資料3-6 研究開発評価部会(第40回)における委員の意見等

平成24年7月5日
科学技術・学術審議会
研究開発評価部会(第43回)
 

総論

  • 第4期科学技術基本計画は第3期までとは大きく異なると政策的に強く打ち出しており、評価についても総論的にきちんと議論すべき。

各階層間で整合性のとれた評価の観点・基準の設定

  • 個々の具体的な科学技術政策が、比較的単純な指標で、個別の階層に入る・入らないという判断をしないよう、質的に突っ込んだ検討をすべき。

ハイリスク研究や学際・分野融合研究を促すような評価基準が必要

  • ハイリスク研究や学際・分野融合研究のテーマについて、日本の企業が国際会計基準を導入した際の資本コストの考え方を応用し、研究開発テーマのリスクを考慮した現在価値を評価するというやり方がかなり研究されてきているので、このような指標を参考指標として具体的に示せば、客観的な指標のようなものを示せる可能性がある。
     
  • ベンチャー企業についての支援や育成といった評価について、もう少し具体的に記載しないといけないのではないか。
     
  • リスクをディスカウントではなく価値として評価する手法を盛り込むと、論理的かつ定量的に議論できるのではないか。

基礎研究からイノベーション創出に至るまでの、広範で多様な研究開発の性格を考慮する

  • 研究開発が直接的にイノベーションに至るという考え方の表現について、「基礎研究から新しい知見・法則を発見し、それをもとに様々な知見・法則を構造化し融合することによって、新しいブレークスルーを導く。それが、社会の制度や市場の構造を変えるイノベーションに至る」と丁寧に書く必要がある。
     
  • イノベーション志向であればあるほど、短期的な成果より社会や産業構造を根本的に覆すような世界を目指すべきであり、言葉の使い方に気をつけないと誤解を生むのではないか。

国民に夢を与える、次世代の人材育成、アウトリーチ活動など、多様な評価項目を設定する

  • 夢を与えるような研究が採択されて評価されていくべき。
     
  • 人材育成について重点を置いて今後の評価システムの改革に臨んでいくべきではないか。またどのような人材を育てようとしているのかを評価のシステムの中で重要視していくべき。
     
  • 競争的資金制度を作る際には、その目的に人材育成の観点を入れた上で評価するという具合に、システムの制度設計と運用も変えた上で評価もきちんと実施するという一貫性が取れている必要がある。

研究開発課題等の特性や規模に応じた評価の簡素化

  • 目的があまりに出口志向になっており、評価する側も負担が大きい。課題選定の段階では、目的やミッションは必ずしも出口志向という言葉に惑わされず、研究の本質をとらえたテーマを採択できるようにするべき。

PD・PO制度改革

  • PD・PO制度の改革が薄れている。PD・POの訓練が十分であるか、各々のプログラムの位置付けが認知されないまま、PD・PO制度が運用されているのではないか、といったことが指摘されており、これらについて踏み込んだ記載が必要ではないか。

 

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科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(調査・評価担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(調査・評価担当))