科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会情報科学技術委員会次世代スーパーコンピュータ作業部会（第2回）配付資料［資料6］

○研究開発

地球シミュレータによる成果（期待以上にできたことや、できなかったこと等）を整理することにより、どこに力を入れるべきかが見えてくるのではないか。
シミュレーションに対する欲望はほとんど無限大で、利用者の調整、あるいは時間の配分が大きな問題となる。この委員会が、あらゆる意見を上手く汲み上げる仕組みのきっかけになってほしい。
次世代スパコンをベースとして、データベースやシミュレーション結果を、我が国あるいは世界が活用できるような仕掛けを念頭においてほしい。そういう意味では、地球シミュレータの知見も非常に大事。
計算資源の有効活用の観点では、次世代スパコン1台の問題ではなく、ネットワークを使って、日本にあるリソースをどう使うかが課題。その意味で、大学の情報基盤センターが所有する計算機資源も含めて、どのようにみんなで使っていくかを考える必要がある。
情報基盤センターやTSUBAME、筑波大等の共同利用可能なスパコンは、高速ネットワークでつないで使える状況にある。そういった階層構造が既に形成されており、ソフトや人的・技術的な蓄積が相当存在していることを踏まえて次世代スパコンの利活用を検討すべき。
アウトカムについて、実際に、ライフサイエンスが求めているニーズに合っているかという議論をもう一度行ってほしい。

○人材育成

人材育成に関しては、大学や産業界を支援する仕組みをぜひ議論してほしい。関西地区のみならず全国でやるということが大変重要。

○研究支援

計算機が大きくなり、利用者が多くなると利用者支援が極めて重要。
SPring-8の矛盾しているところは、世界一の性能を持った施設をみんなで平等に使うという精神で出発したところ。ハードを使ってどんな成果が出たのかが問題で、輝かしい成果が出るようなシステムをつくることが非常に重要。そのためには支援体制が重要。SPring-8の場合、ハードをつくる方に力が入り過ぎ、支援体制が弱かった。
アプリケーションについて、日本で開発したものを世界的に広めていく点で、ややサポートが足りなかった。今後オリジナルのアプリが出てくるときに、普及のためのサポートを考えることが非常に重要。

○理解増進

大規模投資については、今後の方向性の話が出てこないと持続的理解は得にくい。
スパコンを活用した科学技術の進歩の中でハードウェアの進歩以外に、ソフトウェアをはじめとした知的財産の蓄積が一番大きい。また地球シミュレータでは科学や技術の進め方のノウハウが蓄積され、これが続いていくということを世の中に強く言っていくべき。

○その他

情報セキュリティや漏えいの対策、地震など脅威に対する対応が必要。
（現在実施されている、基本的な方針に対する）パブリックコメントについて、人材育成や大学の計算機センターとの関係など、作業部会での議論に有用な意見を是非有効活用してほしい。また、情報科学技術委員会の下に作ったWGにおけるこれまでの議論も有効活用すべき。
5年でこれだけのことをやるといったタスク設定があってよいのではないか。
　また、もう少し国益ということを打ち出してもよいのではないか。

第1回次世代スーパーコンピュータ作業部会での主な意見

○研究開発

○人材育成

○研究支援

○理解増進

○その他