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情報科学技術委員会 次世代スーパーコンピュータ作業部会(第7回) 議事録

1.日時

平成20年6月25日(水曜日) 13時~15時

2.場所

文部科学省 16階 特別会議室

3.出席者

委員

 土居主査、加藤委員、川添委員、吉良委員、佐藤委員、鷹野委員、中村委員、西尾委員、平尾委員、福山委員、松田委員、松本委員、宮内委員、吉川委員

文部科学省

 喜連川科学官、藤木大臣官房審議官、伊藤振興企画課長、勝野情報課長、関根スーパーコンピュータ整備推進室長、飯澤学術基盤整備室長、中井課長補佐

4.議事録

【土居主査】
 こんにちは。定刻になりましたので、あと二、三人の委員の方がまだお見えになっておりませんが、定足数には達したようですので、ただいまから、第7回の作業部会を始めます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、まず事務局より本日の配付資料につきまして確認をお願いいたします。

【事務局】
 お手元の議事次第と照らし合わせて資料のご確認をお願いいたします。資料1は「次世代スーパーコンピュータ作業部会報告書(案)-次世代スパコンの共用促進と研究機能の構築に向けて-」、資料2は「次世代スーパーコンピュータ作業部会におけるこれまでの意見の整理」です。なお、席上には資料1の次世代スーパーコンピュータ作業部会報告書(案)について、前回の作業部会の素案からの修正が分かるようにした資料を配付しております。また、議論の参考とするため、席上に緑色のファイルの次世代スーパーコンピュータ作業部会参考資料集及び灰色ファイルの次世代スーパーコンピュータ作業部会配付資料集を置いております。配付資料集につきましては、第1回から第6回の作業部会で配付した資料をとじております。適宜ご参照ください。これらの資料に欠落等ございましたら、事務局までお申しつけ願います。

【土居主査】
 よろしいでしょうか。
 何か足りないようなところがありましたらおっしゃっていただくということにいたしまして、先へ進みたいと思います。お手元の議事次第に従ってまいりたいと思いますが、議題1の「次世代スーパーコンピュータを中核とした教育研究のグランドデザインについて」に入らせていただきます。前回の作業部会では、次世代スパコンにおける研究機能の構築についてご議論をいただいた上で、それまでの議論をもとに事務局で作成されました本作業部会の報告書の素案についてご議論いただいたわけでございますが、本日は、前回ご議論いただきました結果を踏まえまして、本作業部会の報告書(案)を事務局で取りまとめていただきましたので、これをもとにして議論を進めさせていただきたいと思います。それでは、まず事務局から説明いただけますか。

【関根室長】
 それでは、ご説明をさせていただきます。お手元の資料1を中心にご説明させていただきたいと思います。今、主査からご説明いただきましたとおり、前回の議論を踏まえ、また前回の素案に加えまして、「はじめに」という前書きの部分と、あと、後ろのほうに参考資料など図表を加えたものということでございます。ご参考までに机上に机上配付資料といたしまして、前回お示しさせていただいた素案に対する、今回ご提示をさせていただいています文案の見え消し版を配付させていただいておりますので、適宜ご参照いただければと思っております。
 それでは、資料1に基づきまして、幾つかに区切ってご説明をさせていただきたいと思います。まず目次をお開きいただければと思います。全体の構成といたしましては、「はじめに」という部分と、3章から構成をさせていただいております。まず第1章がプロジェクトの進捗状況、第2章は共用のあり方、第3章が次世代スパコンにおける研究機能の構築という構成でございます。
 1ページでございますけれども、「はじめに」のところをご説明させていただきます。まず第1パラグラフでは、第3期基本計画をはじめといたしまして、このプロジェクトの背景を少しご説明させていただいております。それから、平成18年度からこのプロジェクトが始まり、平成24年の完成を目指したプロジェクトが今開始されているということでございます。
 それから、中ほど「一方」のところでございますけれども、このプロジェクトの円滑な遂行のためには、次世代スパコンの完成後をにらんで、その利活用のあり方を検討することが重要であるということ、特に、この施設が共用施設であるということでございますが、利用者にとって使いやすく、かつすぐれた成果が創出される仕組み、こういったものについて検討する必要がある。それから、次世代スパコンを中核とした研究機能等の機能形成のあり方、これについても検討することが必要であるということでございます。
 こういった認識に立って、科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 情報科学技術委員会においては、平成19年11月に次世代スーパーコンピュータ作業部会を設置し、次世代スパコンを中核とした教育研究のグランドデザイン、特に共用の基本的な考え方及びこれを踏まえた機能形成のあり方、これについて検討を行ってきたということでございます。
 1ページ目の最後のパラグラフですけれども、この報告書は本作業部会におけるこれまでの審議の結果を取りまとめたものである。その審議に当たりましては、第4回の作業部会でもご審議いただきましたけれども、共用の基本的な方針に対する意見募集の結果ということもあわせてご議論いただいたということでございます。
 この報告書においては、大きなポイントでございますけれども、次世代スパコンが多くの研究者に活用されるとともに、すぐれた成果が創出される環境であるべきだという観点から、一般的利用ということに加えまして、社会的・国家的観点から特定分野の研究を戦略的・重点的に推進する戦略的利用という考え方が必要であるということを提言しているということ。
 それから、我が国の計算科学技術全体の飛躍的な発展を図るという観点では、研究機能を構築することはもとより、産業利用、人材育成などの諸機能を全体として有機的に形成することが必要であるといったような指摘もいただいております。
 次世代スパコンは、コンピュータという性格上、ほかの大型の研究施設に比べて性能の比較優位性が短時間で低減することが想定されることから、運用開始後、速やかにすぐれた成果を創出していくためには、運用開始までの準備期間が非常に重要ではないかということでございます。文部科学省及び関係機関においては、この点を十分に認識しながら今後の検討準備を進めていくことが重要である、必要である。特に、この本報告書においても指摘したように、次世代スパコンを支える人材の育成など、研究支援体制の構築などには一定の時間を有することから、今後こうした課題については速やかな取り組みが必要であるということでございます。
 最後に、本報告書が、次世代スパコンプロジェクトの実現はもとより、将来のスーパーコンピュータの開発を含めた我が国の計算科学技術の継続的な発展に寄与することを期待したいということで結ばせていただいております。
 それから、3ページ目でございます。第1章のプロジェクトの進捗状況について、簡単にご説明をさせていただきます。ここについては、前回お示ししたものとほとんど変わってございません。1.のプロジェクトの概要は割愛させていただきます。それから、プロジェクトの進捗状況ですけれども、開始から2年が経過しましたけれども、これまでのところおおむね順調に進展をしているということで、立地地点の決定、それから、コンピュータのシステム構成、さらにはアプリケーションのソフトウェアの開発、加えまして施設整備、この4つについて記述をさせていただいております。とりあえずここまででよろしいですか。

【土居主査】
 はい。それでは、「はじめに」と1のご説明をいただいたわけですが、1はファクトベースのものですから、特段のことがない限り大丈夫だと思うんですが、「はじめに」ということで、全体のことに関してのことがうたわれているわけですが、何かございますでしょうか。
 この委員会をつくったということと、ここの審議の結果が後述されるに当たっての前書きになっているわけですが、特段、大丈夫だと思いますが、よろしいでしょうか。また進みましてからさかのぼっていただいても結構ですので、一応先に進ませていただきます。
 それでは、2の次世代スパコンの共用のあり方というところに進んでいただけますか。

