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原子力分野の研究開発に関する委員会・RI・研究所等廃棄物作業部会(第12回) 議事録

1.日時

平成18年7月20日(木曜日)10時~12時30分

2.場所

経済産業省別館827会議室

3.議題

  1. 作業部会報告書案について(その2)
  2. その他

4.出席者

委員

榎田主査、碧海委員、石榑委員、石黒委員、佐々木委員、柴田委員、東ヶ崎委員、平山委員、三代委員、山名委員、山内委員

文部科学省

(研究開発局) 
 村田審議官、中原原子力計画課長、須藤原子力計画課放射性廃棄物企画室長 

5.議事録

主査より作業部会開催の挨拶。
事務局より本日の配付資料の確認後、本日の議題について審議開始。
(1) 作業部会報告書案について(その2)
 事務局より、資料第12−1号「原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会報告書(2次案)」、資料第12−2号「RI・研究所等廃棄物作業部会報告書(2次案)(前回の作業部会に提出した報告書案からの修正履歴反映版)」及び資料第12−3号「報告書案に対する各委員からのコメントと対応状況」を説明。委員からの主な意見、要望は以下の通り。

 

【主査】 「RI・研究所等廃棄物作業部会報告書(2次案)」(報告書案)について審議をお願いしたいが、「本文」と「参考資料」と「用語集」に分けて議論させていただきたいと思う。「参考資料」と「用語集」については、前回の作業部会で事務局と私に一任いただいたかと思うが、委員からのコメント、そして私も読んだ上で、事務局と相談し、本日の報告書案になっている。「参考資料」と「用語集」については、これまできちんとした審議をしていないが、報告書案の一部分なので、少し時間をとり、審議をいただきたい。まずは報告書案の「本文」について、資料第12−2号及び資料第12−3号で審議をお願いしたいと思う。できれば、資料第12−2号又は資料第12−3号のページ数を明言し、その部分についてどうすべきであるという発言をお願いできればと思う。また、資料第12−2号で色分けしている赤色は、前回の作業部会での宿題事項の反映である。可能であれば、赤字の部分について少し理解が違うというところがあれば、その部分についてまず審議をいただき、その後、各委員からいただいた青字部分の修正案について審議をいただければと思う。

【委員】 資料第12−2号の18ページの赤字部分について、今後のことを考えて「具体的な拠出金額と拠出期間の設定に当っては、発生者の経営状況等を勘案し」とあるが、「発生者の経営状況等を勘案し」はできれば避けて欲しい。その理由は、これを残すと、立法段階又は実際に本制度を運用する段階において非常にやりにくくなる。

【委員】 資料第12−2号の18ページの青字部分の「4−1(1)の三者による試算」は、処分単価を計算した部分か。例のキャッシュフローの流れで試算されたものは、作業部会で「三者による試算」というものの中には含まれてないという理解でよいか。

【事務局】 石榑委員が言われているのは、モデルケースということで、独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)が説明していた部分である。その資料のクレジットは原子力機構の名前のみであったと思うが、内容については、三者の試算を踏まえたものである。

【委員】 資料第12−2号18ページの「4−1(1)の三者による試算」では、2つのことが一緒になっている。1つは、処分コストを計算する段階で不確実性が含まれる。ここでは議論していないが、拠出金に関しては、その後の制度設計の不確実性に基づき変わるものもある。18ページの「三者による試算の結果はあくまで現時点での一定の前提に基づく例であり‥」という文章について、コストの試算は処分単価が変われば当然拠出金も変わるので影響することになるが、その変動要因は別なものである。例えば、規制制度の状況、処理の実施による廃棄体仕様の変更、クリアランス制度の実現等は処分単価にかかわってくる問題である。それに対して、事業の実施期間、拠出期間の設定、処分事業者の経営状態は拠出金制度の不確実性というか、拠出金制度が明確ではないので、そこを変えれば拠出金も変わってくる。そのような2つの要因が重なって記述されているように私には読める。「発生者の経営状況」は拠出金制度を設計するときに考慮されるべき因子であると思う。処分単価が変更されていくなかで、拠出金制度の設計ができても後々影響してくるものである。何か2つのことが混同されており、作業部会では拠出金制度について議論していないので不確実性は非常に大きく、それによって拠出金制度の額が変わってくる。当たり前だが、処分単価も前から話しているように変わり得る。だから、その2つの要因を明確にして書いていただければ、先ほどの山内委員の指摘もその中に包括できるのではないかというのが私の意見である。

【委員】 今の意見とかかわる「処分事業者の経営状況等」とその1行下の「発生者の経営状況等を勘案し」という言葉の意味するところについて事務局の考えを聞きたい。

【事務局】 前回の議論において、具体的な拠出金額についての議論は今後の話であり、この作業部会で合意する等の話になっているわけではないという指摘があったかと思う。それを踏まえ、当然、拠出金制度を考えるに当たって勘案する必要があるのではないかと思う。
 「処分事業者の経営状況」という表現は、いただいたコメントを採用している。採用した趣旨としては、先ほど石榑委員が言われたとおりで、この制度に当たっては、そもそも単価自体の変動の話と制度の話がある。従来、単価を試算するに当たってはクリアランス制度を考える必要がある等の指摘いただいている。そういう変動要因は、石榑委員が言われたように2つになるかもしれないが、ここでは1つにまとめて書いている。処分事業者の経営状況、言い変えれば、処分事業の内容、年度展開の変動かもしれないが、そういうことも当然変動要因として考えるべきではないかということで、このようにしている。

【委員】 資料第12−2号18ページの「なお」から始まる段落で、「拠出金方式」と「具体的な拠出金額」という言葉が出てくる。今の説明を聞く前にこの文章だけから見ると、もしかすると、料金体系を作るときに、前にも作業部会で意見が出たが、いわゆるサービスを提供して、それに対する対価を取れる客と取りづらい客がいるという話があり、その点をもしかしたら何か言おうとして「処分事業者の経営状況」と書いたのかと思ったが、今の説明ではそうではないようである。もしそうであれば、山内委員の発言のように、「処分事業者の経営状況など」をはじめ、それからその下の「発生者の経営状況等を勘案し」は、誤解を招かないように要らないのではないかと思う。

【委員】 「処分事業者」についてクレームをつけなかった理由は、処分事業者がつぶれると困る。したがって、処分事業者の経営状況は判断せざるを得ないだろうというのが私の見解である。これは高レベル放射性廃棄物のときもそうであった。したがって、私は前者についてあまりクレームをつけなかったが、発生者の点だけは削除したほうが実務は動きやすいだろうという意見である。

【委員】 拠出金方式は長期にわたり継続的に処分事業に必要な資金が確保されることが第一の目的と思う。山内委員が話されたように、処分主体がつぶれたら大変であり、当然ここは勘案されるだろう。具体的に、社団法人日本アイソトープ協会(RI協会)のような場合、発生者とみなすとなっている。RI協会として、実際に制度設計を具体的に進めるときには、拠出金が幾らになるかが気になる。昭和41年ぐらいからずっと処分費用等を集め、それがたまっているが、十分な金額をまだ集めていない。したがって、制度設計に当たっては、RI協会も精一杯やるので、きちっとした形でその採算性、今までやってきた過去何十年という部分があるので、この部分については十分勘案していただきたい。

