3 .放射性固体廃棄物埋設処分に係る放射線防護に関する国際的な考え方

3.1 ICRPの考え方

 (放射線防護の最適化における線量基準)

○ICRP Pub.77(1997年)

 (公衆被ばくの管理について複数の線源による被ばくを見込んで)
・線量限度1ミリシーベルト/年で拘束値を組み込んだ防護の最適化
・線量拘束値約300マイクロシーベルト/年を超えない値が適切

3.2 ICRPの考え方

 (長寿命核種による潜在被ばくを考慮した基準)

○ ICRP Pub.81(1998年)

(1)自然過程における通常の被ばく状況
 ・線量拘束値: 300マイクロシーベルト/年
 ・リスク拘束値: 10‐5/年オーダー
(2)偶然の人間侵入
 約10ミリシーベルト/年以下:介入が正当化できそうもない
 約100ミリシーベルト/年超:ほとんどいつも介入が正当化される

(参考) Pub.103 ( ICRP2007年勧告)
 線量拘束値及び参考レベルを三つのバンド(~ 1ミリシーベルト/年、1~ 20 ミリシーベルト/年、 20 ~ 100 ミリシーベルト/年)で整理

3.3 IAEA の安全基準文書

○WS‐R‐1「放射性廃棄物の浅地中処分」(1999年)
  WS‐R‐4「放射性廃棄物の地層処分」(2000年)
施設の閉鎖後における公衆の線量基準値について)
 線量拘束値300マイクロシーベルト/年を超えないか、10‐5/年オーダーのリスク拘束値を超えないように設計するべき。
○上記の文書を統合した安全要件文書を現在、策定中ICRPのPub.103 (ICRP2007年勧告)を参考に検討

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