地球観測に関する政府間会合(GEO)第28回執行委員会 結果概要

平成25年7月29日
研究開発局
環境エネルギー課

1.第28回執行委員会開催概要

期間:平成25年7月16日(火曜日)及び17日(水曜日)
場所:世界気象機関(WMO)会議室(ジュネーブ)
出席者:共同議長国(中国、EC、南ア、米)、露、英、韓国、加、ナイジェリア、エ
ストニアの代表、我が国から文部科学省が出席(全体で約30名程度)。

2.主な結果概要

(1)宣言文案及び勧告文案

宣言文案及び勧告案について、作業部会からの案について議論が行われた。内容面では大きな修正意見はなかったが、両文書の調和及び一貫性が重要であることが指摘され、宣言文案については、閣僚級会合準備作業部会(MIN-WG)が8月末までに修文案を執行委員会に提示することとなった。
勧告文案については、当初別文書として作成された「Case for GEO」(これまでのGEOの功績を明らかにするともにGEOの継続必要性の根拠を述べた文書)と勧告文案前半の「ドキュメントA(イントロダクション)」が内容的に重複するとの指摘を受け、両文書を「2025年に向けたGEOのビジョン」として統合することが合意された。2015年以降GEO検討作業部会及びGEO事務局が当該文書案を8月1日までに執行委員会に提示し、メンバーのコメントを求めることとなった。

(2)大臣ドキュメント

閣僚級会合(サミット)で大臣に提示する文書(大臣ドキュメント)は、(i)宣言文 (ii)2025年に向けたGEOのビジョン(「勧告文」+「Case for GEO」の統合文書とGEOに関する基本情報で構成)、(iii)2025年までのGEOの道筋(10年実施計画のシナリオ案を勧告文に沿って再構成)から構成することとなった。
(iii)の文書の位置づけについて各国の議論が分かれたが、累次の調整の結果、我が国の主張により、大臣への情報提供にとどめること(for information)で合意した。なお、(i)はサミットで大臣の採択を求め(for adoption by ministers)、(ii)は第10回本会合の承認を得て(for acceptance by GEO plenary)サミットで大臣に提示されることとなる。

(3)その他

1)ショウケース
サミットのショウケース(ショート・ビデオ)について、各国からの提案25件をMIN-WGが提案した5本のテーマ毎に統合することで合意した。
我が国の提案が含まれるテーマNo.4(2015年以降の世界の主要課題への対応)については対象となる提案数が多くショウケースのメッセージ性を弱めかねないことから、我が国より、GEO事務局がテーマのシナリオを作成し、それに沿って提案の選定を行うことを提案し、参加国の賛同を得た。テーマNo.4の提案数の絞り込みについては、GEO事務局が関係する提案者と個別に調整を行うこととなった。

2)民間及び非営利セクターの参画
民間及び非営利セクターの参画(民間セクター・シンク・タンクの立ち上げとワークショップ開催、2014年サミットでの「民間セクター・フォーラム」の開催)については、GEOにおける「民間セクター」の定義、参画の目的及びレベルを明確にするために、ワークショップの開催の前にさらに議論が必要とされた。今後、GEO事務局が契約したコンサルタントがGEO内外の関係者にインタビューを行い、ターゲットとする民間セクターと参加レベルを絞り込むこととなった。

(4)今後の予定

「宣言文案」及び「2025年に向けたGEOのビジョン(勧告文案)」については、執行委員会メンバーにコメントを求めた上で、9月中旬に共同議長及びGEO事務局との間で電話会議によるレビューを行うこととなった。宣言文案は9月末から外交ルートでの最終調整が行われる予定。
大臣ドキュメントのレビューのため、追加の執行委員会を10月最終週に開催することとなり、今後日程を調整することとなった。

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