【主査】 「発生者の経営状況等を勘案し」の部分、又はそれを含めて「具体的な拠出金額と拠出期間の設定に当っては」も含まれるかもしれないが、この部分については原則削除の方向でよいか。

【委員】 東ヶ崎委員の指摘は、資料第12−2号18ページ下から3行目で手当されている。RI協会に積み立られた資金を改めて新制度に積み立てる。だから、現在積み立てられている資金を出せばいい。また、これからはきちっとした料金で徴収して下さいというのが別のところの話にあるので、RI協会への配慮はしてある。

【委員】 実際には処理、保管についても費用がかかる。それが全体の中で支払われるようになっていかないと全体が回らない。また、内部留保してあるものを拠出すれば過去分はそれでいいと読める。足らなくなればどんどん回収の値段を上げてカバーして下さいと読めるが、先ほどの話のように上流から下流まで全部通してやらなければいけない。上流が枯れたら下流も枯れる。そこもあわせて考えないと、処分だけでつじつまが合うようにやって下さいと言われても、上流が枯れたら完全に下流も枯れるので、その場合、廃棄物を持ったままパンクもあり得るかもしれない。それらを考えると、制度設計の際、例えば30年間、15年間で過去分を支払うのかどうか等、支払い能力かあるかどうかということも考慮してもらわないといけない。あるものだけ払って「はい、それでいい」ということだけならいいが、他にもいろいろ問題があるので考慮して欲しい。

【主査】 石榑委員が言われたコストの問題と制度設計について、作業部会ではそこまで踏み込んで検討していないので、今後の政策展開の中で制度設計をしていくと考えている。その際にやっていただきたいことを報告書案に書いている。その記述ぶりについて、作業部会で検討してきたコストについて、「4−1(1)の三者による試算を踏まえ」のところの「踏まえ」で、先ほどモデルケースの話もあったが、それについて読むということを事務局から答えてもらった。そのあたり、コストについてはある前提を持って報告し、それが変動することも当然あり得る。それから、実際の制度設計はこれからの問題ということで、そこがきちんと文章上わかるように少し変更することが必要という意見について、特に反対意見はなかったかと思う。
 問題は、「具体的な拠出金額と拠出期間の設定に当っては、発生者の経営状況等を勘案し」のところであるが、趣旨として、長期にわたって継続的に処分事業に必要な資金が確保されるように今後の制度設計をして欲しいということが、作業部会の現時点での審議の結果かと思う。それから、前回指摘があった、「かつ」の後であるが、「処分事業のスケジュール等の目安を示しつつ」というところも制度設計の際にお願いしたい。その前の段階について具体的な修文はどのようにするかということについて意見があれば、いただきたいと思う

【委員】 「拠出期間の設定に当っては」というよりは、「拠出金制度の設計に当っては」にしていただければと思う。拠出金制度に関して、期間についても設計の中では重要なことである。それから、この期間をどう設定するか、その場合に支払い能力があるかというようなことを含めて制度設計をしていただくとよいかと思う。

【主査】 具体的な拠出金額と期間というところを明示せずに、むしろ「制度設計に当っては」と修文すればということである。その「発生者の経営状況等を勘案し」も、制度設計をする際に、それを当然勘案すべきであるということになるので、石榑委員から提案いただいたような形で修文するということでよいか。特に異論はないようであるので、そのようにさせていただければと思う。
 コストの評価を三者でしていただき、それをもとにモデルケースも出していただいたが、両方とも変動するということで、モデルケースについては制度設計の際にきちんと考慮していただくということで、修文は少し難しいかもしれないので、事務局と私に預からせていただき、必要に応じて、誤解のないように修文させていただきたいと思う。

【委員】 RI協会と新しい制度との関係の問題に今の点は絡むと思う。資料第12−2号18ページの一番下のところで、事務局から、資料第12−3号10ページの下から2つ目の欄について、具体的な制度設計において事務局が後に検討するということで、今回、報告書に対するこの意見に対しては、取り入れていないと説明があった。資料第12−2号18ページについて、「従って、具体的な…」をそのような形で残すのであれば、冒頭で申し上げた18ページの一番下の段落が、「具体的な制度設計」にかかわることといえるのかと私見では疑問に思う。これは、新しい制度との関係において、むしろ「基本的考え方」に関わるところではないかと私は思う。

【主査】 資料第12−2号18ページの最後のパラグラフが、その2つ前のパラグラフと報告書に取り入れるべき優先順位からして少し整合がとれないかもしれない。資料第12−3号10ページ4−3(3)に関するコメントとの関係で、具体的な制度設計において検討した方がよいということであり、これは実際には文部科学省で今後政策展開していくことになると思うので、そのあたりの解釈は今後の制度設計の中で取り入れる。これは作業部会の報告の段階で一応確定しておくというような政策の優先順位について、説明をいただき、それを踏まえて議論させていただきたいと思う。

【事務局】 基本的に報告書においては、基本的な考え方及びその考え方に基づきどうのように制度を整備していくかということについて書いている。先ほどの説明で言葉足らずだったかもしれないが、今後発生するRI廃棄物の取扱については、いろいろなケースが想定されるということを踏まえた指摘をいただいていると思う。基本的に、この制度になった途端にRI協会が廃棄物集荷をしないというわけではないが、本制度ができるに当たって、RI協会においてもいろいろ判断することもあるかと思う。その当事者でいろいろ考えるべき要素については、報告書で記述するのは適切ではないのかと思う。

【主査】 多数の発生者がいて、発生者の集合体全部を見て制度設計をしなければいけないことについては、制度設計の段階では原則を書く。細かい話については制度設計の段階で全発生者又はそれを持っている者を考えて検討していただく。それから、個別であっても想定されるところについては書く。そういう仕分けでよいか。

【事務局】 かなり個別になるようなことについては報告書に書くべきではなく、RI協会について書いているのは、既に積立てをしており、それについては、集荷している相手もいる。その意味でいうと、RI協会、プラスRI廃棄物の直接の発生者も念頭に置いて書いている。今ここで提案させていただいている新制度の話については、これを実際にやるに当たって、RI協会の判断ともかなり絡んでくる話だと思う。そういう個別のものについては、ここはあくまで制度設計ということなので、大きな方向性だけを示すということだと思う。個別のことでも具体的に決まっていることを報告書に書くということは考えていない。

【委員】 私の解釈とは少し違うが、結構である。

【主査】 今の点に関連して発言があればお願いしたい。特段なければ、資料第12−2号18ページの「さらに」は現状の形で残すことになるかと思う。RI協会と直接固有名詞が出ているので、問題がないかどうか、又はこれで修文がよいかどうか。