【関根室長】
 5ページ目、第2章の次世代スパコンの共用のあり方でございます。1.制度の概要でございます。これにつきましては、法律の趣旨を述べさせていただいております。具体的には、共用法に基づいてこの施設がつくられているということ。それから、真ん中辺ですけれども、次世代スパコンの開発、それから整備、維持管理、これについては理化学研究所が行うということになっております。一方、利用者の選定、利用者への支援に関する業務、これにつきましては、法律の趣旨で第三者機関が実施することが適当だろうということで、いわゆる登録機関がこの業務を行うということを想定しているということでございます。それから、国は、この法律のもとで共用の促進のための活動の基本的な方針、いわゆる基本方針というものを定めるという役割分担になってございます。
 それから、2.基本方針の見直しでございます。文部科学省においては、平成18年7月に現行の基本方針を作成しております。一方この基本方針については、次世代スパコンの運用開始後を視野に入れてつくるということから、これまで広く学会、研究機関等から意見を募集し、基本方針に反映させていくということをしておりました。この募集の結果につきましては、17の学会、研究者コミュニティーからご意見を頂戴し、これらの意見については、本作業部会でも検討をしていただいたところでございます。
 6ページ目でございますが、今後文部科学省における基本方針の見直しが予定されていますが、見直しに当たっては、本報告書が以下に示す戦略的利用や一般的利用と研究支援等の考え方を基本方針に確実に反映するよう期待するといったような書きぶりをさせていただいております。
 それから、6ページ、3.の次世代スパコンの共用のあり方でございます。(1)の基本的な考え方ですけれども、次世代スパコンは、共用法に基づき運用される研究施設であるということ。その利活用のあり方を考えるに当たっては、1、2に書かれているような特徴を踏まえるということが必要だということでございます。その2つというのは、共用法に基づいて、研究者等の利用に供される施設、いわゆる共用施設であるということ、それから、世界最先端・最高性能の計算機であるということでございます。
 このような特徴を有する次世代スパコンが我が国の科学技術の振興、国際競争力の向上に寄与していくという観点では、研究者、利用者にとって魅力のある施設であるということ。それから、広範な分野の研究者の方々に活用されるといったようなことが重要である。また、次世代スパコンを研究開発基盤として積極的に活用し、すぐれた成果が創出される仕組みや環境を構築していくことが重要である、必要であるということでございます。このような観点に立って次世代スパコンの整備、運営を行っていくことが必要であるということを基本的な考え方としております。
 (2)の次世代スパコンを利用した研究でございます。以上の考え方に立って考えたときに、次世代スパコンは世界最先端・最高性能の計算機である。この計算機の能力を最大限に活用することによって初めて可能となる研究課題というのが存在する。そういった観点では、研究課題の学術的・社会的価値を前提として、その性能や特性を生かすような課題を優先して実施していくといったようなことが適当ではないかということです。
 一方、次世代スパコンの能力を最大限に引き出すアプリケーションの開発、それから、研究者等の育成、こういった観点では、より並列度の小さな計算機による試行、そういったステップ・バイ・ステップの取り組みが不可欠であるという観点から、次世代スパコンのみならず、大学ですとか、公的研究機関が有する計算機との連携、こういったことも含めて対応することが必要であるということでございます。
 それから、「また」以下、産業利用について書かせていただいておりますが、利用するアプリケーション、研究支援に対するニーズ、利用に際しての情報管理の徹底、研究成果の取り扱い、こういった観点において大学、公的研究機関等の研究者とは異なるニーズがあるのではないか。そういった観点では、次世代スパコンが共用施設であるということも考えると、産業利用の積極的な促進といったような観点から、産業利用におけるニーズを踏まえ、産業利用に適切に対応した運営を行っていくということが必要であるということです。
 こういった考え方を踏まえ、真ん中辺りですけれども、戦略的利用、一般的利用、こういったことを可能とする仕組みを設けることが必要であるということでございます。
 それから1の戦略的利用につきましては、国が戦略分野及び戦略目標を設定し、選定された戦略機関に対して次世代スパコンの優先的な利用を認めることなどによって、当該戦略分野の研究を重点的・戦略的に推進するということでございます。
 それから、一般的利用につきましては、幅広い分野を対象とし、研究フェーズ、研究目的、こういったものを限定することなく定期的に課題を募集し、科学的・産業的観点、それから緊急性などを考慮しながら課題を選定していくといったような利用のあり方でございます。さらには、一般的利用においては、産業利用を促進するための産業利用枠ですとか、人材育成のための教育利用枠、こういったものを設定することが必要であるということでございます。
 それから、課題の選定に当たりましては、公正な課題選定、さらには手続の透明性といったことが必要であるということでございます。
 それから、8ページの上のほう、3でございますけれども、一般的利用、戦略的利用に加えまして、次世代スパコンの利用に関しては、設置者である理研に一定時間次世代スパコンの利用を認めることにより、次世代スパコンの高度化など、施設運用の効率化や、利用者の利便性の向上のための研究等を実施することが必要であるということでございます。具体的な利用区分、さらには計算機資源の配分などの考え方については、これらの基本的な考え方に基づいて、今後文部科学省、登録機関において検討することが適当であるということでございます。
 それから、(3)の次世代スパコンにおける研究支援でございます。まず最初のところですけれども、利用者の支援業務を行うのは登録機関ということでございますが、その登録機関に計算科学技術に関する専門的知見を有する専任の職員を配置し、きめ細かい研究支援を行うということが不可欠であるということ。それから、登録機関に期待される研究支援業務としては、おおむね以下の3つであるということでございます。1で、利用者への情報提供ということ、それから2 で利用に関する相談及び利用支援ということでございます。ここには、例えば研究課題の申請の前段階での技術的な相談ですとか、それから、アプリの実行段階での支援、データ処理、可視化に関する支援、それから産学官の共同研究に関するコーディネート、さらには研究成果の公開、理解増進なども含まれると考えております。
 それから、3のアプリケーションの調整のための支援ということですけれども、アプリケーションの調整、最適化を円滑に行うために必要な技術情報の提供、それから技術的指導、助言、講習会の実施等が考えられるということでございます。
 それから、9ページ目の上のほうですけれども、利用者が次世代スパコンを活用した研究を行う際にそのアプリケーションが次世代スパコンで高い実効性能を発揮するとともに、計算機資源を効率的・効果的に活用するためには、当該アプリケーションを次世代スパコンのハードウェア、さらにはライブラリーなどの計算環境に最適化させることが必要である。この調整については、基本的に利用者の責任において実施することが適当でありますけれども、登録機関においては、アプリケーションの調整が円滑に行われるような必要な支援といったものをきちんとやっていく必要があるということでございます。
 「また」以下でございますけれども、アプリケーションの調整のための支援をより広範かつきめ細かく行うためには、登録機関において申請の前段階での技術的相談や助言、さらには大学の情報基盤センターなどとの連携、こういったことを含めて幅広い支援体制を構築することが必要であるということでございます。
 それから、産業利用でございますけれども、産業利用に当たっては、先ほど申し上げたとおり、次世代スパコンの利用目的や利用しようとするアプリケーションが、大学さらには公的研究機関などと異なり得るといったようなことから、産業界の要望、それから具体的な利用形態に応じて、登録機関においてアプリケーションの調整等の支援をより手厚く行うなど、産業利用を促進するための適切な支援体制を構築することが必要である。こうした基本的な方向を踏まえながら、これから産業利用枠のあり方、こういったことも含めた具体的な検討を行うことが必要であるということでございます。
 それから、9ページ目の一番下でございますけれども、一方で次世代スパコンにおける利用許諾ですとか、最適化されたアプリケーション、こういったものがある場合には、産業界をはじめとする多様な研究者、また利用者が利用できるように、次世代スパコンにおいてその提供を行うとともに、利用に際しての指導、助言、こういった必要な支援体制を構築することが必要であるということでございます。

【土居主査】
 ありがとうございました。以上のところですが、2の次世代スパコンの共用のあり方のちょうど真ん中のところになりますけれども、3の(3)のところまで説明をいただいたわけですが、内容的には前回ご議論いただきました結果を踏まえて修正してもらっているわけなんですが、いかがでしょうか。
 フレームワークといいますか、マクロ的な書き方になっておりますので、まだまだ前回までにいただきましたご意見等、細かな点に関しては踏み込んで書いていないという点はお許しいただきたいと思います。その点はこの報告書を受けて、ブレークダウンしていくときに、また勘案させていただきたいと思っております。

【平尾委員】
 後から出てくるのかもしれませんけれども、前回のときにも少し話題になりました、こうした次世代のスパコンを利用した、ある意味で広範な基礎的科学というのか、基礎科学の研究開発を進めるということ、あるいは、こういう分野は非常に融合的な領域あるいは学際領域を育てないといけないということなので、それをどこでやるのか。そういうことを、拠点をどこかにきちんとつくりますということをどこかに入れていただきたいなという気がします。どこが似合うのかは、ちょっと今のところあれですけれども。

【関根室長】
 その点については、13ページからの第3章に、研究機能の構築ということで記載させていただいております。

【土居主査】
 基礎基盤のところとハブ的な機能もというようなことを含めて記載してあるんですよね。

【平尾委員】
 わかりました。

【土居主査】
 またそこでお願いします。

【平尾委員】
 はい。

【西尾委員】
 研究支援に関してですが、設置機関と登録機関という2種の機関がありますが、ここの8ページ、9ページ等々を見ると、登録機関がそれを主に進めていくというスタンスで書かれているということでよろしいですね。つまり、研究支援については登録機関のミッションであるということを確認したかったということなのですが。

【藤木審議官】
 その点は、前回も議論があったと記憶しておりますけれども、建前上は、共用法の概念上、登録機関がやるべきであります。しかしながら、本件についてそういった諸機能を有する登録機関がしかるべき時点で存在するかどうかというのは、今の時点でやや不明確でございます。したがって、実態上は、設置者がある部分はそれを担っていて、時間の経過とともに登録機関がその役割をだんだん担っていくというようなことを想定しつつ、こういった文書を出しておりますので、その辺、ややわかりづらい表現になっているかもしれませんが、お許しいただければと思います。

【中村委員】
 それと関連して。間違っていたら訂正していただきたいんですけれども、登録機関の位置づけというのと理化学研究所の関係というのは、ちょうど SPring-8における理化学研究所とJASRIの関係とパラレルと考えてよろしいんですかね。SPring-8の場合は、ご案内のように、さらにひょうご科学技術協会といって、ロジスティックスの支援機関も地元にもあるわけですけれども。3階建てみたいな、理化学研究所とJASRIとひょうご科学技術協会と、3階建てになっているんですけれども、で、計算科学振興財団というのをつくっていまして、それがSPring-8のロジスティックス支援とパラレルであるとすると、3階建ての理化学研究所と登録機関があって、計算科学振興財団がある。こういう頭の整理で間違っていますでしょうか。

【藤木審議官】
 そういう構造もあり得ると思っています。登録機関が存在すれば、確実に今のSPring-8とJASRIといった、そちらの構造とほぼパラレルなものになると思います。したがって、最終的に5年、6年、かなりプログラムが成熟した後は、そういうものになると想定はしております。ただ、時間が比較的限られていて、このプロジェクトの鮮度がすぐ落ちていくという中で、時間との競争ですので、そういった中でもきちっと機能する支援体制をつくるという意味において、時間的制約を考えたときに、そういう設置者の役割も相当あり得る場合があるということで、こういう表現にしていただいているという理解で、最終的な姿は、おっしゃるとおりのことを想定しているというようなことでございます。

【中村委員】
 どうもありがとうございました。

【川添委員】
 計算をする、アプリケーション、さっきから言っているものは、一番最初に定義している複合汎用システムでやりますといったとき、複合汎用システムの性能がわからないと、今からプログラムを用意できないということになりそうな気もするんですけれども、これを書かないとやっぱり矛盾していて、今ある計算機のやつを使えるようにしますに近いことを書いていますよね。これはちょっとまずいんですね。今あるプログラムであるとか、そういう話じゃなくて、もともと大きな計算機を1台として実行効率が、実プログラムに対してちゃんと動きますという話で始めたんだから、それを全体として動くような複合汎用システムとしての1台の計算機を1つのプログラムは実行に使うということをどこかに書いておかないといけないと思います。

【土居主査】
 そういうことまでを書いてしまうと、いろいろな点で縛りをかけるようなことになりませんか。前提条件としてそれがあることは確かなんですが。

【川添委員】
 それが今、審議官のおっしゃるように、旬な時間が短いとかいったときに、準備していくものは何なんですかといったときに、ここに書いてあるのは、具体的に革新的シミュレーションソフトウェアの開発とか、いろいろ書いてありますけれども、今から準備すべきプログラムとして、1セットとして実効率が上がるようなものを次世代スパコン用に用意しておくという言葉は必要な文言だと思います。縛らないといけないことなんだと思います。

【土居主査】
 そういうことですか。なるほど。

【川添委員】
 ばらばらに2セット使うというふうに読み取れちゃうような形だけではまずいということです。

【藤木審議官】
 旬の時間が短いと申し上げた意味では、まさに先生のおっしゃるとおりで、まさにこのスパコンが世界最先端・最高性能を発揮できるようなプログラムを、複合型という特殊性を生かしながら発揮できるアプリケーションをきちっとつくっていく。全くそのとおりであって、6ページの一番下にその性能や特性を生かすような課題を優先して実施していくような、そういったことが記述してありますけれども、そういう考え方であることは確かでありまして、私ども、そういうことはかなり書き込んであるという理解でおりました。ただ、その上に立って、例えば一般利用の教育利用とか、いろんな幅広い利用がある部分は想定されておりますので、そういった部分も含めると、やや幅広めの書き方になっているというのが現状ではないかと思います。ただ、最もコアのところは、川添先生がおっしゃるとおり、この性能が最大限特別性が発揮されるような使い方ですから、それは全くおっしゃるとおりで、もしそこが欠けているということであれば、そこは書き直すべきかなと思います。

