原子力分野の研究開発に関する委員会 原子力研究開発作業部会(第17回) 議事要旨

1.日時

平成18年10月26日(木曜日) 10時~12時

2.場所

文部科学省ビル 4階 宇宙開発委員会会議室

3.議題

  1. 高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究フェーズ2について

4.出席者

委員

 柴田洋二、代谷誠治、田中知、田中治邦(以上、五十音順、敬称略)

文部科学省

 中村原子力研究開発課長、鈴木原子力研究開発課核燃料サイクル推進調整官、稲田原子力研究開発課課長補佐
日本原子力研究開発機構
 向次世代原子力システム研究開発部門長

5.議事要旨

FS評価報告書に対するパブリックコメント及びこれに対する対応案について

 中村課長より、資料17‐1、17‐2、17‐3に基づき説明後、質疑応答。

【委員】
 整理番号2‐1に対する回答で、設計は解析評価と必要な実証試験を行うと書かれていて、かつ、実証試験はロードマップとあわせると大規模な実証試験だけと思われるので、安全性確認のために必要な要素試験及び実証試験というように、要素試験という言葉を入れたほうがいい。整理番号8‐28の回答で、軽水炉の再処理について、回答の主眼が置かれているが、FBRは、もともとサイクルと一緒に開発していくことが重要という認識があったので、それをどこかに入れたほうがいい。

【委員】
 121ページについて、軽水炉では事故時に反応度を抑制することを考えて作ったわけではなく、初めから自己制御性のために定常運転中に起きた軽いトランジェントでも出力がアップしないようにするためのものであり、結果としてそうなっているという意味で、最後の「となるように設計される」というのを「である」程度にしたほうがいいと思う。

【委員】
 整理番号2‐1で、意見を出された方は、どのレベル、どの領域からデザイン・バイ・アナリシスからデザイン・バイ・テストに移行するのかをはっきりさせたほうがいいと言っているが、必ずしもそれに対する回答になっていない。整理番号2‐3についても、はっきりとぶれないようにやってほしい、という意見に対し、回答は非常に正確に書いているが、意見については特に書かれてない。質問と回答の整合性をどうとるかが問題。

【委員】
 できるだけ丁寧に答えることが大事。他の例から比べると、丁寧に答えていると思うが、直截的に答えていないようなところがあれば、工夫があってもいいと思う。

【委員】
 17/18ページで、年間200トンの説明で数字が出てくるが、現在の軽水炉サイクル体系において使用済燃料の1年間発生総量の約半分を再処理することを踏まえると、400トンの必要量に対して半分という話は正確さに欠けると思う。

【委員】
 軽水炉の供用期間を60年と仮定すると、2030年からリプレースが始まるので、2050年までの間に半分が軽水炉から改良型軽水炉へリプレースされる。2050年からFBRを導入すると、2070年までの20年間で半分しかリプレースできず、残り半分は改良型軽水炉にリプレースしたばかりなので、全てがFBRにかわるのは2090年から2110年頃の間となる。計画通りに行けば、2050年から導入するFBRに対応するFBR再処理施設としては、処理量は半分でいい。集中型の工場とするならば、200トンという試算について反対ではない。

【委員】
 整理番号8‐18の回答で、ロードマップについて今後検討するとか、五者協議会に期待すると書いているが、ロードマップについてはこの委員会として決めたものであるので、決めたことの重要性を少なくするような書き方にしないほうがいい。

【委員】
 報告書及びパブリックコメントに対する委員会の考え方については、私と事務局に一任していただきたい。

今後の予定等について

 事務局から説明。

‐了‐

お問合せ先

研究開発局原子力研究開発課

(研究開発局原子力研究開発課)