【委員】 資料第12−2号18ページの「さらに、RI協会…」については、過去に発生したRI廃棄物についてRI協会は集荷するときに処分まで個々の発生者に対して請負という形で契約をしているので、その処分に対しての責任がRI協会に移ってくると解釈している。したがって、過去において廃棄物処分費を取っていない廃棄物もあるが、そのころは海洋投棄するための費用がかかるものとは考えていない時代があった。そのような費用についてもRI協会である程度の責任を負わなくてはいけないのかと考えている。そのために、処分費用を取っていない廃棄物について、RI協会では別の売上から、本来、別のものに使うべきものを処分費に充ててきている。精いっぱいの努力をして処分に備えているというのが現状である。
 先ほど経営状態を考えていただきたいと言ったのは、処分費として集めていない廃棄物を他から回して過去の分に補てんしているので、処分費が非常に高くなった場合にはできなくなるというおそれもあるからである。その点、きちっと考えていただきたいというので、「発生者の経営状況等を勘案し」という一文の中に込めている。
 先ほど山内委員が言われた過去に発生したRI廃棄物の処分費用については、その廃棄物量と、現在、RI協会が積み立てている金額が試算によると大体一致しているので、それに見合分ということで、ここで担保されているのではないかという意味合いにこの文章がとれるのであれば、RI協会としては非常にありがたいと考えている。

【主査】 資料第12−2号18ページの終わりから3パラグラフ目は、石榑委員から発言があったように最後の部分を書き直すことでよいか。また、文章として、制度設計に当たって、拠出金額とか拠出期間、発生者の経営状況等を残すという意見か。

【委員】 そのとおりである。

【主査】 先ほど、拠出金額等は制度設計のときに当然、検討するものなので、制度設計の際に、特に「長期にわたり継続的に処分事業に必要な資金が確保されるように設定すべき」と修文させていただき、この発生者等の具体的なところについては削除するというように話したつもりである。。

【委員】 「具体的な拠出金額」を「制度設計に当っては」と変えて、その後はそのまま残すということである。

【主査】 そうすると、「具体的な制度設計に当っては」が入り、「発生者の経営状況等」を残すということか。

【委員】 そのとおりである。

【主査】 資料第12−2号18ページの「なお、拠出金方式‥」については修文が難しいので、問題ないように任せていただいたということだが、その後の、「従って…」については、私の理解では、「具体的な制度設計に当っては、長期にわたり継続的に処分事業に必要な資金が確保されるように注意して設定をする」と、この「かつ、RI・研究所等廃棄物‥」は前回審議があったことなので、その2つだけを聞くことで、「拠出金額」、「拠出期間」、それから「発生者の経営状況等」は削除すると発言したつもりだが、今の東ヶ崎委員と石榑委員はそうではないということなので、そこだけははっきりさせていただきたいと思う。

【委員】 「発生者の経営状況等を勘案し」という文言を入れると、いつまでたっても金額が決まらない、個々の状況を判断しないといけないという状況が生まれるので、これを外せという話だったと思う。しかし、提案しているのは、制度設計するときに発生者の経営状況等を勘案して、その後、発生者が苦しくなったため処分費用を安くする等のことではなく、制度設計のときに十分その点を勘案していただきたいという意味である。

【主査】 「発生者の経営状況」の「発生者」がRI協会だけではないということか。

【委員】 そのとおりである。

【主査】 RI協会については最後のパラグラフのところで書くので、もし必要であれば、最後のパラグラフに加筆してもらう。拠出金制度の「なお、拠出金方式‥」で始まるところは先ほど事務局から話があったので、具体的にはこの「発生者の経営状況等を勘案し」は「なお」のパラグラフからは削除するということで納得は得られないか。

【委員】 気をつけていただきたいのは、制度設計と書いて、この「さらに」という文章を生かすとすれば、制度設計がこれで拘束されることになる。例えば、「発生者の経営状況等を勘案し」という言葉を入れたときに、発生者は何もRI協会だけではない。一般事業者がつぶれてしまい、これをどうするかという話は手当てせざるを得ないことである。だから、「発生者の経営状況等を勘案し」を書く必要はない。だから、それは書く必要がないのに関らず、書く場合にはそういうものを組み込んだ法律や制度をつくらざるを得ない。

【主査】 もし異議がなければ、このなお書きの終わりから3番目のパラグラフのところでは原則を書き、例えばRI協会のように発生者の経営状況等を何らかの理由で勘案しなければならないことがある場合には、この最後のところを少しつけ加えるということで、改めてそこについて意見をいただければと思う。

【委員】 上流がかれたら下流に行かない、又は事業者がつぶれたら困るという話は原子力機構にも当てはまらないわけではない。従来から話しているように予算的に非常に厳しい状況にある。10年前に比べて予算が3,500億円から2,000億円まで減っている中で、長期間にわたる処分事業を確実にやるということについては何らかの記述をこの中にしていただきたいと思っている。
 それで、資料第12−3号9ページに「独立行政法人等国の予算で」が書いてあるが、これについては対応理由で、「制度の話なので反映していない」となっている。例えば、資料第12−2号11ページで、原子力機構が我が国唯一の総合的な機関であり、技術的経理的能力等が書いてあるところに、この際、「国の予算で運営されている原子力機構に対しては円滑な資金確保のための予算措置を講じることが必要である」等の文章を入れていただけると、これから何十年又は何百年にわたって事業を行う場合に確保できることになるし、処分事業はそれだけの法人がやる意味づけがあると思うので、そういう形での修文をお願いしたい。それから、6ページの上のほうに、「技術的に充分可能である」の「充分」という言葉について、このパラグラフ全体はトレンチ処分とコンクリートピット処分について言っている。資料第12−3号の内容によれば、「余裕深度処分が可能でない印象を与えるため」ということで入っているが、そこはそういう表現でいいのかどうか。また、資料第12−2号16ページの一番上であるが、「原則として」という単語の位置が変わったために、「過去に発生したものも含め」が「原則として」に読めてしまうので、文章の意味が変わってくるのではないか。そして、資料第12−2号25ページ、「おわりに」で、その下から2つ目のパラグラフに「すべての関係者は」という表現が入っている。資料第12−3号によれば、「すべての関係者を有機的に結びつくような検討を行っていく必要がある」という趣旨で記載されている。この修文を見ると、すべての関係者が検討を行うという話になっているので、意味合いが違ってくる。むしろ、このパラグラフの意味は、非常に大きな予算がかかる、廃止措置や処理についても、作業部会で今後検討を行っていくという意図を表明しているものであり、その意味合いが変わるような感じがするので、ここは元のほうがいいのではないかと思う。

