクフォースとしては、もう少しほかのところににらみを利かせてガバナンスがある程度利くような形にしておくべきではないかと思うのですが、定義として先生方の御意見はいかがですか。
【小川委員】  それは、そのとおりではないですか。
【小森主査】  ここでは、原型炉設計合同特別チームにも、つながっているというだけで、タスクフォースは全日本的に動くわけですから、当然、また別なものにつながっていると考えて良いと思います。
【小川委員】  そう思います。
【山田科学官】  例えばという話ですが、NIFSのヘリカル炉の設計であるとか、阪大でもレーザーの設計があります。そういったところもつながっているという理解でよろしいのですか。
【小森主査】  全部につながっていると考えて良いのではないでしょうか。
【坂本戦略官】  山田先生ありがとうございます。そこのつながりが、コミュニティレベルで大きな動きを作るときに、極めて重要だと思っていまして、タスクフォースには当然いろいろな分野から様々な機関の方に入っていただくわけですけれども、個人としてのチャンネルだけではなくて、ある程度まとまりを持った組織的な機関なのか、あるいは学会なのか、そういったところのつながりというのが作れて、初めて動きが出てくるのかなと思っています。
 これは私の勝手な提案で、原子力機構あるいは関係する先生方にも御議論いただきたいのですけれども、先ほど総合調整グループあるいは設計合同特別チームの活動として、最後のページの一つ目のぽつのところ、「核融合炉に関する要素技術に関連したワークショップを必要に応じて開催する」と書いてあるのですけれども、自分がナノテクで分野横断のプロジェクトを立ち上げたときの経験からすると、年1回ワークショップをする、そこにいろいろな関係する学会がお客さんとして呼ばれて、核融合炉を議論するというのでは生易しい。中核になる核融合コミュニティの方々が低温工学・超伝導学会であるとか、あるいは金属学会であるとか、あるいは電気関係の学会であるとか、機械学会だとかに出張っていって、そこでそこの学会と、例えばプラズマ・核融合学会であるとか、合同のセッションをそれぞれの学会に設けてもらう。そこに必ず誰かが行き、今核融合で一体何が起こっているか、何が旬か、何がボトルネックかというのを語っていただいて、これを一緒にやりませんかということを散々呼びかけるという、その活動の主体に、タスクフォースになっていただきたいと思っているのです。タスクフォースのメンバーの方々、それぞれの近い分野の方々に出張っていっていただいて。そうしないと、本当の意味のチャンネルは出来ないと思うのです。
 それには、総合調整グループでは、とてもではないけれど手が足りない。これは今の核融合コミュニティの中核になるタスクフォースのメンバーとなる方々に、是非やっていただきたい。日常の各学会とのコミュニケーションについて、総合調整グループが支えるというのはあるかもしれませんけれども、実際、核融合コミュニティの今の顔として、いろいろな関連する学会に出ていって呼びかける、情報提供する、あるいは彼らの関心を吸い上げてくるという役割は、是非タスクフォースで分担していただきたい。
 それも、科学技術に関わる様々なコミュニティとかソサイエティとか、そういったものに対するアカウンタビリティの一つではないかと考えております。
【小川委員】  今の戦略官の言葉で、タスクフォースの役割は、よく分かりました。
 先ほどの総合調整グループは、自分たちで情報を集めて、核融合開発をどう進めるかをコミュニティと共に議論していく、それに対してタスクフォースはコミュニティの外に向かって働きかけをする部隊である。そうやって核融合のコミュニティを広げるのが、タスクフォースの大きな任務ということですね。
 それをきれいにうまく書いておいていただければと思います。また、戦略官は学会の方と言いますけれど、学会に限らず幅広い他分野ですね。いろいろな分野に向かって核融合を展開させるための役割を、タスクフォースのメンバーは担っているのだと、そういう意識を十分に把握していただくと。
 今ので非常に分かりやすいと私は思いました。
【小森主査】  ほかにございますか。ちょうど時間になりましたので、このあたりで議論を終わらせていただきます。
 これまでの議論を踏まえまして、今後の体制につきまして、事務局の方から補足をお願いいたします。
【中塚専門官】  本件、数回にわたりまして御議論いただき、ありがとうございました。タスクフォースの設置など、来期の作業部会を見据えて、準備を進めていければと考えております。
 これまでの議論の中で繰り返し言われておりますけれども、今後非常に多くのステークホルダーを巻き込んだ検討を進めていく必要がありますので、皆様にも引き続き御尽力をいただきたく思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小森主査】  ありがとうございました。
 それでは、本日の議題は以上になりますが、その他、何かございますか。よろしいですか。
 それでは、今後の予定につきまして、事務局からお願いいたします。
【中塚専門官】  前回コアチームの報告の中で、山田先生より、来年の1月頃までに原型炉開発計画時系列詳細と、WBSを併せたロードマップを示せるよう、引き続きコアチームで検討するというお話がございましたので、来年1月頃、コアチームからその後の検討状況について報告をいただいて、それを基に議論できればと考えております。時期等につきましては、改めてメールで御連絡いたしますので、また日程調整等、御協力いただきますようよろしくお願いいたします。
【小森主査】  ありがとうございました。
 本日はこれで閉会いたします。どうもありがとうございました。

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齊藤
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(研究開発戦略官付(核融合・原子力国際協力担当))