【川添委員】
 書くべき場所としては、次世代スパコンにおける研究支援のアプリケーション調整のための支援なんですね。これは今、利用者にとっては、ない計算機に対してチューニングしろという話になっていますから、それはだれかが支援しない限りできないと思うんですね。

【土居主査】
 それは確かにそのとおりですね。

【川添委員】
 だと思います。

【土居主査】
 だから、どういう表現にするかということはさておいても、場所とすると、今おっしゃったところ、3ですよね。

【川添委員】
 はい。

【土居主査】
 ですから、それなりの趣旨のことを……。

【関根室長】
 すいません。確認をさせていただきたいんですけれども、例えばここの支援の部分でも、必要な技術情報をきちんと差し上げようとか、次世代スパコンの特有の技術情報などもきちんと提供していくということも書かせていただいたりもしているんですが、そういった意味では、そういう部分にももちろん含まれるお話かなと思ってはいたんですけれども、ハイブリッドというか、複合汎用型の特殊性みたいなことをもう少しきちんと記述をしたほうがいいというご趣旨でしょうか。

【川添委員】
 いや、1台としちゃんと実効性能としてちゃんと出る。リンパックテストだけじゃなくやりますというふうにここの委員会も含めて今まで言ってきたことについての趣旨が生かされるためには、利用者がチューニングするのが第一だと書いてあるのは正しいんですけれども、そういう状態だけででき上がって、次世代スパコンが2012年に利用者がちゃんと1台で実効性能が高い計算機として使えますかと考えると、とても難しい。だから、だれかがそこに対して利用者と一緒につくり上げて、1台が全部動くプログラムを用意しないといけないんじゃないでしょうかということです。全部一緒に動かしたのはリンパックだけというのはまずいと思います。

【土居主査】
 多分そういうことはないんだと思います。どういうアプリケーションが出てくるかということにも依存しますけれども。ただ、散見されるということを言ってはいけないのかもしれません。あちらとこちらと何かを読み合わせていればそういうことは当然入ってくるんだという読み方をするのがいいか、そうではなくて、もっと真っ当に書いておけ、こういうことのどちらかだと思うんですね。

【川添委員】
 書いてほしいのは、一番最後の9ページの下のところに書いてあるように、次世代スパコンに最適化されたアプリケーション、括弧でグランドチャレンジアプリケーションや革新的シミュレーションソフトウェア、これは今はそうなってないですから、だから、次世代スパコンに合ったようにできるのかという命題もありますよね。こう書いてあるけど、これらもなってないですよね。

【土居主査】
 ただ、このグランドチャレンジに関しては、基本的には次世代スパコンを想定して動いているわけですから、革新的シミュレーションソフトウェアというのは、今走っているプロジェクトを指しているとすると、今現在はなっていないですが、これからそちらへ行くというのが、ここの部分にミックスされていることは確かなんですね。

【藤木審議官】
 補足ですが、確かに今改めてこの文書だけを読むと、川添先生がおっしゃるように読めると思います。私どもが考えておりましたのは、現在あるものにさらに改良・改善を加えた上で、実際に次世代スパコンが運転されるころには、それがかなりいろんな方に次世代スパコン用に最適化された姿で次世代スパコンの上に置いてある。その利用の仕方などについて、次世代スパコンの設置者なり登録機関がかなり主体的に、これは自分でつくったものであるし、自分で権利を持っているものでもあるので、主体的に技術指導をやっていくというようなことを想定しておりました。したがって、3年のタイムラグがあって、今の時点で見ると、確かに最適化されてないですよね。だから、これから3年の間にこれが改良・改善されていって、実際に次世代スパコンが動き出すころには、ちゃんとそこに置いてあって、それが万人に使えるような体制になっていて、ただ、そうはいってもなかなか使えない人がいるだろうから、いろんな指導をしっかりやります、そういう事態、状況を想定してこれを書いておりますので、現時点で、これを最適化されていると読んでしまうと、確かに誤解が生じる。

【川添委員】
 そうなってないのはわかるんです。要するに、自分がプログラムを書いている状況からいうと、そこの部分はとんでもなく手間暇がかかっていて、ちゃんと経費も、必要なところについて、明らかに書いてない。縛るとしているんですけれども、経費的な意味では縛っときでもしない限り、そんなものができるために一体だれがどうやって働くんですかということが見えてこない。現状からいくと、3年間でペタフロップス超級のやつをちゃんとチューニングして1台として効率が出るように応用プログラムができるんですかというと、実際自分のプログラムを考えたら、これは大変だよねという気がするんですということ。

【土居主査】
 現実問題はそのとおりだと思います。例えばここに書いてあるようなものだとしますと、もう既に、例えば現在走っているものの1つであります革新的シミュレーションソフトウェアや、あるいはCRESTで2つ大きく走っているようなプロジェクトなどは、こちらに向けて生かせるものは、どこの時点でアプリケーションをつくっていらっしゃる方々に対してアーキテクチャーを公開するかという、どの時点がベストかという、今、綱の引き合いになっているんですが、それを前提にして、皆さん方にはご協力というか、皆さん方も使いたいという要望もあるので、これは開業と同時に、100パーセント生きているかどうかというのは別としましても、かなりのいいところまで持っていってもらうというようなことで物事は動いているんだと承知しているんですが。ですから、それなりの努力は、この3年間が長いか短いかということはあるんだけれども、やっていくというのが行間にあるという感じなんですが。

【川添委員】
 わかりました。

【佐藤委員】
 前回、まさにその点、私もかなりエクスプリストにご指摘申し上げたんですが、川添先生がおっしゃるように、確かにその点は何らかの形で書いてあるほうがいいと思います。今おっしゃった革新的、あるいはグランドチャレンジにしても、必ずしもアーキテクチャーでない状況のときに出てきたようなところもありますので、ほんとうにこのアーキテクチャーがハイブリッドになるよという形になってから、新しくそういうものにチャレンジするような競争的経費なり、そういったものは必ずしも処置されてないと思うんですね。だから、そういうものが、ある意味ではされていかないといけないだろうし、それがされていくためには、何らかのことがこの中に書かれているべきではないかと私は思います。

【藤木審議官】
 しかるべき修正は必要だと思います。現在のグランドチャレンジの状況でございますけれども、確かに始まったときは、まだアーキテクチャーが決まっておりませんでした。ご案内の委員の方も多いと思いますけれども、今、グランドチャレンジアプリケーションの研究開発については、評価をかけておりまして、要はその中で具体的に3年というタームが目に見えておりますから、そういったタームで現実的に何に集中すべきか。そのときに、アーキテクチャーなどの情報が明らかになってきていますので、そういうことも考慮に入れた上で、どこに重点を置くべきかといったような評価を今しております。そういう中でもう少し具体的に次世代スパコン用に最適化されたと言えるようなアプリケーションが特定されてくるという作業を今行っておりますので、そこは、先ほど主査からもお話がありましたように、いろんなところでそういう方向に向けて努力はしているということを一言申し上げたいと思います。

【佐藤委員】
 確かにそれは重要だと思います。それは必要条件だと思うんですが、必ずしも応募したときにそういうことが徹底されていないために、そこで採択されたものがそういう意識を持ってない可能性がある。だから、後でそういう意識を持つようにするということは非常に重要だと思うんですが、初めからそういう意識でもって公募するという形にすれば、また別のものが出てくる可能性があると思うんですね。多分川添先生もそういったところも考えられてご発言されたんだと思いますので、すべて新しいものが出てくるというわけじゃないんだけれども、そういうものも入ってくる可能性がある。そういったものをちゃんと考慮されるべきではないかと思います。

【土居主査】
 これはそういう観点からの文言を3のところに書き加えるということをお考えいただけますか。
 ほかにはいかがでしょうか。

【中村委員】
 今の議論に関連してですけれども、オープンアーキテクチャーというか、本体がどう走るかということに加えて、川添先生がおっしゃったように、利用者側のサイドの開発というのはものすごい大変なわけですよね。両方大変なんですけど、そこのインターフェースというのを、アーキテクチャーという言い方がいいかわかりませんけれども、つくったからその後にそれを見て合わせるというのだと、すごく時間がかかるような気がするんですけど。ですから、同時並列処理というか、みたいな格好で順位しながら、こっちのメーンのストリームができる最中にですね。何でこういうことを言うかというと、例えば産業界からすると、一体どうやって使うのかわからないし、何に使えるのかわからないし、だけど、できた暁にはしっかり使いましょうねと言われると、わけわからなくなっちゃうというのがありまして、したがって、早い段階から参加をね。メーンのが見えながら自分たちのあれも参加できるような、並列処理的な、さっきおっしゃったように時間が短いものですから、そういうことができると、すごくすばらしいなと思いまして、もっと言うと、そこにお金が回ってくるともっといいなと。すいません、余計なことを。

【土居主査】
 いえいえ、それは本当に必要なことだと思うんですが、諸般の事情により、しかるべきタイミングでしかるべきことをして、要するに守っていただかなければいけないことは守っていただくという大前提のもとに、できるだけ早いところを落としどころにいく必要があろうかと思うんですが、野放図に出すわけにもいかないという状況がありますので。
 ほかにはいかがでしょうか。

【吉川委員】
 今のお話にも絡むんですけれども、やはり最後はアプリケーションの調整のための支援というのをどこまでどうやるかというのは最大の問題になるかと思います。ただ、現時点で言えることは、物の考え方をどうするかというのをこの作業部会としてはまとめて、その上で具体的にどこまで支援をするか、財政的な支援をどうするのかというような話は、宿題として残すしか方策はないんじゃないかなと思います。たびたび産業利用の促進ということで、登録機関においてアプリケーションの調整等の支援を手厚く行う等というようなワーディングも入っていますし、そういう意味ではここに課題がありますよという問題提起はされているので、現時点では、このぐらいが精いっぱいじゃないかなという感じがします。

【加藤委員】
 前回に比べて、随分産業界への視野が広がって、随分手厚い対策を考えてもらったと感謝をしています。今後の運用に関しては、また随時いろんな議論があるかと思いますが、これをもっと産業界に宣伝をしていただいて、広くアプライできるような環境にしていただきたいと思います。

【土居主査】
 ありがとうございます。これはこの辺まででよろしいでしょうか。大変瑣末なことで恐縮ですが、「コンピュータ」というのと「計算機」というのが、それなりの使い分けをされているのかどうかというのがよく分からないんですが、「スパコン」といって「コンピュータ」が出ているんだから、「コンピュータ」に統一しましょう。「計算機科学」というときは別で良いので。
 それでは、引き続き(4)からまた説明をお願いできますか。