【主査】 資料第12−3の資料の9ページ目のところの4−4(3)に対するコメントで、「国の予算で運営している法人に対しては、円滑な資金積立のための予算措置を講じることが必要である」という反映を具体的に文章に入れて欲しいということであるが、回答では「制度設計において記述すべき内容ではないので、反映していない」と、なっているので、そこを再度考えていただきたい。それから、資料第12−2号6ページの青字の「充分」について、これが浅地中処分だけではなく、他の処分形態に対する考慮ということからコメントいただいたが、ここで「充分」という用語を入れるだけでよいかどうか。それから、資料第12−2号16ページの「原則として」の位置が変わっているが、これはコメントの趣旨と少し外れているかもしれないし、「すべての関係者」というところについて、これも趣旨の反映としてこれでよいかどうかを委員に確認したい。

【委員】 「充分」は私が入れたものであり、あまり自分でもいい表現ではないと思った。入れた理由は、我が国では既にトレンチ処分とコンクリート処分の実績があるので、技術的に可能であると読める。では、実績がないと技術的に可能ではないのかと言われるのは困るという意味である。ここではコンクリート処分とトレンチ処分を言っており、実績があり、技術的には問題もない。ただ、「充分可能」という表現は必ずしも私自身も好きでないので、何かいい表現があればと思う。

【主査】 「充分可能」について、趣旨としては、石榑委員から説明されたとおりと思う。

【事務局】 石榑委員の質問は、「実績があるので」としているので、「可能である」では弱いということか。

【委員】 そのとおりである。

【事務局】 例えば「実績があり」にすると、「充分」はなくてもいいのかと思う。「実績があるので」ではなく、「実績があり」にして、もとの「可能である」とさせていただければと思う。

【委員】 言葉上は「実績も」のほうがいいのではないか。「実績もあり」とすれば、先ほど心配されたようなことはなくなると思う。「実績があり」となると、実績しかない。多分、言葉上の問題で気になるのであれば、「も」のほうがいいような気がする。

【主査】 今いただいたような方向で、最終的には事務局と私で預かり、適切に修文するということで解決したいと思う。
 16ページの「原則として」については修文の問題と思うが、「関係者」については、国としての今後の施策等も含めて説明をお願いできればと思う。

【事務局】 「原則として」については、言葉の問題として前がいいのではないかという話があり、確かに三代委員の指摘のような考え方もあるのかもしれない。この「原則として」はもともと過去のものも含め「原則として」ということなので、原則は過去のものも込みという形で考えており、日本語をよりよくするという指摘かと思い、そのまま受け入れた。「原則として、」と「読点」があるので、「原則として、過去に」という言い方だと確かにと思うが、そこは当然、各委員の指摘で三代委員が問題提起したようなものがあれば、もともとは事務局の案でこだわらない。特段大きな変更はないのではないかと判断したということである。

【主査】 これは、委員からコメントがあって修正したということかと思う。

【委員】 国語の表現かもしれないが、ここで「原則として」と書いてあるのは、私の読み方であるが、おそらく例外もあるということを暗に言っている。暗に言ってというのは、「発生者責任の原則に基づき、負担すべきであるが」というところで、先ほど長いこと議論してきたが、RI協会が集めているケースもあるということで、その「原則として」というのが入っていると理解していた。「過去に発生したものも含め」というところの前に来ると、そこも原則なので、例外もあるという読み方に読まれないかという懸念があったが、それがないと皆の理解が得られるならばいいと思う。

【主査】 例外はなかなか難しいと思うが、この表現で非常に差し支えることが予想されるものが現在あるということであれば、さらに修文をしたほうがよいかと思う。もし言葉上の問題であって、「過去に発生したものも含め、発生者責任の原則に基づき、……負担すべきものであるが」に全部がかかっているということで、どちらの場合でもさほど解釈に差がないということに合意いただければ、このままにさせていただいてよいか。

【事務局】 資料第12−2号の25ページであるが、ここで直接いただいたコメントは、「対策が全体として有機的に結びつくよう検討を行う」というところについて、「すべての関係者を全体として有機的に結びつけるよう検討を行っていく必要がある」というものであり、各工程というよりは関係機関の連携を重視したコメントと思った。ここは基本的に三代委員が言われたように各工程が有機的に結びつくということだと思うが、趣旨はそういうことで、すべての方もそれについて検討を行うことで、実際に自分たちで検討すれば、それはまさに自分たちとしても能動か受動かということと思い、いただいたコメントが受動的なものであったので、能動的に反映させたものである。コメントの趣旨自体と違う、又は三代委員が言われたようにかえって違和感があるということであれば、別途またここの議論を踏まえて修正していくものと思っている。

【委員】 この修文された25ページのパラグラフだが、これをそのまま素直に読むと、すべての関係者が有機的に連合するように、皆でやってくださいと読める。前の文章は、やはりこういう場で、バックエンド対策の中で、廃止措置やRI・研究所等廃棄物の輸送・処理が全体的として有機的に結びつくような検討が必要であるということについて、今後、こういう場でまた議論していこうという意図表明であったと思うが、その意味合いが変わってしまうような感じがする。むしろ、このコメントの修文を生かすとするならば、「これらの対策が」、ここでは「全体として」というところに、プロセスだけではなくて関係者も含めたような意味合いを入れればいいのではないかという気がする。つまり、「これらの対策が関係者を含め全体として有機的に結びつくよう」と、後は「検討を行っていく必要がある」と、そういう文章にすればもとの意味合いが残るのではないかという気がする。

【主査】 自然に関係者が相談して勝手にやってくださいという趣旨にならないようにきちんと全体として今後とも検討し、処分事業の実現に結びつけていくという趣旨にできるだけ直したほうがいい。それは多分全員の方に同意いただけるかと思うので、ここについては相談させていただきたい。「おわりに」で非常に全体のまとめとしても重要であるので、できるだけ努力をして今の趣旨のように変えさせていただくということでお願いしたい。

【事務局】 三代委員から、制度設計のところで記述できないのであれば、例えば第3章で記述できないかということであるが、ここはもともと、11ページの上から2つ目のパラグラフであるが、「以上を考えると」というところで「他の必要な研究開発の着実な推進に配慮しつつ」という一節を入れていることが、まさに三代委員の言われた趣旨をこの文章に反映させていると思っている。趣旨は基本的に研究開発も廃棄物処分も両立するようにしようということだと思うので、そこについてはまさにそういう書きぶりをしている。
 これまで作業部会での議論においても、確かにそういう国の研究開発をやっていたかもしれないが、やはり研究開発で出しているものは基本的には発生者で処分がされるべきということを対外的にも説明しないといけないという指摘もここでは多々あったかと思うので、委員の言われたような修文をするよりは、こういうふうにして意図はしっかり反映したほうがよりよいのではないかと考えている。

【主査】 前半の部分の説明で書いてあるので、ここで読んでいただきたいということだが、いかがか。

【委員】 事務局の説明だと、これは「原子力機構が‥」である。ですから、原子力機構がいただいた予算の中でほかの研究開発に配慮しながらやりなさいということで、それはもちろんであるが、やはりどんどん全体の予算が減っている中でこういうものをやっていくというのは、今後、ほんとうにどうなるかという懸念もある。その辺をどこまで書くかというのは、おそらく限界があるというのは私もわかっている。やはり皆の合意として、こういう処分事業を長期間にわたってやっていく場合には、しっかりとした経営的基盤がなくてはならないということを確認しておかないと、廃棄物の処分事業は行えないので、そういう資金確保のために国としても役割を果たすような表現を入れていただけるとありがたい。

