平成22年1月19日(火曜日) 14時~16時
文部科学省 3F 1特別会議室
小池主査 梶井委員 柴崎委員 高木委員 瀧澤委員 佃委員 福島委員 藤谷委員
森本審議官 谷環境科学技術推進室長 他
小池主査の開会挨拶の後、事務局より、本部会の成立(過半数以上の8名参加)、並びに資料の確認の後、議題に沿って議論が行われた。
事務局より資料1に基づき説明を行った。
1.日本版GEOホームページ
前回ご紹介し、ようやくお披露目となった。文科省のホームページにはルール、制約があり、ご欄のとおり地味な印象。今後英語ページ、リンクの拡充を行っていく予定である。
2.政策決定のための地球観測利用CFP
日本から、1.から7.の7件の概念提案を出し5.~7.は正式な提案に移ったと聞いている。1.~4.についてはまだ回答がない状況。GEO内の人事異動があり、作業が遅れているとのこと。
3.タスク進捗状況
わが国の取組の進捗を確認していくこととなっていたもの。GEO本会合に合わせGEO事務局にてとりまとめたものを添付している。グリーン、イエロー、レッドの3段階に色分けしている。L、Cはリード、コントリビューターの別である。
4.モニタリング及び評価
前回枠組みについてご紹介。わが国も積極的に参加していきたいということで、評価チームメンバーとして東大の中山教授を推薦。同氏は、UNEP,世銀でのプロジェクト評価の実績あり。
5.第4回GEOSSシンポジウムについて
議題(3)で議論。
6.サミットタスクフォース
議題(4)で議論。
7.GEOポータル
サミットに向けてデータの登録を促進すべく、文科省からも関係者にお願いした。現在コンポーネント204件、サービス103件と伸び悩んでいる状況である。データ共有原則の議論が行われており様子見のところがある。長期運用に向けたGCI調整チームを立ち上げることが第6回GEO本会合で承認されており、同チームに産総研からご参加いただいている。
8.データ共有タスクフォース
第4回作業部会で川本氏から議論の状況を説明いただいた。再配布、再利用制限のあるデータについて技術的な提案をすべく調整を進めるとのことで次回作業部会で状況の報告をいただきたいと考えている。
9.Earthzine
前回柴崎先生から紹介があったEarhtzine投稿の件。
柴崎委員:添付資料を基に説明。記事候補は柴崎委員の私案につき、他の内容でももちろん歓迎。なおIEEEは投稿料については、時間的な融通を利かせ柔軟に対応するとのこと。
毎月1回、A4で3枚程度。図や写真を多く入れたものが望ましい。
アウトリーチとして大変意味がある。原稿は知的レベルの高い読者向けに編集を行ってくれる。
小池主査:今の説明に関してご意見等あればお願いします。
柴崎委員:ポータルについて。データ共有原則の議論もあるが、各データポリシーを尊重するとなっており、多少フライング的にでも載せて欲しい。G-DEMなどハイライトされたものは是非載せていただきたい。ADCの中で、本会合でハイライトされたG-DEMなどあるかと見てみたが登録されていなかった。
小池主査:DIASについては今後載せていく予定。
事務局より資料2を基に説明。
わが国の関連項目について以下のとおり。
小池主査:今のご説明に関して質問、意見等あればお願いします。
滝澤委員:本会合はどのくらいの規模で行われたのか。
湯本専門官:各国代表には1テーブル5名程度の席が用意されており53カ国の参加だったことと、代表以外に提示を担当していた人もいたことから、300名を越える参加者がいたと思われます(補足:参加者リストを確認したところ341名の参加であった)。
高木委員:GCIについて長期運用に向けた体制を採ることは望ましい。先が見えないものだが、10年、15年の運用を目指して進めていただきたい。
小池主査:柴崎委員から何かあれば?