【関根室長】
 10ページ目の(4)研究成果の取り扱いでございます。次世代スパコンが我が国の科学技術の振興、または国際競争力の向上に寄与していくという観点では、研究の成果を広く社会に還元するということが重要ではないかと。そういった観点では、研究成果については、研究期間の終了後、公開をするということが基本であろうということでございます。ただし、特許の取得ですとか、企業活動にかかわる課題、その他非公開とすることが適当な課題については、一定期間の公開の猶予、成果の専有の取り扱い、こういったものを認めるということが必要であろうということでございます。
 それから、2つ目のパラグラフは料金のあり方の問題ですけれども、成果の専有をする場合には原則として料金を徴収することが適当であろうと。一方、計算機資源の利用料ですとか、課題実施の優先度などを考慮し、今後どういった料金体系を設定するのか。そういったことについては、平成21年度を目途に定めていくということが適当であろうということでございます。
 それから、(5)の次世代スパコンを活用した人材育成でございます。次世代スパコンを活用した人材育成としては、主に研究者を目指す学生に対する教育といったような観点と高度な専門性を有する企業等における研究者、技術者の育成などが考えられるということでございます。
 それから、学生を対象とした教育については、例えばインターンシップ制度を創設するとか、または次世代スパコンの利用と関連した特色ある人材育成の取り組みを奨励する人材育成支援プログラム、こういったことを実施することによって積極的に支援をするということが必要ではないかということ。それから、戦略的利用の枠組みにおいても、戦略機関が必要に応じて大学などと連携をすることによって、積極的に人材育成を推進していただくということが必要であるということ。それから、高度な専門性を有する企業等の研究者、技術者の育成については、企業などが次世代スパコンを利用して行う研究活動を通じて行われるということが想定されますけれども、登録機関が例えば技術講演会やセミナーを実施するといったようなことも今後期待されるということでございます。
 それから、11ページ、(6)でございますけれども、情報発信及び理解増進等ということでございます。最初のパラグラフでは、次世代スパコンを共用施設として多様な分野の研究者の方に利用していただくという意味では、その施設に係る情報が適時・適切に提供されるということが重要であるということでございます。そのため、次世代スパコンの利用に係る情報、それから、研究成果などを各種広報誌をはじめとしたいろんな手段を通じて積極的に情報発信をしていくということ。それから、利用者との情報交換などを密にして、利用者ニーズをきめ細かく把握するということが必要であるということでございます。
 それから、2つ目のパラグラフ、国民の方々一般に対する理解を深めていただくという観点でございます。このプロジェクト、国費を集中的に投資をして開発整備を行うという観点で、国民の理解と支持が不可欠である。特に高校生などの青少年に対しては、人材育成の観点も含めて、例えば大学などと連携した理解増進活動ですとか、教材の作成、提供を行うということが必要であるということです。
 それから、「また」以下ですけれども、広く産学官の研究者等の参加を得て、次世代スーパーコンピュータ利用推進フォーラム、こういったものを開催し、次世代スパコンの利用促進、それから計算科学技術の普及・振興、こういったものを全国的な活動として積極的に展開することが必要だということでございます。
 それから、(7)関係機関との連携でございます。この次世代スパコンは、我が国の計算機資源の頂点に位置づけられる施設でありますけれども、例えばアプリケーションの調整、研究者の技能向上、計算機資源の効率的・効果的な活用、こういった観点では、大学、公的研究機関が有する計算機資源との適切な役割分担と有機的な連携、こういったものが必要ではないかということです。特に大学の情報基盤センターなどに100テラフロップスを超えるような計算機が導入されているという現状から考えても、こういった連携は非常に重要ではないかということでございます。このため、以下のような取り組みを念頭に置きながら、今後関係機関と具体的な連携方策について検討を本格化させるべきだということでございます。
 12ページにいきまして、4つほど書かせていただいておりますけれども、例えば次世代スパコンにおいて利用するアプリケーション開発に既存の大型計算機を活用すること。それから、次世代スパコンと関係機関が有する計算機の資源量や特徴などを考慮し、これは運用段階ですけれども、利用者のニーズに応じた最適な計算環境を提供するということ。それから、大学の情報基盤センターなどにおいて、次世代スパコンに関する技術情報、または技術的助言などを行っていただくこと。さらには、大学などとの連携によって効果的な人材育成を行うこと。こういったことについて、具体的な検討を本格化させるべきであるということでございます。
 とりあえずここで一度切らせていただきます。

【土居主査】
 ありがとうございます。2の残りの部分、(4)、(5)、(6)、(7)をご説明いただいたわけですが、いかがでしょうか。

【松本委員】
 (5)なんですけれども、次世代スパコンを活用した人材育成、これは大変重要な項目で、書き込んでいただいております。人材育成の最初の冒頭のパラグラフは、主に研究者を目指す学生云々とあって、その後ろに高度の専門性を有する企業等の研究者云々と、書き出しがなっています。ところが、その次に来ている文章はちょっと違和感があるんですね。つまり、高度な研究者と受けている文章は、多分第3パラグラフに書いてあるのかなと思いますが、「戦略的利用においては」という限定がついていますし、大学等の研究機関で大学院生、学生を教育するというのが少し弱く見えるんです。なぜかといいますと、第2パラグラフが間に挿入され、そこでは企業等の利用に際して学生をインターンシップで出すということが出ています。つまり、学術研究とはちょっと違うものが間に入ってしまっております。これはどちらかというと企業の戦略のほうに回したほうがはっきりすると思うんです。学術研究と産業界という書きぶりですので、ここはちょっと違和感があります。順番とか語句の使い方が気になりました。

【土居主査】
 ありがとうございました。これはそうしていただくのがよろしいかと思います。

【宮内委員】
 ここから少し離れるかもしれないんですけれども、(5)と(6)も一緒に考えてなんですけれども、大体想定している人材教育というのは、大学生とか研究者とか、ちょっと下がっても高校生ぐらいを対象にしていると思うんですけれども、せっかく次世代スーパーコンピュータ、世界ナンバーワンの夢のあるプロジェクトですので、もっと未来の科学者を育てるような、もう少し年齢を下げて、小学生ぐらいからこういうところに触れるとか、情報を共有するとか、ここを見学するとか、そうなってくると理解増進のための発信にもなるんですけれども、もうちょっと年齢層を下げて、そして未来の子供たちを育てるような、そういったところを含めるとすごく夢があって、広がりが出てきて、存在価値がすごく身近に感じられるんですけれども。

【土居主査】
 ありがとうございました。国民の理解と支持を得るためにもそういうところが必要であると。書くのは、そういうレベルのところは苦手かもしれませんけれども、お願いします。

【川添委員】
 書き足しておいていただきたいんですけれども、今、文科省の大学院GPというやつで、若手シミュレーションというのが去年度から認めていただいて、神戸大の賀谷先生が代表になっているやつなんですけれども、そこにこの間から私もアドバイザリーとしてまぜていただいたんですけれども、神戸、九州、愛媛、金沢大学さんというのは、今も計算機科学と計算機を使った、実際に計算する人、シミュレーションする人の両方一緒になったカリキュラムを実行している大学が 4大学一緒にやっているという、実績のあるものがあるんですね。そこの賀谷先生とか田中先生とお話しさせていただいたんですけれども、学生さんが60名とか去年も来て、ことしの8月に2回目のシミュレーションスクールをするという話で、神戸大の計算機を使っておやりになるんですけれども、そういうことをやっていますというのを、今の移動するか何かのパラグラフのところに書いてある人材育成支援プログラムを実施することなどによりの前に、こういうものも今もう既にやっていますというのを入れていただくとうれしいと思うんですけど、よろしくお願いします。

【土居主査】
 ありがとうございます。このプログラムで拠点が幾つつくられたのか知りませんが、シミュレーションは神戸の1つだけですよね。

【川添委員】
 はい、そうです。

【平尾委員】
 私も人材育成のことについては、もっと正面からとらえたほうがいいと思っているんですね。例えばさっき松本先生もおっしゃられていますが、(5)の第3 パラグラフに「戦略的利用においては」というふうに。これも「戦略的利用においては」というのをやめて、むしろ戦略機関が大学等と連携をとってこの分野の人材を育てますよ、それに力入れますということを一番前に持ってきていただいたほうがいいんじゃないかなという気がしているんですけどね。

【土居主査】
 そうですね。ありがとうございます。

【中村委員】
 先ほど宮内さんがおっしゃったのと若干リンクするんですけれども、科学技術離れという言葉が言われて久しいんですけど、子供たちをはじめ、せっかくのスーパーコンピュータの成果が将来的にも教育にも生かされるように、(6)の広報、情報発信のところですけれども、わかりやすい形という中に可視化、目に見える形にするとか、計算だけだと何やっているのかわからないので、例えば地球シミュレータというのはものすごいわかりやすいわけですよね。将来の地球はこうなりますと、ずっとCGで見せてくれたりとか、そういうサイエンス映像とか、可視化とか、だれが見てもわかるような、そういうわかりやすい、という意味で何か、ここに書く必要があるかどうかわかりませんが、ぜひ可視化というのを、SPring-8だとまだわかりやすいんですけれども、特にスパコンになっちゃうと、いくら見ていても箱しか見えないので、一体何ができるんだというのを子供でもわかるような、可視化ということをぜひひとつお願いしたいなと思います。

【西尾委員】
 今のところですと、11ページの研究成果に関する記述で、国民に対して研究成果をわかりやすい形で示すということから、可視化を重視して小学生にもわかるような形にすることが大切だと思います。いわゆる計算科学の文化を可視化などを通じて知っていただく、ということを強調していただくと、先ほど来の議論がうまく活きると思います。

【土居主査】
 ありがとうございました。では、ちょっと工夫させてください。それと、松本先生、平尾先生がおっしゃられたところ、順序も含めて、書きぐあいを検討させてください。

【藤木審議官】
 人材育成のところ、今、改めてもう1回読んだんですけれども、確かにおっしゃられるような指摘、よく分かります。ここで本当に意図したかったことは、戦略機関となった機関は、単に研究だけやっているということではなくて、こういう面でも一生懸命取り組んでほしいということが念頭にあってこういう書き方になっておりますが、実際その裏には人材育成そのものが大事であって、戦略機関が仮になくても、大学が次世代スパコンを使う、そういった中から人材育成を図っていくというプログラム、カリキュラムが大事であるし、戦略機関というのは国から支援を受けて、いろんな活動をやるわけですから、当然それも入ってくるということなんだろうと思います。本来的な人材育成というのは、研究開発プログラムと密接に関係していますが、基本的には別のもので、それはそれでしっかり取り組むという視点で書かれるべきものかなと思いますので、そういう視点で、松本先生、平尾先生のお話を受けて、かなり修正させていただければと今思っています。