【主査】 現在の表現よりもできるだけ踏み込んだ表現にしていただきたい、そういう趣旨であり、記述場所としてはここでいいかどうか。さらに少し踏み込んだ記述にしたほうがいいのではという提案と解釈してよいか。

【委員】 先ほども制度設計のところで議論があったが、制度設計が目的ではなく、処分事業が進むことが目的である。ですから、実施する人をだれか決めるということではなく、実際に処分ができるような体制に持っていくということで、それをワーカブルな形にするためには、ある程度の資金確保も確実な道筋をつけておくことが大事と思う。

【事務局】 処分の実施主体の要件として「経理的基礎‥」なので、原子力機構と書いている。そこで、他の必要な研究開発の推進を併せて書いている。基本的に、三代委員が言われていることはすべて反映させている。それに加えて、言い方をかえると、では、なぜ原子力機構のみについて資金確保を書かなければいけないのかという話になり、それを言い出すと、国立大学法人もという話になり、これまでの作業部会においてたびたび出てきているが、一般の国民が納得しない論理であるという話である。やはり表現の話だと思うが、基本的に趣旨は反映したいと思うし、当然それに対して国も努力はしているが、やはり一般の国民に受け入れていただく報告書にするということを考えていただきたいと思っている。

【委員】 私の立場で言わせていただくと、確かに非常に困るのは、原子力の規制を考えていったときに、実施主体の資金的な能力は必ず要件になる。原子力の場合は長い期間の運転が考えられ、本当に原子力機構にその能力があるということが許認可の際に判断できるかというのは、非常に頭が痛い問題である。許可するのかどうかは別にしても、許認可段階では申請してくるが現在の原子力機構の場合、技術的能力があるのは認められるが、資金的能力があるのかというのを疑問視したとき、果たして規制官庁が「それもクリアできている」と言えるのかどうかは、非常にやりにくいとは思う。

【委員】 非常に近い意見であるが、やはり財務的な基礎は非常に重要だと思う。資料第12−3号の9ページで、これも制度設計に関わるところと事務局は判断をしたが、やはりこの点も、私はそうかなと思う。「制度設計」にかかわるものというより、むしろ作業部会で、(もちろん具体的な「原子力機構」という言葉を出すか出さないかは別にして、書き方はいろいろあると思うが、)財務的な基盤は非常に重要なファクターであるので、そのところの予算と関連してしているということが現実にある。そういう面についてしっかりとした手当てが必要ということは、報告書のまとめに書いておくほうが事務局にとっても都合がいいのではないかと思う。制度設計の問題であるとして後で事務局として何かやるというよりも、作業部会の責任という意見が会議の場でかなり出たので「まとめ」に書かせてもらっていると書いたほうがよいと思う。例えば、原子力政策大綱の議論の中でも随分、予算の問題等についていろいろな委員から強い意見が出て、そういうことをきちっと書いたほうがいいということがあった。その点からいくと、個人的には、ここでもむしろ書いておいた方が事務局にとっても有利なのではないかという感じがしないでもない。

【委員】 私は、廃棄物だけではなくて、他の研究開発にもいろいろ関与している。我が国は今、原子力の開発においては非常に重要なテーマをたくさん抱えているというのが実情である。それで、一番大事なのは、おそらく従来、このRI・研究所等廃棄物は優先度が低く見られる風潮があったと思う。それが他の研究開発と同じぐらい早く手当てをする必要がある大事なものということを明確に宣言することがまず大事である。そうすると、原子力機構の経営に関する議論をするときに、従来は、他に優先度の高い高速増殖炉等がいろいろあり、予算的にも低い位置づけにあったと思う。それが、この最後の「おわりに」を見ると、関係者がすべて非常に前向きに行こうという宣言をしている。だから、RI・研究所等廃棄物が他の研究開発と同じくらい大事というステータスを上げることが第一の目的である。今度は、そこに上がったときに、他の研究開発とどういうバランスをとるか、又は原子力機構に運営費交付金を出している文部科学省がどういう予算手当てをつけるかが、今度は一段上の国の科学技術政策に上がっていく問題になっていく。気持ちとしては、個人的にはここに予算手当てをして欲しいと思うが、一番大事なのは、このRI・研究所等廃棄物の問題を先送りしない、大事なテーマであるということを明確に宣言することである。それを言えば、三代委員は多分、原子力機構に戻られ、RI・研究所等廃棄物の処分が重要であることを強く主張されると思う。また、それが文部科学省に上がっていったときに新たな運営費交付金を要求という話になるか、研究開発の考え方の議論になっていくかという展開があると思う。そちらにつなげることが第一だと思う。そのため、この「おわりに」が非常に重要だと思っている。

【主査】 基本的に、山名委員から発言のあったとおりの趣旨であり、この問題に関して作業部会でもたびたび議論してきたところであるが、やはり国の予算状況等の様々な観点との絡みもあるので、具体的になかなか踏む込んで記述しづらいところかと思う。しかし、趣旨としては、山名委員が言われたように、RI・研究所等廃棄物の処分事業に向けて、とにかく実現に向けて一致団結して努力することが大切であり、その裏づけとして、今後、その予算的措置を含めて関係各省のバックアップも必要だということである。
 資料第12−2号11ページの「以上を考えると」の、先ほど指摘いただいている「他に必要な研究開発の着実な推進に配慮しつつ」はある段階から取り入れているものである。当事者から見ると消極的という批判もあるかと思うが、国としてもできるだけ配慮をするということの具体的な文言としてある時点から取り入れているということである。繰り返しになるが、当事者としてはこれでは弱くて、実際に「予算的措置を講ずる」というような文言を書くべきだということだと思うが、作業部会としてたびたび議論してきており、議事録等にあるものである。今日、関係の委員から複数、予算的措置も非常に重要だという発言もあったので、さらにここをこのようにという具体的な指摘をいただければ、それに基づいて議論を進めたいと思う。

【委員】 今の考えが、資料第12−2号11ページの「原子力機構が行うことが適切である」というパラグラフで、「推進することが適切である」という文章の中に盛り込められているという理解のもとで、議事録に残していただければありがたいと思う。

【主査】 複数の委員から、予算的措置は非常に重要であり、例えて言えば、きれいな絵だけかいて、それが実現しないということでは何もならないので、議事録にきちんと残すということで、おおむね今の議論について了承いただいたということにさせていただければと思う。