柴崎委員:GCIについて10年、15年続けていくべきだが、現場では2,3年先の話をしているところ。データをきちんと整備して、有用性を示さなければならない。
システム側からは、完全フリーなデータのみを載せるのが一番楽であるが、そうも行かないので、技術的な解決方法を検討していく。
佃委員:JapanGEO展示について、段々連携ができてきて、良くなってきたのではないか。JapanGEOとしてのプレゼンスが上がってきたと思う。サミットにむけて日本のプレゼンスを上げるべく、取り組んでいただきたい。
福島委員:今回参加できず残念だったが、次回北京では地球地図をしっかりやっているので展示し、貢献したい。
審議官:今回初めてGEO本会合に参加した。メンバー、タスクがどんどん増え、それをボランタリーにやっているのがGEOSS。途上国の期待が膨らむ一方、先進国のロードが増している。データを増やして、気候変動など重要な課題で有用性を高めていく時期である。
中国の存在感が大きく、サミットへの力の入れようを感じた。
日本は執行委員会国に、地域の増枠という特別な形で復帰となった。日本は中身があるので、目に見える形で貢献していきたい。日本は中身をきちんとやっているので、発言する際も、皆さん聞こうと言う意思をもって聞いてくれる。引き続き各省連携で取り組んで行きたいのでご協力をお願いしたい。
小池主査:執行委員会も日本は請われて復帰することとなった。GEOSSでは日本の取り組みがキーとなっているものばかり。サミットに向けて更に日本のプレゼンスを上げ、GEOSSの推進を図っていくのでご協力いただきたい。
事務局より資料3を基に説明。
インドネシアで開催ではあるが、日本のプレゼンスを示すべく、小池先生をはじめ国内関係者にご協力いただき調整いただいているところ。
小池主査:分科会は4つあり、インドネシア側との調整の結果、それぞれの分科会の共同議長をインドネシア、日本、その他の国からノミネートすることとしている。
日本の共同議長は以下のとおり。
WG1深澤主査代理、WG2小池主査、WG3山形委員、WG4矢原九大教授
本日夕方インドネシア側と電話会議を行い、共同議長を調整する予定である。
初日のプログラム11-12時の枠で、GEOSSハイライト&プライオリティではGEO事務局長が説明するが、何かインプットすべきことがあればいただきたい。
梶井委員:GOSATのデータが出てきているところなので是非盛り込んでいただきたい。
小池主査:GEO事務局、インドネシア側と調整して含めるよう進めたい。ADCで何かあれば。
柴崎委員:トッププライオリティではないがADCで議論している課題など入れていただきたい。
小池主査:今の事務局の説明にあった、シンポジウムの目的3点について、第2回のAPシンポの際に明確に洞爺湖サミットへのインプットを目指すとし、サミットの宣言文に結びついた経緯がある。本日AP-BON関係者はいないが、ワーキンググループ関係者と打ち合わせし、今回のシンポジウムで明確なアウトプットを出せるよう調整していきたい。
事務局:資料4を基に説明。経緯を説明した上で、内容についてご議論いただきたい。
ショーケースは5~10程度。GEOSSを体現するような取組をハイライトする。
1月15日のタスクフォーステレコンについて、現在集まっているショーケース、C4ガイドラインの説明を行った。これらの観点からSTC、UICから出てきたリストをみていただきたい。結論として、各委員会にタマを絞るよう再依頼することとなった。GEO-BON、Global Carbonについてはガイドラインの「今日の課題(issue of today)」に十分当たるが、それ以外については必ずしもGEOのタスクでないものもある。また、アジアの開催であるのでアジアをハイライトしたいと考えている。
なお、宣言文の準備は中国・カナダの共同議長が行っており、2月の会合前に照会される予定。作業部会の議論に間に合わないので、メール等でご相談させていただきたい。
2月のタスクフォースの対応について、若干先走って書いているが事務局の案であり、今日この場でご議論いただきたい。
c4に現在照会中のため、c4、また復帰した執行委員会の場を通じて提案したいと考えている。これらは例であり、ご議論いただきたい。
わが国として特に押すべき3件としては以下のとおり。
-森林炭素モニタリング
-宇宙からの温室効果ガスモニタリング
-アジア/アフリカ水循環イニシアティブ
その他、わが国リードの候補案件は以下を考えているところ。
-ASTER-GDEM
-GEO-Grid
-地球地図
小池主査:大きく二つ「宣言文」と「ショーケース」である。宣言文については今月中に照会があるとのことで皆さんご意見をいただきたいと考える。ADCでの議論は如何。
柴崎委員:リストを上げるという動きがごくごく最近、先週動き出したところ。UICのサイトを活用し、候補を上げる活動がスタートした。3点(森林、炭素、水循環)を上げていきたい。
小池主査:前回は、基準を設け○×をつけた。今回は如何。
柴崎委員:特にやっていない。まずは、候補を上げようというところ。
小池主査:ケープタウンの時は2月にはリストが上がっていた。今回は作業が遅れているように思う。
梶井委員:前回は2年目、今回は中間年でどのような成果が期待されているのか具体にあるのか?