【土居主査】
 そうしていただければと思います。

【吉良委員】
 私、前のときに思ったんですけれども、人材育成というのは、これはここに書いてあるとおりの理屈なんだけれども、基本的にもっと将来を見据えるというところ、次々世代のコンピュータにつなぐという意見がこの前吉川委員から出ていたと思いますけれども、そういうのと結び合わせて、人材育成というものをここで初めて言ったらいいんだと思う。今まではコンピュータがこういう体制で、国全体が戦略を考えるという体制で運営されていなかったから、そういうところが表に出なかったんだけれども、これを機にそこを表に出して、できればそのためのプログラムをそういう名目で走らせるぐらいの予算をとるぐらいの作戦があってはいいのではないかという気がいたします。

【川添委員】
 先ほどの話で、4大学で始めたんですけれども、吉良先生がおっしゃるような問題を思い出すと、東北大学もまぜていただくというので、うちの学生、もっと言ったら、4つの大学に最初から入ってない学生の旅費は出ないとか言い始めて、そういうかたいことを言わずに、もうちょっと全国に広げるとか、その点をもう少し今から融通利くようなことにしないと、1回申し込んだら、4大学の学生だけという、ほんとうにそうおっしゃるので、みんな驚いたというのが実態としてありました。そんなことじゃだめだと思いますので、よろしくお願いします。

【松本委員】
 非常に瑣末なことであまり重要ではないかもしれませんが、GPでシミュレーションの教育が行われているというご指摘がございましたけれども、実はそういう教育活動は、随分前から各分野でいろいろ行われております。国際的な規模でもシミュレーションのいろんなハード、ソフト、学術の内容からソフトウェアのつくり方まで行われていますので、具体例をもし書き込まれるのだったら、アンフェアにならないように、具体的なプログラムだけを書き込むのはちょっと危険かなと思います。広く書いていただいたほうがよろしいと思います。

【土居主査】
 ありがとうございます。特段ここは人材育成という重要な問題がありますので、今のようなことを含めて、量的にも増やすようなことで考えさせていただきたいと思います。
 それでは、先へ進ませていただきたいと思います。3に入らせていただいて、次世代スパコンにおける研究機能の構築。これは前回では別紙になった、それでご検討いただいたものをここに、お約束していたと思いますが、踏み込んだものでございます。説明をまずお願いできますか。

【関根室長】
 それでは、13ページでございます。第3章の次世代スパコンにおける研究機能の構築ということで、1.戦略的利用のあり方、(1)で基本的な考え方でございます。これも縷々申し上げていますとおり、次世代スパコンは世界最先端・最高性能の計算機であって、さまざまな研究分野において画期的な成果を創出し、計算科学技術全体の飛躍的な発展を図るといったようなことが期待されている。そういった観点から、社会的・国家的見地で取り組むべき分野・課題について、戦略的・重点的に研究を推進することが必要といったような観点から、戦略的利用ということを提言しているということでございます。
 その戦略的利用の導入によりまして、これまでの計算機ではその性能上困難であった課題が解明され、当該研究分野において大きなブレークスルーがもたらされる。さらには戦略的利用による研究成果がもたらす計算科学技術への理解増進、それから、分野横断的・共通基盤的な研究開発の進展、そういったことからさまざまな分野における計算科学技術が定着し、我が国の研究開発そのものに革新をもたらす。加えまして、戦略的利用の成果が一般的利用、それから大学・公的研究機関で行われているシミュレーション研究にも好影響を及ぼし、我が国全体としてより高いレベルの研究の展開が期待できる。こういったような大きな波及効果というのが期待できるということでございます。
 こういった観点から、戦略的利用というのは、次世代スパコンにおける研究開発の推進に不可欠な制度であると同時に、今後の我が国のシミュレーション研究のあり方にも大きな影響を与えるような施策であり、導入の意義は極めて大きいということでございます。
 (2)の具体的な制度設計でございますけれども、戦略的利用を具体化するためには、以下のような戦略的研究開発プログラムを創設し、我が国の計算科学技術に関する研究ポテンシャルを結集することが必要であるということでございます。
 1といたしまして、戦略分野、戦略目標の設定でございます。これを設定するに当たっては、有識者からなる戦略委員会を設置し、当該委員会における検討を踏まえて、国がそういった戦略分野、または戦略目標といったものを設定していくということ。
 それから2で、戦略機関の選定、決定でございますけれども、国が公募を行うわけですけれども、戦略分野、戦略目標ごとに研究機関‐これは複数の研究機関によるネットワーク型の組織も含めたかなり広いものを想定しておりますが、そういった研究機関に対して公募を行う。戦略委員会における選定を踏まえて、戦略機関を決定していくということでございます。その選定に当たっての基本的な考え方、視点といたしましては、戦略目標を達成するための研究課題、研究体制、研究実績、さらには人材面ですけれども、人材育成、人材の確保方策、こういったものでございます。登録機関は、国が選定した戦略機関からの申請を受け、次世代スパコンの利用についての審査を実施するということでございます。
 それから3、研究期間及び戦略機関による優先的な利用でございますけれども、研究期間、タームとしては原則5年間とする。この5年間において戦略機関は一定の計算機運転時間の割り当てを受けることなどによって、次世代スパコンを優先的に利用しながら研究開発を行うということ。
 4が研究開発及び人材育成をやっていただきたいということ。
 それから、マネジメント及び評価でございますけれども、戦略委員会、さらには各戦略分野のマネジメントを行う‐戦略委員会の下部組織になりますけれども、戦略分野専門部会において、各戦略機関を対象とした評価を実施する。特に3年目の中間評価、それから最終評価においては、評価の結果に基づいて国が研究期間の打ち切り、または延長などを決定していくということでございます。
 それから6ですけれども、戦略機関には戦略目標の達成のために必要な研究費を措置するということでございます。
 15ページ、2.の研究機能の充実でございます。(1)で、共通基盤的な研究開発です。今申し上げましたような戦略プログラムを創設することによりまして、次世代スパコンの施設には高い研究ポテンシャルを有する研究機関、さらには研究者が集積をするわけですけれども、さまざまな分野を通じてレベルの高い研究を行っていくためには、計算科学技術の幅広い分野を支える共通基盤的な研究開発についても研究ポテンシャルを蓄積、形成していくということが重要である。こうした研究開発としては、計算機の開発、高度化に関する研究開発、シミュレーション研究におけるモデル化やアルゴリズムなどの研究開発、さらには分野連携に関する取り組み、こういったものが考えられる。これら、今、例示をさせていただいたものについては、設置者である理研が次世代スパコンの高度化など、施設運用の効率化、利用者の利便性の向上のための研究として実施することが適当と考えられますけれども、今後必要に応じて、共通基盤的な研究開発を戦略分野に位置づけていくということもあわせて検討することが必要であるということでございます。
 それから、(2)連携体制の構築でございます。(1)では、主に研究開発における共通基盤的な部分をご説明いたしましたが、(2)については、マネジメントの部分における機能を整理してございます。次世代スパコンにおける研究機能の一層の充実を図るためには、戦略機関ですとか、設置者である理研、それから、高度な研究支援を実施する登録機関がそれぞれの役割を果たしながら、より密接に連携をし、効率的・効果的に研究開発、人材育成を推進するということが必要である。こういった観点では、これらの機関で構成する連携推進会議を設置することなどによって、理研がこれら機関のハブ的な機能を担っていくことが適当である。
 「また」以下ですけれども、連携推進会議の構成員が中心となって、一般的利用の利用者を含めた幅広い関係者からなるオールジャパンのフォーラムを開催し、次世代スパコンの利用促進と計算科学技術の普及・振興を図るということから、以下に書いてあるような活動を行うことが適当であるということでございます。例えば例示といたしましては、利用者の情報交流、研究交流の推進、研究成果や知見の集積、または発信、共同研究による分野連携、産学連携の推進、こういったことが主な活動として挙げられるということでございます。
 なお書きでございますけれども、上記の理研のハブ的な機能については、次世代スパコンに運用開始後の状況なども見ながら、必要に応じてその業務の一部を登録機関に移管していくということも検討する必要があるということでございます。
 それから3.次世代スパコンにおける諸機能の有機的な形成でございます。次世代スパコンは、世界最先端・最高性能の計算機ということで、卓越した研究成果の創出が期待される。一方同時に、この施設における活動を通じて、計算科学技術の飛躍的な発展を図り、科学技術の振興や我が国の国際競争力の強化に大きく寄与することが求められている。こういった観点では、研究機能の構築に加えて、産業利用、人材育成、こういった次世代スパコンに期待される諸機能が本施設において全体として有機的に形成されていくということが必要であるということでございます。
 こういった観点から、研究開発面ですけれども、特に戦略機関においてはネットワークを介した遠隔利用だけではなく、次世代スパコン施設において研究スペースを利用した活動、こういったことを行うことにより、次世代スパコンの利用に係る諸機能の効果的な形成に貢献をしていくということが期待されている。
 加えまして、戦略機関のほか、理研、登録機関などが全国の大学や研究機関等とさらに連携を図りながら、より重層的に諸機能の形成を図っていくということが期待されるということでございます。
 それから、産業利用面でございますけれども、前のほうでご説明をしたような次世代スパコンにおける産業利用枠の設定、それから、登録機関による手厚い研究支援、共同研究に関するコーディネート、こういったことを通して民間企業などが次世代スパコンを利用しやすい環境を整えるということ。さらには、分野セクターを超えた研究者などの交流が図られる。こういったことによって、次世代スパコン施設において産業イノベーションが創出されるという環境をつくることが必要ではないかということでございます。
 それから、17ページでございますけれども、人材育成の面でございます。人材育成の面では、次世代スパコンにおける教育利用枠の設定ですとか、将来の研究者を目指す人材、若手研究者などに次世代スパコンを利用する機会を提供する。さらには、戦略目標に人材育成の観点を加え、戦略機関が人材育成の積極的な取り組みを行っていただくというようなことが必要ではないかということでございます。
 人材育成に関しましては、次世代スパコンを活用した人材育成にとどまらず、我が国全体を見据え、将来の計算科学技術を担う人材の育成をどのように進めていくかといったようなことが重要でございます。現在、一部の大学において、計算科学技術に関する体系的な教育プログラム、計算科学に関する新たな教育研究組織の検討が行われており、多くの大学等にこのような動きが広がることが期待される。今後これらの状況も見ながら、次世代スパコン施設における人材育成や我が国の全体としての計算科学技術を担う人材の育成の具体化、こういったことについて、人材の受け皿の拡充も含め、検討を進めることが必要であるということでございます。
 一方、次世代スパコンについては、ネットワークを介して全国各地からの遠隔利用が可能である。さらには今後のグリッド技術の発展などを考慮すると、次世代スパコン施設において機能形成を図っていくと同時に、全国に存在する計算機資源、それから、大学、公的機関等との連携を図りながら、全体としてネットワーク型の機能形成を図っていくといったことにも留意することが必要であるということでございます。