【委員】 資料第12−2号17ページの(2)「資金積立ての対象範囲」の2段落目に解体廃棄物の話が出てくる。つまり、「また、解体廃棄物については、施設の供用が停止された時期等を考慮して」と、解体廃棄物は今後発生するものの中で最もウエートが大きいもので、実はここがかなり制度に深く関係するぐらいの大きなネタであるということは、委員全員が同じ認識だと思う。それで、解体計画については、原子力機構のようにある程度明確な計画を組んでいるところと、大学の研究炉のようにこれから資金を考えようというところ等と千差万別と思う。例えば、「施設の供用が停止された時期等を考慮して」と、「停止された」って過去形になっているが、京都大学は未来形である。それで、「解体のための資金計画が策定された段階から」とは、いつ策定するか千差万別で全くわからない。いずれにせよ、解体については個々の事情が全く違うので、今、あまり明確なことが言えないと思う。そのため、「解体のための資金計画が策定された段階から入れるのが適切である」とここで書くと、個々の事業者はどの段階で解体の計画を考えるかが、非常にリクワイアメントとして出てくる。この解体廃棄物については、少なくとも「今後、実態に合わせて個別の状況を見ながら適切な方法をみんなで考えていくしかない」というのが、現時点で書けるところではないかという気がする。

【主査】 委員からコメントいただき、その結果として資料第12−2号17ページの「施設の供用が停止された時期等を考慮して」を今回入れた案になっているということであるが、山名委員の後段の指摘であると、今後、施設の解体等を考慮した廃棄物の処分、又はクリアランス等も含むと思うが、総合的にどのようにに考えていくかということをきちんと検討していく場が必要ということである。

【委員】 解体については、例えば、京都大学の研究炉も十数年後になるが、解体廃棄物が、いつ、どれぐらい発生するか、いつから積立てたら得か、いつだったらお金があるか、いろいろな未知のケースがたくさんある。これは民間の事業者もそうだと思うし、ある意味では原子力機構もそうかもしれない。全く今何も言えない状態なので、この解体廃棄物にかかわる拠出金をどう集めるかというのが、今から全くゼロからスタートして考えるべき最大のテーマだと私は思っている。これから状況に応じて考えたほうがいいのではないかと思った。

【委員】 解体、将来の廃棄物について、先日、RI協会と原子力機構以外について百数十カ所サービスした段階で、解体計画についてもアンケートを求めたが、全体として見ると、解体計画を持っているというところは現実問題としては非常に少ない。ましてや資金計画の話は少ない。しかし、いろいろな外部からの要求もあるので、物量だけは何とかいろんなことを考えて、仮の評価をしているというのが現状である。実際の解体計画や資金計画を持っているというのは、もうレアケース中のレアである。解体廃棄物の置かれている状況は、山名委員が言われたようにかなりスペクトルが大きいと思う。その中でも一番大きいのはもちろん原子力機構であるが、今、制度設計がスタートするとしても、まずは51万本の廃棄物の処理が始まり、それが20万本ぐらいの廃棄体になり、それが処分の第1期候補生になる。そこからスタートすることをまず今押さえるべきで、解体についての話は、この資金計画、資金積立制度の制度設計のときに、将来の発展として解体廃棄物の取り込みというものも勘案して制度設計を考えていくほうがよい。ここであえて停止したときから考え、そこから積立を始めるというのは、時期尚早と思う。あまりにも時期尚早であるので、引き継ぎとしては、制度設計のときに解体廃棄物の取り扱いも含めて制度設計するとし、まずは運転廃棄物、操業廃棄物の51万本の処理からスタートしていくという流れが自然ではないかと思う。

【委員】 拠出金を集める場合に、なるべく高い、安いというような山がないように平均化して集めるような仕組みにしていかないと、なかなかうまくいかないと思う。ある年度に拠出金を出す場合に、幾らと出した場合にA円というお金が出てきて、二、三年後には2A円、3年後には3A円というような金額になったのでは、とてもやっていけない。平均化する意味で、山名委員が言われたこともよくわかるが、できれば施設を使わなくなった時点で、なるべく早く資金計画を立てて、中に組み込んでいくというようなことをこの中に書いてもいいのではないかと思う。それが経済的に安定的にこういう拠出金制度を運営していく上で必要ではないかという意味で、ここに提案した次第である。

【委員】 東ヶ崎委員の発言はよくわかった。それで提案は、その審議をこれからの制度設計で意見を出し合って個別の状況を見ながらやるべきである。大体気持ちはよくわかるが、この時点で、この段階で、対象にするとか、供用が停止された時期という比較的具体的な話を解体廃棄物についてここに明記するのではなくて、むしろ、今後の拠出積立制度の設計において解体廃棄物が非常に重要な位置付けにあるので、その重要性に鑑み、合理的な積立方式が検討されるべきであるという問題提起をここに書けばいいと思う。あまり先に答えを書く必要はないのではないかと思った。石黒委員も同じような考えか。

【委員】 そのとおりである。

【委員】 同じ意見で、供用の停止が、いろんなことをやることとは必ずしもマッチしない。その後、そこをどうするかということが出てきて、停止をあまり重視し過ぎると、実際上は資金も何も可能性もない状態で、すべてをなげうってそこをまずやらないといけないのかということになり、やれることも多分できなくなる。やはり具体的にどうするかということがはっきりした段階で、当然そのときには、解体するのであれば、その措置をどうするかというのは考えないといけないので、あまり供用に関する表現は避けたほうがいいと思う。そういうことで具体的な検討の段階で考えていただければいいのかと思う。

【事務局】 解体のための資金計画が策定されるのはまさにこれからのケース・バイ・ケースで、少なくともその時期からは解体廃棄物については、基本的に資金の対象になるので、積立時期もあわせてここの対象範囲に書いている。その意味で2つの意味があると思う。具体的にいつになるかということについては、今、山名委員が言われた指摘もあるので、ここでは、まず解体することを決定するからこそ解体のための資金計画が策定されるということで、原文はそのようにしている。ただ、「解体のための資金計画が策定された段階から」というのは、やはり積立を行う時期的なものも必要ではないかという指摘もごもっともと思っている。あくまでも「停止された時期等」ということで、ここはあくまで例示という形にしているが、それでも、委員の指摘を踏まえ、「施設の供用」がかなり関係者の方にインパクトがあるのであれば、「施設の供用が停止された時期等を考慮して」は、削除したいと思う。ただし、山名委員が言われたように「解体廃棄物については、今後、合理的な」というところまで行くと、ほんとうに白紙というようになってしまうので、可能であれば、「解体廃棄物については、解体のための資金計画が策定された段階から資金積立制度の対象とすることを検討する」ということで、ある程度方向性だけでも出させていただきたいと思う。

【委員】 「解体のための資金計画が策定された段階」という言葉自体が、共有できない言葉だと私は思う。事業者ごとによって全く違う。例えば、京都大学でしたら、十数年後に解体するが、今から貯金しようというプランもあるし、もっと具体的に解体計画を出す数年後からやろうという可能性もある。いずれにせよ、「解体のための資金計画が策定された段階から」をここに明記すると、これはすべての事業者がかかってしまう。解体廃棄物の問題が拠出金に影響するので、もう少し自由度を残しておいて、要するに、そういうことを今後しっかり考えなさいという問題提起をするのにとどめておいたほうがいいのではということが趣旨である。