小池主査:タスクフォースでは如何。
谷室長:今回は中間年なので、まず中間成果を示す。M&Eの評価結果を示しつつ、GEOSSの成果を具現化するショーケースを示す。サミットは1日という限られた時間の中で開催され、各国スピーチ等踏まえると多角的な取り組みがされていることは確認できるものと思うが、その他にGEOSSをリードしている成功事例を示し、閣僚のコミットメントを確保し、今後のGEOSSの方針を見通すことが必要。
梶井委員:参考情報であるが、JAXAはCEOSのSIT議長を務めておりCEOSとしてもタスクフォースに参加(NOAAがCEOS代表)。CEOSとしては、気候変動が現在ホットな課題のため、森林・炭素・データデモクラシーの3つを出したいと動いている。日本として気候変動とGEOをどう考えていくのか。
谷室長:気候変動はSBAの一分野であり、現在重要性が高まっている分野と認識。また繰り返しになるが、地球観測推進部会においても重点分野としている。GEOSSは意思決定のツールとして活用していくこととなっており、気候変動は大きなポイントと考えている。
佃委員:重点分野の災害がトーンダウンしている印象を受けるが、気候変動に特化していくの
か。
谷室長:わが国がリードとなっているタスクに重点をおいている。
佃委員:日本はセンチネルアジアなどをやってきている。
梶井委員:GEOを超えたスキームでやっているが、入れていただければありがたい。
佃委員:確かにGEOSSにより立ち上がり成果が出たものをハイライトすべきとのこと理解するが、うまく日本の活動をPRできれば盛り込むべきでは。
小池主査:GEOが立ち上がった頃、地球観測推進部会で、「気候変動・水・災害」に重点を置くことを掲げた。また津波があり、GEO発足当初災害がハイライトされた。災害も準備しておくべきと考える。本作業部会の議論としては、3件をADCで押すことし、合わせ、ASTER、GEO-Grid、地球地図、災害(センチネルアジア)を出していく。
2月の会合に向けて、動き出す時期と思うので、適時にインプットのご協力をお願いしたい。
事務局より参考資料1に基づき今後の会合スケジュールの説明を行った。
小池主査:次回の作業部会のタイミングは如何。
谷室長:対処方針のご相談など執行委員会前が候補となる。調整が困難な場合はメールベースで調整させていただきたい。
小池主査によりアクションアイテムの確認を行った。
小池主査:最後に1点。お諮りするか迷っていたが、APシンポの基調講演について、インドネシアから1人、アジアから1人の2名を入れたいと考えている。インドネシア側からは前の環境大臣が提案されている。 日本からはアジア開発銀行総裁を考えていたが、総裁の都合が悪く代わりに同東南アジア局長千賀氏の推薦があった。特に異論なければ進めさせていただきたい。(特に意見はなく、同氏にて進めることとなった。)
事務局:事務連絡等。
(終了)
電話番号:03-6734-4143
ファクシミリ番号:03-6734-4162
メールアドレス:kankyou@mext.go.jp