【土居主査】
 どうもありがとうございました。これは前回もかなりご検討いただいたことですので、それを結果的にはかなりの部分、修正をさせていただいて、こちらに組み込んだところでございますが、いかがでしょうか。人材育成が二手に分かれて書かれているというのが、いいのか悪いのか。何となく分断されているような気がします。先ほどいただいたようなご意見もここには入ったりするわけですから、これはちょっと工夫する必要があります。

【西尾委員】
 先ほどのところに移したらいかがでしょう。先ほどのところに書いておいてほしい事項がここに来てしまっているように思います。

【土居主査】
 そうですね。

【平尾委員】
 それから、ちょっと瑣末なことなんですが、計算科学の人材育成とか、計算科学技術のというのがあって、技術のほうの人材育成というのは、非常に狭い意味にとられてしまうような気がして、使い分けるんだったらちゃんと使い分けたほうがいいし。

【関根室長】
 ちょっと言葉の整理を。

【平尾委員】
 整理をしていただいたほうがよろしいかと思います。

【土居主査】
 ほかにはいかがでしょうか。

【川添委員】
 この段階に書いてないのは、国際共同研究だと思うんですね。我が国の国際競争力といったときに、日本の中だけでやるというのもいいのかもしれないんですけれども、日本が中心になってやるような国際協力研究枠というようなものをつくっておいて、それに対して外国の人も協力、参加するという形をやるといいと思うんですよ。そうしたときに、ネットワークを介し全国各地からといったときに、国際ネットワークをどこまで許すかとか。もちろんここはだめという指定国とかは別として、普通の意味での可能な範囲での国際共同利用研究枠みたいなものを何か考えるということは、我が国の国際競争力向上には大事。日本人だけでやりますよりはそのほうがよろしいと思います。

【土居主査】
 だけど、今のご時世だから、特段何も言わなければ、そういう国際協力は当然のような気もしないでもないですが。

【川添委員】
 もちろん外国人はいっぱい、どこにでもいるんですけれども、それをあからさまに……。

【川添委員】
 日本イニシアチブをとるというような言い方をして、国際共同の、せっかく大きな計算機をつくるんだから、それを活用して日本がこういう研究の中心をつくるため、諸外国の人にも参加していただくというようなことを書いたらいいんじゃないかという意味ですね。

【佐藤委員】
 今のご意見はもっともなんですけれども、例えば戦略の中にいろんな外国の人たちとの協力は当然入るわけですね。そういう形で必ず入っている。必ずというのか、かなり入ってくる。それに対して国際的枠というものを入れるかどうかというのはかなり議論をしないといけないんじゃないかなと。川添先生がおっしゃる点は非常にわかるんですけれども、ちょっと議論が足りないような感じがしないでもないですね。

【中村委員】
 今のお話のついでに、内外無差別といいますか、例えばポートアイランドに医療産業都市構想とやっているんですけれども、スーパーコンピュータの立地のすぐそばに、例えばべーリンガーインゲルハイムが研究所をつくってやっていますけれども、そういうところにも、別に日本人しか使えないということはなくて、という理解でもよろしいんですよね。ちょっと瑣末な話ですけど。

【土居主査】
 これは慎重に検討して、その結果を踏まえてのことだろうと思います。

【中村委員】
 それから1点だけ、別の話でよろしいですか。14ページの2の一番最後のところ、登録機関のところの質問なんですけれども、マンデッドといいますか、ここの2行だけ読むと、登録機関が審査すると書いてあるんですけれども、その上に戦略機関はそもそも研究課題なんかをちゃんと審査を受けている戦略機関があるわけですよね。こういう課題でこういう研究をこういう人材でやるんですと言って、国からオーケーと言われたものを、登録機関が今度また審査をするというのは、認められたものが戦略機関なんだから、それをまた審査する、何かトートロジーみたいな感じがするんですけど、この辺はどう整理すればいいでしょうか。

【藤木審議官】
 その点は、確かに文書だけ読むと二重審査のように見えます。これは実は現在、吉良先生のところでやられているSPring-8でも、国の政策的なプログラムについては、ある意味で審査は簡素化されていると理解していますけれども、次世代スパコンにおきましては、基本的に戦略プログラムは国で選定し、国が進行し、研究費も出すという構造になっておりますから、そこで認められたものについて、その必要性について登録機関が改めて審査をするというような必然性はかなり薄いと率直に言って思いますが、一方で、計算機資源は24時間で10ペタという限界があるわけで、それをいかに割り振るかといったような、計算資源の最適化の観点からはある一定の審査ということがあり得るわけで、そういった観点から、登録機関は、戦略利用の場合はそういった観点から審査をされて、計算機資源の最適利用を図るのかなという思いでここは書いてございます。

【中村委員】
 ありがとうございました。

【福山委員】
 先週出席できなかったので、理解が遅れているところがあるかもしれませんが、今の問題にかかわっているところなんですけれども、要するにこのコンピュータ、実際に利用するという観点でクリアに書いてある一般利用と戦略的利用という大きな柱。この文章を読むと、まず一般的な利用に関しては7ページの下の2 行目のところに登録機関が選定委員会の意見を聞いてと。この選定委員会というのは、もちろん登録機関の中に置かれた選定委員会で、俗に言う課題審査の委員会。そこで審査すると書いてある。これはボトムアップというか、一般的な利用。それから、国の戦略に基づいて大きなテーマを決めて集中的にやるということに関しては、今、問題になった14ページの真ん中のところに、登録機関がクリア選定した、戦略機関からの申請を受けと、そういう形になる。確かにそうなんだろうと思うんです。それから今、審議官がおっしゃったように、国プロの中であっても、課題ごとに一応は目を通して、どこまで認めるか、認めないか、審議する。それが第1。そのときに、その背後にある大事なことは、1個しかないマシーンを、全体をどう有機的に効率的にオペレートするかという、それのジャッジメント、判断、決断する、その機能が非常に大事。そこに関しての枠組みの記述をどういうふうに読めばいいのか。そこの機関として、この文章では、連携推進会議がやるのか、あるいはフォーラムを踏まえて……。連携推進会議がやると読むんでしょうか。そこら辺の枠組み、一番マシーンをきちっと使うために、戦略的にもボトムアップでも全部見て、有機的に運用するための仕組み、その組織に関して何か明示的に書かれているほうが、将来いいんじゃないかなと。読むと、今の文章ですと、連携推進会議ということになるのか、あるいは……。

【土居主査】
 戦略委員会じゃないですか。

【福山委員】
 戦略委員会ですと、今のボトムアップからの意見がきちっと入れられるかどうかが、外から見たときにちょっと疑問が出てきます。

【藤木審議官】
 戦略的利用については、国の戦略委員会が選定されるときに、トータルとして大体これぐらいの計算機資源が必要じゃないかということもある程度大枠としては考えて、計算機資源のうち、戦略利用全体として何割ぐらい使うようなものということを考えて決めると思います。ただ、そうはいっても、その進展ぐあいはそれぞれプログラムによって違うわけで、早くやらなきゃいけないもの、少し時間が後でもいいもの、タイミングの問題もいろいろな調整があるわけで、それは現場で実際に何月何日に誰が使うといったような意味合いの調整は、国ではできなくて、現場でなくてはできないのではないかと思います。そういった役割の機能は、今、福山先生がご指摘のとおり、ここでは誰がやると明示的に規定されていません。したがって、想定されるのは、登録機関に置かれた、一般利用枠のほうについては選定委員会と書いてありますけれども、そういったものの機能が戦略利用の資源配分のところにも拡張されて、全体として整合的な利用になる、効率的な利用になるように見るという意味では、これは登録機関というものがあれば、そこがやるのではないかなという制度を我々はここで想定しているような気がします。ただ、登録機関そのものが、先ほど冒頭に議論がありましたように、必ずしもそういうきちっとした機能を持った機関が存在するかどうかというのはまだ不透明ですから、ここでは登録機関とは断定せずに、登録機関としての機能を持った選考をすべき機能、選考機能というのはどこで持つかというのは、制度設計の段階であらかじめ決めておくべきものと思います。そこはどこが持つかについては、戦略委員会は、作業部会が基本方向を、この報告書を出していただいた後、戦略委員会というものを新たに早々に設置されることになると思いますので、そこで具体的にそういった詳細な制度設計を含めて、報告書の中にいろんな宿題があると思いますので、そういったものを具体的に詰めていく中に、今まさに福山先生がおっしゃったような一般利用、戦略利用全体を含めた現場における最適配分というようなシステムのあり方については、きちっと事前に決めておくべきだろうと思います。

【福山委員】
 それは宿題と。これからの検討課題と。

【藤木審議官】
 現時点ではそうなっていると思います。

【土居主査】
 これはフレームワークで、マクロのものだとしますと、今、審議官のおっしゃったような、例えば早急に戦略委員会、あるいはその下に何かつくる必要があるのかもしれませんが、要するにミクロの部分、制度設計をやっていかなきゃいけない。そうすると、私が思っておるところは、下に行けば行くほどグレーゾーンが出てきて、どこから先を理研に任せるかとか、いろんなことが出てくると思うんですね。ですから、そういうことは早急に設計していかなければいけないということがありますので、今のも、福山先生のご疑念を晴らすのもその辺で検討する必要があると思いますけど、よろしいでしょうか。

【福山委員】
 結構です。

【吉良委員】
 言う必要もないことかもしれないけれども、戦略委員会というのは、かなり火事場的なものだと私は理解するんですけど。という意味は、立ち上げのときの重要さを非常に重視して考えていらっしゃる。それから、まだ制度が現実に追いつかないということが大きな要素になっている。これ、いつまで続けるかというのは、何か腹案おありですか。私は立ち上げの時期だけあればいいようなものじゃないかと思っているんですけれども、平常化したときもこの格好なんでしょうか、アイデアとして。