【主査】 資料第12−2号17ページの(2)の2つ目の段落について、具体的に山名委員の話は、例えば、解体廃棄物については、解体のための計画が策定された段階から資金積立の考慮をするというように、積立、時期について、踏み込んで書いているが、解体については、まだかなりの検討をしないと実際に困るかもしれない。それから、解体の方法自体が少し幅もあるかもしれないというような議論だったかと思う。事務局としては、確実に資金を積立てる制度の対象範囲の問題もあるので、この辺は少し難しい、すり合わせが必要かと思う。

【事務局】 今後、いずれにしても資金積立制度を考えるに当たって、まさに山名委員が言われたように、解体から出てくる廃棄物が大きなウエートを占める。それについてもある程度の段階から資金を積み立ていくということは当然していかなくてはいけない。よって資金積立を考えるに当たっては、当然、操業廃棄物に加え、解体廃棄物を考えないといけないということである。確かに山名委員が言われたように事業者を縛るというのは、いけないとは思うが、少なくとも一定の方向性、こういう方向で検討する程度のことは書かないと、いつから解体廃棄物についてお金を積むのか、そのときの事業者ごとの事情でということになる。当然、実務においては、事業者の事情を考えないといけないと思うが、一定の方向性はぜひ出させていただきたいと思う。

【主査】 個別の施設の供用のあり方については少し幅があるということと、「解体のための資金計画が策定された段階から資金積立制度の対象とする」は、原則を書いているので、青字の部分について今日の議論を踏まえて修文を相談させていただきたい。山名委員、平山委員、石黒委員等からいただいた点について、現状は、まだデコミのところまでの計画が立っているところは非常に少ないが、解体もそれほど遠い将来ということではなく、予算等への反映も考えて、できるだけ計画を立てていただくことををプロモートする方向で修文を考えさせていただければと思うが、よいか。

【委員】 資料第12−2号4ページの「(2)処理について」の2行目に「放射能濃度にあわせて」とあるが、下はすべて「放射性物質」で表現されている。「放射能濃度」は一般の人には少しわかりにくい言葉なので、ここは「放射性物質の種類や量に応じて」といったような言い方ではまずいか。つまり、「放射能」という言い方をできるだけ避けてほしい。その上も「RI廃棄物の核種、放射能等の内容」となっているが、ここもできれば「放射能」という言葉ではないようにしていただければと思う。
 それから、同じページの下から4行目の「放出等される」の「等」は、要らないと思う。
 11ページの上から11行目ぐらいの「また」というところの2行目、「これまでに実施されている」になっているが、これは「実施している」でよいのではないかと思う。

【主査】 指摘の点については、事務局と相談し、碧海委員から修正すべきというコメントがあった趣旨に則って適切に修文したいと思う。
 残りの時間との兼ね合いもありまして、参考資料と用語集についても見ていただきたいと思う。

【委員】 「おわりに」のところで、過去を「謙虚に振り返り」という文章があって、これは大変崇高な表現で、やはりこれが大事と思う。実は、皆が謙虚に振り返ったときに、今まで何が問題だったかということがこの作業部会で共有されていればいい。やはり、これに踏み出すことの国の役割も大変だし、発生者の責任も重い、三代委員が言われていたように事業主体も大変なことである。その敷居を乗り越えるまで行っていなかったということである。

【委員】 あまり過去のことを申し上げにくいが、そのことも含めて謙虚に振り返るということである。この問題はいろんな因子が絡み合っており、例えば、RI・研究所等廃棄物の処分事業に関する懇談会の最中に新法人の統合があったり、いろんな社会的な状況があってここに至ったということである。だから、だれが悪かったとか、彼が悪いとか、そういう面がないとも言えないが、あまり過去にとらわれないで、そのことも含めて謙虚に考えるべきだと思う。むしろ、この先どうしていくかということを考えていくことが一番大事であると思う。あまりだれかに責任を押しつけるということではないと思う。

【委員】 決してそういう意味ではないが、状況が複雑だった、問題が大きかった、これが明確である。それに対する取組のベクトルが必ずしも一致していなかった、これがあると思う。一言で言って、この作業部会で、そこをみんなで乗り越えていこうという宣言をしたのがこの文章であると私は理解している。国も処分するためには相当の覚悟でやると宣言しているし、発生者もこれから大変だが、謙虚に振り返った結果、この結論に至ったと解釈している。

【委員】 あまりこのことをここで議論してもとは思うが、基本的には、今言われていることはRI・研究所等廃棄物だけに限った話ではない。これまで放射性廃棄物の処分はみんな先送りされてきて、ここに至って、にっちもさっちもいかなくなってきている。これがむしろアキレス腱になって、原子力全体が非常に危うい状態になる危惧がある。そういう切迫感がやはり少なかったように思う。そのため、これはRI・研究所等廃棄物だけの問題ではないと私は思っている。

【委員】 資料第12−2号15ページの上から4行目、「基本的な考え方」で、あまり内容には関係ないが、「発生者責任の原則に基づき、RI・研究所等廃棄物の発生者が処分に要する費用を負担することが原則である」はこのとおりだと思う。「しかし、発生者に任せてきたこれまでの方法では、実際には処分は全く進んでいないのが実態である」は今の経緯からいくと、みんな一生懸命やろうとしているときなので、ぜひこの部分の修文をお願いしたいと思い、「処分費用の確保がなされていない、実際に処分も全く進んでいないのが実態である」に変えたほうがよいと思う。

【主査】 過去を振り返り、作業部会の議論も非常に難しいところもあったというが委員の認識と思うので、ようやくベクトルがほぼそろって、処分場の実現に向けて一致団結していくという趣旨から多少決めつけているというところもあると思う。最後の「おわりに」のところの表現との整合性もあるので、誤解のないように修文させていただきたいと思う。

【委員】 参考資料を細かく見ていないが、それぞれのいろいろな資料があり、本文の中に関連した記事があるので、そこのところでリファーというか、それを括弧付でよいからそれぞれの該当する本文のところと、各参考資料が対応するような形でわかりやすく示すようにした方が親切かと思う。

【事務局】 他の報告書等も見ながら、できるだけ反映する方向で考えたい。

【委員】 事務局に聞きたいが、今ここで議論した、かなり奥の深い議論がある。ただし、報告書の本体のテキストには明文化しないような、非常に重要な議論もあった。それを何らかの形で、議事録だけでない記録に残すような手法はないのか。例えば、原子力政策大綱のときは、論点のまとめで、こういう意見があったというような表記をしたこともあった。