【藤木審議官】
 この戦略委員会、ここに書いてあるのは、確かに戦略プログラムをマネジメントするような印象をお受けになるかもしれませんけれども、戦略委員会は、先ほど福山先生のお話にあったような一般利用と全体像も含めて制度設計をしていくときに、オーバーオールに次世代スパコンの全体像を見ていく委員会だと思っています。したがって、主な機能は、これは最後にお話ししようと思いましたけれども、この作業部会が終わったら、できるだけ早急にこれを立ち上げる。そして今、残された細かい制度設計を具体的に検討するという、その先作業はもちろん必要です。その後引き続き戦略分野は何かとか、そういった議論をきちっとしていただくというのを続けてやっていただく。そこまでが吉良先生のおっしゃる初めの初期段階だと思うんですけれども、そこから先は、じゃあ、やることはないかというと、実際はその後、プログラムがきちっと進行しているかというような評価作業も継続していきますし、形としてはずっとあることを想定しております。ただ、作業量は、最初の1年ぐらいがものすごくいっぱいあって、あとは少なくなるというような感じになるのではないかなという想定はしておりますけれども、少なくとも1年間あって、その後はなくていいというようなことは想定していません。

【吉良委員】
 そんな短期ではなくて、最初の一番大変な時期、一番最初立ち上げた見えのいい成果が出るところまでは、そこが面倒見るべきだと思いますけれども、その後はルーチンで移せるような格好がいいのではないかと思っているということです。

【土居主査】
 これはセンターとか研究所とかというのができないというところがなかなか悩ましいところで、要するにマクロのガバナンスを誰がやるのかというところとの兼ね合いだと思うんですね。ですから、それがうまいぐあいに理研なりどこかなりに移行していけば、話は大分すっきりしてくるのではないかと思います。

【佐藤委員】
 この場で前に私も、議事録に載っているかどうか、私読んでないのでわからないんですが、藤木審議官にお聞きしたときに、審議会的なものであると。ということは、継続的であると私は理解している。そこはだれが委員に選ばれるかということが非常に重要だということもそのときお話ししたと思うんですけれども、そういう意味では、大学あるいは研究所、いろいろなところから選ばれた人がそこになるから、どこでやってもちゃんとそれが機能しておればいいから、いろんなところが話し合うというのは多分できないだろうから、例えば戦略委員会なら委員会で、そういう大枠を決めるというのですかと質問したら、そうだとおっしゃったので、その大枠というのは、戦略的な課題もあるし、一般利用もあるし、先ほどの教育もある、それから産業枠もある。そういったものはどこかが仕切らなければいけない。その辺が審議会的なところというふうに。そしてそこで決めた枠の中で、今度は個々の戦略的な課題であったり、幾つか分かれているわけですね、同じ戦略の中にも。そういったものの細かいところに対する資源をどうするかということは、選定委員会といいますか、先ほどの推進委員会ですか、そういうところが決まるんだろうと。そのようにおっしゃったと思うんですね。そういう理解だろうと思うんですね。それでよろしいですか。

【藤木審議官】
 そういう理解です。

【佐藤委員】
 それで、別の質問があるんですが、先ほども教育というのは非常に重要であると。ただ、戦略的な研究経費の中で教育していく部分というものは、おそらく研究振興局を中心にしてやっていけると思うんですが、実際に教育、先ほど宮内さんがおっしゃったような長期的なビジョンに立ったような教育をしていこうとすると、例えば兵庫県立大で今考えているシンキングか何かもそうだと思うんですが、あるいは神戸大学もそうだと思うんですけれども、そういうものの措置は高等教育ですね。その辺の連携はちゃんと……。局長にもこの間ちょっとお聞きしたら、その辺が何となくごまかされたような感じがしたんですけれども、その辺はどうなっているんでしょうか。

【藤木審議官】
 高等教育局とは密接にこの話は連携しております。特に教育の部分ですね。研究の部分は主に研究振興局でやっていますけれども、人材育成、教育の部分は、高等教育局にも日々連絡調整をしているという状況でありますので、そこのところは、省内は壁があって全然向こうにつながってない、そういうことはないですから、大丈夫だと思っていただいて結構だと思います。

【福山委員】
 実はこの問題は、随分初期の段階でも少し議論があったと思うんですけれども、英語で言うと、ステアリングコミッティー、運営会議というんでしょうか、それに明らかに階層がある。その階層をちゃんと区別して、それぞれにしかるべき運営委員会をつくらないと全体が回らない。例えば実際、マシーンを使って研究をいろいろやる。それだけでもいろんな分野、一般利用、戦略利用、いろんな形からの利用を、全体を見てオペレートする。そういう意味でのちょっと上の運営委員。ですけど、今の教育の問題、地域の問題、国際利用、それまで含めて、ここでの全体の運営というのは、明らかに1つ上ですよね。それは一緒にできない。ステアリングコミッティーで階層をきちっと分けて、機能を分けてつくって、その間がちゃんとつながるようにするのが非常に大事で、今の段階の文章だと、そこがちょっと見にくい、見えにくい。さっきおっしゃったように、現時点でははっきりしないファクターがあるから書きにくいというところがあるのかもしれませんけれども、大きな問題が残っていて、それをこれからはっきりさせなきゃいけないんだということが意識されているような報告書になっていたほうがいいんだろうと思います。そういう点で、書き方をもう少し、そこがわかるようになっているといいかなと思います。

【土居主査】
 それはそうしましょう。極めて重要なことだと思います。

【中村委員】
 ジャストアイデアですけれども、国の審議会でよく言われているんですけれども、全体、親委員会みたいなのがあって、その中に戦略分野選定小委員会みたいなのがあって、そこの委員長は本委員会のメンバーが必ずなっていて、どういう経緯でそれが選定されたかがちゃんとわかっている人が本委員会には必ず出てくる。教育のところは、教育のところでどういう議論があったかを必ず報告が載せられるようにリンクが張ってある。例えばそんな意味ですかね。すいません。余計な、差し出がましい話ですけど。

【藤木審議官】
 国の審議会はどこも共通ですので、イメージとしてはそういうものでガバナンスを効かすというのは、国側から見ると1つのアイデアです。福山先生の、スパコン作業部会の第1回目からずっとご疑問は、現場レベルで1つそういうガバナンスが効くような構造が必要であるというご指摘だと思いますので、そこの部分は、1つには、連携推進会議であり、新たな国の機関を1つつくるというわけには、今の時点ではなかなかいかないという状況の中で、現場のガバナンスをどうするかというのは、そういった形で少しずつは盛り込まれているわけですけれども、ただ連携推進会議やフォーラムや理研のハブ機能をどうするかとか、そういう問題の詳細については、もう少し議論がなされて、まさに制度として具体化する必要があるわけで、そちらのほうについて、先ほど土居先生がおっしゃったように、もう少し今後やるんだという意識を持ってここに書いてあるというのが適切ではないかと思います。国の側の構造は中村先生がおっしゃるとおりだと思います。

【土居主査】
 ありがとうございます。そんなところでよろしいでしょうか。
 それでは、全体にわたりまして、もう一度言い忘れたとか、後で考えたらということがございましたら、ご意見いただければと思います。

【西尾委員】
 先ほど来、人材育成のことが多々議論されていますが、「はじめに」のところでは、2ページ目のところで人材育成に関する記述が出て来ます。特に、下から 6行目の次世代スパコンを支える人材というのは、スーパーコンピュータを支えていく人材のことを言っており、今日いろいろと議論が出ていますような計算科学分野を将来にわたって担い、新しい学術分野を創成していくという人材とは、少し異なった意味で書かれています。一方、次世代スパコンプロジェクトの意義を考えたときに、いみじくも2ページ目の「次世代スパコンは・・」というところで、次世代スパコンの持つある種の限界、つまり、他との性能比較のもとでの優位性が短時間で低減することが書かれています。だからこそ何が大事なのかというと、今申し上げました計算科学分野を将来にわたって担い、新しい学術分野を創成する人材をどれだけ多くこのプロジェクトと関連して育てていくかということが国の財産となると思っています。そこで、ここの「重要である」というところに、先ほど来申し上げているような人材育成も必要なんだということを加えていただくと、後の全体のところにうまく繋がるのではないかと思いまして。

【土居主査】
 ありがとうございました。これは内容的にも斟酌して修正していただければと思います。

【吉川委員】
 産業利用の促進という観点で何度か発言したことをきちっと聞いていただいて、こういうところが宿題だよということは、この報告書に十分書かれたんじゃないかと思います。問題は、これから先、この報告書に基づいてどういう検討がされるかということで、次世代スパコンのプロジェクト、国家プロジェクトなので、国を挙げてきちっとやっていくということで、他省庁との連携という視点が大事じゃないかなと思います。例えば産業利用の促進という観点では、経済産業省と連携してやっていくとか、そういうことも考えていいのではないか。あまり宿題の解き方を具体的に書くわけにいかないと思うので、「はじめに」の2ページ目というのが、多分まとめと今後の展開につながるところだと思うんですが、終わりから2つ目のパラグラフで、「文部科学省及び関係機関においてはこの点を十分認識しながら」、この後に、「他省庁とも連携して」ぐらいのワーディングを入れて、今後の検討準備を進めていくことが必要であるというようなつなぎ方をしていただくと、思いが少し出るんじゃないかなという感じがします。

【藤木審議官】
 経産省とは常に連絡をとっています。ただ、なかなか産業利用という観点からは、今あまり熱心でないという現状はあると思いますが、こちらから働きかける努力は引き続きやっていく必要があると思います。

【土居主査】
 重要だと思います。例えば今思い切り乗ってきたら、自分たちも金を出さないといけないんだと思われているところがあって、高みの見物をしているというけしからん状況があるんですね。ですから、何とも言えないんですけれども、それは国として、全体が動く必要があろうかと思っております。
 ほかにはよろしいでしょうか。

【喜連川科学官】
 参加させていただいたのが今年の4月からなので、よく理解できてないかもしれないんですけれども、多分電子媒体でいただいていたワードカウントをすると、計算科学というコンピテーショナルサイエンスという言葉が非常にたくさん出てくるんですけれども、何となくもう少しブロードなところをねらわれておられるんじゃないかなという気がしていまして、やや少しフットノートでも結構かと思うんですけれども、いわゆるコンピテーショナルサイエンスというと、かなりナノなところを意味しているのではないかなと思っていまして、そういう広めの配慮があってもいいのかなという気がしました。

【平尾委員】
 それに関連してなんですけれども、おそらくほんとうの意味でのコンピテーショナルというか、コンピテーションする分野もたくさんあるんですけれども、例えばデータベースなんかの処理とか、そういうことがこれからも非常に重要になってきますよね。これをずっと見ていると、シミュレーションのことが随分書いてあるんですけれども、理研との協力とか、そういうことがあまり出てこないものだから、イントロダクションでも構わないと思うんですが、そういう連携を図るということが非常に重要なんだということをうたっておいたほうがいいような気がいたしますけど。

【西尾委員】
 スパコン等を使った新しい学問、シミュレーション研究もそうなんですが、より広く、計算リソース、ネットワークリソース、人的リソースを研究者コミュニティで連携して有効利用しながら新しい学問の分野を拓くというときに、e‐サイエンスという言葉が使われる場合もありますということを、参考までにお知らせします。

【喜連川科学官】
 あまり広くしちゃいますと、また諸般いろいろほかの戦略とフリクトするかと思いますので。

【福山委員】
 よろしいですか。次世代のペタコン、千数百億の大きなプロジェクト。日本で同じスケールの大きな、研究振興局でSPring-8、J-PARC、後者2 つは世界に誇るすばらしいマシーンで、データはたくさんこれから出てくる。J-PARC、SPring-8もそうです。そういう世界にないマシーンが同じすぐわきにある。それと次世代がサイエンティフィック、研究所を利用するという観点で、ドックされると、これはすばらしいケースになると思うんですね。そのことに関して、読むと、一応書いてあるんですけれども、もう少し明示的に、振興局がせっかく全部3つをお持ちなわけなんですから、そこの3つの連携を、世界に誇るサイエンスのフロンティアとして位置づけられるというのは、きっとそこがうまくいくとすごいことになるんだろうと、研究のサイドから思うんですけれども。ですからそれを明示的に入れていただくと、コンピュータ、アプリケーション、今議論になった理研とのつながりが強くなっていいかなと。

【土居主査】
 どこまで広げるかということがあって、天文のほうも爆発していますし、なかなか悩ましい面があるんですが。

【加藤委員】
 「はじめに」のページ2で、「他の大型研究施設に比べて性能の比較優位性が短時間で低減する」と暗い印象を持つような表現になっています。これを広く国民に宣伝をしていくのであれば、もう少し夢のある明るい表現に変えていったほうが良いのではないでしょうか。

【土居主査】
 要するに、5年たったら消えてなくなるわけじゃありませんので、それは地球シミュレータのように、また全体を取りかえたり、何らかの形で活用していくようなことが引き続き行われるということは想定されるわけですから、ほんとうにトップをとっている期間というだけの話をここのところへ持ってこられているということになっているので、その辺、工夫しましょう。やっぱり暗くなるそうですから、暗くなるのはやめましょう。

【鷹野委員】
 1つだけいいでしょうか。9ページの記述でちょっと疑問に思ったことがあったんですけれども、真ん中あたり、「また、アプリケーションの調整のための」というパラグラフがありまして、その中に申請前の利用者に対して助言をするというくだりがあります。これはとても配慮の行き届いたものだと思いました。その内容についてなんですけれども、基本的には利用に向けての支援というのが大きな趣旨だとは思うんですけれども、意図することがちょっとあいまいな気がいたしました。それが利用するかどうかの切り分けのためということも考えられますし、利用に向けての支援がメーンであるなら、そういうふうに明示的に書くほうがいいかなと思ったことと、あともう一つ疑問としては、これは次世代スパコンができるまでのことなのか、それともできてからも引き続きこういったサービスを続けていくものなのかというのが、はっきりわからないような気がいたしました。

【藤木審議官】
 まず後者のほうは、これはずっと続けていくと考えています。前者のほうは、審査側と申請者側というのは、なかなか難しい関係にあるわけです。しかしながら、最近では、例えば医薬品の審査などでも、医薬品側が審査される一方で、理由もわからないのはだめと言われたというようなことではなくて、もっと審査段階から、本当に医薬品にするためにはどうしたらいいのか、審査側と一緒になって議論していこう。そういう雰囲気がどんどん出てきているということがありますから、ここにおきましても、むしろそういったものを想定しておりまして、せっかくアイデアを持って使いに来てくれたのに、テクニカルな理由とか、アプリケーションが十分適切に調整されてないなどで、どう調整していいのかわからないとか、そういう方に対して、こういうふうにやれば利用できますよというマインドで、いろいろアドバイス、助言をしたりするということがここで想定されていることでございまして、事前に選別して、あなたはもうちょっとこっちというようなことを考えているわけではなくて、いいアイデアを持った方には、いろんなアドバイスによってできるだけ最終的には使っていただく方向になっていただくための技術的助言をするということではないかと思っておりまして、その辺はむしろ吉良先生が現実にやっておられると思います。

【吉良委員】
 実はSPring-8はシーンがいっぱいあるから、わりに楽というか、ごく一部を初心者に回して、ごく一部をエキスパートに回すという使い分けができる。初心者の場合には、何にもわからないで来るわけです。いい材料なりいいアイデアだけ持ってきて、その人に使えるように相談するためのコーディネーターとか、いろんなのを置いて、極端なことを言うと、申請書類を書くのを手伝ってやったりする。そうじゃないとわからないぐらい、実は難しいんです。玄人向きになっていて、細かい指示を書類に書き込まなくちゃいけない部分があって。そういう人にも使えるようにというのがSPring-8の場合です。ただ、ここではそれをどう想定するかわかりませんけれども、多分そういうものの連想で、一応そういうレベルまでお考えになった書き方だと思っています。

【鷹野委員】
 わかりました。

【土居主査】
 それでは、本日いただきましたご意見等を踏まえて、改めて事務局で報告書の再整理をしていただきたいと思います。その上で報告書の書きぶりにつきましては、場合によって皆さん方にまた再度メール等でお願いする場合もあるかと思いますが、基本的には私に一任させていただければと思いますが、よろしいでしょうか。

【川添委員】
 土居先生。
 何かどこかで忘れたか何か、なくなったというのは次々世代というか、立地候補地であった仙台のことを思い出したときに何を言ったかというと、次世代スパコンを設置します。その次の計算機の開発をその辺でやりますという話を随分されたと記憶にあるんですが、今神戸の地に設置することが決まりました。先ほど加藤委員が言ったように、すぐにピークが落ちて、落ちちゃうで、そういう話ではなかったんですね。最初に言っていた立地の候補でみんな手を挙げたときなどは、ずっとそこでやりますという話で、みんな熱心にうちに来てほしいと言っていたはずなので、最初のところだけじゃなくて、どこかで次々世代に関してとかいうのが、これを今読んだんだけど、書いてないように見えますけれども、意識的に落としたんですか。

【土居主査】
 前回も、次々世代もちゃんと続けて研究をするというようなことをうたえというご意見をいただいておりますが。

【川添委員】
 そういう意味だと思いますけど。

【勝野課長】
 それにつきましては、「はじめに」の最後の段落ですが、この報告書が将来のスーパーコンピュータの開発も含めた我が国の計算科学技術の継続的な発展に寄与することを期待したいという言い方は入れております。それからもう一つ、それに関連するものとしては、前回からも入れておりましたけれども、共通基盤的な研究開発ということで、15ページのところで、計算機の開発・高度化等に関する研究開発というのを1つの例示で入れさせていただいております。
 次々世代という言葉を明確に使わなかったということにつきましては、1つは、今、総合科学技術会議でも、情報通信分野について各領域ごとの第3次中期計画の研究開発の進捗状況を踏まえた検討が行われておりまして、その中で研究開発基盤、主としてスーパーコンピュータの分野ですが、これにつきましては、次世代スーパーコンピュータの開発を進めると同時に、次々世代の検討も速やかに行う必要があるというご指摘が多分近いうちに出ると思います。ただし、それにつきましては、文部科学省だけでなくて、経済産業省を含めた政府全体で連携をとりながら進めていくべきだというような指摘が、現在そちらのほうで検討されておりますので、文部科学省だけで次々世代も含めた、特に次々世代ということを念頭に置いたことをやっていくのか、その辺はよく関係省庁ともこれから相談していかなければいけないという状況もありますので、そういう微妙な状況だということを、将来のスーパーコンピュータの開発への期待というような形で、言葉としては入れさせていただいたということでございます。

【川添委員】
 そうすると、次のやつは、神戸でなくなる可能性もあると。

【勝野課長】
 いや、そこまで私は今明言したつもりはございません。

【土居主査】
 よろしいですか。
 それでは、ありがとうございました。本日のご意見を踏まえまして、先ほど申し上げましたけれども、必要な修正を行った上で、報告書は7月25日に予定されております第53回情報科学技術委員会で報告を予定しておりますので、ご承知おきいただければと思います。この後、先ほど来福山先生等のご心配は冒頭からありましたが、制度設計をいかにうまくするかということを早急に始めなければいけないというようなところ等々、まだ問題点ございますけれども、次世代スパコンを中核にした教育研究のグランドデザインについての基本的な考え方ということに関しましては、一通りこれでまとめたということにさせていただきたいと思いますので、ここで最後に、事務局を代表して藤木審議官よりごあいさつをいただければと思います。

【藤木審議官】
 昨年12月以来、7回、エキストラの1回も含めて、半年余りの期間のうちに、大変精力的なご議論をいただきまして、こういった形で、若干の文言修正等あるかもしれませんけれども、基本的なラインをご議論して出していただいたというのは、本当にありがたく思います。私ども、これだけ議論していただいたからには、それを100パーセント実現できるように行政のほうでもぜひ頑張りたいと思います。その際、先生方のご支援を引き続きいただきたいと考えておりますので、一応作業部会としての活動はこれで一段落になるわけですけれども、これで終わりということではなくて、引き続き継続的にご支援をいただければと思っております。先ほどから何度も出ておりますように、宿題が幾つも残っております。既にこの夏から早々に議論を始めて、できるだけ早期に一つ一つ片づけていきたいと思います。その際もいろんな詳細設計をしていく段階で、ここで行った議論が反映されるように我々もやっていきたいと。現実にその際、その場でお力をおかりすることになる先生もまた多くあると思うので、その節もまたよろしくお願いしたいと思います。半年間、大変精力的なご議論いただきまして、本当にありがとうございました。

【土居主査】
 どうもありがとうございました。拙い進行係で、いろいろとご迷惑をおかけしたかと思いますが、おかげさまをもちまして、取りまとめることができましたのもひとえに皆様方のおかげでございます。どうもありがとうございます。
 それでは、これで終わりたいと思いますけれども、事務的に何か連絡はありますか。

【事務局】
 第6回作業部会の議事録案につきましては、現在メールにて照会させていただいておりますので、お気づきの点がございましたら、7月2日水曜日までに事務局までご連絡ください。また、本日の第7回作業部会につきましても、後日メールにて照会をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

【土居主査】
 それでは、これで作業部会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

‐了‐

お問合せ先

研究振興局情報課スーパーコンピュータ整備推進室

(研究振興局情報課スーパーコンピュータ整備推進室)

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