【事務局】 基本的に、報告書の本文に、この議論の内容が詰められていないといけないと思う。そこで、まさにどういう議論があったかということについては、議事録を公開しているので、あえてそれにまた別途つけるということは、その内容はどうなのか、位置づけがどうなのかということになるかと思う。事務局としては、可能であれば、報告書、参考資料、用語集プラス議事録で今作業部会はどういうものであったかを対外的に説明するということでお願いしたいと思う。

【主査】 趣旨は痛いほどわかるが、できればこの報告書の本文、それから参考資料、用語集で、作業部会の結果としてはこれが公式なものとしたい。それから、議論については非常に重要なところがあり、それは議事録に残るので、そこで何とか読んでいただくということにしたい。むしろ、今後、この作業部会の報告書をもとに実現に向けた作業があるかと思うので、この作業部会でいろいろ議論があり、趣旨から外れないように、ぜひサポートをいただければと思う。ちょっと玉虫色であるが、公式なものとしては従来どおり、作業部会報告書、それから議事録でこの作業部会の結果として残させていただければと思う。

【委員】 処分スケジュールを報告書の中に書くには、タイミングがよくないということは理解できる。ただ、先ほども申し上げたが、実際にこれに加わって参画していく立場で言うと、やはりいつから処分場が動き出すのか、可能性があるのか、目標でいいが、それがないと全体の計画が立てられない。具体的に言えば、いつから廃棄物を処分場へ出せるかというところが見えないと、保管施設を確保する、あるいは廃棄体として出すためには、廃棄体をつくる処理施設も必要なわけである。そういうことに費用もかかるし、必要な資源を確保して施設をつくっていかなければいけないとか、そういうこともある。それは突然、今日言って明日できるような話ではないので、やはり何かそういう目標があって、それに向けた全体計画を立てていくということでないといけない。いつそういう目標を出していただけるかわからないが、できるだけ速やかにそれを出していただかないと、参画するほうはなかなか大変であるということを理解いただきたい。

【主査】 前回の作業部会でも議論があったとおりであり、非常に重要な点で、今後の日本全体としてRI・研究所等廃棄物を進める上での非常に大きな宿題と思うので、ぜひ国においても今の点を考慮いただき、政策等への反映をぜひお願いしたいと思う。関係者一致してやるので、国だけということではない。ぜひできるだけ早く進むように協力のほどをよろしくお願いしたいと思う。

【委員】 用語集に関して、これは一般向けということで、私も個別にコメントを出し、それもある程度取り入れていただいたのでよいが、1点だけある。用語集の13ページの放射性同位元素のところで、私は例を挙げてほしいと書いたのだが、それは、炭素−14などが用いられているという例ではなく、放射性同位元素は、「どういうものを放射性同位元素という」という意味での例が欲しいという意味で書いたので、利用の例ではないので、これはなくても結構である。つまり、例えばカリウム−39と40と41が放射性同位元素でというようなことである。

【主査】 それではせっかく炭素が出ているので、炭素の12と13と14を例にとって今の趣旨を書くように書きかえさせていただきたい。それでは、今日の議論の残った分について、趣旨にのっとって間違いのないように相談し、最終版を用意するということにさせていただき、報告書についての議論は終了したということにしたいと思う。

【事務局】 本日の議論で、一部内容修文があるが、まとめいただいた報告書については、明日、開催される親委員会である「原子力分野の研究開発に関する委員会」に事務局より報告し、その審議を経て、親委員会の名でパブリックコメントにかけることとしている。その後、パブリックコメントの結果についても親委員会にかけることとし、そのパブリックコメントの結果及び報告書への反映状況を説明して、了承を得た上で正式に報告書として決定するという予定である。

【主査】 当然であるが、作業部会の各委員にも報告するので、よろしくお願いしたい。

【委員】 先ほど、こういう意見があったというのを添付できないということで、榎田主査には、親委員会に報告するときに、この報告書に添えて、こういう議論があったということを口頭でも結構であるので紹介する責務があるのではないか。かなり議論で明確にならなかったものが幾つかある。例えば、石榑委員の処分スケジュールの話、それから三代委員のお金の補てんが欲しいという話がある。こういうものは議論したが、ここには書かなかった。実は紙の裏にあり、そういう深い議論があったということを主査から親委員会に紹介していただければと思う。

【主査】 承知した。具体的なアクションについては事務局と相談したいと思う。親委員会は明日だけではないので、機会をとらえてRI・研究所等廃棄物について補足的に発言させてもらえるように主査等にお願いをし、今のことについては間違いのないようにしたいと思う。それから、関連する発言について、報告書の中で全く取り入れてないということでは決してないし、それから、読みようによって読めるということでも決してない。趣旨はよく承知したので、肝に銘じてきちんと処理するようにしたいと思う。

【委員】 最後の「おわりに」に「謙虚に振り返り」というのがあるが、まさに、私が原子力機構に来て、過去の50年間の旧日本原子力研究所と旧原子燃料公社の時代からの廃棄物が、今まで一部処理されているが、RI・研究所等廃棄物としては大部分がまだ残っている。これを何とかしなくてはいけないという気持ちは重々持っており、その責任も非常に重いものだと思っている。ただ、この問題は、従来から申し上げているように、ニワトリと卵の話がある。安全規制の話もそうだし、処分費用の話もそうだし、それから地域共生の話もそうである。そういう問題はここで総合的に検討していただいて、これをだれかに押しつけるということではなく、全員で解決していくことである。当然、原子力機構はその中で中心的な役割を担っていくというのは当たり前のことであり、そういう形でこれはみんなの問題として取り組み、早く処分ができれば、いろいろ他の絡まっている糸もほどけてくるのではないかと思っている。具体的にはまだ、廃棄体という実際に処分できるような形になっているものがほとんどないということもあり、そういうものもこれからつくっていかなくてはいけない。そういうことで、やることはいろいろあるが、みんなと一緒に協力してやっていきたいと考えているので、指導のほどをお願いしたい。

【事務局】 私自身としては、今日初めて部会に参加したが、このレポートの中にあるとおり、昨年12月から今日で12回の議論であり、先ほどの山名委員と石榑委員、それから三代委員の「謙虚に振り返り」に係るところの議論は、ある種、非常に熱い議論を拝聴させていただき、まして、非常に感銘深く私ども事務方の責任を強く感じているところである。この問題は、原子力の研究開発利用に係るミッションとパッションとアクション、すべてにかかわる問題であると私は思っている。そういう意味で、このレポートがある種パブコメという段階に来るということは、速やかにアクションに移していく、そういうタイミングになったということが共有できた問題だろうと思っている。それは、私どもを含め関係する全員が行動を起こす、そういうタイミングになったという、そういうレポートであると私は思っている。そういう意味で今後ともいろいろな局面においてご指導いただきたいと思う。

【主査】 それでは、本日はこれで閉会としたい。これまで各委員に大変な尽力をいただき、また、ご協力をいただきまして、ほんとうにありがとうございました。また、事務局も大変なスケジュールの中、非常な尽力をいただきまして、どうもご苦労さまでした。 では、終了とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

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研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室

(研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室)

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